green_sprout アイデア保管箱

アイテム番号: SCP-XXX-JP

オブジェクトクラス: Euclid Safe

特別収容プロトコル: SCP-XXX-JPは現在サイト-8181の低脅威度物品保管庫にて、カバーをかけた状態で保存されています。実験にはセキュリティクリアランス1以上の職員による許可が必要です。実験以外の目的でのカボチャの切断は禁止されています。実験後、SCP-XXX-JP-1に変化したカボチャは一般的な包丁などの道具によって速やかに取り除いてください。

SCP-XXX-JP、及びSCP-XXX-JP-1によるものと思われる事件が発生していないか捜査してください。発見次第速やかにSCP-XXX-JPを回収し、目撃者にAクラスの記憶処理と適切なカバーストーリーを適用してください。

説明: SCP-XXX-JPは刃渡り15cmのステンレス製の包丁です。カボチャに対し、中程まで切り込むことでSCP-XXX-JP-1に変化させます1。その後、SCP-XXX-JPは切り込んだ時の状態でSCP-XXX-JP-1に固定されます。カボチャの品種、大きさ、事前に切断されているかどうかは異常性に影響しませんが、加熱・調理済みのカボチャに対しては異常性は発現しません。カボチャ以外の対象に対しては一般的な包丁と同じように扱うことができます。

SCP-XXX-JP-1はSCP-XXX-JPによって異常性が発現したカボチャです。SCP-XXX-JP-1を用いて対象に衝撃を与えると、対象は必ず体積を基準とした2等分に分割され、同時に分割片同士の間に瞬間的な2斥力を発生させます。分割断面は鋭利な刃物で切られたように平坦で滑らかです。現在SCP-XXX-JP-1によって対象が3等分以上に分割された例はありません。分割の際、外部からは判別できない内部構造の偏りがあっても正確に2等分が成されることから、SCP-XXX-JP-1には未知の方法で分割対象の体積を分析する能力があると推測されます。

SCP-XXX-JP-1が1度の衝撃で分割できるのは1つの対象のみです。複数部品で構成される構造体は1つとみなされ、部品ごとにそれぞれ分割されることはありません。

現在、SCP-XXX-JP-1が分割可能な大きさには制限が無いと見られています。

SCP-XXX-JP-1は破壊が可能ですが、SCP-XXX-JPをさらにSCP-XXX-JP-1に深く刺そうとする、SCP-XXX-JP-1からSCP-XXX-JPを引き抜こうとするなどの試みは全て失敗しています。しかし、SCP-XXX-JP以外のあらゆる道具・手段3によってSCP-XXX-JP-1からSCP-XXX-JPを取り除くことは可能です。SCP-XXX-JPが取り除かれた状態のSCP-XXX-JP-1は異常性を喪失し、通常のカボチャと同様に調理・摂食が可能です。

SCP-XXX-JPは20██/██/██、██県███市に建つアパートの一棟に突如大きな亀裂が走った後、亀裂によって分割された両側が大きく移動した事件が発生したことから発見されました。当時「発生した亀裂はあまりにも直線的かつ断面が非常に滑らかであった」という情報が財団の興味を引いたため調査が開始され、当初は一時的な超常現象であると推測されていました。調査中、事件当時の現場にいた住民の証言からSCP-XXX-JPの存在が判明し、その後収容に至りました。アパートの住民にはAクラスの記憶処理とカバーストーリー「地層断裂」が適用されました。

(2018/09/██追記)類似する異常性を持つ製品が存在する可能性を鑑み、オブジェクトクラスは一時的にEuclidに制定され、捜査が開始されました。しかし、2018/09/██現在までSCP-XXX-JP的異常性を持つ製品はほかに発見されておらず、また存在する確証も得られていません。万一の為に捜査は継続するものの、2019/01/01以降SCP-XXX-JPのオブジェクトクラスは暫定的にSafeに変更されます。

以下はSCP-XXX-JP-1の異常性把握のための実験ログです。全ての例において、SCP-XXX-JP-1は2分の1にカットされたセイヨウカボチャ(Cucurbita maxima)が選択されています。
実験記録01 - 日付20██/11/04

対象: 30cm×30cm×30cmの木材4片。

実施方法: 木材1は上面中央部に、木材2は上面中央部より右に10cmずれた位置に、木材3は実験者に向かい合う側面の中央部に、木材4は上面の角にそれぞれ同程度の力で衝撃を与える。

結果: 全ての木材が実験者及び地面に対して垂直の方向に分割された。分割線は木材の中心を通っている。

分析: 衝撃の方向、衝撃を与える場所ともに分割位置に影響しないことが判明。以下の実験では特に注記のない場合、対象上部中央を殴打する。

実験記録02 - 日付20██/11/04

対象: 30cm×30cm×30cmの鉄、30cm×30cm×30cmの水槽に入れた27リットルの水。

実施方法: それぞれ同程度の力で衝撃を与える。水に対してはSCP-XXX-JP-1が出来るだけ水中に入らないようにする。

結果: 鉄は実験1の木材と同様に分割。水は分割後、発生した斥力により2cm幅の隙間を保っていたが、斥力の消失後元に戻った。分割時の斥力によって押し出された水にも微弱な斥力が発生していた。

分析: 対象の硬度、材質が分割に影響しないことを確認。また、液体などの不定形の物質の半永久的分割は不可能であることを確認した。分割時の斥力が対象全体に発生していることがこの実験で明らかとなった。

実験記録03 - 日付20██/11/04

対象: 実験用モルモット(Cavia porcellus)1体。

実施方法: 対象の胴体部に衝撃を与える。

結果: 対象の正中線にほぼ沿った線で分割され、対象は死亡。分析の結果、分割線は対象の内臓の位置を加味し、分割後の対象のそれぞれの体積が同一になるように引かれていることが判明。

分析: SCP-XXX-JP-1の効果は生物に対しても現れることが確認された。以後、対生命のSCP-XXX-JP-1実験についてはこれ以上の研究価値はないとし、停止する。

実験記録04 - 日付20██/11/05

対象: 30cm×30cm×30cmの木材。

実施方法: 衝撃を与え、分割された一片にもう一度衝撃を与えることを繰り返す。

結果: 2度目の衝撃時において、地面と平行方向に分割。斥力によって上方の一片が2秒間浮遊した。その後、垂直方向と平行方向の分割を交互に繰り返した。一辺の長さが約0.1cmの直方体になった時点で正確に衝撃を与えることが困難になり、実験を終了した。

分析: 一度分割した対象に対しても効果があること、及び衝撃の回数による分割方向の変化が判明。おそらくは、衝撃を与え続けたならば分子レベルでの分割も可能なのではないか。

実験記録05 - 日付20██/11/05

対象: 実験室内の空気。

実施方法: 開始前の実験室内の空気の組成を分析。SCP-XXX-JPの柄を持ち、SCP-XXX-JP及びSCP-XXX-JP-1を空気中で数回振り下ろした後、再度空気の組成を分析する。実験04の結果を受け、気体の分子の分割が可能であるかの実験。

結果: 組成に変化なし。実験室内で、通常では発生しないほどの強い風が観測された。

分析: 恐らくは「空気」を一つとして分割したのだろうと思われる。この風は普段の実験では観測されていなかったため、SCP-XXX-JP-1はその時最も強い衝撃を与えたものにのみ異常性を発揮するものと推測。

実験記録06 - 日付20██/11/28

対象: 解体予定のビル。建築面積862平方メートル、高さ38m。

実施方法: 衝撃を与え、対象の大きさによって分割の様子に変化があるかを観測する。

結果: ビル全体が問題なく分割。分割断面はどの部分においても滑らか。斥力によって2m幅の隙間が生じた。基礎部は分割されていなかった。斥力によって分割片が移動する際、発生した振動によって実験担当研究員1名が負傷。

分析: 発見時に分割されていたアパートよりも大規模な対象だったが、問題なく分割された。「SCP-XXX-JP-1はどんな大きさでも分割できる」という仮説が補強される結果となった。これ以上の大規模な実験は危険性を伴う為、停止とする。

補遺1: 実験後、分割された対象の重量が変化しているとの報告がありました。調査の結果、分割された対象は外殻を残してセイヨウカボチャ(Cucurbita maxima)に変化し、液体についてはカボチャエキスと思われる物質が溶け込んでいました。気体が変化したのかは確認できていません。これらの変化がSCP-XXX-JP-1の異常性によるものであるかは現在調査中です。

補遺2: 調査の結果、SCP-XXX-JPは販売当時以下のキャッチコピーで販売されていたことが判明しています。

どんなに大きなカボチャでも、これ一本でまっぷたつ!

キャッチコピーとSCP-XXX-JPの異常性の関連については判明していません。

(予定タグ: scp-jp safe 人工 植物 現実改変)