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SCP-1167-JP

アイテム番号: SCP-1167-JP

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: SCP-1167-JPは重量計つきの静物保管用金庫内に保管した状態で通常規格の静物収容用収容室内に安置してください。重量計の数値は常にモニターし、SCP-1167-JPの移動による収容違反が発生し次第、自動的に収容サイト内にSCP-1167-JP専用の特殊違反警報が発されます。
当オブジェクト専用の特殊違反警報が発生された場合、当該サイトの非緊急業務に従事する全職員は安全が確認された専用避難所に退避してください。
SCP-1167-JPの再収容と、専用避難所の安全確認は当該サイト常勤の機動部隊が行うものとし、再収容時には専用の遠隔操作ロボットを用いて、SCP-1167-JPと人員との直接的接触を避けてください。

SCP-1167-JPに関する実験を行う場合でも、オブジェクトは金庫の中の重量計の上からは動かさないでください。SCP-1167-JPを金庫、あるいは重量計の上から移動させる場合は、前もってセキュリティクリアランスレベル3以上の職員4名以上の承認を得てから行われるようにしてください。

説明: SCP-1167-JPは刃部分が常時突出しているカッターナイフです。突出している刃部分を納める、または折る等の試みはこれまで失敗しています。
SCP-1167-JPは確認された中では2〜37時間毎に、半径130 172m以内の範囲に転移します。この転移は、いずれかの人間に接触して顕著な異常性を発現させた直後にも発生します。

SCP-1167-JPにいずれかの人間(以下「被験者」と表記)が接触した場合、接触した部位に切創が出現します。切創は最大でも長さ1.3cm深さ1.1mm程度で、代謝により問題ない期間で自然治癒します。
しかし切創が出現してから約40分後に、被験者は切創から再度負傷直後と同等の痛みを覚えます。この痛みは以後5〜6秒間隔で永続的に再発し、治癒後や睡眠時にも継続されます。
この痛みは脳の作用による麻痺や鈍化によって緩和されず、麻酔等の薬剤が使用されていても痛みの再発時に覚醒します。
これらの作用により多くの被験者は鬱、強迫症、攻撃性の増進、ストレス性の諸症状等の精神医学または肉体的な疾患を発症し、痛みが再発し続けているかつての負傷部位に対する自傷行為に及びます。
負傷部位を切除した場合でも、幻肢痛に似た過程を経た痛みの再発が確認されました。

事例抜粋:

日付: 19██/██/██

対象: D-1167-02

概要: SCP-1167-JPに対する2回目の実験時、SCP-1167-JPに右示指で接触した対象は即座に異常性に暴露。38分後痛みの再発が始まり、8時間後に攻撃性の増進が確認される。対象は保安要員に攻撃を行い鎮圧された。12時間後に対象は負傷部位の切除を実行しようとしたため拘束される。対象はその後昂揚状態が続き、9時間休みなく泣き続けた後に鬱症状を発症。実験開始から41時間後にストレスによるものと思われる心不全で死亡。

日付: 19██/██/██

対象: D-1167-04

概要: SCP-1167-JP収容違反時に、意図せず暴露してしまったDクラス職員をD-1167-04として再指定。転倒時に右肘が接触していたと見られる。暴露から4時間後に精神の昂揚が始まり、以後は他部位への自傷によりSCP-1167-JPの痛みに対処を試みていた。暴露から5時間後に、痛みにより右腕全体が常に痙攣し、思い通りに動かすことができなくなる。9時間後、負傷部位を自ら噛み千切って切除するも、同じ痛みが断続的に感じられると証言した。暴露から25時間後、頭部を自らベッドのフレームに強く打ち付け自殺した。

日付: 19██/██/██

対象: ██博士

概要: 実験中、未観測だった間隔で発生したSCP-1167-JPの瞬間的な転移により暴露。左足の土踏まずで踏みつけており、厳密には靴のみが接触したにも関わらず左足の甲に切創が出現した。SCP-1167-JP研究チームの一員であったため、対象が速やかな安楽死を希望し、暴露から2時間で薬剤による安楽死が実行されたものの、痛みの再発周期が薬剤の効果を無力化してしまう。対象は継続して自殺を希望したため、即席的かつ例外的に絞首による終了が実行された。対象は暴露から約2時間40分で死亡した。

補遺: 19██年██月██日、SCP-1167-JP被験者による脱走事例が発生しました。被験者はD-1167-05として実験に参加した職員であり、経過観察のためサイト-81██の第二特別医療個室内で拘束されていたにも関わらず、痙攣の後に、拘束されていた両腕の皮膚の一部を引き千切り脱出しました。
その後D-1167-05は断続的に叫びながら両腕を出入り口の隔離扉に叩きつけました。叫びの間隔と両腕を叩きつける間隔が、痛みの再発の間隔と同期していたのは特筆すべき現象として評価されています。

D-1167-05は計算外の膂力で隔離扉を破壊して突破しました。鎮圧用の機動部隊が既に急行していましたが、D-1167-05は非殺傷兵器の影響を受けながらも機動部隊の包囲を突破、16分間逃走した後に死亡しました。
両腕は隔離扉突破時に損失し、胸部に1度の熱傷、左大腿骨骨折、肋骨計7本の骨折等の負傷による出血多量が死因と見られています。
これらの結果から、SCP-1167-JPによる痛みの再発は「SCP-1167-JPによる痛み」という感覚の再発のみならず、他の全ての感覚をリセットする効果があるものと見られています。この効果により非殺傷兵器の影響が低減され、他の遥かに重大な負傷の感覚が遮断されていたと思われます。