Koupreysshinbone

アイテム番号: 蜜村望洋-XXX-JP

オブジェクトクラス: 蜜村望洋

特別収容プロトコル: 蜜村望洋-XXX-JPは「SCPオブジェクト及び蜜村望洋の収容を目的とする」と公式に目的を設定したサイト-81██の蜜村望洋型蜜村望洋保管室兼人型SCP保管室に収容されます。
また、新種の霊長類、新種の哺乳類、新種の生物群、新種の生物学的ドメイン、新種の増殖構造体の発表を監視し、それが蜜村望洋-XXX-JPに一致する場合は情報規制を実施します。

説明: 蜜村望洋-XXX-JPは日本語を話し、人間並みの知能を持つ蜜村望洋(Mitsumuranozomi mitsumuranozomi)型蜜村望洋オブジェクトです。異常性が発現していなかった時期のヒトとしての本名は苗字が「蜜村みつむら」で、名前が「望洋のぞみ」であった事が、シュレッダーにかけられた戸籍謄本及び住民票の残骸から確認されています。戸籍謄本及び住民票では、20██年4月1日に苗字の部分が一度訂正されており、「蜜村望洋」に変更されていました。

蜜村望洋-XXX-JPの異常性は、不定期的にいずれにも分類することができないようにする現実改変を行っていることです。これによって、蜜村望洋-XXX-JPは単独分類に属すことになり、一度改変された分類を再分類することは不可能です。この分類は、「蜜村望洋」という分類名がもっぱら使われているようです。

蜜村望洋-XXX-JPの異常性が初めて確認されたのは蜜村望洋-XXX-JPが████中学校に在席していたときです。20██/04/██に行われた進級で、蜜村望洋-XXX-JPは████中学校付属蜜村望洋学校蜜村望洋年蜜村望洋組に所属することになりました。この件に関して、周囲の人物は誰一人疑いませんでした。蜜村望洋-XXX-JPの異常性は次第に悪化し、最終的には霊長類の新種動物として████動物園付属蜜村望洋研究所に収容されるに至りました。「九九を言うことができる蜜村望洋」という噂が財団の興味を引き、生物学者に扮装したエージェントによって収容されました。この際、蜜村望洋-XXX-JPと接触のあった人間への記憶処理が行われました。

その後の定例検査によって、蜜村望洋-XXX-JPの遺伝子がヒトから段々と離れていることが判明しました。しかし、蜜村望洋-XXX-JPのへその緒から、その時点では厳密なヒト(Homo sapiens)であったことが判明しています。最初はSCP-XXX-JPとして命名されましたが、蜜村望洋-XXX-JPの現実改変能力によって蜜村望洋-XXX-JPとなりました。これ以後、SCPオブジェクトへの再分類はO5権限により禁止されていますし、不可能であるというのが研究者全員の一貫した見解です。
蜜村望洋-XXX-JPのオブジェクトクラスは「蜜村望洋」ですが、蜜村望洋-XXX-JPはEuclidクラスに相当すると公式に宣言されています。

補遺: 蜜村望洋-XXX-JPへのインタビュー記録

インタビュアー: ███博士

<録音開始, 20██/██/██>

███博士: 今日聞きたいのは、君の異常性が発見された時についてだ。大丈夫か。

蜜村望洋-XXX-JP: 大丈夫。中1の冬休み、俺は親友2人とグループを作っていたんだが、普通にそいつらと外でサッカーをしようと言ったんだが、聞いてくれなかった。それどころか、教室の隅っこでひっそりと小説読んでる奴が、いきなり話しかけてきたみたいな感じだった。それ以来、あいつらは口を利いてくれなくなった。
そして休みが明けた中1の1月、席替えをすることになった。僕の学校では、班長を先に決めて、先生と学級委員と班長達で秘密会議をして席を決めるんだ。だけど、席替え当日に、先生が持ってきた紙には、俺はどこにも入ってなかった。一番後ろのところに、「蜜村望洋班」って。それをみんな当たり前のように見ていた。僕は納得できなかったから、先生や班長連中に聞いたんだ。なんで僕は他の班に入れないのかって。当たり前じゃないかって返ってきた。親にも話した。結果は同じ。それで確信した。僕の身に何かが起きているって。

███博士: それで?

蜜村望洋-XXX-JP: まあその時はそれで我慢したんだ。変なやつって思われたくはなかったから。だけど、その次のクラス替えで、僕はとんでもないことになった。あんたらも知ってるだろ。████中学校付属蜜村望洋学校蜜村望洋年蜜村望洋組に入れさせられたんだ。これで、僕の、身に起きた何かの正体がだいたい掴めた。僕は、如何なるものにも分類できないし、所属できなくなっている。それも、現在進行形で。
それに気づいて、親にも打ち明けた。すると精神科に連れて行かれた。まあその時は、その可能性も疑ってはいたから、当然だと思ったけど。その、診察が終わって家に入るとき、親が突然、「じゃあね」ってドアを閉め、鍵をかけやがった。インターフォンで開けろと言っても、「あんたは蜜村家の人間じゃない」って。路頭に迷って、学校に行ったんだ。まあ保健室に泊めてもらえることになって、保健室の名簿を見たら、僕の名前が蜜村望洋望洋になってた。蜜村望洋が苗字で、望洋が名前だった。つまり、蜜村家にすら分類できなくなったんだ。
その後、しばらくは普通に生活した。教室では一人ぼっちだったが、教育を受けること自体は必要だろうし、高校も…おそらく新設されるだろうけど…行きたいと思ったから。1年ほどは何もなかった。部活にも入ってなかったから、そこからも抜けさせられることもなかった。
だけど、遂に人間ですらなくなった。ある日、生類大学の博士とやらやってきて、僕を、新種の霊長類って判断した。僕は、その日から授業を受けさせてもらうことができなくなった。それどころか、動物園の檻に入れられた。運悪く、██中の2年の遠足は、いつもそこだった。元クラスメイトが、親友が、両親が、僕を、まるで動物園に居る猿のように…(蜜村望洋-XXX-JPは涙を流し始める)。僕は、懸命に、僕は人間だと、声を張り上げた。それを見て、親友のあの奴はなんて言ったと思う。「かわいい」と、はしゃいでいた。僕の懸命の訴えが、かわいいの一言で収まるくらい…彼らは、友達と笑いながら、談笑しながら、帰っていって…(蜜村望洋-XXX-JPは号泣し始める)

███博士: 大丈夫、大丈夫だから。次行こう、次。あの、昨日の夜、収容室で、シーツで、何かやってたよな。あれ、何やってたんだ。

蜜村望洋-XXX-JP: (30秒間泣き続ける)僕は、孤独なんだ、誰一人、僕と同じ境遇で、共通点を持つ奴は、一人もいないんだ。それに気づいた時、僕は、何もかも嫌になって…もともと何もかも嫌だったけど、それで首を吊って、死のうと…

███博士: 自殺!?

蜜村望洋-XXX-JP: でも、死ねなかった。そもそも、僕は、生命体じゃ無くなったみたいで…

<録音終了>

終了報告書: その後行われた検査で、蜜村望洋-XXX-JPに遺伝子が存在しないことが判明した。