Hyocsyamus
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アイテム番号:SCP-XXX-JP

オブジェクトクラス:Euclid

特別収容プロトコル:SCP-XXX-JPは、標準的な人型収容室に収容してください。SCP-XXX-JPに支給された物品は対象の申請を受けた場合即座に交換及び新調してください。SCP-XXX-JPとの会話及び接触はレベル4以上の職員の許可を得た職員が行ってください。

説明:SCP-XXX-JPは見た目9歳の少年で、身長1.2m、体重31kgです。対象は短い黒髪で目は濃茶です。SCP-XXX-JPは◼︎◼︎県◼︎◼︎市の小学校の校舎が原因不明の消失をした際に回収されました。
SCP-XXX-JPは他人の望みを叶えようと思うことでその望みをなんでも叶えることができる能力を持っているようです。自分の望みを叶えることはできないこと、彼が自分の周りだけでなく自分の知らないものにも影響を与えることができることが明らかになっています。彼がどこまで叶えられるのか、という実験は全4回で終了し、それ以上の実験は禁止されました。
その異能を除けばSCP-XXX-JPは平凡な少年であり、年相応の知能を備えています。教科書とノート、本を与えると、1日1時間は勉強をするようになりました。冒険ファンタジーが特にお気に入りです。収容にも一定の理解を示しており、その協力的な姿勢からストレス軽減のため月に3度護衛を伴った外出が認められています。

実験記録:XXX-01
日付:◼︎/◼︎/2013
被験体:キャンディをくれと望むよう指示されたD-54685
以下音声ログ
[録音開始]

SCP-XXX-JP:初めまして!僕は◼︎◼︎◼︎!お兄さんは?
D-54685:お、おお…俺は、あー…D-54685だ。ここに来る前の名前は◼︎◼︎◼︎◼︎。
SCP-XXX-JP:答えてくれた!僕ここにきてから◼︎◼︎博士以外にもいろんな人に話しかけたけど、全然答えてもらえないから見えないのかと思ってたんだ…嬉しい!えっと、◼︎◼︎さん?
D-54685:(博士から番号で呼ばせるように指示を受ける)分かったよ、悪いがD-54685って呼んでくれないか?その、俺も君をXXXって呼ぶからさ。
SCP-XXX-JP:…そっか、うん。分かった、D-54685さんだね!
D-54685:ああ、悪いな…。キャンディ、くれないか?
SCP-XXX-JP:いいよ!(手のひらを出すと何処からともなく3個それぞれ色の違う包み紙のキャンディが現れる)
D-54685:ありがとう…(博士から食べるよう指示されそれを受け取り食べる)。これは…イチゴ味か、おいしいな、久しぶりに食べたよ。
SCP-XXX-JP:僕もひとつ食べていい?
D-54685:ん?ああ…(博士から許可が出)いいってよ。

[記録終了]
D-54685には72時間経っても異常が見られず、残っていた1つを調べた結果何の異常もないオレンジ味のキャンディだったことが判明。

実験記録:XXX-02
日付:◼︎/◼︎/2013
被験体:任意の好きな音楽を聴きたいと望むよう指示されたD-54685
以下音声ログ
[記録開始]

SCP-XXX-JP:あ、D-54685さん!
D-54685:おう、久し振り…でもないな。今日はその、音楽を聴きたいんだ。
SCP-XXX-JP:いいよ、どんなのがいいの?
D-54685:うーん…そうだな、◼︎◼︎(日本の有名な歌手)の曲が久々に聞きたいな。
SCP-XXX-JP:ふーん、じゃあ、これかなあ。(CDプレイヤーとその歌手のベストアルバム数枚が彼の隣に唐突に現れる)
D-54685:ありがとう…本当に、なんでも出来るんだな。君は。
SCP-XXX-JP:うん!なんでも出来るよ!だからなんでも言ってね!
D-54685:あ、ああ。
[記録終了]

この3日後、◼︎◼︎博士によりスピーカーを通したインタビューがSCP-XXX-JPに対して行われました。以下はその記録になります。
[記録開始]

◼︎◼︎博士:やあ、XXX。
SCP-XXX-JP:博士!どうしたの?
◼︎◼︎博士:今日は君のことについていくつか質問がしたいんだ。
SCP-XXX-JP:うーん、何か願いがあるんじゃないんだね。いいよ!
◼︎◼︎博士:君は以前君が通っていた小学校を、その能力で消したようだがそれはどうしてだったかな?
SCP-XXX-JP:友達が言ったの、小学校行くのやだからなくなったらいいのにって。だから消したよ。
◼︎◼︎博士:それは、どこに?
SCP-XXX-JP:分からない。…僕、悪いことしちゃった?
◼︎◼︎博士:そうだな、みんなが困ってるみたいだ。戻してあげられるかな?
SCP-XXX-JP:博士は、戻して欲しいの?
◼︎◼︎博士:ああ。
SCP-XXX-JP:うん、戻すよ。
◼︎◼︎博士:ありがとう。では次の質問だ、君はどうやって人の願いを叶えているんだ?
SCP-XXX-JP:うーん。
◼︎◼︎博士:分からない?
SCP-XXX-JP:分からない、僕が人の願いを聞いてそれを願うと叶うの。力はサンタさんに貰ったよ。
◼︎◼︎博士:…サンタさん?
SCP-XXX-JP:うん、サンタさん。一昨年かな、クリスマスにお願いしたらもらえたの。
◼︎◼︎博士:そうか、サンタさんはどんな格好だった?
SCP-XXX-JP:見てないの。でも起きたら使えたよ。
◼︎◼︎博士:ふむ、君が初めて叶えた人の願いはなんだい?
SCP-XXX-JP:お母さんの願いだよ。お母さんは泣いてたの、お父さんが浮気したんだって、浮気相手がいなくなってほしいって言ってた。だから消したの。
◼︎◼︎博士:君はその人を知っていたのかい?
SCP-XXX-JP:知らなかったよ、けど次の日にお父さんがずっとそわそわしてたから聞いてみたの。『浮気相手、消えちゃったの?』って。そしたらすごく慌ててたけど僕にどこに行ったか知ってるのかってお母さんから隠れて聞いたよ。だから本当に居なくなったんだろうなって思った。
◼︎◼︎博士:罪悪感はなかった?
SCP-XXX-JP:ざいあく…?
◼︎◼︎博士:その人と、お父さんになにか思わなかったかい?
SCP-XXX-JP:思わなかった。お母さんを泣かせたのはお父さんだったもん。だけどお父さんは僕が消したって言ったら悪ふざけはやめなさいって僕を殴ったんだ。お父さんがどこかに行ったらお母さんが僕を慰めてくれたの。お母さんは僕が消したってこと、信じてくれたよ。
◼︎◼︎博士:続けて。
SCP-XXX-JP:お母さんは僕の力を知って、たくさんのものを願ったよ。僕はお母さんが相手してくれるのが嬉しくてたくさん叶えたんだ。お母さんは綺麗になったけど、だんだん僕に冷たくなったんだ。お父さんは浮気相手を探しに行ったまま帰ってこなかった。
◼︎◼︎博士:…君がここに来た時、母親は君の家に居なかったようだが?
SCP-XXX-JP:うん。今年のお正月にお母さんが居なくなったの。最後に僕にたくさんのお金を願ったからきっとそれでどこかに行ったんだと思うよ。
◼︎◼︎博士:君はそれから◼︎月までどうやって生活していた?
SCP-XXX-JP:友達の家にいたの。願いを叶えたらみんな仲良くしてくれたよ、だから僕はみんなの願いを叶えてみんなと仲良くなりたいの!
◼︎◼︎博士:(10秒間沈黙)そうか、ありがとう。SCP-XXX-JP、今日はこれで終わりにしよう。晩御飯にプリンをつけておくよ。
SCP-XXX-JP:いいの?ありがとう!!

[記録終了]
この後確認した結果、彼の父親が行方不明であること、浮気相手と思しき女性が一昨年から消息不明であること、母親の住所が◼︎◼︎県に移っており、新しい夫と子どもに囲まれ暮らしていること、彼が通っていた◼︎◼︎小学校は元の位置に元の通りに現れており、現地の住民の困惑を招きました。更なる調査の結果結果異常な箇所は見つからず、2015年には以前のように小学校として利用再開される予定です。

実験記録:XXX-03
日付:◼︎/◼︎/2014
被験体:任意の人間に会いたいと望むように指示されたD-54685
[削除済み]
D-54685はクラスAの記憶処理を施され、別のSCPの研究に回されることとなりました。SCP-XXX-JPによって呼び出された[削除済み]はD-54685の退出後、◼︎◼︎博士の願いを聞いたSCP-XXX-JPによって消え去りました。この実験の結果SCP-XXX-JPは死人でさえ生きていたころと同じ姿で復活させることが可能だと明らかになりました。この実験以降SCP-XXX-JPは1ヶ月ほど塞ぎ込んだ様子を見せましたが、財団には協力的でした。しかし会う人会う人に叶えて欲しい願いはないか、と聞くことは無くなりました。

実験記録XXX-04
日付:◼︎/◼︎/2014
被験体:◼︎◼︎博士
[削除済み]
◼︎◼︎博士はSCP-XXX-JPの担当から外れ、クラスAの記憶処理を行った上で解雇されました。この実験の結果、オブジェクトはXKクラスシナリオを引き起こすことが可能である現実改変型SCPだと断定されました。