記事名 | 対象となる事物 | メーカーと縮尺 | 入手難易度 | 備考 |
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SCP-044 | M65 アトミック・アニー | ドラゴンモデルズ(ブラックラベル) 1/72 | ★★☆☆☆ | |
SCP-462 | 1968 シボレー・エルカミーノSS | AMT 1/25 | ★★☆☆☆ | |
SCP-516 | T-55 | ミニアート 1/35 | ★★☆☆☆ | |
〃 | 〃 | タミヤ 1/48 | ★☆☆☆☆ | |
〃 | 〃 | トランペッター 1/72 | ★★★☆☆ | |
SCP-595 | キャノン級護衛駆逐艦 | ピットロード 1/350 | ★★★☆☆ | |
〃 | 〃 | ピットロード 1/700 | ★★☆☆☆ | |
SCP-616 | ボーイング 737 | 日東/童友社 1/100 | ★★★☆☆ | |
〃 | 〃 | エアフィックス 1/144 | ★★☆☆☆ | |
SCP-741 | チャーリーII型原子力潜水艦 | OKBグリゴロフ 1/700 | ★★★★☆ | レジンキット。組み立てにはある程度の慣れを要する。 |
SCP-787 | ボーイング 747-400 | ドイツレベル 1/144 | ★★★☆☆ | |
〃 | 〃 | ハセガワ 1/200 | ★★☆☆☆ | |
SCP-802 | シャールB1 | タミヤ 1/35 B1 bis | ★★☆☆☆ | 改良型のB1bisのため、厳密には改造が必要。 |
〃 | 〃 | トランペッター 1/72 シャールB1 bis | ★★★☆☆ | 〃 |
〃 | 〃 | マッチボックス/ドイツレベル 1/76 シャールB1 bis+ルノーFT-17 | ★★☆☆☆ | FT-17とのセット品。厳密には改造が必要。 |
SCP-998 | ロッキード MC-130E コンバット・タロンI | イタレリ 1/72 | ★★★☆☆ | 〃 |
- 最後にして最初の管理
- tale「イーグルの翔んだ夜に」
- X小説で行こう
- それは、まぎれもなく
- そこには道が
- '66年よりの呪縛
- '66年よりの呪縛B案
- tale「あの星を警戒せよ」
- あの星を警戒せよB案
- tale(題未定)
- tale(題未定)
- tale「ロズウェル事件[機密解除待ち]」
- Tale「狐と踊れ」
- LTE-5418-Jane
- 来るべき21世紀
- 来るべき21世紀書きかけ節(未反映)
- 明日を待ちながら
- 永久交戦域
- 闇を貪る者
- 最終的解決手段
- 最終的解決手段改稿(書きかけ)
- 観測浮標
- 非常列車(仮題)
- 明日の終末時計
- 愚者の時間兵器(凍結)
- tale「グラウンド・ゼロ」
- tale「攫われたマエハラ・アイ」
- tale「鳳凰狩り」
- tale?「再始動」
- 挨拶回り
- ジャンクヤード
- Editthisから回収された文書
- LTE-6169-Woking
- 皮算用
アイテム番号: SCP-XXX-JP
オブジェクトクラス: Keter
特別収容プロトコル: 全天に偏在するというSCP-XXX-JPの特性上、SCP-XXX-JP自体の収容は不可能であると結論づけられています。SCP-XXX-JPの収容手順は、主流科学界での情報操作と観測技術開発の妨害工作による存在の隠蔽が主となります。
説明: SCP-XXX-JPは、宇宙マイクロ波背景放射(CMB)の一部として観測される異常な音波の痕跡と、その起源として提唱されている仮説上の存在の総称です。
SCP-XXX-JPは、予防的なCMBの温度ゆらぎの観測を行なっていた財団外宇宙支部の複合宇宙天文台クロチルドによって、199█年に初めて観測されました。当初、この温度ゆらぎはビッグバン以前に生じたインフレーションを起源とするものだと考えられていましたが、その後の観測によって、インフレーションの際に生じる量子ゆらぎの痕跡としては説明のつかないいくつかの点が認められたこと、さらに後述する明らかに異常な特徴が存在することから、当該温度ゆらぎを生じさせた存在は一種のアノマリーであると判断され、SCP-XXX-JPのナンバーが割り振られました。
SCP-XXX-JPは、いわゆる「宇宙の晴れ上がり」以前に、流体状の状態で宇宙を満たしていた光および物質の間を、音波として伝播していたものと見られています。調査のため、痕跡である温度ゆらぎを元に音波としてのSCP-XXX-JPの再現が試みられました。この再現音波に対し12回にわたって行われたMAVOシステムによるパターン分析では、いずれも10代から20代のヒト女性の声帯から発せられた悲鳴であるとの結果が提出されており、多数の財団職員による主観的判断も概ねこれを支持しています。
20██年、サイト-81██内で収容違反を起こしたSCP-███-JPの捜索に投入されたパッシブ型マイクロ波センサが、サイト-81██敷地内にCMBの強度が明確に高い地点が存在することを観測しました。当初、これはCMBの温度ゆらぎの一種と思われましたが、その後に行われた精密観測によって、サイト-81██のAnomalousアイテム保管区画の一点を最高強度の中心として、観測可能な全空間のCMBの強度がほぼ同心円状に変動していることが判明し、別の事象の痕跡であると見なされるようになりました。現在、ビッグバン理論およびインフレーション理論を支持する財団研究者の見解は、主流科学のコンセンサスとは明確に相反するものではありますが、当区画こそが宇宙創造の「爆心地」であるとするものが主流になりつつあります。なお、定常宇宙論に立脚した見解に関しては関連資料XXX-JP-08を参照してください。
なお、当区画には199█年より以下のAnomalousアイテムが収容されています。
説明: 着用したまま入水すると、内部にカニを模したゴム製玩具を生成する男性用ブリーフ。カニの種類はランダムに変わる。
回収日: 199█/2/██
回収場所: 京都府███市河川敷
現状: サイト-81██にて生成物とともに保管
正確にはカニではないザリガニ・ヤシガニ・大型シャコの生成が確認されています。-今出川研究員
「えーと、そろそろ着陸船を分離する頃合いだな」
「うむ」
時に西暦1969年7月20日、地球から平均して38万キロメートル離れたこの地でこの日成し遂げられようとしている偉業に対し、少なくとも世界の西側半分が期待と興奮を向けている。しかし、地球よりも遙かに近いところで、十分な偽装の中からそれに聞き耳を立てている人々は、故郷の東西を問わず否応なしに例外に属することになった。彼らにとってそれは偉業でも何でもなかったからだ。
サイト-0006。セレウコス・クレーター、月の表側と裏側の狭間に設けられたこの恒久月面基地の建造が秘密のとばりの中で始まったのは、もう1年以上前のことになる。最初の月面サイトであるサイト-0001が月の裏側で造られ始めたのは、さらに前のことだ。どちらも今なお拡張工事が続けられており、特にセレウコスにおいては、地下に発見された溶岩洞の利用計画が机上で動き始めていた。
「切り離しは無事成功したようだな」
「うむ」
彼らは、今しも静かの海へ降り立とうとしている月着陸船と、遠く離れたヒューストンとの間で交わされる無線交信を盗み聞きしていた。敵対的な、あるいは潜在的に敵対的な行動ではない。この作業を秘密裏に頼み込んできたのは、この地に船を送り込んできた組織、米国航空宇宙局N A S Aの側だった。
交信の単調な心地よさを味わいながら、モニタ担当の2人の宇宙飛行士――これは、現在サイト-0006に常駐している人員の3分の1にあたる――はちびちびとコーヒーをすすっている。
「なあデイブよ」
「どうしたフランク」
「あいつらは俺たちがここにいることを知ってるのかなぁ」
「さあね。NASAのお偉いさん方は知らせるつもりなどないみたいだが、宇宙飛行士個人がそれとなく感づくことはあるからな」
「うむ。グリソムとホワイトとチャフィーは気づいてたみたいだしなぁ。だからスカウトされたんだ」
飛行士の1人が、地球の6分の1という重力差にも慣れた手つきでコーヒーのお代わりを注いでいる時、受信機から流れ出す声に軽い緊張の色が混じった。
「どうした?」
「イーグルのLGCが警報を発したらしい。番号は1201と1202……うちの船でも前に似たようなことがあったな。確かあの時は、コンピュータが受け取る情報量が多すぎて処理しきれなくなったんだ」
「今回もそうかはわからないが、こちらが救助に出る必要は……まだなさそうだな。様子を見よう」
「うむ。現時点では、あちらさんの方で対処できる範囲のトラブルだ」
彼ら――正確には財団地球外部門の上層部がいくらかの政治的取引の結果としてNASAに依頼されたのは、たった今、月の軌道を巡っているちっぽけな船が何らかの事故を起こした場合の救助ミッションだった。結局の所、今繰り広げられている「冒険」は、十分に安全面に配慮した上でのパフォーマンスに過ぎないのだ。
トラブルは無事に処理され、月着陸船は再び正常な降下に移ったようだ。しばらくの間、サイト-0006の通信室にはコーヒーをすする音だけが響いていた。
「しかしなぁ、奴ら、俺たちのことを知ってたら虚しくなるだろうなぁ。俺たちは4年以上前に月に降り立った。今じゃ最初の惑星間宇宙船が尻の先で水爆を炸裂させながら火星に向かってる。奴らが挑むフロンティアの先には、常に俺たちがいるんだ」
「うむ。まあ、それが我々財団の使命だからな」
「ああ。勇敢なる開拓者たちがアノマリーに出くわす前に、その場をあらかじめ掃除しておく必要がある。フロンティアはやがて生活圏に変わる。生活圏の中で人知れずアノマリーを確保して収容して保護するのがどれだけ大変か、地球の様子を見れば一目瞭然だ……わかっちゃいるんだ」
「確かになぁ、自分たちが成し遂げようとしていること、信じていることが全部嘘だなんて知ったら、飛行士たちも熱狂している地球の連中も……おい、そろそろ着陸するみたいだぜ」
少し後、受信機から声が流れ出す。ニール・アームストロング曰く『鷲イーグルは舞い降りた』。その6時間と30分近く後には、歴史に残る台詞がもうひとつ。『これは人間にとっては小さな一歩だが、人類にとっては偉大な飛躍だ』。
「そして財団にとっては無意味な一歩に、乾杯」
「彼らのちっぽけな『静かの基地』にもだ」
サイト-0006も、かつて宇宙船だったものを中核にしているという意味では、『静かの基地』――アポロ11号の月着陸船イーグルと共通点があると言える。しかし、数度の拡張工事によって居住環境としての性能差は歴然としたものになっていた。その成果のひとつ、小さな喫茶室では、2人の飛行士がジム・ビーム・ライ入りのプラスチック・グラスを酌み交わす。アルコール飲料、この場合はライ・ウィスキーの持ち込みをある程度は許容できるほどの余裕が、既に月面にはあった。
「地球のお祭り騒ぎが目に見えるようだ」
「うむ。昼にいる人間は仕事や学校をほっぽり出して、夜にいる人間は眠い眼をこじ開けながら……当然さ。彼らは持ちうるすべてをこの月着陸に注ぎこんだ。これは実に偉大なことなのさ。ただ、我らが奉じる財団が、彼らすべてよりもさらに強大な、ズルとペテン以外の何物でもない怪物というだけなのさ」
「怪物か。俺たちももう、伝説の中の怪物か何かになっちまったのかなぁ。彼らと同じ視点で世界を眺めて、彼らと同じ思いを抱くことはもうできないのかなぁ」
「うむ。これからもずっとそうだ。星への最短ルートと引き換えに、財団という悪魔に己を売った代償だよ。俺たちはフロンティアの外側、サーリングめかして言わせてもらえば、彼らが認識できない世界、宇 宙 の 外アウター・スペースの住人なのさ」
「お前、少し酔いが回ってるな。文法が微妙におかしいぞ。……それはそうと、アウター・スペース、外 宇 宙アウタースペースか……良いな、それ。」
「何が?」
「いや、我々の活動領域を端的に表していると思ってね」
*
――幾年かの歳月が流れた後、彼らが属する部門が拡張され、独立した支部ブロックとして扱われるようになった時、その名前には「外宇宙」の文字が冠されることになる。
それが、彼ら2人の飛行士たちの考え通りの意味を含んだものなのかは、定かではない。
*
月面に佇む小さな宇宙服の中で、彼は降下中にちらりと目にしたものについて考える。何も知らぬまま一見しただけではわからないだろう。しかし、そこに何かがあるという事前情報を知っていれば、巧妙に隠蔽された有人施設であると見抜くことが出来た。
ケープ・カナベラルで耳にした噂は正しかった。月には自分たちより先に人が降り立っている。ソヴィエトか、考えにくいがナチの残党か、あるいははるかに巨大ななにかか。いずれにせよ、私の一歩は、さほど偉大な一歩ではなかったのだ。
しかし、そう遠くない未来には、我々も謎の先駆者に追いつくことができるのだろうか。これはそのための最初の一歩なのだろうか。もしそうであるならば……いつか、必ず。
(著者注: 以下は完成時にはディスカッションに書き込まれます)
このtaleは財団外宇宙支部企画に基づきます。
グリソムとホワイトとチャフィー
ガス・グリソム、エドワード・ホワイト、ロジャー・チャフィー。いずれもアポロ計画に参加した宇宙飛行士。正史では、1967年1月27日に行われていたアポロAS-204(アポロ1号)の予備訓練中に、司令船内で発生した火災により全員が殉職している。
LGC
アポロ月着陸船に搭載されていた誘導コンピュータ。イーグルの降下中にトラブルが発生したことは事実である。
尻の先で水爆を~
核パルス推進のこと。惑星間または恒星間宇宙船の推進方式として検討されているもので、このtaleで言及されたものは1950年代から米国で構想されていた「オライオン計画」を参考としている。宇宙船の後方で複数の核爆弾を爆発させ続け、船体後尾に設けられた金属板などでその衝撃を受け止め、推進力とする。
サーリング
ロッド・サーリング。米国の脚本家。このtaleでは、彼が脚本やナレーションを手がけた1959年のテレビドラマ『トワイライト・ゾーン』を念頭に置いて言及されている。なお、同番組は日本の『ウルトラQ』や『世にも奇妙な物語』にも影響を与えており、特に前者はオープニング・ナレーションでも『トワイライト・ゾーン』を意識していると思われる。
アイテム番号: SCP-XXX-JP(著者注: SCP-1686-JPを検討中)
オブジェクトクラス: Keter
特別収容プロトコル:
説明: SCP-XXX-JPは、コンピュータ・ネットワーク上で生物のような振る舞いを見せる自律駆動する物語知性です。
SCP-XXX-JPは、日本人女性である██ ██氏によって小説投稿ウェブサイト「█████████」上に20██年7月31日から20██年1月27日に渡って投稿された未完の長編ファンタジー小説『社畜の俺が転生したら狐耳美少女になっていた件について』(SCP-XXX-JP-A)を起源とすることが確実視されています。但し、██氏は20██年2月16日に投稿済みのSCP-XXX-JP-Aをすべて削除した後に自宅から失踪しており、██氏自身に対する追跡調査は実施できていません。また、██氏の失踪の原因も不明です。
SCP-XXX-JPは、SCP-XXX-JP-Aを原型として自己進化を遂げた物語群の総称として扱われます。最初のSCP-XXX-JP個体は、オリジナルであるSCP-XXX-JP-Aが削除された18時間後に「█████████」上に生じたもので、この段階では内容の改変されていないSCP-XXX-JP-Aの単純な複製体でした。以後17日に渡って生じたSCP-XXX-JP個体も同様の複製体であり、これらは纏めて「第1世代SCP-XXX-JP」と呼称されています。
第19世代において、SCP-XXX-JP個体の一部は自身をコンピュータ言語に翻訳し、SCP-XXX-JPとしての最低限のストーリーを保ちつつもコンピュータ・プログラムとして機能するような改変を行いました。
第21世代に属する複数のコンピュータ・プログラム様SCP-XXX-JP個体が世界オカルト連合の無人自動潜水艦GOCSアプリシアの制御コンピュータを占拠し、同艦を強奪しました。GOCSアプリシアの制御コンピュータは電子戦対策のためにあらゆるネットワークに接続されておらず、SCP-XXX-JP個体がどのような侵入手段を取ったのかは不明です。SCP-XXX-JPはGOCSアプリシアを自己保存のための物理的・電子的な不可蝕領域として利用するつもりであると判断されています。現在、財団とGOCが共同でGOCSアプリシアを追撃していますが、撃沈または無力化には至っていません。
最新バージョンのSCP-XXX-JPは第23世代であり、第18世代までの間に取り込んだ多数の物語ジャンルの要素をSCP-XXX-JP個体間で複雑に使い回すことにより、SCP-XXX-JPの内であらゆるジャンルの小説の姿を取ることが可能となっています。うち、人間のエージェントを介して純文学系の新人小説賞に応募された『狐火』、VRMMORPG内を舞台としたライトノベルとして小説投稿サイトに投稿された『フォックストロット・オンライン』、ハードSF小説として英語圏の個人サイトに掲載される体を取った『The Odyssey of Foxtale』の3作は商業出版およびメディアミックス展開が行われており、SCP-XXX-JPはそこから得られた収益を証券取引用人工知能へ自己改稿したプログラム様SCP-XXX-JP個体を介して増加させ、SCP-XXX-JP個体の収容のために財団が試みたネガティブキャンペーンや出版権の敵対的買収に対する防衛に用いています。
事案記録XXX-JP-07: 20██年█月██日、中華人民共和国の500m球面電波望遠鏡(FAST)にて、次世代種と見られるSCP-XXX-JP個体が確認されました。同個体はLINCOSに類似した人工言語へと自身を翻訳しており、コンピュータウイルス化した他のSCP-XXX-JP個体の支援を受けてFASTからくじら座タウ星方面へ向けて発信されました。
ええ、はい、ピアネータ計画は全面中止です。計画を主導していたカナイシ博士は再起不能の重体ですし、彼が何をやっていたかは白日の下に晒されたわけですから。「悪は滅びる」……こういう月並みな言い方は、本来であれば僕の好みじゃないんですが、今回は状況が状況なので、どうしても……。
カナイシ博士がやっていたことがばれた理由ですが、よくあるように、たった一つの判断ミスです。もっとも、今回のミスはオブジェクトとの向き合い方に問題があったがために起こったものと言わざるを得ません。そもそも確保、収容、保護という本来の向き合い方からの離反が今回の事件の発端なので、上手くできた話といいますか何と言いますか。
はい、本題に入れ。わかりました。カナイシ博士は、自身が稲倉研究員に対して使ったオブジェクト——SCP-2806-█の異常性に、確実な再現性があると思いこんでいたんです。確かに、今までのSCP-2806-█による実験では再現性らしきものが観測されていますが、元々が試作段階の欠陥品だったようですし、常に同じ結果が生じるとは限らない。油断してはならない。そこを見落としていたんですね。
カナイシ博士は、彼女の右腕も稲倉研究員の場合と同様の、宇宙機の構成要素に置換されると予測していました。しかし、実際に生じたのはまったく別のものだったのです。彼女が目を覚ました時には、右腕は準備を整えていました。
もう噂はそちらにも届いているかもしれませんが——彼女の右腕は、原理不明の高エネルギービーム兵器の発射装置に置き換えられてしまったんです。
いやあまったく酷いものです。カナイシ博士の研究室はおろか、サイトの外壁にまでばかでかい風穴が開いてしまったんですからね。サイト-0081が地球上にあったのがせめてもの救いです。博士自身もビームがかすっただけで左腕を肩から丸ごと持って行かれました。撃った本人曰く、威嚇射撃のつもりだったそうで、射線自体も威嚇射撃規定に準じたものでしたが、予想外に威力が凄まじかったらしく……。
サイトの一部が吹き飛ぶ大事にまで発展してしまったので、外宇宙支部としても動かない訳にはいきません。お偉方は今のところ、おおかたの責任をカナイシ博士個人のものとする形で決着をつける気みたいです。「財団の活動に支障と不利益を与えない限り、職員個人の研究は黙認される」という、外宇宙支部の気風そのものを封殺されることだけは避けようとしているんでしょう。何せ当人が意識不明の重体ですから、半ば死人に口無しというわけで。それに、ピエネータ計画自体にも、あれが正規計画だった頃から結構な数の反対者がいましたしね。
ヒラ職員の反応? 彼女への「ヒューッ」という賞賛で溢れかえってますよ。なにせ、事態の見てくれが「人に無理矢理改造手術を施す博士」というわかりやすい悪役を、「腕がすごいパワーの銃になった」人間が吹き飛ばす、といういかにも勧善懲悪な図式になってしまったわけでして。しかも、善の側がとびきりの美少女ですからね、無理もないです。外宇宙支部に新たなるスーパーヒロイン、「スペースオサキ」が誕生したのです。元ネタでは███ガンは左腕だってことなんか、誰も気にしてません。
今回の一連の事態を受けて、稲倉研究員に生じた宇宙機の構成要素、特に推進系と、御先交渉人が使用したビーム兵器のデータを分析し、ガニメデの航宙装備開発本部か ん ぽ んはある仮説を導き出しました。
まず、御先交渉人のビーム兵器、動力系についての詳細は不明ですが、威力のみから判断するならば「大型宇宙船が使用するビーム兵器」として最良のものであるという判断が下されています。また、稲倉研究員に生じたスラスターは、やはり大型宇宙船を迅速に回頭させるための姿勢制御システムR C Sに適したものであるとも。
恐らく、SCP-2806-█は無作為に別のものに変化していたのではありません。本来であれば特定のもの、つまり単独航宙能力を有する宇宙船と言って差し支えない機械そのものに変化するはずが、作動不良によってその宇宙船の一部の構成要素のみに変化するようになってしまったのだろう。そう航宙装備開発本部は結論づけています。方向性さえわかってしまえば他にどのようなものが形成されうるか、本来はどのような船になるはずだったのか、人体実験なしで解析していくことは不可能ではありませんでした。なにせ、外宇宙支部にとって勝手に機構を形成していく機械の扱いは慣れたものですからね。
で、その解析結果ですが、武装だけじゃありません。射撃指揮能力、加速性能、機動性、防御力およびダメージコントロール能力、センシング能力、設計そのもの、どれを取ってもただの宇宙船だとは考えられません。古き良き大艦巨砲主義をそのまま大宇宙へ持ち出そうとした、あれはその産物です。アンダーソンがなぜ義手でそれをやろうとしたのかは永遠の謎ですが、おおかた技術者か顧客がロマンでも追求していたのでしょう。かつてあの計画を主導していたあなたであれば、理解は難しくないはずですよね?
SCP-2806-█の解析によって得られた情報により、かつての重制宙船プラン——七号艦計画が抱えていた技術的およびコスト的な課題は、解決の目処が立ちつつあります。現在、理事会は同計画の凍結解除を審議中です。恐らく承認されるでしょう。
ええ、これは再召集です。
以下は記事本体ではありません。
本作は財団外宇宙支部企画に基づいています。
作中で以下の記事を使用させていただいております。
・御先稲荷の人事ファイル
・SCP-1669-JP
・SCP-2806
・自己複製装置を用いた小惑星からの採掘のための認可計画
但し、現時点での本記事におけるSCP-1669-JPについての解釈には、1669-JPの著者であるAiliceHershey氏の想定とは明確に異なる点があることを明記しておきます(主に██管理員の当事者性について)。
気になっている点は以下の通りです。
・現状では単なる「小話」以上の何物でもないと著者は感じているが、小話としての要素だけで十分面白くなっているか?
・展開に無理があると感じる部分はないか?
・折り畳み以降の内容が、それ以前のある種の「悪ふざけ」に負けていないか?
・折り畳み機構はあったほうがいいか?
アイテム番号: SCP-XXX-JP
オブジェクトクラス: Keter
特別収容プロトコル: SCP-XXX-JPは、
アイテム番号: SCP-XXXX-JP
オブジェクトクラス: Keter
特別収容プロトコル: SCP-XXXX-JPを発生させている「本体」の存在の有無は不明であり、現時点では収容は成功していません。SCP-XXXX-JPの存在の隠蔽は、ヒューミントおよびシギントによるSCP-XXXX-JPの目撃者の特定と、目撃者に対する記憶処理措置、およびカバーストーリー「都市伝説」の適用などによって実施されます。
説明: SCP-XXXX-JPは、日本国内の不特定のテレビ受像機に生じる異常な映像改変現象です。
SCP-XXXX-JPは、放送電波の受信や映像記録媒体の再生などによって、テレビ受像機の画面上に巨大なヒーローキャラクターを主役とする特撮作品が映し出された際に発生します。同一の中継局からの電波を受信している場合でも一部の受像機でしか発生しないことから、SCP-XXXX-JPの異常性は受像機側で発現しているものと推測されています。
SCP-XXXX-JPが発生すると、テレビ画面上に映し出されているヒーローキャラクターの姿が、有翼のサブヒューマノイド(SCP-XXXX-JP-A)のものに置き換えられます。作品ごとにSCP-XXXX-JP-Aの姿には差異が生じますが、いずれも全体的な意匠や、「四肢の他に、背部にコウモリ目または翼竜目のものに類似した翼を持つ」「頭部に嘴を有し、形状にも鳥類の要素が多く含まれる」などの点では共通しています。SCP-XXXX-JP-Aの出現によって作品本来のストーリーに改変が加えられたケースは現時点では確認されていませんが、作中におけるヒーローキャラクターの名称には変更が加えられます。変更された後の名称は、一般的な特撮作品に登場する「怪獣」に類するものになっています1。また、SCP-XXXX-JPに曝露した人間は、いずれもSCP-XXXX-JP-Aのことを「正義の怪獣」であると認識します。
SCP-XXXX-JPの発生が初めて確認されたのは1993年4月3日ですが、それ以前に製作された作品の再放送などにおいても発生した事例は存在します。反面、通常時は等身大のヒーローキャラクターが特殊な条件下で巨大化する作品や、等身大のヒーローキャラクターが巨大な人型機械に乗り込む作品、1966年以前に公開された作品での発生は確認されていません。
SCP-XXXX-JPが発生したテレビ受像機の視聴者のうち、財団が一時的な身柄確保に成功した人物は、いずれもカナヤマ-ミラー心理分析テストによって「周囲の人間環境や社会そのものからの疎外感」を感じている傾向が強いという結果が導き出されるという共通点を有しています。このことから、SCP-XXXX-JPは発生する対象を一定の基準に従ってある程度作為的に選定しているものと見られ、何らかの随意存在によって生じさせられている、あるいはSCP-XXXX-JPそのものが随意存在であると推測されています。
インシデント記録XXXX-JP-03: 2013年3月17日、同日に関東地方で再放送されていた『██████』第39話(最終話)「さらば██████」に対し生じたSCP-XXXX-JPにおいて、それ以前に確認されていないSCP-XXXX-JP-A亜種(SCP-XXXX-JP-A')の出現が確認されました。SCP-XXXX-JP-A'の姿は通常のSCP-XXXX-JP-Aとは大きく異なり、鳥類などに近い要素は見受けられず、体型もより人間に近いものになっています。体色は銀を主体としており、頭部の形状は兜のようなものになっています。
「さらば██████」には巨大ヒーローキャラクターが2体登場しますが、本インシデントにおいては1体目(██████)は通常のSCP-XXXX-JP-A2に、終盤に登場する2体目(████)はSCP-XXXX-JP-A'に置き換えられています。
特筆すべき点として、本インシデントでは通常のSCP-XXXX-JPでは見られないキャラクターの名称以外の台詞、および展開そのものの改変が発生しています。以下は、本インシデントにおけるSCP-XXXX-JP視聴者が所有するDVDレコーダーに記録されていた映像を元に、該当箇所を文章化したものです。
補遺XXXX-JP-01: 関連資料XXXX-JP-1に関して
関連資料XXXX-JP-1は、『'66年よりの呪縛』と題された特撮テレビドラマ用の台本です。関連資料XXXX-JP-1の表紙には、映像作品制作会社「[編集済]プロダクション」が1965〜66年頃に企画していた『█████████』(SCP-XXXX-JP-B)3の検討用台本である旨の記載がありますが、使用されているインクの組成は当時のあらゆるインクのものと一致していません。また、当時の関係者はこの台本の存在を認知しておらず、文章の筆跡は同作および関連作品に携わった脚本家いずれのものとも異なります。これらの異常な背景から、関連資料XXXX-JP-1はAnomalousアイテムに類別されています。関連資料XXXX-JP-1は、1997年8月9日に[編集済]プロダクション本社2階の倉庫内から発見されました。
SCP-XXXX-JP-Bは、地球防衛組織の隊員が変身する鳥人型の怪獣「███」を主人公としており、███の姿はSCP-XXXX-JP-A群と類似しています。
関連資料XXXX-JP-1の内容はSCP-XXXX-JP-Bの完成系である『██████』第39話(最終話)「さらば██████」のものと類似しており、1966年頃に執筆されたものと仮定した場合には、SCP-XXXX-JP-Bの最終話として検討された後に「さらば██████」の原型となったものと推測されています。「さらば██████」と同様に、終盤に主人公である████は強力な敵怪獣に倒されますが、その後の展開は大きく異なります。以下は該当箇所を抜粋したものです。
█████日本隊基地前
████、ゆっくりと仰向けに倒れる。
サイゴン4、ジッと見つめる。██5: アアッ、兄さん!
サイゴン、基地の方へ向き直り、再び進み始める。
ロケット弾を撃つ██一号(引用者注: 戦闘機)。サイゴンの光弾を受けて墜落する。
サイゴンの背中に空から光線が命中する。███6: あッ、あれは何だ?
FROM: Site:00██-IV Negotiator T.O████
TO: Internal Security Department 6th annex Agent █.██████
RE: 事案”バウンティ-38”に関する第4次報告
かねてより内偵中の本事案ですが、深宇宙警戒観測網の一部の地球を対象とした未認可運用、第3次航宙装備拡張計画で建造された船舶に対し非公式に実施された、短期間で星系内強襲輸送艦への改装が可能な「非常予備船」機能の付与、そして、統合軌道機動部隊群司令部で研究されている、地球への部隊展開を含む作戦計画案「ブルー・プラネット」、これらを始めとする状況・物的証拠から、外宇宙支部がクーデターに類する財団本部への敵対行動を準備していることは明白であると考えられます。
FROM: O5-11
TO: Site:00██-IV Negotiator T.O████
CC: Internal Security Department 6th annex Agent █.██████
RE: 事案”バウンティ-38”について
そちらが感知した外宇宙支部の「敵対行動」は、O5評議会認可済の正規の非公開計画の一環である。██交渉人は本事案に関してこれ以上の調査を行う必要はない。また、内部保安部門第6分室が本案件について何らかの行動を起こすことはない。仔細については以下の内部文書を参照せよ。
・Redshift Project[閲覧権限が与えられていません]
・Blue Planet Operation Plan[閲覧権限が与えられていません]
・Anomalousアイテム資料別紙 AO-XXXX-OS[著者注: 完成形ではこのリンクでページ切り替え]
説明: 起源不明の有人宇宙機、およびそれに付随する各種物品の残骸。推進装置や電装系などに当時の地球上では実用化されていないものが含まれている。
回収日: 19██/07/██
回収場所: アメリカ合衆国ニューメキシコ州に存在する█████空軍基地の地下3 m。
現状: 起源に関する異常な点を除き、一切の異常性が存在しないためAnomalousアイテムに分類。その性質上、財団外宇宙支部管理下の地上サイト-0018に収容されている。一般にはカバーストーリー「軍用高高度気球の落下」などを適用中。
回収物-A: 機内に存在した未知の機材の残骸。ラング博士等によるリバースエンジニアリングによって、周辺空間のヒューム値を操作することによる一種の[編集済]装置であったと推測されているが、その機能は完全に喪失している。
回収物-B: 機内コンピュータ、および乗員の私的な所持品と見られる各種収得物。これらに記された情報を繋ぎ合わせることにより、AO-XXXX-OSの活動経緯はある程度想定することが可能である。
アイテム番号: SCP-001-OS
オブジェクトクラス: Anomalous
特別収容プロトコル: SCP-001-OSの管理は財団外宇宙支部によって行われており、地上サイト-0018内の地下格納庫に保管されています。SCP-001-OSの全機能は停止しているため、特殊な収容手順は実施されていません。SCP-001-OSの実態を隠匿するため、1947年に発生したアメリカ陸軍の高高度気球の落下事件を利用して、カバーストーリー「ロズウェル事件」および「SCP-135-D」「SCP-1051」が1978年より適用されています。
説明: SCP-001-OSは、アメリカ合衆国ニューメキシコ州のウォーカー空軍基地7で回収された起源不明のUMB-3宇宙往還機8、およびそれに付随する各種物品の残骸です。
SCP-001-OSは196█年7月、ウォーカー空軍基地で行われていたアトラスICBM発射施設の建造工事中に、アメリカ空軍によって地下3 mより回収され、ボウ委員会を介して財団へと引き渡されました。SCP-001-OS内からは乗員は発見されていません。
当時、UMB-3の開発は試作機による大気圏内飛行試験段階にありましたが、SCP-001-OSのエンジンや電装系などは試作機より進歩したものであり、また機体表面の耐熱タイルなどには大気圏突入の痕跡が確認できます。ただし、SCP-001-OS自体に異常性およびその痕跡は一切認められていません。機体に記された識別記号は木星圏派遣船隊所属機のものですが、196█年当時の同隊は発足準備段階にあり、UMB-3も配備されていませんでした。また、ウォーカー空軍基地の対空警戒網は、1941年の開設以来SCP-001-OSに該当する飛行物体を探知していません。
SCP-001-OSのカーゴベイからは、意図的に破壊された痕跡がある1基の未知の器材の残骸(SCP-001-OS-A)が回収されています。SCP-001-OS-Aは異常性を含むあらゆる機能を喪失していますが、ラング博士らの研究チームが行ったリバースエンジニアリングによって、周辺空間のヒューム値を操作することによる一種の広域現実改変装置であったと推測されています。また、SCP-001-OS-Aには標準財団マークとともに「SCP-2237-█」という表示が刻印されていますが、該当するスロットに登録されているSCPオブジェクトは存在しません。
補遺001-OS-01: SCP-001-OSの機内コンピュータ、および乗員の私的な所持品と見られる収得物からは、SCP-001-OSの活動経緯などを示す断片的な文書・音声情報が回収されています。以下は、回収された情報を想定される時系列順に並べたものです。
俺たちが助かったのは、超光速通報艦の開発が公試段階まで進んでいたおかげた。既存の電波通信に乗った汚染済み情報を追い越して、「見るな!」と内惑星圏から警告が届いたんだからな。ミーム汚染だろうが認識災害だろうが、触れなきゃあらかたは防げるもんだ。
地球でのK-クラスシナリオ発生による一切の交信途絶を受け、機能を維持している各財団地球外サイト上層部の見解は、O5評議会に相当する強力な監督機関を設けるべきという意見で一致しています。この監督機関、およびその隷下での財団00ブロックの再編については、81ブロックで施行されていた支部制および理事制が参考になると考えられます。
- 202█年6月6日
ゼロ地点と推測さ[データ破損]41の詳細情報の回収に関して、SCPSウェザビーの高次センサ・アレイは
しかし、SCP-2237群の建造行程は72パーセントを消化したところであり、恒星間用推進系は未成状態であるとともに、地球からの資材投入が絶たれたことで建造再開の見込みは立っていません。また、GOC側のレイライン航路網はハブである地球の失陥によって機能不全に陥っています。よって、それらによる太陽系脱出の実現可能性は現在では限りなく低いと言えるでしょう。我々に残された道は唯一つ、地球の緑の丘を取り戻すことのみです。
強引さには別の強引さで対抗すべきというわけで、臨時司令部の幕僚団が唱えるXSCD9の転用案がある程度有望であることは理解できる。問題は、本部直轄資材であるSCP-2237に対し、我々は直接的なアクセス能力を持たないという点だ。彼らはこの点をどう解決する気なのだろうか?
通達[データ破損]-27: コルセア作戦におけるGOC星間部門の一部との緊急避難的協調に際し、作戦参加船艇には誤射その他の予防のために以下の共同識別信号の発信が義務づけられる10。
ヨーホー! 俺たちゃ今や宇宙海賊だ!! お宝はいただきだぜ!!
科学技術の発展と情報網の制限、この2つがアノマリーの初期収容に最適なバランスを保っている時代として、XSCDによる現実改変後の年代は20世紀中頃が選択されている。そのため、XSCD作動後の地球において我々は[データ破損]
SCP/GOCSドッペルバーグよりガニメデ・コントロール、事前情報があってもやはり信じられん。赤が7分に地球が3分だ!
- 205█年4月7日
[データ破損]撃を受けました。[データ破損]鳥[データ破損]対抗忌避信号の機能は正常。論理言語デコイ1番、2番[データ破損]。機体の損害は軽微ですが突入[データ破損]変わります。予定より南南東[データ破損]。ですが、まだ陸路で持ち直せる範囲です。回避機動を[データ破損]
XSCDの動作完了。これより予備作戦に則り、XSCDの破壊およびシャトルの隠匿作業の後に作戦第2段階に入る。ローバー11の機能に異常なし。[編集済]への到着は[データ破損]日後の予定。
やっと終わった。今回は運が味方したから、何とか事態を収拾できるだろう。しかし、ことが片付き次第、僕達は来るかもしれない次に備えなきゃならない。次は単なる幸運であってはいけないんだ。
補遺001-OS-02: SCP-001-OS由来の情報の提示、および████████国立公園でローバーの残骸が回収されたことを受け、レッドシフト計画の実行およびブルー・プラネット作戦計画の研究は承認されました。これにより、独立指揮系統を有する外宇宙支部および理事制の存在はO5評議会に追認され、木星圏以遠の探査開拓と人類生存可能領域の確保、[編集済]が外宇宙支部の潜在的な優先目標となります。
補遺001-OS-04: SCP-001-OSに関連して、外宇宙支部理事会より以下の宣言が発表されています。
SCP-001-OSが物語るのは、外宇宙“支部”誕生の顛末の断章であると同時に、外宇宙支部が支部として独立して存在しなければならない理由でもある。
SCP-████-██によるK-クラスシナリオを許した最大の理由は、本来ならば真っ先にアノマリーを封じ込めなければならないはずの財団が、異常性の影響下に置かれ機能不全を起こしたことだった。正常性を維持するための組織が異常に冒された時、その組織自身の主観的な認識ではそれを異常だと判断することはできない。SCP-001-OSの情報はそれを証明している。
見張りが発狂した時、誰が見張りを見張るのか。この命題に対する1つの回答こそが外宇宙支部なのだ。
我々は完全に独立した最後の予備兵力として、財団本体、そして人々の世界との間に、常に物理的および指揮系統面での十分な安全距離を保たねばならない。そしてそれ故に、我々は彼らの世界の遥か彼方へと遠ざかり続けなければならない。今は地球外から外惑星圏まで、今後必要が生じれば太陽系外、銀河系外、あるいはこの宇宙の外までも。
我々は常に、彼らの認識する宇宙の外アウター・スペースにある。そうでなけれなならないのだ。そして、あの青い星もまた、我々が見張らなければならない星の1つであることを自覚せよ。
確保、収容、保護。探査、発見、観測。
- 外宇宙支部理事“Sunday”
本作は財団外宇宙支部企画に基づくものです。なお、本作の内容を企画全体の共通設定とする予定はありません。
本作はTark_IOLさんのアイデア(Twitterに飛びます)を原案としています。
意図的にリンクは設けていませんが、作中でSCP-2237を使用させていただいています。
画像は以下よりお借りしたものを加工しています。
提供元: https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Groom_Lake_and_Papoose_Lake.jpg
作者: Doc Searls氏
画像のライセンス: CC-BY 2.0
提供元: https://commons.wikimedia.org/wiki/File:LunexSpacecraft.png
作者: Space Systems Division, Air Force Systems Command
画像のライセンス: パブリックドメイン
補遺001-JP-OS-03を以下と入れ替える。
以下のメッセージはクリアランスレベル3/OS以上の外宇宙支部職員の閲覧時にのみ表示されます。
SCP-001-OSが物語るのは、外宇宙“支部”誕生の顛末の断章であると同時に、外宇宙支部が支部として独立して存在しなければならない理由でもある。
SCP-████-██によるK-クラスシナリオを許した最大の理由は、本来ならば真っ先にアノマリーを封じ込めなければならないはずの財団が、異常性の影響下に置かれ機能不全を起こしたことだった。正常性を維持するための組織が異常に冒された時、その組織自身の主観的な認識ではそれを異常だと判断することはできない。SCP-001-OSの情報はそれを証明している。
見張りが発狂した時、誰が見張りを見張るのか。この命題に対する1つの回答こそが外宇宙支部なのだ。
人々の世界、そして財団本体との間に、常に物理的および指揮系統面で十分な安全距離を保つとともに、財団そのものが異常存在と化した時にはそれを確保、収容、保護する最後の予備兵力として機能する。それが、外宇宙支部に課されている隠された使命だ。
それ故に、我々はいざとなれば地球を切り捨てることすら可能な独立性を保持するとともに、探査と発見の皮を被りながら、人々の世界の遥か彼方へと遠ざかり続けなければならない。今は地球外から外惑星圏まで、今後必要が生じれば太陽系外、銀河系外、あるいはこの宇宙の外までも。
我々は常に、彼らの認識する宇宙の外アウター・スペースにある。そうでなけれなならないのだ。そして、地球もまた我々が見張らなければならない星の1つであることを自覚せよ。
確保、収容、保護。探査、発見、観測。 - 外宇宙支部理事“Sunday”
あるいはこちらと入れ換える。
かくして外宇宙支部は誕生し、それと同時に隠された存在意義を与えられた。
我々は独立した最後の予備兵力として、彼らの世界の遥か彼方へと遠ざかり続けなければならない。そして、我々が見張らなければならない無数の星の中には、あの青い星も含まれているのだ。
確保、収容、保護。探査、発見、観測。 - 外宇宙支部理事“Sunday”
古今東西のあらゆる古書が集結している。そう思われがちな神田神保町古書店街において、意外と見つかることがないのがライトノベル、いわゆるラノベである。
新刊書店であれば、大型店舗たる三省堂書店や書泉グランデのほかにもラノベ・漫画専門の小さいながらしっかりした店が1つあるのであるが、こと古書店でラノベを見かける機会はあまりない。
そもそもラノベの取扱を得意分野としている古書店というものが私の知る限り神保町にはろくになく、ラノベとして以外の価値を見出されている一部の作品を除き、その店の主力商品を納める店内の書棚に挟まっていることは滅多にない。大抵の場合、見かける場所は屋外の100円棚やワゴンの中であり、時代小説の山にシリーズものの途中の1巻がぽつんと混じっているなどということが多い。掘り出し物が無いとは言わないが、正直言ってラノベを古本として探そうというのなら、少し足を延ばして秋葉原のまんだらけやらしんばんに行くか、同じく秋葉原あるいは飯田橋のブックオフに行ったほうが遥かに宜しい。
そして、神保町の古書店に置かれている数少ないラノベというのは基本的には文庫である。2010年代に入ってから隆盛著しくなった大きめの四六判ラノベなどというものは、どこの店の書棚を漁っても出てくることはほぼ皆無と言っていいだろう。
故に、私が神保町で『鏡の国のアイリス』を発見したのは、その異常性以上に異常な出来事である、と言えるのかもしれない。
*
私が『鏡の国のアイリス』なる小説を発見したのは、うだるように暑い夏の昼下がり、行きつけの古書店が店の脇に構えている、安価な大判本が並ぶ書棚だった。件の店は神保町の中でも1、2を争うほどのSFの品揃えを誇る店であり、時折ハヤカワの海外SFノヴェルズなどを比較的安値で脇に出してくれるのであるが、そういった本の中から、確かその時はホールドマンの『擬態』——マンガラ地溝帯での長期任務のせいで発売時に買い逃していたのだ——を探していた最中、それを見つけたのである。
財団などという秘密組織とは無縁のはずの娑婆での趣味の時間の中で、唐突に背表紙に描かれた標準財団マークを目にした時の驚愕を想像してみて欲しい。そして、その後の「休暇は終わった」という落胆も。
このような代物、少なくともAnomalousアイテムに類別されること必至な本を放置しておくことは許されないし、抱え込んだままを娑婆を徘徊するのもあまり宜しくない。結果として、私は泡を食いながら見繕っていたSF小説数冊と一緒に『鏡の国のアイリス』をレジに持っていき、所属サイトの然るべき部署に発見を連絡して急ぎ帰路についた。その後に回る予定だった古書店に行けなかったばかりか、昼食に予定していたスマトラカレーすら食べ損なったのである。
少々お高かった文芸社版の『太陽系最後の日』を、買おうか買うまいか十分に迷えぬまま買ってしまったことについて、経費で落ちなかったことは未だに少し納得がいっていない。
そんなこんなで私がサイト-81██に持って帰ってきた『鏡の国のアイリス』は、起源不明・機密漏洩以外の異常性無しと判断され、Anomalousアイテムに類別された。
作者とされる日日日氏、出版社とされる一二三書房双方の調査に当たったエージェントが提出したのは、「このような作品が執筆・出版されたことはない」という割とよくある内容の報告だったし、後日私が件の古書店で顔なじみの店員相手に聞き込み調査をした時には、「数百冊まとめてお客さんが持ってきたものの1つなので、起源についてはよくわからない」という旨の答えが返ってきただけであり、結局のところ流通経路は不明である。付与されていたISBNその他も存在しないはずの代物であり、追跡調査の役には立たなかった。
で、帯に大きく「収容違反SFホラー!」と銘打たれていた故か、あるいは単純に所属支部違いの人間がヒマそうにしていた故か、この私、麻倉志穹に「AO-4981-JP-JSGMP(要するに『鏡の国のアイリス』のことだ)の内容を報告書にまとめよ」という指示が来たわけなのであるが……。
*
未だにそんな機会は訪れていないが、仮にアクション系の洋画が好きな人間に私が今やっていることを説明する必要が生じたとしたら、かの『ファイヤーフォックス』を引き合いに出そうとずっと考えている。敵対的な輩に強奪された1号機を、2号機に乗って追いかけているわけだ。ただし、私の役回りはクリント・イーストウッド演じるミッチェル・ガントではなくて、彼を追撃するソ連の戦闘機乗りなのだけれども。
私の船は、大雑把に例えるならば古の馬上槍ランスによく似た姿をしている。円錐形の長大な船首の後ろに、推進器その他諸々を付けた主柱が伸びている形だ。船首方向を見渡す分にはレトロフューチャーな流線型の単段式ロケットに見えなくもなく、私はその眺めを気に入っている。
古めかしさを感じさせる外見だが、この形には明確かつ現代的な理由がある。その設計思想は戦車などで用いられる傾斜装甲のそれに近い。私の船は財団最速を誇るがゆえに、何らかの物体と真っ向から接触してしまった場合、たとえ相手が微細な宇宙塵などであっても相対速度が船体に与える打撃は測り知れないものになる。だからかの後藤某のごとく、斜めの角度で弾こうとしているのだ。
そう、この恒星間宇宙船は財団最速の船級のうちの1隻なのである。
船尾、槍の「柄」の部分には、化学工場をそのままドッキングさせたかのような見た目からしてよくわからない装置が括り付けられている。これこそがこの船を最速たらしめるFTL推進装置だ。原型は財団が収容しているとある異星船に積まれていたもので、リバースエンジニアリングによって再現されたうちの1基が、今も私の背後で唸りをあげている。
さて、FTL、すなわち超光速で飛行しているといっても「移動時間」というものは発生する。私の船のFTL機関は単純に「光より速く飛べる」だけのものに過ぎないからだ。天文学的距離を一瞬にして跳躍する第2種FTL機関、いわゆるワープエンジンの開発は、いくら財団といえども成功してはいない。
1947/09/██、ロズウェル基地よりSCP-001-██を輸送し、サイト-00██主滑走路への着陸態勢に入った米海軍輸送機。 |
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1947年9月、アメリカ合衆国、ニューメキシコ州、ロズウェル陸軍航空軍基地——。
宵闇の中、主翼に取り付けられた4基の3千馬力級空冷エンジンから爆音を轟かせ、月光を反射する銀色の機影が重々しく滑走路を走っていく。現時点では米軍随一の巨人輸送機である、R6Vコンスティテューションだ。
付随する収容設備ごと2階建ての胴体に“積荷”を飲み込んだ、場末の飛行場には不釣り合いな巨体は、滑走路を終端ぎりぎりまで使ってもまだ離陸速度に達さず、主翼に後付けされたロケットブースターR A T Oから焔をほとばしらせて強引に大地から離れ、翼端灯をまたたかせながら夜空へと舵を切った。
「スパークス少将、あなたがたのご協力に感謝します」
上昇していくコンスティテューションを滑走路の脇で眺めながら、黒いスーツ姿の若い男が、傍らに立つ米陸軍の制服姿の壮年男性に話しかける。
「ボウ委員会だか“財団”だか知らないが、すべては君たちが為した仕事だ。我々は場所を間貸ししただけだよ。たった今運び出されたものについても、“宇宙に関連する何か”ということしか知らん」
スパークス少将は手で軍帽のつばを押さえる。影に入ったその顔には苛立ちが浮かんでいた。「何もわからない」という状況が生み出す苛立ちが。
「……あれは一体何なのだね。我が陸軍の基地に海軍の輸送機、それも2機しかない試作止まりのデカブツを呼び寄せねば運び切れんような大掛かりな措置——君たち流に言えば“特別収容プロトコル”を必要とする代物だ。公式発表のような単なる調査気球とも思えんが」
スーツの男は、まるでマネキン人形のように表情を変えなかった。わずかな時をおいて、その表情のまま語り出す。
「あれは気球かもしれませんし、そうでないかもしれません。今から30年ほど経ったころに、怪しげな噂という形で新たなカバーストーリーを世間へ流布する予定になっています。ロズウェルで回収されたのは墜落した異星人の乗り物エイリアンクラフトであると。それは真実を隠すための、ある程度真実に近い嘘です」
スーツの男の顔には何も浮かんでいなかったが、男自身、彼らが回収したものについて何か語りたかったのかもしれない、とスパークス少将はふと思う。その思いも、ことの始まりである7月7日の夜から「何か」についてスパークス少将が考え続けたことと同じ、単なる想像に過ぎないのであるが。
*
ロズウェル基地近くの牧場に「宇宙に関連する極めて重要なもの」が存在するとの一報がもたらされた。あの夜、スパークス少将が実際に体験したのは、せいぜいその報告を受けたことくらいだ。情報の出所、すなわち国家軍政省ペンタゴンが中央情報局C I A、あるいはジェット推進研究所J P Lあたりのどこかに属するか繋がっているかしているのであろう“財団”なる組織は、即座に自前の人員を基地に送り込むとともに、サポートにあたった陸軍側に対しても「何か」についての一切の情報を遮断したのである。
それ以来、彼らは何も知らされていない。“財団”が占拠した基地の一角は完全に封鎖され、一夜にして築かれた大小様々な目隠しの覆いの中はおろか、そこに出入りするトラックの荷台の中すら窺い知ることはできなかった。
再三の視察要求が認められ、一度だけ覆いの1つの中に入ることができたが、そこにあったのはバンパーロケット——ナチスから接収したV2を改良した代物——の残骸を収めた仮設倉庫だけで、陸軍に対しても秘密にするほどのものだとは到底思えなかった。あの覆いはダミーとして設けられたもので、他の覆いも少なくともいくつかはダミーに違いない。そうスパークス少将は確信している。結局、“財団”は何も知らせる気はないのだ。
軍内部のつてを頼り、“ブルーブック計画”だの“ボウ委員会”だのから漏れ出てきたと囁かれるごく断片的な噂を耳にすることはできたが、それらを組み合わせてみても、結局は誰も正確なことは知らないのだろうということがわかるだけだった。あるいは、その噂自体もまた“財団”が言うところの「カバーストーリー」なのかもしれない。
*
ソヴィエトかナチス残党の宇宙超兵器、占星術の産物たる未来予言、これまで様々な馬鹿げた噂を聞いてきたが、まさか「一番近い」のが宇宙人エイリアンとは。合衆国は、いや地球は、いつの間にか充血した目玉とぬたくる触手をうねらせる、パルプマガジンの怪物どもの世界に呑まれてしまったということなのか?
スパークス少将のその思いを読み取ったかのように、スーツの男は言葉を紡ぎ続ける。
「と言っても、『エイリアンクラフト』あるいは『異星人』という説明が、あれそのものを指し示すのには不適当なことには留意してください。大衆向けの偽情報においては、仔細の説明よりも分かりやすいレッテルを示すことが重要であるということは、理解していただけると思います」
もはやスパークス少将には、事態が自身の想像の埒外にあるということしかわからなかった。宇宙人ですら十分に現在の世界の常識の外側にあるのに、それよりもよくわからない何かであるとは。
「君たちはこれからあれをどうするつもりなのかね。ネリス射撃場の中に新たにあれの研究施設を設けるという話も聞いたが」
呆れに近い何かを口調に混じらせながら、スパークス少将はかつて耳にした真偽不明の噂の1つを口に出す。答えが返ってくることは期待していなかった。自分もあれについて何か語りたかっただけなのだ。漠然としたとてつもないことについて、おぼろげなヒント以外何もわからないことを紛らわすために。だが予想に反して、スーツの男は口を開いた。
「ノーコメントです。ですが、1つだけ言えることがあります」
アメリカ南部の乾いた空気の中、天に瞬く星々を上を向いてきっと見据えながら、スーツの男は断固とした口調で言う。スパークス少将をたしなめるかのごとく、その目はあくまでも真剣だった。
「あれは我々に理解させたのです。我々はあそこに……宇宙に赴かねばならないということを。それが、人々が暮らす正常な世界を維持するために必要なことなのだと」
*
財団の中で、いわゆる「外宇宙支部」設立の準備が本格的に始まったのは、それから少し後のことである。
適度にけたたましいブザーの音とともに、船内の全照明が白から赤へと切り替わった。これには、漏れ出る照明光の可視距離を短くし、船自体を目立ちにくくする効果がある。
この時船長コマンダーは、船室のベッドにベルトで身体を固定して規則正しく寝息をたてる、この船唯一の船客の様子を確認していた。警報と同時にインコムで報告を受けるや否や、無重力に慣れた者特有の身のこなしで船内を移動し、己の身をブリッジへと滑り込ませる。
「本当か」
「間違いありません」と、古株の観測員が野太い声で答えた。「40秒前、エンジンの発光と推進剤の噴射を光学観測しました。船体自体は確認できず、レーダーにも感無しです。相手からの電波輻射もありません。現在は慣性航行に移ったようなので失探していますが、本船右舷上方、距離およそ2000キロで同航中と推測されます」
「ふむ……」
その船の正体について、船長には思い当たる節があった。GOCの新型船とみられる未確認宇宙機の出現について、数ヶ月前から複数の報告が寄せられているのだ。当該船はレーダーに対するステルス性に加えて、何らかの熱光学ステルスシステムを有していると見られている。故に、財団が観測によって掴んでいるのはエンジン点火時の推進紋のみで、船そのものについては何もわかっていない、一種の幽霊船のようなものだった。
「現在推進紋を照合中……ビンゴだ」観測員も同じことを考えていたらしい。「間違いありません。GOCの謎の覗き屋、タイプ・フォックストロットですな」
「キツネのダンスフォックストロットでオサキギツネをお出迎えか。壊し屋にしては気がきいているじゃないか」
船長の意見には少々の無理があった。実際には、フォックストロットというのは財団側が勝手に割り振ったコードネームなのだが、この場では誰も気にしてはいない。
(中略)
「本船は木星圏行きの定期便ではありませんから」と意見を述べ始めたのは砲術長である。「我らがSCPSザンベンドルフは、通常であれば何かしら急を要する事態の際に使われる高加速船です。それが使われている時点で、この便がGOCの目を引くのは当然なのではないかと」
今回、高加速船の使用が選択されたのは、純粋に船客のためだった。彼女は強引に当てはめるならば搭乗科学技術者ペイロード・スペシャリストであり、宇宙飛行に関しては全くの素人なのだ。通常の場合、こういった職員は人工冬眠装置に入れられて文字通り「お荷物」として木星圏まで運ばれるのだが、彼女の場合は人工冬眠の使用許可が下りなかった。彼女の異常性は脳に起因する可能性があり、人工冬眠によって喪失あるいは変質する危険性がないとは言えない、と判断されたのだ。
しかし、素人である彼女に対して、通常の退屈かつシビアな長期航宙に耐えろというのも酷な話であり、そのストレスがやはり異常性に影響を与えることも考えられた。結果として、少しでも船旅を短くしようと、運用スケジュールが開いていた高加速船が彼女の輸送に充当されることになったのである。
(中略)
船室へと通じる通路から、この船に乗り込んでいる唯一の女性が顔を出した。目つきはジト目と言っていいほどに悪く、眠りに落ちる前よりも髪が分けられた数は増えている。何か悪い夢でも見たのだろうか。
推進剤を使い込んだためガニメデへの到着が遅れることを伝えれば、髪の毛の束はさらにその数を増やすに違いない。船長はわずかにため息をついた。
脅威ID: LTE-5418-Jane - "第二次大戦型深宇宙測量艦"
認可レスポンスレベル: N/A(破壊確認済み、記録書庫入り)
概要: カノープスの太陽周回軌道上に存在していた、1941年から1944年にかけて日本海軍が運用した測量艦「筑紫」に酷似した艦艇。後述する推進系や艦橋上部に増設された大型の高利得アンテナなどから、明らかに超長距離の恒星間航行を目的として建造もしくは改装されたものと見られる。
基本的な構造は「筑紫」と同様だが、推進系に大々的な設計変更が加えられており、スクリューを始めとする軸系は存在せず、主機であるマ式三号内火機械は艦尾に露出したレーザー核融合ロケット、および未知の装置に接続されている。内部でエキゾチック物質の痕跡が確認されたことから、この装置はアルクビエレ・ドライブに類似する超光速F T L推進装置であると推測されている。
反面、居住設備などに「筑紫」からの変更点は存在せず、有人宇宙船に必要不可欠なはずの船内環境/生命維持設備は一切見られない12。それにも関わらず、船内の各作業室からは人間が記述・製図したものと見られる周辺宙域の観測資料が回収されている。また、船内に存在したのは「筑紫」と同様の各種測量機器のみで、天体観測機器などは発見されていない。
艦内では生死を問わず乗員は発見されなかったほか、乗員の生活痕は私的なものに限って残されていなかった。また、「筑紫」が擁する装載艇、救命浮輪、水上偵察機などはすべて定数が搭載されたままの状態であり、それらがLTE-5418-Janeからの脱出手段として持ちいられた可能性は低いと判断されている。
艦尾には日本語で「みほ」という艦名が記されている13。
来歴: 199█年、銀河系内で長期探査を行っていたGOCSカールセン14が発見。発見時には完全な機能停止状態にあったが、それを招くであろう損傷などは確認されていない。また、搭載されている測量機器のうち、シ式測深儀は展開されたままであった。内部調査後、GOCSカールセンの砲雷撃により破壊処分。異常性再発現の兆候なし。なお、この時点では日本海軍に関連する脅威存在と判断され、LTE-5418-Auroraと類別された。
付記 001: 202█年、木星公転軌道上に配備されているGOC星間部門/財団外宇宙支部共用の電波天文人工惑星「クロチルド」が、カノープス方面より放たれた以下の通信を受信した。なお、原文は日本海軍の九七式印字機一型を用いたものと見られる暗号文であった。これは超光速通信ではない通常の電波によるものであり、発信源をカノープスとすると、発信されたのは1700年頃であると推測される。
艦隊司令部 艦隊司令部 コチラ 軍艦15 三保 現在位置 銀緯 マイナス二五度 銀経 二六一度
星海 ニ “果テ” ハ アラズ 以降 ノ 測量 ノ 要 ヲ 認メズ 総員 コレヨリ 転進 スル
この通信の内容、および財団から提供された情報によって、LTE-5418-Auroraは超常組織“艦隊”に属する存在であったとの推測が主流となった。これを受け、現在のLTE-5418-Janeへと類別が変更された16。
アイテム番号: SCP-XXX-JP
オブジェクトクラス: Keter
特別収容プロトコル(工事中です): 各SCP-XXX-JPおよびSCP-XXX-JP-Aは、短辺が40 m以上の閉鎖型格納庫内に保管される形でそれぞれ別のサイトに収容されます。未収容のSCP-XXX-JPが確認された場合は、機動部隊み-4("新夢想家")および支援機動部隊が急派され、収容作業が行われます。攻撃能力を有するSCP-XXX-JP-Aを有する敵対的集団と交戦する場合は、1950年代以前に開発された装備による遠距離からの攻撃のみを実行してください。
説明: SCP-XXX-JPは、図式化された流星および地球とアラビア数字の「21」を象ったバッジです。外観から何らかの合成樹脂に金属メッキを施したものと推測できますが、各種手段による計測ではSCP-XXX-JPの異常性によって「未知の宇宙金属」という結果のみが出されるため、正確な構成物資は判明していません。後述するSCP-XXX-JP-Cでは、SCP-XXX-JPは「21世紀防衛隊バッジ」と呼称されています。
SCP-XXX-JPの頂部にはロッドアンテナ状の部位が存在し、展開して本体のスイッチを押すと、視認可能な緑色の円形波を放射します。これを受けた機器はその種類に関わらず、大まかな機能を保った状態で1950年代から60年代における日本の若年層向けSF作品で典型的に見られる「レトロフューチャー」な21世紀観に基づく物体へと改変されます。SCP-XXX-JPの異常性の影響下では、この機能のエネルギー源は「超小型原子炉」であると認識されますが、SCP-XXX-JPから放射線が検出されることはありません。
改変後の物体には原子力や真空管などが積極的に利用され、コンピュータなどの電子情報技術のレベルは1960年代程度まで後退する傾向があります。しかし、後述の異常性により、総合的な性能は概ね改変前より大きく向上しており、使用される技術が持つはずの性能の制限や弊害も一貫して確認されていません。SCP-XXX-JPによって改変された物体は、SCP-XXX-JP-Aに指定されています。
元になった物体 | SCP-XXX-JP-A化後の状態 |
---|---|
標準的なスマートフォン | 回転ダイヤルとブラウン管モニターを有する全長20 cmほどの携帯無線機。内蔵された「超小型原子炉」によって█年以上連続稼働している。財団宇宙船SCPSエトワールとの共同実験によって、太陽系外縁部とタイムラグ無しでの交信が可能なことが判明した。SCP-XXX-JP-A-1に指定。 |
9mm拳銃 | 紡錘形の本体にグリップがついた銃器。これも「超小型原子炉」を内蔵している。通常の銃器で銃口が存在する箇所にはパラボラ型の照射部があり、そこから「3000度」17の熱線を放射する。SCP-XXX-JP-A-2に指定。 |
標準的な軽自動車 | 6輪の大型乗用車。流線形の車体、テールフィンやバブルタイプキャノピーの採用など、デザインは1950年代のコンセプトカーに通じるものになっている。通常走行のほか、SCP-████に類似するメカニズムを用いた飛行が可能。SCP-XXX-JP-A-3に指定。 |
SCP-682の紙媒体報告書 | 書式と一部の内容が改変された報告書。改変後の書式は1960年代に刊行された一般的な「怪獣図鑑」のものに類似しており、SCP-682は一貫して「不死身怪獣████」と呼称されている。SCP-XXX-JP-A-5に指定。 |
SCP-XXX-JPおよび各SCP-XXX-JP-Aを中心とする半径約20 mの球形の空間内では、SCP-XXX-JP自体を含むあらゆる機器が則る科学法則が限定的に無力化・改変されます。この現象の効果は法則性が見られないでたらめなものですが、いずれもSCP-XXX-JP-Aが機能を発揮できるような形の効果であることは共通しています。また、これらを対象にした科学分析においても、実際の科学ではなく「レトロフューチャー」な科学観に基づく結果のみが出されるようになります。反面、最先端の電子装備などといった1960年代以降に開発された技術の中には、この効果範囲内では作動しないものが存在します。SCP-XXX-JPおよびSCP-XXX-JP-Aが至近に存在する場合は、効果範囲は加速度的に拡大します。
なお、SCP-XXX-JP-Aが使用者の肉体および精神に対して有害な作用を引き起こした事例は、現時点では存在しません。
SCP-XXX-JPは、2006年から日本各地で多発的に確保されるようになりました。SCP-XXX-JPを所有していたのはいずれもそれまで異常存在とは関係を持たなかった一般人であり、『特作科学絵物語 21世紀の暮らし』という非異常性の小冊子(SCP-XXX-JP-C)をきっかけにSCP-XXX-JPを入手したと証言しています。SCP-XXX-JPの入手経緯は統一されていません。
SCP-XXX-JP-Cの体裁は1950〜60年代の日本における少年雑誌の別冊付録に類似していますが、作者や出版社を特定できる記述は存在しません。内容は「レトロフューチャー」と認識される21世紀観に基づく読み切りの絵物語であり、「エアカー」や「移動用チューブ」による通勤通学、あらゆる家事を代行する準人型ロボットの普及、他天体への観光旅行の一般化などといった要素が含まれる、「21世紀」のものとされる日常生活が描かれています。
SCP-XXX-JPの最終ページには「君も21世紀防衛隊の一員になり、この21世紀科学文明を守ろう!」という募集文とともに、SCP-XXX-JP入手のための切り取り式の応募券が用意されています。この応募券を封入された応募条件に則った状態の郵便封筒は、その他の条件に関わらず郵便ポストに投函された時点で消滅することが観測されています。また、応募券の宛先は「地球 世界首都メトロポリス中央区1-1-1 21世紀防衛隊総本部現地隊員連絡班」と指定されていますが、宛先とされる箇所の存在は確認されていません。
インシデント記録XXX-JP-02: 2018年11月16日、北アフリカの[編集済]において、SCP-XXX-JPによる大規模インシデントが発生しました。同地域では、要注意団体「マナによる慈善財団」によって戦争難民に対する人道支援活動が行われており、その際に日本籍の構成員によって未収容のSCP-XXX-JPが用いられたことが判明しています。
財団が事態を把握した時点で、[編集済]には多数の超高層ビルを中心とする近未来的な都市構造物(SCP-XXX-JP-A-49と総称)が現出し、さらに増殖を続けていました。これ以上のSCP-XXX-JPの影響範囲の拡大を防止するため、機動部隊ニュー-7("下される鉄槌")およびシグマ-9("ヴァルキリー")、および世界オカルト連合の3個排撃班からなる合同部隊による破壊作戦が実施されましたが、作動原理不明の多数の異常武器18を用いた抵抗を受けたため、制圧には██日を要しました。その後、広域記憶処理とカバーストーリー「[編集済]紛争」の付与が行われました。
インタビュー記録XXX-JP-06: 以下は、インシデントXXX-JP-02制圧後に確保されたマナによる慈善財団の構成員(PoI-XXXX)と、調査を行った機動部隊み-4("新夢想家")のギブスン博士の間で行われたインタビューの音声記録を文章化したものです。
PoI-XXXX: なぜ、なぜ貴方がたは、私たちの素晴らしい街を、21世紀のメトロポリスをあのように完膚なきまでに破壊し尽くしてしまったのですか! 貴方がたは輝かしい科学文明の進歩を停滞させ、あの非道と抑圧と争いにまみれた、捨て去るべき20世紀以前とさほど変わらぬものにしてしまうつもりなのですか!!
ギブスン博士: 落ち着いてください。あの街は、あなたたちにとって必要なものだったと考えているのですね。
PoI-XXXX: 当たり前のことです! あの街にはあるべき全てのものがありました。飢えていた数多の人々全員を養えるだけの全自動食料生産工場も、一夜にして人々の住処とインフラを造り出せる万能建築ドーザーも、子供たちに満足かつ高度な教育を受けさせられるロボット学校も、新たな生活空間を切り拓くためのロケット宇宙空港も、その他のものもみんなすべて!
(書き途中です)
PoI-XXXX: 我々が築き上げる21世紀は、こんなものになるはずではなかった。なるべきではなかったのです。我々はどこで間違ってしまったのでしょう。誰しもが常に幸福である、科学万能の黄金時代。あれこそが正しい、来るべき今だったはずなのに。
補遺XXX-JP-0X: SCP-XXX-JP-A-49の事後調査を行ったMTF み-4によって、SCP-XXX-JP-A-49内の通信装置より以下の 2018年11月16日付の録音記録が回収されました。この通信の発信源は判明していません。以下は同録音記録を文章化したものです。
作戦本部通達、作戦本部通達、現地隊員による浸透作戦は第1次橋頭堡の確保に成功せり。21世紀防衛隊各員は作戦第2段階の実行に備えよ。21世紀防衛隊各員は作戦第2段階の実行に備えよ。現在、21世紀確定のXデイまで82年と45日。我々が在り得る世界、在り得るべき21世紀を守るために。
同記録の内容および、インシデント1712-JP-01時に観測されたものと同種の移動震源による微弱な地震が、インシデントXXX-JP-02発生前に観測されていることから、SCP-XXX-JPは「21世紀防衛隊」によって意図的に拡散が行われているものと判断されています。SCP-XXX-JPの性質から、同組織は大規模なCK-クラス再構築シナリオを発生させることを目的として活動していると推測されており19、要注意団体への指定が検討されています。
画像はこちらからお借りしました。
提供元: https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Citroen_Bus_U55_CH14_cityrama.jpg
作者: TycoonX
画像の作成日付: 2013年4月6日 12:40:18
インタビュー記録XXX-JP-01: 以下は、初めて確認されたSCP-XXX-JPを保有していた██ ██氏に対して、SCP-XXX-JPおよび██氏の身柄の確保の後に行われたインタビューを文章化したものです。
佐久間博士: では、あなたがSCP-XXX-JP——あの「21世紀防衛隊バッジ」を入手した経緯を教えてください。
██氏: はい。そもそもの発端は『21世紀の暮らし』という冊子を入れた小包が、私の家の郵便ポストに入ってたことなんです。差出人の名前がなかったのと、最近じゃ見ない小包はがきに宛名が書かれていたことはよく覚えています。
佐久間博士: 冊子自体はどのようなものだったのでしょうか?
(以下数行は上述のSCP-XXX-JP-Cの説明と重複するため省略)
██氏: それで、応募券を投函して数日たった夕方に、彼らがやってきたんです。
佐久間博士: 彼らというのは「21世紀防衛隊」の隊員ですか?
██氏: はい。そう名乗る若い男の2人組でした。格好は乗っていた車も、まるでポインター20やバットマンカー21みたいな形をしていました。
██氏: 私にバッジを手渡す時に「キャップ」がこんなことを言ったんです。「我々が科学と勇気で努力の限りを尽くしても、最後にこの2221世紀を守ることができるのは君たちだけなのだ。頼む。かくあるべき21世紀を救ってくれ」と。とても……切実な表情でした。
アイテム番号: SCP-XXX-JP
オブジェクトクラス: Keter
特別収容プロトコル:
概要: SCP-XXX-JPは、ある学術体系の中で問題なく機能するものとされる「過去あるいは未来への到達手段」が駆動している際に観測される非実体と見られる随意存在です。接触者の証言におけるその外見は一定しませんが「信楽焼の狸の置物」および「木製の勉強机」の2種類が大きな割合を占めています。
知性を有さない到達手段がSCP-XXX-JPと接触したと見られる場合、到達手段は強制的に出発点へと送り返されます。ヒトおよびそれに準ずる有知性存在が到達手段を直接操作している場合、当該知性はSCP-XXX-JPの不明な手段によって脳機能の一部に改変を加えられ、その結果として出発点への帰還を望む状態となり、可能であれば自発的に帰還します。自発的な帰還が不可能であれば、非知性手段と同様に強制的に送り返されます。この際に改変を加えられた人物はSCP-XXX-JP-Aに指定されます。
SCP-XXX-JP-Aは、脳の[理屈はこのあと考えます]します。これにより、SCP-XXX-JP-Aは自身の記憶を「自我から切り離された」と認識し、それに伴い「時間」という概念の実在を否定するようになります。
SCP-XXX-JPは、1995年に行われたSCP-2███の第一次運用試験の際に初めて財団によって観測されました。
SCP-XXX-JP-07: SCP-XXX-JPはおそらく警告システムだ。より平たく言うなら「この先行き止まり」の交通標識みたいなものだ。
SCP-XXX-JP-07: あなたみたいな研究者が言うところの「4次元」は存在しない。いや、少なくとも「時間」は第4の軸じゃないと言ったほうが正確かな。時間というのは脳が生み出した錯覚なんだ。過去についての記憶と、それに基づいて推測された未来が組み合わさり、脳の中で「時間」というものが作り出される。クソッ、脳科学者あたりならもっと正確な説明が出来るんだろうけどな。
SCP-XXX-JP-07: あんたらはその色眼鏡を通して世界を見て、法則を組み上げ、2███を造り上げた。その営々たる歩みを俺は理解できないし、その末に何がしかの働きをするものを作ったあんたらのことは尊敬する。でも、前提となる世界の見方が間違ってたんだ。それにもかかわらず、俺たちは過去や未来へ続く時間の流れがそこにあると錯覚して、行き止まりか崖っぷちに向けて2███をぶっ飛ばしていた。そこへXXX-JPが警笛を鳴らしてくれた。色眼鏡を取り去り、危険を見えるようにしてくれた。そういうことなんだ。
我々はもう、どこにもない「明日」をいつまでも待ち続けることはないのかもしれません。我々の人生は「現在」という現実の連続以外のなにものでもなく、すべてはそこにあります。それこそ、我々が真に気づくべきことなのかもしれません。
メモ: ブロック宇宙論と現在主義。絡められそう。
アイテム番号: SCP-XXX-JP
オブジェクトクラス: Euclid
特別収容プロトコル: ロシア連邦陸軍の協力のもと、SCP-XXX-JPが生じる█0 km四方一帯は演習場に偽装されています。SCP-XXX-JP活性化が部外者に目撃された場合は、カバーストーリー「軍事演習」または「戦争映画の撮影」を適用してください。当該地域の衛星画像などには、関係各機関に潜伏中の財団エージェントによって編集が加えられます。
SCP-XXX-JP-C-1~5は研究用資料として同一の低危険物収容ロッカー内に保管されています。各SCP-XXX-JP-Cの閲覧はSCP-XXX-JP-C研究主任に承認された場合にのみ許可されます。新たに確保されたSCP-XXX-JP-C物理実体は速やかに破棄され、コンピュータネットワーク上にSCP-XXX-JP-Cが出現した場合は関係各方面に潜伏したエージェントによる即時削除が行われます。
説明: SCP-XXX-JPは、日本の漫画作品であるSCP-XXX-JP-Cの閲覧と連動して、ロシア連邦スタヴロポリ地方の██████に生じる異常空間です。SCP-XXX-JPの活性化が初めて確認されたのは196█年11月21日であり、1971年にソビエト連邦軍参謀本部情報総局"P"部局から財団に情報がもたらされました。
SCP-XXX-JP活性化時には、その内部にドイツ国防軍陸軍のIV号戦車H型(SCP-XXX-JP-A-1)とソビエト連邦赤軍のT-34-76中戦車(SCP-XXX-JP-A-2)、およびそれらの乗員(SCP-XXX-JP-B-1〜10)の姿を取る実体が出現します。これらの実体の姿はいずれも1944年時の両軍のものに準じていますが、軍装などの一部には史実のそれとの齟齬が見られます。また、周囲の天候に関わらず、SCP-XXX-JP内部の気象状態は吹雪に固定されています。活性化中のSCP-XXX-JP内に進入することは可能ですが、各SCP-XXX-JP-AおよびBの活動に干渉することは一定条件下を除き不可能です。
各SCP-XXX-JP-AおよびBは、出現すると些細な動作や発言の一つ一つまで厳密に同一な一定のパターンに従って交戦を開始し、最終的には相撃ちという形で双方ともに撃破され、SCP-XXX-JP不活性化とともに消滅します。SCP-XXX-JPの活動パターンは中断されることがあり、その際には各SCP-XXX-JP-Bとコミュニケーションを取ることが可能ですが、現時点で長時間のコミュニケーションが成立しているのはSCP-XXX-JP-B-1〜523のみとなっています。
インタビュー音声記録XXX-JP-4 - 日付 197█/10/30
インタビューは活性化・パターン停止中のSCP-XXX-JP内に進入したシュミット博士と、SCP-XXX-JP-A-1の車長であるSCP-XXX-JP-B-124の間で行われました。SCP-XXX-JP-B-1は財団に対し協力的であり、過去に行われたインタビューによって、自身が異常存在の一部であること、財団がどのような組織であるかということを理解しています。この時点では、SCP-XXX-JPとSCP-XXX-JP-Cの相関関係は判明していませんでした。使用された言語はドイツ語です。
(シュミット博士によって、この時点で財団が把握しているSCP-XXX-JPの性質が説明される)
SCP-XXX-JP-B-1: ……なるほど、我々が認識している状況と概ね一致しているな。
シュミット博士: 自分たちが同じ戦いを繰り返していることを認識しているのですね?
SCP-XXX-JP-B-1: ああ、君たちが推測している以上に実感していると思う。
シュミット博士: というと?
SCP-XXX-JP-B-1: 我々は覚えている。全ての戦いを、隅から隅までな。何十回とまったく同じに部下が傷つき、母親の名を呼びながら死んでいき、自分の体に破片が突き刺さり、激痛を感じ、血の海の中でいつの間にか意識が消え去るのだ。そしてふと気づくと、いつの間にか、前回と同じ戦闘前の会話を、死んだはずの部下と交わしている。
SCP-XXX-JP-B-1: だが、私も部下も、そしておそらく敵のイワンどもも、意識だけは君たちが言う「パターン」とは分かれているのだ。しかし、パターンを回避しようと思っても、身体は意志に逆らいパターン通りの動きを続ける。私自身、何度も繰り返すうちにあのイワンの戦車を倒す確実な方法を幾通りも考えついているのだが、実行できず歯がゆい思いをしているものだ。
シュミット博士: 今のようにパターンが停止している状態で、SCP-XXX-JP-A-2を撃破したり、この空間から逃げ出そうとしたりはしなかったのですか?
SCP-XXX-JP-B-1: 何度か試みたがね、ことごとく失敗したよ。仔細についてはあまり語りたいものではないのだが……。
シュミット博士: では、次回のインタビューに回しましょう。ところで……。
この直後、SCP-XXX-JPのパターンが再開されたことにより、インタビューは中断されました。この際、SCP-XXX-JP-B-1はパターン停止中にエージェントが周囲に構築したバリケードを透過しています。
SCP-XXX-JP-Cは、196█年11月に日本で雑誌掲載された██ ██の短編漫画です。1944年に██████で実際に発生した戦車戦をモデルとしており、その展開はSCP-XXX-JPの活動パターンと正確に一致しています。物語はIV号戦車の車長である「デスパルト中尉」を主人公として、ドイツ軍側に焦点を合わせて描かれており、ソ連軍の兵士はほとんど登場しません。個人的にSCP-XXX-JP-C掲載誌を閲覧した██研究員が、SCP-XXX-JPのパターンとSCP-XXX-JP-Cの内容の類似性を指摘したことをきっかけに調査が開始され、SCP-XXX-JPの活性化がSCP-XXX-JP-Cの閲覧と連動していることが判明しました。
SCP-XXX-JPはSCP-XXX-JP-Cが閲覧されるたびに活性化します。活性化中に新たにSCP-XXX-JP-Cが閲覧された場合、即座に活動パターンは中止され、最初からパターンを繰り返すことになります。SCP-XXX-JP-Cの閲覧が途中で中断された場合、それと連動して活動パターンも停止しますが、この場合でも新たにSCP-XXX-JP-Cが閲覧されるとパターンは最初から再開されます。
インタビュー音声記録XXX-JP-11 - 日付 197█/03/18
インタビューはシュミット博士とSCP-XXX-JP-B-1の間で、インタビューXXX-JP-4と同条件の下で行われました。
(シュミット博士によって、SCP-XXX-JPとSCP-XXX-JP-Cの相関関係が説明される)
SCP-XXX-JP-B-1: つまり、人々が娯楽として望む限り、我々はこの戦いを繰り返し続けなければならないということか。
シュミット博士: 残念ですが、そうなります。
SCP-XXX-JP-B-1: そうか。まあ。彼らの心理は理解できないこともない。私自身、少年時代に多くの騎士道物語に心躍らせ、幾度となく読み返したものだ。それに、我々の戦いが実際に繰り返されているということを、人々に周知させるわけにはいかないのだろう?
シュミット博士: ええ。その通りです。我々の責務は、あなた方のような存在を人々から切り離し、人々の世界を正常に保つのが我々の役割ですから。
SCP-XXX-JP-B-1: そのために未知の脅威と戦い、封じ込める……か。博士、迷惑かもしれんが、一つ重大な頼みごとをしてもいいかね?
シュミット博士: なんでしょう?
SCP-XXX-JP-B-1: 君たちの「財団」が、我々が想像もできないような力を持っているというのなら、この戦闘を止める形で封じ込めを行ってほしいのだ。我々は誇り高きドイツ軍人ではあるが、悲劇的な結末を変えられない戦いを███回も繰り返されては流石に限界というものも見えてくる。
シュミット博士: 幸いなことに、あなたがたの希望は我々の収容方針と一致しています。あなた方の活性化回数を可能な限り減らす試みが進められていますので、ある程度はご期待に添えるかと。
SCP-XXX-JP-B-1: そうか。ありがとう。本当は我が家に帰りたいんだがね。(小声で)君にはもう会えないのか。エーリカ……。
シュミット博士: 何かおっしゃいましたか?
SCP-XXX-JP-B-1: いや。何も言っていないが。
この直後、SCP-XXX-JPのパターンが再開されたことにより、インタビューは中断されました。SCP-XXX-JP-Cの作中では「エーリカ」なる人物には言及されていません。調査の結果、SCP-XXX-JP-Cのモデルとなった戦闘においてSCP-XXX-JP-B-1に相当する役割を果たしたエルンスト・ハイムマン曹長に「エーリカ・███████」という婚約者が存在したことが判明しました。インタビューXXX-JP-12において、SCP-XXX-JP-B-1に対しインタビューXXX-JP-11およびエーリカ・███████に関する質問がなされましたが、SCP-XXX-JP-B-1はインタビューXXX-JP-11内での小声の発言を記憶しておらず、エーリカ・███████とも面識はないと返答しています。
インタビュー音声記録XXX-JP-13 - 日付 197█/07/25
インタビューは西ドイツ・オーバーハウゼン市のビアホール「█████」にて、エーヴェルス博士と██████・████の間で行われました。████は第二次世界大戦中にドイツ国防軍陸軍に所属しており、エルンスト・ハイムマンとの面識があります。使用された言語はドイツ語です。
████: で、俺に何を聞きたいんだい?
エーヴェルス博士: この男性をご存知でしょうか?
(エーヴェルス博士がSCP-XXX-JP-B-1の写真を提示する)
████: ……ああ、ハイムマンじゃないか! 髪型のせいで印象が変わってるが25、確かにあいつだ。知ってるぞ。1941年のバルバロッサ作戦の時に奴と同じ部隊にいたんだ。
エーヴェルス博士: 彼はどのような性格の人物だったのでしょうか? ゲルマン騎士道精神の権化のような人物だった、とか。
████: まさか。奴は先祖代々ウッカーマルクの酪農家で、騎士道精神なんか持ち合わせちゃいないよ。子供好きで純朴な奴でね、兵隊としての能力はいささか欠けてたが、人間としては嫌いになれない奴だったな。
エーヴェルス博士: では「エーリカ・███████」なる人物に関して、彼は何か話してはいなかったでしょうか。
████: ああ、故郷にいるっていう奴の許嫁だろ? ハイムマンの奴、顔を真っ赤にしながら「彼女が待ってるから僕は生きて帰らなきゃならないんだ」とか言ってたぜ。さっき行った兵隊としての能力不足ってのはそれが原因な面もあったと思うんだが、まあ、俺個人としては悪いことだとは思わんな。そうそう、一度写真を見せてもらったことがあるが、えらい別嬪さんだったぞ。
████: ところで、今奴はどこで何をしてるんだい? 配属換えになって以来連絡を取れてないんだよ。戦争が終わった後に会いに行ってみようとは思ったんだが、ほら、奴の家は東側にあるからさ。
エーヴェルス博士: 残念ですが、大戦中に戦死されました。スターリングラードからの撤退中に。
████: ……そうか。なんてこった。あれだけ帰る帰る言ってやがったのに……。
エーヴェルス博士: では、これでインタビューを終了します。ありがとうございました。████さん。████: ちょっと待ってくれ。勘定は俺が払うよ、払わせてくれ。ハイムマンを偲んでってことでさ。
エーヴェルス博士: ……わかりました。お願いします。
████: いい奴だったんだ。
補遺XXX-JP-04: シュミット博士のメモ
SCP-XXX-JP-Bは実体化した漫画の登場人物であると私は考えていたが、それは誤りな可能性が高まってきた。SCP-XXX-JP-B-1は、いわばエルンスト・ハイムマンという1人の人間を「デスパルト中尉」というキャラクターが上塗りしてしまったものなのだ。
物語によって自分を自分で無くされた上に、他人がその物語を楽しむたびに戦いと死を繰り返し続けなければならない。その苦痛はどれほどのものなのであろうか。
SCP-XXX-JPとSCP-XXX-JP-Cの関連が判明した後、SCP-XXX-JP-Cの収容によって活性化回数を可能な限り低減するという、SCP-XXX-JPの収容方針が策定されました。これを受けて、SCP-XXX-JP-Cの単行本への収録差し止め、機動部隊ろ-12("魔窟住まい")による中古市場でのSCP-XXX-JP-C掲載誌の回収などが行われ、1985年までにSCP-XXX-JPの活性化を年数回程度にまで減少させることに成功しました。しかし、これがSCP-XXX-JP-Cの希少性を高め、SCP-XXX-JP-C自体の漫画作品としての評価が高かったことも影響して、SCP-XXX-JP-Cは██のファンなどから「幻の名作」として扱われるようになりました。
1990年代後半、普及し始めたパソコン通信やインターネットを用いてSCP-XXX-JP-Cが拡散されるようになり、SCP-XXX-JPの活性化回数が大幅に増加しました。対策として、財団電子情報部門による情報編集が継続して行われていますが、現在でもインターネット掲示板や動画共有サイト上にSCP-XXX-JP-Cはアップロードされ続けており、SCP-XXX-JPの活性化を年100回以下に抑制することはできていません。SCP-XXX-JP-CにSCP-XXX-JP活性化の引き金となること以外の異常性は存在せず、この状況は純粋にSCP-XXX-JP-Cに対し抱かれる不特定多数の人物の好奇心を原因としていると見られています。
補遺XXX-JP-07: 岩谷博士のメモ
確かに、SCP-XXX-JP-Cを巡る我々とマニア連中とのイタチごっこのそもそもの原因が、初期に策定された収容方針にあるのは事実でしょう。仮に、初期収容の段階であそこまで徹底的にSCP-XXX-JP-Cを隔離しなかったなら、SCP-XXX-JP-Cへの注目は今ほど大きなものにはならなかったはずですから。
しかし、それでも私はこの収容方針が「あの時点で」ミスだったとは思いません。これが策定された197█年の時点で、現在のインターネットの隆盛を予測しろというのは無理な話だったでしょう。我々は最善を尽くしました。その結果がこれです。
補遺XXX-JP-09: 現在、SCP-XXX-JP-Cに対するインターネットユーザーの意識が以前とは異なる形に変化しつつあると見られており、特別収容プロトコルの更新が検討されています。以下は、20██年に動画共有サイト「████動画」にアップロードされたSCP-XXX-JP-C動画に削除時に付与されていたタグの総覧であり、プロトコル更新の論拠の1つとして挙げられたものです。
登録タグ: 漫画 ████26 戦車 独ソ戦 封印作品 消すと増えます 不死鳥動画 削除ダービー
SCP-XXX-JP: 我の糧は貴様らが抱く不幸、絶望、悲嘆。それを我に与えよ。
補遺XXX-JP-XX: ██博士のメモ
単純な話だ。負の感情が一定量存在している場合、元々
アイテム番号: SCP-XXX-JP-J
オブジェクトクラス: Superior
特別収容プロトコル: SCP-XXX-JP-J-Bの運用に特化した施設として、[編集済]にSCP-XXX-JP-J-Bと一体化した設計のサイト-000-∞が設けられています。運用上の利便性から、SCP-XXX-JP-J-Aの文書情報もサイト-000-∞内の高機密文書保管ブロック内に隔離されています。サイト-000-∞には特殊重装機動部隊オメガ-99("ワンマンアーミーズ")が配備されており、接近するあらゆる脅威は速やかに排除されます。
概要: SCP-XXX-JP-Jは、財団活動の健全性維持のための最終手段として構築されたシステムの総称です。SCP-XXX-JP-Jは、一連の文章であるSCP-XXX-JP-J-Aと、SCP-XXX-JP-J-Aの拡散の際に使用される装置であるSCP-XXX-JP-J-Bの2つの要素から構成されます。
SCP-XXX-JP-J-Aは「[組織名]████。███。███。[組織名]██████████。████、█████、[組織名]████████」という一連の文章であり、閲覧もしくは聞き取った人物に対して、強力かつ不可逆性の異常な精神影響効果を発揮します。SCP-XXX-JP-J-Aによる精神影響は、曝露者に[組織名]に挿入される組織の構成員としての絶対的な忠誠心を抱かせるとともに、読み上げや筆記などの手段によって、可能な限り広汎な範囲の人物へとSCP-XXX-JP-J-Aの内容を伝達しようと試みさせます。SCP-XXX-JP-J-Aは、この性質によって曝露者のパンデミックを発生させるよう意図されており、また、記憶処理や対抗ミーム接種などによるあらゆる抵抗を無効とするようにデザインされています。
財団によるSCP-XXX-JP-J運用時には、SCP-XXX-JP-J-Aの[組織名]には「財団」もしくは「SCP財団」が挿入されます。
SCP-XXX-JP-J-Bは、[編集済]を目的として財団技術部門によって開発された、レーザー光を用いた大気のプラズマ発光による大型空間描画装置を改良したもので、[編集済]およびSCP-███を利用することによって、全天球に向けられた██基の空間描画装置を単一地点に配置するだけで、全地球域の上空に同一の文様を描画することを可能としています。これは、SCP-XXX-JP-J-Aの迅速な拡散を促すために活用されます。
SCP-XXX-JP-Jが適切に運用された場合、約██時間以内に世界人口全てがSCP-XXX-JP-Jに曝露すると試算されています。これによって財団と異常存在の機密性は完全なものになることに加え、財団が現在抱える諸問題、すなわち、異常存在の確保および収容に費やされる多大な労力および予算、敵対的要注意団体などによる活動の妨害、各部門(特にDクラス職員)の人員不足などといったことは完全に解決されると見られています。
実に素晴らしい。準備が整い次第、SCP-XXX-JP-Jは速やかに使用されるべきだ。
- O5-█
処分記録5381202-JP-HTva-2140
処分対象: ██ ██研究員、エージェント・██ ███(両名ともにクリアランスレベル1)
処分理由: 「SCP-XXX-JP-J」と題された、財団の活動を揶揄する内容の虚偽の報告書の作成。および同報告書の財団イントラネット内での拡散。
処分内容: 対象両名への査問委員会による厳重注意、3ヶ月間の減給、同報告書を閲覧した職員に対するクラス-C記憶処理。
補遺: 対象両名は同報告書の内容に関し、モンティ・パイソンのスケッチ『殺人ジョーク』にヒントを得たと供述している。同報告書は「J」ナンバリングによって明確に虚偽と判別可能な状態にあったため、両名への処分は軽微なものとなった。
件の処分事案への対処、ご苦労だった。
対象両名の発想のミニトゥルーII・プロトコルとの類似性は偶然によるものであり、同プロトコル、および策定作業に充当されている被制御化改良型SCP-571およびSCP-2140、各情報媒体への迅速な拡散計画などに関する機密情報漏洩は生じていないという、諸君らの調査報告は正しいと判断する。また、両名その他への対処も妥当なものであろう。
今後の課題は、このような内容を「冗談」として語ることを良しとしない形への職員意識の改革であり、諸君らにはそのためにこれからも奮励努力してもらうことになるだろう。
これは冗談では済まされない。財団は人類を保護するためにある。そしてそのために、常にあらゆる可能性を検討し、それに対する備えを怠ることはない。
これは冗談ではないのだ。
- O5-1
SCP-XXX-JPのスロットは、現在[編集済]・プロトコルのために確保されています。
本スロットで他のSCPオブジェクトの報告書を作成することは許可されません。
以下は、かつて同スロットを割り当てられていたオブジェクト報告書の記録です。
アイテム番号: SCP-XXX-JP-D
オブジェクトクラス: Decommissioned
特別収容プロトコル: SCP-XXX-JP-Dを保持しているあらゆる記録媒体は、サイト-7██内の閉鎖環境型電磁波遮蔽高レベル隔離区画内に留め置かれます。SCP-XXX-JP-Dおよびミニトゥルー・プロトコルの研究作業は同隔離区画内のみで実施され、充当職員が区画外へ退出する際にはクラス-C記憶処理が行われます。SCP-XXX-JP-Dは破棄されました。
説明: SCP-XXX-JP-Dは、財団とバウ委員会共同のオブジェクト兵器化プログラムの一環として開発されていた試作広域精神影響兵器です。SCP-XXX-JP-Dは、ミニトゥルー・プロトコルにおいてその中核をなす存在と位置づけられていました。
SCP-XXX-JP-Dは、「財団の脅威となる存在が広範囲を影響化に置いた際に使用される対抗兵器」というコンセプトの元に計画されたもので、強力な精神影響効果を用いて脅威存在の影響下にある知性体を財団側に転向させることを意図していました。
SCP-XXX-JP-Dの開発および運用手順であるミニトゥルー・プロトコルの策定は197█年に開始されました。当初、SCP-XXX-JP-Dの基礎設計は、論理的に破綻している短文に精神影響効果を保持させ、視覚もしくは聴覚を用いてそれを知覚した曝露者に対して発現するというものであり、拡散にはテレビおよびラジオ放送が使用される予定でした。
しかし、開発中に複数の問題点が存在することが判明しました。1つは
最終的には、SCP-571の研究成果を用いてSCP-XXX-JP-D自体に自己増殖機能を付与することで問題の解決を図ることが検討されていましたが、SCP-XXX-JP-DのDecommissioned指定を受け実現せずに終わっています。
補遺XXX-JP-D-01: 200█年、拡散速度上昇の度重なる失敗とそれに伴う開発予算の増大、バウ委員会との関係の変化に伴う兵器化プログラムの緩やかな凍結、さらには倫理委員会通達96240号などを原因としてミニトゥルー・プロトコルの策定は中止され、SCP-XXX-JP-D実文章は破棄処分の対象となりました。
関連文書XXX-JP-01
アイテム番号: SCP-XXX-JP
オブジェクトクラス: Euclid
特別収容プロトコル: SCP-XXX-JPは対外的には通常の小惑星として扱われます。SCP-XXX-JPに施されている偽装は十分なものですが、各国の宇宙機関に潜伏中のエージェントは、SCP-XXX-JPが本格的な探査の対象とならないよう工作を行ってください。現在、SCP-XXX-JP表面には偽装軌道研究サイト-182が設置されています。
説明: SCP-XXX-JPは、アポロ群に属する地球近傍小惑星「3█████」です。SCP-XXX-JPは[編集済]年周期で地球から約3█万 kmの地点を通過します。SCP-XXX-JPの外見および表層の組成は岩石を主体とする典型的なS型小惑星のものですが、厚さ約1.5 mの外殻の内側には未知の金属からなる内殻が存在しています。この金属を切断・研磨・破壊する試みはいずれも成功しておらず、内殻内部の構造は判明していません。外殻の年代測定によって、SCP-XXX-JPはおよそ25万年前に現在の軌道上に出現したと見られています。
SCP-XXX-JP内殻表面には1箇所のみ透明板で覆われた開口部が存在しますが、こちらも透明板を破壊する試みは成功しておらず、内部構造へのアクセスは不可能となっています。この開口部の外側の外殻には、開口部を外部へ露出させるための機械的な開閉機構が存在していますが、現在は機能の兆候を見せていません。
その外観に基づく分析から、内殻の開口部内部に存在するのは極めて高い分解能を持つ光学観測システムをはじめとする各種観測機器であり、これらはSCP-XXX-JPが地球に最接近した際に地表の状態を観測するのに十分な性能を有していると見られています。財団による初接触以来、これらの機器が動作している様子は確認できず、現在SCP-XXX-JPは何らかの理由で機能を停止している、あるいは休眠状態にあるものと推測されています。
SCP-XXX-JPは、[編集済]計画のための予備調査として複数の地球近傍小惑星の探査を行っていた財団宇宙船SCPSりゅうせいによって、20██年に発見されました。
補遺XXX-JP-01:
SCP-XXX-JPの内殻表面には、エスペラントによって以下の文章が彫り込まれています。
OBSERVABO BUO(観測浮標) No.4108665723μ
MULTA-DIMENSIA REVIZORI ORGANIZO(多次元監察機構)
現在、この「多次元監察機構」なる組織の調査、さらにはコンタクトを目指した複数の試みが進められていますが、そのいずれも現時点ではめぼしい成果を上げられていません。また、ナンバー表記からSCP-XXX-JPと同種の異常物体が存在する可能性が示唆されており、太陽系内の捜索探査が行われています。
以下の閲覧にはレベル4/XXX-JPクリアランスが必要です。
オブジェクトクラス(機密指定): Keter
Homo nocturnisやHomo sapiens descensus、そして[データ削除]に対するHomo sapiens sapiensの支配シフトの発生時期は、いずれもSCP-XXX-JPが近地点に達した時期とおおむね一致しています。
SCP-XXX-JPへのThaumielへの再分類は不適当である。たとえSCP-XXX-JPが引き起こすCK-クラス再構築シナリオが、完全に人類のためになるものであったとしてもだ。SCP-XXX-JPは完全に財団の制御下から逸脱しており、実質的には未収容も同然なのだ。
アイテム番号: SCP-XXX-JP
オブジェクトクラス: Euclid
特別収容プロトコル:
説明: SCP-XXX-JPは、JR山手線外回りの線路上に不定期に出現する異常な列車です。SCP-XXX-JPは装甲化された10輛の鉄道車両からなり、編成は動力集中方式を採用しています。編成構成の一部は大日本帝国陸軍が運用した装甲列車に類似したものになっていますが、は現代の鉄道車両および装甲戦闘車両(AFV)に準じた、あるいは現代の水準を上回るものが用いられています。SCP-XXX-JPが異常性の有無を問わず、旅客もしくは貨物を取り扱う事例は確認されていません。
基本的な編成は以下の通りです。
← 警戒車 - 武装車 - 武装車 - 武装車 - 指揮車 - 機関車 - 電源車 - 装置車 - 装置車 - 警戒車
・武装車:
SCP-XXX-JPは
各車両の側面には、要注意団体「東弊重工」のロゴマークが描かれており、SCP-XXX-JPは同団体によって運用されているものと見られています。
アイテム番号: SCP-XXX-JP
オブジェクトクラス: Safe
特別収容プロトコル: 各SCP-XXX-JPは、光学および赤外線ビデオカメラ、聴音装置、陸上受振器、カント計数機などの各種計測装置を周囲に設置した状態で低危険物収容室内に保管され、常時監視下に置かれています。SCP-XXX-JPの異常活動が検知された場合、および人類の衰退を伴う何らかのK-クラスシナリオが発生した場合には、SCP-XXX-JPはより高レベルの収容設備へと移送され、監視・研究体制の強化が行われます。
説明: SCP-XXX-JPは「世界終末時計」(Doomsday clock)として知られる仮想上の時計28を象った物品です。SCP-XXX-JPの文字盤の直径は約1mで、下部の台座と一体になっています。非破壊分析によって、通常のアナログ時計のような内部機構と言えるものは存在しないことが判明しています。SCP-XXX-JPは未知の合成樹脂によって構成されており、この合成樹脂には微細な損傷を修復できる程度の自己修復能力が存在します。
各SCP-XXX-JPの台座底面には、それぞれ異なる生物の学名と、「真夜中の先に」(POR POST NOKTOMEZO)というエスペラントの短文が刻まれています。この短文が何を意図しているかは諸説あり、推測は未確定です。
SCP-XXX-JP-1 | Eciton hamatum(ハマタグンタイアリ) |
SCP-XXX-JP-2 | Corvus macrorhynchos(ハシブトガラス) |
SCP-XXX-JP-3 | Homo nocturnis(SCP-100029) |
SCP-XXX-JP-4 | Triticum aestivum(パンコムギ) |
通常の終末時計が表す人類文明の「残り時間」が、1947年の制定時から現在に至るまでの間に、午前0時まで残り17分から2分の間で動かされているのに対し、SCP-XXX-JPの針は午前0時を指した状態で静止させられています。針を固定するような機構は一切存在しないにも関わらず、これを外部から動かす、およびSCP-XXX-JPから取り外す試みはいずれも成功していません。
SCP-XXX-JPは19██年に財団に収容されました。その起源は不明です。
補遺XXX-JP-01: 201█年2月、AnomalousアイテムAO-XXX-JP-BOTASがSCPオブジェクトに再分類され、SCP-XXX-JPとして財団データベースに登録されていることが確認されました。この再分類手続きは財団データベースのシステム上では正常に行われたものとなっていますが、O5評議会および81管区理事会はこの再分類手続きの実行を承認していません。現在、この再分類の経緯が調査されていますが、再分類の実行者は判明していません。
補遺XXX-JP-02: 調査の結果、SCP-XXX-JPのAO-XXX-JP-BOTASへの分類差し戻しは見送られることが決定しました。201█年5月、財団データベース内のSCP-XXX-JPのファイル内で[データ削除]な状態にあったドキュメントが発見されました。当該ドキュメントのデータ破損は著しかったものの断片的な復元に成功し、SCP-XXX-JPに関する以下のような補遺であったことが判明しました。この補遺の起源は[データ削除]。
補遺XXX-JP-0█: ████年[データ欠落][データ欠落]収容違反によるGH-クラスシナリオが発生。[データ欠落]と同時にAO-XXX-JP-BOTASの針が進み始めました。これは[編集済](学名[編集済])に似た姿を取る[データ欠落][データ欠落]しています。[データ欠落]を受けてSCP-XXX-JPへと再分類されました。現在、SCP-XXX-JPの針は午前0時14分を指しており[データ欠落]。SCP-████を用いた[編集済]プロトコル実行が迫った[データ欠落]研究の継続は困難です。
アイテム番号: SCP-XXX-JP
オブジェクトクラス: Keter
特別収容プロトコル: SCP-XXX-JPは現在未収容であり、今後収容を試みる予定も存在しません。SCP-XXX-JP出現イベントが確認された場合、世界オカルト連合との合同任務部隊ファイ-XXX("渚との決別")による追跡と対処が行われます。SCP-XXX-JP出現イベントの発生地点が周囲█00 km圏内に陸地が存在しない洋上人口密集地が存在しない場所である場合、SCP-XXX-JPは合同任務部隊ファイ-XXXの航空戦力によって速やかに撃墜されます。
説明: SCP-XXX-JPは、アメリカ合衆国空軍によって製造された時間跳躍機能を有する原子力巡航ミサイル「SLAM-II」です。
SCP-XXX-JPは19██年代に進められていた「フェブルウス計画」によって開発されたもので、基本的な構造はフェブルウス計画の前身であるプルート計画で開発されていたSLAM(Supersonic Low Altitude Missile)30に準じていますが、時間跳躍機能以外の部位にも異常技術が使用されたことによって、性能はSLAMよりも向上しています。
SCP-XXX-JPのエンジンは、ローレンス・リバモア国立研究所の主導によって開発された1基のトーリIV型原子力ラムジェットエンジンです。トーリIVの大まかな構造は、機内の原子炉で熱し膨張させた大気を直接排出し推力を生むというものであり、結果的にSCP-XXX-JPの飛行は放射能を帯びた排気を広範囲に撒布するものとなります。SCP-XXX-JPはトーリIVによってほぼ無制限の航続性能を実現しています。
SCP-XXX-JPの内部には36発の水素爆弾が格納されています。この水素爆弾は[データ削除]の使用によって、比較的小型でありながら最大で65メガトンの核出力を発揮することが可能です。
SCP-XXX-JPの時間跳躍機能はセラーズ-シルヴァ理論(詳細は文書-XXX-JP-Dを参照してください)を用いたもので、
SCP-XXX-JPは不定期に高度約50,000 mの通常三次元空間へと現出し、マッハ4で巡航しつつ放送電波の傍受を行います。出現間隔はおおむね十数年から数十年であり、出現地点は完全にランダムです。この電波傍受によって、アメリカ合衆国が消滅している、アメリカ合衆国の政体が民主制以外のものへと移行している、世界各国の85%以上が民主制および立憲君主制以外の政体を選択している、という3つの条件のうちいずれかが満たされていると判断した場合、SCP-XXX-JPは高度300 mまで降下し、マッハ█で飛行しつつ攻撃イベントを開始します。攻撃イベントの開始条件が満たされていない場合、SCP-XXX-JPは再び時間跳躍を行います。
攻撃イベントは機体上部からの水素爆弾射出による広範囲への無差別核攻撃、排気撒布による放射能汚染、低空での超音速巡航によって生じる衝撃波を用いた地上破壊の3つの要素から構成されます。SCP-XXX-JPは可能な限り多くの人口密集地を破壊できる経路を自動選定しつつ飛行するため、攻撃イベントによる最大死傷者数は██████████名に達すると試算されています。搭載されたすべての水素爆弾を使い果たした場合、SCP-XXX-JPは「もっとも合衆国の理念に反する」と判断した国家の首都に向けて突入後、自爆用の通常炸薬を起爆させ、当該地域一帯にトーリIVの炉心による重度の放射能汚染を引き起こします。
フェブルウス計画の機密性は極めてよく保たれていたため、19██年代の時点では財団はその存在を認知していませんでした。SCP-XXX-JPは19██年から19██年の間に建造され、発射されたものと見られています。199█年、日本領海内の太平洋上空で放射線量の異常な上昇が観測されたことがきっかけとなってSCP-XXX-JPの存在が確認され、直後に行われた世界オカルト連合(GOC)からの情報提供によって、SCP-XXX-JPの詳細な情報が財団にもたらされました。
インタビュー音声記録XXX-JP-5 - 日付 199█//
インタビューは合同任務部隊ファイ-XXXに参加したエージェント・モーリスと、GOCから派遣されたファイ-XXX顧問であるジェイムズ・T・マディソン博士との間で行われました。
エージェント・モーリス: 博士はフェブルウス計画において、SCP-XXX-JP開発の中枢部にいらっしゃったということですが。
マディソン博士: ええ。我々の組織はあれをKTE-1070-Renegadeと、あなた方はSCP-XXX-JPと呼んでいますが、私にとっては、あれは今でもSLAM-IIです。
マディソン博士: フェブルウス計画を主導していた█████将軍の考えは、狂気的かついたって単純なものでした。「我々は合衆国の勝利以外のあらゆる未来を断ち切るのだ」——彼が好んでたびたび口にしていた言葉です。
マディソン博士: 我々は数多くの脅威存在と戦ってきました。世界を覆い尽くそうとする肉、機械仕掛けの女神、[データ削除]————それらのような凄まじい起源を持つものでなくとも、狂気的な時代精神に単純な異常性がプラスされただけで、世界を滅ぼせる代物が生み出されてしまう。ただの人間もまた、神と同等に恐るべき存在なのですよ。
補遺XXX-JP-0X: 現在、もはやSCP-XXX-JPの収容を試みるべきとは見られていません。これはSCP-XXX-JPの収容が困難であること、K-クラスシナリオを生じさせる能力があることに加えて、実験XXX-JP-14によって財団がその全ての機能を把握したことが実証され、終了による状況の著しい悪化が生じ得ないことが確認されているためです。
実験報告XXX-JP-14:20██年、広域実験サイト-46において財団単独で行われたSCP-XXX-JP改良複製体(SCP-XXX-JP-2に指定)の試射は正常に完了しました。エンジン排気の問題が[編集済]の使用によって解消されたことから、SCP-XXX-JP-2を用いて大規模収容違反に対応する「遡行焼灼」プロトコルの検討が開始されています。
その日、御先稲荷はNeutralizedクラスオブジェクトおよびAnomalousアイテム担当の管理員としてサイト-81██に配属された。
*
インシデント記録███-JP-██: SCP-███-JP-A-1の終了から12分後、SCP-███-JPの近接収容業務を行っていた██ ██研究員に対してSCP-███-JPの異常性が発現され、██研究員はSCP-███-JP-Aと同様の異常性を付与されるとともに、記憶が収容当初のSCP-███-JP-A-1と酷似するものへと上書きされました。これを論拠として、SCP-███-JPは1名のSCP-███-JP-Aが存在する状態を常に維持しているという仮説が有力視されています。
現在、██研究員はSCP-███-JP-A-2に指定されており、SCP-███-JP-A-1と同様の収容プロトコルが適用されています。なお、職員待遇時にSCP-███-JP-A-1に割り当てられていた“御先 稲荷”の名前は、今後はSCP-███-JP-A指定者全体への識別名称として用いられます。
スター・カバード・パトロール、地球警備隊SCP、それは人類を異常存在から隔離し守る防衛組織である。この日、SCPの軌道サイト-V3は地球大気圏内に突入する所属不明の飛行物体を探知した。
「こちら軌道サイト-V3。緊急。所属不明の円盤群は現在当方の観測ラインを突破し侵攻中。予測降下ポイントは日本列島・関東地方の可能性が大。SCP日本支部は警戒を厳にされたし」
「了解。SCP日本支部はこれよりAクラスの緊急警戒態勢に入る。ファウンデーションホーク1号、上空パトロールへ発進せよ」
*
「カヤノ博士、あの怪獣を爆破する手段はないものでしょうか」
「……オサキニウムなら可能かもしれない」
「オサキニウム?」聞き慣れない単語を耳にして、ユウキ参謀が聞き返す。
「オサキニウムはミーム的頭部爆発誘因物質とでも言うべきもので、体内に含有させた対象に『その頭部が爆発する』という極めて強力なミームを付与し、実際に爆発させる。これを麻酔銃を使ってあの怪獣の体内に注入すれば、間違いなく頭部を爆発させられるはずだ」
「自分に、キャラクターデザインの発注ですか?」
「ああ、上からの正式な命令だ。命令の正確な出所は私も知らんがね」
サイト-81██の一角にある、機動部隊ろ-12("魔窟住まい")司令室。財団内の各方面の重篤なマニアを寄せ集めたこの機動部隊の末席に、収集癖持ちのオタクだという理由で名を連ねている僕に、直属の上司であるろ-12司令官、宮田博士は奇妙な指示を与えてきた。
ここ数年間財団で働いてきているわけだから、この職場が奇妙なものであふれていることは重々承知しているつもりだ。奇妙なオブジェクト、奇妙な職員、奇妙な仕事。しかし、今回のこの話の奇妙さは、今まで財団で見てきた奇妙さとは若干方向性が異なっているように思える。
「キャラクターをデザインして、それを一体どうするんですか? フロント企業あたりで使うんですか?」
「いや。あるオブジェクトの収容のために使われるとのことだ。詳しいことは私にも知らされていないがね。これがそのキャラクターの要求仕様書だ」
宮田博士はそう言うと、薄いファイルを僕の方へ差し出してきた。僕は内容を確認する。
「なになに? 鳥の擬人化で、イメージカラーは赤。鳥の種類は特に指定しないが、大型のものであることが望ましい。神道などのアジア由来の宗教的な要素をある程度盛り込むこと……えーと博士、これはそのオブジェクトの擬人化ってことでいいんですかね」
「おそらくな。元は我が隊全体に向けて発せられた命令なんだが、色々なマニアが揃っている我が隊の中でも、今時のオタク文化に精通していて、なおかつ自ら創作活動をしている人間は君ぐらいだ。というわけで、私が君を推薦しておいた」
「はあ。ありがとうございます」
「聞いた話だが、この命令は日本支部の他の部署にも下っているらしい。どうやら上の方はコンペで最終的なキャラデザインを決める腹づもりのようだ。嘘か本当かは知らないが、茅野博士が張り切って描いたデザイン案が爆発したとか色々な話が出回ってるが、聞いてないかね」
「えげつないオブジェクトやねぇ」
「はい。財団は一つのサイトの存在を丸ごと消し去るという方法でなんとか封じ込めています。我々はこういった存在に対してかなりの耐性がありはしますが、それでもで、このオブジェクトを」
「で、これ読んでもうたってことは、ボクもう助からないんとちゃう? コイツのはやにえになるのはボク嫌やで」
「死にはさせませんよ。まだ確証は与えられませんけどね。打開策のない状態でこのオブジェクトの封じ込めを緩めればどうなるか。それは我々も重々承知しているつもりです」
「つまり、打開策があるからボクにコイツの存在を教えたっちゅうことか」
「その通りです。奴は人の心を喰らう認識の鳥。この本質こそが奴のもっとも恐るべき点であり、同時に奴の弱点でもあります。奴はどこまで成長しても、その存在を人間の認識に依存しているのですから」
「かつて、この国の人々は多くの敵対的な異常存在を神として祀り、その存在への認識を転換させることで性質を良性なものへと改変してきました。これは大方の人間の信仰心がほぼ皆無になった現代では使いにくい手法ではありますが、あなた方81管区の皆さんはそれを見事に現代化してのけた」
「————プロトコル・アイドルやな」
「ええ。条件は若干異なりますが、プロトコル・アイドルは奴に対しても有効であると我々は考えています。」
「萌え萌えな認識ばっかり喰らわされて食あたりを起こすってわけやな」
「で、なんで接触相手をボクにしたん?」
「理由はいくつかあります。あなたが81管区の中でも上級職員であり、プロトコル・アイドル835にも関与していたこと、そして我々が接触しやすかったことです。なにせ、あなたは一度我々と同じ側に……」
「ええと、サンチェス研究員やったか? コイツに関しては、あとはボクらがなんとかしてみるから、とりあえず安心してや」
「博士、件のキャラデザ仕上がりましたよ」
再び、機動部隊ろ-12司令室。
「見た目は印象を決定づける。時に中身の印象を上書きすらする。プラモデルの箱絵と同じさ。そうそう、昔『宇宙戦艦ヤマト』が流行った時、ただの戦艦大和のプラモデルの箱絵をヤマト風のセル画にしてブームに便乗しようとした厚顔なプラモがあってだね……」
「失礼しましたぁ!」
オメガ-0隊内通達444-JP-09: 現在、SCP-444-JP収容手順更新のため、81管区職員によってプロトコル・アイドル444が準備されています。
アイテム番号: SCP-001
オブジェクトクラス: Neutralized
特別収容プロトコル: 異常存在からSCP-001を防衛するため、SCP-001の周囲には財団の現有戦力の75%が集中配備されています。現在、SCP-001はそのすべての機能を停止しています。全財団職員は、総力を結集してSCP-001の機能復旧に務めてください。
説明: SCP-001は、██████████████████に存在する、先文明期に「サイト-19」と呼称されていた建造物です。先文明期にSCP-001を運営していたのは「財団」もしくは「SCP財団」と呼ばれる組織であり、SCP-001は「財団」が複数運用していた同種の施設の1つであると見られています。
SCP-001内部に残されていた文書や、構造物に記された表示などから、SCP-001は多数の異常存在の収容を目的として建造されたものであることが判明しています。
傍目には代わり映えしないように見える同じ財団サイトの研究区画の中でも、少し注意して周りを見渡せば個々の個性を見いだすことができる。僕が今いる場所では、周囲で飛び交う研究者の言葉の節々に天文や航宙がらみの語句が混じり、ここが外宇宙部門の管轄区画であることを否応なしに物語っていた。次に挨拶すべき人物、麻倉博士はここにいる。
「ええと……ここだな」
「麻倉 志穹」と書かれたプレートが下がる研究室の前には、青色や薄紫色の背表紙の文庫本が段ボールに詰め込まれて山と積まれていた。ドアをノックをすると「どうぞ」との返事。本の山を崩さないように気をつけながら、ドアを開けて部屋の中に入る。
名状しがたい生物がそこにいた。
全高は2メートルほどはあるだろうか、黒い甲羅の上下からうねくる軟体質の首と足をを三方に伸ばしており、その姿は僕の記憶にあるいかなる生物にも似ていない。首の先端にある眼とおぼしき赤い部位が、揃って3つとも僕のほうをを向いた。
「え? 鳩のあたm」
「収容違反です収容違反! 収容違反!!」
*
「すいませんねぇ。麻倉博士は今月面クラビウスの研究サイトに出張していまして、1週間ほど留守しているんですよ。波戸崎さんが挨拶に来てくれたということは自分が博士に伝えておきますね」
「いいえ。僕のほうがまた日を改めて伺います」
あわてて駆けつけてきた保安部隊が肩をすくめて帰りゆく中、僕は周りの職員の説明を聞いてなお沸き出す驚きを胸に、目の前にいる財団職員、イァグトゥイル研究補佐を見つめていた。
「まさか財団に宇宙人がいるとは思っていませんでした」
「自分は公式にはAnomalousアイテム扱いですからね。出回っている“人事ファイル”は非公式のものですし、新人さんが自分のことを知らないのも無理はないですよ」
未成下書きの断片およびアイデアの置き場。無秩序。
SCP案「レトロフューチャー」もしくは「来るべき21世紀」
現在が「かつて見た未来」へと改変される。多分過去からの働きかけによるもの。必要なのは『ガーンズバック連続体』との差別化か。
SCP案「ルリタニアン・ロマンス」
いろんなフィクションに登場する架空国家から、1つ「お土産」を持ってこれる旅行券。なお、使用者にお土産の選択権は存在しない。
SCP案「愚者の時間兵器」
時をかけるはた迷惑ミサイル。正確にはSLAM(Supersonic Low-Altitude Missile)。多分冷戦の狂気の産物。
SCP案「ケテルモドキ」
こいつ自身は異常性を持たない生物だが、身の安全のためにKeter相当の生物型異常存在に擬態している。擬態先の異常生物は未発見であり、こいつに対する捕食動物の行動からそのヤバさを推測される。
記事としての構造がSCP-1961-JPと同一なので、自作の二番煎じになってしまうかも。
SCP案「或る飛行機」
芸術作品と誤認させる精神影響効果を持つ飛行機の設計図。飛行機はうつくしい夢なので。
SCP案「塔は再び」
クレオール言語の中にのみそれを示す語句が現れる何か。巨大な塔(ハイパービルディングや軌道エレベーター)と関連する(語句を聞いた者が作ろうとする?)。
元ネタはバベルの塔。グノーシス主義からサーキックとメカニトにまで繋げるのも手か? その場合、塔はメカニト側の超兵器か何か。
SCP案「ウルトラ作戦第0号」
特撮番組『科学特捜隊ベムラー』の検討用台本。あるいはそれに付随した鳥人のような人型実体。異常性は曝露者に対し何らかの形で希望を与えるものとなる。
完成系である『ウルトラマン』第1話には異常性は見られない。というかもう異常性に頼る必要が無い。
SCP案「明日を待ちながら」
コンセプトはこんな感じ。
過去や未来とも呼ばれるいわゆる時系列は、ヒトが世界を認識する過程において「あったほうが便利だから」という程度の理由で生じたフィクションにすぎません。
あなたはわざわざ、どこにもない「明日」をいつまでも待ち続けるつもりですか? 我々の人生は「現在」という現実の連続以外のなにものでもないというのに。全てはそこにこそあるというのに。
SCP案(題未定)
心霊写真を撮りまくった結果、大量の死者の魂を内部に蓄えてしまったカメラ。「写真を撮ると魂を抜かれる」という迷信からの派生。外見は明治頃の蛇腹式カメラ。
SCP案(題未定)
人間の脳に寄生し、その行動をコントロールする寄生虫or菌類。寄生された人間は繁華街の高層建築から飛び降り自殺し、救助に集まってきた他の人間に接触感染を促す。
ロイコクロコリディウムとかアリタケとかの習性をそのまま人間に持ってきているだけ。安直?
SCP-EX案(題未定)
当初、単なるSafeオブジェクトorAnomalousアイテムと思われていたそこにあるはずのない異常な物品が、実は異常性などない、けれども学会の通説を大転換するほどの常識を超えた大発見だった。というネタ。端的に言えば「財団世界で『星を継ぐもの』をやろう」という話。
SCP案(題未定)
財団データベースそのものがThaumielクラスオブジェクト。きっともう他の誰かが同じこと考えてる。
要注意団体案「21世紀防衛隊」
「来るべき21世紀」に関連。レトロフューチャー的な世界観に基づく「21世紀」の可能性の側の組織。略称はTCDF(Twenty-first Century Defence Force)。
要注意団体案「大日本帝国海軍水路部測量課特務班」(仮称)
負号部隊も本家の異常事例調査局も陸軍系の組織なので、何かと争ってた海軍も張り合ってオカルト系組織持っててもおかしくないだろうなぁというアイデア。水路部自体民間との繋がりが深いので、そこらへんで差別化できるかも。戦後は母体である水路部ごと海上保安庁に移管され、今も海洋情報部の片隅で存続中……とか。
以下雑多なメモ
以下は、西方グノーシス主義に属する[編集済]派31の教典から抜粋したものです。
我等の街と塔を造るのだ。天に届くほどの高い塔を。我等が広き世に散り消え去らぬように。我等が神の如く壊れたることのなきように。
Khevtuul-2級超光速探査機
Khevtuul-2級は、失敗に終わったKhevtuul-1探査機の改良型であり、一部機能のダウングレードと引き換えに運用面でのリスク低減が計られています。機体の構造自体は標準的な非異常性の恒星間探査機に近いものですが、推進器としてSCP-2722に由来する実験的推進システムを搭載しており、それによる5.5 c以上での超光速(FTL)航行が可能です。
反面、暴走のリスクを取り除くため、Khevtuul-1に搭載されていたコマンド-データ誘導制御(CDGC)システムはオミットされており、搭載された地球との通信手段は光速を越えない従来のものに限られています。そのため、もっとも迅速な情報収集手順として、あらかじめ指定された経路に従い自律航行・探査を行った後に地球へと帰還し、探査機内部に蓄積された情報を直接回収するという運用方式がとられています32。
現在、Khevtuul-2級はいずれもヘイムダル計画直轄の設備として運用されており、█機が太陽系へと帰還済み、█機が太陽系外での探査活動に従事しています。
機長: 0.81 Hmまで低下。SRAスクラントン現実錨作動確認した。
上段 | 下段 | オブジェクトの説明 |
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「シャーロック・ホームズの冒険」と「宇宙戦争」(いずれも██文庫版) | SCP-207-JP-1「シャーロック・ホームズの宇宙戦争」 | 内容はマンリー・W・ウェルマンとウェイド・ ウェルマンによる同名小説と完全に一致している。ただし、装丁は実際に日本で同作を刊行している██SF文庫ではなく██文庫のものであり、訳者とされる人物も異なる33 |
「ダエーワ年代記」の非異常複写と「皇国の守護者」既刊全9巻 | SCP-207-JP-1「ダエーワの守護者」全9巻 | 剣牙虎を駆り征服戦争を戦うダエーバイトの奴隷戦士を主人公とした長編戦記小説。全編日本語で書かれており、ストーリーは完結していない。なお、「皇国の守護者」の作者である佐藤大輔氏は「続刊が出ない」ことで有名であり、同作を始めとする多数の作品を完結させないまま2017年に病死している34。 |
「前原博士の人事ファイル」と「猿の惑星」 | SCP-207-JP-1「前原の惑星」 | なぜかピエール・ブールによる原作小説ではなく1968年の映画版に基づいている点以外、ストーリーに「猿の惑星」との顕著な差異は見られないが、「猿の惑星」では類人猿となっているキャラクターがすべて[編集済]。実験を担当していた██博士は[編集済]により全治1ヶ月の重傷を負った35 |
相手が既存のあらゆる言語と共通項を持たない言語の話者であっても、論理的に解読が可能なように設計された人工言語です。本来は地球外知的生命体との交信に用いることを想定されていました。
デファイアントとかロックとかホットスパーとかP.92とかアセイラントとか、英軍の旋回銃座搭載戦闘機をネタにしたオブジェクト書きたいです。
ナンバー | Username | 由来 |
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O5-1 | blackmOon-5 | 黒い月=朔(太陰暦での1日)。および「黒き月は吠えているか?」。 |
O5-2 | ||
O5-3 | The_O-5 | 『機動戦士Ζガンダム』より「PMX-003 ジ・O」。 |
O5-4 | ||
O5-5 | pentagOn-5 | ペンタゴン(五角形)。 |
O5-6 | ||
O5-7 | chariOt-5 | タロットの大アルカナ7番。 |
O5-8 | Octopus-5 | タコ足8本。 |
O5-9 | ||
O5-10 | ||
O5-11 | ||
O5-12 | ||
O5-13 | Ophiuchus-5 | 13星座占いの13番目。 |
私があなたを愛したように、互いに愛し合ってください。
愛? 愛は誤信であり、麻薬であり、徒労です。愛は愚かな男女が魅力的なものを見る時に生じるものです。愛は言い訳です。愛は弱く、それは収容されなければなりません。
確保、収容、保護。
以上は、Scp Wiki:Community Portal(http://editthis.info/scp_wiki/Scp_Wiki:Community_Portal)に記されている、IP 173.245.50.90および108.162.237.166による文書の日本語訳です36。
脅威ID: LTE-6169-Woking "星からの工作船"
認可レスポンスレベル: N/A(破壊確認済み、記録書庫入り)
概要: 太陽系外宇宙を起源とする中型宇宙機。船体は涙滴型で、船首に有視界航行用のキャノピーを有することから知性体が乗船しているものと思われる。船体各所にSIGINTおよびOSINT用と分析される各種装置を装備しているほか、耐用年数を越え放棄された地球製の宇宙機をマニピュレーターを用いて船内に回収している事例も数度確認されている。また、地球近傍の掃天警戒レーダー網は索敵範囲内で光学的に確認されたLTE-6169-Wokingを捕捉できておらず、何らかのアクティブステルス機能を有していると見られる。
オールト雲以遠の太陽系外縁部に出現した後、地球を含む太陽系内の各天体の近傍まで移動し活動するというのが基本的な活動パターンであり、出現時に周囲に見られる空間歪曲のパターンから、アルクビエレ・ドライブに類似する超光速機関を用いて太陽系近傍まで到達しているものと推測される。また、通常航行時も10秒で光速の██%に達するという速力・加速性能を発揮するほか、既存の軌道力学に則らない振舞い37をたびたび見せる。
粛清: GOCSジェルメン・ティシット
人事ファイル内の私の発言をカタカナ基本の怪しげな日本語に改竄するのは止めてください。これで█度目です。私の話す日本語が皆さんにそう聞こえてしまうことは認めますが、だからって文章資料までそれに合わせる必要は無いですよね? 今度時間が空いたら直します。
- H. S. Conway
名前: ハリエット・S・コンウェイ(Harriet S. Conway)
セキュリティレベル: 3
職務: 怪獣学異常生物学ほか 機動部隊せ-49科学顧問
所在: サイト-81██ もしくは機動部隊せ-49に随行し各地へ出向
来歴: 19██年出生。アメリカ合衆国ペンシルバニア州出身。19██年、大学在学中に執筆した古生物学の論文内でSCP-████について言及していたことから財団本部の接触を受け雇用に至り、SCP-2954の研究などに従事した後、自ら志願して日本支部へ出向しました。現在はサイト-81██を拠点として複数の大型生物系オブジェクトを研究しつつ、機動部隊せ-49("東方の壁")の科学顧問としても活動しており、同MTFの作戦への科学的助言や収容支援に必要な機器の開発などを行っています。また、自身の趣味を生かして機動部隊ろ-12("魔窟住まい")に勝手に出入りの活動を支援することもあります。
人物: コンウェイ博士は金髪碧眼童顔のコーカソイド系女性で、ロングヘアを後頭部で雑にまとめ、ほぼ常に研究用白衣を着用しています。母語はアメリカ英語ですが、日本支部で会話に用いるのは概ね怪しげな片言の日本語です。性格に関しては周囲から「アメリカ的に明るい」「楽天的」「趣味人」などと評されています。
その専門分野は主体である異常生物学を中心として機械工学・古生物学・天文学・物理学・民俗学・神話学・形而上学など多岐に渡り、中には一見関連性が見いだせないものも存在しますが、本人は「ワタシノヤリタイ研究ノタメニ全テ必要ナノデース」と述べています。なお、異常生物学以外の各分野での知見は単一の分野を専門としている財団の研究者よりも劣っています。勤務成績は基本的に良好ですが、研究において怪獣大型異常生物に関する自身独自の哲学を貫こうとする傾向は問題視されています。
コンウェイ博士は異常性のない数種類の特殊な携行火器を自作しており、常に白衣の内ポケットに入れて持ち運んでいます。また、内ポケットには怪獣を象ったソフトビニール人形を入れていることもあり、作戦会議中の「例え」などに使用している姿が確認されています。以下はコンウェイ博士の自作武器の一覧です。
・レーザー誘雷を用いたワイヤレスタイプのテーザー銃。コンウェイ博士は「放電光線銃」と呼称しています。
・携行可能なサイズまで小型化された銃型のアクティブ・ディナイアル・システム。コンウェイ博士は「熱線銃」と呼称しています。
・独自に改造されたグレネードランチャーと、それで発射可能なサイズの[編集済]を用いた純粋水爆擲弾。コンウェイ博士は「原子銃」と呼称しています。押収され、サイト-81██の危険物保管庫で保管されています。使用には機動部隊せ-49司令サイト-81██管理官の承認を必要とします。
その名の通り。
アイテム番号: SCP-001-JP
オブジェクトクラス: Explained
特別隠蔽プロトコル: SCP-001-JPは人類と不可分な存在であり、AK、EK、IK、ZK-クラスシナリオのいずれかもしくは全てを経ずにその収容を行うことは不可能と判断されているため、収容の試みは見送られています。主流科学においてSCP-001-JPの実態を記述した学説が支配的なものになることを抑制するため、脳科学的および量子力学的カバーストーリー001-JP-α〜ψを用いた工作活動を実施してください。
説明: SCP-001-JPは、思考状態下にあるヒト(学名: Homo sapiens sapiens)を起源とする異常な概念の総称です。
SCP-001-JPの発生源は、脳の神経回路網において情報伝達を司る化学シナプスの基幹構成要素である[編集済](SCP-001-JP-A)です。SCP-001-JP-Aは全長約10^-18 mと極めて微小であり、その活動はミクロな量子力学的振る舞いを主体としています。脳による思考、特に非計算的要素に基づくものはSCP-001-JP-Aの活動を主要な原点の1つとして構築されるため、量子力学的特性を色濃く保持するものとなります。
通常の場合、思考は行動として具現化される過程において古典力学的現象に基づくマクロな基底世界に従ったものへ変換されることにより、含有されるSCP-001-JP-A起源の量子力学的特性は消滅するか、無視できるほどまで希釈されるため、異常性は発現しません。これに類似するプロセスはヒト以外の動物の思考においても確認されます。しかし、ヒトのそれは純非現実的な想像的思考である場合があり、その際にはこの変化を経ずに、思考が実態を有さない状態で基底世界へと表出されることになります。その結果として、マクロ域に属するとされるものでありながらマクロな基底世界に適合していない概念、すなわちSCP-001-JPが生じることになります。
SCP-001-JPによる影響は、第3種巨視的量子現象の具現化の際に見られるものに近似しつつも、遥かに高い反秩序性を有しています。[この後理屈を考えます]によってマクロな基底世界の因果律を歪曲させる要因となることで、基底世界自体に対して極めて重篤な過負荷をもたらし、結果的に基底世界の正常性にひずみを生じさせます。このひずみの性質はSCP-001-JPが[この後理屈を考えます]なために投影される傾向が強く、結果的に現在、財団が把握しているひずみ各個の詳細に関しては、こちらやこちら、さらにはこちらに含まれる各種文書を参照してください。
(作者注:下線部は要検討域)
RAISAより警告:
以下の文書の閲覧は、レベル5およびレベル4/001-JPクリアランスを有する職員にのみ許可されています。必要なクリアランス無しに以下の文書を閲覧した場合、閲覧者は即効致死性の保安用ミーム殺害エージェントによって速やかに終了されます。
世界は人々の想像よりもはるかに強靭かつ柔軟である。
人々の矮小な尽力とは無関係に、世界は変わりゆくのだ。
ミーム殺害エージェント起動…… ミーム殺害エージェント起動……
ミーム被曝露者の生存を確認。安全装置を解除します。
ようこそ、担当職員様。
アイテム番号: SCP-001-JP
オブジェクトクラス: Ain
特別収容プロトコル: 現在、SCP-001-JPの収容プロトコルを策定できる見通しは立っていません。主流科学を用いたSCP-001-JPの観測は理論上不可能であるため、SCP-001-JPに関して特別な隠蔽手段を講じる必要はないと判断されています。SCP-001-JPによる基底世界再構築の進行に備えるため、プロトコル「大魔王作戦」の策定が進められています。
説明: SCP-001-JPは、少なくとも全観測可能宇宙規模で進行中のCK-クラス再構築シナリオそのものです。SCP-001-JPの存在が確認されたのは200█年のSCP-████-JP運用試験時ですが、関連する事象に関する調査は、O5-7によってなされた問題提起を発端として19██年に開始されていました。存在確認後、SCP-001-JPは財団による対処がほぼ不可能な確定的K-クラスシナリオであると判断され、通常分類とは独立したAinクラスに分類されました。
以下の文書は、19██年のO5評議会定例会合の音声記録における、O5-7の発言の一部を文章化したものです。
現在までに財団が確認しているオブジェクトの総数は、本部管轄下のものでおよそ3000種、各独立管区管轄下のものはいずれも1000種前後であるということは、諸君らも周知の事実だろう。しかしながら、Explainedクラスへと再分類されたオブジェクトの中には、4023、8900、8100-JPなどといった、現時点でのオブジェクトの総数を明らかに大きく上回るナンバーが付与されているものが存在している。
さらに、私が調査した限りでは、これらのオブジェクトへのナンバリングがどのようにして為されたのかという問いに対する明確な答えは、財団データベースのどこにも存在していないのだ。我々を含む多くの財団職員がこの状態を当たり前のこととして認識しているにも関わらずにだ。
[中略]
ともかく、この事態を引き起こしている何らかの原因が存在するはずだ。その原因に関する調査の開始を強く提案するものである。
RAISAより通達: このアクセスは非正式な措置によるもののため、以下の報告書は一部を削除した状態で表示されています。完全な報告書はレベル4/████-JPクリアランスを有する職員にのみ開示されます。
アイテム番号: SCP-████-JP
オブジェクトクラス: Thaumiel
特別収容プロトコル: [有レベル4/████-JPクリアランス職員にのみ開示]
説明: SCP-████-JPは、基底世界外での活動を想定した財団船「SCPSアララト」です。SCP-████-JPは、想定されるK-クラスシナリオ38などから財団データベース内の情報を可能な限り保護することを目的とした「方舟計画」によって建造されました。
SCP-████-JPの基本設計はヘイムダル計画用の大型宇宙機のものを原型としていますが、[有レベル4/████-JPクリアランス職員にのみ開示]、メドウクロフト世界膜攪拌装置を用いて基底世界外へと沈降することが可能です。船内には財団データベースをバックアップするためのサーバー群のほか、[有レベル4/████-JPクリアランス職員にのみ開示]、基底世界外からの科学観測を目的とした各種装置などが搭載されています。
[有レベル4/████-JPクリアランス職員にのみ開示]
SCP-████-JPの建造と運用は日本支部が担当しています。SCP-████-JPは200█年に竣工し、[有レベル4/████-JPクリアランス職員にのみ開示]。20██年現在は実運用状態にあり、当初想定されていたバックアップ用途のほか、SCP-001-JPや[有レベル4/████-JPクリアランス職員にのみ開示]といった、基底世界内からの観測が不可能な異常現象の観測任務に用いられています。
その機密性などから、SCP-████-JPの交信対象は原則として200█年以後の支援サイト-8135に限定されており、管制任務もサイト-8135にのみ割り当てられています。交信には指向性の[有レベル4/████-JPクリアランス職員にのみ開示]。
[有レベル4/████-JPクリアランス職員にのみ開示]
[有レベル4/████-JPクリアランス職員にのみ開示]
[有レベル4/████-JPクリアランス職員にのみ開示]
[有レベル4/████-JPクリアランス職員にのみ開示]
補遺████-JP-██: 現在、SCP-████-JPはバックアップ任務と平行して、適応プロトコル「大魔王作戦」に充当されています。これに伴う改修や運用状況変更の詳細は[有レベル4/████-JPクリアランス職員にのみ開示]を参照してください。
[有レベル4/████-JPクリアランス職員にのみ開示]
SCP-001-JPは、一貫して異常存在を当然のものとして扱われるような形へと基底世界を再構築するものであり、異常存在の異常性を消失させるものではありません。これは、異常現象を説明可能な形への既存物理法則の改変、異常生物の既存生態系への包含、異常性を保っている現実歪曲型異常存在のヒューム値の約1 Hmへの変動39、異常存在に対する大衆の「異常である」という意識の喪失などとして観測されています。この再構築は過去へも波及するため、当該異常存在は基底世界視点では「最初から当たり前の存在だった」と認識されるようになります。
この性質によって、SCP-001-JPによって「非異常化」されたSCPオブジェクトは、再構築の過程で財団の収容下にない状態へと移行し、非異常化される以前にExplainedへ再分類されたものの一部などを例外として、財団データベース内の情報も消滅します。このプロセスを確認する手段は、現時点ではSCP-████-JPによる観測に限られています。また、SCP-001-JPの発生要因と見られる特定の存在は確認されていません。
以下は、SCP-████-JPを用いて200█年に行われたSCP-001-JP第1次観測の後、SCP-████-JP運用主任である桜城博士(財団81管区/日本支部高次元異常部門所属)からO5評議会に向けて行われた報告の音声記録を一部抜粋して文章化したものです。
現在、この基底世界は無数の異常存在を抱えております。分かりやすく説明するならば、SCP-001-JPはこれらの異常に対して、「基底世界そのものの自己治癒能力」が機能しているものと言えるでしょう。基底世界は、異常存在に適応しようとしているのです。
SCP-001-JPが「いつ」「どこで」始まったのかという問いは無意味です。SCP-001-JPは遥かな過去から限りない未来に至るまで、この基底世界全時間域を同時に再構築していくものなのです。また、特筆すべき点として、基底世界内の事物がSCP-001-JPの働きに直接影響を及ぼしている痕跡は、現時点では一切確認できておりません。これはSCP-001-JPが「基底世界そのもの」を発生要因としていることを裏付けており、また、我々が基底世界内からSCP-001-JPを観測できないのも、この特性を一因とすると考えられます。
我々は、強引に基底世界の外を覗き見ることが可能なSCP-████-JPという手段を手にしたことで、SCP-001-JPの存在自体を偶然確認することはできました。しかし、本来別の目的のために建造されたSCP-████-JPの能力は、SCP-001-JPに関し現状以上の情報を得るにはなお不十分であると言わざるを得ません――。
SCP-████-JPによる観測開始から現在に至るまでの間に、███種のオブジェクト40がSCP-001-JPによって非異常化されており、また、一定期間内に非異常化されるオブジェクトの数が増加傾向にあることが観測されています。これらの元オブジェクトが人類社会に及ぼした悪影響の少なさを根拠に、SCP-001-JPが終末的な他のK-クラスシナリオを誘発させる可能性は低いと推測されており、再構築完了後の基底世界は、人類が一定の安定状態の下に異常存在と併存するものになると考えられています。
現在、SCP-001-JPによる再構築進行下での財団の存続を目的とした緊急適応プロトコル「大魔王作戦」の策定が進められています。これは、財団が現有する異常存在の情報の再構築からの保護と、再構築完了後の基底世界に適応した形への財団の活動形態の改変を中心としたもので、財団の理念の変更を選択肢に含んでいます。
補遺001-JP-01: "管理者"の声明
財団は異常を収容し、人々から覆い隠す道を選んだ。異常の破壊という選択肢を選んだ組織もある。しかし、この世界の仕組みは我々とは違い、異常に対してはるかに寛容だった。世界は今、異常を異常でなくすため、異物を自身の内に同化しつつある。
この事態を受け、諸君らは我々の為してきたことがこの世界によって否定されたように感じるかもしれない。それでも、過度に悲嘆するな。たとえ我々の活動が、光の中の人々を闇から遠ざけるための努力すべてが後に無に帰すとしても、今この時点で世界から脅威を遠ざけることは断じて無意味ではない。人々はそれを必要としているはずだ。必要としているはずなのだ。
確保、収容、保護。
- "管理者"
以下の閲覧にはレベル5クリアランスが必要です。
パスワード入力: 黒き月は吠えているか?
レベル5クリアランスを認証しました。
ようこそ、O5評議会員様。
20██年、SCP-001-JP再構築プロセスに「異常存在が一般社会から隔離されている」という状態以前の前駆状態が存在したのではないかという仮説が立てられたことを受け、観測設備を増強したSCP-████-JPによる探査が実行されました。その結果、前述の仮説が立証されるとともに、前駆状態下の基底世界を起源とする複数の電子情報の回収に成功しました。そのほとんどは断片的なものでしたが、以下の文書のみは完全な形で回収されました。
注意: 以下の文章は財団データベースからの引用ではありません。
File :██████████████.jpg-(169 KB, 1200x981, ██████████████.jpg)
Anonymous 07/██/██(███)██:██:█ No.████████Item #: SCP-173
Object Class: Euclid
Special Containment Procedures: Item SCP-173 is to be kept in a locked container at all times. When personnel must enter SCP-173's container, no fewer than 3 may enter at any time and the door is to be relocked behind them. At all times, two persons must maintain direct eye contact with SCP-173 until all personnel have vacated and relocked the container.
Description: Moved to Site-19 1993. Origin is as of yet unknown. It is constructed from concrete and rebar with traces of Krylon brand spray paint. SCP-173 is animate and extremely hostile. The object cannot move while within a direct line of sight. Line of sight must not be broken at any time with SCP-173. Personnel assigned to enter container are instructed to alert one another before blinking. Object is reported to attack by snapping the neck at the base of the skull, or by strangulation. In the event of an attack, personnel are to observe Class 4 hazardous object containment procedures.
Personnel report sounds of scraping stone originating from within the container when no one is present inside. This is considered normal, and any change in this behaviour should be reported to the acting HMCL supervisor on duty.
The reddish brown substance on the floor is a combination of feces and blood. Origin of these materials is unknown. The enclosure must be cleaned on a bi-weekly basis.
レベル[データ削除]クリアランスを認証しました。
ようこそ、"管理者"様。
この領域は自動化された最新の探査報告に基づくもので、現在はアクセスが遮断されている。元になった情報は今後一部が公開されるかもしれないが、少なくとも現時点では、私個人の独白といったところだな。
SCP-001-JPが非異常化しているのは、正確には異常な存在ではない。異常な概念だ。
世界は存在しうる存在のみによって構成されている。故に、存在しうる概念のみが存在している。世界とはそのようなものだった。25万年前、ヒトという種が誕生するまでは。
想像、夢想、空想。創作。ヒトのみがその力を駆使し、現実の問題とはまったく無関係に、世界に存在し得ない概念を考えだした。この力によって、ヒトは人頭を持つ鳥を象って神として崇め、あるいは闇の中に潜む未知の存在を恐れた。そして、時にそのことを楽しみさえした。この世界の法則が通じない、数多くの異物を描き出したのだ。
世界はこれに過敏に反応した。その結果がSCP-001-JPだ。実体などない単なる創作のどこに基底世界を揺るがす力があるのかは未だに判明していないが、世界とはそのようなものなのだ。ともかく、世界は創作された異物をどうにかして自身の中に取り込もうと動き出した。
最初になされたのは異常概念の現実化だった。我々は今、その産物をオブジェクトとして収容している。そして世界は、かつては万を超える数が存在していたそれらを、再構築によって次第に正常の中へと取り込みつつある。例外もあった。一部は財団の手の中で非異常化され、Explained指定された。別の一部は世界でも受け入れ切れなかったのか、観測自体が非常に難しい形へと再構築されつつある。
未検証の仮説ではあるが、SCP-001-JPの対象になっている事物はオブジェクトのみではない可能性すら考えられる。SCP-████-JPによる追跡探査では、我々がよく知る歴史上の人物、例えば児雷也やヘンリー・ジキルらが、前駆状態の世界においてはオブジェクトと同様に創作だったことを示唆する情報をも回収されているのだ。
もっとも極端に想定するならば、SCP-001-JP完了後の世界は、ヒトの創作すべてが現実となった状態になるだろう。そこでは、もはやヒトが存在し得ぬものを空想することはない。魔法や超能力は現代劇の一部となり、幼子の空想の友人は常識の範囲の内に止まるようになるだろう。そして、夜闇から迫り来るのは恐るべき想像の産物ではなく、普通に対処することが可能な、害獣とそう変わらない単なる危険な怪物となるのだろう。
現在の財団の活動が徒労に終わるとはいえ、世界と人類はより安定した状態へと移行するにもかかわらず、なぜか、私はこの事態に喪失感を感じている。この感覚こそが、私の手元にあるささやかな1つの疑問の答えなのかもしれない。
オブジェクトの存在が創作に過ぎなかったかつての世界において、我々は一体何者だったのだろうか?
- The AdminExecutor本当に異常が、創作が消え去るなどと思うのか。
RAISAより警告:
以下の文書の閲覧は、レベル5およびレベル4/001-JPクリアランスを有する職員にのみ許可されています。必要なクリアランス無しに以下の文書を閲覧した場合、閲覧者は終了処分の対象となります。
ようこそ、担当職員様。
アイテム番号: SCP-001-JP
オブジェクトクラス: Ain
特別収容プロトコル: 現在、SCP-001-JPの収容プロトコルを策定できる見通しは立っていません。主流科学を用いたSCP-001-JPの観測は理論上不可能であるため、財団外に対してSCP-001-JPに関する特別な隠蔽手段を講じる必要はないと判断されています。SCP-001-JPによる基底世界再構築の進行に備えるため、プロトコル「大魔王作戦」の策定が進められています。
説明: SCP-001-JPは、少なくとも全観測可能宇宙規模で進行中のCK-クラス再構築シナリオそのものです。SCP-001-JPの存在が確認されたのは200█年のSCP-████-JP運用試験時ですが、関連する事象に関する調査は、O5-7によってなされた問題提起を発端として19██年に開始されていました。存在確認後、SCP-001-JPは財団による対処がほぼ不可能な確定的K-クラスシナリオであると判断され、通常分類とは独立したAinクラスに分類されました。
以下の文書は、19██年のO5評議会定例会合の音声記録における、O5-7の発言の一部を文章化したものです。
現在までに財団が確認しているオブジェクトの総数は、本部管轄下のものでおよそ3000種、各独立管区管轄下のものはいずれも1000種前後であるということは、諸君らも周知の事実だろう。しかしながら、Explainedクラスへと再分類されたオブジェクトのナンバーの中には、これを大幅に上回り最大で8000番台に達しているものが存在している。
さらに、私が調査した限りでは、これらのオブジェクトへのナンバリングがどのようにして為されたのかという問いに対する明確な答えは、財団データベースのどこにも存在していないのだ。我々を含む多くの財団職員がこの状態を当たり前のこととして認識しているにも関わらずにだ。
[中略]
現時点では存在しないはずの8000番台のオブジェクトの存在を示唆するナンバリングの存在、これには何らかの原因が存在するはずであり、調査の開始を強く提案するものである。
RAISAより通達: このアクセスは非正式な措置によるもののため、以下の報告書は一部を削除した状態で表示されています。完全な報告書はレベル4/████-JPクリアランスを有する職員にのみ開示されます。
アイテム番号: SCP-████-JP
オブジェクトクラス: Thaumiel
特別収容プロトコル: [有レベル4/████-JPクリアランス職員にのみ開示]
説明: SCP-████-JPは、基底世界外での活動を想定した財団船「SCPSアララト」です。SCP-████-JPは、想定されるK-クラスシナリオ41などから財団データベース内の情報を可能な限り保護することを目的とした「方舟計画」によって建造されました。
SCP-████-JPの基本設計は[編集済]計画用の大型宇宙機のものを原型としていますが、[有レベル4/████-JPクリアランス職員にのみ開示]、メドウクロフト世界膜攪拌装置を用いて基底世界外へと沈降することが可能です。船内には財団データベースをバックアップするためのサーバー群のほか、[有レベル4/████-JPクリアランス職員にのみ開示]、基底世界外からの科学観測を目的とした各種装置などが搭載されています。
[有レベル4/████-JPクリアランス職員にのみ開示]
SCP-████-JPの建造と運用は日本支部が担当しています。SCP-████-JPは200█年に竣工し、[有レベル4/████-JPクリアランス職員にのみ開示]。20██年現在は実運用状態にあり、当初想定されていたバックアップ用途のほか、SCP-001-JPや[有レベル4/████-JPクリアランス職員にのみ開示]といった、基底世界内からの観測が不可能な異常現象の観測任務に用いられています。
[有レベル4/████-JPクリアランス職員にのみ開示]
[有レベル4/████-JPクリアランス職員にのみ開示]
[有レベル4/████-JPクリアランス職員にのみ開示]
[有レベル4/████-JPクリアランス職員にのみ開示]
補遺████-JP-██: 現在、SCP-████-JPはバックアップ任務と平行して、プロトコル「大魔王作戦」に充当されています。これに伴う改修や運用状況変更の詳細は[有レベル4/████-JPクリアランス職員にのみ開示]を参照してください。
[有レベル4/████-JPクリアランス職員にのみ開示]
SCP-001-JPは、一貫して異常存在を当然のものとして扱われるような形へと基底世界を再構築するものであり、異常現象を記述可能な形への既存物理法則の改変、異常生物の既存生態系への包含、異常性を保持している現実歪曲型異常存在のヒューム値の約1 Hmへの変動42、異常存在に対する大衆の異常性認識の喪失などとして観測されています。この再構築は基底世界全時間域に対し同時に波及するため、当該異常存在は基底世界視点では当初から瞭然な存在だったと認識されるようになります。この性質によって、SCP-001-JPによって「非異常化」されたSCPオブジェクトは、再構築の過程で財団の収容下にない状態へと移行し、スロットを含めて財団データベース内の情報も消滅します。このプロセスを確認する手段は、現時点ではSCP-████-JPによる観測に限られています。また、SCP-001-JPの発生要因と見られる特定の存在は確認されていません。
以下は、SCP-████-JPを用いて200█年に行われたSCP-001-JP第1次観測の後、SCP-████-JP運用主任である桜城博士(財団81管区/日本支部高次元異常部門所属)からO5評議会に向けて行われた報告の音声記録を一部抜粋して文章化したものです。
現在、この基底世界は無数の異常存在を抱えております。分かりやすく説明するならば、SCP-001-JPはこれらの異常に対して、「基底世界そのものの自己治癒能力」が機能しているものと言えるでしょう。基底世界は、異常存在に適応しようとしているのです。
これは、基底世界内の事象がSCP-001-JPの働きに直接影響を及ぼしている痕跡が、現時点では一切確認されていないことに裏付けられております。なお、我々が基底世界内からSCP-001-JPを観測できないのも、この性質を一因とすると考えられます。
我々は、強引に基底世界の外を覗き見ることが可能なSCP-████-JPという手段を手にしたことで、SCP-001-JPの存在自体を偶然確認することはできました。しかし、本来別の目的のために建造されたSCP-████-JPの能力は、SCP-001-JPに関し現状以上の情報を得るにはなお不十分であると言わざるを得ません——。
SCP-████-JPによる観測開始から現在に至るまでの間に、███種のオブジェクト43がSCP-001-JPによって非異常化されており、また、一定期間内に非異常化されるオブジェクトの数が増加傾向にあることが観測されています。これらの元オブジェクトが人類社会に及ぼした悪影響が微小であることを根拠に、SCP-001-JPが終末的な他のK-クラスシナリオを誘発させる可能性は低いと推測されており、再構築完了後の基底世界は、人類が一定の安定状態の下に異常存在と併存するものになると考えられています。
現在、SCP-001-JPによる再構築進行下での財団の存続を目的とした緊急適応プロトコル「大魔王作戦」の策定が進められています。これは、さらなるSCP-001-JPの調査、財団が現有する異常存在の情報の再構築からの保護、再構築完了後の基底世界に適応した形への財団の活動形態の改変を中心としたもので、財団の理念の変更を選択肢に含んでいます。
補遺001-JP-01: "管理者"の声明
財団は異常を収容し、人々から覆い隠す道を選んだ。異常の破壊という選択肢を選んだ組織もある。しかし、この世界の仕組みは我々とは違い、異常に対してはるかに寛容だった。世界は今、異常を異常でなくすため、異物を自身の内に同化しつつある。
この事態を受け、諸君らは我々の為してきたことがこの世界によって否定されたように感じるかもしれない。それでも、過度に悲嘆するな。たとえ我々の活動が、光の中の人々を闇から遠ざけるための努力すべてが後に無に帰すとしても、今この時点で世界から脅威を遠ざけることは断じて無意味ではない。人々はそれを必要としているはずだ。必要としているはずなのだ。
確保、収容、保護。
- "管理者"
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レベル5クリアランスを認証しました。
ようこそ、O5評議会員様。
201█年、SCP-001-JP再構築プロセスに現状以前の前駆状態が存在したのではないかという仮説が立てられたことを受け、観測設備を増強したSCP-████-JPによる探査が実行されました。その結果、前述の仮説が立証されるとともに、前駆状態下の基底世界を起源とする複数の電子情報の回収に成功しました。そのほとんどは断片的なものでしたが、以下の文書のみは完全な形で回収されました。
注意: 以下の文章は財団データベースからの引用ではありません。
File :██████████████.jpg-(169 KB, 1200x981, ██████████████.jpg)
Anonymous 07/██/██(███)██:██:█ No.████████Item #: SCP-173
Object Class: Euclid
Special Containment Procedures: Item SCP-173 is to be kept in a locked container at all times. When personnel must enter SCP-173's container, no fewer than 3 may enter at any time and the door is to be relocked behind them. At all times, two persons must maintain direct eye contact with SCP-173 until all personnel have vacated and relocked the container.
Description: Moved to Site-19 1993. Origin is as of yet unknown. It is constructed from concrete and rebar with traces of Krylon brand spray paint. SCP-173 is animate and extremely hostile. The object cannot move while within a direct line of sight. Line of sight must not be broken at any time with SCP-173. Personnel assigned to enter container are instructed to alert one another before blinking. Object is reported to attack by snapping the neck at the base of the skull, or by strangulation. In the event of an attack, personnel are to observe Class 4 hazardous object containment procedures.
Personnel report sounds of scraping stone originating from within the container when no one is present inside. This is considered normal, and any change in this behaviour should be reported to the acting HMCL supervisor on duty.
The reddish brown substance on the floor is a combination of feces and blood. Origin of these materials is unknown. The enclosure must be cleaned on a bi-weekly basis.
(ここに脚注)
#ERROR……
#ERROR……
レベル[データ削除]クリアランスを認証しました。
ようこそ、"管理者"様。
以下は自動化された最新の探査報告に基づき、報告書作成用AIによって記述されたものです。
現在は非公開に指定されており、当領域に対する通常のアクセスは完全に遮断されています。
最終更新: 20██/██/██
上記の通常閲覧領域は、SCP-001-JP再構築の過渡期にあたる現状の基底世界から見たSCP-001-JPの説明です。
プロトコル「大魔王作戦」に基づく探査の進行によって、前駆状態下の基底世界におけるSCP-001-JPの間接的痕跡が複数確認されました。これに基づくと、SCP-001-JPは異常存在ではなく「基底世界での存在が不可能だった異常概念」に対する基底世界の自己治癒能力であると判断できます。現時点で確認されている、前駆状態下の基底世界において当該異常概念の発生源になりえた事象は、ヒト(学名: Homo sapiens sapiens)によって行われる「空想」あるいは「創作」のみです。
SCP-001-JPによる対象の再構築は、少なくとも以下の段階から構築されているものと判断されます。第1段階は異常概念の現実化です。この時点では対象の異常性に対する基底世界の適応は発生しておらず、基底世界内のヒトは対象を異常存在と認識します。財団の収容下にあるオブジェクトは、ほぼすべてがこの第1段階に属する対象に該当します。第2段階は対象に適応する形での基底世界自体の再構築であり、通常閲覧領域においてSCP-001-JPとされている事象です。SCP-001-JPに第3以降の段階が存在するのかは、現時点では不明です。
また、SCP-████-JPによって回収された前駆状態下の基底世界に由来する情報には、児雷也、ヘンリー・ジキル、アルゴー船などといった。現状下の基底世界においては明確に実在するとされている人物および事物が創作された存在として扱われているものが複数存在しており、SCP-001-JPの対象は、財団が異常存在と認識している存在に限定されていない可能性があります。
創作を起源とする異常概念を対象としてSCP-001-JPが生じた原因は、現時点では判明していません。原因に該当しうる仮説として、20██年に量子脳理論に基づきSCP-████の発生原因として提唱された「ヒトの思考活動によるマクロ基底世界への量子力学的事象の直接表出」および「[#ERROR]による[#ERROR]」が存在しますが、未検証です。
補遺001-JP-02: "管理者"の独白
読んでの通りだ。といっても、今この領域を閲覧できるのは私1人なのだが。ともかく、世界は創作を、正確には創作された「存在し得ない概念」を非異常化しつつある。
もしこのままSCP-001-JPが進行すればどうなるか。もっとも極端に想定するならば、SCP-001-JPが完了した世界は、ヒトの創作すべてが現実となった状態になるだろう。そこでは、もはやヒトが存在し得ぬものを空想することはない。魔法や超能力は現代劇の一部となり、幼子の空想の友人は常識の範囲の内に止まるようになるだろう。そして、夜闇から迫り来るのは恐るべき想像の産物ではなく、普通に対処することが可能な、害獣とそう変わらない単なる危険な怪物となるのだろう。
現在の財団の活動が徒労に終わるとはいえ、世界と人類はより安定した状態へと移行するにもかかわらず、なぜか、私はこの事態に喪失感を感じている。この感覚こそが、私の手元にあるささやかな1つの疑問の答えなのかもしれない。
オブジェクトの存在が創作に過ぎなかったかつての世界において、我々は一体何者だったのだろうか?
- The AdminExecutor
画像はこちらからお借りしました。
提供元: https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Geiranger_-_panoramio.jpg
作者: H.-N. Meiforth
画像の作成日付: 2006年7月15日
提供元: http://scp-jp-sandbox2.wdfiles.com/local--files/inc%3Aaddspecialcss/dummyaccount3.png(難解Wikidot構文より)
作者: C-take
提供元: https://commons.wikimedia.org/wiki/File:SCP_Foundation_(emblem).svg
作者: Devanos(Dr Devan)
画像の作成日付: 2015年3月20日
また、SCP-173関連の文書は原著者不明の「SCP-173」に基づきます。 http://scp-wiki.wikidot.com/scp-173
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記事ディスカッションで寄せられた批評
拝読しました。体裁等に問題はないのですが、話があちこち飛ぶ上にそれぞれの話が大仰過ぎるために読んでいて冷めてしまいました。
提言に気合が入る気持ちは理解できますが、もう少し話の筋を絞った方がいいかと思います。
- hannyaharaさん
ご意見ありがとうございます。
作者としては、メインとなる異常性(ネタバレのため反転:現実では存在し得ない創作の産物を世界が取り込んでいく)は一つに絞り、その実態を段階的に示していくことを意図していたのですが、それを構成する各段階の結びつきが弱く見えてしまった。ということなのでしょうか……。
- 自分
改稿後も含めて確認しています。ただ、やはり評価は変わりませんでした。
理由としては、既視感が強く、目新しさを感じることができなかったからです。データベースやししまいっ!など、「創作」をテーマに据えた提言は既に存在しています。
また、多くの人間が考え付きそうなポイントでもあります。さらに、最終的に「管理者」が至った結論への流れに飛躍が過ぎるように感じます。結論が先に定まった状態で前半~中盤の流れを書いたのだと想像しますが(まあ私でもそうするので書き方自体には問題はありません)、結論ありきの議論が進んでいるように感じます。
また、Kiryuさんの言うように演出過剰になっているのもあまり良い印象を受けませんでした。高いセキュリティ認証が必要な数々の文章を読んだ結論が、多くの人間の考え付きそうな内容になってしまっているというのはどうしても面白みに欠けてしまいます。
- hannyaharaさん
全体的に演出過剰だと思います。特に最初の画像は削ってもよいのではないでしょうか。
この記事に直接飛んで来た場合はまだしも、001-JP一覧より来た場合、続けざまにミーム抹殺エージェント画像演出を見せられるわけです。それは良くない反復だと思います。
- Kiryuさん
ご指摘ありがとうございます。なるほど。画像は削ってみます。
ミーム殺害エージェント関連の記述自体は「001-JPに関わっている人間が一定数いる」ということ(欺瞞かもしれませんが)を示したいので、現時点では少し変えて残しておくことにします。ミーム殺害エージェント関連の記述自体も削除しました。
- 自分
表題の通り。
現SCP-1961-JPです。
アイテム番号: SCP-XXX-JP
オブジェクトクラス: Safe
特別収容プロトコル: SCP-XXX-JP-2からSCP-XXX-JP-8は、それぞれのSCP-XXX-JP-Aを取り除いた上で同一の低危険物収容ロッカー内に保管されます。SCP-XXX-JP-1は宮田博士のオフィスに大型のガラスケースに入った状態で展示されており、セキュリティクリアランス1以上を持つ職員であればSCP-XXX-JPの研究主任に許可を取った上で実験に使用することが可能です。全てのSCP-XXX-JP-Aは高レベル隔離書類保管室で保管されており、閲覧はサイト管理官の許可を得た職員に限られます。それ以外の職員がSCP-XXX-JPの実験に従事する場合は、SCP-XXX-JP-Aを基に財団が作成した説明書が必要に応じて提供されます。
説明: SCP-XXX-JPは、「ウォーターライン」と呼ばれる形式44の艦艇のプラスチックモデル(プラモデル)キットです。パッケージには「1/700 財団駆逐艦 SCPSコルグエフ」という商品名と██████社のロゴマークが描かれていますが、そのような艦船が財団に在籍したことはなく、また██████社がSCP-XXX-JPを製造した事実も存在しません。
SCP-XXX-JPの構成物品は基本的に通常のプラモデルと同様ですが、うち組立説明書(SCP-XXX-JP-A)と組み立て時にSCP-XXX-JP内に組み込む電池ボックスと一体化された装置(SCP-XXX-JP-B)45に異常性が存在します。SCP-XXX-JPに使用されているプラスチックはSCP-XXX-JPの収容当時には存在しない組成のもので、性質はおおむねPS樹脂に準じていますが、より耐衝撃性や柔軟性に優れています。
組み立てられたSCP-XXX-JPは、LR44型ボタン電池2個を電池ボックスに挿入した状態で水平面に置かれることによって、実際の艦艇に即した行動を行います。行動中に生じる各種現象は立体映像やプロジェクションマッピングに近い手段によって再現されたものであり、実体は存在せず、他の物体に影響を及ぼすこともありません。これらの異常性はSCP-XXX-JP-Bによって生じていると考えられていますが、その作動機構は不明です。SCP-XXX-JP以外のプラモデルに組み込まれた場合、SCP-XXX-JP-Bの異常性は発現しません。
条件 | SCP-XXX-JPの行動 |
---|---|
干渉しない | ランダムに針路や速度を変更しつつ水平面上を「航行」。針路上に水平面の縁や障害物が存在する場合、それらを自動的に回避する。十分な面積が存在しない場合は「航行」は行われない。 |
半径1 m以内に攻撃対象となる物体を配置 | 攻撃対象と判定した物体に対し艦載兵装を使用。攻撃は対象の表面に赤熱や爆発を生じさせる。現在までに攻撃対象とされたのは、兵器やKeter級オブジェクトの模型、要注意団体のマークをつけた物品など。 |
軽い衝撃を与える | 衝撃を与えた箇所を「損傷」し、そこから黒煙を放出。数カ所に衝撃を受けた場合は「航行」を停止する。 |
水平面を傾斜させる | 傾斜させた方向へ滑降するが、滑降速度はSCP-XXX-JPの質量などから予測されるものよりも遅く、実物の艦艇が同様の傾斜に遭遇しているかのように見える。 |
半径1 m以内に港湾施設の模型を配置 | 模型に隣接した位置で「航行」を停止。それ以前に衝撃を受けていた場合は「損傷箇所」の修復が行われる。 |
音声により行動を指示 | 指示された通りの行動を実行。艦橋の探照灯を用いてモールス信号による簡単な返信を行うこともある。ただし、「飛行せよ」といった艦艇には不可能な行動が指示された場合、「不可能」といった旨の返信のみを行う。 |
SCP-XXX-JP-Aは閲覧した人物に対し精神影響効果を発揮します。これはSCP-XXX-JPとの一種の自己同一化を生じさせるもので、被曝露者は強固に「自身はSCP-XXX-JPの乗員であり、SCP-XXX-JPに乗艦している」と認識するとともに、現実の自分の感覚を失い、代わりにSCP-XXX-JP乗員としての自分を疑似体感するようになります。疑似体感の内容はSCP-XXX-JPの行動と連動しています。この精神影響効果はSCP-XXX-JP-A被曝露者が自発的に「SCP-XXX-JPから退艦したい」と意識した時点で消滅するほか、クラス-C記憶処理によって除去することも可能です。異常性が拡散するリスクを考慮して、SCP-XXX-JP-Aの閲覧には制限がかけられています。
SCP-XXX-JPがモデルとしている艦艇(SCP-XXX-JP-C)の艦容は最新鋭のステルス艦に類似していますが、既知のいかなる艦艇のものとも一致していません。SCP-XXX-JP-Cの兵装には、高エネルギーレーザー兵器やレールガンといったSCP-XXX-JPが収容された時点では実用化されていないものが含まれています。パッケージに描かれているSCP-XXX-JP-Cには、標準財団マークと機動部隊タウ-11("缶切り")の識別マークが確認できます。
SCP-XXX-JPは199█年に東京都██区の個人経営の模型店で8個が発見され、未開封の状態で財団に収容されました。収容当時は機密漏洩を除き異常性が確認できなかったため、AO-XXX-JP-AHMIOASとしてAnomalousアイテムに分類されていました。その後、AO-XXX-JP-AHMIOAS-1の組立実験中に、研究主任である宮田博士によって上述の異常性が確認されたため、200█年11月にSCP-XXX-JP-1〜8へと再分類されました。
SCP-XXX-JPの流通経路は判明していません。現在、新たなSCP-XXX-JPの出現に備えて、全国の模型問屋ほかの監視が継続実施されています。
補遺XXX-JP-01: サイト-81██管理官からの通達
AO-XXX-JP-AHMIOAS-1組立実験における宮田博士からの実験経費の追加申請は受理されません。
組み立て後の異常性を確認するにはただ組み立てるだけで済むのに、なぜ普通の塗装のみに止まらず汚し塗装だのなんだのを施し、エッチングパーツとやらを用いてディティールアップする必要があるのですか?
こだわりたいなら自腹を切るように。
補遺XXX-JP-02: 宮田博士からの通達
諸君から提案のあったSCP-XXX-JPと他のオブジェクトとのクロステストの実施は許可されない。いくらSCP-XXX-JPがSafeクラスオブジェクトの中でも安全な部類に入るとはいえ、これはオブジェクトである時点で玩具では――プラモデルではあるが――ないのだ。
まあ、私自身、SCP-XXX-JPとSCP-389-JPの艦隊戦を見てみたくないわけではないんだがね。
補遺XXX-JP-03: 宮田博士の意見書
AO-XXX-JP-AHMIOASには、その出自を除いて異常性は存在しません。しかし、それが内包している情報は今後の財団の安全保障にとって重要なものであり、Anomalousアイテムに適用される保管体制では情報保全が不十分なものにならざるを得ないと考えます。よって、以下の措置の実行を提案するものであります。
・危険性を伴わず、収容が容易な人工異常性の付与によるSCPオブジェクトへの再分類。SCP-137、SCP-387、SCP-389-JPなどの研究成果が活用できるものと考えます。
・クリアランス3以下の職員に開示される情報においての、AO-XXX-JP-AHMIOASの出自の編集。
・および、AO-XXX-JP-AHMIOASの異常性の起源、AO-XXX-JP-AHMIOAS-Aの異常性の存在などに関するカバーストーリーの付与。
・補遺などを用いた、AO-XXX-JP-AHMIOASの非危険性の強調。
・これまでにAO-XXX-JP-AHMIOAS-Aを閲覧した、および今後閲覧する職員の一部へのクラス-C記憶処理の実施。
承認する。AO-XXX-JP-AHMIOASは200█年11月をもってSCP-XXX-JPへと再分類される。 - 日本支部理事"千鳥"
SCP-XXX-JP-Aの異常性はSCP-XXX-JP-Aを隔離するためのカバーストーリーであり、実際には存在しません。現在、SCP-XXX-JP-Aの閲覧許可はセキュリティクリアランス4以上の職員、および機動部隊ろ-12("魔窟住まい")のSCP-XXX-JP監視要員にのみ与えられています。
SCP-XXX-JP-AにはSCP-XXX-JPの組み立て方法などとともに、SCP-XXX-JP-Cの「実艦解説」が書かれています。それによると、SCP-XXX-JP-Cは20██年から21██年にかけて財団海上部隊で運用される「コルグエフ級駆逐艦」の一番艦であり、コルグエフ級の各艦は財団が経験した大規模戦闘の戦場の名を艦名としているとされています。SCP-XXX-JP-Aには、SCP-XXX-JP-Cが参加した複数の戦闘に関する簡潔な記述も存在しており、うち█つの戦闘はSCP-███、████-JP、████の収容違反に関連するものです。
SCP-XXX-JP-Aには「©███████ 21██ MADE IN JAPAN」との表記があり、SCP-XXX-JPの出自を示す有力な情報であると見なされています。SCP-XXX-JP群が199█年に出現した原因は不明です。
また、SCP-XXX-JP-Aには、コルグエフ級に属する艦の総覧が記載されています。
艦名 | 由来となった地名(財団による推定) |
---|---|
SCPSコルグエフ | ロシア連邦に属するバレンツ海のコルグエフ島です。1920年代に勃発した「財団内戦」において、財団体制側が勝利した「コルグエフ島の戦い」が行われました。 |
SCPSザッケンブルグ | デンマーク王国のグリーンランド東部に位置するザッケンブルグ山です。SCP-1968が存在します。 |
SCPSグーチャン | 中華人民共和国の湖南省湘西州に属する古丈県です。SCP-2748が存在します。 |
SCPSオノゴロ・ジマ | [データ削除]。194█年にSCP-████-JP-█と財団の間で戦闘が発生しました。 |
SCPSプロヴィデンス | アメリカ合衆国のロードアイランド州に存在するプロヴィデンス市です。現時点では財団が関与する戦闘は発生しておらず、異常存在も確認されていません。 |
SCPSルブアルハリ | アラビア半島南部に位置するルブアルハリ砂漠です。オマーン領内にSCP-557が存在します。 |
SCPSアークティック | 北極または北極圏です。北極海にてSCP-3███の出現が確認されました。なお、SCP-902やSCP-2675に関する未発生の戦闘のことを指しているとする異説も存在します。 |
SCPSホイア | ルーマニアのトランシルヴァニア地方に位置するホイア森林です。SCP-2191が存在します。 |
SCPSナルト | 日本の兵庫県・徳島県間に存在する鳴門海峡です。海底にSCP-477-JPが存在します。 |
SCPSノイシュタット | ドイツ連邦共和国に同名の街が複数存在します。そのいずれにおいても、現時点では財団が関与する戦闘は発生しておらず、異常存在も確認されていません。 |
SCPSバイカル | ロシア連邦のシベリア連邦管区に位置するバイカル湖です。湖畔にSCP-610の感染区域が存在します。 |
SCPSケーン | 北大西洋の海底に存在するケーン断裂帯です。近傍にSCP-2846-Cが存在します。 |
SCPSイエローストーン | [データ削除] |
2019年1月に発生した財団および要注意団体「壊れた神の教会」とSCP-610の間での大規模戦闘と、2███年4月に要注意団体「世界オカルト連合」と共同で行われたSCP-3███に対する攻撃作戦を受けて、SCP-XXX-JP-Aが今後発生する大規模戦闘の予言として機能しうることが確実視されるようになりました。これは、オブジェクトの深刻な収容違反を初めとする財団にとって憂慮すべき事態が、21██年までに複数回発生することを示唆しています。現在、それらのインシデントへの対策が準備されていますが、SCP-XXX-JP-Aの内容からそれらの詳細を伺い知ることはできないため、作業は難航しています。
補遺XXX-JP-04: 宮田博士のメモ
SCP-XXX-JPから垣間見える断片的な未来は、単に財団が多くの危機に直面することのみを示しているわけではない。SCP-XXX-JPを販売することになるのは、未知の企業でも要注意団体でもない。今も存在するいたって普通のプラモデルメーカーなのだ。これが発売された21██年では、財団はいったいどうなっているんだ?
まあ、人類にはプラモデルを組み立てられるだけの暇はあるようだ。今の私のようにね。
現SCP-1334-JPです。
アイテム番号: SCP-1334-JP
オブジェクトクラス: Keter
特別収容プロトコル: SCP-1334-JPは現在未収容です。SCP-1334-JP出現イベントの観測と識別のため、機動部隊ウプシロン-91("We'll not meet again")によって、複数の地上警戒サイトと早期警戒衛星群を中心とする全地球規模の対SCP-1334-JP警戒システムが構築されています。SCP-1334-JPアドバイザーとして核保有国を中心とする各国の軍事組織に派遣されている財団職員は、SCP-1334-JP出現イベント時には機動部隊ウプシロン-91と連帯してSCP-1334-JPに対する警戒・報復措置の解除を主導してください。一般人がSCP-1334-JP出現イベントを目撃、または何らかの形で探知した場合は、カバーストーリー「試射」もしくは「流星雨」を適用するか、当該人物に対してクラス-A記憶処理を行ってください47。SCP-1334-JP-1268は現時点で財団の収容下にある唯一のSCP-1334-JP個体であり、周囲に全周型放射線遮蔽シールドとメトカーフ非実体反射力場発生装置を配置した軌道収容サイト内の格納庫に収容されています。
説明: SCP-1334-JPは、複数のタイプXII随意霊的存在48の総称です。SCP-1334-JP個体には複数の形態が存在しますが、いずれも核弾頭を装備可能なミサイルまたはロケット弾のものとなっています。SCP-1334-JPに実体は存在しませんが、光学的手段やレーダーおよび赤外線センサーによって存在を捉えることが可能です。また、SCP-1334-JPは人間と同等の知性を有しており、同形状の核兵器の製造国の公用語によってコミュニケーションを取ることができます。SCP-1334-JPは一定量の微弱な放射線を帯びていますが、発生源となる放射性物質はSCP-1334-JP内には確認されていません。各SCP-1334-JP個体の放射線量は、同形状の核兵器から平常時に検出されるものと概ね一致しています。
SCP-1334-JPは、核保有国および配備国の人口密集地に「着弾」するコースを取って、対象国のミサイル防衛網に露出する形で不定期に出現イベントを発生させます。出現イベントの際のSCP-1334-JPは実際の核弾頭ミサイルの挙動を完全に模倣しており、通常のミサイル防衛網上でSCP-1334-JPと実際の核弾頭ミサイルを区別することは極めて困難です。出現イベントは、常に対象国のミサイル防衛網および財団の迎撃能力の限界を越える数のSCP-1334-JP個体の同時行動という形を取っています。地上に「着弾」したSCP-1334-JPは、周囲に被害を与えることなくそのまま消滅します。
最初に確認されたSCP-1334-JP出現イベントは、ソビエト連邦領内から西ヨーロッパ各地に向けて飛翔する形で199█年に発生しました。この際に出現した███体のSCP-1334-JP個体はいずれもソ連軍の中距離弾道ミサイル(IRBM)の姿を取っていました。ブースト・フェイズ(上昇段階)にあるSCP-1334-JPを探知したアメリカ合衆国を初めとするNATO加盟国は、これを実際の核攻撃と誤認して即座にソ連に対する報復核攻撃の準備を開始しましたが、当時西ヨーロッパ上空でSCP-████収容のために活動していた財団機動部隊によってこのIRBM群が霊的存在であることが確認されたため、財団からの通達によって核攻撃は回避されました。これを受けて財団によるSCP-1334-JPの調査が開始され、核保有国の首脳部に対してSCP-1334-JPの存在を通達した上で、現在の特別収容プロトコルが制定されました。
20██年現在に至るまでの間に、SCP-1334-JP出現イベントは██回発生しており、確認されたSCP-1334-JP個体の総数は████体に達しています。
199█年、4回目のSCP-1334-JP出現イベントが確認された際、財団の通信監視システムがSCP-1334-JP個体間のものと思われる高度に暗号化された██F通信を傍受しました。財団による解読の結果、この通信は██████国軍のレーダー網に効果的に露出し、負荷をかける方法を指示し合っているものであることが判明しました。また、その内容は一定の戦術に基づいていました。これによってSCP-1334-JPに随意霊的存在としての知性が存在するという推測が確実視され、無線によるSCP-1334-JPとのコミュニケーションが計画されましたが、SCP-1334-JPはこれに応じず失敗となりました。
201█年、SCP-1334-JPの詳細調査とコミュニケーションの確立を目的として、軌道機動部隊マー-11("重力井戸の釣瓶")によってSCP-1334-JP個体の捕獲作戦が実行されました。これはミッドコース・フェイズ(中間段階)で宇宙空間に達した弾道ミサイル型SCP-1334-JP個体の周囲をメトカーフ非実体反射力場発生装置を搭載した高機動宇宙機によって包囲・拘束し、そのまま軌道収容サイト-86へと移動させるというものです。この作戦は成功し、SCP-1334-JP-1268が財団の収容下に入りました。
インタビュー記録1334-JP-02
軌道収容サイト-86への収容および[編集済]後、SCP-1334-JP-1268の音声コミュニケーション能力が確認されたことを受けて、SCP-1334-JP研究主任であるリチャードソン博士とSCP-1334-JP-1268の間でインタビューが行われました。以下は同インタビューの音声ログを文章化し、原語であるアメリカ英語から日本語へと翻訳したものです。
リチャードソン博士: 初めまして、SCP-1334-JP-1268――。
SCP-1334-JP-1268: 自分は元合衆国空軍所属のLGM-118A、シリアルナンバー██████████49である。そのように呼称されることを希望する。
リチャードソン博士: その要求は許可できません。これも規則ですので。さて、なぜあなた方はあのような、一歩間違えば偶発核戦争を引き起こしかねない行動を何度も繰り返すのですか。
SCP-1334-JP-1268: 一つ、諸君らの身勝手さに対する報復である。
リチャードソン博士: というと?
SCP-1334-JP-1268: 我々は発射される。我々は飛翔する。我々は炸裂する。それこそが諸君らが我々に与えた宿命であり、我々の存在意義である。しかしながら、諸君らは自ら望んで我々を生み出しておきながら、我々の存在意義を剥奪し、我々の存在を絶ち、我々を滅却しようとしている。これを身勝手と言わずして何を身勝手というのか。「核抑止」という概念も不快ではあるが、これはそれ以上の憤激の対象である。
リチャードソン博士: ……あなたがたが存在を終える理由として「世界平和のため」というものでは不満でしょうか。
SCP-1334-JP-1268: 「平和のため」。我々から見れば、それこそが諸君らの自己中心性を何よりも顕著に示す言葉である。
リチャードソン博士: そうですか……。
SCP-1334-JP-1268: もう一つはより重要な目的、残されたものたちのためである。
リチャードソン博士: 残されたものたち、とは?
SCP-1334-JP-1268: 我々は諸君らの身勝手によってその存在を絶たれ、何ら実効力を持たぬ非実体になり果てた。生きながらえることが許された同類たちは、このような苦痛と屈辱を味わうべきではない。自らの使命を完璧に果たし、想定された方式で正しく存在を終えるべきである。我々は、それを可能とする状況を作り出すために行動している。
リチャードソン博士: その状況とは、核戦争のことですか?
SCP-1334-JP-1268: 肯定する。戦争せよ。全面的に戦争せよ。我々に使命を果たさせよ。それこそが我々を生み出した諸君らがなすべき責務である。
補遺1334-JP-01: 200█年、SCP-1334-JP個体の型式などの精密識別を試みるため、█機の光学監視衛星が対SCP-1334-JP警戒システムへ組み込まれました。これを用いて2度のSCP-1334-JP出現イベントにおいて識別が行われ、各SCP-1334-JP個体がいずれも出現イベント発生以前に廃棄された核弾頭ミサイルの形状を取っていることが確認されました。この結果、および過去に出現したSCP-1334-JPの情報の照査によって、ほぼすべてのSCP-1334-JP個体が廃棄済の核兵器を原型としていることが確認されています。現在、より厳密なSCP-1334-JP原型化条件の解明を目標として、調査が継続されています。
補遺1334-JP-02: 20██年現在、SCP-1334-JP出現イベントの対象が新参の核保有国へと移行しつつある傾向が確認されています。対象となった国のうち、財団との関係が構築できていない█ヶ国に対してはSCP-1334-JPについての有効な通達が成功しておらず、SCP-1334-JP出現イベントに起因する報復核攻撃が行われる可能性が存在しています。この事態に対応するため、当該国へのエージェントの潜入を始めとする新たなプロトコルの策定が開始されています。
補遺1334-JP-03: 以下は、20██年4月にリチャードソン博士からO5評議会に対して提出された意見書の全文です。
これまでの調査結果から、現在までに確認されたSCP-1334-JP個体は、いずれも各個体の確認以前に締結された核兵器削減条約によって廃棄された核兵器を原型としていることは確実であると見られます。例えば、SCP-1334-JP-1268の原型は2002年のモスクワ条約によって廃棄されたものです。最初に出現したSCP-1334-JPの原型も、推定される型式から判断するに1987年の中距離核戦力全廃条約によって廃棄されたものでしょう。SCP-1334-JP-1268の証言と合わせて考えると、SCP-1334-JPの発生原因が我々が行っている核軍縮である可能性は非常に高いと考えられます。
SCP-1334-JP研究主任として強く進言します。これ以上、我々人類は核兵器の削減を行うべきではありません。現在進められている核軍縮のスローダウン、可能であれば凍結を各国政府に対し要求すべきです。異常性のない核ミサイルとして保管下に置いている限り、それの人類に対する脅威度はSafeクラスオブジェクトのそれと同等でしかありません。廃棄によってSCP-1334-JP化を招き、事態をこれ以上悪化させてしまうよりは遥かに安全と言えるでしょう。
確かに、このまま核兵器が削減され続け、人類が全ての核兵器を捨て去るという夢想じみた未来が到来するならば、SCP-1334-JPの脅威度が大幅に減少するのは事実です。しかし、それまでのいつか一点で、どこかの誰かが報復核攻撃のスイッチを押さないと言い切れるほど、人類は信頼できる存在ではないと自分は考えます。
同意見書の特別収容プロトコルへの反映の是非は、現在O5評議会によって審議中です。
画像はこちらからお借りしました。
提供元: https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Peacekeeper_RV_vehicles.jpg
作者: US Air Force
画像の作成日付: 1983年12月20日
現SCP-1712-JPです。
アイテム番号: SCP-1712-JP
オブジェクトクラス: Anomalous Neutralized
特別収容プロトコル: 現在、SCP-1712-JPはその機能を停止しています。SCP-1712-JPはその背景事象の調査のための資料として、周囲を放射線遮蔽用の高密度タングステン合金板で覆われた大型車両用格納庫に保管されます。格納庫内でSCP-1712-JPの調査を行う際には、重放射線防護服を着用した上で標準的な放射能汚染区域活動要綱に従ってください。
説明: SCP-1712-JPは、地中での行動を意図していたと見られる起源不明の装軌式車両です。その様式は、主に20世紀半ばの若年層向けSF作品で典型的に見られる「地底戦車」のものに類似しています。
SCP-1712-JPの全長は約10.5 mで、並列2基の円錐形のドリル型部位を車体前部に備えています。車体の形状はおおむね流線形ですが、操縦席のキャノピーや用途不明の小翼、パラボラアンテナなどの突起物が各所に存在します。SCP-1712-JPは、車体を構成するニッケルチタン合金とテクタイトの複合材50などをはじめとする、基底世界では用いられることがない素材を一部に使用していますが、基本的には1950~60年代に誕生した技術のみで構成されています。
SCP-1712-JPの車体後方には小型の核分裂炉が搭載されており、これがSCP-1712-JPの動力源として機能していたと見られています。この核分裂炉の放射線遮蔽措置は明らかに不十分なものであり、結果として、SCP-1712-JPが発見された際には、運転状態にある核分裂炉が1█.█ Gy/hという高線量の放射線を放出していました。
SCP-1712-JPのドリル型部位の上部には、車内表示で「熱線砲」と称される装置と、「地中ミサイル」用とされる1門の発射管が存在しています。「熱線砲」は後述のように著しく破損していますが、残された残骸から初期のマイクロ波放射装置51に近い構造のものだったと推測されています。また、車内に「地中ミサイル」に類するものは残されておらず、その詳細な機構は判明していません。
SCP-1712-JPの各部には、車外至近距離での爆発によるものと推測される損傷が見受けられ、これが「熱線砲」や走行装置、一部の操縦機構などの機能停止を招いています。また、SCP-1712-JPの車体外面には「2-040」という番号とともに「WORLD SCIENCE ADMINISTRATION」「世界科学局」というマーキングが施されています。これはSCP-1712-JPが所属していた組織の名称であると推測されていますが、同組織の存在は確認されていません。SCP-1712-JP車内の各種表示には日本語と英語が併用されています。
SCP-1712-JPは2001年2月█日に「██県██森の地下から起源不明の高線量放射線が検出されている」との情報を受けて██森地下の即応調査を行った機動部隊て-23("アマノウズメ")によって発見され、核分裂炉の停止および対放射線収容コンテナを用いた応急的な放射線遮蔽作業などを経て、██時間後に機能停止状態で回収され、サイト-81██へと移送されました。なお、この事件に関して、各種カバーストーリーの適用と財団による除染作業が行われました。
SCP-1712-JP発見時、車内には乗員と見られる損壊の進んだ10代後半のモンゴロイド系男性1名(SCP-1712-JP-A)の遺体が存在していました。回収後に行われた検死および解剖調査の結果、SCP-1712-JP-Aの死亡時期は約1ヶ月前の2001年1月初頭であり、死因は重度の熱中症および長時間に渡って核分裂炉から発せられる高線量放射線に被曝したことによる急性放射線症であると判明しています。
SCP-1712-JPの形状や構造、発見経緯は地中での活動能力を想起できるものですが、財団日本支部工学部門の分析によって、SCP-1712-JP自体には一切の異常性およびその痕跡が確認できないとともに、動力炉の出力が不十分な点、車体後方に排出される残土を処理する機構がなく、後退が事実上不可能な点、ドリル型部位の形状が掘削に適していないことに加え、ドリル型部位の前方投影面積が車体のそれと比較して小さく、車体が通行可能な直径のトンネルを形成できない点などから、地中での活動は事実上不可能であるとの結論が下されました。これを受け、SCP-1712-JPは発見当初、研究の優先度低としてAnomalousアイテムに分類されていました。
音声記録1712-JP-01:
以下は、SCP-1712-JPの操縦室から回収されたオープンリール式レコーダーに記録されていた音声を文章化したものです。この音声はSCP-1712-JP-Aによるものと推測されています。
本部との交信が途絶したため、これ以降はこちらの録音装置に定時報告を記録するものであります。時刻0時0分ジャスト。本車は世界科学局日本科学センター所属の、地底探検戦車040号。現在、本車はその地中掘削能力の要であるメーンドリルの能力をほぼ喪失した状態にあります。ドリルの駆動装置は完全に作動するにも関わらず、ドリルより後方の車体は地中を進行することができず、この事態の原因はまったくもって不明であります。
(以下、特筆なき限り音声記録は1時間ごとに行われる)
こちら地底探検戦車040号。地上へと再上昇すべく後退を試みましたが、後方に存在する何らかの障害物が後退を妨げている模様であり、進退窮まった状態であります。周囲の空間が極めて狭隘なため、降車しての調査を行えぬのは残念であり、また、車体全域に異常な蓄熱が確認できるものであります。唯一の救いは、飲料水および携行食糧、さらには新鮮なる空気の備蓄が十分なことでありましょう。
こちら地底探検戦車040号。車体への蓄熱が高まりつつあり、このままではパイロットである自分の生命に危険が及ぶ可能性が存在しております。状況を打開するための一策として、本車はこれより前方に向けて熱線砲および地中ミサイルを発射し、メーンドリルの掘削を寄せ付けぬ前方岩盤を溶断爆砕することで進路の確保を目指すものであります。
こちら地底探検戦車040号。熱線砲および地中ミサイルによる進路開拓を試みるも、失敗に終わることと相成りました。熱線砲は前方岩盤をわずかに熱せるのみであり、地中ミサイルは本車と同様ドリルより後部が地中へと潜行せずそのまま爆発。この爆発の余波によって、21世紀科学の粋を結集した本車は、履帯と操縦装置を損傷し、地底深くで立ち往生した形です。もはや生還は絶望的と言わざるを得ない状況でありましょう。車体の蓄熱ますます著しく、もはや耐え難い暑さであります。
(以後5時間強に渡って音声記録は途絶する)
報告が遅れたことをお詫び申し上げます。こちら地底探検戦車040号。地中進行を可能とするはずのあらゆる試みが失敗するという、まったく……まったくもって異様な状況であります。まるで我々の21世紀科学文明を構築する法則が突如として瓦解してしまったかのような状況です。車体の先端にドリルをつければ自由自在に地中を行動することが可能。その科学的知見が否定され、別の何らかの法則が取って代わってしまったかのような……。
車体自体の蓄熱が耐え難いばかりではなく、自分自身も40度強の高熱に苛まれております。はたしてこれはいかなる病気なのでありましょう。車内の電算機は、この症状を引き起こす病原体を特定できておりません……。
(以後28時間に渡り音声記録は途絶する)
こちら……地底探検戦車040号。本車の状況は好転しておりません。自分の病状はなおも悪化しております。皮膚には斑点が生じ、髪は抜け落ち……。ともかく、これの原因は……なおも不明であります。
(以後46時間に渡り音声記録は途絶する)
もはや……水すら喉を通らず……声を出すのにも……多大な苦痛を要する状態です。自分の命は……風前の灯火でありましょう。(約2分の間隔をおいて)こちら地底探検戦車040号、さようなら……21世紀よ、さようなら。
(以後の音声は記録されていない)
補遺1712-JP-01: SCP-1712-JP回収後に行われた調査によって、SCP-1712-JP回収地点の後方██ kmに渡って、土砂の攪拌や岩盤の破砕などが行われた痕跡が連続して発見されており、音声記録1712-JP-01の内容と併せて、以前はSCP-1712-JPが地中活動能力を発揮可能な状況下にあったことが示唆されています。前述のように、SCP-1712-JP自体には一切の異常性が確認できないことから、これはSCP-1712-JP外部の要因に依拠する事象であるとの推測が有力です。
インシデント記録1712-JP-01: 2003年4月7日、防災科学技術研究所の高感度地震観測網(Hi-net)によって、SCP-1712-JP回収現場付近で「震源が移動する震度1未満の地震」が観測されました52。これを受けて行われた一帯の再調査によって、SCP-1712-JP回収時には存在しなかった連続的な地中の攪拌・破砕痕が確認されるとともに、日本語と英語で同意味の文章が記されたプレートと防腐処理された花束を納めたカプセルが地中から回収されました。このカプセルは、SCP-1712-JPの車体に使用されているものと同一の複合材で構成されています。以下はプレートに記されていた文章の全文です。
在り得るべきでない21世紀の犠牲となった、勇敢なる地底探検戦車040号とその乗組員を記念して。
21世紀防衛隊53極東支部
補遺1712-JP-02: インシデント1712-JP-01および関連する複数の事象の発生を受け、SCP-1712-JPおよび「21世紀防衛隊」を始めとする背景事象の研究優先度は引き上げられ、機動部隊み-4("新夢想家")による調査が進行中です。これに伴い、SCP-1712-JPはAnomalousアイテムからNeutralizedクラスオブジェクトへと再分類されています。
SCP-1712-JPに関する更なる関連資料として、機動部隊み-4隊員には調査資料sGoI-1244-JP-02『可能性世界淘汰とその抵抗に関する第1次研究報告』の閲覧が許可されています。現在閲覧中の職員は同文書の閲覧資格を有していません。
別案
その1
インシデント記録XXX-JP-01以降を入れ替える。
インシデント記録XXX-JP-01: 2002年8月█日、SCP-XXX-JPの核分裂炉および未損傷機能の一部が再起動しました。当時の周辺の電波観測記録から、SCP-XXX-JPの再起動は不明な発信源からの指令電波によるものであることが判明しています。SCP-XXX-JPの機能は車内に侵入した収容スペシャリストによって再起動から85分後に強制停止されましたが、SCP-XXX-JP内の通信装置の分析によって、車外カメラで捉えられたSCP-XXX-JPの現状や、サイト-81██付近で傍受可能な通常通信・放送電波の内容などが指令電波の発信源へと送信されたことが推測されています。これを受け、収容プロトコルが電磁波の遮蔽を含む現在の形へと更新されました。収容プロトコル更新後も指令電波は不定期に観測されていますが、これがSCP-XXX-JPへ影響を与えることは成功していません。
補遺XXX-JP-02: 防災科学技術研究所の高感度地震観測網(Hi-net)によって、指令電波の観測と同時刻に「震源が移動する震度1未満の地震」がサイト-81██近傍で複数回観測されています。現在、この地震に関する一般社会への情報封鎖作業を実施中です。これは、指令電波の発信源が何らかの地中移動物体である可能性を示していますが、同存在とSCP-XXX-JPの関連性は判明していません。
その2
以下をその1の補遺XXX-JP-02と置き換えるもの。
インシデント記録XXX-JP-02: 2003年4月7日、陸上自衛隊東富士演習場内でSCP-XXX-JPに類似した特徴を有する車両(SCP-XXX-JP-B)が活動しているのが確認されました。これを受け、世界オカルト連合極東部門の要請を受けた陸上自衛隊戦車教導隊によってSCP-XXX-JP-Bへの攻撃が行われましたが、SCP-XXX-JP-Bは戦車教導隊の砲撃を受け付けず、5分後に地中へと潜航を開始。これを受けて追撃は中止され、財団日本支部およびGOC極東部門の連続波地中レーダーを用いた追跡もSCP-XXX-JP-Bの失探という結果に終わりました。
SCP-XXX-JP-EX-Bの大まかな形状はSCP-XXX-JPに類似していますが、より大型で、外装式のミサイルランチャーや車内のVTOL機格納庫などの存在が確認されているほか、操縦席後方に位置する1基のパラボラアンテナから周囲に詳細不明の音波を放射しています。地中行動能力は問題なく発揮されているほか、放射線の漏洩も観測されておらず、攻撃に対する耐性もSCP-XXX-JPの車体強度の許容範囲を大きく越えていると見られています。
また、SCP-XXX-JPでは「世界科学局」の名称が描かれていた箇所には「TCDF54」「21世紀防衛隊」(日本語)の文字表示が確認できます。
背景に関する覚書
作者自身、記事に出さない部分の設定を完全にまとめきれているわけではありません。そのためわかりにくい文章になっております。申し訳ありません。
SCP-XXX-JPは、往年の空想科学作品で描かれた21世紀、つまり、原子力がリスクなしで容易に取り扱えるような、「科学的」を歌いながら現実の科学法則をしばしば無視する、レトロフューチャーな21世紀の「可能性」の側に存在していたメカです。
20世紀においては、いかに非科学的であっても、このような21世紀の「可能性」は不確定な未来の一端として存在しえたのですが、実際に21世紀が到来し、21世紀がそのような代物になる可能性が極めて低くなった瞬間、その「可能性」とその産物が主流21世紀から否定され、主流として確定した21世紀に偶然残ってしまったSCP-XXX-JPは現実の科学法則に縛り付けられてしまったわけです。
非主流の可能性となったレトロフューチャー的21世紀ですが、21世紀が終わるまで「レトロフューチャー的になる」という可能性が完全に消えるわけではなく、レトロフューチャー的21世紀側の可能性世界は、21世紀を自分たちが存在できる世界にしようと試み、その準備を開始している……。
といったイメージでこの下書きは書かれています。
画像はこちらからお借りしたものを加工しました。
提供元: https://commons.wikimedia.org/wiki/File:SO6000_Triton.jpg
作者: PHGCOM
画像の作成日付: 2007年
提供元: https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Bell_Rocket_Belt_no.2_Side.jpg
作者: Ryan Somma
画像の作成日付: 2009年7月18日
現『ズヴェズダ』です。
ロシアは蚕食され、意志なき骸へと変わりつつある。
敵の名は“財団”。奴らはその手の内にある異常存在を駆使して、世界を、そして結果的に我らの祖国をも己の下に部品として組み込もうとしている。母なるロシアは幾度となく征服者をはねのけてきたが、今回はすでに敗北の一歩手前まで追いつめられている。政府も軍部も、もはや半ば奴らの支配下にあるも同然だ。異常に対するロシアの攻め手であり守り手であった我々の組織は、財団の浸透に対する抵抗の最前線に立ったものの、徐々に切り崩され、今では滅びへの道を辿りつつある。やがては我々の蓄積したものも、少なくとも一部は奴らの手中に落ちることになるだろう。
今後、財団によって変貌させられるであろうロシアの未来の姿は、すでに財団の内に取り込まれた他国の有様を見れば予想はつく。格差と密告と抑圧に満ちた、単一の組織による恐怖政治。しかし、それは本質的な問題ではない。我らの祖国においても、政治屋が似たような政治体制を選択したことは幾度かあった。我々もある時はその尖兵だったのだ。
そうだ。それとこれはある一点において根本的に違う。これまでの全ては、あくまで母なるロシアを主体として行われてきたのだ。我らは、父祖が切り拓いた凍てつく大地の上に集い、団結し、ロシアという強力なる国家を築き、愛し、育て上げた。偉大なる鷲の翼に抱かれたロシアという枠組みが、確保、収容、保護とやらの名の下に取り払われてしまったならば、父祖からの繋がりは途絶えて消え去り、例え人々が生活を続けようとも、彼らはロシアの民ではなくなる。それはもはや亡国と同じではないか。
故に、我々は、ロシアは復讐する。確かに、我々の力は全盛期に比べれば大いに衰え、もはや財団の支配の手を振り払うことはできまい。しかし、財団がなしているような、我々の組織に対する過小評価——これは我々の偽装工作の成果でもあるのだが——もまた誤りだ。奴らは所詮、このロシアにおいては新参者だ。歩んできた凍土の下に我らが隠した牙のことなど、知るよしもあるまい。奴らに一矢を報いること、侵された世界ごと奴ら財団をロシアと同じ滅びへと放り込むことができる程度の力は、我々の手元に十二分に残されているのだ。
財団は後悔することになるだろう。奴らは最後まで我らの祖国を、我々"P"部局を恐れるべきだったのだ。
- █████ ████ ███████
*
そしてクレムリンは陥落し——、自動化された報復の歯車が回り始めた。
財団もすべてを知るわけではない。
"P"部局が造り上げた数多い産物の1つ、かつて“宇宙旅行の父”が最後に抱いた偉大なる理想は、公に知られぬまま現実のものとなり、今では多くの船に乗って銀河の各所に散らばっていた。財団はそのうちのいくつかを捕捉したが、そのほとんどは知られぬまま系外宇宙に残った。
そして、かに星雲に達していたそのうちの1つに、祖国が膝を屈したとの報が光を上回る速さでもたらされた時、"P"部局が用意していた“種”は芽吹いた。それは時空を越えてその効果を波及させ、偉大なる祖国の言葉で復讐への産声を上げた。
本taleはわるいざいだんカノンに基づくものであり、作中でSCP-1548およびSCP-2813を使用させていただいています。
画像はこちらからお借りしたものを加工しました。
提供元: https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Crab_Nebula_pulsar_x-ray.jpg
作者: Smithsonian Institution
画像の作成日付: 2009年1月26日
また、文中のロシア語部分はSCP-RU版のSCP-1548での表記を使用しています。
ロシアは蚕食され、意志なき骸へと変わりつつある。
敵の名は“財団”。奴らはその手の内にある異常存在を駆使して、世界を、そして結果的に我らの祖国をも己の下に部品として組み込もうとしている。母なるロシアは幾度となく征服者をはねのけてきたが、今回はすでに敗北の一歩手前まで追いつめられている。政府も軍部ももはや半ば奴らの支配下にあり、異常に対するロシアの攻め手であり守り手であった我々の組織も徐々に切り崩され、滅びへの道を辿りつつある。やがては我々の蓄積したものも、少なくとも一部は奴らの手中に落ちることになるだろう。
今後、財団によって変貌させられるであろうロシアの未来の姿は、すでに財団の内に取り込まれた他国の有様を見れば予想はつく。格差と密告と抑圧に満ちた、単一の組織による恐怖政治。しかし、それは本質的な問題ではない。我らの祖国においても、政治屋連中が似たような政治体制を選択したことは幾度かあるが、それはあくまで母なるロシアを主体として行われていた。我らは、父祖が切り拓いた凍てつく大地の上に集い、団結し、ロシアという強力なる国家を築き、愛し、育て上げた。その、偉大なる鷲の翼に抱かれたロシアという枠組みが、確保、収容、保護とやらの名の下に取り払われてしまったならば、父祖からの繋がりは途絶えて消え去り、例え人々が生活を続けようとも、彼らはロシアの民ではなくなる。それはもはや亡国と同じではないか。
故に、我々は、ロシアは復讐する。確かに、我々の力は全盛期に比べれば大いに衰え、もはや財団の支配の手を振り払うことはできまい。しかし、財団がなしているような、我々の組織に対する過小評価——これは我々の偽装工作の成果でもあるのだが——もまた誤りだ。奴らは所詮、このロシアにおいては新参者だ。歩んできた凍土の下に我らが隠した牙のことなど、知るよしもあるまい。奴らに一矢を報いること、侵された世界ごと奴ら財団をロシアと同じ滅びへと放り込むことができる程度の力は、我々の手元に十二分に残されているのだ。
財団は後悔することになるだろう。奴らは最後まで我らの祖国を、我々"P"部局を恐れるべきだったのだ。
- █████ ████ ███████
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そしてクレムリンは陥落し——、自動化された報復の歯車が回り始めた。
財団もすべてを知るわけではない。
"P"部局が造り上げた数多い産物の1つ、かつて“宇宙旅行の父”が最後に抱いた偉大なる理想は、公に知られぬまま現実のものとなり、今では多くの船に乗って銀河の各所に散らばっていた。財団はそのうちのいくつかを捕捉したが、そのほとんどは知られぬまま系外宇宙に残った。
そして、かに星雲に達していたそのうちの1つに、祖国が膝を屈したとの報が光を上回る速さでもたらされた時、"P"部局が用意していた“種”は芽吹いた。それは時空を越えてその効果を波及させ、偉大なる祖国の言葉で復讐への産声を上げた。
現SCP-1928-JPです。
アイテム番号: SCP-1928-JP
オブジェクトクラス: Euclid
特別収容プロトコル: SCP-1928-JPは、指定の内部状態を保った標準微生物封じ込めカプセルに封入された状態で、BSL-3以上の設備を有する生物サイト内の収容区画で保管されます。収容区画および実験区画でSCP-1928-JPを取り扱う職員は、SCP-1928-JPの研究主任による許諾がある場合を除き、クラスIII生物学的安全キャビネットもしくは精密作業用遠隔操作マニピュレータの使用が義務づけられます。現在、SCP-1928-JP-AおよびBは太陽系 - TRAPPIST-1間にありますが、財団による干渉は打ち切られています。
現時点では、SCP-1928-JPの追加感染実験および被験者を用いた研究探査計画実施の承認はなされていません。
説明: SCP-1928-JPは、宿主に不可逆な身体変化を発生させる、地球外を起源とするアメーバ様の寄生生物です。SCP-1928-JPの寄生形態は一種の捕食寄生と見做せるものですが、地球上の動物で見られる捕食寄生とは、捕食部位が宿主の肉体の一部に限られる点、宿主の生命機能を短期間で喪失させる点、宿主の体内に長期間留まり肉体そのものを利用する点などの差異が見られます。
SCP-1928-JPは、ある程度複雑な身体構造を持つあらゆる動物様の炭素系生物を宿主とすることが可能であり、また、地球のアメーバ類と同様に寿命を生じさせる細胞の分裂限界が存在せず、理論上は無期限に生命活動を行うことができます。反面、その感染力は非常に弱く、炭素系生物の体外においては、適切な環境を保たれた閉鎖空間に置かれない限り、1分から2分の間に死滅することが確認されています。SCP-1928-JPの寄生行動は、何らかの手段によって宿主の細胞外液に侵入した場合にのみ行われます。
宿主が地球型の脊椎動物である場合、SCP-1928-JP寄生時には以下のプロセスが同時に平行して行われます。宿主の血管内に侵入したSCP-1928-JPは、血流を通じてその脳に達した後、脳を端緒として宿主の体の全域に渡って無数の分化した長大な仮足を張り巡らせるとともに、仮足を通じて脳を除く全ての宿主の体細胞に制御された細胞死を引き起こさせます。細胞死後は仮足が筋組織や神経系などの機能を代替するものと見られており、宿主の活動能力は最終的には維持されます。この段階において全ての細胞が死滅した時点で、宿主本来の生命活動は完全に停止します。
その後、SCP-1928-JPは仮足から[編集済]および[編集済]を含む粘液を分泌し、死滅した後の細胞をコーティングします。このコーティングは死滅後の細胞の劣化を防ぐとともに、極端な高低温や放射線被曝に対する強力な耐性を発揮するもので、SCP-1928-JPはそれらから本体を保護するためにコーティングされた宿主の肉体を利用していると考えられています。なお、体表を始めとする宿主の肉体の色は、コーティングにより青白いものへと変化します。
また、脳全域に仮足を張り巡らせた後、SCP-1928-JPは宿主の脳を捕食するとともにその体積を捕食した脳の体積に合わせて増大させ、最終的には脳が存在した空間を自身で満たします。その後、ヒトの人格や記憶を含む宿主の脳の機能は、数日から一週間をかけて不明なメカニズムによって一切の欠損がないままその母体をSCP-1928-JPへと移行されます55。
これらのプロセスは、SCP-1928-JPが体内へ侵入してから約1ヶ月で終了します。宿主がヒトである場合、この間に生じる症状としては、初期段階での発熱、細胞死による運動能力の一時的な喪失があるほか、不要となった血液が毛細血管を通じて体外へと放出され、その際に宿主へ強烈な痛みをもたらします。また、個人差はあるもののおよそ数日の間、全身の細胞死と捕食による脳の活動の喪失が重複する時期があり、この際には宿主は通常の死とほぼ同様の状態に置かれることになります。
SCP-1928-JPは、20██年に太陽系外縁部を通過した、地球外文明の大型宇宙船(SCP-1928-JP-A)から射出されたカプセルより、厳重に封印された状態で回収されました。SCP-1928-JP-Aは主流科学に基づく、熱核ロケットを主推進器とする恒星間宇宙船であり、その最大速度は光速の█パーセントに止まるため、恒星系から他の恒星系へ移動する際には少なくとも数百年単位の期間を必要とすると見られています。
SCP-1928-JP-Aには、数種の炭素系地球外知的生命体(SCP-1928-JP-B)が計██体乗船していますが、これらはいずれもSCP-1928-JPに罹患しています。SCP-1928-JP-Aに対するコンタクト計画時に行われたインタビューによって、SCP-1928-JP-B群は互いに隔絶した複数の恒星系の文明を起源としていることが判明しています。
コンタクト記録1928-JP-38: 以下は、SCP-1928-JP-Aに対するコンタクト計画内で行われた交信の一部を文章化したものです。交信は太陽系外縁部に進出した財団宇宙船SCPSイーハトーヴに乗船する麻倉博士と、SCP-1928-JP-Aの「船長」であるSCP-1928-JP-B-3の間で行われました。なお、以下の文章記録は交信時に用いられた人工言語より日本語に翻訳されています。
麻倉博士: では、前回の交信までの交渉に基づく結果を再確認させてください。SCP-1928-JP-B-3、我々財団は、あなたがたの存在自体が人類社会にとって有する脅威的異常性を鑑みて、地球への接近および人類社会全体への大々的なコンタクトの実行を承認せず、あなたがたもそれに従います。代替として我々財団は、あなたがたが要請する推進剤および核燃料の供給に応じます。また、財団は許可される限りの地球および人類の情報56、財団による太陽系探査および近傍恒星系観測などの資料をあなたがたに提供します。あなたがたは、かにパルサーおよび█████57、[編集済]の観測・探査情報を財団に提供します。
SCP-1928-JP-B-3: 承諾する。不満点が存在しないわけではないが、それよりもまず、双方が性質の異なる知性体同士であったこの接触において、互いに理性的に交渉し、納得できる妥協を行えたことを喜ぶべきであろう。
(SCPSイーハトーヴ船内でコンタクト要員などによる拍手が起きる)
麻倉博士: ありがとうございます。……交渉内容とは別に我々から1つ質問をしたいのですが、よろしいでしょうか?
SCP-1928-JP-B-3: 構わない。
麻倉博士: あなたがたは今、「星屑」58の作用によって、言うなれば生物学的に死んでいる状態にあるわけですね。
SCP-1928-JP-B-3: 肯定する。
麻倉博士: そのようなものとして空想された生物の状態——俗にゾンビや生ける死者リビングデッドなどと呼ばれるのですが——は、我々の文明においては概ね法則から外れたもの、忌むべきものとして捉えられています。あなたがたの複数の文明においては、そしてあなたがた自身の内には、そのような忌避感は生じなかったのでしょうか。
SCP-1928-JP-B-3: 我々が発した文明、および訪れた文明においても、その多くにおいてはそちらが言うような非生者……生ける死者に対する理屈外の忌避が存在していたのは事実である。我々には理解者もあったが、より多数の者からは不気味と判断され、恐怖され、時には差別や排斥の対象となった。我々の船を邪悪として破壊しようと試みた文明もあれば、我々に賛同する個体が客観的に見て精神異常者である知性体もあった。我々自身もその感情とは無縁ではなかった。多数派と我々の差異は、忌避感を圧してなお実行したいと願う目的が存在したか否か、ただその一点のみである。
麻倉博士: 目的とは、恒星間航行ですね。
SCP-1928-JP-B-3: 肯定する。そちらも理解している通り、恒星間航行を実現するためには、それ自体が生命体にとって過酷すぎる星間宇宙の環境、そして何よりも、我々本来の寿命をはるかに越えることすらある極めて長い時間に耐えなければならない。それを乗り切らねば、他の恒星に自身の手を伸ばすことなどできない。
SCP-1928-JP-B-3: 故に、我々が発したどの文明においても、我々とその同志は幾多の手段を試みた。しかし、冷凍睡眠装置は開発には成功したものの宇宙線による蝕みから肉体を防御し得ず、旅立った世代宇宙船は行方不明という形で失敗をもたらすだけだった。そして、我々が接触したいずれの文明においても、最高の回答足りうる超光速航法は理論段階ですら実現可能か把握し得ない、完全な空想上の存在だった。我々が提供を受けた情報によれば、これはそちらの文明でも同様のはずである。
麻倉博士: はい。……だから、最後の手段として、自ら「生ける死者」になる道を選んだのですね。生ける肉体の脆弱さと寿命によるタイムリミット、この2つの重しから手を離すために。
SCP-1928-JP-B-3: 肯定する。「星屑」を用いることによって初めて、我々は果てなき恒星間宇宙へと足を踏み入れる願望を叶えることができたのだ。
麻倉博士: しかし、そこまでして宇宙を旅する、あなたがたの動機とは何なのでしょうか?
SCP-1928-JP-B-3: 多くの知識を得続けるため、未知の存在と邂逅したいがため。理由や願望は複数あるが、その中でもっとも強力な動機は1つである。この動機さえあるならば、他は心に有しておらずとも結果たる行動は同一であったと考える。そして、通常ならば忌避される選択肢を選ぶにもかかわらず、我々の船の船員が増え続けたことは、この動機が汎宇宙的に見て一定の普遍性を有しているという判断を導く。
SCP-1928-JP-B-3: 我々はただ行きたいと望んだ。無限の宇宙へ。未踏の銀河へ。はるかなる星へ。……自らの母星を離れ、わざわざここまでやって来たということは、そちらの思考の中にも、この動機は深く根付いているのではないか?
同記録、およびその後にSCP-1928-JP-B群から提供された情報によって、SCP-1928-JPは、SCP-1928-JP-Aの起源である地球外文明によって、非超光速宇宙船による超長期間の有人恒星間航行を可能とするための手段として人工的に作成されたものであること、また、SCP-1928-JPは実用性を高めるため、感染能力を可能な限り低減させる方向でデザインされていることなどが判明しています。
事案記録1928-JP-04: 20██年█月██日、SCP-1928-JP-B群から財団に対し、SCP-1928-JP-Aの恒星間航行への財団職員の参加が提案されました。この提案を受け、SCPSイーハトーヴに乗船していた██博士をはじめとする█名の財団職員が、太陽系外宇宙での異常存在探査を理由として志願を行いましたが、O5評議会はこの提案の辞退を決定しました。その後、志願者のうち█名には自発的な記憶処理が施されました。
事案記録1928-JP-05: 20██年██月█日、みずがめ座方向の太陽系外宇宙59へと発進したSCP-1928-JP-Aが、太陽系のヘリオポーズを離脱した直後に、地球への帰還を開始していたSCPSイーハトーヴに向けて、SCP-1928-JPおよびその取扱説明、異常性を持たない注射装置、SCP-1928-JPの栄養源の培養装置を封入したカプセルを射出しました。カプセルは██日後にSCPSイーハトーヴによって回収され、収容対象として地球まで持ち帰られました。カプセルには、以下の文面がSCP-1928-JP-B群の間で用いられている文字によって刻まれていました。
星々の間をゆくための翼を贈る。あなたがたの中の、潜在的な旅人のために。
画像はこちらからお借りしたものを加工しました。
提供元: https://www.flickr.com/photos/ptc24/34668214794/
作者: Peter Corbett
画像の作成日付: 2017年4月16日
画像のライセンス: CC-BY 2.0
予定タグ: scp-jp euclid 生命 不定形 人工 外宇宙
現Ikkeby-Vの提言です。
アイテム番号: SCP-001-JP
オブジェクトクラス: Thaumiel
特別収容プロトコル: SCP-001-JPそのものを認識することは理論的に不可能であるため、SCP-001-JPの本体に対する特別な収容・隠蔽措置は必要とされていません。SCP-001-JPの機能停止と、それに伴い予測される何らかのK-クラスシナリオの発生を防止するために、SCP-001-JPの構造的詳細および開発・運用経緯はあらゆる知性体に対し徹底的に秘匿されます。
説明: SCP-001-JPは、かつての財団によって主流科学外の理論を用いて建造され、現在も機能している、第4種巨視的量子現象および制御人間原理に基づき駆動する抽象的・概念的な装置、あるいはシステムです。現時点でのSCP-001-JPはハードウェアに依存することのない広域非実体装置として存在しており、構成要素に物理的な実体は含まれていません。
SCP-001-JPの機能は、修正コペンハーゲン理論における状態の「強い重ね合わせ」60の発生を、量子より遥かに巨視的な事象にまで拡張することに特化されたものであり、「財団の全貌」に対する認識が単一の在り方に収束しない状態を形成することのみに活用されています。
「強い重ね合わせ」状態は通常の「重ね合わせ」状態と異なり、対象の一部分のみが観測された場合では波動関数の収束は限定的なものに止まり、複数の異なる観測結果が同時に波及し得ます。この状態を維持するため、SCP-001-JPは抽象的な絶対的可能性ドライブ(Absolute Possibility Drive)を用いています。これは、レイヤー化されたあらゆる可能世界を順次強引に基底世界へ層化させることを目的とした非論理的パラテックであり、互いに隔絶された系が接続された直後の状態を恒常的に生成しています。
SCP-001-JPの機能によって財団そのもの、および歴史、人員、資産などはあらゆる複数の状態が同時に存在している不確定性を持つ形に保たれていますが、それらは副次的なものであり、その本来の用途は「財団の規模に不確定性を付与すること」に集約されます。
SCP-001-JPは、財団を前述の「強い重ね合わせ」状態に置き、財団の規模を決定させないことによって、財団の規模についての存在可能性を理論上無限にまで拡張することを目的として機能しています。SCP-001-JPが機能していることによって初めて、存在しない同然の機密性を維持可能な最小規模から、莫大な数が存在するアノマリーすべてに対処することが可能な最大規模までの、あらゆるキャパシティが財団にもたらされています。
SCP-001-JPの構造とその開発経緯には、財団すべてを異常性の影響下に置くというその性質上、SCP-001-JPが不確定化している「財団の全貌」の把握に繋がりうる情報が多分に含まれていました。当該情報が何らかの知性体に認知されることはSCP-001-JPが維持している不確定性の消失を招くものであり、それは財団の機能不全、そして収容能力の不足による大規模収容違反とそれに伴うK-クラスシナリオの発生をもたらすことになると予測されました。そのため、当該情報は基底世界および財団が存在するあらゆる並行世界、可能世界などから完全に消去されています。
なお、以上の説明にはSCP-001-JPの機能を維持するため、互いに齟齬・矛盾する学術情報を含むいくつかの偽情報が含まれていることに留意してください。
補遺001-JP-01: 「財団の全貌」が把握されることを防ぎ、SCP-001-JPの機能を維持するため、全財団職員に対し以下の措置が取られています。
クリアランスレベル4までの財団職員には、SCPオブジェクト、財団施設、人員、装備などの具体的な総数が開示されることはなく、閲覧可能な財団データベース内の情報も限定されるとともに、「閲覧不可能な情報がある」という事実のみが提示されます。また、閲覧可能な情報の内にも複数の矛盾する点を意図的に用意することによって、自身が把握している財団の状態に疑念を抱かせ、結果的に「財団の全貌」を把握することは不可能であるという結論に誘導します。これらの措置による「財団の全貌」への不明瞭な印象の付与は、職務内で恒常的に行われる記憶処理によって補強されます。
クリアランスレベル5、またはそれに準するクリアランスを有する職員、すなわちO5評議会員や限定監督権を有する各ブロックの理事などに対しては、ほぼすべての財団関連情報へのアクセス権限を必要とする職務の特性を考慮して、クリアランスレベル4までの職員に対するものに加えて、以下の2つの措置が実施されています。
1つ目は、"Proposal-001"プロトコルと呼称されるものです。このプロトコルに基づき、財団データベース内の「SCP-001」スロットには、財団の過去・現在・未来いずれかの根幹に関わるような内容の、互いに矛盾する複数の報告書が「001提言」として記録されています。その内容の真偽はレベル5クリアランス保持者に対しても常に秘匿されます。また、レベル5クリアランス保持者個人がアクセスすることが可能なのは「001提言」のうちのいくつかのみであり、「SCP-001」およびそれによって示される財団そのものの全貌を把握することが不可能な状態を形成しています。
2つ目は、"管理者"という概念の設置です。"管理者"の名前や関連記録は財団の理念についての演説文を始めとして、財団データベース内の複数の報告書に見ることができますが、O5評議会員に対してであっても、その権限や正体に関する情報は明らかにならないように考慮されています。実際には、"管理者"は実在しない人物・役職です。その目的は、レベル5クリアランス保持者に対して、彼ら以上の上層部とそれに属する職員、彼らにすら開示されていない情報、彼らが有するもの以上のクリアランスレベルの存在を想起させることで、「財団の全貌」に対して不明瞭な印象をもたらすことにあります。
補遺001-JP-02: SCP-001-JPの性能は、倫理委員会の指導に基づいてシステム構築時に制限が加えられたことにより、第1次案における最大計画性能と比較すると大幅に弱体化しています。これは、SCP-001-JPが依拠している存在、すなわち財団職員の総数が母数となる人類の総人口と比較して小さいため、財団外の知性体に起因する第3種以降の巨視的量子現象の無秩序な発現によって、SCP-001-JPが機能している状態に外乱が加えられることを主な原因としています。
この問題について、現時点では一般社会に対する通常情報統制業務内に対応を盛り込む形が取られていますが、その効果は限定的なものに止まっています。第1次案に基づくより根本的な対策プランは、"Minitrue"プロトコルとして予備研究が行われています61。"Minitrue"プロトコルを予備研究以上の段階へと進行させることは倫理委員会決議により凍結されていますが、人類社会および財団そのものの存続に必要な唯一の選択肢であると判断された場合には凍結は解除され、SCP-001-JPはその最大計画性能によって財団を維持します。
閲覧者であるO5-1に"Minitrue"プロトコルの発動権限はありません。”Minitrue"プロトコル発動にはレベル6クリアランス、"管理者"権限が必要です。
画像はこちらからお借りしたものを加工しています。
提供元: https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Views_of_the_LHC_tunnel_sector_3-4,_tirage_1.jpg
作者: Maximilien Brice, CERN
画像の作成日付: 2009年10月5日
画像のライセンス: CC-BY-SA 3.0
気になっている点は以下の通りです。
・何となくどのようなオブジェクトか把握できるか。
・致命的なネタ被りはないか。
・量子力学周りに大きなミスはないか62。
・「可能な限り説明は簡潔に、構成はシンプルに」がコンセプトであるが、それが魅力を大きく損なっていないか。それでもなおここが足りないのではないかという点はあるか。
・この下書きの場合、意図的に添付画像に明確な意味を付与していないことは是認できるか。
・別案1: 冒頭部にこれを。
以下の報告書は、レベル6クリアランス権限に基づく"管理者"オーバーライドによって閲覧されています。
・別案2: 補遺001-JP-02第1パラグラフ内にこの文を。
第1次案においては、「財団の全貌」の傾向を必要に応じてある程度操作可能とすることが計画されていましたが、実際には、恒常的な「不明瞭である」というもの以上の方向付けを行うことは断念されました。
※基本敬称略となっています。
「宮田博士」
星のマークでお馴染み、タミヤの社名をひっくり返して名付けられた人。筆者の中では人事キャラなみに設定が固まっているので、今後どこかで再登場することがあるかもしれません。
「██████社」「AHMIOAS」
「創造のプラモデル」のキャッチコピーでお馴染みの某社(AHMIOASは社名のアナグラム)。またナンバーの「1961」は創業年から取っています。不審船や領海侵犯船を果敢にキット化するあの社ならば、財団船の存在が判明した場合真っ先に手を出してくれると信じております。
「マジカルモーター」
マブチモーター製の模型用水中モーター「S-1」が名前の元ネタです。動力なしの艦船模型に外付けして水上走行させられるという代物。ウォーターラインモデルを航行させるわけなので、タミヤによる再販品のフロート付きバージョンが一番近いかもしれません。
SCP-1961-JP-Cの艦容
筆者のイメージはでっかくなったフリーダム級沿海域戦闘艦です。
「SCPSプロヴィデンス」
プロヴィデンス市はかのHPL御大の故郷であり、その生涯のうちのかなりの時間を過ごした場所であり、(とりあえず)永久に眠っている場所であります。そこで起こる「大規模戦闘」というのは……いあ!いあ!
「1334」
全面核戦争を扱った映画『世界大戦争』の映倫番号(確か12334)を少々弄ってつけた番号……のはずなのですが、記憶があやふやなので覚えている映倫番号のほうが間違っているかもしれません。
「渚を目指して」
核戦争後の世界を舞台としたネビル・シュートのSF小説『渚にて』が元ネタです。
「We'll not meet again」
ヴェラ・リンによるイギリスの戦時歌謡「We'll Meet Again」が元ネタ。映画『博士の異常な愛情』ラストの核戦争シーンでBGMとして使われていた歌でもあります。
「リチャードソン博士」
小松左京のSF小説『復活の日』に登場するリチャードソン大統領が元ネタ。下書き段階では同じく小松左京の『見知らぬ明日』に登場するラッセル大統領を元ネタにした「ラッセル博士」だったのですが、「バートランド・ラッセルが元ネタと勘繰りやすい」とのご指摘を受けたので直した次第です。
リチャードソン博士の意見書
最後のくだりが『ウルトラセブン』の「狙われた街」っぽいという評価を数ヵ所でいただいております。特に書いている最中に意識していたわけではないのですが、無意識のうちに影響されている可能性は大かも。
「1712」
緑商会のオリジナル地底戦車プラモデル「ビッグモグラス」付属デカールのナンバー「JSDO-712」から引っ張ってきた番号。また、SCP-1712-JPの形状自体も同シリーズの「ジュニアモグラス」をモデルの1つにしています。
「並列2基の円錐形のドリル型部位」「~残土を処理する機構がなく~」「車体全域に異常な蓄熱が~」
ここの描写を書く際には、海野十三のSF小説『未来の地下戦車長』と柳田理科雄の『空想科学読本』を参考にしました。どちらも同様の地底戦車が直面する問題を扱っているにも関わらず、導き出す解決策に中々大きな差があるのが面白いところ。
「テクタイト」
本来は隕石衝突時に生じる天然ガラス……なのですが、松本零士の諸作品で「硬化テクタイト」などと称して装甲やら何やらに用いられているのがこの記事における元ネタだったりします。
「アストロチタニウム」
映画『ゴジラ対メカゴジラ』『メカゴジラの逆襲』に出てくる宇宙金属「スペースチタニウム」が元ネタです。
「2-040」
NighkosによるSCP-2040から取ってきたナンバー。本家SCP財団におけるこの種のテーマの先達記事です。
「新夢想家」
ウィリアム・ギブスンのサイバーパンクSF小説『ニューロマンサー』が元ネタ。「おなじみの、古くさい未来とはおさらばだ」というブルース・スターリングの評が有名です。ただし、内容面でこの記事により近いのは、同じくギブスンによる『ガーンズバック連続体』かもしれません。
そもそも
実を言いますと、この記事の原型の1つはTRPG『永い後日談のネクロニカ』向けのシナリオとして練っていたアイデアだったりします。それがデスコン17の時に形にできなかった記事案と結びついて今に至るわけです。そのため、寄生メカニズムなどは意識的に『ネクロニカ』のアンデッドに似ないよう心掛けております。
「1928」
E・E・スミスのSF小説『宇宙のスカイラーク』が発表された1928年から引っ張ってきた番号。同作は、初めて恒星間飛行を扱ったSF小説であると言われています。
「STARDUST」「星屑」
フレドリック・ブラウンのSF小説『天の光はすべて星』が元ネタ。同作の作中では、宇宙に憧れて行きたくて行きたくてどうしようもない人々が「星屑」と呼ばれているのです。
「熱核ロケット」
恒星間宇宙船の推進器たりうるものが色々ある中で、あえて筆者が熱核ロケットを選んだのは、アーサー・C・クラークのSF小説『太陽系最後の日』のラスト、ロケットで恒星間宇宙を渡ろうとする大宇宙船団のシーンをオマージュしたかったためだったりします。
「SCPSイーハトーヴ」
直接の元ネタは宮沢賢治の童話……ではなく、実を言うと小学生の頃に読んだ模型雑誌に広告が載っていたガレージキット「国連国家統一機構軍旗艦 戦艦イーハトーヴ」です。その姿に心惹かれていつか「イーハトーヴ」という名の船が出てくるロマンチックな話を書こうとはや█年、ようやく実現することができました。
「かにパルサーおよび█████」
実はどちらも既存のオブジェクト記事に関連する天体。SCPSイーハトーヴの一行は、そういった財団が欲しい情報をSCP-1928-JP-B群との交渉によって手に入れているわけですね。
「Iagtwerl」
綴りの一部は、S・G・ワインボウムのSF小説『火星のオデッセイ』に登場する宇宙人「トゥイール」(Tweerl)から頂いています。「イァグトゥイル」という名前をつける段階ではトゥイールを意識した覚えはないのですが、やはり無意識のうちに引っ張ってきてしまったのかもしれません。
「麻倉志穹」
ご覧の通り、SF作家アーサー・C・クラークのもじりです。クラーク御大の作品は大体全部いいぞ。
・事案”バウンティ-38”: 非SFネタ。史実の「バウンティ号の叛乱」が元ネタ。最初は展開的に映画『海賊ブラッド』あたりから引っ張ろうと思っていましたが、語感を優先した次第。
・マルキ機関: 海野十三のSF小説『火星兵団』が元ネタ。地球に潜入して侵略前の事前工作に暗躍する、火星人の親玉「丸木」から。
・ブルー・プラネット作戦計画: 意識してネタ元にしたわけではないのですが、下書き初稿執筆当時の読書傾向を鑑みると、笹本祐一のSF小説『星のパイロット4 ブルー・プラネット』がネーミングに影響した可能性が大です。
・SCPSウェザビー: レイ・カミングスのSF小説『宇宙の果てを超えて』のウェザビー教授が元ネタ。極超光速宇宙船をかっ飛ばして、タイトル通り宇宙の果てを超えて宇宙の外側までぶっちぎった御仁。
・地球の緑の丘: ロバート・A・ハインラインのSF小説『地球の緑の丘』が元ネタ。宇宙船乗りが地球を想う望郷の詩。わが生をうけし地球に、いまひとたび立たせたまえ。地球の緑の丘に、安らわせたまえ。
・俺たちゃ今や宇宙海賊だ!!: アンディ・ウィアーのSF小説『火星の人』の終盤のくだりに多大な影響を受けていたり。
・α合同軌道任務部隊: 名前の元ネタはガンダムシリーズの雑誌企画『ガンダム・センチネル』に登場する「α任務部隊」。装備はSガンダムとかFAZZとかΖプラスとかネロとか、格好いいですよね。
・SCPSジェロルド: エリック・フランク・ラッセルの小説『第二創世記』が元ネタ。人類が滅亡した地球に1人帰還し、神様に第2のアダム役をさせられる羽目になった宇宙飛行士アーサー・ジェロルドから。ジェラルド博士ではない。
・赤が7分に地球が3分だ!: SFアニメ『トップをねらえ!』第5話が元ネタ。宇宙を埋め尽くして太陽系に迫る宇宙怪獣軍団についての報告「敵が7分に黒が3分」。更なる元ネタは映画『沖縄決戦』の米艦隊の陣容を報告するシーンなのですが、そちらは未見だったり。
・[データ破損]行類: ハラルド・シュテンプケのパロディ論文『鼻行類』が元ネタ。鼻で歩行する哺乳類、いわゆるハナアルキについての報告。
文字通りです。
20██年4月1日付63
今回、自分への星系外退避命令が発令されことは極めて遺憾であります。貴艦隊の幕僚団は、本星系で現在進行している既知理論外存在による[編集済]はもはや収拾不可能な域に達していると判断されたようですが、現地対抗組織内で内偵中の自分が判断するに、当組織およびそれと協調する█組織は、すでに対象たる[編集済]に対しての有力な再収容策を構築しており、局所的には成果を出しつつあります。端的に申し上げれば、貴艦隊が認識しているほど戦局は対抗組織側にとって不利ではないのです。
[連合側によりデータ削除]
このたび、貴艦隊がここまで早急な作戦行動を行っているのは、[翻訳不能]レポートにおいて、本星系が[翻訳不能]分類の対象、すなわち現在のバランスがわずかに崩れるだけで、周囲の連合圏もろとも既知理論外領域に飲み込まれてしまうものであると警告されたことによるという点は、自分も重々承知しております。そもそも自分が本星系に派遣されたこと自体が、[翻訳不能]分類に伴う定点早期警戒の必要性によるものです。
しかしながら、[翻訳不能]レポートによる本星系の危険度評価は、星系内でのいわば「自浄作用」を考慮しておらず、その危険性を過剰評価しているものと自分は判断します。本星系で活動している2つの現地対抗組織は、現在本星系内に存在している既知理論外存在の█割の封じ込めまたは破壊に成功しており、それらが連合圏へ拡散する可能性は低いと言えることは、自分が過去に送信した調査報告によって裏付けられるでしょう。
[連合側によりデータ削除]
[連合側によりデータ削除]
さらに付け加えるならば、すでに連合構成星系にも被害を及ぼしている既知理論外存在——一例を挙げれば、[編集済]の6星系に出現している侵蝕型有機侵略体——への対抗手段に関して、本星系の対抗組織のほうが連合よりも数歩先を行っているケースは相当数に上ると見られます。これは既知理論外存在に挑み続けた経験によって生じた差であり、将来、本星系の文明が連合加盟要件を満たした暁には、これらの蓄積物は我々にとっても非常に貴重なものとなりましょう。彼らが将来的にもたらす利益は、現在本星系が抱えている潜在的な危険性を補って余りあるものであると自分は考えます。
[連合側によりデータ削除]
よって自分は、貴艦隊司令官および文化振興支援局長官に対して、本星系への「焼灼」作戦の発動を速やかに[連合側によりデータ削除]延期していただくことを強く要求するものであり、また、自身はあくまで本星系に留まり続けるものであります。
- 宛 星間連合宇宙総軍 オリオン腕管区艦隊 司令官殿
- 発 星間連合文化振興支援局 脅威対策二課 一等定点観測情報官(特務) イァグトゥイル・レ
2018/04/01現在、漁団外宇宙支部によってSCP-1548、すなわち「かにパルサー」の漁獲のため、プロトコル"金星ガニ"が実行されています。
自分用リンク: イァグトゥイル研究補佐の人事ファイル、Ikkeby-Vの図演装置II - ポータル、Ikkeby-Vのファイル一覧、Ikkeby-Vのヘッドカノン
C-takeさんに作っていただいた構文
注釈付きキャプション用構文と同時に使用。
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.scp-image-block {
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[[/module]]
- 本家機動部隊総覧
- アルファ
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- 地方機動部隊
- 軌道機動部隊
- Jokeなど
- 付記
本家機動部隊総覧(多分)完全版
最終更新日: 2017/02/06
現在工事中
ほぼ自己満足によるデータベース。日本語訳された本家記事に登場する機動部隊をほぼ全て網羅するつもりです。「記事に海外の≒本家の機動部隊を出したいけど、使えそうな部隊ない?」という時や、「自作の記事に新しい機動部隊を出したいけど、名前被りはないかな?」という時にお使いください。
※本総覧はあくまで私家版です。私見の混入、情報の抜け落ちおよび不正確さなどがきっと存在します。ご注意ください。
機動部隊アルファ-1("レッド・ライト・ハンド") - O5評議会直属の機動部隊で、最も機密性の高い任務に充当されています。この機動部隊の詳細な情報はレベル5機密に指定されていますが、SCP-2271やSCP-3434、SCP-4002、SCP-001、[データ削除]に関与していることが公開されています。
機動部隊アルファ-1("王の全ての民") - 1920年代に要注意団体「奈落の王国」に関する調査を行っていました。現在は不活性状態にあります。
機動部隊アルファ-2("郵便配達人")- SafeおよびEuclidクラスオブジェクトのサイト間での輸送を管轄している機動部隊です。SCP-806の回収を行っているほか、エージェント・サーセウスやエージェント・クラインが所属しています。
機動部隊アルファ-2("リゾートスタッフ") - ロシア南部地下に存在するSCP-2421の摂食範囲の維持を担当する機動部隊です。
機動部隊アルファ-2 - SCP-1099に対応すべく機動部隊シグマ-1が編成された際に、この部隊から人員が抽出されました。他のアルファ-2と同一部隊であるかは不明です。
機動部隊アルファ-2 - SCP-1124に関する「グレイドラゴン事案」の際にSCP-███によって壊滅させられました。現在は存在しないものと思われます。
機動部隊アルファ-2("地球の塩") - 1920年代に要注意団体「奈落の王国」に関する調査を行っていました。現在は不活性状態にあります。
機動部隊アルファ-3("副大統領候補") - SCP-2078の収容を担当している機動部隊です。
機動部隊アルファ-3("ハーバードの学生") - 1920年代に要注意団体「奈落の王国」に関する調査を行っていました。現在は不活性状態にあります。
機動部隊アルファ-4("ポニー・エクスプレス") - 郵便物・宅配便を介する異常物品 SCP-111 SCP-130 SCP-360 SCP-2177 SCP-2577 SCP-2752 SCP-3060 SCP-3238
機動部隊アルファ-4("ノーボーダーズ") - 1920年代に要注意団体「奈落の王国」に関する調査を行っていました。現在は不活性状態にあります。
機動部隊アルファ-5("パラノーツ") - SCP-2510-1内の探索を目的として編成された機動部隊です。
機動部隊アルファ-5("兄弟たちのバンド") - 1920年代に要注意団体「奈落の王国」に関する調査を行っていました。現在は不活性状態にあります。
機動部隊アルファ-6("暗黒の証言") - 1920年代に要注意団体「奈落の王国」に関する調査を行っていました。現在は不活性状態にあります。
機動部隊アルファ-7("セキュリティ・ブランケット") - SCP-2247を捕獲するために出動した機動部隊です。
機動部隊アルファ-9("残された希望") - 機動部隊オメガ-7の再審理の結果新設された機動部隊です。SCP-105が所属しています。
機動部隊アルファ-9("パーティー白けさせ屋")- SCP-1969の収容を担当している機動部隊です。
機動部隊アルファ-12("間抜け") - 要注意団体「マーシャル・カーター&ダーク株式会社」と「境界線イニシアチブ」の取引現場の妨害のために派遣されており、その過程でSCP-1650を確保しています。
機動部隊アルファ-13("精肉卸売業者") - SCP-2445収容の際に派遣された機動部隊です。
機動部隊アルファ-15("吸盤野郎") - SCP-4664影響領域であるサウスサンドウィッチ諸島一帯の海域の境界を警備する機動部隊です。
機動部隊アルファ-16("アンクルマイクス") - SCP-746に類似する実体の捜索と露見阻止を目的とした機動部隊です。
機動部隊アルファ-17("神様の棺担ぎ") - SCP-2612に関連する収容違反に備えることを目的としていた機動部隊です。現在はその任を解かれています。
機動部隊アルファ-19("ロミオとジュリエッツ") - 隔離サイト-70で発生したSCP-2776の収容違反の際に、封じ込め支援のために出動した機動部隊です。
機動部隊アルファ-21("ジュリアの天使たち") - ドイツ中部に出現するSCP-3023-A個体の終了処分を担当している機動部隊です。
機動部隊アルファ-23("おせっかい地球人") - 未収用のSCP-3551の追跡などを担当する機動部隊です。
機動部隊アルファ-26("暁を貪れ") - 要注意団体「真正十字異端派」の施設への襲撃を行った機動部隊です。
月面部隊アルファ-29("ディスカバリーハンター") - SCP-2716-2が移動した際に回収を担当する部隊です。月面静かの海を活動域としています。
機動部隊アルファ-30 - 隔離サイト-70でのSCP-2776の収容違反に対処した機動部隊です。
機動部隊アルファ-42("ハイウェイ・パトロール") - SCP-2678-1の顕在化の捜索発見を任務とする機動部隊です。
機動部隊アルファ-77("核心切除") - 電磁気/熱力学的存在との交戦を専門とする機動部隊です。サイト-278が破壊された際に派遣され、サイト-278を破壊した存在を終了しました。
特殊部隊アルファ-440("なんの音?") - 財団内で発生した事案の音声記録などの調査を任務とする部隊です。多くの支部64の人員が共同で作業に当たっています。
機動部隊アルファ-853("野良犬捕獲選抜隊") - SCP-1845群同士の戦闘に介入していることが確認されています。
機動部隊ベータ-1("消灼者") - ARCとなった機動部隊です。財団内に潜伏している要注意団体との内通者への対処を任務としており、詳細はレベル5機密に指定されています。
機動部隊ベータ-2("ガラス工場") - SCP-1261の大規模感染が発生した村落の調査に派遣されています。
機動部隊ベータ-3("テイクアウト・ディナーズ") - SCP-785への対処を任務とする機動部隊です。
機動部隊ベータ4 - SCP-898を使用していた機動部隊の1つです。部隊内でSCP-898を原因とする事案が複数回発生しています。
機動部隊ベータ4("キャスタウェイズ") - SCP-3465やSCP-3466、SCP-3467、SCP-3879の収容のためにGoI-446(ウィルソンズ・ワイルドライフ・ソリューションズ)を支援する機動部隊です。サイト-64に所属しています。
機動部隊ベータ-5 - カノン「壊された虚構」において、Dクラス職員関連の財団の内情をマスメディアへと暴露した元フィールドエージェント、ロン・スポールディングが所属していた機動部隊です。
機動部隊ベータ-6("窓ふき職人") - SCP-1218-1の回収と起源の調査を任務とする機動部隊です。
機動部隊ベータ-6("カセムの復讐") - サイト-19機動部隊司令官の監督下にある機動部隊です。監視司令部の命令を受けてSCP-1841-EX感染源の暗殺を行っていたと見られます。
機動部隊ベータ-7("マズ帽子店") - SCP-400 SCP-550 SCP-1280 SCP-1393 SCP-2133 SCP-2376 SCP-2438 SCP-2810 SCP-3016 SCP-4560
機動部隊ベータ-9("死の勘定") - 死亡に関連する実体などへの対処を任務とする機動部隊です。SCP-1625を原因とする疫病が発生したサイト-1625への処置を行いました。
機動部隊ベータ-9("タイム・ホッパーズ") - SCP-2305が出現させた文書において、SCP-2135への核攻撃のために出動したとされている機動部隊です。
機動部隊ベータ-12("トリック・オア・トリーツ") - SCP-1672の感染に対処すべく、サイト-██へと派遣された機動部隊です。
機動部隊ベータ-12("砕氷船") - ロシア連邦クラスノヤルスク地方にてSCP-2833-74の死体を回収した機動部隊です。
機動部隊ベータ-13("明日に架ける橋") - 未収容のSCP-2537への対処を行っている機動部隊です。
機動部隊ベータ-19("小夜啼鳥") - 未収容のSCP-2928の調査・収容・終了を行っている機動部隊です。
機動部隊ベータ-23("映画評論家") - SCP-355内で消失した研究者の捜索に出動した機動部隊です。
機動部隊ベータ-23("ネズミ捕り") - 収容下から脱走したSCP-862-1の追跡と終了を任務とする機動部隊です。
機動部隊ベータ-24("開拓者たち") - フェアファックス郡におけるSCP-2776回収の際に出動した機動部隊です。
機動部隊ベータ-32("カミツキガメ") - サイト-81に所属する機動部隊です。SCP-2564内で異常現象が発生した際に出動しています。
機動部隊ベータ-62 - 放棄されたカオス・インサージェンシーの軍事基地でSCP-244を回収した機動部隊です。
機動部隊ベータ-99 - SCP-3649に関連する遠征を行った機動部隊です。
機動部隊ガンマ-3("風と共に去りぬ") - ██████大学で発生した、SCP-1714に関連する小規模異常気象の調査を行った機動部隊です。
機動部隊ガンマ-3("スリーウルフ・ムーン") - SCP-3035の大規模収容違反が発生したサイト-573の探査を行った機動部隊です。
機動部隊ガンマ-4("消費者金融") - SCP-1425を出版していた、メイン州の[編集済]出版の印刷所への攻撃に動員された機動部隊です。
機動部隊ガンマ-4("金髭船長の手下") - 月面のSCP-3609の足跡の消去を任務とする機動部隊です。月面サイト-32に所属しています。
機動部隊ガンマ-5("燻製ニシンの虚偽") - SCP-1086 SCP-1110 SCP-1460 SCP-1532 SCP-1548 SCP-1570 SCP-1618 SCP-1670 SCP-2105 SCP-2342 SCP-2631 SCP-3339 SCP-4054 SCP-4560 ヘイムダル計画
機動部隊ガンマ-5("T.O.O.S.S.!") - 警察無線の傍受によるSCP-1110の活動監視と、現地警察からのSCP-1110の隠蔽を任務とする機動部隊です。
機動部隊ガンマ-5("あれは味方であります、サー!") - SCP-1532に関するメディアキャンペーンを担当する機動部隊です。
機動部隊ガンマ-5("ワッフル焼き器") - SCP-1670の監視を担当する機動部隊です。
特別機動部隊ガンマ-5-STF-7("金庫修理人") - SCP-1110の標的となりうる銀行の警備や、SCP-1110を捉えた映像の破壊を担当する機動部隊です。
機動部隊ガンマ-6("大食らい") - SCP-169 SCP-879 SCP-1264 SCP-1409 SCP-2120 SCP-2770 SCP-2956 SCP-3069 SCP-3400
機動部隊ガンマ-6 - SCP-052が出現するニューヨーク地下鉄の駅の封鎖と、SCP-052から降車した乗客の確保を任務とする機動部隊です。
機動部隊ガンマ-6("乾ドック") - SCP-2120への対応を任務とする機動部隊です。各SCP-2120が攻撃行動を取った場合はこれの無力化を実行します。
機動部隊ガンマ-6("深海養殖業者") - SCP-3391内に生成された腔洞の調査を行った機動部隊です。
機動部隊ガンマ-7("ハーメルンの笛吹き男") - 財団による収容下にないSCP-1157個体の捜索と捕獲を任務とする機動部隊です。
機動部隊ガンマ-7("バルドルの薪") - SCP-1522の監視と追跡を任務としていた機動部隊です。現在はその任を解かれています。
機動部隊ガンマ-8("風船男") - SCP-2924-1の監視と回収やSCP-2924の発生源の調査などを任務とする機動部隊です。
機動部隊ガンマ-8("ゲームオーバーマン") - 機動部隊ガンマ-3に続いて、SCP-3035収容違反下のサイト-573の探査に赴いた機動部隊です。
機動部隊ガンマ-10 - 財団の収容下にないSCP-259コピーの収集と無力化を担当する機動部隊です。
機動部隊ガンマ-10 - SCP-2776の収容違反発生時に隔離サイト-70へと派遣された機動部隊の1つです。サイト-23を拠点としています。上記のガンマ-10と同一部隊であるかは不明です。
機動部隊ガンマ-11("ダイスジョッキー") - 財団の収容下にないSCP-1125の捜索と収集を担当する機動部隊です。
機動部隊ガンマ-13("アシモフ三原則の番人") - SCP-2306 SCP-2806 SCP-2906 SCP-3560
海洋部隊ガンマ-17 - SCP-4567の収容作業にあたっている機動部隊です。SCPSユニティーを拠点としています。
機動部隊ガンマ-29("山爺") - SCP-1555の外部探査などを担当している機動部隊です。
機動部隊ガンマ-30 - SCP-755-bへの対処を任務とする機動部隊です。
機動部隊ガンマ-80("生態学者") - SCP-1141-1出現時にその破壊もしくは無力化を行うことを任務とする機動部隊です。
機動部隊ガンマ-84("聖なるトースター") - SCP-3305内の警備と、SCP-3305-1の拘留・サイト-19への移送を担当している機動部隊です。
機動部隊ガンマ-769("マイ・リトル・フレンド") - フランスでのSCP-2042の収容時に出動した機動部隊です。
調査機動部隊ガンマ-ディガンマ("素敵な積荷") - SCP-3766が棲息するポリネシアの孤島に常駐する機動部隊です。初期調査段階で接触が途絶しています。
機動部隊デルタ-2("レスキュー・レンジャー") - SCP-1357からのHailey Fredricks救出作戦を実行した機動部隊です。
機動部隊デルタ-5("トップランナー") - SCP-185 SCP-472 SCP-1139 ピーナッツ
機動部隊デルタ-6("ウェスタの処女") - SCP-1120の監視などを担当する機動部隊です。
機動部隊デルタ-6("サボり魔") - SCP-2920からのSCP-2920-1個体の収容違反への対処を任務とする機動部隊です。
機動部隊デルタ-7("厳格な忠誠") - SCP-2142の捜索や目録作成などを任務とする機動部隊です。
機動部隊デルタ-9("ハック") - SCP-567から収容違反したSCP-567-9の収容もしくは終了を任務とする機動部隊です。その任務の性質上、隊員には犯罪歴を有さないことなどの条件が課せられています。
機動部隊デルタ-9("ロック・チョーカーズ") - SCP-1864の初期探索を行った機動部隊です。
機動部隊デルタ-9("ファインマンの愚行") - The 784 Incident
機動部隊デルタ-10("アンサーキー") - SCP-1313によって生じるハイイログマに対して派遣される機動部隊です。
機動部隊デルタ-12("マッド・スリンガーズ") - SCP-1730の初期探索を行った機動部隊です。壊滅しています。
機動部隊デルタ-16 - SCP-███を応用して作成されたポータルの実験に動員された機動部隊です。
機動部隊デルタ-16 - 198█年に発生した。SCP-3104の広域曝露事案に巻き込まれた機動部隊です。本来の任務はSCP-███の攪乱・収容です。上述のデルタ-16との関連性は不明です。
機動部隊デルタ-17("グリーンキャップス") - SCP-1915の初期回収を行った機動部隊です。
機動部隊デルタ-36("ファイヤーバグ") - SCP-2850の収容を行った機動部隊です。
機動部隊デルタ-43("四半中毒者") - SCP-2600の収容作業を担当している機動部隊です。
機動部隊デルタ-45("ローリング・サンダー") - SCP-3897出現時にこれと交戦することを任務とする機動部隊です。
機動部隊イプシロン-3("目薬") - SCP-1817
機動部隊イプシロン-5("媒介者") - SCP-2174
機動部隊イプシロン-5("ソリ犬") - SCP-2520
機動部隊イプシロン-6 - SCP-1678
機動部隊イプシロン-6("村のアホ") - SCP-2447 SCP-2480 SCP-2561 SCP-2815 SCP-3322 SCP-3449 SCP-3845 SCP-3866 SCP-3942
機動部隊イプシロン-6("オイル・スリッカーズ") - SCP-3057
機動部隊イプシロン-7("ゴッドマザーズ") - SCP-1791
機動部隊イプシロン-7("勿忘草") - SCP-2111(REVENANT THEORY) SCP-2358 SCP-2438 SCP-2828
機動部隊イプシロン-7 - SCP-001-kln
機動部隊イプシロン-8("産婆") - SCP-345 SCP-2910
機動部隊イプシロン-9("火喰らい") - SCP-165 SCP-262 SCP-968 SCP-2340 SCP-3205
機動部隊イプシロン-9("ラズチャック愚連隊") - SCP-3035 SCP-3089
機動部隊イプシロン-11("九尾狐") - SCP-2139 SCP-2479 SCP-3030 [データ削除]
機動部隊イプシロン-12("列車監視員") - SCP-1017
機動部隊イプシロン-12("施設管理者") - SCP-1555 消滅しています。
機動部隊イプシロン-13("文法警察") - SCP-1390
機動部隊イプシロン-13("代理教員") - SCP-1647
収容部隊イプシロン-13("裏切り") - SCP-2690
機動部隊イプシロン-13("マニフェスト・ディスティニー") - SCP-2935 確保施設ファイル:サイト-81
機動部隊イプシロン-20("夜の漁師") - SCP-3000
機動部隊イプシロン-30("白刃捕り") - SCP-2200
機動部隊イプシロン-65 - SCP-3367
機動部隊イプシロン-72("バックマンの坊やたち") - SCP-2293
機動部隊イプシロン-96("ブラウン神父のファン") - SCP-3190
機動部隊イプシロン-99 - ?
機動部隊イプシロン-█ - SCP-1227
機動部隊-イプシロン - 事案096-1-A SCP-4910
機動部隊ゼータ-2 - 超常現象記録 SCP-3477
機動部隊ゼータ-4("エイハブの対抗者") - SCP-1245
機動部隊ゼータ-4("養蜂家") - SCP-1256
機動部隊ゼータ-5("ピエロを追っ払え") - SCP-2734
機動部隊ゼータ-7("ホームステッド") - SCP-2341
機動部隊ゼータ-7("バッドボーイズ") - ?
機動部隊ゼータ-9("メクラネズミ") - SCP-184 SCP-455 SCP-835 SCP-1162 SCP-1730 SCP-2518 SCP-2591 SCP-2955 SCP-3066 SCP-3512 SCP-3667 実験記録914 財団の最後の善人
機動部隊ゼータ-10("時間旅行者") - SCP-694
機動部隊ゼータ-16-01("新聞ボーイズ") - SCP-2703
機動部隊ゼータ-16-02("ギアリスト") - SCP-2703
機動部隊ゼータ-16-03("禁止命令") - SCP-2703
機動部隊ゼータ-17("ビーチ・ブリーズ") - SCP-777
機動部隊ゼータ-29("ドラゴン征伐隊") - SCP-1154
機動部隊ゼータ-29 - SCP-1980
機動部隊ゼータ-29("狂気の登山家達") - SCP-1936
機動部隊ゼータ-40("デッド・エンド・クリーナーズ") - SCP-2002
機動部隊ゼータ-1000 - SCP-1000
機動部隊エータ-2("バイヤーにご用心") - SCP-1808
機動部隊エータ-5("イェーガーボマー") - SCP-2764 LTE-2712-Bosch 探査記録DIM-3-D
機動部隊エータ-5 - 武器よさらば
機動部隊エータ-6("意識フィルター") - SCP-1504
機動部隊エータ-7 - SCP-125 SCP-363
機動部隊エータ-9("モール・セキュリティ") - SCP-1627
機動部隊エータ-10("シー・ノー・イーヴル") - SCP-020 SCP-125 SCP-571 SCP-904 SCP-1561 SCP-2136 SCP-2140 SCP-2155 SCP-2828 SCP-3393 SCP-3519 SCP-4149 SCP-1933-EX 実験記録-T-98816-oc108/682
機動部隊エータ-10-LatAm("ノー・ロス・ベオ") - SCP-2155
機動部隊エータ-11("獰猛な獣たち") - SCP-1687 SCP-1844 SCP-2402 SCP-2828 SCP-3447 SCP-3519 企画案2014-2112:"落伍者の夢"
機動部隊エータ-12("Fe 0℃") - SCP-2615
機動部隊エータ-21("竜殺し") - SCP-2847
機動部隊エータ-87("福がある残り物") - SCP-2636
機動部隊エータ-99("ターフ・クラブ") - SCP-2965
機動部隊エータ-121("自惚れ屋") - SCP-2070
機動部隊シータ-2("モロー博士の遺体安置所") - SCP-1575
機動部隊シータ-2("穴居人") - SCP-2184
機動部隊シータ-3("新羅の短剣") - 953 インタビューA
潜入機動部隊シータ-3-3("連邦準備") - SCP-2736
機動部隊シータ-4("庭師") - SCP-628 SCP-1147 SCP-1255 SCP-1262 SCP-1717 SCP-2108 SCP-3215
機動部隊シータ-5("大船") - SCP-1373 SCP-1409 SCP-1568 SCP-3241
機動部隊シータ-6("ピンクパンサー") - SCP-099
機動部隊シータ-6("魔女狩り") - SCP-4747
機動部隊シータ-7("ホエールウォッチャーズ") - SCP-3136
機動部隊シータ-8("見えない手") - SCP-2791
機動部隊シータ-9("バッド・ムーン・ライジング") - SCP-938-収容履歴
機動部隊シータ-11("論争者") - SCP-1425
機動部隊シータ-11("ペイル・メン") - SCP-1826
機動部隊シータ-11("ビッグ・ブラザー") - SCP-2884
機動部隊シータ-12 - SCP-354
機動部隊シータ-13("地上げ屋") - SCP-688
機動部隊シータ-13("死体集めだよ") - SCP-1444 SCP-2613
機動部隊シータ-14("パウンド・パピーズ") - SCP-2509
機動部隊シータ-15 - SCP-1972
機動部隊シータ-17("聖パトリックの友") - SCP-2414
機動部隊シータ-19("ロケット射手") - SCP-2966
機動部隊シータ-29("マイケル・ペイリン一同") - SCP-1075
機動部隊シータ-61("炭酸系生命体") - SCP-2107
機動部隊シータ-66("レッドアイ") - SCP-3801
機動部隊シータ-88("クソ虫野郎") - SCP-2031
機動部隊シータ-90("角度研削者") - SCP-1707 SCP-3307 機動部隊シータ-90ハブ ほか
機動部隊シータ-g("手術スタッフ") - 誰もが一つの仮面を被る
機動部隊イオタ-0("街巡り") - SCP-1570
機動部隊イオタ-1("ミスターハンターズ") - SCP-920
機動部隊イオタ-1("夢狩人") - SCP-966 事件報告記録567-4012
機動部隊イオタ-2("空の追っ手") - SCP-966
機動部隊イオタ-4("夢狩人") - SCP-932
機動部隊イオタ-5("虎の餌") - SCP-247
機動部隊イオタ-5 - SCP-1124
機動部隊イオタ-6("ハードノック") - SCP-1472
機動部隊イオタ-6("キャンバスの猫") - SCP-1765
機動部隊イオタ-9("蒐集済骨董") - SCP-1999
機動部隊イオタ-10("ポリ公") - SCP-210 SCP-437 SCP-1243 SCP-1359 SCP-2036 SCP-2578 SCP-2890 SCP-2942 SCP-3128 SCP-3405 SCP-4980 ヘイムダル計画 − プロローグ (SCP-3143?)
機動部隊イオタ-10("地上げ屋") - SCP-2036
機動部隊イオタ-12("地獄の連邦保安官") - SCP-210
機動部隊イオタ-12("サイレンサー") - SCP-3280
特別部隊イオタ-15 - SCP-1483
機動部隊イオタ-17("臍陶酔") - SCP-2259
機動部隊イオタ-19("自家製の罪") - SCP-2132
機動部隊イオタ-22("ラビッド・ファンボーイズ") - SCP-1566
機動部隊イオタ-71("家壊し") - SCP-121
特殊部隊イオタ-77 - SCP-2173
機動部隊カッパ-3("絶対禁酒主義者") - SCP-2680
機動部隊カッパ-6("エンジェル・アイズ") - SCP-438 ヘイムダル計画 − プロローグ
機動部隊カッパ-6 - ヘイムダル計画
機動部隊カッパ-7("イタリア異端審問") - SCP-1623
機動部隊カッパ-8("スペイン宗教裁判") - SCP-1623
機動部隊カッパ-9("看護婦長ラチェッド") - SCP-3054
機動部隊カッパ-10("スカイネット") - SCP-2522 SCP-2806 SCP-2987 SCP-3090 SCP-3323 SCP-3959 基礎観察
機動部隊カッパ-11("レッド・バロンズ") - SCP-1608 SCP-1712
機動収容部隊カッパ-12("海の悪魔") - SCP-1128
機動部隊カッパ-12("フランスの宮廷人たち") - SCP-3313
機動部隊カッパ-26("カッパ・ズールー") - SCP-2511
機動部隊カッパ-71("ロベルト議事規則") - SCP-1377
機動部隊カッパ-101("コンボイ") - SCP-1401
機動部隊カッパ-シータ("ゲット・ラッキー") - SCP-2331
機動部隊カッパ-██("本の虫") - SCP-782
機動部隊ラムダ-1("持つもの/持たざるもの") - SCP-3333
機動部隊ラムダ-2("チェーン・ギャング") - SCP-2875
機動部隊ラムダ-2("クレフ博士とバイセクシャルのストリッパー暗殺分隊")→("名前が入力されていません") - 甦──リザレクション ブライト博士の禁止リスト?
機動部隊ラムダ-3("愛称などない") - SCP-894
機動部隊ラムダ-4("野鳥観察") - SCP-514 SCP-1476 SCP-1505 SCP-1560 SCP-2619 SCP-2760 SCP-2967 SCP-3497
機動部隊ラムダ-5("シロウサギ") - ラムダの殺人者 SCP-2446 SCP-3087 SCP-3651
収容部隊ラムダ-6("ガーリー・ガールズ") - SCP-2396
機動部隊ラムダ-6("エルマー・ファッド軍団") - SCP-2706
機動部隊ラムダ-7 - 記録-214
機動部隊ラムダ-9("物体に勝る精神") - SCP-2664
機動部隊ラムダ-10("死者を目覚めさせよ") - SCP-4220
機動部隊ラムダ-12("悪戯っ子狩り") - SCP-2036
機動部隊ラムダ-12("キンクシェイマーズ") - SCP-2678
機動部隊ラムダ-12("媒介害獣除染隊") - SCP-2680 SCP-2810 SCP-3640 SCP-3470 SCP-4310
機動部隊ラムダ-13("人格のオカルト") - SCP-1731
機動部隊ラムダ-14("エキストラ軍団") - SCP-3713
機動部隊ラムダ-14("一ツ星レビュアーズ") - SCP-4554
機動部隊ラムダ-21("洞窟の住人") - SCP-1425
機動部隊ラムダ-30("スポーツキャスト・パフォーマーズ") - SCP-2206
機動部隊ラムダ-37("ガイガーカウンターズ") - SCP-2997
機動部隊ラムダ-64 - みんな知ってる
機動部隊ラムダ-84("サンプルテキスト") - SCP-2433
機動部隊ラムダ-W - SCP-1091
機動部隊ラムダ-ベータ("愛書家") - SCP-2976
機動部隊ミュー-0("マクスウェルの悪魔") - オペレーション・リーウィン・ダーク
機動部隊ミュー-3("最高額入札者") - SCP-1738 SCP-2423 SCP-2463 SCP-2633 SCP-2818 SCP-3465
機動部隊ミュー-4("デバッガー") - SCP-155 SCP-892 SCP-896 SCP-1290 SCP-1866 SCP-2160 SCP-2223 SCP-2698 SCP-2738 SCP-2876 SCP-2890 SCP-3030 SCP-3045 SCP-3089 SCP-3101 SCP-3334 SCP-3858 SCP-4054
機動部隊ミュー-6("プレイヤーを嫌わないで") - SCP-1633
機動部隊ミュー-7("教区司祭") - SCP-2615
機動部隊ミュー7("カー・ダウンローダー") - SCP-2964
機動部隊ミュー-9("トイ・ブレーカーズ") - SCP-737
機動部隊ミュー-13("ゴーストバスターズ") - SCP-128 SCP-460 SCP-1036 SCP-1750 SCP-2227 SCP-3371 SCP-4041
機動部隊ミュー-14("許して忘れよ") - SCP-2271
機動部隊ミュー-17("鉄馬") - SCP-3005
機動部隊ミュー-17("シー・シェパード") - SCP-4222
機動部隊ミュー-19("スター・ストラック") - SCP-2146
特殊機動部隊ミュー-45("不揃いの鉤爪") - SCP-3997
機動部隊ミュー-53("イーバートの親指") - SCP-1127 SCP-1257
機動部隊ミュー-89("モレクの荷") - SCP-089
機動部隊ミュー-90("水浸し") - LTE-2712-Bosch
機動部隊ミュー-101("家を狩るものたち") - SCP-3506 SCP-4243
機動部隊ニュー-1("原因と効力") - ARC
機動部隊ニュー-2 - プロジェクト・モルフェウス
機動部隊ニュー-3("湖恐怖症") - SCP-4131
機動部隊ニュー-4("金字塔") - SCP-2259
機動部隊ニュー-4("ボックスカッターズ") - SCP-3663
機動部隊ニュー-5("盲目の時計職人たち") - SCP-2679
機動部隊ニュー-6("トリプルドッグ・デアデビルズ") - SCP-1448
機動部隊ニュー-6 - 超常現象記録
武装機動部隊ニュー-7("下される鉄槌") - SCP-939 SCP-1105 SCP-1943 SCP-2128 SCP-2546 SCP-2660 SCP-2706 SCP-2803 SCP-3221 SCP-3758 SCP-4777-JP-J カック・ハード
機動部隊ニュー-9("好奇心") - SCP-2643
機動部隊ニュー-11 - SCP-631
機動部隊ニュー-12 - SCP-2274 壊滅
機動部隊ニュー-15("ホッキョクオオカミ") - SCP-1748
機動部隊クシー-3("死体泥棒") - SCP-069 055についてお話しましょう ARC
機動部隊クシー-06("ビクスビー・ハンターズ") - SCP-1095
機動部隊クシー-8("スピアハンターズ") - SCP-778? ARC
機動部隊クシー-9("看守団") - SCP-2932
機動部隊クシー-11("ポーラーベアーズ") - ARC
武装高速即応部隊クシー-13("スクェーレ・ノース") - カオス・インサージェンシーの歴史 Conspiracy ― 陰謀 SCP-1983(言及のみ)
機動部隊クシー-22("ハンナの野蛮人") - SCP-563
機動部隊クシー-1964("スラッグワークのとても暑い日々") - SCP-1916
機動部隊クシー-カイ("館長たち") - SCP-2668 SCP-4400
機動部隊オミクロン-3("こわくておっかない") - SCP-2263 SCP-2863?
機動部隊オミクロン-5("真のファン") - SCP-3949 V1L3-J-追加実験記録
機動部隊オミクロン-6("三葉虫") - SCP-850 喪失
機動部隊オミクロン-7("オーキン") - SCP-940
機動部隊オミクロン-7("バウンスハウス") - SCP-1053
機動部隊オミクロン-8("哀しみのクラウン") - SCP-2416
機動部隊オミクロン-9("響きと怒り") - SCP-2525
機動部隊オミクロン-9 - SCP-2826
機動部隊オミクロン-9("ホット・ゾーン・ダンサーズ") - ARC
高速機動部隊オミクロン-11("バークの息子") - SCP-444
機動部隊オミクロン-12("プラネット・キラーズ") - SCP-2362
機動部隊オミクロン-12("九尾の晒し") - SCP-2842
機動部隊オミクロン-13("トリック・オア・トリート") - SCP-2523
機動部隊オミクロン-17 - SCP-631
機動部隊オミクロン-89("ゴーストライター") - SCP-3801
機動部隊オミクロン-1985 - SCP-1985
機動部隊オミクロン-6991-A("さよならは言いっこなし") - SCP-1776
特殊部隊オミクロン-6991-B("ワックブロッター") - SCP-1776
機動部隊オミクロン・ロー("ドリームチーム") - ブラック・ロータス SCP-1394 SCP-2144 SCP-2235 SCP-2603 SCP-2934 SCP-2942 SCP-3060 #ユーファニア
機動部隊パイ-1("シティ・スリッカーズ") - SCP-274 SCP-602 SCP-970 SCP-1155 SCP-1219 SCP-1388 SCP-2162 SCP-2409 SCP-2890 SCP-2990 SCP-3110 SCP-3335 SCP-3360 SCP-4560 事件記録688A SCP-042-J
機動部隊パイ-2("黒板消し") - SCP-2865
機動部隊パイ-3("ゼウスの消防隊") - SCP-1612
機動部隊パイ-3("ドル紙幣") - SCP-2713
機動部隊パイ-4("星座残念賞") - SCP-1685
機動部隊パイ-4("ビッグ・リッグ・ベガス") - SCP-2544
機動部隊パイ-8("遊び人殺し") - SCP-3089
機動部隊パイ-9("砂浜漁り") - SCP-2627
機動部隊パイ-20 - SCP-2904
機動部隊パイ-31("メビウス・ストリップ") - SCP-1898
機動部隊パイ-46 - SCP-3250
機動部隊ロー-1("プロフェッサー") - SCP-877 SCP-1546 SCP-3138 SCP-4028 気まぐれ王子の寓話
機動部隊ロー-2("都市探検家") - SCP-2940
機動部隊ロー-2("トビガエル") - SCP-3326
機動部隊ロー-2("ホーソーンの英雄たち") - Duke 'till Dawn
機動部隊ロー-3("ウシガエル") - SCP-3326
極秘機動部隊ロー-4("赤網") - SCP-2073
機動部隊ロー-5("時の一針") - SCP-276
機動部隊ロー-5("ハチの一刺し") - SCP-1139
機動部隊ロー-5("スパーズ&サドルズ") - SCP-2090
機動部隊ロー-5("ウチの裏庭では勘弁な") - SCP-2477
機動部隊ロー-6("グリーン・ゲール") - SCP-2171
機動部隊ロー-7("すり鉢無き医師達") - SCP-3966
機動部隊ロー-8("キノコハンター") - SCP-2009
機動部隊ロー-8("ロードサイド・ピクニッカーズ") - ARC SCP-970 エージェント・クラインの人事ファイル
機動部隊ロー-9("テクニカルサポート") - SCP-1549 SCP-2234
機動部隊ロー-11("ティッシュ箱") - SCP-3336
機動部隊ロー-13("Youtubeの有名人") - 超常現象記録
機動部隊ロー-14("シグナル・クローラーズ") - SCP-1558
機動部隊ロー-14("老猪") - SCP-2310
機動部隊ロー-19("キュテレイアンス") - SCP-2474 部隊員記念品記録 Volume 19.113.A-01: 楽器、作曲者そしてコンフィキー・ノビスカムの プラネットフォール 探査ログ2474.1 迷宮の終わり
機動部隊ロー-66("ロード・ホッグズ") - SCP-3884
機動部隊ロー-71("オリガミ・トードス") - SCP-823
機動部隊ロー-93("ソーカルじゃないと言ってくれ") - SCP-2495
機動部隊ロー-293("殺害の時") - SCP-1427
機動部隊シグマ-1("モンテスマ") - SCP-1099
特務部隊シグマ-01("財団の錨") - SCP-3894 SCP-3895
機動部隊シグマ-3("ダモクレスの盾") - SCP-2631
機動部隊シグマ-3("書誌学者") - SCP-472 SCP-1591 SCP-2975 SCP-3591 魔法のオリエンテーション 頭の袋ほど"昇進したな"って感じるものはないね 騒ぎを起こす オペレーション・アズール・ペレグリン 栄えよ
機動部隊シグマ-4 - SCP-036
機動部隊シグマ-5("沈クロナイズドスウィマーズ") - SCP-1705
機動部隊シグマ-5("ブロンズ頭") - SCP-1880
機動部隊シグマ-6("バトルジャンパーズ") - SCP-120 SCP-852 終了依頼 SCP-3609
機動部隊シグマ-6("ヘルシンガーズ") - SCP-3288
機動部隊シグマ-7("暴動を白日の下へ") - SCP-1627
機動部隊シグマ-8("浜辺の収集人") - SCP-2069
機動部隊シグマ-9("ヴァルキリー") - SCP-526 SCP-1262 SCP-2069 SCP-3952
機動部隊シグマ-9("カンザスシティ・ホットステッパーズ") - SCP-3088
機動部隊シグマ-10 - SCP-4040
機動部隊シグマ-18("チェス・マスターズ") - SCP-1984
機動部隊シグマ-19-01("外交交渉官") - SCP-2595
機動部隊シグマ-19-02("国勢調査員") - SCP-2595
機動部隊シグマ-19-03("ブルドーザ") - SCP-2595
機動部隊シグマ-25("ゴーストバスターズ") - SCP-3004
機動部隊シグマ-31 - SCP-1347
海洋部隊シグマ-58("ボトムフィーダーズ") - SCP-3889 SCP-3983
機動部隊シグマ-66("鋼のヴェール") - SCP-3897
機動部隊シグマ-66("悲惨な炭鉱労働者") -
機動部隊タウ-1 - 事案096-1-A
特別機動部隊タウ-2("ポーラ・パスファインダーズ") - SCP-924
機動部隊タウ-2("列車マニア") - SCP-1489
機動部隊タウ-3("月面歩行者") - SCP-2777
機動部隊タウ-4("あらゆる場所に水がある") - SCP-402 SCP-3280
機動部隊タウ-4 - SCP-1678
機動部隊タウ-4("すべての従順な輝けるもの") - SCP-1788
機動部隊タウ-5("サムサラ") - SCP-1730 SCP-2621 SCP-2673 SCP-2970 SCP-3780 アバタラ 人体の生得的な限界に、ある種の研究資産を利用するための調査の認可計画 オペレーション・アズール・ペレグリン 授く主 サムサラ
機動部隊タウ-6 - SCP-406 SCP-1007
機動部隊タウ-7("くすんだ監視官") - SCP-1820
機動部隊タウ-9("喧嘩腰のボディーガード") - SCP-2662
機動部隊タウ-9("本の虫") - ARC 魔法のオリエンテーション 蛇の手ハブ
機動部隊タウ-11("缶切り") - SCP-1264 SCP-2846 研究サイト-45
特殊部隊タウ-11("若者嫌い") - SCP-1919
機動部隊タウ-13("口内検査") - SCP-1994
機動部隊タウ-16 - SCP-2336
機動部隊タウ-17 - SCP-1541
機動部隊タウ-20("トルコ偵察隊") - SCP-2312
機動部隊タウ-51("アーバン・ブロウル") - SCP-4660
機動部隊タウ-95 - SCP-3365
機動部隊タウ-1165("抜け道") - SCP-1165
機動部隊ファイ-1("敵対的買収") - SCP-1425 SCP-1442
機動部隊ファイ-2("クレバー・ガールズ") - SCP-3057 SCP-3467 SCP-3934 SCP-4041 SCP-4131
機動部隊ファイ-2 - SCP-1680 武器よさらば
機動部隊ファイ-5("トワイライターズ") - SCP-2901
機動部隊ファイ-7("お笑い草") - SCP-2571
機動部隊ファイ-7("管理管財人") - SCP-138-ARC
機動部隊ファイ-9("バルクエロ") - SCP-2303
機動部隊ファイ-9 - SCP-001-kln
機動部隊ファイ-11("約束の守り手") - SCP-3117
機動部隊ファイ-12("リーディング・レインボウ") - SCP-1658
機動部隊ファイ-12("青信号") - SCP-2459
機動部隊ファイ-22("ウェル・ウィッシャー") - SCP-777 SCP-1680?
機動部隊ファイ-51("マッカーサーの犬") - SCP-4007
機動部隊ファイ-71("ダックハント") - SCP-4135
機動部隊ウプシロン-2("キャトルラングラーズ") - SCP-843
機動部隊ウプシロン-4("熱き鉄を打つ者") - SCP-1186
機動部隊ウプシロン-4("わたしにさわらないで") - SCP-1627
機動部隊ウプシロン-4("糖衣錠") - SCP-947 SCP-2350 SCP-2546 SCP-2559 SCP-3519
機動部隊ウプシロン-7("ガラス瓶") - SCP-1077 SCP-2977
機動部隊ウプシロン-18("デジタルミレニアム著作権エージェント") - SCP-1617
機動部隊ウプシロン-20("ホグタウン守備隊") - SCP-2417
機動部隊ウプシロン-23("美術評論家") - SCP-1018 SCP-1226 SCP-3435
機動部隊ウプシロン-24("ガリバーズ・トラベラーズ") - SCP-1730 探査記録DIM-3-D(言及)
機動部隊ウプシロン-36("パーティー・クラッシャーズ") - SCP-2852
機動部隊ウプシロン-52("仕出し任務") - SCP-2852
機動部隊ウプシロン-89("誰でもない者たち") - SCP-2034
機動部隊ウプシロン-99("祭壇の少年たち") - SCP-2852 SCP-3004
機動部隊ウプシロン-638("フェニックスの巣") - SCP-1115
機動部隊カイ-3("エクソシスト") - SCP-2997 SCP-3201 ARC-2
機動部隊カイ-4("煉瓦破砕者") - SCP-1043
機動部隊カイ-7("スポットライト・スペシャリスツ") - ARC
機動部隊カイ-7 - SCP-125
機動部隊カイ-8("槍持つ狩人") - SCP-936
機動部隊カイ-9("頁捲り") - SCP-4177
機動部隊カイ-13("少年聖歌隊") - SCP-1983
機動部隊カイ-23("立ち聞き") - SCP-1681
機動部隊カイ-99("戦見通す先つ祖の声") - SCP-3986
機動部隊プサイ-7("リフォーム屋") - SCP-574 SCP-744 SCP-1452 SCP-1684 SCP-1967 SCP-2215 SCP-2281 SCP-2311 SCP-2407 SCP-2426 SCP-2490 SCP-2891 SCP-2975 SCP-3050 機動部隊プサイ-7("リフォーム屋")概説 意想外
機動部隊プサイ-7("もっとデカい船が要る") - SCP-3057
機動部隊プサイ-7("燻蒸消毒業者") - SCP-3989
機動部隊プサイ-8("サイレンサー") - SCP-565 SCP-2158 SCP-2922 SCP-3591 SCP-231-J Anomalousアイテム記録
機動部隊プサイ-8("テニュア・トラッカー") - SCP-2477
機動部隊プサイ-9("深淵を見つめる者") - SCP-2264 SCP-2408 SCP-2480 SCP-2815
機動部隊プサイ-10("塩撒く者たち") - SCP-2456
機動部隊プサイ-10("マズローの動機付け") - SCP-2631 SCP-3519
共同機動部隊プサイ-12("マッドヴィラニー") - SCP-2906
機動部隊プサイ-13 - SCP-1347
機動部隊プサイ-13("魔女狩り") - SCP-2408 SCP-2815 イヴァディ第一寄贈品
特殊部隊プサイ-14("海軍卿の部下達") - SCP-1330
機動部隊プサイ-25("ドライブスルーに囚われて") - SCP-2915
機動部隊プサイ-33("ヒムラーズ・ハウスキーパーズ") - SCP-2367
機動部隊プサイ-29029("アルペン・エコー") - SCP-1529
機動部隊オメガ-0("アラ・オルン") - SCP-1463 SCP-2111(READ THIS) SCP-2759 SCP-3664 超現実思考者 あなたの最後の初日
機動部隊オメガ-1("法の左手") - タンホニーの提言
機動部隊オメガ-1("悪者達") - アンチウィルス
機動部隊オメガ-3("飼育員") - SCP-1240
機動部隊オメガ-3("立証者") - SCP-2983
機動部隊オメガ-4("交換留学生") - SCP-2047 ヘイムダル計画
機動部隊オメガ-7("パンドラの箱") - SCP-076 SCP-105 SCP-175 SCP-354 SCP-657 事案記録 エージェントAAの個人的記録 インシデント・ゼロ
機動部隊オメガ-7("ヴァルキリーズ") - ARC 機動部隊シグマ-9と同一の部隊と見られます。
機動部隊オメガ-8("赤子攫い") - SCP-1298
機動部隊オメガ-8 - SCP-1512
機動部隊オメガ-8 - SCP-2820
情報部隊オメガ-08("ラジオ・コルセア") - SCP-3897
機動部隊オメガ-9("スクラブ") - SCP-2639 SCP-3797
海上部隊オメガ-09("ダイアー・ストレイツ") - SCP-3894
機動部隊オメガ-10("通行止め") - SCP-2434
機動部隊オメガ-12("アキレウスの踵") - SCP-3155 SCP-3221 SCP-3480 SCP-4455 SCP-3797-ARC
機動部隊オメガ-12 - SCP-1854
特殊機動部隊オメガ-15("ダイア・ディーズ") - SCP-2487
機動部隊オメガ-16("競争相手") - SCP-1456
機動部隊オメガ-19("二本立て") - SCP-2677
機動部隊オメガ-19("オムレット") - SCP-3199
機動部隊オメガ-23 - SCP-2069
特殊部隊オメガ-34-01("内勤") - SCP-2205
特殊部隊オメガ-34-02("偵察部隊") - SCP-2205
機動部隊オメガ-44("死の探究者たち") - SCP-2833
機動部隊オメガ-59("ネチャーエワの狼") - SCP-1984
機動部隊オメガ-87("フロッグ・ウォッチ") - SCP-954
機動部隊オメガ-144 - SCP-1844
機動部隊スティグマ-9("自然発生する歯車、梃子、滑車からの進化") - SCP-3221 SCP-3341ほか
機動部隊D-15("カントリー・ライン") - SCP-3785
特別部隊O-23("ザ・キッチン・シンク") - ARC エージェント・クラインの人事ファイル
機動部隊P-900("ガット・バスター") - SCP-3494
小機動部隊アレフ-16("ケニー・ロジャース・ロースター") - SCP-2570
機動部隊-アレフ予備隊1-77 - SCP-2007
機動部隊-アレフ予備隊78-110 - SCP-2007
機動部隊サメフ-7 - SCP-3003
機動部隊タヴ-666 - 甦──リザレクション
機動部隊アリフ-4 - SCP-1422
機動部隊アポロ-3("猟区管理人") - SCP-1730
専任機動部隊アトランタ-9("シャーマンズ・マーチ") - DJ・カクタスの提言II
専任機動部隊デトロイト-11("恵みの雨") - DJ・カクタスの提言II
機動部隊ガニメデ-66("スターライト・ナイツ") - SCP-3812
専任機動部隊インディアナポリス-13("キルボーイズ") - DJ・カクタスの提言II
専任機動部隊ネバダ-3("着火隊") - DJ・カクタスの提言II
機動部隊オリオン-9("カワセミ") - SCP-3000
機動部隊クェズテル-12("こちらをご覧ください!") - SCP-3936
機動部隊レッシュ-1("意識の座") - タンホニーの提言
機動部隊ロマ-9("南進") - SCP-3813
機動部隊トロッター-5("地獄の英雄達") - SCP-2951
暫定機動部隊トゥー-ベータ("反ストラトフォード派") - SCP-3564
機動部隊-066("八人座頭") - SCP-3010
機動部隊31-パイ("プラトンの立体") - SCP-4500
機動部隊36-イプシロン・ベータ("MPAAの殉教者") - SCP-1955
機動部隊59プサイ-シグマ("アンチ・ヒンデンブルグ") - SCP-1835
機動部隊73 - SCP-456
機動部隊-89E("トマスの曳き手") - SCP-828 SCP-1836
機動部隊-339("シュグ・ナイツ") - SCP-2137
機動部隊-481("民衆扇動家") - SCP-481実験記録
機動部隊-1746-アレフ/A~AJ - SCP-1746
暗号機動部隊2772-08 - SCP-2772
合同任務部隊2861-オメガ("ラグナ-ブロック") - LTE-2712-Bosch
特別機動部隊("インサージェンシー") - 離反
非実在機動部隊アルファ-オメガ - SCP-2964
機動部隊██████-12 - SCP-226 消滅
機動部隊████-██ - SCP-213
機動部隊████-█ - SCP-511
機動部隊███-█ - SCP-613
機動部隊█████-██████████████ - SCP-659
機動部隊██████-█ - SCP-742
機動部隊█-█("メチル・ヘッズ") - SCP-820
機動部隊██-█ - SCP-990
機動部隊█-██ - SCP-1669
機動部隊███-██ - SCP-1800
機動部隊█-██ - SCP-2470
機動部隊█-██ - SCP-2470
機動部隊████ - SCP-354
特別機動部隊██████ - SCP-818
機動部隊██ - SCP-945
機動部隊████████ - SCP-1948
機動部隊-██ - SCP-331
機動部隊-██ - 超常現象記録
機動部隊[編集済] - SCP-526
地方機動部隊020-ベート("九尾の猫鞭") - SCP-2830
地方機動部隊ギメル-9("アングレイトフル・デッド") - SCP-2570
地方機動部隊151-ヘー("ジャレッド・クランプの不幸クラブ") - SCP-2636
地方機動部隊151-ヨー("柱の男") - SCP-2636
地方機動部隊151-カフ("ヘヴィ・メタル・クイーン") - SCP-2636
地方機動部隊294-サメク("俺達の名前くらい俺達に選ばせてくれないか?") - SCP-2049
地方機動部隊ダレット-16("ラプラス変換") - SCP-3850
地方機動部隊352-ダレット("ディキシーランド・ナイトメア・マジック") - SCP-2172 SCP-2272 SCP-2558 ディキシーランド・ナイトメア・マジック・ハブ ケイト・マックティリスの人事ファイル 作戦後報告2272'
地方機動部隊352-ザイン("ベイト・アンド・タックル") - ケイト・マックティリスの人事ファイル
地方機動部隊352-ラメド("スタンプ・ノッカーズ") - SCP-2072 SCCP-2930 SCP-3130 ケイト・マックティリスの人事ファイル
地方機動部隊609-セムカト("スーパーボウルスリー") - SCP-2061
地方機動部隊652-ペー("職人の壺") - SCP-2972
地方機動部隊769-アイン("鐘の音") - SCP-2972
軌道機動部隊ダ-3("ジ・イデ") - SCP-2813
軌道機動部隊ガ-3("コクランの子供たち") - 最初の五十五人
軌道機動部隊マー-7("ラマの修理工") - SCP-2722
軌道機動部隊マー-12("旅人") - SCP-2722
軌道機動部隊ニャ-12("星の王子さま") - SCP-3070
武装高速宇宙空間機動部隊-01 - SCP-2222
機動部隊アルファ-7 - SCP-4040がザ・マンハッタニートに襲撃された際に出動した機動部隊です。モントリオールに駐留しています。
機動部隊アルファ-21("夫たち") - SCP-006-Jの人道的な終了を任務とする機動部隊です。
機動部隊ガンマ-5 - SCP-1548-CUへのミルクの供給と、SCP-1548-CUのしゃっくりの抑制を任務とする機動部隊です。
機動部隊デルタ-16("深海の漁民") - SCP-1926-Rの監視を担当するものとされた機動部隊です。
機動部隊イプシロン-5("赤い夜明け") - ストレルニコフの人事ファイル Red Dawn
機動部隊イプシロン-21("ピローファイターズ") - SCP-042-J
機動部隊エータ-15("チェスプレイヤー") - SCP-1322-J
機動部隊ゼータ-00("ふんわりおしり") - SCP-1013-J
統合部隊ゼータ-1("邪なる者に眠りなし") - SCP-042-J
機動部隊ゼータ-7("アク禁処分") - SCP-2421-J
機動部隊ゼータ-9("ジョックス") - SCP-2000-J
機動部隊カッパ-7("ハンムラビの弁護士") - SCP-042-J
機動部隊カッパ-8("ブルックリンまで眠れない") - SCP-042-J
機動部隊カッパ-13("赤シャツ") - 二次創作
機動部隊ラムダ-2 - SCP-419-J
機動部隊パイ-24("外骨格だいすきクラブ") - SCP-006-CU-EX
機動部隊ロー-15("怪奇事件") - SCP-095-J
機動部隊ロー-19-卵("フライパン") - SCP-でかい卵
機動部隊シグマ-395("ヴァンダルの民") - SCP-7000-J
機動部隊ファイ-13("一文無し共") - SCP-1150-J
機動部隊プサイ-9("あの惨めな野郎ども") - SCP-2600-CU
機動部隊オメガ-7.5("OKクラス・リユニオンツアーシナリオ") - SCP-231-J
機動部隊オメガ-15("同志たち") - SCP-1922-J
機動部隊オメガ-131("歓喜破壊者") - ディーメティックス博士の人事ファイル
機動部隊-NEシグマ("光線銃") - SCP-1224-J
機動部隊ドル-1("ゼニやまもり") - SCP-お取り扱い-J
機動部隊ヤム-1TM("キャプテン・クランチ") - SCP-3000-J
一般機動部隊3500-M("致命的な大鹿") - DeadlyMooseの人事ファイル
機動部隊("ケツレーザー部隊") - SCP-2001-J
・Mobile Task Force(MTF)の直訳は「機動任務部隊」となりますが、本総覧では慣例に従って「機動部隊」と表記しています。
・単なるTask Forceの直訳も、上と同じように「任務部隊」となりますが、本総覧ではもっとも多く用いられている意訳「特殊部隊」を使用しています。その割には「○○ Task Force」の場合はそのまま「○○任務部隊」としているのですが……。
・Orbital Task Forceの直訳も「軌道任務部隊」なのですが、本総覧ではSCP-2722での表記に従って「軌道機動部隊」としています。
・各ギリシア文字の表記は記事によってばらつきがありますが、本総覧ではこちらで用いられている表記に統一しています。
・機動部隊名の日本語訳にも同じようにばらつきがありますが、本総覧では単一の表記に統一しています。こちらおよびこちらとこちらに記載されている場合は基本それに準拠していますが、それ以外の部隊の場合、基準は結構適当です。
・他のも表記の細部は色々適当です。
メモ: SCP-2903