将棋ソフトで検討中の、SCP-1326-JP-1の実験開始から計97手目の局面。先手は、と金と金将、後手は、と金3枚と香車と金将を持駒として所持している。この後先手は6七玉と指し、詰みの局面を回避した。
アイテム番号: SCP-1326-JP
オブジェクトクラス: Safe
特別収容プロトコル:SCP-1326-JPは、現在、以下の8サイトに分けられ、標準Safeクラスオブジェクト用ロッカーに保管されています。
サイト-8181(SCP-1326-JP-1-1からSCP-1326-JP-1-16,SCP-1326-JP-3)
サイト-8182(SCP-1326-JP-1-17からSCP-1326-JP-1-22)
サイト-8184(SCP-1326-JP-1-23からSCP-1326-JP-1-29)
サイト-8185(SCP-1326-JP-1-30からSCP-1326-JP-1-33)
サイト-8187(SCP-1326-JP-1-34)
サイト-8188(SCP-1326-JP-1-35からSCP-1326-JP-1-37)
サイト-8189(SCP-1326-JP-1-38,SCP-1326-JP-1-39)
サイト-8190(SCP-1326-JP-1-40,SCP-1326-JP-2)
また、万が一、SCP-1326-JPが全て流出した場合に備えて、全てのSCP-1326-JPは、対局に用いられるのを防ぐため、緑色の塗料と糊を塗られた状態で、保管されます。
説明:SCP-1326-JPは、外見上、41枚1組で構成された将棋の駒に見えます。
SCP-1326-JP-1は、SCP-1326-JPの内、歩兵18枚と香車、桂馬、金将、銀将各4枚と飛車、角行各2枚と王将1枚と玉将1枚から構成された40枚の将棋の駒です。
SCP-1326-JP-1の異常性は、SCP-1326-JP-1-1からSCP-1326-JP-1-40までの全てを使って、対局しようとした場合に発現します。対局しようとした2人の内、先手はSCP-1326-JP-A-1に変化し、後手はSCP-1326-JP-A-2に変化します。(ただし、本報告書の視認性を著しく損ねるため、特別に、引き続きSCP-1326-JP-A-1のことを、先手、SCP-1326-JP-A-2のことを、後手と呼称します。)まず、先手と後手は、対局前に取り決めた手合いに関係なく、先手の側に角が1枚無く、後手の側に香が2枚無い、通常とは異なる方法で並べた後、それ以外は通常のルールで対局を開始します。並べ方が異なることについて指摘する行為は、全て無駄な結果に終わりました。SCP-1326-JP-1による対局の内容は、先手と後手が誰であれ、将棋のルールの理解に関わらず、いかなる状況であっても、毎回完全に同じものとなります。
対局開始から2分後、先手の投了によってSCP-1326-JP-1による第1局が終わると、その際の意思に関わらず、その直後に第1局とは異なる並べ方で、第2局が行われます。第2局では、対局開始時に盤面に無かった自らの駒の着手によらない使用と、対局開始時に盤面に存在した自らの駒の着手によらない取り外し、さらに着手によらない自らの駒の裏返しが行われます。通常の成駒とは異なり、裏から表に駒が表返ることがあります。第2局が終わると、その直後に第1局、第2局とも異なる並べ方で、第3局が行われます。第3局では、第2局での異常性に加え、本来動かせない位置への自らの駒の着手が行われることがあります。この新たな異常性は、先手にのみ発現します。第3局が終わった後、先手は、自らが四段に昇段しプロ棋士になったという強い確信を抱き、後手は、強い自殺の衝動を抱きます。これらの精神汚染に対して、いかなる記憶処理も効果を発揮しませんでした。
第1局が行われている間、先手と後手はともに、周囲からの呼びかけに応答しますが、第1局が終わってから、第3局が終わるまでの間、周囲からの呼びかけに対して、最早応答することはありません。第2局以降、将棋盤を蹴り上げるなどして、先手と後手の対局を妨害した場合、先手と後手は、その直前の盤面を将棋盤上に正確に再現して対局を再開します。たとえ将棋盤が無い状況であっても、紙に書いたり、お互いの記憶と指を使うことによって、将棋を再開します。これらの異常性により、対局が第1局の終了まで進行した後は、先手と後手を日常生活に復帰させることは不可能だと結論付けられています。
SCP-1326-JP-2は、「師匠」と書かれた将棋の駒です。SCP-1326-JP-2の異常性は、将棋の存在を知らない人を含む、あらゆる対象に対して、「SCP-1326-JP-2は、いかなるゲームにも使うことが出来ない」という観念を抱かせる点にあります。この観念に対して、いかなる記憶処理も効果を及ぼしませんでした。また、40枚のSCP-1326-JP-1とSCP-1326-JP-2が容器の中に混ざっている場合、SCP-1326-JP-1とSCP-1326-JP-2の材質が同じであるにも関わらず、SCP-1326-JP-2は決して手に取られることさえなく、そのまま残ります。
SCP-1326-JP-3は、SCP-1326-JP-1とSCP-1326-JP-2の回収以前に、SCP-1326-JP-1とSCP-1326-JP-2を収納していた駒箱です。外見上は、奨励会を退会することになった段位者に対して、奨励会から贈られる退会駒の箱に見えます。SCP-1326-JP-3の異常性はまだ明らかになっていません。研究の結果、SCP-1326-JP-3は異常性を持っていないことが明らかになった為、オブジェクト指定を外れ、廃棄処分されました。
実験記録1326-JP-1: 以下は、201█/10/03から201█/10/04にかけて3回に渡り実行された実験によって得られた結果の内、特筆すべき記録を1つの表にまとめたものです。実験は、SCP-1326-JP-1の実験担当者である金子博士の他に、財団職員とプロ棋士を兼業する佐藤研究助手の立会いの下、行われました。
実験開始からの合計手数 |
SCP-1326-JP-1による対局の状況 |
1-4手目 |
1手目で先手が、7六歩と角行が盤面に無いにも関わらず自らの角道を開けた。その為、4手目の7七角成で、先手番の多くの駒がただで取られることが確定。その直後先手番は投了した。なお、投了時の作法を先手番と後手番の内どちらかが知らない場合においても、先手と後手はともに、礼を行った。 |
5-10手目 |
先手と後手はともに香車が2枚無い状態で第2局を開始した。その後、後手は7手目(先手の手番中)で右側の香車を本来存在すべきマス(9一)に戻した。これは駒の配置後にルールを無視した初の事例。なお3回の実験において、先手はこの行為に対して気にした様子はなかった。先手が8手目に初めて右側の香車を将棋盤上に戻すと、10手目で後手が左側の香車も本来存在すべきマス(1一)に戻した。佐藤研究助手と将棋ソフトによる分析によれば、情勢は互角であった。 |
11手目 |
11手目において、先手が8手目において盤面に戻したはずの右側の香車を盤面から取り外した。駒の取り外しが行われた初の事例。しかしながら12手目で先手は両側の香車を元の配置に戻した。 |
16手目 |
後手が1七の歩を裏返し、と金にした。通常のルールによらない成駒の初の事例。 今後もしばしばこのような成駒が行われる。 |
19-21手目 |
先手が5五の歩をと金にした。先手の通常のルールによらない成駒の初の事例。ただし20手目において5五のと金が歩に表返り、駒台の歩を裏返し、と金にした。後手番だったためこのと金は用いられず、21手目ではまた別の歩がと金になり駒台のと金は歩に戻った。 以後先手にのみこのように頻繁な成駒が行われる。 |
26手目 |
後手の方が先手よりも駒の戦力が高いこともあり、26手目を境に後手が優勢となった。佐藤研究助手は、両者の将棋に対して、「どちらも第2局目の当初よりかなり上達しているが、後手は戦力差の他にも実力の差がはっきりあるくらいに格段に上手くなっている」という感想を述べた。 |
36手目 |
先手がと金2枚を龍馬1枚を通常のルールによらず成駒しながら、香車2枚を取り外した。 |
47手目 |
先手が投了して第2局が終了。最終的に先手は、と金3枚と成桂を通常のルールによらず成駒し、後手は、と金3枚と龍馬1枚を通常のルールによらず成駒していた。 佐藤研究助手は、「先手はアマチュア2段くらいの棋力があるが、手番の度に違う人物が指している感じがする。後手はアマチュア3段くらいだろうか」と分析した。 |
47手目 |
第3局が始まる。先手はと金5枚を並べ、後手はと金3枚と龍馬1枚を並べた。第1局や第2局に見られた駒欠けは見られなかった。 |
55手目 |
異常性のために通常の将棋と非常に異なる盤面ではあるが、両者は囲いを作ろうとしている様子が伺える。先手が、と金7枚と竜王1枚を通常のルールによらず成駒したが、同時に角行を盤面から外した。 これは、駒の取り外しが行われた最後の事例である。第3局が始まってから、第2局までと比べて、着手までの時間が長くなっていた。 |
61手目 |
先手が一手で金を二マス動かした。先手は以後しばしばルールによらない駒の移動を行う。これまでのルール無視は気にしていない様子だった後手は、これに対して3例とも驚愕の表情を示した。 |
79-86手目 |
後手は対局を有利に進めていたが、79手目で突然全ての後手の駒を表側の状態にした。その後、徐々に自らの駒を裏返し始め、86手までには78手と同じ水準の駒の戦力になった。 |
94手目 |
後手は、成ることが単純に有利になる駒の全てを成駒した。後手はしばしば先手の玉将をルール上の詰みとするが、先手はそれを全てルールによらない駒の移動により回避した。 |
106手目 |
先手の成ることが単純に有利になる駒の全てが成駒した。 |
128手目 |
116手目から、後手の駒は徐々に表に返り始める。その結果、123手目でルール上の詰みとなり、後手はそれを打開できないまま、後1手で玉将を取られる状況になるまで差し続けた。投了後の後手の自殺方法は、実験ごとに違いがあった。佐藤研究助手は、「確かに、最後の方の先手の指し手は、プロの四段と同じくらいの実力があった」と分析した。 |
回収: SCP-1326-JPは、201█/10/01に、プロ棋士の、██ ██ 七段が、自宅で将棋盤に頭を何度を打ち付けた後、周りからの制止を振り切り、舌を噛み切って死亡した際に発見されました。SCP-1326-JP回収時の関係者にはAクラス記憶処理が施され、██ ██ 七段の死亡には、カバーストーリー「日頃の不摂生による突然死」が適用された後、財団により回収されました。なお、その際の先手は、██ ██ 七段の弟子であり、201█/9/30に終了した三段リーグにより昇段した、新四段のプロ棋士であったため、奇跡的に日常生活に復帰しました。
その後の調査で、SCP-1326-JPは、██ ██ 七段の弟子であり、三段リーグに11期在籍しながらも年齢制限により退会した、当時無職の██ █ 元三段が、200█/██/██に自殺する直前に、奨励会から送られたものだということが判明しました。██ █ 元三段は、彼が1級であった時に、交通事故で家族を全て亡くしていたため、SCP-1326-JPは師匠である██ ██ 七段が引き取りました。
補遺: SCP-1326-JPの研究が全て終了した後、201█/10/31付で、佐藤研究助手が将棋のプロ棋士に専念するため、財団を退職しました。
翻訳
Item #: SCP-579-JP
Object Class: Euclid
Special Containment Procedures: SCP-579-JP is extincted or disappeared, and do not exist. Information and record related SCP-579-JP were disposed completely.
Personnel are to perceive and remember the above. Moreover, in order to avoid causing confusion, disclosing or remembering information related SCP-579-JP (including unfounded assumption and rumor) are prohibited strictly anytime. When personnel leak or spread infomation or rumor related SCP-579-JP without appropriate permission, they are to be tracked, located, and detained, and punished Level 4/579JP penalty.
Furthermore, the after-mentioned description is untrue, but personnel are to read it thoroughly, understand what it says, and realize that it is untrue.
The preceding procedures are to be carried out thoroughly, thus SCP-579-JP is not to be reclassified as Neutralized.
Untrue Description: SCP-579-JP is a humanoid organism. Although SCP-579-JP is approximately a eighth as large as a human being, SCP-579-JP can make use of tools, walk, and speak. Thus SCP-579-JP built a highly advanced civilization.
When someone that does not know the correct information about SCP-579-JP see SCP-579-JP, he or she will see SCP-579-JP as a mere caricatured doll.そのような人間は、持ち上げたSCP-579-JPが脱出しても「人形」はそこにあると思い込み、やがてそれをどこかに置いて、忘れ去るか、「無くした」と判断するでしょう。
SCP-579-JPの姿や振る舞いは人間と同じに見えますが、その本当の意味を理解することは、人間の価値観では不可能です。人間は、人間と関与(交流)する能力を犠牲にする事でSCP-579-JPとの深い交流が可能になります: これまでに、以下のような影響が人間にもたらされることが確認されています。
This is also a mere doll.
SCP-579-JP-Alpha: When someone sees SCP-579-JP's not "doll-shaped" face, he or she will have prosopagnosia against human beings. Moreover, when someone sees a photogragh or a certain realistic picture of SCP-579-JP, regardless of the shape of SCP-579-JP on it, he or she will realize SCP-579-JP's not caricatured face and still have prosopagnosia.
SCP-579-JP-Beta: SCP-579-JPの言語で会話が可能になった人間は、人間に対する言語障害に陥り、あらゆる人間の言語の再教育が不可能になります。また、SCP-579-JPを正しく知覚できるか否かにかかわらず、SCP-579-JPの文字を読んだ人間は、人間の文字に対する文字認識能力を失います。
SCP-579-JP-Gamma: SCP-579-JPは現在の人類が一般的に用いる数字に、未知の数字を1つ加えて計算を行います。乱暴に言えば、人間にとっての2進法はSCP-579-JPにとっての3進法、人間にとっての10進法はSCP-579-JPにとっての11進法になるという事に近いですが、実際にはそれは正確ではありません。
SCP-579-JPの計算法を理解した人間は、人間の数学を使用できなくなります: 人間の数学に基づいた金銭の勘定、時間の計測等を行うと、必ず計算間違いをするようになります。そして、いずれ、身の回りの計算をSCP-579-JPの方法で行うようになるでしょう。普通の人間はその計算「結果」については整合性のあるものとして認識できますが、途中式は理解できません。更に、その計算に使われた紙や筆記具などの道具は、人間の計算に用いる事ができなくなります(精密機械も例外ではありません)。
かつて日本人は、特定の人間を口語のみか筆談のみでSCP-579-JPと交流させる事で、常に人間の先を行く文明を持っていたSCP-579-JPの技術や知恵を手に入れていました。しかし、この日本人とSCP-579-JPとの関係は、下記をきっかけに終わりを告げました。
SCP-579-JP-Epsilon: SCP-579-JPは、我々人類が発見して「原子」と名づけたものが、どの種類においても、SCP-579-JPが知る原子に対して、大きさ、そして質量がそれぞれ約8倍となっている事に気がつきました。SCP-579-JPの炭素原子が我々人類にとっての炭素原子と同じ大きさになるにはおよそ8の3乗(8個分の縦×横×奥行き): 512個分の数量が必要ですが、その時の質量は8分の1の512倍: 我々の炭素原子の約64倍の質量になります。
SCP-579-JP realized that if "SCP-579-JP's calculation" is correct, human bodies, that is, we must have already collapsed by our own weights.
Considering prior occurrences, SCP-579-JP has gotten apprehensive about a possibility that this scientific fact will reflect on human beings.この的事実が我々人類へと反映される可能性を危惧したは、この事実を知らないSCP-579-JPの個体を通して日本人へ以下の内容を打診し、それは受諾され、実行に移されました。
The untrue infomation has been disseminate around Japan: as a result,
- People in public strongly came to believe that SCP-579-JP is a fictitious character.
- Researchers who study SCP-579-JP came to follow the theory that SCP-579-JP was a minority group of human beings, because there were false evidences that they probably will not be able to see through.
- SCP-579-JPと交流していた人々や、財団のように異常な存在を取り扱う組織や人物には、SCP-579-JPが人間に滅ぼされ、絶滅したというカバーストーリーが可能な限り伝えられました。
Untrue infomation has been disseminated completely, and People who correctly perceived SCP-579-JP and be affected by SCP-579-JP became almost undetectable: 「正しい知識」が無ければSCP-579-JPを正しく知覚できないという状況は、SCP-579-JPの知識が無い場合だけでなく、「正しい知識」が誤情報を追記・上書きされ、歪められた場合でも成立します。SCP-579-JPは記憶の消去よりも確実かつ強固にSCP-579-JPの知覚を防ぐ手段として、この情報の流布を考案し、それは期待通りの効果をもたらしました。
This dissemination of infomation was done before the Foundation commenced activities in Japan. 当時、情報の流布は蒐集院が担当していました。財団が蒐集院を吸収合併した際、SCP-579-JPの取り扱いもまた、財団へと引き継がれました。
こうしてSCP-579-JPは森の奥深くや土の中等の人目のつかないところへ潜むようになったか、もしくは今も我々人類が認識しないだけで、すぐそばにいるかもしれません。SCP-579-JPは人間の言葉で著したSCP-579-JP-Epsilonの理論をインターネットに流す等により、ごく簡単に我々人類の数を減らして住処を広げる事ができるはずですが、どうしてそうしないのかは分かりません。かつてSCP-579-JPは我々人類を巨大な神として崇拝していたのか、それとも常識を超えた珍獣として評価していたのかといった事も、全ての情報が収容(隠ぺい)された今となっては不明です。
Anyway, all people not only in Japan but also in the world have been still protected by SCP-579-JP.
Addendum 579-1: That's it for Special Containment Procedures. The true description of SCP-579-JP is not disclosed.
アイテム番号: SCP-988-JP
オブジェクトクラス: Safe
特別収容プロトコル: ███ Factory SCP-988-JP had located in was bought and controlled by the Foundation. SCP-988-JPが設置されていた███工場は現在財団が買い取り管理下に置かれています。███ Factory is to be patrolled by ten(10) people of personnel impersonating construction workers every eight(8) hours. Under no circumstances are civilians allowed to be in ███ Factory.。実験を行う際はセキュリティクリアランスレベル3/988以上を持つ職員2名以上からの許可を得て行ってください。SCP-988-JP-1は実験が終了した後に処分してください。異常性のあるSCP-988-JP-1の場合は敷地内の収容棟に適宜見合った方法で収容してください。
説明: SCP-988-JPは██県の███工場に設置されているはしごです。外部からの様子と異なり実験の結果少なくとも███mまでは登ることができることが判明しています。SCP-988-JPを登る高さが10m増える毎に登った人間(以下被験者)が(被験者の年齢[歳]-登った高さ[m]÷10)歳の時に被験者自身が手に入れて最も嬉しかったと推測されるもの(以下SCP-988-JP-1)がSCP-988-JPから半径10m以内の地表に出現します。SCP-988-JP-1は被験者が貰った当時のオリジナルと同一の組成のものです。
実験記録-988(2016/04/01)
対象: D-988(44歳)
実施方法: 高度計を取り付けたD-988をSCP-988-JPに登らせる。
結果:
10m:肉じゃが(Dクラス職員用の食堂で配給されているものと同一。)
20m:██████(拘留中にD-988の配偶者から支給された書籍と同一。)
30m:モンゴロイドの男性の死体(D-988が殺害した被害者の一人。)
40m:人物写真(D-988とD-988の子供が写っている。)
50m:D-988への感謝の念が書かれた手紙(D-988の子供の筆跡と一致した。)
60m:ホールのショートケーキ
70m:3人の人物が描かれた絵(D-988の家族と考えられる。)
80m:折り紙で作られたチューリップ
90m:████社製の財布
100m:モンゴロイドの女児の死体(DNAがD-988の子供もものと一致した。)
110m:████████████社製の腕時計
120m:モンゴロイドの女性の死体(DNAがD-988の配偶者のものと一致した。尚当該女性は現在も存命している。)
130m:モンゴロイドの女性の死体(上記と同一。)
140m:40万円分の紙幣(当時のD-988が貰ったボーナスの金額と一致した。)
150m:█████社製の自動車1台
分析: 貰って嬉しかったものの中には生物も含まれるようだ。ただし死亡した状態であることからオリジナルと同一の組成のコピーを発生させていると考えられる。
後記: SCP-988-JP-1の確認作業後のD-988に中度の精神疾患がみられた。オブジェクトの特異性に由来するものではないと考えられるが使用したDクラス職員のアフターケアの必要があると思われる。
補遺: 以下の文章は███工場で発見された文書の内容です。書いた人物は1974/06/25に自殺した████工場長であると推測されます。
1974/02/24
今日は30mまで登ることが出来た。この歳になってもやろうと思えばなんとかなるものだ。そして降りた時に見つけた手紙。これは私の還暦のお祝いに社員たちがくれたものだ。よく覚えている。一度もらったものなのに涙が出てくる。これも歳のせいだな。
1974/03/08
90mを達成した。あともう少しで3桁に入る。今のところは体もまだなんとかなるしみんながいない夜の間にことを終わらせることができる。しかしこうならなくなる時はどうしようか。まあ、それはその時考えればよいか。大事なのは目標まで登ることなのだから。そして今日見つけたのは財布だ。誕生日に妻がボロボロだからといってプレゼントしてくれたものだ。まあ、これも今はもうボロボロだが。
1974/04/12
190mにもなると往復でかなりの時間がかかってしまう。もう夜中でやることは無理そうだ。一日中人のいない休日にやろう。頻度は落ちてしまうが仕方がない。それはそうと今回は妻の得意料理であるエビフライを発見した。これが私がもっとも喜んだものであるらしい。まあ、この年はまだ心の傷も癒えていないときではあったのでこういうことなのだろう。美味しかったがソースが欲しかった。
1974/06/09
ついにあの子がいた時間にたどり着いた。240mまで登れるようになり帰ってきたら私は発見した。1枚の絵だ。そこには私と妻、そして自分が描いてあり皆笑顔であった。そしてあと少しでこの笑顔がまた帰ってくるのだ。私は決意した。次に登る時はどんなに疲れていようと目標の300mまで登りきる。そしてまたあの生活を取り戻す。
1974/06/15
はしごを降りたら娘があった。
██工場長とSCP-988-JP、また██工場長が自殺する前に火葬を依頼した身元不明の遺体の因果関係については現在調査中です。
翻訳の参考に。
579-JPを訳すのは難しい。
SCP-3000-EX指定物品の完全なリストは以下の通りです。
A full list of SCP-3000-EX items is set out below:
SCP-3000-EX、PoI-3000-1、SCP-3000-EXと共に回収されたその他の材質に対する包括的な実験の結果、これらは異常性を持たないと確認されました。
Comprehensive testing of SCP-3000-EX, PoI-3000-1 and all other materials recovered in conjunction with SCP-3000-EX, have confirmed that they are not anomalous.
全てのSCP-3000-EX指定物品は家の地下で発見されました。
All SCP-3000-EX items were located in the basement of the house.
死体はいずれも右手にステーキナイフを握った状態で発見されました。
Each of the bodies was found holding a steak knife in its right hand.
胴体は人間と動物の血を混ぜ合わせたもので汚れていた。
Their torsos were smeared with a combination of human and animal blood.
全ての物品は実験のために財団の下へ回収され、PoI-3000-1は財団の拘留下に置かれ、地元警察には必要に応じて記憶処理が施されました。
All items were removed by the Foundation for testing, and PoI-3000-1 was taken into Foundation custody, with local law enforcement amnesticised as necessary.
3体全ての死体は痩せ衰えており、少なくとも4週間にわたる栄養不良と飢餓の兆候を示していました。
All three corpses were emaciated and showed signs of malnutrition and starvation over a period of at least four weeks.
半ばほどで、彼は完全な大股歩きとなり、胸像に飛びかかって拳で打ちのめした。
Halfway, he breaks into a full stride and leaps at the bust, pummeling it with his fists.
タルタロスで朽ち果てるがいいさ。
I hope you're rotting in Tartarus.
SCP-2513の効果は「カルタゴから来ました」「カルタゴは存在する」といったフレーズなどのごく少ない情報からでも誘発されます。
SCP-2513's effect has been shown to trigger from as little information as the phrase "I am from Carthage," and "Carthage exists".
この効果の激烈さは時間と共に減少することが示されていますが、橋を北から南に向かって渡る行為のみが完全にこれらの効果を逆転することができます。
While the intensity of this effect has been shown to diminish over time, only a north-to-south crossing of the bridge has shown a capacity to fully reverse these effects.
SCP-2513は紀元前253年にローマ共和国によって最初に建設されました。
SCP-2513 was first built in 253 BC by the Roman Republic.
マカロック博士は胸像が原形をとどめなくなるまで暴行を加え続けた。
Dr. McCulloch continues to assault the bust until it is beaten beyond recognition.
破壊された胸像に唾を吐きかけた後、彼はSCP-2513を渡って帰還した。
After spitting on the ruined bust, he walks back across SCP-2513.
スミス研究助手は特に事件もなく橋を渡って帰還する。
Assistant Smith crosses back over the bridge with no incident.
ノートPC上の注目すべき活動には以下が含まれる。
Notable activity on the laptop includes:
1週間にわたり、ニューマン研究員は時間の大半をノートPCの前で過ごした。
Over the course of a week, Researcher Newman spent most of his time on the laptop.
雇用終了以降のニューマン研究員に関する財団の調査は、今のところ、更なる反カルタゴ感情を発見していない。
Foundation surveillance of Researcher Newman following termination of his employment has, to date, not led to the discovery of any further anti-Carthaginian sentiment.
SCP-2317は収容エリア179の3m x 3m x 3mの強化収容室で確保されます。
SCP-2317 is to be secured at Containment Area-179 in a reinforced 3m x 3m x 3m containment chamber.
施設への許可なき接触を避けるため、武装警備員が常駐します。
Armed guards are to be in place at all times in order to prevent unauthorized access to the facility.
SCP-2317は元はマサチューセッツ州の19世紀の高級住宅向け地下室用ドアとして作られた木製のドアとその枠です。
SCP-2317 is a wooden door and frame originally constructed as a basement door for a 19th-century Massachusetts brownstone.
ドアを開くと、ドア枠の中に踏み入った者はいずれも別の現実へと転送されます。
Upon opening the door, any person stepping through the door frame will be transported to an alternate reality.
SCP-2317に関するこれ以上の情報はレベル1(制限あり)以上に指定されています。
FURTHER INFORMATION ON SCP-2317 IS CLASSIFIED LEVEL 1 (RESTRICTED) OR HIGHER.
セキュリティクリアランスが不足しています。
INSUFFICIENT SECURITY CLEARANCE.
継続する場合は再度ユーザー認証情報を入力してください
IF YOU WISH TO CONTINUE, PLEASE RE-ENTER YOUR USER AUTHENTICATION NOW.
SCP-2317に割り当てられたすべての職員は着任2ヶ月後、1カ月の心理カウンセリングのためローテーションで割り当て解除されます。
All personnel assigned to SCP-2317 must rotate out for one month of psychological counseling after two months on-site.
サイト47の管理は、SCP-2808補佐官の管轄下にあります。
Management of Site-47 is under the purview of SCP-2808's assistant.
SCP-2808それ自体の説明は、公文書上では理解不能なものとなります。
Descriptions of SCP-2808 itself are incomprehensible in the context of official documentation.
同様の効果が視覚的表現においても発生します。
A similar effect occurs with visual representations.
官僚的組織に勤める人物が仕事の一環としてSCP-2808に関する対応を行うと、「美芸担当官」なる職位への即時変更がもたらされます。
Any action taken regarding SCP-2808 in the course of an individual's position in a bureaucratic structure results in the immediate alteration of that position to "Beautifier"
SCP-2380はサイト-39の収容ロッカー2380に保管され、クリアランスレベル3以下の職員はアクセスを禁止されます。
SCP-2380 is to be kept in Containment Locker 2380 at Site-39, with access barred to all personnel with a clearance level under three (3).
オスターガード次席研究員が未だに腎臓を両方とも、見たところ健康かつ完全に機能する状態で有していることは特筆に値します。
Worth noting is that Junior Researcher Østergaard is still in possession of both of his kidneys, which appear to be healthy and fully functional.
SCP-2380は2011/██/██の朝、オスターガード次席研究員によって、サイト-39研究セクター█にある彼の机の上で発見されました。
SCP-2380 was discovered by Junior Researcher Østergaard, resting on his desk in Research Sector █ of Site-39, the morning of ██/██/2011.
SCP-2265は、カリフォルニア州███████にある、閉店したイタリアンレストランマリオとその周囲20平方メートルに影響を与える、二時間分の局所的な時間ループです。
SCP-2265 was a localized two hour time loop affecting a twenty-square meter area of Mario's, a defunct Italian restaurant located in ███████, California.
SCP-3000を収容している領域、現在はベンガル湾の直径およそ300kmの領域は、財団の軍用艦艇により定期的にパトロールされます。
The area containing SCP-3000, currently a region of the Bay of Bengal roughly 300km in diameter, is to be routinely patrolled by Foundation naval vessels.