- 概要
- SCP-1854 幸福追求券
- {SCP-XXX-JPとは?私なりに調べてみました!}改稿前
- {SCP-XXX-JPとは?私なりに調べてみました!}改善案
- ミーム系
- τί δὲ οἱ ἄνθρωποι ; θεοὶ θνητοί. τί δὲ οἱ θεοί ; ἄνθρωποι ἀθάνατοι.
- 「酩酊街」に関する一考察
- 異次元スシブレーダーの侵略
- 予備タブ
ここはFuzの下書き置き場だよ!ゆっくりしていってね!
アイテム番号: SCP-1854-JP
オブジェクトクラス: Safe
特別収容プロトコル: SCP-1854-JP-Tはサイト-8104の低脅威物保管ロッカーに保管されます。実験にはサイト管理官の許可が必要となります。被験者は必ず録画機材を装備してください。実験により異常性を失ったSCP-1854-JP-Tも実験前同様の収容を施します。
████線██駅及び周囲500mの区域には財団職員を2人以上24時間体制で配置し、一般人の侵入を阻止します。無許可の侵入者は速やかに確保し、簡単な尋問の後クラスA記憶処理を施して解放してください。
説明: SCP-1854-JPは19██年に廃線となった████線の██駅-██駅間、19██年█月█日が期限の硬券回数券11枚(SCP-1854-JP-T-1から-11に指定)と、SCP-1854-JP-Tを1970年以前に実際に鉄道会社により使用されていた改札鋏によってパンチした際に侵入できる異常空間です。SCP-1854-JP-Tは一度のみ使用が可能であり、何らかの形で破損した場合異常性を失います。収容後から現在までにSCP-1854-JP-T-1から-4の4枚が実験のため使用され、異常性を失っています。
SCP-1854-JP内は廃線前の████線██駅及び周辺地域に酷似しています。複数回の実験における観察から、SCP-1854-JPは廃線となった19██年当時を再現したものと推定されており、常に廃線当時の流行曲がランダムに不明な発生源から流れています。SCP-1854-JP内には後述の人型存在以外に動物らしきものは存在せず、また、現実における季節や時間帯に依らず、常に晩秋の夕暮れ時であることが判明しています。SCP-1854-JP内の██駅は駅員室、待合室、手洗い場を持つ簡素な平屋建ての駅舎と一つのプラットホームからなり、一般的な駅から逸脱した構造は見られません。
SCP-1854-JP内に正常な知覚力がある人間が侵入した場合、侵入の5分後に████線と同型の列車が到着します。この時、侵入者は乗車することへの微弱な欲求を感じます。この欲求は抵抗することができますが、乗車する以外にSCP-1854-JPから脱出する手段はないため、侵入者は乗車することを余儀なくされます。侵入者が乗車すると、列車は直ちに出発します。
列車の発進後、侵入者は「自身がそれまでに経験した中で最も郷愁を覚える」と共通して称される経験の記憶が車窓に映し出されていることに気付きます。この記憶は以下の要素を大まかに含んでいます。
- 幼少期の侵入者が特定の事物に熱心に取り組んでいる様子。
- 家族、もしくはそれに類似する関係の人物によって幼少期の侵入者の技術上達や、身体的・精神的成長が称賛される様子。
- 上記の発言に追随する年月の経過を思わせる発言。
- 時間は有限である旨の発言と、その発言に伴う幼少期の侵入者の焦燥感。
記憶の再生が終了した後、「車掌」を自称する人型生物(SCP-1854-JP-Cに指定)が現れ、次の駅は到着までに時間がかかるという旨の説明をします。SCP-1854-JP-Cは知性を有しており、財団職員を含める侵入者との会話にも友好的に応じます。財団職員との具体的な会話の内容に関してはインタビュー記録-1854-JPを参照してください。SCP-1854-JP-Cは会話の終了後、隣の車両に移動するような素振りとともに消失します。会話時間が約10分を超過すると、仕事に戻ることを理由にやや強引に侵入者との会話を終了し、上記の行動を見せます。
インタビュー記録1854-JP - 日付 20██/██/██
被験者: D-8897(46歳、詐欺罪・殺人罪により終身刑、元画家)
前記: D-8897に兄弟姉妹はおらず、8歳時に交通事故で両親を亡くしている。親族も他にいない。車窓に再生された記憶は7歳時に描いた両親の似顔絵が褒められた際のもの。SCP-1854-JPの実験はこれで4度目であるが、SCP-1854-JP-Cとの本格的な対話の試みは初めてであり、また、D-8897はSCP-1854-JPの実験に携わるのは1度目である。被験者はSCP-1854-JPについて部分的に情報を与えられている。
«録画開始»
D-8897: よし、これでいいんだよな?無事に到着した、と思う。これから探索を開始する。
[新規の情報は得られなかったため割愛。D-8897が乗車しようとする]
D-8897: これに乗りゃいいのか、だいぶレトロだな。シートなんて羅紗だし、おっとこりゃ灰皿か?ははっ、こんなの映画の中くらいでしか見たことないな。
[D-8897が乗車し、列車が発進する]
D-8897: とりあえずその「車掌さん」とやらが来る前に座っておくことにするかね……ん?
[D-8897が車窓の異変に気付く。内容は既述のため終了まで割愛]
D-8897: [4秒間の沈黙]母さん、父さん……
[SCP-1854-JP-Cが出現する]
SCP-1854-JP-C: おや、今度は別のお方なのですね……失礼いたしました。いかがでしたでしょうか、お客様。次の停車駅まではややお時間がかかりますゆえ、どうぞごゆるりとおくつろぎください。
D-8897: あんたが「車掌さん」か?普通の人なんだな。もっと化け物みたいなのを想像していたが。
SCP-1854-JP-C: とんでもございません。私はしがない車掌にございます。数多き案内人の一人にすぎません。
D-8897: 少しあんたに聞きたいことがあるんだが、いいか?
SCP-1854-JP-C: えぇ、えぇ、もちろんですとも。このような場所を旅していると、人付き合いが恋しくなってしまうものですから。一人を満喫するのもいいですが、ね。
D-8897: そりゃよかった。じゃあまず、ここはなんなんだ?
SCP-1854-JP-C: ここは皆々様の夢路の一部、換言すれば意識と無意識、記憶と忘却の狭間でございます。この列車は境界を旅する手段ではありますが、まあ御覧の通りお客様は滅多にございませんで、只今廃線の危機となっております。
D-8897: 夢路?じゃあ俺は今どこに向かっているんだ。このまま忘れられるってのか?
SCP-1854-JP-C: フム……唐突ですがお客様、「愛」とは如何なるものとお考えですか?
D-8897: は?突然なんなんだよ……まあ、その、なんだ。いくら売れない画家とは言え、そんなこと何度も考えたが、結論は出なかったよ。
SCP-1854-JP-C: わからない、それも一つの答えでございましょう。幾多の者どもが星霜を賭して悩み、星屑の数程もの答えを捻り出しております。ある方は酩酊の中で忘れられることこそ愛である、またある方は現にて覚えていられることが愛である、とおっしゃいます。私はどちらとも思いません。言わせていただくとすれば、記憶と忘却の狭間で揺蕩う瞬間にこそ、愛はあるのです。思い出されるその過程、忘れられて行くその道程、人は愛を実感するのです。
D-8897: それは面白い意見ではあるが、この列車の行き先に関係があるのか?
SCP-1854-JP-C: もちろんですとも。いいですか、忘れられるということは、覚えていてもらわなければできません。思い出してもらうということは、忘れてもらわなくてはできません。阿頼耶識を舞う血の鳥も、死にゆく世界に課された試練も、死した世界のマトリョシカでさえ、愛あってこそのものなのです。
D-8897: それがどうした?結局行__[D-8897は何かに怯えているように推定される]
SCP-1854-JP-C: まあまあ、もう少しですから。[咳払い]失礼ながらお客様は今、半ば忘れられているようなものでございます。天涯孤独の身では仕方のないことです。ですが、このままいけばお客様は完全に忘れられてしまう。深き酩酊と諦観に囚われてしまう。それも良いのでしょう。しかし人はそうできたものではありません。優しく甘美な退廃は、人を掴んで離さない。再び思い出してもらうのは、存外難しいことです。
D-8897: そんなことは……[3秒間の沈黙]
SCP-1854-JP-C: 口が裂けようとも違うとは言えない、そうでございましょう?水が低きに流れるように、おむすびが穴に転がり落ちるように……私はその水を掬う柄杓でございます。そう、人が何度でも忘れてもらえるように……より一層愛を知っていただけるように……
D-8897: それじゃあんたはどうなるってんだ?
SCP-1854-JP-C: [笑いながら]最初にも申しましたでしょう?ここは記憶と忘却の狭間、無限の愛に満ちる場所。私専用の極楽ですよ。さ、私はこれで行かねばなりません。曲がりなりにも車掌ですから、仕事の一つや二つが残ってございます。ではお客様、良き旅を。
D-8897: おい、待ってくれ!まだ聞きたいことがあるんだ!
[SCP-1854-JP-Cは足早に車両の連結部分に向かい、消失する]
«録画終了»
後記: 帰還後、D-8897は以前よりも実験に協力的な姿勢を見せるようになった。この実験の1週間後、D-8897はSCP-███-JPの収容施設において清掃中に意識を失い、SCP-███-JPに消費された。SCP-1854-JPの追加実験は現在申請中である。
SCP-1854-JP-Cの消失後、列車内に終点に近づいていることを告げるアナウンスが流れると同時に、列車は減速を開始します。列車が減速するにつれ侵入者は急激な眠気を覚え、入眠と同時に現実に帰還します。SCP-1854-JP-Cの消失から帰還までの数分間、車窓には侵入者がそれまでに一定期間以上生活した経験のある地域がランダムに映し出されます。
帰還後、侵入者は自身が持つ時間が有限であるという切迫感に固執し、他者の記憶に残ることを目的とした活動に尽力します。侵入者自身は切迫感の理由を説明することができず、SCP-1854-JP内の経験については断片的な記憶しか持ち合わせません。侵入者は外的要因によって活動を阻害されない限り、即時の社会復帰が不可能な程度に体調を崩すまで何らかの活動を続けることに執着します。この影響はクラスA記憶処理によって除去することが可能です。
SCP-1854-JP-Tの上記の性質による体力の損耗は、使用回数、頻度に比例して劇的なものとなります。標準的な成人男性では、1ヵ月に3回の使用により社会復帰が完全に不可能となるか、もしくは多臓器不全により死に至ります。
回収: SCP-1854-JPは201█年に当時廃線写真家として有名だった█████氏の突然の不審死により財団の注意を惹きました。死因は極度の疲労による多臓器不全であったことから、SCP-1854-JP-Tを連続使用したことによるものと考えられます。氏は死の直前、周囲に「珍しい物が手に入った」、「創作意欲が湧いて止まらない」、「まるで若返ったみたいだ」と頻りに漏らしていたため、██県警に潜入している財団エージェントを通して氏のコレクションを調査したところ発見されたものです。SCP-1854-JP-Tの入手経路については現在調査中です。
補遺: SCP-1854-JP-Tの裏面にはSCP-1854-JPへの侵入方法を暗示する文書が印刷されています。詳しくは以下の文書1854-JPを参照してください。
文書1854-JP
お元気ですか? こちらは秋も深まってきた頃合いで、皆何かしらに勤しんでいます。
便利な切符を送りました。少し立ち止まって、自分を見つめ直してみてはいかがでしょうか。
懐かしの改札鋏で切ってみてください。いい機会になると思います。
でも、頑張りすぎには気を付けて。くれぐれもご自愛ください。酩酊街より 愛を込めて
文書1854-JPの文面及びインタビュー記録1854-JPの内容を鑑みて、SCP-1854-JPと要注意団体(“酩酊街”)との関連性が指摘されました。調査は現在進行中です。
jp記事なのに全部英語?
申告されていない英語での報告書が日本支部で発見されたことにより回収←報告書の下書きがおかしい場所にあったことにより発覚?
詳細な文書を作ると変な場所に行ってしまうので、編集はロックされている。また、このオブジェクトのより詳細な説明を書くにつれて、より一般もしくは敵対組織に近い場所に行ってしまう。したがって、真の特性であるところの文書を作ろうにも、もはや編集できない。←ギリギリの場所で耐えてる?漏洩を恐れて実験できない?←この文書でさえ財団の最低クリアランスに公開されてしまい、したがってO5命令によって文書を読んだ後は適切なものでない限りミーム記憶処理を受ける。
実際の特性は非常に危険?←架空のインタビューとかで真の特性をギリギリ伝えてるとか。研究員の発言とか収容プロトコルとかで遠回しにするとか。
収容プロトコルのみ本当のことを言っている
偽装で特殊オブジェクトクラスを持つ
本当は思想ミーム??
なんかもっと重大な秘密を隠したいなあ
そもそも異常と非異常の境目は何なの?死は異常じゃないの?
人間を人間たらしめているのは生と死を繰り返す当然/自然/非異常の営みである。財団を財団たらしめているのはのSecure/Contain/Protectの理念である。その対象は異常存在であるが、Explainedの存在が示すように、そのような異常/非異常の境目は極めてあいまいで、言ってしまえば匙加減である。
Item #: SCP-XXXX
Object Class: Euclid
Special Containment Procedures: Due to the randomness of the location where the file can be placed as a consequence, any attempt to make a new detailed file or to edit existing files about SCP-XXXX is forbidden. All instances of SCP-XXXX-B are to be monitored by Containment Intelligence-XXXX under the control of MTF Rho-9 ("Technical Support").
Description: SCP-XXXX is a particular thought on mortality which can cause
ダエーワ-酩酊
ダエーバイト文明は既に滅亡しているものの、多くのオブジェクトにおいてその復活の可能性が示唆されるところである。サーキックに滅ぼされ、多くが忘れ去られたダエーバイトにとっては、酩酊街に似た場所は体のいい保存場所では?
ダエーワは反乱があったにしても素早く滅んだ。実はアベルは「死を忘れる」、カインは「生を忘れる」呪いを受けたのでは?忘却の呪術?
ヒューム場も想定できるのか
SCP-XXXX-JP:τί δὲ οἱ ἄνθρωποι ; θεοὶ θνητοί. τί δὲ οἱ θεοί ; ἄνθρωποι ἀθάνατοι.
アイテム番号: SCP-XXX-JP
オブジェクトクラス: Khammana(アラビア語で推測の意)
特別収容プロトコル:
説明: SCP-XXXX-JPは現在財団に標準配備されているスクラントン現実錨のプロトタイプに類似した機構を持つ、一貫した呪術的プロセスを含む概念操作装置です。SCP-XXXX-JPは未知の青緑色の金属化合物でできた一辺が12cmの立方体であり、表面にはSCP-073の額及びSCP-076の体表面に見られるシンボルに酷似した水色の文様が刻印されています。正確な製造年代は不明ですが、他オブジェクトとの類似性からダエーバイト文明との関係性が強く示唆されます。
SCP-XXXX-JPを構成する金属化合物は既知の手段では破壊不能なヒューム不活性安定物質であり、非破壊検査の結果立方体の内部は気泡様の空間が多い多孔質であることが判明しています。後述の性質から、この気泡は余剰次元断層の三次元的な表出であると推測されています。しかしながら、SCP-XXXX-JPが稼働した際のヒューム場は刻印に沿って流動していることが確認されており、その原理は未だ不明です。
SCP-XXXX-JPの表面シンボルは相互に干渉する複雑な非線形性を孕んでおり、██%のみが解読に成功しています/していると推定されています1。内容としてはSCP-XXXX-JPの運用方法が主に見られますが、解読が不十分であるためSCP-XXXX-JPの完全な理解には至っていません。解読済みの内容については文書XXXX-JP-1を参照して下さい。上記の内容にのっとってSCP-XXXX-JPを任意の物体を対象として運用した際に発生する現象はSCP-XXXX-JP-1に指定されています。また、SCP-XXXX-JP-1の結果として生じる異常物品はSCP-XXXX-JP-2に指定されています。
文書XXXX-JP
以下は解読されたシンボルの内、
Erikeshの大いなる流れに身を任せよ
これなるは忘却の楔也
SCP-XXXX-JP-1は異次元空間のヒューム場流動を起点とする、余剰次元断層を介した概念指向性現実改変です。SCP-XXXX-JP-1は次の四段階で構成されています。
- 立方体内部においてごく短時間(≃1.9×10-██ s)の間に微小なヒューム値の低下が発生する。これにより立方体内外のヒューム場に急激な乖離が生じ、そのヒューム場流動が次元干渉ベクトルを発生させる。
- 先の次元干渉ベクトルを用いて、余剰次元断層を通して一時的に異次元空間との接続を確保する。接続先の空間はヒューム場流動が絶えず発生しているξ-スクラントン性ヒューム空間であり、一度接続されると安定的な空間接続が保たれる。このプロセスがスクラントン現実錨のプロトタイプである"ラング - スクラントン安定機"(LSS)におけるヒューム汲み上げ機構に類似していることは特筆すべきである。
- 未知の呪術的プロセスを経て対象となる物体の形而上学的属性に干渉し、特定の属性に関して先の異次元空間に恒久的なヒューム場接続を構築する。SCP-XXXX-JP-2となった物体は以後その属性に関して非常に不安定な現実性を有するようになる。
- 立方体内部において空間接続をを保つものとは逆位相のヒューム場流動が発生し、接続が切断される。これを以てSCP-XXXX-JPは不活性状態に戻る。
SCP-XXXX-JP-1によって現実性が不安定になったSCP-XXXX-JP-2の属性は様々な形で発現します。典型的な例としては、その属性が全く無効となるもの、有効無効が不規則に入れ替わるもの、属性が極端に強調されるものなどが挙げられます。SCP-XXXX-JP-2の完全なリストは実験記録と共に記録されています。
回収: SCP-XXXX-JPは20██/██/██におけるGoI("日本生類総研")の中規模研究施設襲撃時に回収されました。発見時はSCP-XXXX-JP-1が機能中であり、財団機動部隊標準装備の携帯型カント計数機がヒューム値の不連続な変化を観測したために財団の注目を惹きました。この際SCP-XXXX-JP-1を止めるには至らず、結果として発生した異常物品はSCP-XXXX-JP-2-αに指定されています。
実験記録XXXX-JP
ここにログイン資格のヤツ
「この文書はミーム検閲済です」
SCP財団日本支部異常存在研究論集『概念』 48巻
2036年6月
要注意団体「酩酊街」の在り方に関する一考察
冬図 馨 研究員
SCP財団日本支部理事直轄異常存在研究部概念存在研究科藻霜研究室
要旨
財団日本支部の感知する要注意団体の中でも、「酩酊街」は特に謎の多いものである。現在は要注意団体に分類しているものの、その実態はむしろ概念的存在あるいは異次元空間に近く、未だ本質的な説明がなされていない。近年酩酊街に関連するオブジェクトの収容は増加の一途をたどっているが、酩酊街そのものに対する調査は進んでおらず、一部の知的オブジェクトからの情報をもとに間接的に推測するに留まっている。本研究では現時点で得られている酩酊街に関する情報に加え、他の要注意団体、異次元空間の類型的観点から、酩酊街の性質の一端とそこから推測される酩酊街の概形について提案する。
キーワード:酩酊街、異次元、要注意団体、概念、蛇の手
第一章 先行研究
要注意団体「酩酊街」について現在までに得られている情報は非常に少ない。その理由としては、酩酊街に関する初期研究の一つの護良(2022)においても指摘された通り、以下の三点が挙げられる。
① 酩酊街関係者に自発的・安定的・安全に接触することが困難である。
② 酩酊街の拡張/浸食は現在も進行中であり、正確にその領域と影響を評価することが困難である。
③ 酩酊街は他の要注意団体との関係性が示唆され、酩酊街の性質のみを評価することが困難である。
①に関しては、酩酊街のオブジェクトの多くが持つミーム汚染的性質が関係している。現行の財団の保有する人的資源、対ミーム汚染技術、ならびに現実性・次元干渉技術では、酩酊街に関する情報の安定的な獲得、その安全化処理、分析のいずれの点においても多大なる労力を要する。このことを裏付ける一つの証拠がSCP-743-JPにおける要注意団体「蛇の手」との「対要注意団体渉外記録-JP アルファ-19-0543」、正確にはそれによりもたらされた酩酊街研究の大幅な発展である。この記録は今や財団の酩酊街研究の基礎であり、これ以上の重要性を持つ情報が財団自身によって得られた例は少ない。
②については、図1に示すような近年の酩酊街関連事象発生の増加が関連している。
財団の基底現実に出現したオブジェクトに関しては
忘れられることは無に帰すことではない。
酩酊は拡大する。忘れることによって再帰的に再生する。
いつか忘れられたものが、今あるものを逆転するときがくる。
酩酊街は現実と周期的な関係にあるのか?
人間が居なければ忘れられない?人間が絶えた瞬間に消滅する?
拡大を防ぐためには、新しく物事を知るのをやめるしかない。
無に帰すことが救いであるならば、
誰によって忘れられるんだ?画面の前の我々か?
人間か?知的生命が仮に別に存在するとして、それらの「酩酊街」はあるのか?
忘却が先にあるのか?酩酊街が先にあるのか?
財団世界には複数の現実が存在するけど、その各々について酩酊街はあるのか?
人々に忘れられるのみならず、自分も忘れる?
人間は殆ど無限の解像度を以て世界を認識している、そしてそれらは多くが忘却される。であれば、酩酊街は無限の構成物でできている?
過去・現在・未来は酩酊街において意味をなさない?それはある人の忘れられた夢さえ内包する?酩酊街は一瞬遅れているんだ。でもそれだと酩酊街は現実のコピーに成り下がるのでは?
酩酊への入り口は基底現実のあらゆる場所に遍在する。御伽噺に見られるような場所(古いツボ、鏡、押し入れ……)
酩酊街は日本だけに存在するのではない?
酩酊街は世界のバックアップ?
酩酊街は時空間的に拡張している異次元のような何かで、だからこそ全ての要素を拾っているわけではない。
一説には力ある存在のいた後の空間に住み着いたのが酩酊街だが、実はそのような存在はいろんな次元に存在しているのではないか?力ある存在と言ってまず思いつくのはscp-2317やscp-1739だが、そのような存在が去った後の次元が酩酊街なのではないか?
例えばscp-3001 red reallityのように極端にヒューム値が低い次元も存在するし、酩酊街みたいな次元が複数存在していてもおかしくはない。
犀賀六巳やscp-1968やscp-3022はどのように世界間を移動しているのか?
どうにも宇宙間の差と、次元間の差は違うように思われる。宇宙は基本的に同じ法則を有しているのに、酩酊街とか放浪者の図書館は全く異なる原理の下に動いている気がする。やはり、性質が異なるのでは?
違う違う違う。蛇の手の考察は間違っている。力あるものの残り香に忘却と酩酊が住み着いたんじゃない!空間そのものが力を持っているんだ!まじりあう空間内のHmの流れが混沌を生み出し、動的な次元浸食を生むんだよ!つまり、こういうことだ。Hmは現実性の尺度だけど、それは要するに次元の強度の尺度で逢って、その流動的な運動は次元を超えた相互作用を及ぼしうる。それが基底現実に酩酊街が侵食してる理由だよ!
確かに、力あるものがすんでいたかもしれないが、それはこの次元との相互作用に過ぎない、相性が良かっただけだ。その怪物をはぐくんだのはほかならぬこの空間なんだよ!
つまり、この次元はまさにSCP-3001RedRealityの反対で、あまりに現実性が流動的(高いわけではない)なんだよ!
スクラントン現実錨と同じようなプロセスに過ぎないんだ!
奴らが「忘却」と呼んでいるのはヒューム流動に過ぎない!「忘れられる」ということは現実性が多少なりとも薄れ、ヒューム値が下がるということ。これが酩酊街のヒューム流動による次元浸食につかまって、酩酊街に流れ着くんだろう。逆に、酩酊街において思い出されるというのは、局地的にヒューム値が高まるんじゃないか?それで酩酊街に流れ着くのとは逆のプロセスが起こっているんじゃないのか?酩酊街においてさらに「酩酊・忘却・停滞」を続けるのは、すなわちRed Reallity同様に現実性が周囲に流出しているんじゃない?だから、酩酊街になじめばなじむ程現実に復帰するのは難しくなるんだよ。
劇場版『握るシャリと スシブレード ―Earnest Call for the Silent Bladers―』
報告書形式のtale?真面目めなやつにするか、振り切れた奴にするか
→左にしよう
TCG次元の侵略
異次元の(改造された?)SCP-TCG-JP-J-αは爆発的なミーム汚染力並びに現実改変能力を有しており、CK-クラス現実再構築シナリオを起こしさながら遊戯王世界のようになってしまったってことにしよう
それが次元を超えて侵略を起こしてきたことにするか
下級職員たちはコピーカードを持たされており、Keterなどの強力なものはコピーできない?
潜在的スシブレーダーの招集
一方スシブレード次元は拡大する闇寿司の勢力が一般人にも魔の手を伸ばしていた。そもそもSCP-1134-JP自体記憶処理を施してもスシブレードの記憶がなくなるわけではない。そのため、財団の把握していない潜在的なブレーダーは多数いる。
幕られたヴェールシナリオ
TCG次元の侵略は強力で、財団-GOC-蛇の手連合を以てしても隠蔽できなかった。試行の過程で財団たち及び異常存在が露呈してしまう。スシブレード次元にはSCP-TCG-Jは存在せず、TCG次元の侵略に対して無力かと思われた。しかし、鹵獲したTCG次元エージェントへの尋問と、コピーとは言えSCP-TCG-J-αの研究により、ミーメチックエフェクトの中核は「遊び」という概念であるということが判明した。
財団は先述の潜在的スシブレーダーを考慮して財団は新たなる遊び「」を考案
協力的なTCG次元のエージェントも引き込んで、世界に対抗ミームをバラまいた
決着
遊びによりTCG次元を退けた財団。しかし、財団の存在は知れ渡ってしまい、全世界的な記憶処理が施された。世界は元の日常を取り戻したように思われた……が、SCP-1134-JPの効果により、スシブレードだけは記憶処理ができず、世界的な娯楽として定着してしまった。異常性を失ったスシブレードは、さながらトランプやボードゲームのように当たり前の遊びとして楽しまれる。今日も世界のどこかでは、「3・2・1・へいらっしゃい!」の声が響くのだ。
yobi