アイテム番号:SCP-1114-JP 「ある構築者は一夜の内に日を捨て去る」
オブジェクトクラス**: **Euclid Keter
特別収容プロトコル:SCP-1114-JPはサイト81-█に存在する非侵襲的SCP保管施設に収容してください。SCP-1114-JPを研究目的で使用する際は、必ず日中に用いることに留意してください。実験の為、SCP-1114-JP-1を発生させる場合、上級研究員3名以上の承認を受理してから行ってください。 SCP-1114-JPは専用の飛行型収容機内に収容してください。後述するSCP-1114-JP-1の発生を防ぐため、この収容機は30日ごとにその時期に地球上で最も日照時間が長い地域に滞在するようにし、SCP-1114-JPに対しては65000~100000ルクスの光を常に照射してください。SCP-1114-JPはいかなる理由においても、収容場所からの移動が認められていません。後述するSCP-1114-JP-1の発生に対処するため、日本国を含むヵ国の最も人口が多い都市に、特殊部隊を配置してください。
説明:SCP-1114-JPは11個の異なる鉱石が1本の糸でつながったネックレス状の物体です。この鉱石群および糸はあらゆる物理的損傷及び化学的損傷を受け付けません。SCP-1114-JPはそれが存在する地点における日没より活性化状態に入ります。日没よりSCP-1114-JPに付属する各鉱石の配置が入れ替わり、8時間後にその配置転換を停止した後、SCP-1114-JP-1が当該SCPより出現します。この配置転換の規則性は現在確認されていません。また、活性化状態にあるSCP-1114-JPに触れた場合、接触者は呼吸困難に陥り、接触から██分後に死亡する事が確認されています。
SCP-1114-JP-1について:SCP-1114-JP-1は年齢30台前後のコーカソイド系の男性です。SCP-1114-JP-1は首元にSCP-1114を装着し、広袖のチュニックを着用しています。SCP-1114-JP-1は存在しない言語で発話を行いますが、 聞き手はその内容が友好的であり、彼との対話が自身の苦痛感を和らげると感じます。また、SCP-1114-JP-1は積極的に友好的関係を築こうとします。 聞き手(以下、SCP-1114-JP-A)はSCP-1114-JP-1との対話終了後、後述するSCP-1114-JP-2により引き起こされる罪悪感の消失を感じ、他者に対してSCP-1114-JP-1がSCP-1114-JP-Aに対して伝達したことを、様々な媒体を用いて再伝達しようとします。この媒体としては記述、言説、[編集済]が確認されています。伝達が3~[削除済]人に対して達成されると、SCP-1114-JP-Aはすべての認知活動及び食事をはじめとした生命維持活動を終了し、仮死状態に入ります。仮死状態に入ったSCP-1114-JP-Aは外的接触を一切受け付けなくなります。また、SCP-1114-JP-Aより再伝達を受けた者はSCP-1114-JP-Aと同様の症状を示します。
SCP-1114-JP-1は刀剣や火器による傷害を受け付けませんが、対象の首を[削除済]分間絞めることで、その活動を停止させることができます。活動を停止したSCP-1114-JP-1は消失し、消失から168時間後に消失した地点に再出現します。この際、再び窒息させることにより、SCP-1114-JP-1は消失し、SCP-1114-JPは不活性状態となります。
報告1:サイト81█における事象について
サイト81█は日本国██地方で発見されたSCPの収容施設として利用されていました。20██/█/█以降、サイト81█からの定例報告が断絶されたことを受けて、危機管理部門よりエージェント3名とDクラス職員18名が派遣されました。彼らとの通信は到着報告を最後に途絶しました。これを受けて、危機管理部門長██ ██は正式に所属部隊"甲-1"を派遣する事を決定しました。甲-1はサイト81-█にて、所属職員のうち███名が不活化したSCP-1114-JP-Aとなり、残りの職員および先に派遣された部隊員が死亡していることを確認しました。派遣されたエージェントのうち、エージェント██が残したと考えられるメモには以下のような記述がありました。
私が見た光景と行動について、ここに記す。
我々が辿り着いたとき、サイト81-█内には数多の人間が転がっていた。一部の人間は射殺されていたが、それ以外については外傷が見られなかった。我々はセンター長の捜索と残存する者の救出のため、二手に分かれた。私はセンター長██ ███の捜索のため、センター長室があるブロック██に向かった。我々はそこで談笑する██と職員らしき人物に出会った。思えばこの時点で異常性に気付くべきであった。彼らに話を聞くのではなく、彼らから逃げるべきであった。しかし、ここで起こった出来事について報告せねばならない。私は██からいったい何が起こっているのかを聞いた。SCP-1114-JP-1と会話した職員たちやその人々と会話した者が突如として昏倒したこと。彼らが一様にある一文を発していた事。そして、彼は最後にこう付け加えた。[削除済]と。そう、この一文こそがSCP-1114-JPなのだ。これを聞いた時、私は幸せに包まれた。しかし、同時に理性が働いた。これは広げてはならぬ、ここで押しとどめねばならぬと。私は、室内にいる者を皆撃ち殺した。その後、動く者は皆撃った。だが、私の精神は刻一刻と[削除済]に侵されているのを感じた。今、これを書き残すのも奴と闘いながらなのだ。もし、これを読む者がいるのであれば頼みがある。今、かの物は███にある。あれを二度と起動させてはいけない。そう、これは戦いなのだ。開戦のラッパは鳴った。[削除済]
追記:サイト81-█の事象等を受けた変更について
SCP-1114-JPはサイト81-█における事件ならびにSCP-1243-JPの発見を受けて、収容プロトコルならびに説明に加筆と修正が施されました。またオブジェクトクラスの格上げを委員会に申請し、承認されました。SCP-1114-JPは█年前より、光による制御下にあるにもかかわらず、活性化状態に入りSCP-1114-JP-1を自身から離れた場所に出現させる事に██回成功しています。SCP-1114-JP-1が出現した場所は、日本国███、███国███などです。この現象を鑑みて、特別収容プロトコルに各国大都市への特殊部隊の配備が加筆されました。
補遺:サイト81-█内██████所属、███博士の殴り書き
私はあれを見くびっていた。いや、我々が集めた数々に対して何かしらの油断を抱いていたのかもしれない。あれは未知だったのだ、決して我らのよき友ではなかった。この世界に神など存在しない。もしいるのであれば、このような事は起こらないはずなのだ。彼は友となりえたのだ。私の頭の中に彼が入り込んでくるのを感じる。私は彼の救いなどいらない。救うな、私は自らの力で超えなければならなかったのだ。彼は救いの手を差し伸べるのではない。助けてくれ、我らが神、[削除済]よ。
SCP-1243-JP:四つの文字
オブジェクトクラス:Keter
特別収容プロトコル:SCP-1243-JPはその性質上収容する事が極めて困難であり、このSCPの拡散を防止する施策が求められています。しかし、現時点(200█/█/█)で有効な方法は見つかっていません。SCP-1243-JPを含む文書はこの一切を焼却破棄してください。SCP-1243-JPを認識した人物(以下、SCP-1243-A)は即座に終了を試みてください。
説明:SCP-1243-JPは特定の4文字からなる文字列です。SCP-1243-JPは子音からなる文字列であるため発話が困難ですが、記述または発話のいずれにおいてもSCP-1243-JPを認識した人物に対してミーム汚染認識を起こすことが知られています。SCP-1243-JP-Aはその認識後、これまでに行ってきた種々の事象に対する罪悪感の消失を感じ、この消失による多幸感の共有を目的として、他者に対してSCP-1243-JPを波及させようと試みます。この間、SCP-1243-JP-Aは一切の外的障害を受け付けません。SCP-1243-JP-AはSCP-1243-JPの波及が3~7人に達すると、あらゆる活動を停止します(SCP-1243-JP-B)。SCP-1243-JP-Bは物理的傷害を負いません。これらの特徴から、SCP-1243-JP-BとSCP-1114-JP-1は同一の状態にあると考えられます。
報告1(記載日:200█/█/██ 10:38):
200█/█/█、北緯20度、東経38度近辺に存在する水域の水面が急激に上昇しました。この上昇は█cm/時の速度で継続している事が確認されています。この上昇が継続した場合、201█/█/█には世界人口の約25%が生存する区域に相当する周辺地域を水没させると推定されます。
報告2(記載日:200█/█/██ 12:32):
200█/█/█、████海にて██国の駆逐艦V3-47型と███国の巡洋艦5-1との間に軍事的衝突が発生しました。現在では二国間での和平が結ばれていますが、軍事的均衡が崩れた場合、二か国間もしくは周辺諸国を含む██か国間で開戦する可能性が存在します。この周辺地域の監視のため、財団は█████部隊を派遣しています。
報告3(記載日:200█/█/██ 17:08):
200█/█/以降、北アメリカ大陸中央部の農業地域にてイナゴが急激な増殖を見せ、これ以降、当該地区の農産物の生産量が年間約█%ずつ減少していることが判明しています。財団はアメリカ政府より要請を受け、SCP-██による問題の対処に乗り出しています。
報告4(記載日:200█/█/██ 23:46):
200█/█/█、████国████郡にて新型フィロウイルス感染者が確認されました。以降、███郡で当該ウイルスの爆発的感染が確認されています。政府からの要請を受けて、本日より財団が当該地区を封鎖隔離し、当該地区住民を随時終了しています。現在、財団内の生物科学部門が当該ウイルスの解析を行っていますが、現時点では感染者の99.8%が死亡しています。
報告5(記載日:200█/██/█ 0:19)
報告1,2,4の初期現象が確認された200█/█/█におけるSCP-1243-JP-Bの個体数をSCP-████を用いて分析したところ、この個体数が████体であることが確認されました。この個体数がXK-シナリオにおける███の██████と一致したことから、報告1,2,4の発生とSCP-1243-JPとの関連性が示唆されています。また、報告3の初期発生が上記の3現象の発生日付近である事が、当該地区の農家への聞き込みにより判明いたしました。以上の結果を踏まえ、報告3の現象についてもSCP-1243-JPに関与していると判断されました。
補遺(記載日:201█/█/█):
"You Have Vanquished Hollow."