大きくなったり小さくなったり
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アイテム番号:SCP-XXX-JP

オブジェクトクラス:Safe

特別プロトコル:SCP-XXX-JPは、大型動物専用の部屋に収容されます。部屋には、大型犬用トイレシートと犬用給水器を設置します。小屋全体を定期的に清掃させ、トイレのシート交換もその都度行ってください。餌に関しては、適切な量のドッグフードを定期的に与えてください。ストレスを与えないために対象を定期的に連れ出して散歩をさせますが、散歩前に対象が興奮して巨大化している場合は、対象を必ず落ち着かせ、身体が元通りに萎縮するまで待機してください。散歩の際は、対象に首輪をつけ、リードで繋いでください。散歩は約1時間行い、これを朝夕の2回行います。散歩が終わり次第、巨大化による破損を防止するために対象から首輪を外してください。SCP-XXX-JPの体調管理を定期的に行い、もし対象の身体が萎縮している場合は、財団獣医師に声を掛けてください。

説明:SCP-XXX-JPは毛色がブラック×ホワイトで、体高35cm(通常時)のオスのシベリアン・ハスキーです。性格は基本大人しく、吠えることは滅多にありません。SCP-XXX-JPの持つ特異体質を除けば、その容姿と人に対する振る舞いは、一般的なシベリアン・ハスキーと大差はありません。

SCP-XXX-JPは、身体が巨大化、あるいは萎縮するという特異体質を持ちます。その特異体質が引き起こす変化は、時と場合によって異なります。例えば、対象が平静時や睡眠時でリラックス状態にある時、体高は35cmで、オスのシベリアン・ハスキーの平均的な大きさになります。しかし、餌を目にした時や遊んで気分が高揚する時は、体高が最大で5mにまで巨大化します。逆に、対象が負傷した時や恐怖を感じさせる"何か"を見た時、病気で体長を崩すなどして気分が低迷している時は、体高が最少で10cmにまで萎縮します。体調不良による萎縮に関しては、対象が睡眠に入る時は体高が35cmになり、これが対象の本来の大きさであると考えられます。これらの条件から、SCP-XXX-JPの身体の伸縮は、脳の働きと密接に関係している可能性が示唆されますが、その脳の働きにより、何が対象の骨や皮膚細胞、内臓器官、体毛に影響を与えて身体の伸縮に至らせるのか、その詳しいメカニズムは未だに解明されていません。

SCP-XXX-JPは20██年█月██日に、千葉県██ 市██町の動物病院で発見されました。対象は、雑木林で中型のダンボール箱の中に捨て犬として放置されていたところを、動物病院で働く獣医師の男性によって発見されました。発見時、対象は10cm程度の体高で、弱り切っていました。原因は、栄養失調でした。対象を子犬と判断した男性は、動物病院で点滴と適切な量の餌を対象に与え、5日間に渡って看病しました。5日後にSCP-XXX-JPの体調が改善すると、対象の体高は通常の35cmに戻り、男性と病院に勤務する全ての看護師を驚愕させました。その後も、回復した対象には様々な場面で身体の伸縮が見られ、それを動物病院の看護師が話題にしていたところを財団職員が聞きつけ、対象を発見しました。発見後、財団職員は対象を保護していた獣医師の男性及び全ての看護師とその家族、友人にクラスAの記憶処理を施しました。