アイテム番号: SCP-XXX-JP
オブジェクトクラス: Euclid Neutralized
特別収容プロトコル: SCP-XXX-JPは防音処置が施された3m×3m×3mの異常スペクトル遮断構造隔離収容ユニット内に収容されます。SCP-XXX-JP実体を収容ユニット外周囲に設置され遠赤外線カメラで監視を行います。SCP-XXX-JPは収容ユニットと同様の異常スペクトル遮断素材を用いた口を除く全身を覆った衣服を着用させます。SCP-XXX-JPの栄養は専用チューブから経口摂取できるよう必要に応じて供給します。
SCP-XXX-JPの発話内容はリモートマイクからブルーワン自動変換アルゴリズムから生成された文書に記録され、アクセスはセキュリティレベル3以上に制限されます。SCP-XXX-JPの影響下に及んだ設備、生物、文書はSCP-XXX-JP-1に指定され保管されます。
2013年3月30日現在/特別収容プロトコル: SCP-XXX-JPが影響する痕跡を発見・目撃した職員及び非財団雇用者から報告を受けた職員は直ちに最寄りのサイト司令部へ報告して下さい。報告後、適切な機動部隊が現場の調査及び関係者への尋問を行います。 発見者はSCP-XXX-JP汚染の恐れから長期間拘留され無害化処置が施されます。深刻な情報汚染が見られた場合の終了処置は許可されます。
説明: SCP-XXX-JPは外見上は30代半ばの黒髪と青い瞳をもつヨーロッパ系男性であるサミュエル・ロス(Samuel Roth)です。SCP-XXX-JPは波長を媒体として周囲の現実へ以下の異常な影響を及ぼします。
- 生物への肉体的、精神的な不死性の付与。暴露対象者を四肢切断、断頭、脳破壊、致死性物質、病原体、非生存環境を用いた継続的な処置は完了まで最低で40日以上を要した。その間、意識終了は最終的にクラスⅡ霊的異常実体に至るまで不可能。███████████████。
- 情報・知識への不変性の付与。任意の記憶媒体に保持された情報は記憶処理に対して回復力を発揮した。また、外科的な処置による摘出は無意味(摘出状態で以前と同様の情報を保持していた)。また、機械装置及び文書に記録された情報にも適応された。
- 物理空間状態の保存。
これらの異常性に暴露した対象はSCP-XXX-JP-1に指定されます。対象はエコロケーション的な能力を有し、異常な聴覚機能の発達が確認されていますが肉体的及び遺伝子的異常性は見当たりませんでした。
SCP-XXX-JPは過去に自身に異常能力を使用したことで、自身の永続的な記憶と肉体状態、回避できない苦痛や悪夢による過度なストレス状態にあると考えられます。これによりSCP-XXX-JPの言動や自身の経歴についての主張に混乱を齎しているとみられ、精神分析では統合失調症、解離性健忘症の疑いがあります。
SCP-XXX-JPはネバダ州█████の██████教会地下墓地内に掘削された約5m×5m×3mのプール内部に約50%ほど占めた静止状態の液状コンクリートに紛れているところを発見後、確保されました。████。確保時には詳細な記録文書や証拠は焼却、或いは破壊されていましたが、以下の文書が現場で回収されたことから、財団は早期にSCP-XXX-JPの特性を把握することができました。文書内容は世界オカルト連合がSCP-XXX-JPの拘束及び終了を試みた事を示唆しています。
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以下の文書記録は全43ページの作戦書類のSCP-XXX-JPに関する概要部分の抜粋です。
脅威ID: KTE-████-██████ "█████"
認知レスポンスレベル: 4(重度脅威) 1(██████)
概要: KTE-████-██████ "█████"(以下、対象と呼称)は、人型の拡張性再生能力を保持した脅威存在である。外見上は、34歳(実際年齢は議論の余地あり)、短髪の黒髪と碧眼の白人系男性である。対象は自然界に存在する全波長領域(音、可視光線、赤外線、紫外線、電波、放射線、X線、宇宙線)を媒体として生物非生物を問わず不可逆的な再生能力を付与する能力を保有する。また確認された対象は距離██m離れた会話を把握する聴覚能力と反響定位能力を保有する。対象は過去に銃火器及び近接格闘訓練を受けており、対象の再生能力と聴覚能力を駆使した戦闘スタイルを使用する。対象は自身に対し能力を使用したとみられ、意識及び肉体的に不死であると考えられる。
心理的分析では、対象は典型的な反社会性人格障害の傾向を示している。また対象の再生能力の副次的な作用によって統合失調症と考えられる主張及び言動に固執する。
交戦規定: 対象は、過去13件に渡り民間人12名(確認済のみ)及び工作員4名を猟奇的に殺害している。対象の交戦は4名以上の工作部隊が担当し、障害物が多い環境下(船上・都市部・建物内部)での交戦は極力避け、対象が感知能力が低下する夜間及び雨天時に実施し、拘束処置を優先する(対象はType Redの特性を持つが既存の終了手順は非推奨)。対象は適切な終了手順が開発されるまで拘束処置を継続させる。
交戦による許容範囲を超える特例:Type Redアウトブレイクが発生する可能性がある。規模に対応した”防疫掃討/clean and Sweep”に基づく終了手順が策定される。人員の”汚染”は保留事項にあたる。
補遺XXX/1:
2013年3月27日にSCP-XXX-JPの監視担当職員が死亡状態の対象を発見しました。痛覚による反応測定は通常のバイタルサインを示さず、2日後にSCP-XXX-JPの無力化が宣言され、これに伴いオブジェクトクラスをEuclidからNeutralizedに再分類されました。
アイテム番号: SCP-82930-JP
オブジェクトクラス: Keter
特別収容プロトコル: SCP-82930-JPは南太平洋の海底に建設された武装収容サイト-8199内の半径20m、高さ50mのコンクリートチェンバーの中央に設置されます。活性化時を除きSCP-82930-JPは不透明な黒のシートで覆われ、鏡、光沢を持つ製品、ガラス、カメラ、眼鏡、眼球等の反射物に晒されるのを防いでください。サイト⁻8199周辺海域での軍事訓練は禁止され、半径400Km圏内に戦闘可能な艦船勢力の存在は深刻な封じ込め違反を引き起こす可能性があるため侵入を制限する適切な処置を実行して下しさい。
SCP-82930-JP-A発生イベントに備え、近接格闘術と近代戦術の訓練が施された人員20名以上が武装収容サイト-8199に常駐します。82930-A収容戦術チームは特に鋭利な刃物、打撃、殴打等の衝撃に対応した防護服、反射光を防ぐ特殊塗料を使用したマスクを装着してください。SCP-82930-JP-Aの鎮圧には指定の重火器、近接武器を使用して下さい。
説明: SCP-82930-JPは作成年代不明の半径1m、厚さ105mmの円形状真鍮製ガラス鏡です。淵には蜷局を巻くように青銅製の精巧な東洋系の龍が彫刻されています。龍に埋め込まれた眼は生物学的な機能を保持し、瞳孔の収縮、付近を移動する人間を追います。元々眼が、どの生物に由来するのかは不明です。眼はSCP-82930-活性化時に発光することが確認されており、SCP-82930-JP-A発生に連動して異なる色彩を表します。
SCP-82930-JP-AはSCP-82930-JP周囲半径10m圏内に出現する、強力な不死性をもち、かつ敵対的な大まかな人型で実体群で、発生時に所持している近接武器等により主に近接格闘術、投擲、弓術による無差別な殺戮を行います。出現上限数は、SCP-82930-JPを中心200㎞圏内の武装勢力の数量により変化し、最大で████████体。最低でも10体以上の個体が一斉に出現します。SCP-82930-JP-Aは本能的ですが僅かに知性があると思われ、狩猟の様に対象を的確かつ最適な方法で追い詰め殺害する方法に熟達していることが確認されています。
詳細な身体構造は不明ですが、外見上は痩せていながら筋肉質で多くが日本の鎧武者に酷似する姿をとり、手足は不自然にながかったりすることもあれば短いこともあります。肌は概ね炭に近い鈍い黒色のように見えます。SCP-82930-JP-Aが厳密に生物であるかは疑問であり、実際に体温はその運動能力と想定される代謝熱量に反して、概ね低体温で観察された平均温度は10℃~15℃を上回ることがありませんでした。
SCP-82930-JP-Aに共通する特徴として頭部中央に位置する、およそヒトの眼球の2倍ほどの単一の球形の結晶があります。この結晶はSCP-82930-JP-Aの種類ごとに発光する色彩が異なります。SCP-82930-JP-Aがどのように周囲を知覚しているのかは不明ですが、財団収容チームが結晶を破壊したところ、SCP-82930-JP-Aの動きに鈍りが生じ、制御不能な行動をとったことから結晶がSCP-82930-JPの知覚機能を司っている考えられています。
SCP-82930-JP-Aの不死性は、一定の条件下で無効となることが証明されています。
不死性の無効化必要条件
・SCP-82930-JP-Aと適切な戦闘訓練を受けた人員による一対一の戦闘行為。
・SCP-82930-JP-A身体機能の90%以上の破壊。
・SCP-82930-JP-Aが出現から14時間以上経過する。
・上記の3つ全てが満たされていること。
不死性が持続されている場合、圧殺、焼却、分解、溶解等の方法で破壊することは不可能であり、瞬時に再びSCP-82930-JP付近に出現します。その場合、上記の不死性の無効化必要条件は全てリセットされます。
SCP-82930-JP-Aは最大でサイト⁻8199の第6区画までの収容違反を引き起こしましました。この収容違反はサイト⁻8199移送後から3回目の出現時に発生したことで、SCP-82930-JP-Aの収容任務に当たった人員の目撃情報では、SCP-82930-JP-Aは区画について以前から熟知しているような振る舞いをしていたことから、おそらく出現の度にサイト区画構造に関する理解を深めていると推測されます。
SCP-82930-JP色彩パターンとそれに対応するSCP-82930-JP-A
識別: SCP-82930-JP-A-1
色: 赤
体長: 2m~2.5m(身体構造は最も人に近い)
特徴: 灰色の布で全身を覆い、小手、手甲、脛当を装備している。刃渡り1m以上の柄のない刃物を所持している。特筆すべきことに、天井を這うことができるほどの筋力を持つ。識別: SCP-82930-JP-A-2
色: 銀
体長: 1m~1.8m
特徴: 四肢の他に両肩から二本つづ腕が生えている。胴と下半身を灰色の布で覆い、全ての腕には恐らく鉄に匹敵する硬度の未知の物質で構成された投槍が付属する。