記事作成にあたって
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記事の案
考え中
ミスター・犀賀六巳
ミスター・偽装結婚
Sanctualy:Commercial Park
一般的なSCP報告書のテンプレート
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アイテム番号: SCP-XXX-JP
オブジェクトクラス: Safe/Euclid/Keter (適切なクラスを選んでください)
特別収容プロトコル: [SCPオブジェクトの管理方法に関する記述]
説明: [SCPオブジェクトの性質に関する記述]
補遺: [SCPオブジェクトに関する補足情報]
インタビュー記録のテンプレート
対象: [人間、団体、SCPオブジェクトなど]
インタビュアー: [インタビュアーの名前。必要に応じて█で隠しても良い]
付記: [インタビューに関して注意しておく点があれば]
<録音開始, [必要に応じてここに日時(YYYY/MM/DD)を表記]>
インタビュアー: [会話]
誰かさん: [会話]
[以下、インタビュー終了まで会話を記録する]
<録音終了, [必要に応じてここに日時(YYYY/MM/DD)を表記]>
終了報告書: [インタビュー後、特に記述しておくことがあれば]
実験記録のテンプレート
実験記録XXX - 日付YYYY/MM/DD
対象:
実施方法:
結果:
分析:
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アイテム番号: SCP-XXX-JP
オブジェクトクラス: Euclid
特別収容プロトコル: SCP-XXX-JPは高さ1.7mの標準人型収容室に収容され、1人以上の職員により監視されます。現在、SCP-XXX-JPを用いた実験は許可されていません。
説明: SCP-XXX-JPは、身長1.6m程のおよそ70歳と推測されるアジア系男性の外見をした人型実体です。「パフォーマンス説法をするお坊さん」として動画サイトに投稿されていた映像によって異常性が確認され発見されました。また、SCP-XXX-JPの左脇には“ゲーマーズ・アゲインスト・ウィードのミスター・犀賀六巳”というタトゥーが施されています。
SCP-XXX-JPは皿と長さ1.7mの錫杖を瞬時に自身の手の中に出現させる事が可能です。出現させる物品はどこからか転移させた物と見られ異常性はありませんが、転移される物品の選択規則や転移させる方法については確認出来ていません。
SCP-XXX-JPの主な異常性は、錫杖を用いて円形でない皿を含む2枚以上の皿を回す時に発現します。円形の皿(以降皿A)と円形でない皿(以降皿B)を回している間、皿Bは徐々に円形に変形し、皿Aは小さくなっていきます。変形速度は一定でなく、皿Aと皿Bの総重量は変化しません。また、皿Bには破損した皿も含まれます。皿Bが破損した状態であり付近に皿Aが存在しない場合、SCP-XXX-JPは皿Aと錫杖を出現させることで積極的に異常性を発現させようと行動します。
インタビュー記録XXX
対象:SCP-XXX-JP
インタビュアー:██博士
<録音開始>
██博士:それではインタビューを始めます。
SCP-XXX-JP:よろしくお願いします。
██博士:ではまず、記憶している限りの事を教えてください。
SCP-XXX-JP:私の持っている一番古い記憶は█月で、██川の川辺からです。坐禅の状態でいたのですが、それ以前の記憶はありません。
██博士:目覚めた直後に何か違和感や不審な人影はありましたか?
SCP-XXX-JP:いえ、カップルが数組座っていたくらいで、不審な人影はありませんでした。違和感についてですが、錫杖と托鉢用のお皿を持っておらず手に入れなければと強く感じた事と、代わりにメモのような物を握り締めていた事ですかね。メモは今でも保管してありますが。
██博士:そのメモは後で提出していただきます。その後の行動を教えてください。
SCP-XXX-JP:その後は気がついたら錫杖とお皿を持っていたので托鉢をして歩きました。頂ける食べ物は極めて少量でしたが、私の生活に支障はありませんでした。しかし、次第にこれではいけないと思うようになったのです。
██博士:どういう事ですか?
SCP-XXX-JP:私という存在についてです。作られた存在である事は私にとって重要ではありませんでした。ただ、面白い作品として生まれた以上、托鉢するだけではいけないと思ったのです。
██博士:それであのような行動をとったのですね。
SCP-XXX-JP:はい。ただ、皿回しをしながら話をするという発想がすぐに出てきたので、予めそう作られていたのではないかとも思います。「角をたてる様な人間になってはいけない」「人助けで受ける損失は受け入れるべき」など、いろいろなお話をしてきました。残念な事に話の内容はあまり受け入れらなかった様ですが、皿回しだけでも楽しんでいる方が多かったので、私の在り方としては正しかったのだろうなと考えています。
██博士:破損した皿に対して過度に反応していましたが、その理由を教えてください。
SCP-XXX-JP:救わなければ、という強い衝動が私のなかに生まれたためですが、それが何故かは私にも解りません。私の製作者には何か考えがあったのだと思います。
██博士:では最後に、ゲーマーズ・アゲインスト・ウィード、あるいは犀賀六巳について何か思い当たる事があれば教えてください。
SCP-XXX-JP:申し訳ないですが、メモで見かけた以外には何も……
██博士:わかりました。インタビューを終了します。
<録音終了>
文書記録XXX
以下の文書はインタビュー後にSCP-XXX-JPから提出された物です。
なんという事でしょう!ゲーマーズ・アゲインスト・ウィードのミスター・犀賀六巳を見つけたな!いい事しようとして他への迷惑を正当化してないか?誰かにこうあるべきって押し付けたりしてないか?
角があってもいいじゃない 個性だもの げまを
不思議ちゃん博士とマルチバース八方美人って誰のこと?
全部見つけて、ミスター・ゲーマーになろうぜ!
21. ミスター・ネグレクト
22. ミスター・キリ番
23. ミスター・中国からやってくる
24. ミスター・小悪魔系女子
25. ミスター・納税
26. ミスター・生い茂る草
27. ミスター・非検閲
28. ミスター・いじめ(生産中止)
29. ミスター・ああああ
30. ミスター・偽装結婚
31. ミズ・パリピ
32. ミスター・リスペクトありすぎとミスター・リスペクトなさすぎ
33. ミスター・犀賀六巳✔
34. ミスター・証明
35. ミスター・わすれっぽい (GAW リミックス)
テキストをここに入れてください。
あまりの静けさを不思議に思って、羽毛布団の中の私は目を覚ます。布団に戻りたがる体をなだめすかして窓を見てみれば、そこにはしんしんと降る雪で化粧をした街が広がっていて。そんな景色を眺めていると、私のなかにある欲求が湧いてくる。子供っぽいかしら?でも今日は特別、散歩をしましょう。真っ白な道路に足跡をつけに。
傘を持って玄関の引き戸を開けてみれば、まずは1つ目の別れ道。右はいつも賑わう大通り、左はいつも寂しげな街外れ。静けさに吸い込まれていくように私は左へ曲がる。雪面に映る月はネオンにかき消されるには惜しく思えたし、それに何より…こっちの方が処女雪も多そうでしょう?
ふかふかな雪、サクサクとした霜柱、それにパリンと割れる水たまりの氷。そんな足に伝わる感触を楽しんでいる私の向かいから、人影が道を進んでくる。あら、挨拶しなくちゃ。ちょっと固いところはあるけれど、仕事熱心な良いお友達だもの。
「おはようございます」
「おはようございます。何かお困りの事でもありましたか?」
「いいえ、そういう話じゃないの。いつもありがとうね」
「こちらこそ、貴女をはじめ、皆様の協力あって街をより良く出来ていますので、ありがとうございます。」
「そう言って貰えるだけで嬉しいわ。何か変わった事はあった?」
「数名が残念ながら街を出て行ってしまわれた以外は、何事もなく済んでいますね」
尋ねられたら一緒に真剣に悩んでしまう私だからか、この街を出ていく殆どは相談しに来てくれる。自惚れてるわけじゃないけど私に心当たりがないなんて、本当に珍しい。そんな驚きが顔に出ていたのか、彼は教えてくれる。
「出て行かれたのは鬼の方々です。やり残した事を思い出したとの事で、もう戻らないだろうと言いつつすぐに発たれました」
何でもないように話す彼の一瞬歪んだ朗らかな顔。いつもはないその隙が彼の心配や寂しさを雄弁に物語っているようで、ついクスリと笑ってしまう。笑った訳を聞いてくるのをはぐらかして、彼と別れて家へと帰る。
どこかで賑やかな騒ぎ声が聞こえる。この街にくる人に多い、向こうで寂しさを抱えた人をあたたかく迎えてあげようと、宴会でも始まったのかしら。
まずは宴会に行こう。ここは大丈夫だ、貴方は受け入れられて居るんだって伝えてあげるために。
そして帰ったら手紙を書こう。友達の友達のために。戻ってもいいんだって、過去の自分に言い訳できるそんな手紙を。
酩酊街より 愛を込めて
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俺の住んでる██村は田舎だ。あるものといえば田畑や森・ボロボロの古民家ってなもんで、村起こしの材料になりそうなものなんかありゃしない。それでも俺は生まれ育ったこの村が気に入ってるんだ。月明かりの差し込む森の幻想的な感じなんて、他所に移ったらなかなか見れるもんじゃないだろう?だから、夜更けの森を散歩している時に血の匂いを感じ様子を見に行って、作業着の中年と和装の爺さんという見慣れない2人と殺された狸を見た時に俺は怒ったんだ。「お前らなにもんだ!誰の許可でこの森で狩りしてやがる!」ってね。それで話がすめばよかったんだが、実際は「うるせぇ、黙ってろ」って睨まれて終わりだよ。猫みたいに細まった瞳孔で睨まれた瞬間、背筋が凍っちまった。そんで今は動けず突っ立ってこいつらがゴソゴソやってんのを見てるわけだ。
「おい、この辺に川はあるか」
爺さんの方が土鍋を持って聞いてきたから丁寧に教えてやった。ちょっとでも機嫌を損ねたら何されるかって恐怖感はまだ消えない。中年の方は火を起こして、今は素手で狸を引きちぎって解体している。道具もなしに一瞬で火を起こしたり土から土鍋を作ってるのを見ると夢じゃないかって思えるけど、投げ捨てられた狸の首の目に映る月明かりと冷たい風が現実だって主張してくる。
「オマエ、岩木山を知ってるか?」
「えっ、あの、何県ですか、ごめんなさい、知らないです」
「県? まあいい、なら、最近鬼の噂を聞いたりしたことはないか?」
「聞いた事、ないです、 死んだばあちゃんも、そんな話、教えてくれなかったし」
そうか、って言って中年は狸を引き裂く作業を終わらせて残った骨とかを土に埋めた。いきなり話しかけないで欲しい、ビビる。落ち着こうとしていると、肩にとてつもない力を感じて座りこまさられる。肩を見ると老人なのにらしくないゴツい手が見えた、帰って来たらしい。老人が色鮮やかなキノコと狸肉の入った鍋を火にかけて中年と行き先の相談をしている間、俺は吸い込まれるような夜空を見て現実逃避。どうしてこうなっちゃったんだろう。何が悪かった。 …日頃の行いがなんかマズかったのかなぁ……
気がついたら結構時間がたっていたらしい。火にかけられた鍋は残り少なく、それも2人の手によって早いペースで掴まれていく。摘まむ勇気が俺にあるわけもなくポケーっと2人の顔を見ていると、食べるのに落ち着いたのか中年の方が口を開いた。
「いやー、こっち来てそうそう良いものが食えたな。酒がありゃあさらに良かったんだが。あっちから少し貰ってくりゃ良かった」
その言葉が気に障ったらしく、老人の目が剣呑な光を帯びる。もちろん中年も気づかない訳はなく睨み返し、ただならぬ雰囲気に当てられた俺は、血が引いていくような感覚にもう手足の存在を感じられない。
「なんだよジジイ」
「カーッ、情けない!ニンゲンの世にいるのにこの警戒心の無さ。逃げ込んだ事も忘れてこんな酒狂いになり果てるとはな!」
「ヘン!さすがジジイ、頭が固てぇこって。ビビってんなら向こうで仲良くお茶でもしてて、こっちに来なきゃ良かったじゃねぇか」
「馬鹿ぬかせ小僧。お前なんぞに任せてる様では、虐げられ窮している同胞に顔向けできんわい!」
怒鳴りながらも食べられる生肉のおかげで真っ赤に染まった口から白い牙が覗き、喋る度に血が飛び散る。そんな光景に俺は意識を手放しそうになる。
「おやおや、2人きりでごちそうとは意地が悪い」
後ろで気配。首を回そうとする前に背中に衝撃。
膝に手をあてて体を支えようとする。
返ってきた感触は肉ではなく硬いなにか。
頭は食い尽くされて空になった土鍋へと落ちて……
「では、いただきます」
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俺の住んでる██村が田舎だってのはその通りとしかだけど、何もないとは思わねー。 ここらの自然や星空は都会より綺麗だし、月明かりの森なんか本当に神秘的なんだぜ(わかってくれる人はなかなか居ないんだが)。
それで深夜の散歩と洒落こんでいたら、人気の無いいつもと違って、時代劇みたいな服の見知らぬ3人が話してた訳だ。 そこで引き返しておくのが正解だったんだろうが、迷っているうちにいきなり別嬪さんがあらわれてな。 とっさに岩陰に隠れちまったし、仕方ないからどっか行くまで盗み聞きさせてもらうかね。
「ケホッケホッ。 現世の空気も汚くなっちゃったのね、せっかく酩酊街のあの甘ったるいお酒くさい空気ともお別れだと思ってたのに…… あら、3人とももう来てたの。 待たせてしまったかしら?」
「否。 問題ない」
「あぁ。 ジジイの言うとおり、まだ予定には時間があるしな。 気にするこたぁねぇよ」
「それに、齢を重ねると、動き回ることよりも座り続けることの方が苦にならなくなったりするのですよ。 それとして、お別れはしっかりと済ませられましたかな?」
「鬼の私たちにそんなに年の差なんてないはずって、前も言った気がするのだけど…… えぇ、済ませてきたわ。 と言ってもそこまで相手がいたわけでもないけど。 あの子は多そうね、今もまだ来てないようだし」
……正直、今まで何言ってんのかさっぱりわからなかった。 空気が汚い? 喘息持ちの子供が鬼ごっこできる位きれいだろうが、こんくらいで咳き込んでたら東京とか行ったら死んじまうぞ。 角が生えてる様子もない普通に人間の範疇の顔で真面目に鬼って言い出すしよ。 周りの奴らも当たり前のように聞いてるし。 でも、流石にもうわかったぞ。 こいつら多分劇団員とかそんなんだろ。 田舎の村とはいえ夏に大学生が合宿に来たりはするしおかしいことじゃねぇ。 こんな時間まで練習してんのか、応援したくなるな。
「ほら、貴女も『あの子』と言っている。 精神的な話ですよ。 その話はここまでにするとして、彼は積極的に交流していましたからね。 若さ故ですかね、少し羨ましく思います」
「然り。 我らが失いしものよ」
「あー…… アイツにはやりてぇ事があるからな。 それだけが理由ってわけじゃ無いんだろうけどよ」
「されど、よくぞ彼等と付き合える。 我は彼等を好かん。 多くが現世で誰にも知られぬまま彼の地へ至りし者達だという事は承知している。 認められるは喜び、それを否定はせぬ。 しかし酩酊が如く奔放なる様は、受け入れがたい」
内容はあまりわかんねぇけど、最後のはすごく共感する。 俺も酔っ払いがよくやるバカ騒ぎとか好きじゃねぇんだわ。 気難しそうな爺さんにこの台詞を言わせるのもいい。 これが脚本書いた奴の本心なら、そいつとは旨い酒が飲めそうだ。
「確かにジジイにゃあの雰囲気はきついかもなぁ。 慣れればあれもそれなりに楽しめるんだが。 な?」
「あなたの言うとおり、話してみるとそんなに悪くないわよ彼ら。 だけどあの話が本当ならそいつらだけは私、好きになれる気がしないわ。 ニンゲンのために何かしようと現世に行ったり、そいつらのために紹介状を書いてやるやつの話。 ニンゲンに認識されたからって、なんでそこまで舞い上がれるのかしら」
「ほぅ、そんな話があるのですか」
「特に見返りも無いのにニンゲンのためになにかしてやるんですって。 それに、紹介状を書いてる奴なんか、書いてニンゲンのところに送りつけてそれで終わりらしいわ。 その後で何が起きてもお構いなし。 私からしたら、いくら善意でもほんっと余計なお節介にしか思えないわね」
「独善か。 好かぬな」
いや、やったっきり放置はいけねえけど、よかれと思ってならそんな嫌わなくてもいいじゃねぇか……
「しっかし、結構有名な話だったんだがなぁ。 知らないとは思わなかったぜ」
「私たちが話す相手といえば、『寄合』の者たちくらいでしたしね。 彼らは余計なことは聞いてこないし、感情で話が乱れることもない、なかなか落ち着けた時間でしたよ」
「……ニンゲンに追われてたオレ達を全会一致で受け入れてくれた恩義があるからあまり言いたかねぇんだが、オレはアイツらの在り方が気にくわねぇ。 感情を忘れたかのように淡々と物事を処理していきやがる。 そろばんの奴だって、せっかく付喪神になって魂を手に入れたってのに、あっちで生きる姿はまるで絡繰からくりだったじゃねぇか!」
「話の流れはわかりませんが、また熱くなる悪い癖が出てますよ。 お待たせしてしまったようで申し訳ありません」
うおっ、優しい顔したお爺さんに大工の親方風のおっさんがくってかかったと思ったら、いきなりスーツ姿の若いのが出てきやがった、どこにいたんだ。 というか、円形に立ってんだがなんかおかしくねぇか? 普通は客席側に背中向けねぇよな?
「私も来たばっかりだし、気にしなくていいと思うわ。 だけど、1つだけ確認させて頂戴。 あなたの着てるのって、最近のニンゲンの仕事着よね? ニンゲンの服なんか着てどういうつもり?」
「ヒトの世に紛れ込むには都合がいいのですよ。 これから取引をする際の格好として考えても、別に不審に思われないでしょうしね」
「まさか我等に憎きニンゲンと手を取り合えと言うつもりではあるまいな! そうであれば貴様、戯れが過ぎるというものぞ」
あれ、気難しそうな爺さんの頭に角がある気がすんだが見間違えか? さっきまであんな小道具着けてなかったよな? ……なんか嫌な予感がしてきたぞ……
「ジジイ落ち着けって、コイツがそんなこと考えるやつじゃねぇって、ちっと考えれば分かるもんだろ。 さっき言ってたコイツのやりたかった事がこれで、コイツが注文を聞いてオレが中心となって建物を建てる。 ただ、おとなしくまともなもんを造ってやるつもりはねぇよ」
「わざわざ鬼と契約しようというのです、私達の仲間・住処・宝を奪いに奪っていったニンゲン共に、相応の代償を支払って頂きましょう。
我ら人を喰らう鬼、建てるは人を材料とす復讐の記念碑
我ら人に追われし鬼、建てるは人に殺められし同胞の祈念碑
許しはしない、忘れさせはしない
鬼の永久を示す礎を築こう ―――我ら如月工務店
……こんな感じで考えていたのですが、いかがでしょうか」
「ふむ…… ほっほっほ、若者のやりたいことを支えるのも一興。 いいでしょう、こんな老いぼれでよければ力になりましょう。 他の方は……異論はないようですな」
やべぇ、コイツらはやべぇ! 頭はそんな訳ねぇって言ってるが、肌で感じる雰囲気からしてコイツらたぶんホンモノだ! 絶対気づかれちゃいけねぇやつだ! 逃げないと! ゆっくりと、静かに、気づかれないよう慎重に…………
「では同胞を探しに出発、……する前に予行演習でもいたしますか。 ちょうど材料も探しにいく手間が省けそうですので。 ねぇ
あ な た の こ と で す よ 」
財団日本支部司令室UO種通信███号 ██/02/03 11:09
██県██群██村にて、「住民に酷似した声で、呻き声をあげたり企業の宣伝をする見慣れない石像」の報告があり、未確認オブジェクトの可能性があると判断されました。
付近の非任務下エージェントは直ちに該当区域へ向かい対象を確保してください。
また、管理部門記録管理課は「如月工務店」について、財団内外の情報の収集を開始してください。
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