SCP下書き
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SCP-959-JP

収容前に撮影されたSCP-959-JPの写真

アイテム番号: SCP-959-JP

オブジェクトクラス: Safe Euclid

特別収容プロトコル: SCP-959-JPはサイト-8███の物品保管庫の鍵付き金属製ロッカーに収容されます。ロッカーの開閉には、セキュリティクリアランス3以上の職員の許可と、精神鑑定の結果が至って極めて正常な値であることの証明が必要です。万が一正常でない職員がSCP-959-JPに触れた場合、即座に精神鑑定を行い、その後治療もしくは記憶処理を施してください。

説明: SCP-959-JPは全長10cm程で、背部に30cm引っ張ることのできるひもの付いたオウサマペンギンのぬいぐるみです。背部のひもを引くと、そのひもが元の位置に戻るまで約5分間自立稼働します。その5分間、SCP-959-JPはその場にいる者1人に対して極端によく懐きます。SCP-959-JPの活動が停止すると、懐かれていた者に躁鬱病の様な症状が顕れます。これは治療もしくは記憶処理にて完治することが確認されています。
SCP-959-JPは██県██市の大学病院に精神科医として潜伏していたエージェントによって発見されました。エージェントの潜伏していた病院では精神科に掛かる患者数の割合が他の市に比べ21%高く、その多くの患者がペンギンのむいぐるみを見たと証言していることからSCP-959-JPの発見につながりました。
収容後には躁鬱病とSCP-959-JPの関連性について実験が行われました。以下はその実験記録です。

実験記録SCP-959-JP-あ - 日付20██/5/21

対象: SCP-959-JP、D-19253

実施方法: 精神安定状態のDクラス職員D-19253にSCP-959-JPの背部のひもを引かせる。

結果: SCP-959-JPはD-19253によく懐き、5分後活動を停止した。D-19253はSCP-959-JPが動かなくなったことを酷く悲しみ、鬱の症状が顕れた。

分析: SCP-959-JPがD-19253に触れたことで影響が出たと思われます。

補遺: 実験後D-19253はもう一度ひもを引こうとしましたが、研究員█████により止められました。

実験記録SCP-959-JP-い - 日付20██/5/28

対象: SCP-959-JP、D-25347

実施方法: D-25347とはガラスの壁越しにSCP-959-JPを置いた。遠隔操作のアームロボでひも引いて様子を見る。

結果: SCP-959-JPはD-25347に壁越しによく懐き、5分後活動を停止した。D-25347はD-19253と同じように酷く悲しみ、鬱の症状が顕れた。

分析: この実験ではSCP-959-JPが触れていなくても鬱の症状が顕れることが判明しました。

実験後、Dクラス職員にはインタビューを行いました。以下がその記録です。

実験記録SCP-959-JP-い-1 - 日付20██/5/21

対象: [実験SCP-959-JP-い]に参加したDクラス職員D-25347

インタビュアー: 研究員█████

付記: 提案した████博士は精神鑑定の結果、至って正常ではなかったのでインタビュアーから外されました。

<録音開始>

研究員█████: お疲れさまでした、D-25347。気分はいかがですか?

D-25347: ……█████さんは私たちに優しいんですね。私みたいな役立たずたちに……

研究員█████: ありがとうございます。では質問をします。SCP-959-JP-いに参加する前とした後で貴女の身に何か変化はありましたか?

D-25347: 私ね、あの人形が可愛くて仕方ないの。だから動かなくなったのが凄く悲しくてね。

研究員█████: ……なるほど、ではSCP-959-JPに懐かれている間は――

D-25347: 止まったあとは何か大切なものを失った気がしてね。

**研究員█████: ** D-25347、勝手な発言は禁止されています。私の質問に答えてください。

D-25347: ……[D-25347の叫び声][ペンが首に刺さる音]

<録音終了>

終了報告書: D-25347は突如叫び始め、研究員█████のペンを奪い自分の首に刺して死亡しました。研究員█████には危害は及びませんでした。躁状態だったと思われます。SCP-959-JPに暴露すると、対象人物はSCP-959-JPを非常に溺愛するという事が分かりました。

補遺: 清掃スタッフよりD-25347の房の枕が破れていたと報告を受けました。D-25347は以前から精神状態が正常でなかった可能性があります。

その後セキュリティ担当者からの報告より、████博士がD-25347の房の監視カメラを確認したところ[SCP-959-JP-い]実行中、SCP-959-JPの活動が停止したと同時にD-25347の房の枕が勝手に破れて中身が出たことを確認しました。当初SCP-959-JPのことだと思われていた「大切なものを失った」という発言はSCP-959-JPでは無く対象人物の大切なものという意味であるという仮説が立てられました。そのため追加の実験が行われました。以下がその記録です。

実験記録SCP-959-JP-う - 日付20██/06/09

対象: SCP-959-JP、D-11276、D-11277(D-11267の妻)

実施方法: 実験記録SCP-959-JP-あ、と同法に加え、別室でのD-11277の監視。

結果: SCP-959-JPはD-11276によく懐き、5分後活動を停止した。それと同時にD-11277が死亡した。(死因は[削除済み])

分析: SCP-959-JPの本質は懐いた対象に躁鬱の症状を与えることでは無く、対象の''大切なもの''を破壊することにあると思われます。

補遺及び追記: SCP-959-JPの収容後、██市の殺人事件や器物損壊事件、自殺などの発生数が極端に減少したため調査を行ったところ、多くの当事者や器物の周りにはSCP-959-JPのひもを引いたと証言する躁鬱病患者がいることが確認されました。[実験記録SCP-959-JP-う]の分析通り、SCP-959-JPの本質は''大切なもの''の破壊にあるようです。