タイトル案「諸刃の剣」
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アイテム番号: SCP-XXX-JP

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: 現在、SCP-XXX-JPは未収容です。他SCPオブフェクトの報告書に「破壊は不可能」「あらゆる破壊を受け付けない」などの記述を発見した場合、速やかに機動部隊ゑ-2("渡来人")へ報告して下さい。他SCPオブフェクトに対する強度実験で破壊不可能と判明しても、全職員は再通達があるまで報告書に実験結果を記入しないで下さい。

説明: SCP-XXX-JPは、財団のSCP報告書に「破壊不可能」もしくは同様の意味を持つ一文が書き加えられる現象です。出現する報告書に、一定の法則性は見られません。財団の現実改変対策が完全に無効であり、バックアップ情報を含む全ての保管記録が書き換えられるため、ヒューム値を用いない別の方法で現実改変を起こしていると思われます。SCP-XXX-JP-Aは、SCP-XXX-JPに曝露した報告書です。SCP-XXX-JP-Aは認識汚染を発生させ、視認した者は最初からこの記述が存在していたと誤認します。また報告書の筆者が視認した場合、「確かに自分が記入した」「破壊実験に立ち合い、破壊不可能だと確認した」などの新たな記憶が混入します。SCP-XXX-JP-Aの性質上、SCP-XXX-JPを知覚するのは極めて困難です。財団の保有する全ての反ミーム処置は、SCP-XXX-JP-Aに対抗できない事が実証されています。実際に破壊不可能なオブジェクトの報告書とSCP-XXX-JP-Aを判別する方法は、現状では機動部隊ゑ-2の隊員である██研究員が確認する以外にありません。

発見経緯: 20██/██/██、██研究員から「財団では多数のオブジェクトが破壊不可能だと確認されているが、本当にこれら全ての破壊実験を行ったのか?」という指摘がありました。SCP財団ではその理念上、破壊どころかオブジェクトを傷つけるような実験は滅多に承認されません。にも関わらず多くの職員が不自然な数の破壊実験を記憶していたこと、また破壊実験を行った日時に矛盾があった事などから、SCP-XXX-JPの発見につながりました。██研究員はかつて世界オカルト連合(GOC)に所属しており、財団に存在しない反ミーム処置を受けていたためSCP-XXX-JPを感知できたと思われます。

補遺: 現在SCP-XXX-JPに対抗可能な反ミーム処置の技術提供を求め、公式チャンネルを通じて世界オカルト連合と交渉中です世界オカルト連合は協力を公式に拒否しました。世界オカルト連合がSCP-XXX-JPを故意に送り込んだ危険性を鑑み、非公式手段による技術回収を試みています。新しいオブジェクトに対する破壊実験は、現在破壊不可能とされているオブジェクトの再試験が終了するまで原則認められません。

以上の報告書は改訂前の物です。最新の報告書の閲覧にはレベル4以上のセキュリティ・クリアランスが必要です。