アイテム番号: SCP-XXX-JP
オブジェクトクラス: Euclid
特別収容プロトコル: SCP-XXX-JP影響下にある携帯ラジオは完全に防音された密室に保管されています。職員がSCP-XXX-JP保管室に入室する場合、入室者及び周辺職員がSCP-XXX-JPの放送を直接聞くことは避けるべきです。SCP-XXX-JPの影響化となった職員は直ちにクラスA記憶処理を行ってください。
説明: SCP-XXX-JPは精神に作用し、後述するSCP-XXX-JP-Bへの異常な執着をする症状です。SCP-XXX-JPはとある企業から発売された携帯ラジオです。携帯ラジオにはバッテリーの有無にかかわらず放送が行われるという異常性が確認されています。この携帯ラジオは[編集済]宗教施設から発見されました。この宗教施設は後述するSCP-XXX-JP-Bを信仰していたと考えられています。インタビューを行ったところこのラジオは容姿不明の女性から受け取ったことが判明しています。
SCP-XXX-JPはAからCの3つに分類されています。
SCP-XXX-JP-Aは携帯ラジオから放送される音声です。放送内容の詳細はSCP-XXX-JP-A観察記録を参照してください。SCP-XXX-JP-Aを直接聞いた対象は段階的に以下の症状を発症します。
ステージ1: 倦怠感を感じる。対象の意思で活動可能。SCP-XXX-JP-Aとの接触後約30分でこの症状を発症します。
ステージ2: 対象が生命維持に必要な活動を除きほぼ行わなくなる。この段階への移行にはステージ1発症から約12時間を有します。ステージ2以降の記憶処理は効果がないとわかっています。
ステージ3: ステージ2に達した対象に声(SCP-XXX-JP-B)が聞こえ始めます。SCP-XXX-JP-Bは意思疎通が可能であることが判明しています。この声と意思疎通を行った場合徐々にステージ4へ移行します。
ステージ4: SCP-XXX-JP-Bと意思疎通を積極的に行う。ステージ4ではステージ2での対象の症状はすべて改善されます。
ステージ5: SCP-XXX-JP-Bに対して執着を始めます。ステージ4と異なり意思疎通のほとんどがSCP-XXX-JP-Bからのものとなります。
ステージ6: SCP-XXX-JP-Bとの意思疎通のほとんどがなくなりますが、執着は以前に増して強くなり、異常なレベルのものとなります。この対象をSCP-XXX-JP-Cと呼称します。
SCP-XXX-JP-BはSCP-XXX-JP-Cの協力のもと意思疎通が可能であることが分かっています。
第██回インタビューまでの記録により以下のことが判明しています。
・インターネット及びTVなどに何らかの方法でアクセスしている。
・SCP-XXX-JP-Cに対して極めて強制力の高い"お願い"を行える。ただし物理的に可能であることに限る。
・収容されていないSCP-XXX-JP-Cが約██人存在していること。
詳細な記録はSCP-XXX-JP-B及びSCP-XXX-JP-Cインタビュー記録を参照してください。
SCP-XXX-JP-Cはステージ6に移行した人間です。
現在実験により発生したSCP-XXX-JP-Cは█人、財団が収容したSCP-XXX-JP-Cは██人です。また、現在収容されていないSCP-XXX-JP-Cが存在していることが確認されています。SCP-XXX-JP-CはSCP-XXX-JP-Bへの執着が異常なものとなりますが現在これ以外の異常性は発見されていません。20██年█月██日に発生した事件(事件記録#XXX-001)によりSCP-XXX-JP-Cの異常性が発覚しました。SCP-XXX-JP-CはSCP-XXX-JP-Bへの異常な執着に加えて、一時的かつ限定的にSCP-XXX-JP-Cと同様の効果を他者に及ぼすことが発覚しました。詳細な効果は事件記録#XXX-001を参照してください。したがって、SCP-XXX-JP-Cは現在財団の監視下に置いて生活しています。また前述の事件を受けてSCP-XXX-JP-Cは他者との直接的な接触に制限を設けています。
SCP-XXX-A観察記録
実験にはクリアランスレベル3以上の職員の許可を得た上で実験記録を実験後速やかに許可を得た職員に提出してください。
記録は以下のように記録します。
放送内容:
放送時間:
観察結果:
放送内容:[編集済]一般的な放送
放送時間: 50分
観察結果: 特に異常性は見られなかった。
放送内容: ノイズ音
放送時間: 30分
観察結果: 解析を試みたところ一定の音声が繰り返されていた。音声データに異常性は見られなかった。
放送内容: 簡易的な天気予報
放送時間: 約5分
観察結果: 2週間ほど記録を取ったところ収容地域周辺に関しての予報はすべて当たっていたが、他地域では一般的な天気予報とあまり差は見られなかった。
放送内容:未報告SCPのものと思われる放送
放送時間: 15分
観察結果: 現在収容されていないSCPのものと思われる放送内容であった。ただの作り話の可能性もあるが、内容が具体的である点に加えて財団に類似した報告(超常現象記録#██-████-██参照)が報告されていたため、現在超常現象記録#██-████-██の再調査が検討されている。
SCP-XXX-B及びSCP-XXX-Cインタビュー記録
20██年█月█日 インタビューログ#XXX-001
対象: SCP-XXX-B
インタビュアー: 秋月博士
付記: SCP-XXX-Bとの意思疎通を図るためにSCP-XXX-Cが協力している。SCP-XXX-JP-Bの希望によりSCP-XXX-JP-BはSCP-XXX-JP-Cの筆記によって意思表示を行っている。
<撮影開始>
秋月博士: 初めまして、SCP-XXX-B。
SCP-XXX-B: 初めまして、なんて呼べばいいかな?
秋月博士: 秋月と呼んでください。
SCP-XXX-B: わかった。あとSCP-XXX-Bって長くない?ほかの名前が欲しいかな。
秋月博士: (少し悩み)そうですね、ソニはどうでしょうか。
SCP-XXX-B: いいね、今日から僕はソニだ。
秋月博士: いくつか質問してもいいかな?
SCP-XXX-B: ああ、いいよ。
[編集済]
秋月博士: そうかそうか、今季だと██が好きなのか。
SCP-XXX-B: あれは面白い。来週が本当に待ち遠しいよ。
(███研究員の合図)
秋月博士: おっと、すまないがそろそろ本題に入ってもいいかな?
SCP-XXX-B: ああ、いいよ。でもまた話そう。
秋月博士: ああもちろんだ。では。君はD、ああいや、そこの彼と何を話していたのかな?
SCP-XXX-B: たわいもない話さ。まあ、ちょっとしたアドバイスかな。
秋月博士: アドバイスというと?
SCP-XXX-B: あいつ、ああ、秋月はSCP-XXX-Aって呼んでるやつね、あいつが色々とイタズラしてるからさ、その後始末。
秋月博士: なるほど。君はSCP-XXX-Aとどのような関係があるのですか?
SCP-XXX-B: うーん。まあ同類ってやつ?別に仲間ってわけじゃないんだけどね。
秋月博士:同類とは?
SCP-XXX-B: [少し間をおく]そうだな。ああそうだ、[編集済]と[編集済]みたいな?そっちの世界にもあるでしょ?
秋月博士: なるほどね。じゃあSCP-XXX-Aや君。いや君・は何がしたいのかな?
SCP-XXX-B: さあね。でも、楽しいことは好きだよ。あと秋月、SCP-████に気を付けてね。それじゃあ、また今後。今度はゆっくりと話そう。
SCP-XXX-C: 本日はお帰りになるそうです。お引き取りください。
秋月博士: 分かりました。また伺います。
<撮影終了>
終了報告書
SCP-XXX-Bからの明確な悪意は感じられなかった。しかし、今後も定期的なインタビューを行い情報収集すべきである。SCP-████への言及については要注意事項とする。それにしてもSCP-XXX-Bとはよく話が合った。また話したいものだ。どこで知識を得たのかも聞いておかねばな。
-秋月博士
追記: █日後SCP-████の収容違反が発生した。なぜSCP-XXXがSCP-████の収容違反を知りえたのか。または収容違反を起こしたのか。大変興味深い。
-秋月博士
20██年█月██日 インタビューログ#XXX-008
対象: SCP-XXX-B
インタビュアー: 秋月博士
付記: 事件(事件記録#XXX-001参照)発生後にインタビューを行っている。
<撮影開始>
秋月博士: おはよう。
SCP-XXX-JP-B: おはよう秋月。先日の[編集済]素晴らしかったよ。
秋月博士: そのことについていくつか尋ねたいことがあるのだけれどもいいかな?
SCP-XXX-JP-B: もちろんさ。いくらでも語って見せよう。
秋月博士: まあそれも私個人としては聞きたいのだが今は急いでいるからまた今度聞くとしよう。先日[編集済]でSCP-XXX-JP-Cが収容されたのだけれど、それは君がお願いしたのかな?
SCP-XXX-JP-B: ああ、そうさ。やっぱり現場に行ってこそだからね。
秋月博士: 君は現場にいなかったと思うのだが?
SCP-XXX-JP-B: 僕は現場にいないけど視界を借りられるからね。それに現物が手に入るわけじゃないけどデータなら手に入るしね。
秋月博士: なるほど。SCP-XXX-JP-C以外の協力を求めたことについて教えてもらっていいかな?
SCP-XXX-JP-B: あれは彼らが勝手にやったことだから僕は関係ないかな。
秋月博士: 分かりました。本日はこれで終わります。
SCP-XXX-JP-B: 待って秋月。同人誌スキャンしてデータ化したものを[編集済]に送ってくださいお願いします。
秋月博士: 分かった。
<撮影終了>
終了報告書
本インタビューで判明したことを事件記録#XXX-001に追記しました。SCP-XXX-JP-BはSCP-XXX-JP-Cに対して指示を出すことが可能である。しかしSCP-XXX-JP-Bは少なくとも視界の共有を行えることが判明しています。
事件記録#XXX-001
日付: 20██年█月██日
場所: 日本東京都██区
事件内容: 同人誌即売会に参加していたエージェントの報告により事件が発覚。報告内容は周りの人間にとにかく宗教勧誘らしきものを行っている集団がいる。初めのうちは何かのキャラかと思ったが多くの話しかけられた人々が宗教団体に協力しており、冗談には見えないほど熱心である。というものだった。周辺に在籍しているエージェント数名の協力のもと同人即売会終了時に団体及び数名の協力していた対象を確保し、インタビューを行った。その結果その団体はSCP-XXX-JP-Cの団体であることが発覚。団体は何としても(数十冊の同人誌の題名を間違いなく発言)を買い届けなければならないと証言。また協力していた対象はなぜかSCP-XXX-JP-Cのいうことをしなければならないという気持ちになったと証言しました。事件後のSCP-XXX-JP-BへのインタビューによりSCP-XXX-JP-Bの意思の元実行されたことが判明しています。また、SCP-XXX-JP-Cは他者の行動を誘導するが絶対的なものでない。目的の達成と同時にSCP-XXX-JP-Cの影響はすべて消失することが推測されます。