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アイテム番号: SCP-XXX-JP

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: SCP-XXX-JPは、活性化時はサイト-8179内の指定された研究室であるSCP-XXX-JP-1に収容されています。非活性化時は活性化時まで監視カメラによって監視され、活性化した際は予め指定されたDクラス職員を入室させてください。室内は財団が指定する作業デスクと椅子を二組設置し、机の上には標準的な記録用のメモとボールペンのセットを用意してください。SCP-XXX-JPの収容違反に対する誘因の発生を防ぐために、内装は1975年におけるサイト-8179の写真を参考にすることが推奨されます。室内には外部出力で操作可能な壁掛け式の時計が設置されており、これは外部電力によって給電されています。いかなる理由があっても、室内に時計ないし時間を表示させる機器を持ち込むことは許可されていません。また、オブジェクトに与える影響が危険視されるため、オブジェクトを室内に入れることは推奨されません。SCP-XXX-JPが万一SCP-XXX-JP-1外に出現した場合は、指定されたDクラス職員全員をSCP-XXX-JPに接触させてください。SCP-XXX-JPが書き残した書類はサイト-8179内にある書類保管用ロッカーに3年間保存された後、電子アーカイブ化され原本は焼却されます。

説明: SCP-XXX-JPは霊的人型実態です。外見は常に1962年から1978年まで使用されていた、財団指定の研究員用の制服を着た姿をしています。SCP-XXX-JPは外見、そして活性化時の発言と後述する収容経緯より、生前は███ ██という名前で財団に所属していた職員であったと推測されています。当時SCP-XXX-JPは精神汚染、ミーム汚染を誘発するオブジェクトを管理・研究する部署を担当しており、その出自との関連が研究中です。SCP-XXX-JP-1は生前のSCP-XXX-JPが使用していた実験用の部屋です。

活性化時、SCP-XXX-JPはSCP-XXX-JP-1内に出現します。非活性化時は姿を消し、特異性の発揮もありません。SCP-XXX-JPの異常性は他者がSCP-XXX-JPと接触した時に発揮されます。最初SCP-XXX-JPは以前財団で使われていた標準的なインタビュースクリプトに従い、対象に質問します。回答の有無に依らずSCP-XXX-JPはスクリプトの最後まで質問を続け、最終的にインタビューの対象をその独自の評価軸に従い、特異性を決定した上でオブジェクトクラスを認定します。対象は認定された直後に死亡します。この結果の再現性は現在のところ100%であり、死因は心不全、脳卒中など複数に分かれます。非活性化時は確認される限り、財団内部での存在は確認されていません。また生前にSCP-XXX-JPが居住していた地域一帯の監視も行われましたが、観測の成功には至っていません。このことからSCP-XXX-JPは非活性化時は基底世界から消失し、活性化時のみその存在を顕すものと思われます。

行動心理学的な見地および元同僚である財団職員の証言から、SCP-XXX-JPは生前での仕事を遂行しようという意志のもとに行動しているものと思われます。推測される職務内容は精神を汚染するオブジェクトの研究であり、特に人型のオブジェクトへの接触、インタビューによる調査を積極的に行おうとします。しかしながら既にSCP-XXX-JP自身は財団職員とオブジェクトの認知ができる状態ではなく、例え財団職員が相手であっても一様にインタビューを試みます。実験結果よりSCP-XXX-JPは非活性状態になった日の午前8時に室内に出現し、翌日の午前3時に消失することが確認されています。この行動は室内に置かれた時計の表示に準拠しており、時計がない場合は25人の対象にインタビューを行った瞬間に消失し、翌日の午前8時に再出現します。1日必ず25人の対象に質問をする基準を定めていると推測され、出現から2時間以内に誰も室内に侵入しない場合は、室外に出た上で最初に出会った人間にインタビューを試み、この基準を達成しようとします。これには収容プロトコルに違反する行いが含まれており、封じ込めをする試みは全て失敗しています。

SCP-XXX-JPは当時、実験予定のDクラス職員が突然死を起こす事態が発生し、緊急捜査の結果で発見され収容にいたりました。同時期に無断欠勤をしていた███ ██氏が居住していたアパートを確認したところ、███氏の遺体が発見され、遺族にはカバーストーリー「職場での不幸な事故」が伝えられました。現在SCP-XXX-JPが出現する室内には、出現する時間帯のみ進行速度が5分の1になるよう調整された時計が設置されており、これによってDクラス職員の消耗率は大きく減少しています。

参考資料: 1997/7/8での活性化時にSCP-XXX-JPが書き残したメモ書き(抜粋)

対象: SCP-65789-JP1         2/252

使用スクリプト: 標準1型→対精神汚染用1型-A3

結果: SCP-65789-JPは非常に危険である。SCP-65789-JPはこちらに目を合わせない、目が見えないわけでもないのに言葉がきこえないわけでもないのにめを合わせない上にこちらに対して敵対的な言動をしてくる。以上のようにSCP-65789-JPは危険でありなぜならSCP-65789-JPは異常なまでにこちらのことを精神汚染しようとしてくる。よってスクリプトを変更し調査を続行するとSCP-65789-JPは「お前こそが化け物だ。」という敵対的で危険な言動をしてきた。以上より自明な通り、SCP-65789-JPは明らかに精神汚染の特性を持った異常なオブジェクトである。

以上より結論: ユークリッド認定。危険なので直ちに収容を準備。

補遺: SCP-XXX-JPの素性に関する追跡調査を行ったところ、生前SCP-XXX-JPは設定されていた労働環境をはるかに超える勤務時間におかれていたことが判明しました。これは当時SCP-XXX-JPに与えられていた膨大な実験報告ノルマに依るものであると、発見された当時の日誌に記載されています。この事実はかつてSCP-XXX-JPの監督責任者であった██氏の報告と大きく乖離するものでありますが、██氏自身が1981年に急逝していたために発見が遅れたものと見られます。
以下に記載するのは発見された██氏の手記に記されていた生前のSCP-XXX-JPに関する記述です。

*███
 ノルマを減らしてくれと申請→却下
 対人型限定だが、精神汚染、ミーム汚染を受けない体質は希少。
 近年の収容ペースの上昇に伴い、ノルマの増加を検討中

この記述の真偽、SCP-XXX-JP自身の出自、また██氏の死因との関連性については現在調査中です。