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アイテム番号: SCP-XXX-JP

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: SCP-XXX-JPの放送が確認された場合、担当者は速やかに███市内全域に記憶処理を施してください。SCP-XXX-JP-Aについては、行方不明イベントが発生する以外は一般的のヒトと変わらないため、定期観察のみ行ってください。特別な収容手順は設けてありません。SCP-XXX-JP-Bは延命措置を施し、できる限りの情報を取得するようにしてください。

説明: SCP-XXX-JPは長野県███市内で観測される市内放送と、それに伴う異常現象です。8~12年ほどの間隔で、██市内の放送用スピーカーより12分間、迷子情報を伝える放送が流れます。内容は常に同様で、以下の通りです。

███市迷子センターより、迷子のお知らせです。███市在住の、ヤサカ ムコウヨくん 8歳が本日14:30頃から行方不明となっております。失踪時の服装は、半ズボン、赤い帽子、血塗れのTシャツ、です。見かけましたら、███市迷子センターまでご連絡をお願いします。繰り返します…

放送内で言及されているヤサカ ムコウヨという男児については、日本の戸籍上では確認できません。

放送後、███市内において、1~3年内に「ムコウヨ」と名付けられた男児(以下、SCP-XXX-JP-A)が同日に25人〜67人誕生します。この現象について当該両親に事情聴取を行っても有益な情報は得られません。「ムコウヨ」という名前については、「そう名付けるべきだと感じた」などの不明瞭な答えが得られます。

SCP-XXX-JP-A個体についてはその共通した名前以外に異常は認められません。特に事情が無ければ、SCP-XXX-JP-Aは親の教育方針に基づき、通常の日本の義務教育過程を受けることになります。また、ほとんどのSCP-XXX-JP-Aは明るく社交的であり、同世代の子供たちと良好なコミュニティを形成します。

SCP-XXX-JP-A群が誕生してから8年後、その誕生日にSCP-XXX-JP-A群は一斉に行方不明となります。各対象の失踪の阻止、および位置情報を追跡する試みは全て失敗に終わっています。

行方不明現象が発生した同日に、██市内にて市内放送が流れます。これは通常の市内放送と比べノイズが大きく、その全内容の把握は未だに完了していません。以下がその内容となります。

███市迷子センターより、  の、お知らせです
コウヨ   █人   行方不明   █山中にて   666箇所の刺傷    共に
   右腕は、見つかっていません。
  殺し   母親    死ね

本放送直後、「ムコウヨ」の母親達(SCP-XXX-JP-B)は一斉に重度の鬱病に似た症状を発症します 。この段階より、SCP-XXX-JP-Bにはあらゆる接触や呼びかけに対し無反応になり、また食事や睡眠を行わなくなります。延命治療は全て失敗に終わっており、通常1ヶ月から2ヶ月の間にSCP-XXX-JP-B郡は全員衰弱死します。


また、███市迷子センターという施設は存在していません。