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封じ込め後のSCP-XXX-JP-B

アイテム番号: SCP-XXX-JP

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル:SCP-XXX-JPは、SCP-XXX-JPに侵入しようとする民間人を拘置する指令を受けた武装したエージェントによって常に警備されます。また、SCP-XXX-JPの周辺5㎢は自然保護区として封鎖され、SCP-XXX-JPへの物理的なアクセスはセキュリティクリアランス・レベル4以上の職員2名の許可を必要とします。

説明: SCP-XXX-JPは、中華人民共和国、[削除済]の地下██kmに位置するおよそ半径10㎢は存在すると思われる空間(以下SCP-XXX-JP-A)とそれに付属する都市群(以下SCP-XXX-JP-B)から構成されます。しかし、探索区域内においては、どの都市にも対応しておらず探索毎に地形が変化しているため、ランダムに都市が構築されていると考えられます。内部には常時███体以上の人型実体が存在し、シナ語派に属すると思われる言語を話します。

SCP-XXX-JPは、侵入者(以下SCP-XXX-JP-C)に「ここが自分の住んでいた場所である」という認識災害を起こし、更に内部に進ませようとします。SCP-XXX-JP-Cは以下の段階を踏んで曝露します。

段階 内容
第一段階 SCP-XXX-JP-Cが「ずっと留まりたい」などと感じるようになる
第二段階 SCP-XXX-JP-Cが自身の出身地を忘却し、SCP-XXX-JPを自分の故郷と認識する
第三段階 SCP-XXX-JP内の人型実体と同化

第一段階から第二段階への変遷は非常に緩やかですが、第二段階から第三段階への変遷はとても速やかでわずか██分程で完全に曝露します。完全に曝露すると、それまでの母語や習慣風俗に関わらず人型実体と同化し、SCP-XXX-JPから離れることを拒みます。

アイテム番号: SCP-XXX-JP

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: 財団の管理下にないSCP-XXX-JP話者は隔離し、サイト-8141に存在する収容室にて収容されます。収容室のドアは外側からロックし、内側からは開けないようにしてください。またセキュリティクリアランス・レベル3/ XXX-JP以上の職員の指示がない限り、収容室には入らないで下さい。

説明: SCP-XXX-JPは孤立的及び屈折的特徴を持つ言語です。他の言語と系統関係が立証されておらず系統不明となっています。名詞は性・数・格によって██種類の曲用が、動詞,形容詞には性・数・人称・時制・態によって███種類の活用が用いられ、語順はVOSの後置修飾型となっています。また文字は██種の子音字と█種の母音字が確認されており、アルファベット1であるということが判明しています。

SCP-XXX-JPの異常特性は当オブジェクトの文法・発音・文字を全て習得した際に発現します。SCP-XXX-JPを習得したSCP-XXX-JP話者(以下SCP-XXX-JP-A)は段階を踏んでいくに連れて母語を含む獲得した言語を失い、SCP-XXX-JPに置換されます。通常、この現象は2~3日ほどで完全に終了します。

第一段階: SCP-XXX-JP-AがSCP-XXX-JPの文法・発音・文字を全てを習得する。この段階では異常特性は発現されない。
第ニ段階: SCP-XXX-JPを習得してから約12時間後、SCP-XXX-JP-Aの獲得した言語においての語彙が減少していき、指示代名詞の多用や「ヤバい」などの汎用性の高い単語の乱用が目立っている。減少した語彙はSCP-XXX-JPの語彙に置換されると考えられる。
第三段階: 第ニ段階から約36時間後、SCP-XXX-JPがSCP-XXX-JP-Aの第一言語となる。この段階でSCP-XXX-JP以外の言語を使用し学ぶ能力を完全に失う。

第一段階のSCP-XXX-JP-AはクラスB記憶処理が有効ですが、第二段階に移行すると処理をした記憶の復元が見られます。また第三段階はSCP-XXX-JP-Aが死亡するまで恒久的に続くと考えられています。段階を踏んでいくに連れての動揺は見られず、第三段階ではSCP-XXX-JPは自分の母語であったとの認識がされているようです。SCP-XXX-JPは1時間以上SCP-XXX-JP-Aと接触することによっても発現しますが、接触による発現の段階は非常に緩やかに進行します。

SCP-XXX-JP-Aの第二段階の置換は日本語の場合、感嘆詞,副詞,連体詞,形容詞・形容動詞,動詞,名詞の順にSCP-XXX-JPに置換されます。置換される前の単語やその発音、意味は不明瞭になっていき、最終的に忘却します。なおSCP-XXX-JPには助動詞,助詞が存在しないため、SCP-XXX-JPの動詞の活用や名詞の曲用に統合されるようです。語順もしだいにSCP-XXX-JPに沿ったものになり日本語の語順に違和感を覚えるようになります。

第三段階のSCP-XXX-JP-Aは解剖の結果からウェルニッケ野とブローカ野の萎縮が見られており、これが獲得した言語を失う原因とされます。それにも関わらずSCP-XXX-JPが失われない理由は判明しておらず現在調査中となっています。

またSCP-XXX-JP-Aが同一空間に複数存在すると会話(以下SCP-XXX-JP-B)を始めます。SCP-XXX-JP-Bは「████語のような響き」と称され、人間の被験者が聞き続けているとSCP-XXX-JP-Aに接触したいと思わせる作用があると確認されています。SCP-XXX-JP-Bの効果により、SCP-XXX-JPを伝染させていると考えられています。

SCP-XXX-JPは収容以前、人工言語として文法・単語の辞書がWebページで公開されており、その内容からSCP-XXX-JPの異常特性が確認されたためWebページの検閲が行われました。このWebページの作者である████氏は行方不明になっており[データ削除済]。現在2█名のSCP-XXX-JP-Aが収容されています。

補遺1:SCP-XXX-JPは人工言語として公開されていたにも関わらず、自然言語であるかのようにその文法は変化しています。今のところ、曲用・活用の減少、語順の変化、██████が確認されています。また自然言語の単語の流用や派生言語などは確認されていません。