scp xxxx jp
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アイテム番号: SCP-XXXX-JP

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: SCP-XXXX-JPが発生する恐れのある全ての施設に、防犯カメラシステムの傍受を主とした24時間体制の監視を行います。SCP-XXXX-JPの発生が確認され次第、発生場所となった施設から一般人を避難させ、現地当局を装った各財団施設の機動部隊が施設を封鎖します。カバーストーリーは基本的に「逃亡犯の確保」が適用されます。SCP-XXXX-JPの終了後は、記憶処理及びカバーストーリーの更なる流布が行われます。

説明: SCP-XXXX-JPは、一般にコンサートホールなどと呼称される、数千人が収容可能な演奏会の催しを目的とした施設で発生する異常現象です。現在までに██ヵ国での発生が確認されています。SCP-XXXX-JPは以下の環境で、不確定に発生すると推測されています。

  • 発生場所となる施設が上述の、コンサートホールと呼称されまた認識される運用中の施設であること
  • 発生場所となる施設に、警備員・事務員などを除いた一般人がいない、若しくは数名程度のみであること
  • 発生場所の時刻が日没以後、かつ確認された範囲で午後6時31分から午前2時10分までの時間帯であること

SCP-XXXX-JPが発生すると、燕尾服ないし不特定な数種類のドレスを着用した主として50名前後の人型実体(以下SCP-XXXX-JP-1群と呼称)、多数の椅子と楽器など一般的なオーケストラコンサートに用いられる用具(以下SCP-XXXX-JP-2群と呼称)が未知の手段で出現します。

SCP-XXXX-JP-1群の内SCP-XXXX-JP-1-1は確認されたすべての事例において同様の、60代後半のコーカソイド系男性と一致する特徴を持つ人型実体です。いずれの場合も指揮棒を所持、指揮台の上に出現します。特筆すべき点として、他者からのあらゆる物理的干渉を透過する能力を持ち、損傷を加えるなどの行為は一切不可能です。
その他のSCP-XXXX-JP-1群は、SCP-XXXX-JP-1-1と向き合う形で出現します。外見年齢は様々で、主としてコーカソイド系男女の集団に見えますが、一部に異なる人種のような特徴を持つ実体が発生したりと、一定の外見的特徴を持つわけではありません。また、しばしば数体が出現しなかったり、従来までに報告されていない人型実体の目撃情報もあることから、それぞれの個体は必ずしも同一でないようです。なお、SCP-XXXX-JP-2群も同様に物理的干渉を透過する能力を持っていますが、SCP-XXXX-JP-1群はその影響を受けていないようです。

SCP-XXXX-JP群が出現を終えると、SCP-XXXX-JP-1-1が指揮棒を振り始め、その他のSCP-XXXX-JP-1群がルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン作曲の、交響曲「ウェリントンの勝利」1を演奏し始めます。この演奏にはSCP-XXXX-JP-2群が使用されているように見えます。演奏は極めて質が高いといえるものであり、通常の演奏と同様に、SCP-XXXX-JP-1-1の指揮と楽譜に合わせて曲調が変化します。ただし、演奏中いくつかの箇所で、銃声、爆発音その他戦場を模したような音や、複数人による叫び声など、発生源不明の音が発生します。これらの音は一貫して、「ウェリントンの勝利」が表現したと考えられる、ナポレオン戦争とそれにおけるイギリスの勝利を連想させるものです。なお、SCP-XXXX-JP-1群による演奏を妨害する試みは、現在までに全て失敗しています。

SCP-XXXX-JP-1群の演奏開始から約3分ほどで、演奏中の付近一帯に大砲の音が鳴り響きます。この大砲の発射音が鳴り響くと、精密に10秒後、フランス共和国パリ市内にあるブルボン宮殿(現フランス共和国国民議会下院議事堂)付近で同じ回数、砲弾が風を切る音とそれに次ぐ爆発音が発生し、また宮殿内部及び付近の人間は複数の爆発によって宮殿が崩壊する幻覚を見ます。ただしこの際、実際に宮殿は崩壊しておらず、そのことはデジタルカメラなどの電子機器による映像を通して確認可能です。

その後も演奏は継続され、大砲の音が20回程度散発的に鳴り響き、上述のイベントがフランス共和国を象徴する建築物や政治的に重要な施設など、複数の場所で発生します。現在までにイベント発生が確認された施設はリストAF-XXXXに記載されています。そして、最後に数十門の大砲が斉射される音をもって演奏は終了し、この時ヴェルサイユ宮殿でイベントが発生します。

演奏を終えたSCP-XXXX-JP-1群及び2群は、SCP-XXXX-JP-1-1が指揮棒を下ろし、静止した瞬間完全に消失します。そして、このイベントに関する記憶は、多くの場合演奏終了から10分以内に目撃者の記憶から消え、また同時に幻覚も消滅します。ただし、封じ込めを確実なものにするため、またプロトコルに基づいた処理の痕跡を残さないため、記憶処理は全ての場合で実行されます。

補遺: 2016年██月██日、SCP-XXXX-JPに酷似したイベントが、日本国北海道████市のコンサートホール「██████」で発生しました。この事例は超常現象記録A/1931に記録されています。当初、この際、人型実体群はドミートリイ・ドミートリエヴィチ・ショスタコーヴィチが作曲した管弦楽曲である交響曲第7番ハ長調作品60、通称「レニングラード」を演奏し、上記と同様の砲撃イベントがドイツ連邦共和国ベルリン市で複数発生しました。この事象から、世界各地での砲撃イベントを伴う複数パターンのSCP-XXXX-JPの存在が提唱され、超常現象記録の見直しなどが行われています。