Jpn20180622
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アイテム番号: SCP-XXX-JP

オブジェクトクラス: Keter

特別収容プロトコル: SCP-XXX-JP群のデータを含む情報機器は、インターネットへの接続環境がない部屋に保管する必要があります。
追加情報: この収容方法はオブジェクトの外部への封じ込めには無意味であることが確認されましたが、外部からの不測なオブジェクトへのアクセスに備えるため、当該環境は継続されます。
SCP-XXX-JP群の確認を行う場合、セキュリティクリアランスレベル3以上を有する職員の許可が必要です。また、常に空き記憶容量を確保した外部記憶装置を前述の機器に接続し、12時間に1回、その容量を検分します。記憶容量の不足を起こした機器に関しては、改造による記憶容量の増強を行ってください。

現在、財団管轄外に存在するSCP-XXX-JP群に関しては、異常特性による封じ込め手段への抵抗性から、収容が困難であると結論づけられています。所在が判明しているSCP-XXX-JP群を常時監視するとともに、それらの情報が拡散した場合の措置として、話題を収束させるための情報操作が必要です。ただし、その方法として、情報自体の削除や情報源へのアクセス遮断、情報受容者への記憶処理を行うことは禁止されています。この規則は、SCP-XXX-JP-A及びSCP-XXX-JP-Bに対しても同様に適用されます。そのため、SCP-XXX-JPに関する情報の保持には極めて慎重な取り扱いが求められます。報告書内の情報についても当然影響が及ぶため、その内容は日本支部理事会の承認を受けたものでなくてはなりません。また、報告書の改訂は、記述の削除による体裁の乱れを防止するため、必ず情報を追加する形で行ってください。SCP-XXX-JP-Aの死亡による収容違反を可能な限り防ぐため、財団が管理できる範囲のSCP-XXX-JP-Aの生存を保証しなくてはいけません。

説明: SCP-XXX-JPは、mp4形式で保存された3分12秒の動画ファイルです。ファイルのタイトルは、「████████████████████.mp4」「検閲・隠蔽・削除への抵抗_消すと増えます.mp4」 「検閲・隠蔽・削除への抵抗_消すと増えます.mp4」 「検閲・隠蔽・削除への抵抗_消すと増えます.mp4」 「検閲・隠蔽・削除への抵抗_消すと増えます.mp4」 「検閲・隠蔽・削除への抵抗_消すと増えます.mp4」 「検閲・隠蔽・削除への抵抗_消すと増えます.mp4」 「検閲・隠蔽・削除への抵抗_消すと増えます.mp4」 「検閲・隠蔽・削除への抵抗_消すと増えます.mp4」となっています。動画内容は、2人のアジア人男性によるいくつかの悪戯行為と、ブリッジとして時折挿入される「消すと増えます」と印字された紙片を写した映像から構成されます。動画に収められている一連の行為には、現実から逸脱した特徴は認められていません。

SCP-XXX-JPの異常性は、オブジェクトの記憶媒体からの消去や、アップロード先の動画サイトでの管理者による削除、強制的な非公開設定などによるアクセスの遮断が行われた時に発現します。前述の行為の実行後、即座にこれらのデータのコピーが2~5個作成され、元々のオブジェクトが存在していた通りの形態をとります。すなわち、記憶媒体上であればこれらのコピーがそこに保存され、動画サイト上であればコピーが再アップロードされるということです。これらのコピーは、オリジナルのデータと同様の異常性を保持し、元よりも目立つ形で当該の場所に配置されます1。また、記憶媒体の物理的な破壊やアクセスの遮断を行った場合、別の記憶媒体に無差別にSCP-XXX-JPがコピーされます。この効果はインターネットに接続している情報機器ならば空間的な距離に左右されず発揮されます。
追加情報: 現在この効果は機器のインターネットへの接続の有無に依拠しないことが確認されました。更に、SCP-XXX-JPのデータは情報機器内でキャッシュ削除機能を利用した自己増殖が可能です。この場合、動画のコピーが機器の記憶容量上限を超えるまで作られ続けます。メモリオーバーによって記憶領域が破壊され、SCP-XXX-JPの動画データが破損した場合にも、外部機器への無差別なコピーが発生します。

SCP-XXX-JPを少しでも視聴した人物は、この動画に関するエピソードに対して強力な記憶処理抵抗性を有するようになります。この人物はSCP-XXX-JP-Aと指定されます。確認された限りでは、クラスA・B記憶処理はSCP-XXX-JP-Aに対し効力を発揮しません。クラスC・D記憶処理はSCP-XXX-JP-Aに永久的な記憶障害を引き起こしますが、効力を発揮します。しかし、その場合、SCP-XXX-JP-A以外の人間に無差別にSCP-XXX-JPの動画内容に関する記憶が伝播し、新たなSCP-XXX-JP-Aが生み出されます。この効果はSCP-XXX-JP-AのSCP-XXX-JPに対する記銘の強さに関連した範囲で発生すると推測されますが、最長で約████km 約6000kmの距離を隔てて記憶の伝播が発生したことがあり、不規則な収容違反が発生する可能性が非常に高いため、効果の確証実験は無期限に延期されています。また、SCP-XXX-JP-Aが死亡した場合にも、この無差別的な記憶伝播が発生します。

SCP-XXX-JP-Aは実際にSCP-XXX-JPを視聴した経験があるかによって2グループに分類されます。以下では、視聴経験のあるものをSCP-XXX-JP-A-1、ないものをSCP-XXX-JP-A-2と呼称します。SCP-XXX-JP-A-2は自身の記憶に存在するSCP-XXX-JPの情報について、強い興味を持つようになります。アクセス手段を求め、SCP-XXX-JP-A-2は広範囲でSCP-XXX-JPの情報を探索するようになります。その過程において、掲示板・SNSへのポストなどを介してSCP-XXX-JPの情報が拡散され、しばしば大規模な収容違反が発生します。SCP-XXX-JP-A-2がSCP-XXX-JPの視聴ができない状態が3-5日程度続いた場合、代替行動として、何らかの形で自身の悪戯行為を収めた動画を作成し、外部に公開するという手段を取ります。このとき、SCP-XXX-JP-A-2の状況判断能力に若干の低下が見られ、通常の倫理観から逸脱した内容を撮影する傾向があります。動画を作成し、何らかの手段で外部への公開を行ったのちSCP-XXX-JP-A-2はSCP-XXX-JP-A-1と再分類され、SCP-XXX-JPに対する興味を失います。
追加情報: このようにして作成された動画は、SCP-XXX-JPと同様の異常性を持ち、これらはSCP-XXX-JP-nと指定されます。SCP-XXX-JP-nの総数は莫大なものとなっており、管理番号の付与は別文書で行われます。また、今後SCP-XXX-JPとSCP-XXX-JP-nの全体はSCP-XXX-JP群と呼称してください。

SCP-XXX-JPは20██/██/██2008/04/23に動画サイト███████youtube youtubeyoutubeyoutube←(他にも色んなところにあります!)上での炎上事案により発見されました。このサイトに投稿されたSCP-XXX-JPは他ユーザからその反倫理的内容についての批判を受け、管理者がSCP-XXX-JPの削除を行ったところ、すぐさまSCP-XXX-JPの再アップロードがなされました。SCP-XXX-JPの数の増加と、「全く動画のことを知らないのに、頭の中に急に動画のことが浮かんできた」というコメントが多数寄せられたこと2が、財団の注意を引きました。初期収容段階において、財団はオブジェクトの特性を広範囲の人間に対し偽の記憶を植え付け、視聴を強制する異常物であり、再アップロードはデータ保有者が繰り返しているものだと判断しており、投稿者の確保3と、視聴者に対する記憶処理が行われましたが、結果として情報が更に拡散され、最終的に当該炎上事案は世界的な流行となりました。財団職員による適切な情報操作が行われるまでのおよそ11時間で、動画の再アップロードと管理者による削除が繰り返された結果、SCP-XXX-JPの総数は██████個36754個に増加しました。情報操作により、ネットコミュニティ上のユーザの興味が薄れたことで事態は収束しましたが、財団はその対応の困難さからSCP-XXX-JPのオブジェクトクラスをKeterと認定しました。

補遺1: オブジェクトの特性により、SCP-XXX-JP-A-2指定を受けた職員が、SCP-XXX-JP-nを作成する事態が発生しました。当該職員は実験に偽装した申請により複数のSCiPに関与する権限を得ており、作成されたSCP-XXX-JP-nにはこれらのSCiPを用いた悪戯行為が収録されていました4。この事案を受け、財団のサイトからのネットワーク上へのアクセス監視がより徹底されることになりました。また、関連した討議の結論として、財団外部に存在するSCP-XXX-JP-A-2がSCiPを含む映像を投稿した場合、その情報を隠蔽することが極めて困難になるという予想が提出されました。これは、未収容のSCiP全てに潜在的な収容困難性が発生する可能性があることを意味する、強く憂慮すべき懸念事項です。

補遺2: SCP-XXX-JP群の自己増殖性、及び本報告書内でのSCP-XXX-JPの特性の発現により、オブジェクトに知性が存在する可能性が提起されました。現在のところ、オブジェクトによる明確な攻撃性は確認されていませんが、注視が必要であると考えられます。