アイテム番号: SCP-XXX-JP
オブジェクトクラス: Euclid
特別収容プロトコル: SCP-XXX-JPが発生する地点への侵入を試みる非認可人物を勾留する指令を受けた武装職員によって常に警備されます。SCP-XXX-JPが発生する地点の周辺3km2は財団フロント企業が所有する私有林および私有地として封鎖されます。
SCP-XXX-JPが発生する当該区間の道路、および体育館が活性状態となる時間帯には、両者に担当職員がグループで待機し、プロトコル「地蔵虐」を行ってください。
████小学校内の設備は、SCP-XXX-JPの収容にあたり職員が職務、宿泊を行える必要最低限の保守が認められています。
説明: SCP-XXX-JPは静岡県███市の、廃校となった市立████小学校の正門前にある道路、および同学校の体育館の2箇所で発生する現象の総称です。正門前にある道路は、「いたわりゾーン」の標識1が設置されている約50mの区間が異常性が発生する領域となっています。
当該区間の道路および体育館は、毎週金曜日の18:30~20:30(非活性化の時間は10分程度の前後あり)の間に限り活性状態となります。該当する時間帯の間、当該区間の道路の形に沿って、体育館と外観、建屋内のいずれも相似している細長い建造物(以下、道場)が出現します。
活性状態となる前から当該区間の道路内にいた人物は、道場内へ瞬時に移動させられます。道場出現時に内部へ移動した人物および出現後に道場内に入った人物は、いずれも身に着けていた衣服や所持品が日本拳法 ██会の胴着に変化し、裸足となります。これらの変化は道場内にいる間のみで、時間経過によって道場が消滅するか、出現中の道場の外に出ると元の状態に戻ります。
道場の出現とともに、SCP-XXX-JP-Aと指定される、黒帯の胴着を着た30代程度と見られる男性の外見をした実体が内部に出現します。19:00の段階で道場内に参加する人物を人数、年齢、性別にかかわらず、SCP-XXX-JP-Aが確認した場合、20:00頃まで、SCP-XXX-JP-Aの指導のもと、拳法教室として拳法の指導が行われます。SCP-XXX-JP-Aは、拳法道場の参加者に対しての級/段(五級から初段まで)の認定も行い、これらの認定によって胴着の帯の色が変化し2、再度道場に入った際にも各人物ごとに引き継がれます。
拳法教室は、多少時間に前後がありますが概ね以下の流れで実施されます。
時間帯 | 内容 |
---|---|
~19:00 | 準備時間 |
19:00~19:05 | 集合、準備運動 |
19:05~19:15 | 正拳突き、回し蹴り等、基本型の練習 |
19:15~19:30 | 応用技、組み合わせ等実戦向けの指導 |
19:30~19:55 | 各自トレーニング(組み手、板割り等) |
19:55~20:00 | 集合し黙祷、解散 |
~20:30 | SCP-XXX-JP-Aが質問や補足指導等を受け付け、参加者が全員道場から出た場合は20:30を待たずに道場が消滅。 |
上記の各自トレーニングの段階で、参加者およびSCP-XXX-JP-Aが使用する、木製の板が道場内に多数出現します。板の材質は道場内の機材の持ち込みができないことや、道場外に板を持ち出そうとすると消滅してしまうことからその場での厳密な分析はできていませんが、体育館に蓄積された木片が同じ材質であると仮定するとスギ材であると考えられています。
これらの板は、参加者やSCP-XXX-JP-Aが拳や蹴りによる打撃で割れると、その場で消失したように見えます。ただし、体育館で待機している職員が確認した結果から、SCP-XXX-JP-Aが割った板と同じ材料、同じ量と考えられる板の木片のみが、体育館内の中央天井近くから出現、体育館内に蓄積することが確認されています。
また、拳法教室の時間帯に使用されず余った板があった場合、道場消失後から同日0:00までの間にほぼ同量と見られる板が全て割られた状態で体育館内に蓄積されており、SCP-XXX-JP-A自身が使用していると考えられています。
プロトコル「地蔵虐」:
- 健康面で特に問題のない担当職員は道場内で行われる「拳法教室」に開始時から参加し、各自トレーニングの段階で板を素手による打撃によって可能な限り多く破壊してください。技量に余裕のある職員は、SCP-XXX-JP-Aとの組み手を申し込む、個別指導の申し込みを行うといった手段で、SCP-XXX-JP-Aが板割りのトレーニングをすることを可能な限り阻止してください。
- SCP-XXX-JP-2内で待機する職員は、「拳法教室」およびその後のSCP-XXX-JP-Aの活動によって蓄積した木片をSCP-XXX-JP-2内の外に移動させ、これらが全て消滅することを確認してください。