Lil_Waddle - SCP-JPサンドボックスII

Lil_Waddle

ある程度形になったものは色々適当にここに放り投げておきます。

SCP-682の収容違反を告げる警報が鳴り響き、サイトは臨時の厳戒態勢に突入した。あらゆる生命に強い敵愾心を持つこの爬虫類は、これまで幾度となく脱走を試み、甚大な被害を齎してきた。警備員を殺害し、今回の逃走ルートは██方向だ。経路上には娯楽室。片付ける間もなかったビリヤードやトランプ、SCP-TCG-JP-Jなどが散乱する混沌とした一室となっていた。

SCP-682が娯楽室に突入する。そこでは2人のエージェントがちょうど今、SCP-TCG-JP-Jの一戦を終えたところであった。SCP-682は娯楽室に散乱していたSCP-TCG-JP-Jに触れ、そのルールを即座に理解した。確保、収容、保護をモットーとするエージェント達と、脱走を目的とするSCP-682。目的の反発し合うデュエリストが集った時、そこで起こるのはただ一つ。

「おい、デュエルしろよ」

SCP-682はクレフ博士を人事に、SCP-191をパートナーオブジェクトとした。対してエージェント・ハワードはブライト博士とSCP-396¹を繰り出し、対戦が開始する。

SCP-682 S/4 E/8 K/12
		SCP-191
		SCP-396
エージェント・ハワード S/4 E/8 K/12

先攻はSCP-682。まずは小手調べ、と言わんばかりにSCP-191をEuclidサンドボックスへクロステストさせ、その保護力を4削る。Safeクラスにしては破格の確保力を持つSCP-191は、速攻を旨とする多くのデュエリスト達に愛好されてきた。クレフ博士の能力を起動してEuclidサンドボックスの保護力をさらに1減らすと、SCP-682はターンを終了させた。

SCP-682 S/4 E/8 K/12
		SCP-191
		SCP-396
エージェント・ハワード S/4 E/3 K/12

エージェント・ハワードにターンが回る。後攻プレイヤーは自分のサンドボックス1つの確保力を最大3減少させることができる。エージェント・ハワードはその特権を最大限生かし、Euclidのサンドボックスの保護力を3減らして0にする。ここで収容違反したのは、SCP-096。SCP-963でないことに少々落胆しつつ、ターンを進める。
さて、SCP-096は正面のサイトにオブジェクトが配置されていると確保力が強化される、という能力を持っている。そこで、エージェント・ハワードはSCP-396の能力を起動し、互いの位置を入れ替えた。これでSCP-096の確保力は6となり、両オブジェクトによるクロステストでEuclidサンドボックスの保護力を削りきることに成功した。収容違反したのはSCP-437。打撃力と展開力を兼ね備えた優良オブジェクトだ。苦い顔をしつつ、エージェント・ハワードはターンを終了させる。

SCP-682 S/4 E/8 K/12
	SCP-437	SCP-191
		SCP-096	SCP-396
エージェント・ハワード S/4 E/8 K/12

再びSCP-682のターン。純粋に打点自慢のオブジェクトを取り揃えたSCP-682のデッキは、単純な戦法しか取ることができないが、それゆえにその迷いのなさが脅威となる。このターンも、SCP-682は攻撃的に行動する。まずはTaleカード、チャウダークレフを発動し、クレフ博士の能力を一時的に強化した。SCP-732がいないことによるデメリットも、SCP-437のクロステスト時に発現する異常性と合わせればメリットに早変わりだ。双方の自傷ダメージをSafeサンドボックスに集中させ、SCP-297のさらなる収容違反を起こす。このターンの総ダメージはなんと14にも達し、一瞬にしてエージェント・ハワードのサイトをK-クラスシナリオの危機に晒す。それでいてオブジェクトが何一つ収容違反しなかったエージェント・ハワードは、少ない手札での逆転を強いられることとなった。

SCP-682 S/4 E/8 K/12
	SCP-437	SCP-191	SCP-297
		SCP-096		SCP-396
エージェント・ハワード S/4 E/3 K/3

窮地に立たされるエージェント・ハワード。経過したターンはわずか5ターンで、ターン経過を条件とする彼のTaleは未だ発動不可能となっていた。苦し紛れにSCP-682のEuclidサンドボックスへクロステストを仕掛け、SCP-143を収容違反させるが、それ以上何もできずにSCP-682にターンを返すことになった。

SCP-682 S/4 E/8 K/12
SCP-143	SCP-437	SCP-191	SCP-297
		SCP-096		SCP-396
エージェント・ハワード S/4 E/3 K/3

サイト内の合計コストが6となったSCP-682だが、もはやそんなことは些事にすぎない。クロステストの嵐がエージェント・ハワードのサンドボックスを襲い、SCP-377、SCP-106を相次いで収容違反させる。これにてXK-クラスシナリオは成り、エージェント・ハワードは敗北を喫することとなった。

SCP-682 S/4 E/8 K/12
SCP-143	SCP-437	SCP-191		SCP-297
		SCP-096	SCP-377	SCP-106	SCP-396
エージェント・ハワード S/4 E/3 K/12 XK-Class Scenario!

阻止しようとするエージェントを下し、そのまま殺害したSCP-682。そのまま悠々と娯楽室を後にしようとするが、それを呼び止める声が一つ。そう、この部屋にいたエージェントは一人ではない。敵意をむき出しにするSCP-682に、エージェント・アンダーソンは静かにデッキを構えた。

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SCP-JPサンドボックスII

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