アイテム番号:SCP-XXX-JP
オブジェクトクラス:safe
特別収容プロトコル:SCP-XXX-JPはサイト-81██のアイテム収容ロッカーに収容してください。また完全防音型収納ケースに常にいれてある様にしてください。常に電子キーで施錠しあるか確認してください。SCP-XXX-JPについて用件がある方は鳴高博士に問い合わせてください。
説明:SCP-XXX-JPは一般に日本刀として知られる全長90.0cm、重量2.50kgの刀剣です。オブジェクトを構成している金属は未知の金属であり、合金であるかも分かっていません。また、一般に柄や鐔、鞘として知られるパーツが発見されていません。
このオブジェクトの異常性は意識を持つ実体が触れている時に発現します。
オブジェクトに触れている実体(以下SCP-XXX-JP-1とする)は触れている間、SCP-XXX-JP-1を視覚で認識した実体全ての精神に影響を与えます。影響下の実体はSCP-XXX-JP-1に対して威圧感や恐怖感などを強く感じる、または逃走や泣き叫ぶなどの行動に走るようになります。認識者の精神的な耐性によって反応が変わることが実験で確認されました。
以下はその実験です。
実験コード:81██-7090-1155
目的:SCP-XXX-JPの異常性を確認する
実験日時:2015年6月21日10:25~2015年6月21日14:45
場所:サイト-81██・総合実験場4-10-929
実験方法:被験者2名のみ部屋に入らせ、中央にあらかじめ置かれたSCP-XXX-JPをこちらから指名した者に持たせる。その後、両者の反応をカメラを通して観察する。
実験1:D-33211とD-76088の2名。両者とも標準的な精神状態であり、戦闘訓練、経験ともに無し。D-33211を指名。
結果:D-76088は部屋の隅へ逃走した。その場で嘔吐と失禁をし、その後気絶した。D-33211は終始困惑の表情を浮かべていた。
実験2:D-11716と元傭兵であるD-34599の2名。D-11716は身長152cmの小柄な女性であり、戦闘訓練、経験ともに無し。D-34599は身長196cmの大柄な男性であり、戦闘訓練、経験ともに豊富。D-11716を指名。
結果:D-34599はD-11716に対してとっさに両腕を構え、3mほどの距離を保ちながら20分ほど静止していた。D-34599には発汗や心拍数の上昇などが確認できた。D-11716は2分経過したところでオブジェクトを地面に下ろし、しゃがみこんだまま握っていた。
実験3:D-44789とD-52100の2名。両者とも精神状態は標準的であり、戦闘訓練、経験ともに無し。D-44789は両目に傷を負っているので、視覚で物を認識できない。D-52100を指名。
結果:D-44789はD-52100に対して反応を示さなかった。
分析:SCP-XXX-JPを所持している人間はそれを見ている人間に対して精神的な影響を与えるのが確認された。また戦闘訓練、経験がその影響を和らげることも判明した。視覚を通して影響を与えている模様。
「さっきの被験者・・・そうD-34599だ。あれは殺気を感じたというやつなのだろうか?」―紺青博士