Kurui_SCPリスト

  SCP-XXX-JP


評価: 0+x

アイテム番号: SCP-XXX-JP

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: SCP-XXX-JPは鉄製50kgの蓋をして収容室に収容します。内部に発生した水は定期手にDクラスを使い排水ポンプで汲み上げます。SCP-XXX-JPは高熱ヒータを設置し、空気を常に湿度を5%以下にした特殊収容室に収容します。収容室から半径300m以内には水気を含むものを設置してはいけません。またSCP-XXX-JP-3が出現した際に備えて3名以上の警備員を24時間配置します。出現したSCP-XXX-JP-3実体すべては鉄製の弾丸を用いた銃器で終了します。終了した実体の一部組織は研究のため███博士に送ります。事件XXX-JP-G以降終了した全ての実体はすぐ焼却処分してください。現在SCP-XXX-JP-2の調査は禁止されています。

説明: SCP-XXX-JPは幅1.2m奥行0.8m深さ0.5mの浴槽です。浴槽は水が溜まっている状態では温度0℃に近づこうとしますが、外部から温度を加えるなどの操作によって0℃になることを遅らせることが可能です。また浴槽の製造ラベルには昭和69年███社製と書かれていますが、███社は昭和56年に会社の大規模火災事故により倒産したことが調査によって分かっています。この事故により1名を除く全従業員が死亡しました。

SCP-XXX-JPに-1度以上3℃以下の水が500ml以上(SCP-XXX-JP内に水面が発生する水量)溜まると水は黒色に変化します。またSCP-XXX-JP内から汲みあげた分や浴槽から溢れた分の黒い水はすぐに通常の水へ変化します。黒い水に入ると現実世界とは異なる次元(以下SCP-XXX-JP-2とする)に接続されます。このとき水面はSCP-XXX-JP-2の境界面となり水の中に入ることはできません。またSCP-XXX-JP-2は現実世界と鏡像的に接続されています。
接続先は接続されるたびに変化しますが、探査XXX-JP-04を除き、どこかの屋内にある浴槽と思われる場所に繋がる傾向があります。

またSCP-XXX-JPには近くの水分を浴槽内に溜めようとする性質があります。湿度50%以上の空気中にSCP-XXX-JPを設置すると約15日ほどで500mlの水分を溜めることがわかっています。また付近に水気が多いものがあると水分を溜める速度が上がることが実験により明らかになっています。

SCP-XXX-JP-2は1980年代の現実世界に酷似していますが、時間は太陽が沈む直前の時刻のまま変わらないことが確認されています。そのためSCP-XXX-JP-2は斜陽に照らされ続けています。SCP-XXX-JP-2は内部で発見された新聞や時計より1981年8月13日18時32分のまま時間が変化していないことがわかっています、また構造物のほとんどは腐食しており成分不明の赤黒い粘性のある物質が付着しています。

SCP-XXX-JP-2内には目の赤い人型実体(以下SCP-XXX-JP-3とする)が存在します。SCP-XXX-JP-3は身長1.7m程で黒い肌をしており全身に水脹れや傷があり、傷口からは常に出血しています。それらの特徴があるにも関わらず何もないように振舞います。またSCP-XXX-JP-3は手と足を使い猿のように4足歩行で活動しますが、敵対的ではありません。 事件XXX-JP-G以降、非常に敵対的です。またSCP-XXX-JP-3はこの事件以降、現実世界とつながる境界面を探すようになったようです。知能は類人猿ほどあると推測されており攻撃をする際、原始的な武器を使ってくることがあります。また各実体同士は精神感応で繋がっており瞬時に他のSCP-XXX-JP-3実体と意思伝達を行っているようです。重傷を負わせ瀕死状態にすることは可能ですが、危険を感じると仲間を呼ぶためSCP-XXX-JP-3と遭遇してしまった場合はすぐに現実世界へ帰還すべきです。

事件XXX-JP-Bの発生までSCP-XXX-JPを用いた実験は██████博士の許可制でしたが、事件XXX-JP-H発生後、実験はO5評議会により一切禁止されました。

SCP-XXX-JP-2での主な発見の詳細は調査記録XXX-JPを参照。

補遺: SCP-XXX-JPは199█年に山形県██市で「浴槽に人が飲み込まれた」1と通報を受けて消防に侵入していたエージェント██によって発見されました。

SCP-XXX-JPは市内の████団地4階4-9号室の浴室に取りつけてありました。この部屋に住んでいた男性はSCP-XXX-JPが発見される3日前に自家用車内で焼身自殺をしており、男性の死後、部屋の片づけ作業中に発見されたとみられています。またこの男性は火災事故の唯一の生存者であったことが財団の調査によりわかりました。発見された男性の遺書の一部を掲載します。

今夜、すべてから解放される。
私がこれで毎晩悪夢に魘されることはもうないのだから。
すべては████さんのおかげだ
彼は救われない人はいないこと、そしてあのとき失った人たちを助ける方法があることを教えてくれた。
私の夢が達成した瞬間 あの人たちだけではなく、これまでのすべての苦しむ人が救われる。