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仮名:オーダーストップ

アイテム番号: SCP-XXX-JP

オブジェクトクラス: Safe

特別収容プロトコル: SCP-XXX-JPは、外鍵と内部にクッションを備えた鋼鉄製の箱に保存され、二重のロックをされた部屋に配置されることになっています。箱の鍵、また部屋の鍵二つはそれぞれセキュリティクリアランスレベル2の担当者三人が別々に所持してください。また、SCP-XXX-JPは実験での使用を除き、移動させることは出来ません。

説明: SCP-XXX-JPは、一般にポータブルデータターミナル(PDT)と呼ばれる小型の簡易入力端末です。1~9と0の番号が付いた10個のボタンが画一的に配置されており、その上部には他より一回り大きいボタンが配置され、その左右には逆三角形をした2つのボタンが左右対称に配置されています。SCP-XXX-JPには充電用と思われるジャックが存在することが確認されていますが、電源コードや充電器等の付属機器は存在せず、充電をしなくとも起動し続けています。
SCP-XXX-JPの上部にある液晶画面には、操作を行っていない時には常時「Please enter」と表示されています。SCP-XXX-JPに付いているボタンでの入力操作により、文字あるいは数字を入力することが出来ます。現実世界に存在する物、あるいは生物の名称を打ち込み、上部のボタンを押すと、SP-XXX-JPは名称が打ち込まれた対象のうち、直線上で自身の最も近くにあるものの機能を物理的に停止させます。具体的には、事物が機能するために必要な部品が消失し、本来の機能を果たすことが出来なくなります。

SCP-XXX-JPの研究に関して、幾つかの実験が行われました。

実験記録-XXX-JP-1

対象: ノック式ボールペン

調査方法: SCP-XXX-JPに「ballpoint pen」と打ち込んだ後、上部のボタンを押し、変化の有無を観察する。

結果: 入力後、対象の動作を確認しようと持ち上げたところ、少量のインクが零れた。対象を調査すると、ペンのボール部分が消失していた。

実験記録-XXX-JP-2

対象: ニホンノウサギ4匹

調査方法: SCP-XXX-JPに「rabbit」と打ち込んだ後、上部のボタンを押し、変化の有無を観察する。

結果: 4匹のうち、SCP-XXX-JPに直線上最も近い対象が、その場でぐったりと倒れた。確認すると心音が停止しており、解剖の結果、心臓、脳、██本の骨、██ヵ所の筋肉が消失していた。


 

現在、SCP-XXX-JPを使用した実験は無期限的に中止されています。SCP-XXX-JPには生物保護の観点から、その特異性の無力化が検討されています。
 
 
 

SCP-XXX-JPには、あらゆる生物、あるいは人類を一瞬で滅ぼす程の特異性が封じ込められている。
我々には、SCP-XXX-JPに対するオーダーを二度と行わせないための処置が必要であることを此処に提案する。                                   ―████博士