蓮池

2017/09/22 19:51 solvex様、to2to2様の批評から一部黒塗り部分の開示を行いました。


評価: 0+x

アイテム番号: SCP-XXX-JP

オブジェクトクラス: Safe

特別収容プロトコル: SCP-XXX-JPはサイト-8165の低脅威度収容ロッカーに収容されます。全てのコードを未接続の状態で保管してください。SCP-XXX-JPを使用した実験はセキュリティクリアランスレベル3以上の職員、またはSCP-XXX-JP担当職員1人以上の許可が必要です。実験時には職員がSCP-XXX-JPの音声を聴くことが無いようにしてください。SCP-XXX-JPの音声を記録することは禁止されています。

説明: SCP-XXX-JPは日本電光製の自動体外式除細動器(Automated External Defibrillator、以下AEDと表記)です。外観は他の同機種の製品と比べても大きな違いはありません。また、後述の異常性発現段階に移行するまではAEDとして正常に使用することが可能です。 財団が行った実験により心臓が正常な状態にある人間に使用すると心臓の動作を止める働きがあることが判明しました。

SCP-XXX-JPの異常性は通常の手順の通りに除細動を行った後に発現します。SCP-XXX-JPを使用して除細動を行うと異常性発現段階に移行し、それまでとは異なった音声で指示が行われます。音声解析によりその音声は声優の戸田恵子氏のものであることが判明していますが、氏はその様な収録をしたことがないと述べています。

指示の内容自体は胸骨圧迫1を推奨するものであり、通常のものと変わりませんが子供に語りかけるような口調に変化しています。この指示を聞いた人間は異常性の影響下となり、聞いた時点での立場に合わせて行動を取ります。行動のパターンは3種類存在し、以下それぞれをSCP-XXX-JP-1、SCP-XXX-JP-2、SCP-XXX-JP-3とします。指示が終了するとSCP-XXX-JPから戸田氏が主役声優を務めるアニメ「それいけ!アンパンマン」のオープニング曲である「アンパンマンのマーチ2」が流れ始め、影響下の人間はそれぞれ別の行動を取り始めます。この楽曲はアニメのオープニングに使用されたものと同様の長さで流れ、流れ終わった時点で異常性は終了します。

SCP-XXX-JP-1は胸骨圧迫を受ける人間です。その生死は異常性の影響下に入る条件に含まれません。SCP-XXX-JP-1は楽曲が流れ始めると同時に頭部以外を動かすことが不可能になります。また、楽曲が流れ終わるまで如何なる身体的、精神的損傷を受けても死亡することはありません。しかし、楽曲が流れ終わった時点で心臓の破裂により死亡します。

SCP-XXX-JP-2は胸骨圧迫を行う人間です。SCP-XXX-JP-2は指示が終わった直後にSCP-XXX-JP-1に対して胸骨圧迫を行います。胸骨圧迫は楽曲の盛り上がりに合わせて強弱が変化します。また、楽曲がサビの部分になると歌を歌いだすことがあります。この際SCP-XXX-JP-2がこの楽曲を一切知らない状態でも歌うことができるということが確認されています。SCP-XXX-JP-2は楽曲が流れ終わるまでその行動を続け、終わった時点で異常性の影響下から解放されます。解放された後も自身が行ったことを記憶していることが初期収容時に判明しています。

SCP-XXX-JP-3はSCP-XXX-JP-1とSCP-XXX-JP-2の周りにいる人間です。前述2つと違いSCP-XXX-JP-3は多数発生します。SCP-XXX-JP-3は指示が終わった後もその場に留まり、胸骨圧迫の様子を観察し続けます。SCP-XXX-JPによる軽度の認識災害によりこの様子に何らかの疑問を持ったり、この行動を止めようとしたりすることはありません。また、楽曲を聴いている間は強い高揚感を覚え、手拍子をする、踊る、SCP-XXX-JP-2と共に歌いだすなどの行動を取ります。その後楽曲が流れ終わるとSCP-XXX-JP-2と同様に記憶を保持したまま異常性の影響下から解放されます。

映像記録████/██/██

当実験はSCP-XXX-JPの異常性を確認するためのものです。SCP-XXX-JPの異常性により音声は記録されていません。

被験者: D-XXX1 D-XXX2 D-XXX3

概要: D-XXX1をSCP-XXX-JP-1、D-XXX2をSCP-XXX-JP-2、D-XXX3をSCP-XXX-JP-3にする。実験に参加するDクラス職員にはSCP-XXX-JPの起動までの手順を事前に説明している。D-XXX1には心拍数を測定する装置を取り付けた。

<記録開始>

<00:52> D-XXX1、D-XXX2、D-XXX3が実験室に入室する。

<02:25> D-XXX1が手順通り床に横たわる。

<03:30> D-XXX3がD-XXX1の横に立つ。同時にD-XXX2がSCP-XXX-JPの電源を点ける。

<06:50> D-XXX1にSCP-XXX-JPが問題なく使用される。電気ショックが流れた際D-XXX1の心拍が止まった。

<07:14> D-XXX2がD-XXX1に対して胸骨圧迫を始める。測定機器によりここで楽曲が流れ始めたことが確認されている。

<07:17〜07:26> 最初のサビ。突然胸骨圧迫の勢いが強くなる。ここでD-XXX1の心拍が正常な状態になると共にD-XXX1は意識を取り戻す。身動きが取れないことに困惑しているように見える。

<07:27〜07:47> イントロとAメロ部分。胸骨圧迫は公的に推奨されている強さで行われている。D-XXX1が困惑の表情を浮かべながら何かを叫んでいる。それまで静観していたD-XXX3は手拍子を始める。

<07:48〜07:57> Bメロ部分。胸骨圧迫の力が弱くなる。D-XXX1はやや安堵の表情を浮かべている。しかし後半になるにつれ力が強くなり、D-XXX1は再び叫び始める。

<07:58〜08:17> サビ。D-XXX2がD-XXX1を曲のリズムに合わせて10cmほど凹ませている。D-XXX2、D-XXX3共に笑顔で歌い出す。D-XXX1は押される度に吐血し、圧迫の勢いで四肢が大きく持ち上がっている。また、身体の至る所から出血していることがわかる。

<08:24> 楽曲が終了する。最後の音が鳴ると同時にD-XXX1の心拍が止まる。後の解剖によって心臓が破裂していたことが確認された。D-XXX2とD-XXX3は酷く困惑している。

<記録終了>

SCP-XXX-JPは北海道富良野市の███幼稚園で5歳の男子児童に対して使用されたことで異常性が発覚、警察への通報から財団に認知され、その後問題なく収容されました。███幼稚園の園長は「子供が多い場所に適したモデルだ」と言われたため購入したと述べています。財団は███幼稚園の児童██人、先生█人にAクラス記憶処理を、園長にBクラス記憶処理を行い、カバーストーリー「AEDの故障」を流布しました。現在SCP-XXX-JPの販売者を特定するための調査が行われています。

追記: 実験に参加したDクラス職員へのインタビューにより楽曲の歌詞が一部改変されていることが判明しました。以下は改変部分です。

そうだ 嬉しいんだ 生かす喜び たとえ 君の胸が痛んでも


僕 が 描 き ま し た




実は角宇野記録官という職員を考えていたりする。まあ、記事書きはもっと後にやると思うけど…