kyougoku08の備忘録
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アイテム番号: SCP-2000-JP

オブジェクトクラス: Safe/Euclid/Keter (適切なクラスを選んでください)

特別収容プロトコル: [SCPオブジェクトの管理方法に関する記述]

説明: SCP-2000-JPは山梨県青木ヶ原樹海内に存在する半径約2kmの異常空間です。

SCP-2000-JPは不可視の隔壁によって内部への侵入を阻害しています。隔壁は何らかの霊的技術を用い、多次元交錯的に構築されたものであると推測されており、内部への侵入、隔壁の破壊などの行動に対する意欲を著しく減衰させる効果が確認されています。組成も不明であり、財団による破壊実験ではタングステン鋼、花崗岩、未知の生体組織などが採取されました。

SCP-2000-JPにおける隔壁には四棟の建造物が確認されます。それぞれ東西南北に設置されており、現在日本国内で活動する要注意団体及び連合の意匠が確認されます。以下はその一覧です。

対応する方位 確認される意匠 備考
東弊重工 外見は一般的な小規模工場と同様。内部から不明な金属音が確認される
日本生類創研 鉄筋コンクリート製と推測される三階建て。生体的な挙動を取ることが確認される
西 "穴熊"1 江戸期の長屋に類似した集合住居。空間の異常伸長が確認される
蒐集院 寝殿造りの邸宅。1945年、蒐集院を財団が吸収したことにより管理を移譲される。複数のSCP-052-JPが貼られており、これらを除去する取り組みはすべて失敗している

20██/██/██現在、財団によるSCP-2000-JP内部への侵入は北の北面の建造物を通じてのみ可能です。SCP-2000-JP内部は霧に包まれており、外部からの奇跡論的エネルギー流動を選択的に行っていると推測されるほか、現実性の揺らぎが頻繁に確認されます。これらの条件にもかかわらず、SCP-2000-JP内部には明確な四季の変化及び生態系が維持されていることが確認されます。

SCP-2000-JP中央部には高位神格実体と同様の独自放射を発生させる実体(以下、SCP-2000-JP-A)が存在しています。SCP-2000-JP-Aの様相は視認者により僅かに変化しますがおおまかに東洋伝承における龍、あるいは西洋伝承におけるドラゴンと類似していることが確認されています。現在、SCP-2000-JP-Aは活発な活動を行わず、多くの場合休眠状態にあると推測されます。

この様相は周囲の建造物及び"プロトコル - 無常"によって現実性を固定されたものであり、本来は球状の時空間異常(以下、SCP-2000-JP-A-α)であるとされます。SCP-2000-JP-A-αは周囲から現実子やエネルギー等を含む一切の存在を吸収します。これによってSCP-2000-JP周囲の現実は崩壊し、静止すると推測されます。

"プロトコル - 無常"概要: プロトコル - 無常は財団を含む複数の要注意団体によって行われる対現実奇跡論的儀礼です。方法はSCP-2000-JP周囲の建造物において特定の文言を唱えることでしたが、後年の調査により各建造物において特定の音律、音域を用いることで同様の効果が得られることが判明しており、2000/01/01現在、定期的なメンテナンスの施行と24時間の監視体制に置くことによる完全な機械化が行われています。これは東弊重工、日本生類総研においても同様の結論に達したと推測され、現在西面を除く建造物は無人です。

SCP-2000-JPは1945年、蒐集院が財団に吸収されるにあたり、複数のオブジェクトと共に接収されたうちの一つです。当初は81管区による収容が行われていましたが、SCP-1500-JPの接収に伴い管理が移譲されました。上述の推移を経たこととプロトコル - 無常施行のため、SCP-2000-JPには蒐集院時代の収容ノウハウ及び他要注意団体との協力が限定的に了承されています。以下は移譲当時、担当研儀官に対し行われた聴取記録です。

聴取記録XXX-JP-01 - 日付 19██/██/██

対象: ██研儀官

インタビュアー: ██博士

<再生開始>

██博士: ではあの空間について確認したい。あの空間は何だ? あの龍は?

██研儀官: あれはな、穴だ

██博士: それは概念的なものか?

██研儀官: いや、穴というよりほかにないのだ。『頭山』という落語を知っているか?

██博士: ああ、さくらんぼの種を飲み込んだ男の頭から桜が生えるという話だな?

██研儀官: あれと同じだ。桜主をひっこぬいた穴があれだ。もしくは桜主を生み出す和魂とするならば、あれはその別たれた荒魂なのかもしれんな

██博士: つまり、SCP-1500-JPを移譲する際に何らかの時空間異常が発生したということか? 最初からそうなると気づいてそれを行ったのか?

██研儀官: 馬鹿な。そもそも桜主の移譲は永久に世界を保たんとする意思の下だ。[5秒沈黙]もっとも、それに気づいていた輩はいたのだろうが

██博士: 話を変えよう、その時空間異常をどのようにあの形にまで変化させた? 現実改変か?

██研儀官: あれは形を与えただけだ。正確には形を与えることで鎮めたのだ。あれはないというものがある状態だった。それは周囲のあるを侵食する。そちらの言葉で言うならば現実性の浸食か? ただ、あそこには何もない、長野の大ウツロも同じようなものだと聞く。もっとも、あれは何が原因で生まれたかは分からんらしいが

██博士: なるほど、現実性の侵食を形を見立てることで収めた、いや、あちらの現実改変を利用したのか? スクラントン現実錨での応用も可能だろうか

██研儀官: それはやめておいた方がいい。お前たちの技術は他の時空から意味を引き出しそれで固定しているのだろう。あれにそういった縁を与えるのは勧めない。あれは揺らぎ続けさせるべきだ。だから私たちは太極を両儀に分化し四象とした。そこから相性のいい五行を用い、陰陽から水と火を、そこから木と金を、最後に土を生み出しそれをあれの意味に当てた

██博士: どういうことだ?

██研儀官: 停滞させてはいけない。あれは秩序だった混沌だ。そちらの言葉で言うならば閉鎖された系の中で静止した粒子だ。土とは五行の中で最後に生まれるものだ。それでいながら五行を統べるものだ。生滅流転、五行はそれぞれに剋ち、それぞれを生む。それを見立てた。閉鎖された系の外部から熱を与え、それを形とする。あれを封じ込めるために必要なのは関係だ、意味だ。いずれ科学がそこに追いつく日も来るかもしれないが、今はまだ早い

██博士: 単なる機械による収容ではオブジェクトへの影響が単一となり、完全ではないということか。他の要注意団体に協力を仰いでいるのもそれが理由か?

██研儀官: そうだ、我々は相互に作用する。人と人、組織と組織の関係はいわば巨大で不安定な場を形成する。その縁を五行という見立てでもってあの穴を黄龍として封じ込めている。桜主と四神の関係が深くあったことにも助けられたがな

██博士: 単刀直入に聞かせてもらいたい。その封じ込めは成功しているのか?

██研儀官: 完全にはしていないだろうな、穴をふさぐのは不可能だ。お前たちも心当たりの一つ二つはあるだろう、その穴を空けたのは私たちなのだから。『頭山』のオチは知っているか?

██博士: ああ、頭の穴に落ちて死ぬ

██研儀官: そうだ、私たちはそれを先延ばしにしているだけだ。あの龍は今まで気づかなかったそれの象徴だ。永遠に世界があると思い込んだ傲慢の否定だ

██博士: だが、蒐集院は、そして他の団体も続けている。変遷による収容を

██研儀官: そうだ。今ここにある意味を否定することはできない。あの龍がなにもないのにあるのだから、ここにある意味がなくともいい。だから我々は桜主を愛したのだ、揺れ動き、いつの日にか朽ち繋ぐことこそが縁であり、あれを縛る糸なのだから

<録音終了>

補遺2000-1: 重大インシデント2000-JP(通称"廻り舞台")概要

"廻り舞台"は20██/██/██、SCP-2000-JPに対し複数の要注意団体構成員による襲撃及び、それに付随したSCP-2000-JP-Aの遡及を受けたZK-クラスシナリオに繋がる可能性のあったインシデントです。このインシデントは五行組織、負号部隊、日奉一族、アマテラス機関により引き起こされました。各組織はSCP-2000-JP-A-αの活性化を行い、現実の停止及び秩序の再構築を想定していたとされます。このインシデントにあたり、財団はJAGPATOを通じ世界オカルト連合及び日本国政府と一時協力体制に移行、SCP-2000-JPの共同管理を行っていた東弊重工、日本生類総研、"穴熊"との特別条約を締結。対処を行いました。

補遺2000-2: SCP-2000-JP会合記録

出席者: 財団所属 / 後清水博士兼収容スペシャリスト 
    東弊重工所属 / 赤金渉外員
    日本生類創研所属 / 鮫島外来連絡調整担当室員

[[再生開始]]

後清水博士: 事実確認を行いましょう。現在、SCP-2000-JPは複数の団体の襲撃を受けている状態です。"穴倉"構成員の報告から攻撃者は五行結社の独自機動部隊、大日本陸軍特別医療部隊、通称負号部隊を主体とした混成部隊であると推測されています。各団体はレイラインを通じ直接2000-JP内部に侵入したと推測されます。現在は各建造物から発されている音声を逆位相の音声で打ち消しているようです。我々はJAGPATOを通じ世界オカルト連合に共同事態宣言を行い連合もこれを了承、共に事態の鎮静に向かっています。侵入経路及び行動に何か疑問点などはありますか?

赤金渉外員: 攻撃の経緯はこちらでも確認しました。各構造物はそれぞれ隠秘術により強固な結界が施されていますので、おそらく侵入の方角は北東、"黄龍"の範囲であるため、地面には結界が弱まることを利用されたと考えられます。そのため、内部に侵入している勢力ならびに遠方より霊的支援を行っている人員を排除すれば最悪の事態は免れると推測されます。また、内部での行動に関してはそちらで呼ぶ奇跡論的な儀式であるため、喪失だけでは"黄龍"への結界を即時に弱めることはできないと推測されています

鮫島室員: ただ、龍の休眠が阻害されると事態は変わる可能性があると指摘がありました。生物としては有鱗目と同様の構造であるため、音声による効果が薄まり生物的な攻撃が行われた場合、変化が発生することは予想されます

後清水博士: ありがとうございます。では単刀直入に、この事案に対しての協力を願えますか?

鮫島室員: JOICLE全体としては現在協議中ですが、各人員が個別に協力を申請する分には問題ないと判断されています

赤金渉外員: 東弊重工としても同様です。全体的な支援は反対意見が出たものの、八百万社長ならびに役員会議において構成部門が各自の判断で支援を行うこと、各企業の裁量の範囲で物資並びに兵器を使用することは不問とすると決議されました

後清水博士: 分かりました。賢明かつ即時の判断、感謝します。しかし

赤金渉外員: 我々に疑念を抱いているのですね。我々も同様ですが、現状は協力体制であった方がお互いにとってのメリットが多いでしょう

鮫島室員: 東弊に賛同します。感情の面で納得できないのは理解しますが、現状は我々にとっての迷惑でもあるのです、逃げるという選択肢は周到な用意の下に行われるべきもの、夜逃げ同然の逃走は誰も望みません

後清水博士: 少なくとも夜逃げの準備が整うまでは協力するということですか。分かりました、余計な逡巡でしたね。今は何より時間が惜しい。他に聞いておくことは?

鮫島室員: 直接の交戦は行われていますか? また、連合から五行への接触は?

後清水博士: "穴熊"構成団体構成員の一部が死傷したと報告は受けていますが、人的被害は不明です。五行結社に関しては離脱者が独自に行ったものとして関与を否定しているとの証言が得られています

赤金渉外員の端末に連絡が入る。ほとんど間を置かず後清水博士の端末にも連絡が確認される

鮫島室員: どうされました?

赤金渉外員: 面倒なことになりました。"穴熊"の連中から日奉の関与が確認されました。甲種警戒人物、"日奉榊"、"日奉梻"です

後清水博士: こちらでは"アマテラス機関"の関与が確認されました。既に内部に侵入していると推測されます

赤金渉外員: 考えうる限り最悪の展開に転がりかけているようですね。だがこれで目的はかなり明確になりました

鮫島室員: 神殺し、ですか

後清水博士: 連合に向け緊急事態宣言を発布します。SCP-2000-JP-Aはどれくらい持たせることができるでしょうか?

赤金渉外員: 不明です。日奉が関与している以上、何をしてくるかすら予想できない。まずは黄龍への接触を防ぐべきしょう。加えて、黄龍の保護を行う必要があります

鮫島室員: "穴熊"にも通達を行いました。各構成団体が順次行動を開始します

後清水博士: では至急人員の招集を。特別条約の締結を行ったうえで協力体制に移行、作戦を開始します。

[記録終了]


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アイテム番号: SCP-XXX-JP

オブジェクトクラス: Safe/Euclid/Keter (適切なクラスを選んでください)

特別収容プロトコル: [SCPオブジェクトの管理方法に関する記述]

説明: [SCPオブジェクトの性質に関する記述]

補遺: [SCPオブジェクトに関する補足情報]