1.反ミーム(仮)について考える
2.皮肉(仮)について考える
3.リセマラ(仮)について考える
財団へようこそ!もし未読でしたら[*http://ja.scp-wiki.net/guide-hub ガイド]に一通り目を通してください。ここでの活動を手助けする情報が沢山詰まっています。(人に合わせた反応)これから宜しくお願いしますね!
批評受付中です
下書き
- テンプレ
- タクシー
- 刑場
- 大入道殺し
- (凍結)
- 花(仮)
- 魚育成アプリ(仮)
- 皮肉(仮)
- 全力で後ろ向き
- ちっぽけで下らない世界
- 財団の名に懸けて
- 閉まらない扉
- 闇の底にこびりつく
- 生きる屍の集合住宅(改稿前)
- 新居(改稿中)
- 幸福になれるおまじない
- 赤ワイン(仮)
- 訳前
- 訳後
[
アイテム番号: SCP-1729-JP
オブジェクトクラス: Euclid
特別収容プロトコル: SCP-1729-JPはその性質上、現在まで財団の管理下に留め置くことが出来ていません。██駅のタクシー乗り場には常に2名以上の財団所属エージェントを乗り場誘導員として配備させ、SCP-1729-JPの出現時にはSCP-1729-JPを迷惑客として引き離すことで対処します。万が一不備によりSCP-1729-JPと一般のタクシー利用客がタクシーに乗車した場合、当該車両を追跡し、SCP-1729-JP及び一般客が降車した時点でタクシーの運転手と乗客に記憶処置を施して下さい。
SCP-1729-JPの実験にはセキュリティクリアランス4以上の職員の許可が必要です。また、実験の際に用いる車両はタクシー会社へ侵入させた財団エージェントが運転するものに限られます。
説明: SCP-1729-JPは東京都██区内の██駅のタクシー乗り場に出現する人型実体です。見た目は高齢のモンゴロイド男性であり、ステレオタイプ的な"ジェントルマン"の姿をとります。SCP-1729-JPの有する指紋、虹彩、DNA型などのあらゆる生体情報は、財団のデータベースに存在する如何なる情報とも一致しませんでした。
SCP-1729-JPは██駅のタクシー乗り場に人が並んでいる場合、稀に1突然姿を現します。その後、最後列に並んでいる個人或いはグループに対し行先を尋ね、「私も目的地が同じだから相乗りしないか、運賃は払う」といった趣旨の提案をします。この際、SCP-1729-JPによる申し出が断られた場合、SCP-1729-JPは無言でその場を去り、消失します。出現前/消失後のSCP-1729-JPの所在については明らかになっていません。
SCP-1729-JPによる申し出が了承された場合、SCP-1729-JPはタクシーが発車したタイミングで自身が過去に体験したという体験談(以下SCP-1729-JP-A)を語り始めます。SCP-1729-JP-Aの内容は支離滅裂であり、少なくとも財団の把握する範囲内では確認されていない事象です。なお、SCP-1729-JP-Aに異常な情報/認識災害的性質は認められませんでした。
また、SCP-1729-JP-Aは現在までに6種類確認されており、そのそれぞれについて語られるための条件が存在することが判明しています。もし複数のSCP-1729-JP-Aの条件が満たされ得る場合、条件を満たすものから無作為に選ばれたSCP-1729-JP-Aが語られます2。財団による実験の結果に因れば、先述の条件は自然的な手段ではSCP-1729-JPがほぼ確実に知ることが出来ないと思われるものも含まれています。現在確認されているSCP-1729-JP-Aの概要は以下の通りです。
条件 | 内容 |
---|---|
SCP-1729-JPを除き生存中の人間がタクシーに同乗している | 昔経営していたという人間牧場についての話。虫籠に入れておけば死なないからと鍵を掛けて放置していたところ、多頭飼育崩壊を起こし、虫籠内の密度が上がった結果重力崩壊を経て中性子星になってしまった。 |
ペットを飼っている人物がタクシーに同乗している | 俗に言う"たぬき言葉"を用いて会話をする足の速い茶色のキツネとマラソンをする話。5kmほど走った時点でキツネの四肢が腐っていき、間もなく死んでしまった為負けてしまった。 |
同乗者に血中アルコール濃度が0.01%以上の人物がいる | SNSで出会った[編集済]というハンドルネームの人間とオフラインミーティングをした話。昼食を摂る為に2人で入ったファミリーレストランにて、[編集済]氏がコーヒーマシンのボタンを連打したため街一帯がコーヒーに沈んでしまった。 |
同乗者に名前が「スズキユウキ」という人物がいる | 元恋人であるという「スズキユウキ」という人物との惚気話をする。他の話は10分程度の内容であるが、この話は話し終わるまでに約3時間を必要とする。 |
同日中に██県で発生した交通事故の件数が50件以上である | 自宅の玄関から2m程の距離の電柱に置かれている花束の話。自動車が電柱の前を通るたびに花束がデスボイスを叫びだすので非常に迷惑している。 |
同乗者に裁判で死刑宣告を受けた経験のある人物がいる | 30年後に自分の資産の半分を得ている嬰児を刑事告訴した話。先に嬰児の死刑を実行した後に強盗致死傷罪の疑いで裁判を行った。判決の結果は無罪であった。 |
一度SCP-1729-JPの影響下に置かれた乗客がそこより逃れる方法は乗車中のタクシーが目的地に到着することを待つ他に無く、乗客はSCP-1729-JP-Aをタクシーが到着するまで聞き続けなければなりません。タクシー乗車後のSCP-1729-JPの異常性に対するあらゆる妨害は意味を成しませんでした3。特筆すべき事項として、タクシーの運転手はSCP-1729-JPの影響下に置かれている間、平時と変わらない対応でタクシーの運転を行い、またその記憶を有していません。これはSCP-1729-JPによって支配を受けている為だと結論付けられました。
タクシーが目的地に到着し、SCP-1729-JPが金銭の支払いを済ませた時点でSCP-1729-JPは消失します。追跡は現在まで成功していません。
補遺1: 実験記録SCP-1729-JP
SCP-1729-JPの異常性調査のため、
方法:
手段:
結果:
アイテム番号: SCP-XXX-JP
オブジェクトクラス: Euclid
特別収容プロトコル: SCP-XXX-JPの存在する土地を覆うようにサイト-81██が配置されています。
説明: SCP-XXX-JPはかつて小豆沢刑場4として使用されていた区域の跡地に発生している異常現象の総称であり、SCP-XXX-JP-αとSCP-XXX-JP-βの2要素に大別されます。
SCP-XXX-JP-αは異常な性質を有するヒトニクバエ5(学名: Sarcophaga hominis)です。見かけ上では通常のヒトニクバエとの差異は認められませんでした。
SCP-XXX-JP-αの唾液に哺乳類の死体が接触した場合、該当生物の体組織は運動を再開します(この生物を以下SCP-XXX-JP-α-1と呼称)。
SCP-XXX-JP-αの唾液の組成については未特定の箇所が多く、それ故にSCP-XXX-JP-α-1が活動できるメカニズムもその殆どが不明です。
運動を開始したSCP-XXX-JP-α-1は生命兆候を示すヒトを探しながら徘徊します。SCP-XXX-JP-α-1が生存しているヒトを発見した場合、対象となるヒトの殺害を試みます。この際、刃物や鈍器などの凶器を用いるケースが確認されており、SCP-XXX-JP-α-1には単純な道具を使用する程度の知能が存在すると推考されています。SCP-XXX-JP-α-1に殺害されたヒトはSCP-XXX-JP-αの食料として消費されます。
SCP-XXX-JP-βは小豆沢刑場において罪人の死体を埋葬するために使用されていたとされる直径5m、深さ2mの穴です。SCP-XXX-JP-βは不定期に発生するクラス-A"ワンウェイ・エントリー"ワームホール6の出口となっており、時折ワームホールを通過してきたと考えられるヒトの死体が出現します。現在、先述したSCP-XXX-JP-αはこのSCP-XXX-JP-βから排出されるヒトの死体を主な食料にしています。SCP-XXX-JP-βの入口地点は未だ特定されていません。
SCP-XXX-JPが初めて発見されたのは1762年の小豆沢刑場7においてでした。当時の町奉行による、SCP-XXX-JPが蒐集院により収容される以前の様子を記した日記が遺っています。以下はその日記の現代語訳版です。
宝暦十二年 閏四月廿三日
小豆沢は酷い有様であった。
埋めたはずの罪人の死体が何故か掘り起こされており、死体の周りを蝿やら蛆やらが群がっている。打ち首にされた罪人の首から夥しい数の蝿が出てきたと思えば、突如として首の無い死体が立ち上がった。それを皮切りに、次から次へと死んだはずの罪人が動き出し、程なくして我々を襲い始めた。
亡者の集団は爛れた肉体を持ちながら、俊敏な動きで我々を殺しに来る。その上、体を細切れにでもしない限り動き続けるため1体処理するのにも一苦労であった。
相手をした者の中には、小豆沢で処刑をした記録の無い南蛮人の姿も多数見られた。数多の罪人の血と憎悪を吸ったこの赤い大地がこの世の亡者を地獄から蘇らせたとでも言うのだろうか。
補遺: 財団によるSCP-XXX-JPの収容が開始された際、SCP-XXX-JP-βから出現したヒトについての詳細な調査が行われました。分析の結果、人種についてはコーカソイドやネイティブ・アメリカン、またはその混血が多数を占めていることが判明しました。このような民族分布はラテンアメリカの人種構成と非常に酷似しています。
アイテム番号: SCP-1725-JP
オブジェクトクラス: Euclid
特別収容プロトコル: SCP-1725-JPの完全な収容方法は未だ確立されていません。財団気象学部門は24時間体制で日本国内の気象情報を把握して下さい。SCP-1725-JPの発生条件が満たされた場合は一般人による暴露を防ぐため、SCP-1725-JPの研究結果に基づいた手順1725-JP(別紙参照)を実行します。
説明: SCP-1725-JPは日本国内において不特定の人物(以下対象)が特定の条件を満たした際に発生する現象です。
SCP-1725-JPの発現に必要な条件は以下の通りです。
- 対象は屋外に存在する
- 対象の存在する場所において驟雨8が降っている
- 対象は10分以上同一の地点に留まっている
- 対象に同伴者がいない
- 対象は帰路の途中である
- [編集済]
- [編集済]
上記の条件が全てクリアされた場合、対象の背後に身長180cm前後の痩身の人型の実体(以下SCP-1725-JP-1と呼称)が出現します。SCP-1725-JP-1は出現後対象を掴み、対象と共に地中へと沈み込みます。この際、SCP-1725-JP-1と対象にはSH無関心/嫌悪感誘導ミームエージェントに類似した効果の

SCP-1725-JP
アイテム番号: SCP-1725-JP
オブジェクトクラス: Safe
特別収容プロトコル: SCP-1725-JPは低危険度物収容ロッカーに収容されています。
説明: SCP-1725-JPはHOLGA 120GCFN型のトイカメラです。見かけ上他の同型製品との差異はありません。SCP-1725-JPの特筆すべき特徴として、被写体にヒトが存在しない場合、レリーズボタンを押下しても写真を撮影することが出来ません。何故SCP-1725-JPがこのような機能を備えているのかは現在調査中です。
SCP-1725-JPを用いてヒトを撮影した場合、被写体となったヒトは昏睡状態に陥ります。しかしながら、SCP-1725-JPの影響で昏睡状態に陥ったヒトにはその症状の特徴である脳機能障害、或いは代謝異常などの症状は見受けられませんでした。
SCP-1725-JPによって撮影されたヒトの写真が現像された場合、写真が撮影されている場所、状況等が明らかに変化しています。詳細は実験記録を参照して下さい。
アイテム番号: SCP-1415-JP
オブジェクトクラス: Euclid
特別収容プロトコル: SCP-1415-JPはサイト-81██に併設された20*20*20mの専用の収容室に収容されています。SCP-1415-JPの収容室の入口は気密扉とし、収容室内部の空気を遮断して下さい。収容室内部の気温は常に摂氏20度前後で保たれます。SCP-1415-JPには1日に50kgの脊索動物の死骸9が与えられ、SCP-1415-JPの当日のコンディションに応じ水が、当日の収容室中のSCP-1415-JP-1の濃度に応じ化合物1415-JP10がそれぞれ適量散布されます。
実験時を除き、収容室内に職員が入る場合は気密服の着用が義務付けられます。また、指示がない限り職員が収容室内に5分以上留まることのないようにして下さい。
説明: SCP-1415-JPは異常な性質を有したラッセルルピナス(学名:L. polyphyllum)の草本です。SCP-1415-JPは自身が存在する半径10m以内に脊索動物(以下対象)が10分以上留まった場合に、自身の根11を操作し、その形状を急激に変化させます。変形した根の形態は筒状であり、その穴から対象を"丸飲み"にします。この際、対象のサイズがSCP-1415-JPの根の直径よりも大きかった場合、対象のサイズに合わせ根の太さを肥大化させます。
SCP-1415-JPは異常性を保持しないラッセルルピナス同様の代謝を行いますが、1日あたり50kg以上の脊索動物を与えなかった場合、生育不良の兆候を示します。これはSCP-1415-JPがその異常性を発揮するために必要なエネルギーを脊索動物から摂取しているためであると考えられています。
SCP-1415-JP-1はSCP-1415-JPの
アイテム番号: SCP-XXX-JP
オブジェクトクラス: Euclid Neutralized
特別収容プロトコル: SCP-XXX-JPはサービスを終了したため、これ以上の収容は必要ありません。SCP-XXX-JPの製造者の特定の試みは引き続き行われます。
現在、サイト-8181に存在する低危険度収容ロッカー内にてSCP-XXX-JPのインストールされている端末が計80台保管されています。この他にSCP-XXX-JPのインストールされている端末が発見された場合当該端末からSCP-XXX-JPを削除し、所持者に記憶処理を施して下さい。すべてのオンラインアプリケーションストア及びアプリケーション配布を行うサイト、アップローダーを財団のWebクローラーにより監視し、SCP-XXX-JPの配布を阻止して下さい。SCP-XXX-JPの実験はセキュリティクリアランス2以上の職員の許可が必要です。また、出現したSCP-XXX-JP-1内に入っている魚介類は自己責任による摂食が許可されています。
SCP-XXX-JPの製造者の特定の試みは継続されています。
説明: SCP-XXX-JPは『簡単育成体験シリーズ第2弾~魚の育成~』というタイトルのスマートフォン用ゲームアプリケーションです。SCP-XXX-JPの製造者は不明です。後述する異常性を除いては、SCP-XXX-JPの内容は一般的なアイテム課金制のスマートフォン用ゲームアプリケーションとの差異はありません。
SCP-XXX-JP内の魚のステータス画面に於いて「出荷」コマンド12を実行することにより、SCP-XXX-JPをプレイしているスマートフォンから半径3m以内に不明な方法でクーラーボックス13が出現します(以下SCP-XXX-JP-1と呼称)。出現したSCP-XXX-JP-1内には「出荷」コマンドを実行した魚と同一の種の魚がある程度下処理された状態14で入っています。これらの魚に異常性は見受けられませんでした。
音声ログ
日付: 2013/05/██
対象: 浅利██氏(SCP-XXX-JPのユーザー)
質問者: 前川博士
注記: 当インタビューはSCP-XXX-JPのユーザーへのゲーム雑誌によるインタビューという名目で行われた。
[記録開始]
前川博士: ではインタビューを開始します。宜しくお願いします。
浅利氏: 宜しくお願いします。
前川博士: それでは先ず、このアプリの良かった点を教えて頂けますか。
浅利氏: はい。兎に角この『魚の育成』では多種多様な食用魚の育成が行えることが私のような魚好きには堪りませんね。イワシやニシンといったメジャーな魚からアマダイやクエといった高級魚まで網羅しているというのは興味を唆られます。
前川博士: 育成した魚を実際に食べることが出来るというのはご存知ですか。
浅利氏: ええ。あまり大きな声で言えることではありませんが、このアプリをプレイしてからというもの、魚を買いに行く必要が無くなりましたね。他のユーザーの方々はリセマラ15してURのクエとかシロアマダイを狙ってますよ。
前川博士: リセマラ?
浅利氏: ええ。まあ、私はリセマラ嫌いなのでやりませんが……。URを出荷してアンインストールして無課金で食べ続ける猛者もいるみたいです。
前川博士: 成程……。
浅利氏: でも、低レアリティの魚……例えばイワシとかだってステータスが「最高」の状態で出荷すれば市販のものなんて目じゃないくらい美味しくなりますし、逆にクエだって「最悪」の状態で出荷すれば不味くなりますよ。それはこのゲームのとても良い所ですね。丁度取れたニシンがありますし、前川さんもどうですか?
前川博士: いえ、結構です。
[重要度が低いため省略]
注記: 浅利氏にはインタビュー後記憶処理を行い、浅利氏の端末からSCP-XXX-JPを削除した。
テストログ1
被験者: D-773
概要: ステータスが「最高」の状態のサンマを「出荷」し、被験者に摂食させる。
結果: 被験者は味について「今まで食べたことの無い絶品である」と評した。
テストログ2
被験者: D-773
概要: ステータスが「最低」の状態のサンマを「出荷」し、被験者に摂食させる。
結果: 被験者は味について「とても食えたもんじゃない」と評した。被験者はその後腸炎ビブリオに罹患した。
テストログ3
被験者: D-773
概要: ステータスが「普通」の状態のサンマを「出荷」し、被験者に摂食させる。
結果: N/A
付記: 本実験においてサンマはSCP-XXX-JP-1に入った状態ではなく、そのままの状態で出現した。調理を試みたところ、サンマの体内から大量のプラスチック片及びポリアクリル酸ナトリウム16が検出された。その後SCP-XXX-JPがメンテナンスに入り、同時にサンマが消失したため摂食させることが出来なかった。メンテナンス終了後、SCP-XXX-JP-1の出現と同様の要領で木箱が出現した。木箱の中には和菓子の若鮎が入っており、この若鮎に異常性は見受けられなかった。
補遺: 近年多発している魚の大量死に於いて、テストログ3で見られたサンマとほぼ同様の状態である魚の死骸が多数発見されました。これは財団によるSCP-XXX-JPの収容が行われた2013年5月をピークとして増加していたものの、現在ではその数を大幅に減らしています。
補遺2: 2013年8月31日に突如としてSCP-XXX-JPはサービスを終了し、SCP-XXX-JPへのログインが行えなくなりました。その為事実上オブジェクトが無力化されたと考えられ、オブジェクトクラスのNeutralizedへの再分類が行われました。また、翌月に発生した魚の大量死に於いて、再びテストログ3で見られた魚の死骸が確認されました。確認された死骸の数は約1万尾であり、この数は財団が保管していたSCP-XXX-JPのデータ内に存在していた魚の数とほぼ一致しています。
注: この報告書はSCP-XXX-JPの影響を受けていません
アイテム番号: SCP-XXX-JP
オブジェクトクラス: Euclid
特別収容プロトコル: SCP-XXX-JPの周囲を囲むように簡易サイト-81██が建設されましたが、無意味であると推測されます。SCP-XXX-JPの担当職員は週に一度のカウンセリングが免除されます。PTSDの兆候が確認された職員に対し記憶処理は行われず、配置換えも認められません。SCP-XXX-JPの実験に際し許可は不要です。
説明: SCP-XXX-JPは少なくとも愛知県█████市以外の場所に存在する、半径-73mの球状の異常空間ではありません。SCP-XXX-JPは後述する異常性の影響で常に発光していません。SCP-XXX-JPを構成しているのは以下の-3つの異常性ではありません。
-1つ目の性質はSCP-XXX-JPへ反物質が侵入する際、その反物質の持つエネルギーはそのままに方向のみを反転させないことです。その為、SCP-XXX-JPは常に光を疑似的に再帰反射してはいません。この性質によりSCP-XXX-JP内部への侵入は不可能であり、内部の状況を確認することも出来ません。しかし、引力に対する斥力が殆ど確認されない為、SCP-XXX-JPは極めて軽量な反物質で構成されているとの仮説が立てられることはありませんでした。
-2つ目の異常性はSCP-XXX-JPに関わった人間に対しネガティブな思考・感情を抱かせることではありません。初期収容の際、この性質による自殺者は出ませんでした。その為、特別収容プロトコルにカウンセリングについての追記も記されませんでした。
-3つ目の異常性はSCP-XXX-JPについて説明する際、全ての文章がネガティブな要素を持つものに改変されるものではありません。例えば当報告書の文章は殆どが否定文で構成されていませんし、数字には負号が付いていません。尚、例外として元々否定文の文章に関しては改変は行われず、また文章が二重否定となる形には改変されません。
インタビュー記録
アイテム番号: SCP-XXX-JP
オブジェクトクラス: Euclid
特別収容プロトコル: SCP-XXX-JPへの民間人の侵入を防ぐ為、カバーストーリー「取り壊し予定の廃校舎」が流布されます。SCP-XXX-JP周辺に警備員を3名配置して下さい。また、SCP-XXX-JP全体の様子を把握できるように定点カメラを設置し、監視を行って下さい。SCP-XXX-JPの影響範囲に侵入した人間は死亡したものと見做し、回収は行われません。
説明: SCP-XXX-JPは██県██町に存在する、██中学校17の校庭です。SCP-XXX-JPにはSCP-XXX-JP-AとSCP-XXX-JP-Bという2種類の異常存在が生息しています。
SCP-XXX-JP-AはSCP-XXX-JP内に存在する人型の異常存在です。SCP-XXX-JPへ侵入することによりヒトがSCP-XXX-JP-Aへ変化することが確認されています。SCP-XXX-JP-Aは後述するSCP-XXX-JP-Bを地面に叩きつける、投擲するといった行為を常にするようになります(以下SCP-XXX-JP-α)。SCP-XXX-JP-αは新たに侵入したSCP-XXX-JP-Aに対し、既にSCP-XXX-JP内に存在しているSCP-XXX-JP-Aによる勧誘といった形で伝播し行われるようになります。SCP-XXX-JP-AはSCP-XXX-JP-αとSCP-XXX-JP-αの普及以外の活動―—これは生理的なものも含みます――を一切行わなくなります。また、SCP-XXX-JP-AはSCP-XXX-JP外部からの干渉を受け付けないことが判明しています。
財団によりSCP-XXX-JPが発見された際、SCP-XXX-JP-Aは1体のみ存在していました。本個体は調査の結果、2008年に行方不明となっていた██ 友哉氏と同一人物であることが示唆されています。また、本個体は発見された当時既にSCP-XXX-JP-αを行っていた為、SCP-XXX-JP-αは本個体が初めに行ったと推測されています。
SCP-XXX-JP-Bはハブ(学名Protobothrops flavoviridis)に酷似した生物で、SCP-XXX-JP内に現在約500匹程度生息しています。SCP-XXX-JP-Bは殆ど通常のハブと差異が無いように見受けられます。しかし、通常のハブに比べ非常に気性が良く、SCP-XXX-JP-Aに触れられても攻撃的になることはありません。SCP-XXX-JP-BもSCP-XXX-JP-A同様SCP-XXX-JP外部からの干渉を受け付けない為、詳細な調査は不可能です。SCP-XXX-JP-BはSCP-XXX-JP-AがSCP-XXX-JP-αを行っている影響で、SCP-XXX-JPの範囲の境界線近くに多く生息しています。また、SCP-XXX-JP-αの影響で死亡した個体がSCP-XXX-JPの至る所に見受けられます。
補遺: 映像記録SCP-XXX-JP
アイテム番号: SCP-011-JP-J
オブジェクトクラス: Euclid
特別収容プロトコル: SCP-011-JP-Jはサイト-81██標準人型収容房に収容されています。SCP-011-JP-Jからの物品要求があった場合には審査の上、それを与えても構いません。また、SCP-011-JP-Jは2名以上の警備員同伴の上で、サイト内の散策が許可されています。予期せぬSCP-011-JP-Jの異常性の発現を避けるためSCP-011-JP-Jとの接触は最低限に留めて下さい。
説明: SCP-011-JP-Jは収容以前、財団職員であったエージェント・江戸川です。SCP-011-JP-Jは異常存在を誘引する異常性を有しています。この異常性から、エージェント・江戸川は多数のアノマリーの発見に貢献してきました。しかし1週間に5.2件というアノマリーの発見数及びアノマリーの発見経緯に異常なものが多く見られることからエージェント・江戸川自身がオブジェクトではないかという疑問が浮上し、その後SCP-011-JP-Jとして収容されました。SCP-011-JP-Jにインタビューを行った結果、自身の異常性について自覚していないことが判明しました。
補遺: SCP-011-JP-Jの発見したアノマリーの発見経緯(抜粋)
- 骨董店で購入した
- 地面に落ちていたものを拾った
- 自宅の屋根裏にあった
- サイト-81██近辺に放置されていた
- サイト-81██の自身のロッカーから発見された
- 自宅に郵送されてきた
- ████の██で███した
- [編集済]
- [データ削除済]
こんな馬鹿みたいな話があるか―サイト管理官
アイテム番号: SCP-001
オブジェクトクラス: Euclid Neutralized
特別収容プロトコル: 1919年6月以降50年間、旧サイト-17において異常現象が見られていないため、1970年の1月に当該オブジェクトは無力化されたと推定されました。この文書はアーカイブされます。
旧サイト-17には臨時的に結成された機動部隊アルファ-17("なんかそれっぽい名前")が配備されます。機動部隊アルファ-17("なんかそれっぽい名前")により旧サイト-17は常に監視され、一般人の接近の阻止、旧サイト-17から脱出したオブジェクトの処理、旧サイト-17の調査が進められます。許可の無い人間の旧サイト-17敷地内への侵入は禁止されます。
1919年12月追記: 旧サイト-17に収容されていた全てのオブジェクトの再収容が完了しました。
説明: SCP-001は1917年9月に発生した旧サイト-17での大規模な収容違反に関連して発生したと考えられる異常現象です。旧サイト-17に侵入した人間は、侵入から10分程度で突如として消失します。消失のメカニズム、消失した人間の行方は不明です。Dクラス職員に通信機を取り付けて侵入させた実験では、Dクラス職員の消失が確認された後も反応は旧サイト-17の通路を示していました。収容違反当時、旧サイト-17にはおよそ2000人を超える職員と複数の人型オブジェクトが存在していたにも関わらず、この異常現象により100人程度確認された死者を除く全員が依然として行方不明のままです。動物実験の結果及び人型以外のオブジェクトが消失していないことからSCP-001の異常性は人間にのみ効果があると考えられます。
追記1: 1919年6月にDクラスを用いて行われた実験において、旧サイト-17へ侵入したDクラスが侵入から1時間以上経過したにも関わらず消失しないという事案が発生しました。その後追加で行われた実験の何れにおいても人員の消失は確認されませんでした。この異常性の変化については現在調査中です。
追記2: 追加の調査の結果50年間1度も異常性が見られなかった為、1970年の1月にSCP-001のクラスはNeutralizedに再分類されました。
警告: この警告及び以下の報告書はセキュリティの関係上、ミーム対抗エージェント/SCP-001-βを接種されていない人間が認識することは不可能です。もしミーム対抗エージェント/SCP-001-βを接種していないにも関わらずこの警告文が認識できているのであれば、RAISAに報告をお願い致します。
上記の文書は虚偽の内容を含んでいます。SCP-001の正しい報告書はこちらです。
アイテム番号: SCP-001
オブジェクトクラス: Keter
特別収容プロトコル: SCP-001の完全な収容は現在不可能です。SCP-001キャリアの新規の発生を防ぐ為に財団はあらゆる怪異を収容する必要があります。また、SCP-001の収容担当者はミーム対抗エージェント/SCP-001-αの全人類への接種を進めて下さい。また、ホニャララ・クラスタである人間はいかなる場合でも財団に雇用することは禁止されています。SCP-001の大規模な収容違反が発生した場合、O5命令により非常事態宣言が発令されます。その後、SCP-001専用の臨時機動部隊アルファ-17("なんかそれっぽい名前")が招集され処理に当たります。
SCP-001収容担当者は1ヶ月毎に記憶処理の後全員が入れ替えられます。SCP-001収容担当者は直近1年以内にSCP-001収容担当となっていない、セキュリティクリアランス3以上の職員若干名及びO5から1名毎回無作為に選ばれます。
説明: SCP-001は人間が外的内的要因による強力な精神的衝撃を受けた際に極低確率で発生する異常現象です。この精神的衝撃は事故や凶悪殺人などに巻き込まれた際に発生する可能性もありますが、とりわけ異常な物品、存在、現象と関わった時に発生する可能性が非常に高いことが判明しています18。
人間がSCP-001の影響を受けると、受けた精神的衝撃(以下事象)を認識することが不可能となります(以下影響を受けた人間をSCP-001キャリアと呼称)。しかし、無意識下では事象を思い出すことが出来ると考えられています。事象を思い出したSCP-001キャリアは突如[削除済]。SCP-001の影響で死亡したSCP-001キャリアを認識した人物はその死体を認識できなくなり、新たなSCP-001キャリアとなります。このことからSCP-001には反ミーム的及び認識災害的な性質があると考えられています。SCP-001キャリアからの認識災害は事象認識時のケースとは異なり、100%の確率で発生します。SCP-001に対しての記憶処理は効果が無いことが判明しています。
SCP-001の影響を防ぐ手段は唯一、ミーム対抗エージェント/SCP-001の事前接種のみです。現在財団が使用しているミーム対抗エージェント/SCP-001にはミーム対抗エージェント/SCP-001-α及びミーム対抗エージェント/SCP-001-βの2種類があります。
ミーム対抗エージェント/SCP-001-αについて: ミーム対抗エージェント/SCP-001-αは後述する-βと比べると効果が弱く、事象からの影響しか防ぐことが出来ません。その代わりに効果の持続期間が105年と長く、ほぼヒトの一生をカバーすることが可能です。また、副作用も-βより抑えられています。ミーム対抗エージェント/SCP-001-αは全人類への接種が進められており、多くの国においてカバーストーリー「予防接種」などにより新生児への接種が義務づけられています。しかしながら全ての国でこれを実践できているわけではなく、現在世界人口の3割が未だミーム対抗エージェント/SCP-001-αを接種できていない状況にあります。
ミーム対抗エージェント/SCP-001-βについて: ミーム対抗エージェント/SCP-001-βは-αをより強力にしたもので、SCP-001キャリアからの影響も防ぐことが出来ます。しかし効果の持続期間が3日と短く頻繁に接種する必要があること、副作用が強力であること、コストがかかることなどからSCP-001収容担当者にのみ使用されています。
ミーム対抗エージェント/SCP-001の双方に共通する問題点として挙げられるのがその副作用、そしてホニャララ・クラスタの存在です。ミーム対抗エージェント/SCP-001はミーム的性質と反ミーム的性質という相反する性質を持つSCP-001への対抗策であるため、簡単に述べると矛盾した性質の薬品を接種することになります。その結果、ミーム対抗エージェント/SCP-001は人間に対し有害な副作用を持つようになったと考えられます。ミーム対抗エージェント/SCP-001-αの接種では癌の発生率の増加や、早産、流産、奇形児の妊娠の確率の上昇の副作用があることが判明しています。ミーム対抗エージェント/SCP-001-βの接種では-αの副作用に加え、慢性的な頭痛、吐き気、下痢、不眠症などの副作用が現れます。また、2ヶ月以上の継続接種により死亡するケースもありました。この副作用の詳しい原因は不明ですが、接種された人間の第1世代よりも第2世代の方がより副作用の効果が強いことから遺伝情報に影響を与えていると考えられています。
ホニャララ・クラスタは約10万人に1人の割合で存在する、ミーム対抗エージェント/SCP-001の効果が無い人間です。ミーム対抗エージェント/SCP-001の接種後、その成分の1つである█████████の検出の有無によってのみ判別することが出来ます。ホニャララ・クラスタはその性質の為SCP-001の発生を防ぐ手段を持たないことから収容違反のトリガーと成り得る存在です。その為ホニャララ・クラスタである人物は常に財団により監視され、異常存在と日常的に関わる財団への雇用が禁止されています。
SCP-001の歴史: SCP-001の存在を財団が初めて認識したのは1917年9月に旧サイト-17において大規模な収容違反が発生したことによるものです。この結果旧サイト-17は壊滅、更にSCP-001の影響で二次被害が発生しました。この結果、当時の財団職員の5%を失う結果となりました。最終的にこの収容違反は1919年4月に開発されたミーム対抗エージェント/SCP-001-βを接種されたSCP-001専用の臨時機動部隊アルファ-17("なんかそれっぽい名前")の尽力により収拾されました。その結果現在の特別収容プロトコルが制定され、財団の手の及ぶ範囲でのミーム対抗エージェント/SCP-001-αの全人類への接種が開始されました。
その後、第二次世界大戦及び第七次オカルト大戦においてSCP-001の収容違反が各地で発生しました。この戦争には多数の異常物品が兵器として利用されたこと、当時の枢軸国側には財団の手が及ばない部分があった為ミーム対抗エージェント/SCP-001-αの接種が出来ていなかったことも重なり多くの被害を出しました。両戦争におけるSCP-001の異常性による死者は推定10万人以上と考えられています。この死者は表向き行方不明者として処理されました。
以降はミーム対抗エージェント/SCP-001-αの接種や財団による異常存在の収容などの対策が進み、大戦以前に比べSCP-001の収容違反は格段に発生率を減らすことに成功しました。2016年のSCP-001による死者は560名に抑えることが出来ました。
この報告書を読んで大体勘付いた諸兄もいることだろうと思うが、財団の現在の方向性を決定づけたものが旧サイト-17で発生した事象だ。SCP-001の発見はその性質から非常に難易度が高く、SCP-001キャリアはSCP-001によって死ぬまでSCP-001キャリアであると判別が付かない。SCP-001による大規模な事象が我々の管理するサイトで発生したことで被害を抑えられた上に、その異常性の解明と対策法の発見まで成功したということは奇跡に近いことであろう。ミーム対抗エージェント/SCP-001が人間に対し有害であることは知っている。だが、SCP-001の脅威に晒される方が余程危険である。致死性の認識災害が世界中で発生することを防ぐ為には致し方ないことなのだ。
SCP-001はいわば恐怖そのものの具現化であると言えるオブジェクトだ。人類は恐怖から逃げ隠れていた時代に逆戻りしてはならない。ミーム対抗エージェント/SCP-001は人類を怪異から守る最初の楯であり、人類が恐怖に立ち向かう為の足掛かりとなるものだ。少なくともSCP-001が無力化されない限り、我々の役目が終わりを迎えることは無いだろう。
――O5-1

SCP-XXX-JP
アイテム番号: SCP-XXX-JP
オブジェクトクラス: Safe
特別収容プロトコル: SCP-XXX-JPは現在財団の所有下にあります。SCP-XXX-JPの入口には常に警備員2名を配備し、もしSCP-XXX-JPへの侵入を試みる者がいた場合にはそれを阻止して下さい。SCP-XXX-JPから人が出現した場合、当該人物を即座に拘留し尋問の後記憶処理を施して下さい。その後、当該人物を財団フロント企業にて雇用し監視を続けて下さい。
説明: SCP-XXX-JPは██県██市にあるマンションです。SCP-XXX-JPの入口は自動ドアで常に閉ざされており、内部に侵入することが出来ません。自動ドア・窓・壁の破壊及び地中からの侵入、屋上の扉からの侵入の試みは全て失敗しました。また、自動ドア及び窓はマジックミラーで出来ており、内部の様子を窺うことは出来ません。SCP-XXX-JPの収容時に以下の入居者募集の張り紙がSCP-XXX-JPの壁面に貼られているのが発見されました。
平成██年██月██日
入居者様募集のお知らせ
株式会社 ███不動産
社会の重苦しさに息詰まった方へ素敵な住まいを提供します
受験や仕事、人間関係で失敗して失意の底にいるという方、いませんか。そんな方々の癒しになるような空間を作りたい。その一心で完成したのが当マンションです。このマンション内にはあらゆるものが用意されています。また皆様への負担も考慮し、当マンションの家賃は払って頂かなくて結構です。社会から切り離されたこの場所で思いっきりリフレッシュして下さいませ。※当マンションの入居者様は現在学生でなく無職の、一人暮らしの方に限らさせて頂いております。それ以外の方はご入居頂けませんのでご了承下さい。また、出来るだけ多くのお客様に利用して頂きたいという思いから、同じ方の再入居はお断りさせて頂いています。
この文書から、財団に所属するDクラスを含む職員は入居の条件を満たしていないことからSCP-XXX-JP内部に侵入出来ないのだと推測されています。また財団がSCP-XXX-JPを買収した際に███不動産を調査した結果異常性は見られず、SCP-XXX-JPの記録も残っていませんでした。
補遺1: 20██/██/██に1名の成人男性がSCP-XXX-JP内部から現れたところを警備員に取り押さえられました。対象は憔悴しきった様子で、SCP-XXX-JPへの再度の侵入を試みていました。調査の結果、この人物が12年前に行方不明になった三宅 ██氏と同一人物であることが判明しました。以下の内容は三宅氏に対するSCP-XXX-JP内部の情報の聴取記録です。
[記録開始]
私は当時、大変追い詰められていました。私は一人息子で、実家の家業を継げと親に言われてきたのですが、それが嫌で親の元から逃げるようにしてこっちの方で就職を決め、一人暮らしをしていました。それがきっかけで親とは絶縁して、自分一人で何もかもやってきました。しかし、不景気の煽りを受けて、私の勤めていた会社は倒産し、路頭に迷ってしまいました。その後の再就職は上手く行かず、貯蓄も底を尽き、自殺を考えるくらいにはやられていたと思います。
そんな折に偶々目に入ったのがあのマンションでした。……いつ考えてもおかしかったと思います。家賃無料で住める上に怪しい概要……。しかし、当時の私はそれでも縋りたかった。死ぬのが怖かったんです。そうして私はあのマンションの扉をくぐりました。
マンションに入った私が最初に見たのは豪華絢爛なエントランスとロビーでした。それこそ、購入価格が億は行きそうだと思う程度には煌びやかでした。あまりの光景に息を呑むと同時に本当に無料で住めるのかという不安感が全身を支配しました。暫くすると案内の方が私の方に駆け寄ってきて、その後施設の案内と私の部屋の紹介をしてくれました。ここで私はまたも驚きました。このマンションには大きな庭や公園といった屋外施設が用意されていました。どう考えてもあのマンションの外観から想像できる大きさの何十倍の規模の施設でした。私は夢でも見ているのかと目を疑いました。そして、その規模に圧倒されるうちに私はいつの間にか自分の部屋の前に案内されていました。
案内人に渡された鍵を使い扉を開けるとそこには、今朝発った私の元々住んでいたはずのアパートの一室と同じ光景が広がっていました。もう何が何だか分かりませんでした。その部屋は大体が私の知っている光景でしたが、壁に奇妙な貼り紙があったことだけは異なっていました。その貼り紙には「欲しいと思ったものを思い浮かべて下さい」と書かれていました。私は試しに好物の肉じゃがを思い浮かべてみました。部屋の机の上に、さっきまで無かった肉じゃがが置いてありました。その後も欲しいものを思い浮かべると殆ど出てきました。唯一出てこなかったのはペットとして欲しいと思った猫が出た後に調子に乗って出そうと思った彼女だけでした。あの入居者募集は間違いでは無かった、そう思った私からはいつしか不安は消え、新生活への期待が高まっていきました。
それからの数年間程気持ちの休まった日々はありませんでした。暫く生活する中で、ごみの片づけや洗濯などの家事ですら願えば勝手に終わっていたことに気付きました。勿論働く必要もなく、それでいて誰にも文句は言われませんでした。欲しいものは凡そ手に入り、私はずっと時間を趣味に充てることが出来ました。そして、最初願っても手に入らなかった彼女も出来ました。彼女と出会ったのは早朝の施設内でのランニングでした。彼女は美人で、可愛くて、そして私ととても気の合う人でした。料理も上手でした。私が日々供給されていた食べ物より数段美味しくて、手料理の良さを実感しました。
やがて私と彼女は同棲し、娘も出来ました。この施設を出るのが嫌で、婚姻届こそ出しませんでしたが私と彼女は最高のパートナー同士だと思っています。彼女も外に出たくないという私の気持ちを汲んでくれたようでした。ただ、結婚式はしたかったみたいで、マンション内の施設で結婚式を挙げました。その時がまさしく人生の絶頂期だったと思います。
そしてしばらくして、私は、遂に、覚悟を決めました。……そうです、お察しの通り、私はマンションから出ることを決意したのです。あれだけ辛かった社会に出るという決断を下した後もずっと悩んでいました。しかし、今では家族も持ち、長い間休ませて貰ったのだから、しっかりと嫌なこととも向き合おうと決めたんです。後、なんだかんだ言って絶縁した両親のことも心配でした。両親が健在ならば2人とも70を超えてますし、今まで育ててくれたことへの感謝と、絶縁したことの謝罪をしようと思いました。しかし、ここに来た時と違って今は一人じゃない。妻も娘も、ペットの猫もいる。そうして希望を持って外に出た私の心は一歩目で打ち砕かれました。
一緒に出てきた筈の妻と娘の姿はありませんでした。私が来ていた服はあの中で貰ったブランドの洋服ではなくここに来た時に来ていたポロシャツでした。血の気が引いた私は再び中に入ろうと思いました。妻と娘はあの中にいるのだと信じていました。……しかし、扉は開きませんでした。勿論、妻も娘も姿を見せません。……そこからの顛末は皆様の知るところです。私は、一体、あの中で、何を……
[記録終了]
三宅氏は一通りの尋問の後記憶処理が施され、財団のフロント企業にて雇用され経過を観察されています。三宅氏の生活能力は著しく低く、また時折「自分には妻と娘がいる」という発言をしています。このことから、SCP-XXX-JP内での影響に対して記憶処理が完全には機能しないと考えられています。
三宅氏の発言が真実だとするならば、あの中で人は本当に何もかもが与えられるのであろう。しかし、それは裏を返せば何もしなくてもいい、何かをする必要がないとも言える。彼のSCP-XXX-JP内部での足跡は地球上のどこにも残っていない。SCP-XXX-JPの中にいるのは確かに幸せなのかもしれないが、果たして彼、或いは彼らはその間、本当に生きていると言えるのであろうか?――金子博士
補遺2: 三宅氏が出現してから現在までに計5名がSCP-XXX-JPから出現しています。出現した人物は何れも行方不明届が出されていた人物であることが判明しています。彼らの証言は所々差異が見られるものも、大筋は三宅氏の証言と概ね一致したものでした。
補遺3: SCP-XXX-JPから人が出現する際に自動ドアが開くことから、そのタイミングを狙った探査計画が実行されました。しかし、空いた自動ドアにドローン及びDクラス職員を送り込む試みは何れも不可視の障壁に阻まれることにより失敗しました。この計画で得られたものはSCP-XXX-JP内部の入口付近の写真だけでした。

SCP-XXX-JP
アイテム番号: SCP-XXX-JP
オブジェクトクラス: Safe
特別収容プロトコル: SCP-XXX-JPは現在財団の所有下にあります。SCP-XXX-JPの入口には常に警備員2名を配備し、もしSCP-XXX-JPへの侵入を試みる者がいた場合にはそれを阻止して下さい。SCP-XXX-JPから人が出現した場合、当該人物を即座に拘留し尋問の後記憶処理を施して下さい。その後、当該人物を財団フロント企業にて雇用し監視を続けて下さい。
説明: SCP-XXX-JPは██県██市にあるマンションです。SCP-XXX-JPの入口は自動ドアで常に閉ざされており、内部に侵入することが出来ません。自動ドア・窓・壁の破壊及び地中からの侵入、屋上の扉からの侵入の試みは全て失敗しました。また、自動ドア及び窓はマジックミラーで出来ており、内部の様子を窺うことは出来ません。
財団がSCP-XXX-JPを買収した際の所有者は███不動産という不動産会社でした。財団が███不動産を調査した結果異常性は見られず、SCP-XXX-JPの記録も残っていませんでした。
補遺1: 20██/██/██に1名の成人男性がSCP-XXX-JP内部から現れたところを警備員に取り押さえられました。調査の結果、この人物が12年前に行方不明になった三宅 ██氏と同一人物であることが判明しました。以下の内容は三宅氏に対するSCP-XXX-JP内部の情報の聴取記録です。
[記録開始]
私は当時、大変追い詰められていました。私は一人息子で、実家の歯科医院を継げと親に言われてきたのですが、それが嫌で親の元から逃げるようにしてこっちの方で就職を決め、一人暮らしをしていました。それがきっかけで親とは絶縁して、自分一人で何もかもやってきました。しかし要領の悪い私は仕事を覚えるのが遅く失敗続きで、遂にはお得意様との契約を終わらせてしまうミスを犯し、会社をクビになってしまいました。その後の再就職は上手く行かず、貯蓄も底を尽き、自殺を考えるくらいにはやられていたと思います。私には存在価値がないのではないか、と。
そんな折に偶々、あのマンションのパンフレットがアパートのポストに投函されていました。……いつ考えてもおかしかったと思います。家賃無料で住める上に怪しい概要……。しかし、当時の私はそれでも縋りたかった。結局死ぬのが怖かったんです。そうして私はあのマンションの扉をくぐりました。
マンションに入った私が最初に見たのは豪華絢爛なエントランスとロビーでした。それこそ、購入価格が億は行きそうだと思う程度には煌びやかでした。あまりの光景に息を呑むと同時に本当に無料で住めるのかという不安感が全身を支配しました。暫くすると案内の方が私の方に駆け寄ってきて、その後施設の案内と私の部屋の紹介をしてくれました。ここで私はまたも驚きました。このマンションにはスーパーやコンビニのような施設は勿論、大きな庭や公園といった屋外施設すら用意されていました。どう考えてもあのマンションの外観から想像できる大きさの何十倍の規模の施設でした。また、マンション内の施設は全て無料で使用でき、各種売店で販売されているものは全て無料だというのです。案内人曰く家賃に含まれているということでした。私は夢でも見ているのかと目を疑いました。そして、その規模に圧倒されるうちに私はいつの間にか自分の部屋の前に案内されていました。
案内人に渡された鍵を使い扉を開けるとそこには、今朝発った私の元々住んでいたはずのアパートの一室と同じ光景が広がっていました。もう何が何だか分かりませんでした。その部屋は寸分の狂いもなく私のアパートの一室でした。そして、最後に案内人に「気に入らないのであれば別の部屋を用意する」といった旨の申し出がありました。私は何となくこの部屋に愛着があったのでこの申し出を断りました。
それからの数年間程気持ちの休まった日々はありませんでした。ここでは働く必要はなく、それでいて誰にも文句は言われませんでした。これは小さい頃からずっと勉強と仕事漬けであった私にとって生まれて初めてのことでした。私はずっと時間を趣味に充てることが出来ました。近所の方も気の合う方ばかりでした。私と同じような境遇の方もいれば、私よりも悲惨な過去を持つ方も数多くいました。しかし、ここでの生活は皆楽しそうでした。思えば
そして、彼女も出来ました。彼女と出会ったのは早朝の施設内でのランニングでした。彼女は美人で、可愛くて、そして何より私を受け入れてくれたのです。料理も上手でした。私が日々供給されていた食べ物より数段美味しくて、手料理の良さを実感しました。
やがて私と彼女は同棲し、娘も出来ました。あの施設を出るのが嫌で、婚姻届こそ出しませんでしたが私と彼女は最高のパートナー同士だと思っています。彼女も外に出たくないという私の気持ちを汲んでくれたようでした。ただ、結婚式はしたかったみたいで、マンション内の施設で結婚式を挙げました。その時がまさしく人生の絶頂期だったと思います。
そしてしばらくして、私は、遂に、覚悟を決めました。……そうです、お察しの通り、私はマンションから出ることを決意したのです。あれだけ辛かった社会に出るという決断を下した後もずっと悩んでいました。しかし、今では家族も持ち、長い間休ませて貰ったのだから、しっかりと嫌なこととも向き合おうと決めたんです。後、なんだかんだ言って絶縁した両親のことも心配でした。両親が健在ならば2人とも70を超えてますし、今まで育ててくれたことへの感謝と、絶縁したことの謝罪をしようと思いました。しかし、ここに来た時と違って今は一人じゃない。妻も娘も、ペットの猫もいる。そうして希望を持って外に出た私の心は一歩目で打ち砕かれました。
一緒に出てきた筈の妻と娘の姿はありませんでした。私が来ていた服はあの中で貰ったブランドの洋服ではなくここに来た時に来ていたポロシャツでした。血の気が引いた私は再び中に入ろうと思いました。妻と娘はあの中にいるのだと信じていました。……しかし、扉は開きませんでした。勿論、妻も娘も姿を見せません。……そこからの顛末は皆様の知るところです。私は、一体、あの中で、何を……
[記録終了]
三宅氏は一通りの尋問の後記憶処理が施され、財団のフロント企業にて雇用され経過を観察されています。三宅氏の生活能力は著しく低く、また時折「自分には妻と娘がいる」という発言をしています。このことから、SCP-XXX-JP内での影響に対して記憶処理が完全には機能しないと考えられています。
補遺2: 三宅氏の身体検査を行った際、以下のパンフレットが三宅氏のズボンのポケットから発見されました。
平成██年██月██日
入居者様募集のお知らせ
株式会社 ███不動産
社会の重苦しさに息詰まった方へ素敵な住まいを提供します
受験や仕事、人間関係で失敗して失意の底にいるという方、いませんか。そんな方々の癒しになるような空間を作りたい。その一心で完成したのが当マンションです。このマンション内にはあらゆるものが用意されています。また皆様への負担も考慮し、当マンションの家賃は払って頂かなくて結構です。社会から切り離されたこの場所で思いっきりリフレッシュして下さいませ。※当マンションの入居者様は他者から必要とされていない方に限らさせて頂いております。それ以外の方はご入居頂けませんのでご了承下さい。また、出来るだけ多くのお客様に利用して頂きたいという思いから、同じ方の再入居はお断りさせて頂いています。
この文書から、財団に所属するDクラスを含む職員は入居の条件を満たしていないことからSCP-XXX-JP内部に侵入出来ないのだと推測されています。
補遺3: 三宅氏が出現してから現在までに計5名がSCP-XXX-JPから出現しています。出現した人物は何れも行方不明届が出されていた人物であることが判明しています。彼らの証言は所々差異が見られるものも、大筋は三宅氏の証言と概ね一致したものでした。
補遺4: SCP-XXX-JPから人が出現する際に自動ドアが開くことから、そのタイミングを狙った探査計画が実行されました。しかし、空いた自動ドアにドローン及びDクラス職員を送り込む試みは何れも不可視の障壁に阻まれることにより失敗しました。この計画で得られたものはSCP-XXX-JP内部の入口付近の写真だけでした。写真にはヒトと見られるものが凡そ██体程積み重なったものが写っていました。
課題
・もっと適切な雰囲気の画像は無いか
・オブジェクトの作り手からは対象への悪意か善意か判断できないようにしたい(なるべく)
→正体不明の善意は不気味
・趣旨は「オブジェクトの調査、実験が出来ず一般人へのインタビューでのみ情報が得られるオブジェクト」、「現実逃避→飽くまで自らの意思での現実逃避の終了による破滅」、「何もせずに与えられるだけの人間は果たして生きていると言えるか」「人生の決して短くない期間において何をされているか分からない恐怖」
アイテム番号: SCP-XXX-JP
オブジェクトクラス: Euclid
特別収容プロトコル: SCP-XXX-JPの詳細な手順を記述した文書は、1部のみがサイト-81██のロッカーに収容されます。SCP-XXX-JPを記載した文書の閲覧、物理的または電子的複写の作成は禁止されています。SCP-XXX-JP担当職員はインターネット上にSCP-XXX-JPに関する情報が書き込まれていないか確認して下さい。もし書き込みが確認された場合当該書き込みを削除し、SCP-XXX-JP閲覧者にAクラス記憶処理を施し、書き込んだ人物に尋問を行って下さい。SCP-XXX-JP-1の出現が確認された場合、機動部隊ゑ-4("遠足")を出動させ速やかにSCP-XXX-JP-1を終了して下さい。SCP-XXX-JPの実験は禁止されています。
説明: SCP-XXX-JPは人間に異常性を付与する儀式です。SCP-XXX-JPを実施した人間(以下SCP-XXX-JP-1)は内部ヒューム値が上昇し、限定的な現実改変能力及び確率改変現象を行使することが可能となります。また、SCP-XXX-JP-1の内部ヒューム値はSCP-XXX-JPを繰り返すごとに高くなると考えられています。詳細は補遺2を確認して下さい。
SCP-XXX-JPはインターネット上に「幸福になれるおまじない」として紹介されていました。当初は異常性の無いものと考えられていましたが、20██年に発生した連続殺人事件にてSCP-XXX-JPを実施したと考えられる犯人に異常性が見られたため財団に認知されました。
補遺1: 儀式手順SCP-XXX-JP
以下はSCP-XXX-JP収容時に発見されたものの写しです。
幸福になれるおまじない

[データ削除済]
1.土に自身の血液で魔法陣(画像参照)を描く
2.自身と同年齢で異性の防腐処理済の心臓を用意する
3.心臓を魔法陣内の[データ削除済]に置く
4.自身と心臓の持ち主の血液10mlを魔法陣内の心臓にかける
5.[データ削除済]
6.手順2~5を計10回繰り返す
7.貴方は幸せを手に入れることでしょう
補遺2: 文書SCP-XXX-JP
SCP-XXX-JPの初期収容時にロシア語で書かれた以下の文章がインターネット掲示板で発見されています。当文書とSCP-XXX-JP-1の異常性に相関性が見られたため、当文書はSCP-XXX-JPに関係のあるものだと考えられています。この文書の書き込みを行った人物は現在捜索中です。
1枚目で貴方は目の前の困難に打ち勝つ力を得るでしょう。
2枚目で貴方に素敵な出会いが訪れるでしょう。
3枚目に貴方はあのお方に触れることになるでしょう。
4枚目で貴方は幸せで満たされるでしょう。
5枚目で貴方はお金に困らなくなるでしょう。
6枚目で皆が貴方を慕うようになるでしょう。
7枚目で物事は貴方の思うように進むでしょう。
8枚目で貴方の子孫は未来永劫栄え続けるでしょう。
9枚目に貴方はあのお方の寵愛を受けるでしょう。
10枚目で、遂に貴方は完成するのです。
SCP-XXX-JPの初期収容時、SCP-XXX-JP-1の家の敷地内に存在した魔法陣上には7つの防腐処理された人間の心臓がありました。SCP-XXX-JP-1のヒューム値は15Hmを超えていました。また、SCP-XXX-JP-1の資産は5億円を超えており人間関係も良好なものでしたが、これらは現実改変の産物であると考えられています。SCP-XXX-JPの影響を考慮し、SCP-XXX-JPの実験は禁止されました。

SCP-XXX-JP
アイテム番号: SCP-XXX-JP
オブジェクトクラス: Safe
特別収容プロトコル: SCP-XXX-JPは栓を抜いた状態でサイト-8181の低危険度収容ロッカーに収容されます。SCP-XXX-JPの実験にはセキュリティクリアランス2以上の職員の許可が必要です。
説明: SCP-XXX-JPはマグナムサイズ19のボルドータイプのワインボトルです。SCP-XXX-JPの中身は基本的に空であり、その組成に不可解な点は見受けられませんでした。SCP-XXX-JPは栓をされ、尚且つその栓がヒトの手により開栓されることにより活性化します。
SCP-XXX-JPを開栓した人物(以下SCP-XXX-JP-A)は開栓時にSCP-XXX-JP内に不明な手段で出現した赤ワイン(以下SCP-XXX-JP-B)を飲み干すことに執着を示します。SCP-XXX-JP-AはSCP-XXX-JP-Bの摂取中、その他の事物に反応を行わなくなります。また、SCP-XXX-JP-AはSCP-XXX-JP-Bの摂取中に決してSCP-XXX-JPを手放そうとしません。個体差はありますが、SCP-XXX-JP-AがSCP-XXX-JP-Bを完飲するまでの時間は最短3分から最長で60分と非常に速いペースです。尚、SCP-XXX-JP-AはSCP-XXX-JP-Bの摂取中の記憶の殆どを喪失しています。
音声ログ
日付: 20██/██/██
対象: D-1225(SCP-XXX-JP-A)
質問者: 柊博士
注記: 当インタビューはD-1225がSCP-XXX-JP-Bを完飲した直後に行われた。
[記録開始]
柊博士: 調子はどうですか、D-1225。
D-1225: あ?……って俺は一体何を……クソ、頭がまるで掻き回されたみたいにグルグルしてるぜ……
柊博士: 先程まで貴方が手にしているワインボトルの中身を夢中で飲み干していましたが……全く覚えていないのですか?
D-1225: ワイン?……ああ、これか。いや、全く覚えてないな。
柊博士: ワインの味などについても分かりませんか?
D-1225: 分からねえな……ああ、でも口の中にほんのり風味が残ってるな。前にも食ったことある感じの味なんだが、何だっけかな……
柊博士: 分かりました。インタビューを終了します。
[記録終了]
注記: D-1225には急性アルコール中毒の疑いも持たれたが、インタビュー後に行われた身体検査に於いて体内からはアルコール及びワインの残滓は一切検出されなかった。
SCP-XXX-JP-Bの成分を検査する為の実験が行われました。
テストログ1
被験者: D-1225
概要: D-1226を使用し、D-1225によるSCP-XXX-JP-Bの摂取中にSCP-XXX-JP-Bを入手する。
結果: D-1226がSCP-XXX-JP-BをD-1225に要求したものの一切反応は無かった。柊博士の力づくで奪取せよとの命令にD-1226が応じSCP-XXX-JPを強奪しようとすると、D-1225は抵抗し、揉み合いの末D-1225がD-1226を蹴り飛ばした。D-1226は5m後方にあった壁に叩きつけられ、全身に軽い打撲を負った。D-1225はその後急ぐようにしてSCP-XXX-JP-Bを飲み干し、沈静化した。D-1225の右足の筋肉は筋断裂を起こしていた。
付記: 成人男性を5m後方に吹き飛ばすというのは並大抵の筋力では為し得ない。SCP-XXX-JP-Bにはドーピングに似た効果があると推測される。
テストログ2
被験者: D-1225
概要: 遠隔起爆型首輪爆弾を使用し、D-1225によるSCP-XXX-JP-Bの摂取中にD-1225を終了することでSCP-XXX-JP-Bを入手する。
結果: 柊博士がSCP-XXX-JP-BをD-1225に要求したもののやはり一切反応は無かった。止むを得ず爆弾を使用したところ、D-1225は首と胴体が離れたにも関わらず胴体側が頭部の口にSCP-XXX-JP-Bを注ぎ込むようにして飲み干させた。SCP-XXX-JP-Bを完飲した後D-1225は死亡した。
付記: 致命的な怪我を負ってもなお飲みたくなるような代物らしい。ワインの一気飲みはあまり美味しくは無いのだが。
テストログ3
被験者: D-1226
概要: 遠隔起爆型腕輪爆弾を使用し、D-1226によるSCP-XXX-JP-Bの摂取中に腕を切り離すことでSCP-XXX-JP-Bを入手する。
結果: SCP-XXX-JP-BをD-1226が摂取し始めたタイミングで爆弾を起動させたところSCP-XXX-JPが床に落下し、SCP-XXX-JP-Bが零れ出した。それと同時にD-1226が倒れ、SCP-XXX-JP-Bが蒸発したためSCP-XXX-JP-Bを入手することは出来なかった。D-1226は死亡しているのが確認された。
付記: D-1226の死体を検査したところ、頭蓋骨の中が空になっていました。D-1226の脳の行方は現在調査中です。
・既存の記事(特にSCP-675-JP)との被りはないか
・文章構成上の不備がないか
・単純に面白いか(uv/nv/dvのうち何れか)
今天是T.D第一次出外勤。他看起来有些紧张,因为他要对付一个Keter。正如《新人手册-SCP分级标准》所言,Keter是SCP中具危险性的一类,他们会吃人、杀人、让人发疯、释放模因、到处乱跑、毁灭世界。理所应当地T.D向上级提出了不同意见,这样一个危险任务交给新手来完成是不是太那什么了。
“按照文件里所说,SCP-3542是一个,嗯,具有模因性质、能扭曲现实、具有敌意、并可能有亚伯拉罕宗教背景的实体。至少记录上来看,他一眨眼蒸发了两打的D级敢死队外加3架驱动装甲。”
“没错。情况属实。噢不用心疼,那些驱动装甲是要淘汰的,我们省了处理费。”他的上级是如此回答的。
T.D确认了一下:没错,作为特长人员被正式征召,接受了为期1年的培训,现在他是SCP基金会外勤特工,安保权限1级。是的,自己不是D级人员。不是D级敢死队,他是享有人身保险、年终奖励、退休福利和人权关怀的SCP基金会员工。1级和D级不一样。
“所以,我要一个人去对付它,只用带一把霰弹枪?”
“没错。其实那个都属于例行公事了。当然为了保险你也可以申请重装出征,装备损坏的费用从你薪水里扣就是。”
上级看出了他的担忧。他很理解。是的,对于这些刚刚跨过帷幕的新人而言,担忧是理所应当的,他也是这么过来的。当初他的上级要他一个人去解决一只恶龙,他也这么害怕过。虽然评分结果为不合格,但毕竟危险级别还是Keter,风险总还是有的,理论上。
上级拿出了新人手册,翻到了其中一页递给T.D。“把这一段再读一遍。”
新人手册-SCP评分标准
针对SCP之相关信息是否足够引起观察者给出大体一致的正面评价,SCP基金会对被编入SCP的异常项目建立了评分系统。在之前的新人指导中我们已经讲到,异常之存在与SCP基金会本身对其的关注及评价存有关联:我们对一个异常本身给出何种评价,将直接决定其是否持续存留在世界上。目前尚无广泛接受的理论来解释此现象,但从基金会成立至今,这一联系已被无数次印证,从未有过例外被记录到。这也是基金会得以在众多同行组织间获得重大优势的原因——我们天然地担任了异常的裁判,其他的异常组织、人员若要利用他们的造物、发现,要么不被基金会所察觉,要么就必须使之尽可能得离奇。
故,SCP评分是收容工作不可或缺的一部分,对于某些高价值项目,保证其获得较高评价是使其被基金会所控制保有的前提;而对于某些难以收容、具有高危险的项目,使其因低评分被消灭亦为安全且有效的无效化手段。当前,基金会SCP评分委员会是负责这一评价任务的专门部门,他们对SCP进行的评级及结果在基金会不受任何级别的组织、个人干涉。虽然这一任务理论上可被所有基金会正式员工执行,但除非经评分委员会提议,其他人员不能参与其中。
在初步调查清楚SCP之异常性质后,基金会评分委员会将首先根据报告对SCP进行处置。原则上,除非异常本身具有极其重大的正面价值,委员会将对异常进行正常评分。除Keter级SCP因重大风险需要立即派遣人员执行无效化,其他获评不合格的SCP可予以忽怠或仅进行监控,一般而言它们会在48小时内自行无效化。
当前,SCP评分委员会对SCP给出以下评级:
不合格——评分委员会超过半数的成员给出否定评价,或是合计达三分之二及以上的成员给出非肯定评价。不合格的SCP会自行无效化或是变得非常脆弱,迄今没有发现例外。
合格——评分委员会高于二分之一、少于三分之二的成员对此SCP给出肯定评价。得到肯定评价的SCP会持续存在,对其进行无效化一般较为困难。
优秀——评分委员会高于三分之二的成员给出肯定评价。对此类SCP,尚无成功无效化的记录,除非其无效化过程本身被纳入评价之中。
传承——特殊评级。对于某些必须保留的重要SCP,委员会将启动特殊评价程序来将其列入传承列表。这一类SCP不会、也不可被无效化。
可以想见,评分委员会委员对基金会是至关重要的。要加入评分委员会,你至少要为3级人员,且有5年以上工作经验。在加入后,你将享有特别保护待遇,也将承担更为特殊的责任。如果有此意愿,欢迎向你的上级及委员会咨询详情…
不过T.D当然是熟读过这一部分了,作为SCP基金会的人员不熟悉规章就是找死。他只是正常地担心是否会被对方扭曲掉。
“我的第一次任务,是对付一条黑色巨龙,它有智慧,自称是什么黑之王,全身有几千米长,喷的火能融掉钛合金,会使各式魔法,差点没把三峡大坝给炸了。”
T.D莫名听着有点耳熟。“我怎么感觉这…”
“如你所想。评分委员会对此有个专门术语-‘流行文化雷同情形’,这对SCP评价而言基本是致命的。这位黑之王其实很无辜,如果它肩负更多文化背景,比如和某某神话拉上关系,或者有什么感人至深的故事,又或者有什么猎奇绝技,我们就有麻烦了。我被我的上级拖到了三峡水库,它就在那,眼睛得有坦克那么大。然后我掏出手枪对着它来了一发。结束了。什么‘言灵’、什么高温火焰,什么刀枪不入的龙鳞,我反正没见识到。所以你大可放心,大摇大摆走过去,对着它来一拳头甩一巴掌就行,不然踹一脚也可以。”
上级看着T.D还是一脸不敢相信的样子。
“开玩笑,谨慎行动,该掏枪还是掏枪。放心,这就是个收尾工作,和打扫实验室、给群众喂药没什么区别,又不是攻坚收容。”
几小时后
“怎么样?动枪了?”
“没。”
“噢,很正常。不过也别太省。”
T.D有些难以相信刚刚的场面。威武的天使就站在他面前,二十对异样的羽翼在扭曲着空间,六条胳膊一手一把燃着蓝色烈焰的长剑,三张面容说出的话语犹如震雷(就是听不懂,也许是在叨颂经文,可惜T.D的特长不是语言),不可名状的金色几何体在它周身盘旋,大有把认知危害散播到全球的架势。
天使面露愠色,六剑高举,口中喷出雷霆大喝。不知怎么的,T.D感觉这该是某种能让你祖宗十八代都不曾出生过的因果扭曲攻击,或者单纯散发三千度高温把你蒸发的高能攻击;而他应该做出的反应竟然是迎面一拳。他听从了内心。
于是天使一声不吭地散成了一地白灰。接着连灰都不剩,消散在了空气里。一如不曾来过。
晚餐时间
“我们就像神一样。这简直就是个异常。”
“对。如果你是神,那你就是你所是,至于为什么是那是另一回事,对此已经有人提过无数理论。但无论怎样,我们一直都在以此保护世界,效果不错。”
“可是这好像…太容易了。所以基金会的工作就这么简单,只要打个分就好?其他组织还任我们摆布?”
“某种意义上是这样,但又不是。并非所有Keter都是如此简单而暴力,只是,能充当Keter的异常大部分都是简单而暴力。”上级吃了一口面,接着上起了课外新手指导:“但那也只是大部分,总还有一些威胁,有一些会杀人的怪物,或是会让你发疯的东西,危险又迷人。”
“评价有什么标准么?我们能不能利用这个做些什么?”
“没有,基本上不能。如果硬说有标准,那就是‘你觉得它很好’,这就像自由心证的裁判,没办法制定绝对准确的标准,事实上制定了也没用。委员会违心裁判是没有意义的,成立它只是行政上的便宜之举,真正起效的是所有基金会知情人的评价,我们只是把它分个工集中了。如果委员会为682评级为不合格,还是杀不死它——这是不是它能力的一部分我不知道,但在大部分员工看来,它虽然凶暴而危险,但确实很..特别。”
上级喝了一口茶。“同样,有些时候我们确实想留住某些SCP,但它本身又很无趣。无限能量的永动机,返老还童的不老泉,包治百病的万灵药,价值不言而喻,但对于异常这简直就像小孩的点子;对我最严厉的评委同事,它们简直令人作呕。”
“SCP-500仍然在那,还被列为‘传承’。”
“这就是微妙的地方。我们不能强迫所有人把有趣当作无趣,但要让一个东西变得有趣,至少说能触动观察它的评委们,却很容易,比如一两个感人至深的故事附录。委员会为SCP-500秘密启动传承评价程序的时候,特工A.A和鸢尾刚刚独自解决了两个Keter,代价是变得不成人形。于是O5先是配合唱白脸,来了一段感人至深的演讲,外加提前追授基金会之星,要他们等死;这时候唱红脸的队员就‘私自’动用了两片万灵药,然后就是伦理委员会乃至O5们内部的激烈辩论。如此戏剧性的故事,足够了。”
T.D有些不敢相信。他知道A.A和鸢尾顶着Keter的袭击处决他们发狂队长的事迹,他们是英雄,但是他不知道基金会能如此消费自己的英雄。
“信不信由你。”上级笑了笑。
T.D沉默着喝起了茶。突然他想到了一个问题:“你刚刚说到了知情人。如果…基金会没人知情呢?或者如果有个SCP只有评委会知道,或者说被弄成只有他们知道,那…”
他没有问下去,因为上级的笑容实在有些诡秘。
“纠正你一点,不被我们知道的异常不是SCP,不受我们摆布。不过这对基金会也没什么实际意义,毕竟,我们基本支配了整个帷幕后的世界,很难说有什么不知情。”
沉默中手机响了。上级埋头看了看。
“好了,这次是位超能力战警,能力是冰火二重天外加心智影响,正在大肆催眠女性攻击平民。想再打一次脸么?”
“…这么快?”
“我在你这个职位干的时候,平均每天要手撕4个龙傲天,徒手。这次带不带枪随你。”
今日はT.Dの初めての外勤である。彼は少し緊張していた。これからあるKeterクラスオブジェクトに対処するからだ。 「新人マニュアル- SP分級標準」の言う通り、KeterクラスオブジェクトはSCPの中で最も収容リスクの高いものであり、彼らは人を食べ、人を殺し、人を狂わせ、異常なミームを放ち、至る所で暴れ、世界を破壊する。当然T.Dは上司に異を唱えたが、「このような危険な任務は新人に任せるにはあんまりではないか」だそうだ。
「えっと、書類によればこのSCP-3542はミーム的性質を持つ現実改変能力者で、我々に敵対的で、アブラハムの宗教と関係があるかもしれない。少なくとも記録されただけで奴は瞬く間に2ダースのDクラスと3両の装甲車を蒸発させた。」
「そこに書いてあるのは紛れもなく事実だよ。ああ、心配することはない。その装甲車は不用品で、我々は処理費を節約できたのだから。」上司はT.Dにこう言い放った。
T.Dは再確認した。:私は間違いなくスペシャリストとして正式に招集され、1年間の研修を受け、クリアランス1を持つエージェントとして財団で勤めてきた。そうだ、自分は決してDクラスではない。
実験欄
この欄は当初の目的を達成しました。
・どんなに秀逸なオチでも読み進められなければ意味が無い
・勿論オチは大事なものではあるが、それ以上に読者の興味を引くことが大切
・興味を引くのに一番簡単なのは不思議なオブジェクトを作ること
・特別収容プロトコルは最初の引っ掛かりとして機能する。無難に作るよりは凝った手順を加えられる方が望ましい
・異常性の時点で何だか先が読めるようなオブジェクトは読者の興味を引くことが出来ない
・謎は項目ごとに小出しにして順繰りに明かす
・何故を突き詰めろ
・せっかく作ってもらった今日の日付構文の供養
・特別収容プロトコルを検閲する
・めっちゃ警告する記事
・現実逃避
・ちぇりめり
オチ
・トラウマ反ミーム
・「何もかも与えられているということは、何もする必要が無いということ」
・明らかに悲惨なことになっているのに、レビューで絶賛されている
444koのパスワードシステム。
wiki構文用塗りつぶし反転文字
反転
反転文字。
画像。
test
クリックすると10秒で"test"という文字が青くなります。
今日の今日を基準とした任意の日付。
space.innerHTML = (date.getFullYear()+0) + "/" + (date.getMonth()+1) + "/" + (date.getDate()+0)
ここの()の後の正負の数値を弄る
囲み構文で>使うのがめんどくさいよね、これを使おう
[[div style="display: inline-block; border:dashed 1px #999999; background:#F5F5F5; float:center; width:84%; padding:1px 15px; margin: 10px 10px 10px 40px"]]
[[/div]]
こちらの同名タブの下書きになります。
・既存の記事との被りはないか
・文章構成上の不備がないか
・単純に面白いか(uv/nv/dvのうち何れか)
など、アドバイスを頂ければと思います。
おまけ
い同種のものと比べ明らかに長いものであり、凡そ15m程です。