SCP-1194-JP

アイテム番号: SCP-1194-JP

オブジェクトクラス: Safe Euclid

SCP-1194の目のところ.jpg

SCP-1944-JPの眼球の拡大写真

特別収容プロトコル: SCP-1194-JPはサイト-8104の標準的な収容セル内にて収容されます。SCP-1194-JPの活性化を未然に抑える為、1週間に1度定期的にセル内にイヌやネコなどの中型動物を放って下さい。またDクラス職員を用いた実験は最大2人のみに留め、猟奇的殺人等の前科を持つ者は決して参加させてはいけません。収容セル内の掃除は無人掃除機により行われます。

説明: SCP-1194-JPは一部に有機的な要素が含まれる機械的な実体で身長は約2.8m、体重は200kgです。胴体部分は3対のアームと鳥類に似た2本脚が備え付けられ、更に中央には一対の扉が設置され、内部には直径5cm程の有機物質で構成された口吻と[削除済]が存在します。頭部と思わしき箇所には赤色の糸が巻きつかれたピンクッションが縦向きに設置され、直径約20cmの眼球と周辺の皮膚組織が存在します。この目からは調査によりホモ・サピエンス(Homo sapiens)のモンゴロイドのものと思われるDNAが検出されました。

通常SCP-1194-JPは自発的に動くことはありませんがSCP-1194-JPの視界内に生物が入り込むことにより異常が発生します。SCP-1194-JPの視界内に動物が入り込むとSCP-1194-JPは対象をアームで捕らえようと試みます。そしてそれに成功すると胴体中央部の扉から口吻が飛び出し対象に[削除済み]します。その後対象は扉内部に取り込まれ、約1時間後に絵画のようなSCP-1194-JP-1として同じ場所から吐き出されます。この行動の際頭部のピンクッションが作動し糸が消費されたように見えますが、糸の量は変化しておらず後述するSCP-1194-JP-1にも見受けられませんでした。SCP-1194-JP-1は対象の肉や[削除済]で構成されている縦120cm横80cmの絵画のようなオブジェクトであり、一部の人間に対し精神汚染を引き起こします。具体的には加虐的嗜好の嗜好を持つ人物がSCP-1194-JP-1を視るとSCP-1194-JPに「共感」し、周囲にいる生物にSCP-1194-JP-1のようにしたいと考え、暴行を加えようと試みます。この異常行動は対象を終了するか3時間経過すると無くなります。生物実体がSCP-1194-JPに近付かない限り異常行動は発生しないためそれらをSCP-1194-JPから遠ざけることにより安全な収容が可能です。1週間経っても周囲に生物が現れないとSCP-1194-JPは時速3.5kmで移動を試み、扉部分からガスを散布します。このガスは無味無臭であり、動物が摂取すると行動を活性、凶暴化させる作用があります。またホモ・サピエンスが摂取すると精神汚染を引き起こし、加虐的な嗜好を好むようになります。—この効果は上述した効果同様に3時間ほどで消えます-クラスB処理を施さなけれなばその異常性を完全に消去することはできず、自然に消滅することはありません。

このオブジェクトは埼玉県████市に存在するとある住宅から異臭がすると近隣の住民から通報を受け、警察が突入した際にアトリエと思われる部屋の一室で発見され、報告を受けた財団スタッフが回収しました。現場にはSCP-1194-JPのほか多数のSCP-1194-JP-1と片腕の欠損した40代男性のものと思われる死体が発見されました。この時SCP-1194-JPに接近したエージェント████が視界内に生物を捉えたことにより活性化したSCP-1194-JPに[削除済み]され、中に取り込まれましたが、SCP-1194-JPがSCP-1194-JP-1を生成している際に無事確保、収容することが出来ました。また近くには男性のものと思われる手記が落ちており、資料1に指定します。

実験記録1194-JP - 日付20██/██/██

対象: D-████

実験内容:D-████をSCP-1194-JPと同じ収容セルに入れ、経過を観察しました 。

結果: 10秒後、SCP-1194-JPはD-████をアームで捕らえた後口吻で[削除済]し、扉内部へと入れました。1時間後D-████はSCP-1194-JP-1として排出されました。

分析: SCP-1194-JP-1の断面を調査した結果D-████の皮膚面の遺伝子と一致しました。またSCP-1194-JP-1からはD-████以外に[削除済]が発見されました。

実験記録1194-JP2 - 日付20██/██/██

対象: Dクラス職員3名

実験内容: Dクラス職員3名を同時にSCP-1194-JPと同じ収容セルに入れ、経過を観察しました。

結果: 10秒後、SCP-1194-JPはDクラス職員1名をアームで捕らえた後口吻で[削除済]し、扉内部へと入れました。残りのDクラス職員のうちの1名が収容セルからの脱出を試みましたが外部にいる財団スタッフにより阻止されました。2分後脱走を試みたDクラス職員はSCP-1194-JPに取り込まれました。この際SCP-1194-JPは対象へ近づくため時速2.0kmで移動を行いました。移動2時間後、取り込まれたDクラス職員2名はSCP-1194-JP-1として排出されました。残ったDクラス職員1名はSCP-1194-JP-1に近づき頬ずりや[削除済]をした後突如興奮し、収容セルに設置されている扉を叩きながら財団職員に危害を加えようとしたため鎮静剤が投与され、回収しました。

分析: SCP-1194-1からは取り込まれたDクラス職員2名分のDNAが検出されましたが質量や大きさは1人分の時と変わりませんでした。また取り込まれなかったDクラスは前科に残虐性の高い事件を起こしていた事は特筆すべきです。

実験記録1194-JP3 - 日付20██/██/██

対象: ウサギ1匹とDクラス職員とドローン

実験内容: ウサギ(Brachylagus)1匹とドローンをSCP-1194-JPと同じ収容セルに入れ、SCP-1194-JPが人間以外の動物に対しても異常性をみせるかどうか経過を観察しました。またドローンを使い外面等の詳しい調査を行いました。

結果: 10秒後、SCP-1194-JPはDクラス職員とウサギを同時にアームで捕らえた後口吻で[削除済]し、扉内部へと入れました。1時間後取り込まれた対象はSCP-1194-JP-1として排出されました。ドローンはSCP-1194-JPに危害を加えられる事なくSCP-1194-JPの目の拡大写真と体表の皮膚組織を採取することができました。

分析: この実験で生成されたSCP-1194-JPはウサギの頭部とDクラス職員が融合しておりになっており、両者のつなぎ目は細胞レベルで癒着していました。またドローンを視認距離まで飛ばしても何の反応も示すことはありませんでした。この事から機械類には異常性を発揮しない事が推測されます。採取された目の周りの皮膚組織からは人間のモンゴロイドのものと思われるDNAが検出されましたが個人を特定する事は出来ませんでした。また目以外の表面部分は全て無機物でできており、中には[編集済み]や[編集済み]といった既存の物質が確認されました。

補遺: 2016/10/03、被験体を用いたSCP-1194-JPの実験を行わず、観察のみに留めていたところ1週間後の██:██にSCP-1194-JPが突如時速3.5kmの速度で収容セルの入り口への接近を試み、それと同時にSCP-1194-JPの経過観察を記録していた████博士が突如所持したペンを振り回しながら周囲にいた他の財団スタッフに襲いかかり、[削除済]を実行しようと試みました。その為財団スタッフの1人が大型獣用麻酔銃を使用し、これを阻止しました。その後████博士と周囲のスタッフに異常がないか財団傘下の病院にて身体検査したところ、その場にいた██人の過剰なセロトニンの分泌が発見されました。またSCP-1194-JPの収容セルの大気を調査したところ、未確認のガスによる軽度の空気汚染が確認されました。
このインシデントの原因は1週間以上被験体を用いた実験を行わなかった事だと推測され、現在1週間に一度定期的に動物を収容セルに入れることによりこれを阻止しています。またこのインシデントによりSCP-1194-JPはEucliedに再分類されました。

実験記録1194-JP3 - 日付20██/██/██

実験内容:SCP-1194-JPの扉内部を調査するために、内部に探査カメラを送り込みました。_

結果:

分析: この実験で生成されたSCP-1194-JPはウサギの頭部とDクラス職員が融合した形になっており、両者のつなぎ目は細胞レベルで癒着していました。またドローンを視認距離まで飛ばしても何の反応も示しませんでした。この事から機械類には何の反応も示す事はないが推測されます。採取された目の周りの皮膚組織からは人間のモンゴロイドのものと思われるDNAが検出されましたが個人を特定する事は出来ませんでした。また目以外の表面部分は全て無機物でできており、中には[編集済み]や[編集済み]といった既存の物質が確認されました。

資料1