SCP-XXX-JPは██市██のアパートの一室から回収された████社製のシンクに連結した排水管の途中に存在していると考えられる時空間異常(SCP-XXX-JP-A)と、それによってもたらされる異常現象(SCP-XXX-JP-B)です。
排水口を通ってSCP-XXX-JP-Aに流入した液体は流れ落ちることなく消失し、その液体の組成がSCP-XXX-JP-Aから水流を遡るようにしてSCP-XXX-JP-Aに流入した時点のものに変異します。この変異した液体を便宜上SCP-XXX-JP-Bと指定します。
アイテム番号: SCP-XXX-JP
オブジェクトクラス: Euclid
特別収容プロトコル: SCP-XXX-JP-1~5はサイト-81██の標準人型収容施設に収容されています。現在、Dクラス職員を用いた収容プロトコル以外によるSCP-XXX-JPとの対話は禁止されています。実験の際は必ずサイト管理者に許可を得てください。SCP-XXX-JPは食事や排泄を必要としません。収容施設内部には特別収容プロトコル”詩の蜂蜜酒”に従って適切な教育と記憶処置を施したDクラス職員を5人以上待機させ、収容チャンバー内に常に配置できるようにしてください。SCP-XXX-JPの異常性によってチャンバー内のDクラス職員の知識が消失したことが確認された際には直ちに交換を行い、再び教育と記憶処置を施して再配置してください。サイト-81██の領域内に進入するクリアランスレベル2以上の職員は必ずSCP-XXX-JPに対しての適切な知識を身につけ、サイト管理者による許可を得てください。他のSCP-XXX-JPが発見された場合、対SCP-XXX-JP用の研修を受けた機動部隊XXX-JP・通称”勿忘草”を投入して確保してください。この際、SCP-XXX-JPの異常性に暴露した一般人及び職員には適切なカウンセリングと記憶処置を施し、必要に応じてカバーストーリーを適用してください。
説明: SCP-XXX-JPは一見して通常の人間と同様に振る舞う人型オブジェクトです。今までにSCP-XXX-JP-1~SCP-XXX-JP-5までの年齢や性別の異なる個体が確認されており、いずれも知性を持ち、高い社交性と好奇心を備えているように見える点で共通しています。SCP-XXX-JPは脳や臓器などの生体維持に必要な器官をほとんど備えておらず、食事や排泄などの代謝を必要としないなど、いくつかの点において人間と大きく異なっていることがわかっています。SCP-XXX-JPの身元を証明する情報や関係者は発見されておらず、いつ、どこから現れたのかは不明であり、また、その異常性のためにSCP-XXX-JPに対してのインタビューによる調査を行うことは困難です。現在までに発見・収容されているSCP-XXX-JPは以下の通りです。
SCP-XXX-JP-1
30~40代に見える男性型。20██/█/█に███県██市にて発見され、20██/██/█に収容。
SCP-XXX-JP-2
10~20代に見える女性型。20██/█/█に███府██市にて発見され、20██/█/█に収容。
SCP-XXX-JP-3
20~30代に見える女性型。20██/█/█に███県██市にて発見され、同日に収容。
SCP-XXX-JP-4
10歳前後に見える少年型。20██/█/█に████区██にて発見され、20██/█/█に収容。
SCP-XXX-JP-5
60~80才に見える男性型。20██/█/█に███県██市にて発見され、同日に収容。
SCP-XXX-JPの異常性は、ある特定の事象(以後”事象”)に対して強い関心を持っている人物(以後”対象”)がSCP-XXX-JPと一定以上の交流を行った際に発現します。
SCP-XXX-JPは対象の存在を知覚すると今まで存在していた座標から消失し、対象の付近の人ごみや物陰に隠れて再出現してから目立たないよう自然体を装って対象に接触します。どのようにして対象を知覚しているのかや、瞬間移動を行っているのかについては全く判明しておらず、障害物などによってこれらの行動を妨害する試みは全て失敗しています。
SCP-XXX-JPは対象と接触すると、友好的な関係を構築することを望むような対話を行います。SCP-XXX-JPは対象の関心を寄せる事象に対して非常に深い理解を示し、対象にとって興味深い未知の情報を保持しているように振る舞います。同時にSCP-XXX-JPは対象の持つ知識に対して興味を示し、お互いに情報交換を行うよう誘導します。場合によっては、SCP-XXX-JPは自身が事象の専門家、あるいは関係者であると名乗ります。多くの場合、対象はSCP-XXX-JPに対して好印象を抱き、SCP-XXX-JPと積極的に交流を行おうとしますが、これがSCP-XXX-JPの持つ精神影響能力によるものかは不明です。
対象とSCP-XXX-JPはしばらくの間交流を続け、活発な情報交換を行います。調査の結果、SCP-XXX-JPの保持する知識の殆どが真実であることを確認することができました。対象はこの交流が有意義なものであると感じます。一定期間対象との情報交換を行った後、SCP-XXX-JPは対象に別れを告げて対象の前から去ります。対象への接触から去るまでの期間は最短で30分、最長で3ヶ月ほどであることが確認されています。
SCP-XXX-JPが去った後、対象は事象に対しての関心を失い、事象に関連した知識を急速に忘却していきます。この急激な関心と知識の喪失による精神状態の変化を対象自身が認識することは困難です。知識を再習得することは可能ですが、記憶処置によっても失われた関心を復元することは不可能です。
SCP-XXX-JPには自身についての詳細な知識を持つ対象を避ける傾向があります。また、SCP-XXX-JPは知名度の低い珍しい事象や深い知識を持つ対象に対して積極的に接触を試みる傾向があります。これらの傾向を利用することで、ある程度SCP-XXX-JPの行動を誘導することが可能です。
SCP-XXX-JPに対してのインタビューは、その異常性によって収容違反を引き起こす可能性があるため、安全な収容方法が確立されるまで禁止されています。
SCP-XXX-JPの存在を財団が捕捉したのは、███研究員による「同僚の██研究員が自身の趣味であった娯楽小説についての関心と知識を不自然に失っている」という報告からでした。調査の結果、██研究員は長期休暇で訪れたイベントで身元不明の男性と接触し、その際に異常性に暴露していたことが判明しました。
██研究員と接触した男性はSCP-XXX-JP-1と指定され、20██/█/█にフィールドエージェントによって発見、機動部隊によって確保されました。
その後、SCP-XXX-JPに関連すると考えられる案件が調査され、SCP-XXX-JP-2~SCP-XXX-JP-5が発見、確保されました。これまでに確認されたSCP-XXX-JP案件の詳細については補遺1を参照してください。
補遺1:案件: XXX-JP-01
オブジェクト: SCP-XXX-JP-1
対象: ██研究員、財団が保護した時点ですでにSCP-XXX-JP-1の異常性に暴露していた。
事象: SF小説『[編集済]』シリーズ。対象は以前よりこの作品のファンであり、日頃から休憩時間には周囲の職員にその魅力を語っていた。
結果: SCP-XXX-JP-1との接触以降、対象は事象への関心と関連する知識を喪失。対象を再度読むように指示したところ、読書中は著しい集中力の欠如が見られた。読了後は「あまり興味がないタイプの本だ」と回答。調査の結果、類似したジャンルの作品に対しての関心も喪失していることが判明した。
事後処理: 特になし。
経過: 職務に復帰。素行などに目立った問題はないが、同僚の███研究員からは「研究に対し以前よりも意欲的でなくなった」という報告がなされている。
案件: XXX-JP-02
オブジェクト: SCP-XXX-JP-2
対象: 17歳の女性、財団が保護した時点ですでにSCP-XXX-JP-2の異常性に暴露していた。
事象: [削除済](俳優・アイドル歌手)。対象は以前からグッズを収集するなど熱中している様子を見せていた。
結果: SCP-XXX-JP-2との接触以降、対象は事象への関心と関連する知識を喪失。事象に対しコメントを求めると、「ほとんど興味がない」と回答。
事後処理: 対象及び周囲の関係者にクラスA記憶処置を施し隠蔽。
経過: 事後処理から2ヶ月後、別のジャンルの歌手に対しての関心が問題なく高まっていることを確認。問題は確認されないため、エージェントによる監視を解除。
案件: XXX-JP-03
オブジェクト: SCP-XXX-JP-3
対象: 61歳の男性、異常性に暴露する前に財団が保護。
事象: 木星型惑星の組成に関する論文。対象は天文学の専門家であり、二十年間に及ぶ研究の総括として執筆を進めていた。
結果: 異常性の影響は確認されなかった。
事後処理: SCP-XXX-JP-3の正体についてはカバーストーリー”通りすがりの専門家”を適用し隠蔽。
経過: 発表された論文の内容には既知の研究成果に加え、未知の調査方法に関する提言が多く含まれていた。公の場で対象にそれらの内容についてインタビューを行ったところ、「ある人物と立ち話をしている時にインスピレーションが湧いた」と述べた。
案件: XXX-JP-04
オブジェクト: SCP-XXX-JP-4
対象: 34歳の男性、財団が保護した時点ですでにSCP-XXX-JP-4の異常性に暴露していた。
事象: 映画『[削除済]』。対象は入手困難である作品のグッズやフィルムをコレクションしており、一部のファンの間では有名な人物だった。
結果: SCP-XXX-JP-4との接触以降、対象は事象への関心と関連する知識を喪失。異常性に暴露した後わずかに動揺し、意識の混濁が見られた。
事後処理: 対象にクラスB記憶処置を施し、コレクションを処分。カバーストーリー”記憶喪失”を適用し隠蔽。
経過: 事後処理から3ヶ月間、問題は確認されなかった。エージェントによる監視を解除。
案件: XXX-JP-05
オブジェクト: SCP-XXX-JP-5
対象: 9歳の男児、財団が保護した時点ですでにSCP-XXX-JP-5の異常性に暴露していた。
事象: 対象の母親。数ヶ月前に死亡しており、当時の対象は精神的に不安定な状態だった。
結果: SCP-XXX-JP-5との接触以降、対象は事象への関心と関連する知識を喪失。異常性に暴露した後激しく動揺し、意識の混濁が見られた。検査の結果、事象に関する記憶に著しい欠落が確認された。
事後処理: 対象にクラスB記憶処置を施し、可能な限り記憶を復元。カバーストーリー”精神的ショックによる記憶障害”を適用し隠蔽。
経過: 精神状態は概ね安定している。現在もエージェントによる監視を継続中。
実験記録XXX-JP-01 - 日付20██/██/██
対象: D-XXX01-JP
実施方法: 対象をSCP-XXX-JP-1と同一のチャンバーに置き、経過を観察する。隣室には特定の分野について一定以上の知識を持つ複数のDクラス職員を配置し、対話終了後の移動を誘導する。
付記: 対象は███████と、███████による芸術作品への深い造詣がある。対象にはSCP-XXX-JP-1の異常性については一切の情報を与えない。
結果: 対象はSCP-XXX-JP-1と接触。SCP-XXX-JP-1は友好的に振る舞い、違和感を与えることなく███████についての情報交換へと誘導する。話題は███████の代表作である「█████」に用いられた技法についてや、███████の生い立ちについてなど専門的な内容が多く見受けられた。
特筆すべき点として、SCP-XXX-JP-1の提供した███████についての情報の中には、当時はまだ発表されていなかった科学的な「█████」の調査結果などが含まれていた。
対話開始から3時間35分経過した時、それまで座っていたSCP-XXX-JPが立ち上がる。対象に「いやぁ、なかなか楽しかったよ。しかし、もうそろそろ俺は行かなくちゃ」と告げ、消失。予想通り隣のチャンバーに配置していたD-XXX04-JPの付近に再出現した。
SCP-XXX-JPの消失後、対象は放心状態になっており。医療チェックによって問題がないことが確認された後にインタビューが実施された。インタビューの結果、対象は███████への関心と知識を喪失していることが判明。SCP-XXX-JPとの対話については不鮮明な記憶しか残っていたいと証言した。分析: オブジェクトに関する幾つかの特性が判明。中でも、未発表であるはずの情報を保持しているという特性は情報漏洩の危険性があるため警戒が必要。
補遺2: 実験の後、記憶処置によってDクラス職員に特定の事象への関心を植え付け、知識を学習させることによってSCP-XXX-JPを効果的に誘導する現在の特別収容プロトコルが考案されました。プロトコル適用後の収容違反及び収容違反未遂はゼロであり、現在のプロトコル"詩の蜂蜜酒"はSCP-XXX-JPに対して十分な効果を発揮しているものと思われます。
アイテム番号: SCP-XXX-JP
オブジェクトクラス: Euclid
特別収容プロトコル: SCP-XXX-JP-1~5はサイト-81██の標準人型収容施設に収容されています。SCP-XXX-JPは食事や排泄を必要としません。サイト-81██の領域内に進入するクリアランスレベル2以上の職員は必ずSCP-XXX-JPに対しての適切な知識を身につけ、サイト管理者による許可を得てください。現在、SCP-XXX-JPとの対話は一切禁止されています。収容違反に備え、収容施設内部には特別収容プロトコル”知識の水”に従って事象に関する適切な教育と記憶処置を施したDクラス職員を5名以上待機させ、SCP-XXX-JPの異常性によって事象に関する知識が消失したことが確認された際には再び教育と記憶処置を施して再配置してください。他のSCP-XXX-JPが発見された場合、対SCP-XXX-JP用の研修を受けた機動部隊XXX-JP・通称”勿忘草”を投入して確保してください。この際、SCP-XXX-JPの異常性に暴露した一般人及び職員には適切なカウンセリングと記憶処置を施し、必要に応じてカバーストーリーを適用してください。
説明: SCP-XXX-JPは一見して通常の人間と同様に振る舞う人型オブジェクトです。今までにSCP-XXX-JP-1~SCP-XXX-JP-5までの年齢や性別の異なる個体が確認されており、いずれも知性を持ち、高い社交性と好奇心を備えているように見える点で共通しています。しかし、SCP-XXX-JPは脳や臓器などの生体維持に必要な器官をほとんど備えておらず、食事や排泄などの代謝を必ずしも必要としないなど、いくつかの点において人間と大きく異なっていることがわかっています。SCP-XXX-JPの身元を証明する情報や関係者は発見されておらず、いつ、どこから現れたのかは不明であり、また、その異常性のためにSCP-XXX-JPに対してのインタビューによる調査を行うことは困難です。現在までに発見・収容されているSCP-XXX-JPは以下の通りです。
SCP-XXX-JP-1
30~40代に見える男性型。20██/█/█に███県██市にて発見され、20██/██/█に収容。
SCP-XXX-JP-2
10~20代に見える女性型。20██/█/█に███府██市にて発見され、20██/█/█に収容。
SCP-XXX-JP-3
20~30代に見える女性型。20██/█/█に███県██市にて発見され、同日に収容。
SCP-XXX-JP-4
10~15才に見える少年型。20██/█/█に████区██にて発見され、20██/█/█に収容。
SCP-XXX-JP-5
60~80才に見える男性型。20██/█/█に███県██市にて発見され、同日に収容。
SCP-XXX-JPの異常性は、ある特定の事象(以後”事象”)に対して強い関心を持っている人物(以後”対象”)が付近に存在し、SCP-XXX-JPと一定以上の交流を行った際に発現します。
対象がSCP-XXX-JPからおよそ100m以内に接近した際、SCP-XXX-JPは一種の瞬間移動によって対象の付近の人ごみや物陰に隠れて出現し、目立たないよう自然体を装いながら対象に接触します。
SCP-XXX-JPは対象と接触すると、友好的な関係を構築することを望むような対話を行います。SCP-XXX-JPは対象の関心を寄せる事象に対して非常に深い理解を示し、対象にとって興味深い未知の情報を保持しているように振る舞います。同時にSCP-XXX-JPは対象の持つ知識に対して興味を示し、お互いに情報交換を行うよう誘導します。場合によっては、SCP-XXX-JPは自身が事象の専門家、あるいは関係者であると名乗ります。多くの場合、対象はSCP-XXX-JPに対して好印象を抱き、SCP-XXX-JPと積極的に交流を行おうとしますが、これがSCP-XXX-JPの持つ精神影響能力によるものかは不明です。
対象とSCP-XXX-JPはしばらくの間交流を続け、活発な情報交換を行います。調査の結果、SCP-XXX-JPの保持する知識の殆どが真実であることを確認することができました。対象はこの交流が有意義なものであると感じます。一定期間対象との情報交換を行った後、SCP-XXX-JPは対象に別れを告げて対象の前から去ります。対象への接触から去るまでの期間は最短で30分、最長で3ヶ月ほどであることが確認されています。
SCP-XXX-JPが去った後、対象は事象に対しての関心を失い、事象に関連した知識や記憶を急速に忘却していきます。この急激な関心の喪失について対象は疑問を抱かず、それが当然である、もしくは最初から関心を持っていなかったと認識します。記憶処置によっても失われた関心を復元することは不可能です。
対象がSCP-XXX-JPの性質についての詳細な知識を備えている場合、SCP-XXX-JPの不自然な兆候を確認して対処することが可能ですが、SCP-XXX-JPには自身についての知識を持つ対象を避ける傾向があります。また、SCP-XXX-JPは知名度の低い珍しい事象や深い知識を持つ対象を好む傾向があります。これらの傾向を利用することで、ある程度SCP-XXX-JPの行動を誘導することが可能です。
SCP-XXX-JPに対してのインタビューは、その異常性によって収容違反を引き起こす可能性があるため、安全な収容方法が確立されるまで禁止されています。
SCP-XXX-JPの存在を財団が捕捉したのは、███研究員による「同僚の██研究員が自身の趣味であった娯楽小説についての関心と知識を不自然に失っている」という報告からでした。調査の結果、██研究員は長期休暇で訪れたイベントで身元不明の男性と接触し、その際に異常性に暴露していたことが判明しました。
██研究員と接触した男性はSCP-XXX-JP-1と指定され、20██/█/█にフィールドエージェントによって発見、機動部隊によって確保されました。
その後、SCP-XXX-JPに関連すると考えられる案件が調査され、SCP-XXX-JP-2~SCP-XXX-JP-5が発見、確保されました。これまでに確認されたSCP-XXX-JP案件の詳細については補遺1を参照してください。
補遺1:
案件: XXX-JP-01
オブジェクト: SCP-XXX-JP-1
対象: ██研究員、財団が保護した時点ですでにSCP-XXX-JP-1の異常性に暴露していた。
事象: SF小説『[編集済]』シリーズ。対象は以前よりこの作品のファンであり、日頃から休憩時間には周囲の職員にその魅力を語っていた。
結果: SCP-XXX-JP-1との接触以降、対象は事象への関心が欠如、関連する知識と記憶も完全に喪失。対象を再度読むように指示したところ、読書中は著しい集中力の欠如が見られた。読了後は「あまり興味がないタイプの本だ」と回答。調査の結果、類似したジャンルの作品に対しての関心も喪失していることが判明した。
事後処理: 特になし。
経過: 研究分野に対しての広範囲に渡る知識の欠落により正常に職務を果たすことが困難になった模様。再習得の意欲や兆候が見られないため、降格処分。
案件: XXX-JP-02
オブジェクト: SCP-XXX-JP-2
対象: 17歳の女性、財団が保護した時点ですでにSCP-XXX-JP-2の異常性に暴露していた。
事象: [削除済](俳優・アイドル歌手)。対象は以前からグッズを収集するなど熱中している様子を見せていた。
結果: SCP-XXX-JP-2との接触以降、対象は事象への関心が欠如、関連する知識と記憶も完全に喪失。案件:XXX-JP-01のような広範囲に渡る目立った知識の欠落は見られなかった。
事後処理: 対象及び周囲の関係者にクラスA記憶処置を施し、カバーストーリー”流行の変化”を適用し隠蔽。
経過: 事後処理から2ヶ月後、別のジャンルの歌手に対しての関心が問題なく高まっていることを確認。問題は確認されないため、エージェントによる監視を解除。
案件: XXX-JP-03
オブジェクト: SCP-XXX-JP-3
対象: 61歳の男性、異常性に暴露する前に財団が保護。
事象: 木星型惑星の組成に関する論文。対象は二十年間に及ぶ研究の総括として執筆を進めていた。
結果: 異常性は発現しなかった。
事後処理: SCP-XXX-JP-3の正体についてはカバーストーリー”通りすがりの専門家”を適用し隠蔽。
経過: 発表された論文の内容には既知の研究成果に加え、未知の調査方法に関する提言が大量に含まれていた。公の場で対象にそれらの内容についてインタビューを行ったところ、「ある人物と立ち話をしている時にインスピレーションが湧いた」と述べた。
案件: XXX-JP-04
オブジェクト: SCP-XXX-JP-4
対象: 34歳の男性、財団が保護した時点ですでにSCP-XXX-JP-4の異常性に暴露していた。
事象: アニメ映画『[削除済]』。対象は入手困難である作品のグッズやフィルムをコレクションしており、一部のファンの間では有名な人物だった。
結果: SCP-XXX-JP-4との接触以降、対象は事象への関心が欠如、関連する知識と記憶も完全に喪失。記憶が大きく欠落したためか異常性の発現後は激しく動揺し、意識の混濁が見られた。
事後処理: 対象にクラスB記憶処置を施し、日常生活において必要最低限の知識を可能な限り復元。コレクションを処分した後、カバーストーリー”記憶喪失”を適用し隠蔽。
経過: 事後処理から3ヶ月間、問題は確認されなかった。エージェントによる監視を解除。
案件: XXX-JP-05
オブジェクト: SCP-XXX-JP-5
対象: 9歳の男児、財団が保護した時点ですでにSCP-XXX-JP-5の異常性に暴露していた。
事象: 対象の母親。数ヶ月前に死亡しており、当時の対象は精神的に不安定な状態だった。
結果: SCP-XXX-JP-5との接触以降、対象は事象への関心が欠如、関連する知識と記憶も完全に喪失。記憶が大きく欠落したためか異常性の発現後は激しく動揺し、意識の混濁が見られた。検査の結果、正常な精神活動を行うことが困難な状態となっていることが判明した。
事後処理: サイト管理者███の承認のもとで対象にクラスF記憶処置を施し人格を再構築。カバーストーリー”精神的ショックによる記憶障害”を適用し隠蔽。
経過: 人格の再構築は成功、精神状態は概ね安定している。現在もエージェントによる監視を継続中。