失せ人 来たり
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アイテム番号: SCP-XXX-JP
omikuji.jpg

SCP-XXX-JP。収容作業時に撮影。

オブジェクトクラス: Safe

特別収容プロトコル: SCP-XXX-JPはサイト-8107の標準的な低脅威物品保管ロッカーに収容されます。SCP-XXX-JP を用いた実験は現在禁止されています。

説明: SCP-XXX-JPは████社が過去に製造したおみくじ払出機です。同じ型番の同社製品と外見に違いはなく、高さは90cmほど、幅は50cmほどです。部品単位に分解して調査しましたが材質や構造にも異常は確認できませんでした。動力に交流電力を必要とする点、100円硬貨を1枚投入すると自動でおみくじを1本排出する点なども通常のおみくじ払出機と同じです。現時点において、非活性状態のSCP-XXX-JPは通常のおみくじ払出機とまったく同じ性質しか持たないと結論されています。

SCP-XXX-JPは、友人もしくは2親等以内の家族の中に1年以上所在が判らなくなっている者1が存在する人間が、SCP-XXX-JPに100円硬貨を投入した際に活性化します(以後、SCP-XXX-JPに100円硬貨を投入した人間をSCP-XXX-JP-A、所在が判らなくなっている者をSCP-XXX-JP-Bと呼称)。活性化したSCP-XXX-JPはおみくじを排出する際、吉凶および「待人」の項目に記された文章を書き換え、さらに書き換えた文章に応じた何らかの異常現象を引き起こします。以下は実験により判明した、文章と異常現象の関係性の一覧です。
書き換えられた後の文章 発生する異常現象
失せ人 来たる 1ヶ月以内に、SCP-XXX-JP-BがSCP-XXX-JP-Aのもとを訪れる
失せ人 来るが遅し 半年から1年以内に、SCP-XXX-JP-BがSCP-XXX-JP-Aのもとを訪れる
失せ人 来ないが便りあり 3週間以内に、SCP-XXX-JP-BからSCP-XXX-JP-Aに何らかの形で連絡が来る
失せ人 障りあり来たらず SCP-XXX-JP-Bが死亡あるいは移動困難・連絡困難な状態のため、何も起こらない
失せ人 来たらず 不明な原因により、何も起こらない

吉凶については、SCP-XXX-JP が活性化した時点でのSCP-XXX-JP-Bの状況を表現しているものと推測されます。

SCP-XXX-JPは、██県の██神社にて「おみくじが失踪者の帰還を的中させた」という噂が広まり、それを聞きつけた現地エージェントの調査によって存在が発覚しました。同じ型番のおみくじ払出機と交換する形でSCP-XXX-JPは財団に回収され、サイト-8107に収容。██神社の関係者にはBクラス記憶処理が施されました。その後Dクラス職員を用いた実験により、SCP-XXX-JPの具体的な性質が判明しました。以下は実験記録の一部です。



12回の実験を踏まえ、SCP-XXX-JPに有効活用の可能性が見出されました。しかし13回目の実験においてインシデントXXX-JPが発生しました。
20██年█月、これ以上のSCP-XXX-JPの使用はリスクが高すぎるとして、財団はSCP-XXX-JP の封印を決定しました。