marudai
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アイテム番号: SCP-XXX-JP

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: SCP-XXX-JPはサイト██で5m四方の防音室の中央に設置された2.3m×3.9mの長方形の防音素材で構成された箱に保管してください。特別な理由により接触する際にはレベル3以上の職員の許可が必要です。後述する当オブジェクトの性質に由来する異常現象及び収容違反が発生した場合、必ず4人以上の武装した部隊が接触した者からSCP-XXX-JPを奪い取って元の保管位置に戻してください。その後、接触者が落ち着くまで介抱をし、通常業務に復帰させてください。

説明: SCP-XXX-JPは『学校の怪談』と題された日本各地の怪談話をまとめた本です。白紙のページが████枚存在し、████県██市で発見されました。発見当初は引越しの際に置いていかれた落丁本であると思われていました。

しかし、このオブジェクトの特異性はこの白紙のページ(以下該当部と呼ぶ)であり、該当部まで読み進んだ者が生涯で最も『恐怖』している、またはした物(以下SCP-XXX-JP-aと呼ぶ)が具現化されます。
SCP-XXX-JP-aは実体を伴い、読者(以下対象)に強い攻撃性を示します。SCP-XXX-JP-aに触れる、触れられた対象は████する事が現場で確認されています。この████はトラウマ、もしくは恐怖によるものであると推測されます。
SCP-XXX-JP-aは対象以外にも視認されますが対象以外には攻撃性を一切示さず、また、対象がSCP-XXX-JPから数メートル離れると消滅することも現場で確認されました。
この特異性により、偶発的な事故が起こる可能性を考慮し回収されました。

以下は実験記録の抜粋です。

実験記録006 - 日付██████/04/13

対象:
Dクラス職員(以下被験者と呼ぶ)
実施方法:
被験者に『最も恐怖するもの』を聞いた上でSCP-XXX-JPを該当部まで読むよう指示、文字が書かれているページ数も記録。実験前と実験後の重量も計測。
結果:
3m近い大きさの██████がどこからとも無く出現、被験者を強制退去。実験前に聞いた『最も恐怖するもの』と一致。実験前とSCP-XXX-JPの重量は変わらず。しかしその後の調査で文字が記載されたページ数が増加。

また、SCP-XXX-JPは具現化させた恐怖を記録していると見られていますが、文字の記載されたページ数と該当部の相対数は必ず7:3であることがその後行われた数回の実験により証明されました。
さらに数回行われた実験で、記載されている内容にまで差異があり、SCP-XXX-JPは確実に該当部まで読ませようとする傾向にあることが判明しました。
しかし、回収された███年から依然として何故記載部と該当部において7:3を堅持するのかは不明です。
現在、このオブジェクトはヒトの脳と良く似た性質を持つものと考えられています。ページが増大するが重量が変わらないのは物理的に有り得ない現象であることから、███しているものと思われます。

さらに、4人以上に読まれるとSCP-XXX-JPはその特異性を一時的に喪失します。そのためSCP-XXX-JPに接触する際には原則として4人以上で該当部を確認することを強く推奨します。

このオブジェクトが何故既出の怪談本の形態を取っているのかは不明ですが、オブジェクトが回収された地域では昔から【読んではいけない本の噂】が存在していました。
噂を要約すると、『昔、本好きの子がいた。だが死んでしまい、大事にしていた1冊の本に魂が乗り移った。』と伝えられているようです。
シチュエーションは人により差異がありましたが結果的に【読むと呪われる】事は一貫されておりました。当該オブジェクトが噂の大元となった本である可能性は極めて高いと考えます。周辺住民に調査を行ったところ、大多数の人がこの噂を知っておりました。しかし、その本の形態は一貫せず、文庫本や黒い辞書など多岐に渡ることからSCP-XXX-JPは形状変化能力があり、対象が興味を惹かれる表紙に常に変化すると推測されます。

補遺: 発見時点では確認できなかった特異性が増えている。あの凶悪な本は数m以内に入ったものに自身を読ませるよう催眠をかけているようだ。いや、もしかしたら最初から俺達は回収し、読まさせる様仕向けられていたのかもしれない。
であればあの本は本当は██████。