hyoroika09の水槽
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アイテム番号: SCP-XXX-JP

オブジェクトクラス: Safe/Keter

特別収容プロトコル: [SCPオブジェクトの管理方法に関する記述]

説明: SCP-XXX-JPは人為的に合成されたレンチウイルスの1種です。SCP-XXX-JPはヒト(Homo sapiens)にのみ感染する宿主特異性を有しており、他の生物への感染は確認されていません。SCP-XXX-JPの感染経路は血液感染のみであり、現時点でSCP-XXX-JPが広域での大規模感染を起こす確率は低いと推測されています。SCP-XXX-JPに感染した人物はSCP-XXX-JP-Aに指定されています。


臨床像:
SCP-XXX-JP感染の症状はその進行状態によって大きく2段階に分類されます。

感染前期: SCP-XXX-JPはSCP-XXX-JP-Aの大脳神経細胞に侵入し、逆転写によって宿主細胞の遺伝子に自身の遺伝子を潜伏させます。寄生された神経細胞はSCP-XXX-JPの生産を行いますが、これにより細胞が破壊されることはありません。増殖したSCP-XXX-JPは体液を介して全身の細胞に感染します。これら一連のプロセスにおいて宿主の免疫系は応答せず、結果として侵入から数日程度で全身の細胞がSCP-XXX-JPに感染します。また、この過程において宿主の生殖機能は著しく後退しますが、これはSCP-XXX-JPが生殖細胞を積極的に破壊することに起因しています。

感染後期: SCP-XXX-JPに感染した大脳神経細胞は盛んに分裂を開始し1、大脳基底核に直径30 mmほどの腫瘍を形成します。この腫瘍は脳の各部位と神経細胞を通じて連絡されており、SCP-XXX-JP-1に指定されています。また、全身の各細胞は未知の受容体を細胞膜表面上に形成します。これらはSCP-XXX-JP-1からの伝達物質を受容し、各種の応答を起こす役割を担っていると推測されています。


SCP-XXX-JP-Aが具体的な生物、あるいはそれに準ずる存在の詳細な生理的機構を想起した際、SCP-XXX-JP-1はその異常性を発現します。SCP-XXX-JP-1は宿主が想起した情報を受け未知の物質を生産し、血液を介して全身の細胞に指示を送ります。この物質を受容した各細胞は宿主が想起した生物の特徴を反映する変異を起こし、結果としてSCP-XXX-JP-Aの身体はその性質を大きく変化させます。現時点で身体の質量の増減、分裂・再集合および実体の消失などが確認されており、変化における制限は特定されていません。また、この変身プロセスは想起する存在の非常に詳細な理論・学問的知識が要求されます。そのため専門的な知識を持たない人物がSCP-XXX-JP-1の異常性を発現しようとした場合、高い確率で不完全な変異が発生し、これらの多くは生命維持のために必要な機能の不全によって死亡します。

補遺: SCP-XXX-JPは20██年█月、サイト-8102の東門前に転移したアンプルの中から検出されました。また、付近にはSCP-XXX-JPに罹患した男子幼児およびSCP-XXX-JPの取り扱いと異常性発現プロセスの概要が記された文書(文書-αに指定)が発見され、その内容はこれらの物品が財団宛に意図的に届けられたものであることを示しています。

SCP-XXX-JP-A-1は6歳未満と推測される男子児童です。発見当初よりSCP-XXX-JPの影響意外に健康的な異常はありませんが、一般社会における同年代の幼児に比べ認知能力・言語能力共に発達の遅れが確認されています。その他知識の不足にも関わらず、SCP-XXX-JP-A-1は完全なハツカネズミ(Mus musculus)の飼養変種に変身することが可能です。これは人為的に当該動物に関する知識を教育されたことに由来すると推測されています。

 
 
 
 



SCP案置き場

tale案置き場

trick-star.jpg

実体化中のSCP-XXX-JP

アイテム番号: SCP-XXX-JP

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: 現在、SCP-XXX-JPは未収容です。SCP-XXX-JPおよびそれらによって引き起こされた消失現象の目撃者には記憶処理を施したのち、適切なカバーストーリーの流布が行われます。実体化中のSCP-XXX-JPに直接接触する試みは、接触者の意図しない消失につながる可能性があるため、必ずDクラス職員が行ってください。

説明: SCP-XXX-JPは自立行動を行う実体の総称です。各個体の形状や体高に一貫性は認められませんが、どの個体も体に無数の孔を有しています。孔の内部からは一切の光線や音波は観測されず、内部の構造は不明です。またSCP-XXX-JPが物理的、化学的な破壊耐性を有していることに加え、蛍光X線分析装置等を用いた非破壊の成分分析においても原因不明のエラーが表示され続けるため、SCP-XXX-JPの組成は明らかになっていません。現在、SCP-XXX-JPはおよそ500 個体確認されています。

SCP-XXX-JPは後述する実体化中を除き、その存在を認識できません。これは反ミーム等による認識の阻害や、霊的存在への変化などが原因と推測されています。しかしながら、非実体化中のSCP-XXX-JPは、現在財団が保有するあらゆる検出手段を用いても観測不能であることから、その正確な存在方法は判明していません。

SCP-XXX-JPは一個体につき、約600日周期で実体化し主に地上で活動を行います。実体化したSCP-XXX-JPは動物が持つ口器に似た構造体を伸ばし、物体に接触させた後、触れている物体を徐々に消失させます。SCP-XXX-JPの動作が比較的緩慢であるため、活動的な物体がSCP-XXX-JPによる活動の影響を受けることは稀ですが、この消失は無機物・有機物、あるいは生物・無生物関係なく発生します。SCP-XXX-JPは一個体につきおよそ500 kgの物体を消失させた後、再び観測不能になります。また、消失した物体の追跡は全て失敗に終わっています。

実体化中のSCP-XXX-JPを捕獲する試みは現在成功していません。