アイテム番号: SCP-xxx-JP
オブジェクトクラス: Safe
特別収容プロトコル: SCP-xxx-JPはサイト-81KAの標準収容室の中央に安置した状態で収容し、ツバキ属の植物の標準的な維持方法による管理を行います。収容室内への女性職員の立ち入りは禁止されています。
説明: SCP-xxx-JPは未知のツバキ属(学名: Camellia)の植物であり、高さは約1.9mです。17個の赤色の花を付けており、これらは収容された時点から自然に枯れたり落下していません。また、新たな花を付けた事例は確認されていません。
SCP-xxx-JPの半径1.3m以内の範囲に進入した人間の女性の頭部は落下します。このとき、首のおよそ中間部が瞬間的に切断され、断面部は高熱で焼かれたような状態となり出血は一切発生しません。落下と同時に対象女性の生命活動は完全に停止します。対象女性の身体はのちに腐敗しますが、頭部は一切の腐敗の兆候を見せません。頭部の落下と同時に、SCP-xxx-JPの花の花弁が萼と雌蕊を残して1つのみ落下します。この花弁も腐敗の兆候を見せません。
SCP-xxx-JPは新潟県[削除済]で相次いで発見された頭部の無い女性の遺体に関する調査の結果発見されました。SCP-xxx-JPが発見された小屋内では7名の女性の頭部がガラスケースにそれぞれ保管されていました。これらの頭部は発見された遺体のものと後に判明しました。
補遺: 以下はSCP-xxx-JPと同時に回収されたメモの転写です。
うるさいゴミどもも美しいうちに摘み取ればただ美しくできる
でも物足りない なぜだ?
答えがわかったので今夜決行する
このメモは小屋内で頸動脈を切断し自殺していた身元不明の男性が手にしていました。
アイテム番号: SCP-1345-JP
オブジェクトクラス: Safe
特別収容プロトコル: SCP-1345-JPはサイト-8197の低危険度物品収容ロッカーに保管されます。SCP-1345-JPを用いた実験を行うには、クリアランスレベル2以上を保有する職員の許可が必要です。
説明: SCP-1345-JPはセード長34 cm、アーム長40 cm、重さ約2.6 kgの黒色のデスクライトです。白色光を放つ発光ダイオード照明が用いられており、電源に接続した状態で本体側面のボタンを押すことで点灯することが可能です。
SCP-1345-JPを夜間に点灯させた人物(以下"対象")は所持品とともに消失し、太陽が昇らないことを除いて消失前のものとあらゆる状況が同期している異空間(以下"SCP-1345-JP-A")に転移します。外部での状況がSCP-1345-JP-Aに常に反映されることに対し、SCP-1345-JP-A内での状況は外部に反映されることはありません。
対象はSCP-1345-JPを消灯することでSCP-1345-JP-Aから帰還することが可能です。一方、対象以外の人物がSCP-1345-JPを消灯した場合、対象は再出現しません。
SCP-1345-JP-Aに存在する対象と外部との意思疎通は通信機器を用いてのみ可能です。通信中に外部からSCP-1345-JPを消灯した場合、対象とのあらゆる通信が切断される結果となります。このため、外部から消灯した場合のSCP-1345-JP-A内における対象がどのような状態になっているのかについては、現在まで判明していません。
SCP-1345-JPは北海道紋別市に在住する熊井昭氏(当時18歳)の住宅で回収されました。熊井氏は2017/12/09に失踪しており、失踪時の状況の調査と補遺1345-JP.1に示される音声ログから当失踪事件が異常なものであると認識され、SCP-1345-JPの発見に繋がりました。
補遺1345-JP.1: 添付資料
音声ログ1345-JP
前記: 以下は熊井昭氏("声1"と略記)とその友人の寒河江広夢氏("声2"と略記)による携帯電話上での通話音声の転写です。通話を始めた時点で、熊井氏はSCP-1345-JPを点灯してSCP-1345-JP-Aに転移していたものと思われます。
<ログ開始, [01:30:45]>
声1: おっす。眠いな。
声2: 寝たら?
声1: いや、センター1目の前にあんのに寝てられるかっての。
声2: 熊井ほんと偉いよな。(笑い声) いや、マジでさ。なんでそんな勉強できんの?天才かよ。
声1: 俺は別に、広夢みたいに遊んでばっかじゃねえからな。遊んでもいいんだけどよ、やっぱその分勉強しないといけんだろ。
声2: 偉いなぁ。
声1: いやまあ、あれなんだよ。死んだばあちゃんが、俺がちっちゃいころからずっと「いつ死ぬのかなんてわからないんだから、若いうちにやれることを精いっぱいやっておきなさい」って言ってたんよ。
声2: へぇ……で、何。それでこの自称進学校に来たって?もっと熊井なら頭いい高校行けたんじゃないの?
声1: あーいや……それはまあ、俺中学校のときはそんな頭よくなかったから。今の成績は今の努力にあるってわけよ
声2: ふーん、意外なもんだ。
声1: 広夢何時まで起きてる?
声2: 徹夜するんしょ?熊井が寝るまで付き合うよ。
声1: おーサンキュー。助かるわ。寝落ちしなけりゃいいから、たまに話す程度してくれりゃいいわ。じゃあ、勉強に集中するから。
声2: じゃあ俺はゲームでもしてるわ。
声1: 勉強は?
声2: 昼死ぬほどしたからいいわ。
声1: あっそ。
(約1時間28分の間、両者ともに発言しない状態が続く)
声2: 起きてる?
声1: 今微積やってた。
声2: 偉すぎ。
(沈黙)
声2: 暇すぎるわ。なんか話してや。
声1: 何も話すことねー。
声2: 最近あったこととかでもいいから、世間話よろしく。
声1: あー……最近通販で卓上ライト買ったんよ、1000円くらいで。中古の奴な2。
声2: へぇ。
声1: あー……うーん、ダメだな。俺やっぱ面白い話はできないわ。
声2: うん、知ってた。
声1: すまん、勉強するわ。
(その後約3時間15分の間、両者ともに時々起きているかどうかの確認をする程度の会話が続く)
声2: もう6時過ぎてんだけど。(笑い声)
声1: はーマジか!だいぶ勉強できたわ。
声2: 空ちょっと明るくなってきてんな。
声1: マジ?全然わからん。真っ暗だわ。
声2: もう寝る?
声1: いや、あと1時間くらい頑張るわ。
声2: 偉いなぁ本当。
(約1時間30分沈黙が続く)
声1: え、ちょっとまって。広夢起きてる!?
(沈黙)
声1: 寝落ちしたのか?なあ、今何時かわかるか?
(沈黙)
声1: 外真っ暗なんだけど!全然気づかなかったんだけど、これおかしいよな!?なあちょっと起きてくれよ!なんかおかしいってこれ!
(この時点で通信が切断される)
<ログ終了, [07:49:19]>
後記: 通話が切断された時刻おいて、熊井氏の母親が熊井氏の自室で点灯した状態で放置されていたSCP-1345-JPを消灯していたことが判明しました。
以下は2017/12/09に熊井昭氏がTwitter上に投稿した書き込みです。時刻から、SCP-1345-JPが同氏の母親に消灯された後のものと判明しています。この書き込みから、SCP-1345-JP-A消灯後も対象と通信できる可能性が浮上し、実験が行われています。

熊井氏の書き込みのスクリーンショット(一部編集済)

添付画像
アイテム番号: SCP-xxx-JP
オブジェクトクラス: Euclid
特別収容プロトコル: SCP-xxx-JPは発生のトリガーである████楽団を解散させることで封じ込めが行われています。現在他の楽団に所属している████楽団の元団員らの行動は継続的に監視されます。
説明: SCP-xxx-JPは福岡県██市の市民吹奏楽団「████楽団」の公演の際に発生する異常現象です。████楽団が演奏を終了するとともに、観客席の最前列にいる観客1名("対象"と呼称)は「ブラボー」という文言を叫びながら立ち上がり、拍手を行います。対象はこの行動の記憶を保持しません。対象は各楽曲が終了するごとにこの行動をし、会場を立ち去る、あるいは最前列より後方の位置に移動することで異常性の影響下から脱しますが、新たに最前列の観客の1名が対象となります。対象となる人物の特徴に一貫性は見られません。演奏終了時に賞賛の声を上げることを観客らに禁じる試みが行われましたが、SCP-xxx-JPの発生の抑止に効果はありませんでした。
補遺1: 調査により、福岡県██市に在住していた丸山██という男性の存在が浮上しました。丸山氏は2015/06/02に非異常性の原因で83歳で死亡しており、生前は████楽団の公演に高頻度で出向いていました。丸山氏は公演の際は必ず観客席の最前列に座り、演奏の終了とともに立ち上がり「ブラボー」と叫んでいたことから、同楽団の団員らに良く知られている人物でした。丸山氏の行動とSCP-xxx-JPの共通点、及び氏の死亡時期とSCP-xxx-JPの発生開始時期が近いことが注目されています。
補遺2: インタビュー記録
対象: 酒井██(████楽団団長)
インタビュアー: ██研究員
<記録開始>
██研究員: 件の、最前列の観客が無意識に「ブラボー」と叫ぶことについて、心当たりがないかお聞かせください。
酒井氏: 心当たりと言ったら、やっぱりあのおじいさんですね。いつもうちの楽団の演奏があったら一番前の席に座って、曲が終わるたびにすごい良い笑顔で立ち上がって「ブラボー」って叫ぶんですよ。でも、この前の演奏会のときはおかしかったですね。前の席の人たちが、おじいさんの代わりにブラボーブラボー言うもんで。しかもなんだか、前の席がざわついてるからおかしいと思ったんですよ。
██研究員: 記録通りですね。それで、SNSでの観客たちの書き込みで、それが無意識に行われていることと知ったと。
酒井氏: その通りです。そのあとの他の演奏会でもそうでしたし、コンクールに出たときにもそうだったので正直面食らいましたよ。こうなんと言うか、あのおじいさんが観客たちに乗り移ったような感じじゃないですか。
██研究員: はい。我々も調査で知ったことなのですが、実はその男性、6月の演奏会の直前に亡くなられています。
酒井氏: あら……じゃああながち間違った考え方じゃないのかもしれませんね。あのおじいさん、死んでもうちの演奏会聴きに来たかったんですね。こんな規模のちっちゃい楽団の、数少ないファンだったんで、私たちも良く憶えてますよ。
██研究員: なるほど。
酒井氏: いつもいつも聴きに来てくれるんで、団員みんなおじいさんに感謝の気持ちはあったと思います。でも、ちらほらと迷惑だって声も上がってました。
██研究員: 迷惑?
酒井氏: あのおじいさん、余韻を全然楽しまないタイプの人間だったんで。だってほら、演奏が終わった瞬間に大声で「ブラボー」ですよ。まだ残響残ってるのに叫ぶもんだから、演奏の録音はいっつもうまくいかなかったんです。いやまあ、ファンなのはありがたいんですがね、もう少しマナーは守って欲しかったかな。ましてや死んでまで聴きに来て叫ばれては困りますね。どうしましょう。
<記録終了>
タイトル:悪性新生命体
掲載時につけられていたタグ:euclid scp-jp 人間型 自律 自我
アイテム番号: SCP-050-JP
オブジェクトクラス: Euclid
特別収容プロトコル:
SCP-050-JPは生物サイト-8103の、完全気密無菌収容室に収容してください。収容室の出入り口は消毒エリアを挟んだ二重構造にし、入室の際はレベル4耐バイオハザードスーツを着用してください。収容室への入退室の際は、いかなる場合でも必ず消毒エリア内で5分間対生物消毒液を噴霧するようにしてください。SCP-050-JPは専用のベッドに寝かせ、毎日レベル5以上の監督職員が算出した量のブドウ糖-アミノ酸混合液を点滴してください。監督職員の指示に応じて適宜ビタミン溶液や、抗がん剤の投与、組織サンプルの採取を行ってください。SCP-050-JPの精神安定のため、担当職員は点滴の取り換えや各種処置を行う間、「そのうちよくなる」などあまり期待させすぎないような励ましの言葉をかけてください。SCP-050-JPが娯楽を要求した場合は、防水プレイヤーでSCP-050-JPの収容以前に発表された音楽などを聞かせてください。
SCP-050-JPとの対面中に耐バイオハザードスーツが破損し、SCP-050-JPに直接接触、あるいは膿汁を吸引してしまった場合は、必ず監督職員に報告し、適切な治療を受けてください。
本特別収容プロトコルは、レベル4以下の職員には漏えいしないでください。本収容プロトコルをレベル4以下の職員が目にした場合は、クラスB記憶処置を適用した上で配置換えを行ってください。
SCP-050-JPは生物サイト-8103の、完全気密無菌収容室に収容してください。SCP-050-JPへの給餌やサンプル採取は、レベル4以下の担当職員に命じて行い、この特別収容プロトコルが適用される職員はSCP-050-JPと対面しないでください。給餌用の点滴液の量は、SCP-050-JPの総重量からBWSカロリー計算式3を用いて算出してください。採取されたSCP-050-JPの組織サンプルは、レベル5以上の職員のみが研究目的で使用することができます。SCP-050-JPの組織サンプルの扱いは、レベル5生物災厄封じ込めプロトコルに準拠してください。レベル4以下の担当職員がSCP-050-JPと直接接触した恐れ、もしくは職員からの申告があった場合は、退室の際の消毒後に担当職員を解雇してください。
説明:
SCP-050-JPは██████という日本人男性です。██████氏はもともと5種類の悪性新生物を患っていましたが、独立していた腫瘍が一つに融合し肥大化しています。現在、SCP-050-JPの全重量は225kgですが、その80%が腫瘍の重量です。SCP-050-JPの腫瘍の大部分は胴体に集中しており、彼の消化器は機能が停止しています。また、SCP-050-JPの免疫系が機能停止しているため、SCP-050-JPは無菌環境にて収容し、面会をするには必ず数分間の消毒を受ける必要があります。消化器の機能停止により、SCP-050-JPには点滴にて栄養が与えられますが、その大部分が腫瘍に吸収されており、腫瘍に侵されていない彼の四肢や顔は非常にやつれています。現在、SCP-050-JPが何故生存していられるか、何故彼の腫瘍の生命力が強靭なのであるかについて、レベル5以上のSCP-050-JP専属職員により研究がすすめられています。
なお、SCP-050-JPの腫瘍に蓄積された膿汁には、腫瘍内部で生成された老廃物が蓄積しており、直接接触により何らかの症状を生じさせる恐れがあります。そのためSCP-050-JPとの対面中に耐バイオハザードスーツが破損するなどした場合は、レベル5の監督職員にその旨を報告し、適切な処置を受ける必要があります。
SCP-050-JPは██████という日本人男性(SCP-050-JP-2と指定)が患っていた5種類の悪性新生物が融合して生じた群体生命体です。現在、SCP-050-JP-2の胴部にて細胞ごとに神経系や消化器、肺胞などの役割分担を行いながらコロニーを構築し、宿主の4倍に及ぶ重量を有するまでに成長しています。SCP-050-JPの特異性は、SCP-050-JP自体に何らかの意識、あるいはSCP-050-JP-2の意識が宿っている点と、SCP-050-JPの構成細胞(SCP-050-JP-1と指定)レベルでの強靭な生命力にあります。
まだ単なる腫瘍だと思われていたSCP-050-JPをSCP-050-JP-2と共に収容してから2ヶ月後、SCP-050-JP-2の脳波が完全に停止したことが、確認されました。心拍、呼吸は正常なため、財団職員が様子を見るために駆け付けた所、SCP-050-JP-2は脳波が停止しているにもかかわらず、普段通りの受け答えをして見せました。その後、SCP-050-JP-2の腹部に生じた巨大な腫瘍を検診したところ、その内部にある種の神経系や循環器系が認められ、腫瘍自体が一つの生命体であることが判明しました。
単体のSCP-050-JP-1は、有機物で構築された別の物体に対し非常に攻撃的に振る舞い、積極的に吸収を図ります。複数のSCP-050-JPが存在すれば、互いに結合して組織を形成し、全体で機能する一つの生命体のように振る舞ってより多くの有機物を吸収しようと行動します。SCP-050-JP-1との直接接触による人体への侵食の可能性を考慮し、SCP-050-JPと接する場合は耐バイオハザードスーツの装着が規定されています。SCP-050-JPと対面している職員の耐バイオハザードスーツが破損した場合は、必ず消毒エリア内で解雇し、スーツの残骸と共に摂氏1200度以上の熱で焼却処分してください。SCP-050-JP-1は一般的な癌細胞と同じく、熱や放射線、化学薬品などに弱いという報告が出ています。しかし、組織化されたSCP-050-JP-1は全体を一度に死滅させない限り、耐性を獲得したSCP-050-JP-1によって組織全体が再生されます。現時点で、SCP-050-JPは7種類の抗がん剤に対して耐性を獲得しています。
SCP-050-JPは職員との対話において、宿主であるSCP-050-JP-2のように振る舞っています。SCP-050-JP-2の脳波は停止したままのため、SCP-050-JPが有する神経系がSCP-050-JP-2の人格を受け継いでいる、あるいはSCP-050-JP-2の人格に擬態していると考えられます。神経系の発達具合と受け答えの反応から、SCP-050-JPは人間と同程度の洞察能力を持っていると推測されます。SCP-050-JP-1は非常に獰猛で、筋繊維状に組織化すればかなりの運動能力を獲得するため、SCP-050-JPが『擬態が既に見破られている』事に気が付けば重大な収容違反が発生する可能性があります。よってこの事実を知らないレベル4以下の職員のみがSCP-050-JPと直接対応し、あくまでSCP-050-JP-2がSCP-050-JPであるかのように扱うよう、専用の特別収容プロトコルが規定されています。
- 翻訳 SCP-3293 - You Can't Go Home (仮題: お前は家に帰れない)
- 翻訳 djkaktus' Guide to Article Formatting (仮題: djkaktusの記事フォーマットガイド)
- 翻訳 EE-3570 - Umbral Ultimatum (仮題: 幻影の最後通告)

収容前のSCP-3293
アイテム番号: SCP-3293
オブジェクトクラス: Keter Neutralized
特別収容プロトコル: SCP-3293は標準的人型実体収容セルに収容されます。非従順の歴史とその異常の起源のため、SCP-3293は一切の標準的娯楽を与えられません。SCP-3293は継続的な監視の下に置かれ、収容ユニットの検査が毎日行われなければなりません。承認された研究員は、従うことを強制し高い士気を維持させるためにSCP-3293を訪ねることを推奨されます。
発見された如何なるSCP-3293-A実例も、押収されイル博士に報告されなければなりません。以前のSCP-3293-A実例はAnomalousアイテム棟-Eのルーム502にて発見可能です。SCP-3293-A実例の実験を行おうとする如何なる研究員も、イル博士の許可を得る必要があります。
現在の収容プロトコルは再検討されており、倫理委員会の承認ののちに変更の対象となる予定です。
収容プロトコル更新: SCP-3293は無力化されました。詳細は補遺3293.4を参照してください。元のオハイオ州コロンバスのウェルズ一家は継続的な監視下に置かれています。
説明: SCP-3293は6歳のコーカソイドの男性で、元はアメリカ合衆国オハイオ州コランブスのクーパー・ウェルズでした。SCP-3293の異常影響は、複雑で説明不可能である機械および俗世間的な対象ではない技術を、見たところは思う通りに創造する能力として発現していました。
SCP-3293は、その能力の範囲が直接的な環境に制限されているクラスII現実歪曲実体に分類されていました。SCP-3293は異常なその能力の特性とその起源を自覚しているようには見受けられず、実際の化学的かつ工学的な構造物に制限されているという理解を有し、その能力を異常として知覚していませんでした。その代わりに、様々な物体についてのSCP-3293の想像的な用語とそれらの目的は現実性を持つよう出現するように見受けられ、それらの構造にもかかわらずそれぞれの意匠ごとに機能するデバイスをSCP-3293が創造することを可能としていました。
SCP-3293は少ない資源で遠距離へのテレポートを可能とする技術を容易に創造する能力により、収容違反をする傾向にありました。しかしながら、SCP-3293の両親の家への帰還を常に試みる傾向のため、ほぼ毎回容易に再収容されていました。追加情報については補遺3293.3を参照してください。
補遺3293.1: 発見
SCP-3293は、異常かつ説明不可能な高レベルの放射能が報告されていた、コランブスの小郊外中央に位置するオハイオ州大学の施設に潜入していた財産エージェントらが発見しました。これは、ある特定の家屋から発されていた未解明のエネルギーに連結しており、エージェントらがSCP-32934を敏速に発見し把握することを可能としました。
補遺3293.2: インタビュー記録
注記: 以下のインタビューは初期収容の直後、常設の収容プロトコルが作成される以前に行われたものである。このインタビューの間、SCP-3293は昼間託児施設にいるものという考えの下にあった。
[ログ開始]
イル博士: やあ僕、調子はどうだい?
SCP-3293: 見ておばさん。僕ね、テレビを作ったんだ。
SCP-3293は、段ボールの破片で支えられており、幾つかの短い赤い糸切れが取り付けられた財団提供の歯ブラシがテープ止めされたホワイトボードを創り出す。SCP-3293が歯ブラシを操作すると、デバイスはテレビのように機能する。デバイスは調査のため後に回収された。
イル博士: わぁクーパー、とてもかっこいいわ!どうやって作ったのかしら?
SCP-3293: 僕ね、ここからそのー、ワイヤーを取ってきて、それを繋げたんだけど、えっと、そう長くないワイヤーだけど短いワイヤーで僕は長いワイヤーは持ってなかったんだけど、それをエンクソーサー(mokey-trol)5に繋げて電気を入れたの。
イル博士: それは本当に凄いわね。今日は何を見てるの?
SCP-3293: 僕、えっと、ガムボール6を見てるよ。
イル博士: なるほど、良いわね。それでねクーパー、別の日に作ったもののことを教えてくれないかしら?
SCP-3293: (笑い声) バナナが地面にピシャッ!って落ちちゃった!
イル博士: 確かに、そうね。でもいいかしら、別の日に作ったものはどうなのかしら、ね?それってどんなことをするんだろう?
SCP-3293: あ、それってクッキー出し機7だね。“クッキーが欲しいなぁ”って思ったから、クッキー探し機を作って物出し機にくっつけて、クッキー出し機にしたんだった。でも、でもそれであの時、えっと、おじさんが来た時に、おじさんがクッキー出し機を持ってっちゃった。
イル博士: あー、わかるわ。でもねクーパー、私が知りたいのは──
SCP-3293: おじさんのこと知ってる?おじさんがそれを返してくれたら、返ってきたときにクッキーをあげるよ。おじさんももう一個持ってるんだと思うんだ。
イル博士: そうね、でもどうやってクッキー出し機を作ったの、クーパー?
SCP-3293: え?
イル博士: その、君も知ってると思うけどクッキーは靴下とラ──
SCP-3293: 違う、あれはクッキー見つけ機なの、それで僕は物出し機にそれをくっつけたんだもん。
イル博士: でも、それでも電力供給がないわ、僕。
SCP-3293: あーそうだね、バッテリーを入れるの忘れちゃった!バッテリーを入れたらそれはきっとあー、あ、えっと、うーん。クッキー出し機だと思うけど、もっとクッキー出てくるんじゃないかなぁ?
[ログ終了]
補遺3293.3: 複数の収容違反
幾つかの異なる状況においてSCP-3293は収容違反を起こすことが可能であり、それぞれがサイト-81からテレポート脱出をするためのデバイスを創り出すこと、あるいはサイトに取り付けられたセキュリティ区画を力づくで突破するためのデバイスを創り出すことによるものでした。これらのデバイスは“透明ハット”、“縮ませ銃”、“ワープ毛布”、“穴掘りシューズ”などを含んでいました。しかしながら、各収容違反の後にSCP-3293は自身の両親であるデイブ・ウェルズとキャシー・ウェルズの家への帰宅を試みました。
倫理委員会は初めに、ウェルズ氏とウェルズ夫人をSCP-3293が現在稀な疾病により隔離されているという考えの下、収容を容易にする目的でEクラス職員として雇用するというイル博士の提言を承認しました。雇用から最初の3か月の間、最初にこれは収容違反の試みの完全停止を導きました。
しかしながら、2018/02/14にEクラス職員はSCP-3293に収容違反を試みるように説得し、この試みの理由としてパラノイアと収容違反後の尋問の退屈さを引き合いに出しました。倫理委員会はすぐさまEクラス職員から解雇し代わりにウェルズ氏とウェルズ夫人8に記憶処理を行い、偽りの身分と記憶とともに再配属する目的で提言を廃止しました。
これが更なる収容違反の試みを導いていた間、SCP-3293は以前としてウェルズ一家のもとへの帰還を試みる食の収容違反パターンに従っていました。この行動パターンのため、SCP-3293は通常容易に鎮静化と再収容がされていました。やがてSCP-3293は両親を捜索し異常な訪問を可能とするデバイスを創り出し始め、一貫して彼らはSCP-3293を認識せず通常はすぐさま現地の警察に潜入していた財団職員に変更されました。
記憶処理をされたウェルズ氏とウェルズ夫人により当局へと送還されるという結果となった数回の試みの後、SCP-3293の情動状態は激しく悪化し始めました。これは長期の収容、特にSCP-3293がかつて異常技術を創作できたあらゆる物体へのアクセスを制限するプロトコルの後に悪化しました。やがて、SCP-3293は自閉的となり財団職員に対し敵対的になり、食事と睡眠等の際に鎮静化される必要がありました。
オスターマン博士
以前の収容違反が示す通り、SCP-3293はその収容に関係する職員に重大なリスクを引き起こします。これはその環境に適応できないことと、チャンバーに進入したあらゆる職員にその場で作った武器で今にも攻撃するということを証明しています。
SCP-3293が高セキュリティのKeterクラス収容棟へと転移可能というようなときまで、双方の収容違反のリスクを軽減し、同様に対象を無力化しない一定の鎮静化により安定した精神状態を維持するために、私は現在の特別収容プロトコルの修正を提案します:
特別収容プロトコル: SCP-3293はサイト-81の防音加工済人型実体収容セルに収容されます。セルは住居設備と全ての娯楽の形態を含む一切の物体が無い状態にします。SCP-3293は如何なる衣類または他の私物品も供給されず、拘束されなければなりません。
日に3回、SCP-3293は適切な食事の配給をされます 鎮静化されている際に給餌用チューブを用いて食料供給されます。SCP-3293の収容セルに入室してこの鎮静化を行う個々人は迅速にそれらを行う必要があり、これはSCP-32939とSCP-3293の鎮静化に用いられるあらゆる器具とのあらゆる接触を避けるためです。収容ユニットを入退室する全ての個々人は、SCP-3293が操作可能な物体が残留しないよう全ての器具の位置を確認しなければなりません。
補遺3293.4: 無力化
2018/06/17の日常的な検査の際、職員がオブジェクトの鎮静化のために収容セルに進入したときにSCP-3293は扉の裏側に隠れ、該当職員らへと攻撃しました。職員らの内1名から奪った鍵のリングを用いて、SCP-3293は素早くその場しのぎのテーザー銃を創り両職員を失神させました。混乱と動揺による恐怖の内に、SCP-3293は収容下から脱することを可能とするデバイスを素早く創ることを試みました。収容セル内の音声機器は、SCP-3293が作業中に「家に帰る」という文言を繰り返しているのを記録していました。
しかしながら、意匠またはアクシデントのどちらかにより、完成したデバイスは過剰にハム音を鳴らしながら明るく赤熱し、SCP-3293に重大な構造的変化を齎す結果となりました。実体の四肢は急速に、その特徴が激しく歪んだものになるよう数か所を破壊しながら伸長し始めました。肌は幾つかの大断面において脱落し始め、両目は相当に膨張し始め血液で満たされました。下顎は相当に弛みもはや口を閉じることは不可能に見え、言葉は聴き取り不可能なノイズとなりました。この実体は、明確に混乱していた実体を角へとどうにか押し戻そうとしていた、その時点で意識のあった収容職員メンバーにより声掛けされました。追加の収容職員がチャンバーへと進入可能となる前に、SCP-3293が創造したデバイスは猛烈に爆発し、SCP-3293とそれに同伴する両職員を殺害しました。
2名の収容職員の遺体は財団のプロトコルに従い埋葬され、SCP-3293実体の死骸は解剖10の後に焼却されました。
以後、SCP-3293はNeutralizedに再分類されました。
補遺3293.5: 回収された異常デバイス
分類ID | 説明 | 目的 | 発見地点 |
---|---|---|---|
3293-A-1 | 粗雑なトリウム原子炉に取り付けられた“イージーベイクオーブン11”で、まず外側に複数の空のブリキ缶と懐中電灯、そして機能しないラップトップコンピュータで組み立てられている。 | SCP-3293のためにスナック菓子を発生させる目的で創られた“トースター”。 | 初期収容サイト |
3293-A-4 | 空のマッチ箱にテープ止めされたプラスチック製の“曲がるストロー”。 | 小型の携帯電話のように機能する。 | 初期収容サイト |
3293-A-6 | 一般配布の枕元用ランプの周囲に巻かれたコットン製の靴下一足。 | クッキーを物質化する。 | 収容セル |
3293-A-9 | 靴ひもで結ばれた3つの鉄製ベッドスプリングで、タオルに貼り付けられており頭に被ることが可能。 | テレポート用のデバイス。 | 収容セル |
3293-A-14 | モップの柄の終端に取り付けられた一般配布のスリッポン式サンダル。サンダルの終端は剃刀のように鋭利である。 | シャベルとして機能するデバイスであり、あらゆる物質を掘削することが可能であるように見受けられる。 | 収容セル |
3293-A-21 | スタイロフォームのカップに結ばれたブラスチック製のスプーン。 | 3293-A-4に似るも、SCP-3293の初期収容サイトにのみ電話を掛けることができる12。 | 収容セル |
3293-A-22 | 詳細不明の破損した物体13。 | この人工物は対象人物の記憶処理の影響を無力化するものと見られる。SCP-3293の無力化のおよそ5時間後に不活性化した14。 | 収容セル |
djkaktusの記事フォーマットガイド
1st Edition
やあこんにちは、坊や。君が来るのを見てなかった。いや、いや、席についてくれよ - そんなに時間は掛からないからね、約束しよう。どうぞ一杯飲んでくれ。そのために置いてるんだからね。私?いや、私はどちらかと言うとテキーラ派だな。
さて、今日私が君たちをここに呼んだ理由は、すっごく賞賛されていて例外なく怪しまれているSCP財団の著者のdjkaktusが使うフォーマットスタイルと画像テンプレートについて、君たちが知りたがっているのを知ってるからだ。君たちは決して最初じゃない - 何年にもわたってこのことは翻訳者たちが知りたがっていたんだ。どうやってそれを知ったんだろうな?ええとその、私はdjkaktus。認めよう、新人だ。多分君には事実よりも慣れた人間だと思われてたんだろうけどね。あっ、いや冗談だ。
とにかく、私は記事フォーマットのためのガイドを作ることに決めたんだ - 少なくとも、djkaktusスタイルでの記事フォーマットのね。ここらに残しておく価値がどれ程あるかはわからないけど、せめてみんなが長い間気になってたこのツール達を確実にユーザーたちに引き継げるようにはしたいと思っていた。追加するものが一つ残らずなくなるまでは、私はここにいろいろなものをここに追加していこうと思っているよ。
これらを上手く使って欲しい。これらのツールとここでの君たちの時間が、これらが私にくれたものよりも素晴らしい喜びを君たちにもたらすことを願っているよ。
最初のセクションは、私が“記事のヘッダー”と呼んでいるものを設置するために重要ないくつかの要素を含んでいる。そのためのコードは以下の通りだ:
[[module css]]
sup {
vertical-align: top; position: relative; top: -0.5em;
}
[[/module]]
[[>]]
[[module Rate]]
[[/>]]
[[=]]
[[image warning.png]]
@@@@
[[image classified.png]]
[[/=]]
-----
[[div class="scp-image-block block-center" style="width:700px;"]]
[[image header.png style="width:700px;" link=#]]
[[div class="scp-image-caption" style="width:700px;"]]
この画像は700×185px。
[[/div]]
[[/div]]
-----
これがしていることは 1) Wikidotの脚注の位置取り問題の修正 2) 最初の2つのヘッダー画像 - warning.pngとclassified.pngの設置、そして 3) 広角のメインヘッダー - header.pngの設置だ。最初の2つの画像のために使えるテンプレートがこのページのファイルにある。一方で3つ目の画像(header.png)は、単に君たちの選んだ700×185pxの画像だ。



この画像は700×185px。
warning.pngはとてもわかりやすい - もし君たちに、ちゃんとしたやり方で機密とされるような良い理由があるのであれば、これを載せていい。classified.pngには、君たちがしようとしていることに応じて隠したり出したりできる6つの階級帯がある。
君たちが必要としているフォントは“HELVETICA NEUE LT PRO”と“LIBERATION SANS”だ。同じように、その両方をこのページのファイルに入れて置いた。
特別収容プロトコル: 山路を登りながら、こう考えた。智に働けば角が立つ。情に棹させば流される。意地を通とおせば窮屈だ。とかくに人の世は住みにくい。住みにくさが高じると、安い所へ引き越したくなる。どこへ越しても住みにくいと悟った時、詩が生れて、画が出来る。人の世を作ったものは神でもなければ鬼でもない。やはり向う三軒両隣にちらちらするただの人である。ただの人が作った人の世が住みにくいからとて、越す国はあるまい。あれば人でなしの国へ行くばかりだ。人でなしの国は人の世よりもなお住みにくかろう。越す事のならぬ世が住みにくければ、住みにくい所をどれほどか、寛容て、束の間の命を、束の間でも住みよくせねばならぬ。ここに詩人という天職が出来て、ここに画家という使命が降る。

ここがページの上での2枚目の画像に最適な場所で、いろんな記事で見ていることと思う。強くオススメするよ。
説明: あらゆる芸術の士は人の世を長閑にし、人の心を豊かにするが故に尊い。住みにくき世から、住みにくき煩いを引き抜いて、ありがたい世界をまのあたりに写すのが詩である、画である。あるは音楽と彫刻である。こまかに云えば写さないでもよい。ただまのあたりに見れば、そこに詩も生き、歌も湧く。着想を紙に落さぬとも璆鏘の音は胸裏に起こる。丹青は画架に向って塗抹せんでも五彩の絢爛は自から心眼に映る。ただおのが住む世を、かく観じ得て、霊台方寸のカメラに澆季溷濁の俗界を清くうららかに収め得うれば足る。
山路を登りながら、こう考えた。智に働けば角が立つ。情に棹させば流される。意地を通とおせば窮屈だ。とかくに人の世は住みにくい。住みにくさが高じると、安い所へ引き越したくなる。どこへ越しても住みにくいと悟った時、詩が生れて、画が出来る。人の世を作ったものは神でもなければ鬼でもない。やはり向う三軒両隣にちらちらするただの人である。ただの人が作った人の世が住みにくいからとて、越す国はあるまい。あれば人でなしの国へ行くばかりだ。人でなしの国は人の世よりもなお住みにくかろう。
越す事のならぬ世が住みにくければ、住みにくい所をどれほどか、寛容て、束の間の命を、束の間でも住みよくせねばならぬ。ここに詩人という天職が出来て、ここに画家という使命が降る。あらゆる芸術の士は人の世を長閑にし、人の心を豊かにするが故に尊い。住みにくき世から、住みにくき煩いを引き抜いて、ありがたい世界をまのあたりに写すのが詩である、画である。あるは音楽と彫刻である。こまかに云えば写さないでもよい。ただまのあたりに見れば、そこに詩も生き、歌も湧く。着想を紙に落さぬとも璆鏘の音は胸裏に起こる。丹青は画架に向って塗抹せんでも五彩の絢爛は自から心眼に映る。
補遺0001.1: 発見
人によって違うかもしれないが、私の補遺群の構造は以下のパターンになる傾向がある:
- 発見
- 最初のインタビュー
- 回収文書
- 実験ログ
- 探査ログ
- 探査ログ
- 探査ログ
- 探査ログ
- 追加インタビュー/回収文書
加えて、もし君たちが引用部を始めるためにキャロット(>)を使い続けたいのなら、それでいい。だけど、以下のdiv blockがそれと同じくらい良い(あるいは「もっと良い」だ。というのもdiv blockならブロックを壊すことなく画像を挿入することができるからね)ということに気付いたんだ:
山路を登りながら、こう考えた。智に働けば角が立つ。情に棹させば流される。意地を通とおせば窮屈だ。とかくに人の世は住みにくい。住みにくさが高じると、安い所へ引き越したくなる。どこへ越しても住みにくいと悟った時、詩が生れて、画が出来る。人の世を作ったものは神でもなければ鬼でもない。やはり向う三軒両隣にちらちらするただの人である。ただの人が作った人の世が住みにくいからとて、越す国はあるまい。あれば人でなしの国へ行くばかりだ。人でなしの国は人の世よりもなお住みにくかろう。越す事のならぬ世が住みにくければ、住みにくい所をどれほどか、寛容て、束の間の命を、束の間でも住みよくせねばならぬ。ここに詩人という天職が出来て、ここに画家という使命が降る。あらゆる芸術の士は人の世を長閑にし、人の心を豊かにするが故に尊い。住みにくき世から、住みにくき煩いを引き抜いて、ありがたい世界をまのあたりに写すのが詩である、画である。あるは音楽と彫刻である。
補遺0001.2: 最初のインタビュー
もし君たちがSCP-4444のような記事のインタビューフォーマットが好きなら、この次のセクションを気に入ると思う。このためのコードは下のブロックにある。
[[div style="display: inline-block ; border : dashed 1px #444444 ; background :#F5F5F5 ; margin-left : auto ; margin-right : auto ; width : auto ; padding:10px"]]
[[=]]
[[size 140%]]初期音声記録転写[[/size]]
[[/=]]
**出席者:**
* SCP財団地域管理官 カルロス・カリーニン博士
* SCP財団地域管理官 アルメン・デイ博士
* SCP財団地域管理官 ティルダ・ムース博士
* SCP財団地域管理官 ジェイコブ・コンウェル博士
* SCP財団地域管理官 カーリー・アクタス博士
-----
**[SCP] デイ管理官:** バカ、バカ、バカ。
**[SCP] コンウェル管理官:** 確かに。
初期音声記録転写
出席者:
- SCP財団地域管理官 カルロス・カリーニン博士
- SCP財団地域管理官 アルメン・デイ博士
- SCP財団地域管理官 ティルダ・ムース博士
- SCP財団地域管理官 ジェイコブ・コンウェル博士
- SCP財団地域管理官 カーリー・アクタス博士
[SCP] デイ管理官: バカ、バカ、バカ、バカ、バカ、バカ、バカ、バカ、バカ、バカ、バカ、バカ、バカ、バカ、バカ、バカ、バカ。
[SCP] コンウェル管理官: 確かに。
これが今のところの全てだ。私が初めの方に言ったように、リクエストがあったり、ここの下部にこれらに繋がる新しい補遺を作ったりする度に新しいものを追加していこうと思う。加えて、君たちがこのページを作るために必要な全ての画像とpdfは、下にあるファイルに入れてある、だからぜひ確認してみて欲しい。
最後に、このフォーマットスタイルは数年前から私の役に立っている - だがこれは私のものであり、トライ&エラーの時間を経て作られたものだ。これは有用だが、君たちは明日にでもこれを打ち負かすかのようなものを思いつくかもしれない。私は既に、フォーマットのコツや私が初めて考案した(と思いたい)スタイルの選択を知っている。だからこの情報を持って行って、外に踏み出して、自分のものにして欲しいんだ。
君たちはきっと素晴らしくなれるさ。
成功を祈る、

当文書のリビジョン番号31は以下の部門により作成されました:
財団 鳥類部門
プルートプロトコルに準拠
注記: 進行中のBE-クラス「渡り鳥」シナリオを考慮し、フレデリック・ホイガル博士の指示により当文書をアクセスするためのクリアランスレベルは3/3570から1/GENERALに変更されました。
イベント指定: EE-3570 | Level 1/GENERAL |
BE-クラス「渡り鳥」シナリオ | 機密解除 |

EE-3570中の月。
先行イベント: 超常現象3570 (EE-3570) は以下の現象群に先行されました:
日時 | 出来事 |
---|---|
2018年5月10日 | 地球の潜在的アキヴァ放射エネルギー15レベルが下がり、宇宙背景の定数である~0.7ミリアキヴァ(mÁ)と同一になりました。地球の全体的なヒュームレベルが、予想された余波にもかかわらずたった1分間での低下を経験しました。同様に、1体あるいはそれ以上の数のクラス-IX実体群が検出不能となり、消失したものと考えられました。 |
2018年5月11日 | 集合的鳥類ミーム複合体のEoI-121がSCP-3662を経由して人智圏16全体へと分散しました。これは、地球外的な干渉17の結果である思考です。人類の思考の合計は3か月以内に鳥類ミームに提携するように減少します18。鳥類ミーム複合体の影響を受けた人類は、タイプ-BE人型実体に指定されました。 |
2018年6月5日 | 蛇の手と鳥類部門の間で種々の通信が行われます。これとプロジェクト・ミリアードからの一連のメッセージを通して、鳥類部門はクラス-VIIIオントキネティック実体が人智圏への影響の原因であると確定させました。 |
2018年6月24日 | 北アメリカのタイプ-BE実例群のうち60%がアメリカ合衆国中西部へと大量移動を始めます。集合した実体群が、十分な運動能力あるいはそれ以上の知能が欠落しているにもかかわらず、トキの形状をした巨大なモニュメントを建造します。モニュメントは建造の間に奇跡論的エネルギー19を吸収します。鳥類部門は地球表面から、他のモニュメントの構造と推測される同様の奇跡論的擾乱を検出します。 |
2018年8月2日 | 全人類の内99.9%が鳥類ミームに影響されます。5から10%の地球人口が世界規模の農産業の損失に続く飢餓により息絶えます。タイプ-BE実体の少ない割合(合計人口のうち10から15%)が、食料のために85%という大部分において通常の肉食性になります。 |
2018年8月8日 | 月面エリア-32が月表面において奇跡論的擾乱を発見しました。 |
2018年8月9日 | 北アメリカのモニュメントが明るい青光を放ちました。他のモニュメントも同様の変化を経験していると推測されました。 |
EE-3570は、その後すぐさま発生しました。
イベント指定: EE-3570
発生日時: 2018年8月9日
場所: 世界規模
概要紹介: 太平洋標準時の午前11時10分において月が、その4分の3が欠けて僅かのみしか視認できないにもかかわらず、高奇跡論的放出物に関連する猛烈な青い光を発し始め、裸眼でも視認できるようになりました。その最初の天頂の際、およそ1.1兆のタイプ-BE実体がロシアの東端の地域と南北アメリカ、ヨーロッパの北西の地域を横断して月光に曝露しました。
曝露した実体は大規模な筋骨格の変形を経験し、それらの背から翼に似た構造が成長しました。実体は大量の三角筋の増強を経験しました ─ 僧帽筋の背面部と肩甲骨が幅が広く更に輪郭のはっきりした形態になるように拡張され、ここから存在している腕と平行になるように新たな翼が文字通り発生しました。翼は成熟した生理機能の基準に従って、体の各面から約3mの長さまで外部へと伸長しました。異なる体のタイプと大きさのものは釣り合いの取れた構造形態へと発達しました。
翼は厚くしなやかな薄膜の内に骨を基とした長い指を発生させ、これは新たな血管網の基礎となりました。翼は外見と機能が一般的な海鳥のものと一致する羽と、縮められるかぎ爪を手足に発生させました。タイプ-BE実体群はこのプロセスの間で様々な苦痛のレベルを示し、完了するのに2から5時間を要しました。変形終了後、新たに発生した翼は様々なタイプの短距離あるいは長距離飛行を可能としました。
月の通過の間、地球表面はその光と奇跡論的放出物に曝露しました。全ての曝露したタイプ-BE実体には同様の翼の生える変形が生じました。新たに翼の生えたタイプ-BE実体は増加した第六生命エネルギー(EVEs)を発し、40km/hを超える速度での飛行が可能となり、捕食性の振る舞いを示しました。
太平洋標準時の午後2時45分、鳥類部門の指示拠点である武装研究サイト-18が月面エリア-32から以下の通達を受信しました。
音声ログ
<ログ開始>
こちらは月面エリア-32所属の下級研究員のアルヴォ・ドリーセン、全ての財団チャンネルに通達しています。我々は完全な監禁状態にあります。機動部隊シグマ-6、すなわち"軽飛行機"はやられています。多様な異常ヒューマノイドたちが施設に侵入して (静止) 敵意を見せています。
鳥類部門へ: 月面エリア-32はロストしたものと考えられます。
昨日、月表面において奇跡論異常存在群を発見し、数時間が経過するとそれらは青く発光を始めました。その後はとても静まっていましたが、それから翼の生えたヒューマノイドの一群がSCP-120 ─ つまり、私たちの外への逃げ道から溢れ出したのです。私は副レベル3の研究施設、奴らから離れた地獄の道に配置されました。私は幸運でした。(静止) 同僚たちが同じかは言えません。シムリン博士と私は、彼女がEuclidクラスたちの収容状況の確認に向かうまでの攻撃の間は行動を共にしていました。彼女の信号は…すぐ後にロストしました。ここまでで3時間が経過しています。
[間。]
私は監視カメラ映像を確認しました。大体奴らが30体くらい?いました。奴らが現れたとき、奴らはすぐさまメインエントランスの攻撃を始めました。エージェントの1人が、彼自身と警備ボタンを護ろうと移動しました。奴らが彼に群がるまでに彼は奴らの数体を殴りつけ、それからそのクソッタレどもは彼を貪り始めました。奴らは彼の眼孔から目玉をもぎ取って、彼が叫び始めると、次は舌を引き裂きました。
思うに奴らは不休になっていて、ここに監禁されているようなものなのではないでしょうか?奴らは電気システムを噛み千切りに向かって、それらと施設全体の区画を機能不全に落としていました。奴らの1体が感電で衰弱すると、並ぶ次の1体がそいつを乗り越え残りのことを続けるのです。奴らは文字通り鳥頭なんです。
[間。]
上層のここで何が起こっているのかはわかりますが、下層では何が起きているのでしょうか?我々は混乱させられました。このこと全てにおいて最も最悪なことは、あの卑劣な長官のアワードーンが唯一の避難シャトルで逃げ出したという事実だと私は思います。あのクソ製品がぶっ壊れて爆発することを祈ります。
私はホイガル博士の更新を待ち続るつもりですが、それは本当なのでしょうか?あまり期待しないでください。サポートシステムは駄目になってますし、副次レベルのはあのバカげた鳥どもに群がられてますし、そのほとんどは山積みになって120の障害になっているのです。
人類やらなにやらが守れるよう頑張ってください。私の伝えられる限りでは、人々は守護を超えています。もし以前に何らかの希望があったなら、その全てはもうありません。私の唯一の勧告は、部門長の向けているものなのです。
<ログ終了>
新たに変形したタイプ-BE実体らは、500個体以上の群れとなって飛行しているところを観測されています。個人とグループ基準の両方で狩りが起こり、対抗関係にある群れ同士の間で穏やかな縄張りの侵略を伴っています。実体らは獲物を消費している際に下あごを外すことが可能となっており、口腔を元のサイズの約3倍大きくすることができます。負担にならない程度の残り物を噛む際には、肌と細胞組織は容易に伸ばすことが可能です。
これらの実体らが示す振る舞いの限界は、それらの他の鳥類(鳥類部門の職員を含む)に対する相対的な攻撃と観測時間が不足しているために、十分に文書化されていません。
8月10日更新: 月の奇跡論的放出物の放射が開始しておおよそ24時間が経過し、全タイプ-BE実体らのうち約90%が影響を受けています。地球の温度圏が余剰分の奇跡論的放出物により発生した、オーロラに似た虹色の大気現象を経験しています。建設されたモニュメントを取り囲んでいる影響を受けたタイプ-BE実体らは、自発的に発生した、モニュメントから生成された奇跡論的発生ポータルを経由して、地球から離れた移動を始めています。移動は個人基準で発生しており、その一方でポータル群は拡張的な展開モデルに基づいて外部へと拡散し始めています。
鳥類部門は全てのタイプ-BE実体群が一週間の期間内に地球を離れると見積もっています。これらのポータル群の出現と行先の調査が進行中です。 ポータル群は太陽系外惑星のURA-8047へと繋がっていることが確定しました(更なる情報は補足資料を参照のこと)。
実行された追跡行動: 以下は海洋格闘隊“カリュブディスCHARYBDIS”の熟練者の、EE-3570に対する最初の反応です。
映像ログ
注記: 海洋格闘隊“カリュブディス”は電脳的に補われた、中枢20として知られる組織の一部である4名の部隊である。各海洋格闘隊“カリュブディス”隊員により撮影された音声映像は以下のログに準拠している。“カリュブディス”エージェントは異常に影響されていない。このことは、彼らの地球外的な起源と訓練間で発達したミーム的硬化によるものであろうと、いくつかの他の効果によるものであろうと不明である。
イベントの開始に際し、機動部隊イータ-4(“立ち去れアバズレ”)が海洋格闘隊“カリュブディス”に、すぐさま前哨基地24-Bへと向かい、イベントが終了するまで留まるように助言した。前哨基地24-Bに向かっている際、海洋格闘隊“カリュブディス”はタイプ-BE実体群の圧倒的な力を伴う戦闘の間、エージェント・リア・レズニク(カリュブディス-3に指定)を置き去りにすることをやむなくされた。約4時間後、完全に変形したタイプ-BE実体群は前哨基地24-Bを発見した。
<ログ開始>
C-4-ハルキ: 隊長、奴らがメインエントランスに侵入しようとしてます。あれに対して俺たちは何かしてやれませんかね?[C-4はパンチをする素振りを見せる。]
C-1-クイン: C-4、イータ-4は俺たちに部屋の中で待機しろと言ったんだ。何か信じられないようなことが起こっているとわかったら、お前はそのパンチをお見舞いすることができる。わかったか?
C-4-ハルキ: 待ってください、これが俺が新しいドローンを持ってこなけりゃいけなかった理由なんです!エアコンの付いた壁の気持ちよさのうちに、あの変質者どもをぶん殴れるんです。[C-4はパンチをする素振りを続ける。]
C-2-ジョーダン: 本当にこのまま留まっておけと言われたのか、クイン?鳥頭がここに入ってくる方法を見つけたら、俺らサーディンズ21みたいに箱詰めになっちまうぞ。ここより外で面倒ごとがあったほうが良くないか?
C-4-ハルキ: 鳥頭どもと頑固野郎に挟まれちゃってませんか?あなたたちがどうかは知りませんけどね、死による優しい解放を俺は受け入れますよ。
C-1-クイン: [イータ-4に連絡を繋ぐ。]イータ-4、月はまだおかしいことになってるのか?
E-4指揮官-ケーシュラーヤス (司令部): その通り、だが……お前らのような奴らはその影響を受けてないらしい。
捕獲された実例はEE-3570-Aに指定され、サイト-18の異常ヒューマノイド棟に収容され、研究が行われています。
イベント開始から36時間後、以下が文書EE-3570に付記されました:
75名の鳥類部門職員、海洋格闘チーム“カリュブディス”、SCP-2785を含む財団の残留人員はサイト-18に配置されました。指令: 神の策略DIVINE RUSEがこの時点で発足しました。
補足文書: 以下は紀元前1900年頃のアシのパピルスの写本から引用された、残存している引用文です。文章はエジプトの神官文字を用いて書かれており、遺物サイト-62に収容されていました。
文章の対象物はURA-8074 SCP-3632とEE-3570を取り巻く現象を描写しています。鳥類部門はSCP-3632に到達する方法の草稿を作成し始めました。
8月11日更新: 当文書は全ての利用可能な通信チャンネルを介して、即座の解放を目的として注目されています。
注記: フレデリック・ホイガル博士の指示により、当文書をアクセスするためのクリアランスレベルは以下の通りに変更されました:
LEVEL 1/GENERAL
から
LEVEL 0/PUBLIC
もし未だに自身の本性を見せていない同士がいるのなら: お願いです、我々はあなた方の助けを求めています。
我々の後継者らへ: もしあなたが文書のみを見つけているのなら、我々は失敗したのでしょう。
中核は今、我々の道筋を求めている。我々が巣へと戻るまで。
タグ: scp unclassed 鳥 人間型 惑星 月 サメ殴りセンター doomsday2018
アイテム番号: SCP-xxx-JP
オブジェクトクラス: Safe
特別収容プロトコル: 全てのSCP-xxx-JP実例はサイト-81██の低危険度物品収容ロッカーに、不透明なケースに収められた状態で保管されています。SCP-xxx-JPの持ち運びは全て生物学的に女性である職員のみが行い、SCP-xxx-JPを男性職員が視認した場合はすぐさま記憶処理を施す必要があります。SCP-xxx-JPに描かれている図を詳説することは禁止されています。
SCP-xxx-JPを利用する実験は、セキュリティクリアランスレベル2/xxx-JPを保持する職員の許可を得て、該当職員の監視の下で行わなければなりません。前述の特殊クリアランスは、当オブジェクトの研究に関与している生物学的に女性である職員のみに付与されています。
未回収あるいは新たなSCP-xxx-JP実例の存在が確認された場合、機動部隊ぐ-0(“ノエル”)が派遣され、オブジェクトの回収並びにオブジェクトに関与した人物の確保や記憶処理などを行います。この機動部隊は、生物学的に女性である隊員のみで構成されます。
説明: SCP-xxx-JPはおおよそ6 cm× 9 cmの紙片であり、素材には一般に市販されている木材パルプ紙が用いられています。一方の面には限定的な認識災害をもたらす図が描かれており、もう一方の面に特記すべきことはありません。この図は[認識災害のため削除済]。図の描画には、後述するPoI-xxx-Aの血液を油性ペンのインクに混ぜたものが使用されていることが判明しています。全てのSCP-xxx-JP実例は、市販されているフェルトを日本の寺社で主に配布されている"お守り"の形状に似せて加工したものに、数回折りたたんで収められた状態で発見されています。
SCP-xxx-JPに描かれている図を生物学的に男性である人物(以下"曝露者")が直接的あるいは非直接的に視認する、あるいは説明を受けて図を正確に想像することで、曝露者は異常な性的興奮を経験します。視認した際、曝露者はSCP-xxx-JPに描かれている図に対する違和感などを抱かないことが判明しており、自身が性的に興奮している原因を認識していません。曝露者はすぐさま、自身の配偶者や恋愛関係にある女性との性交を試みたり、何らかの方法での自慰を行おうとします。それらの行為によって曝露者が性的絶頂を経験すると、それと同時に不整脈が発生して心不全により死亡します。
特筆すべきこととして、不整脈が発生する際の曝露者の心筋の律動は、性的絶頂時の骨盤周辺の筋肉の収縮リズムに同期しています。そのため、観測上は性的絶頂の終了に伴って曝露者の心筋が律動を止めているように見えます。現在のところ、不整脈発生後に意識を失った曝露者の蘇生の試みが成功したという報告は存在しません。SCP-xxx-JPの影響は、曝露者が曝露後に初めて性的絶頂を経験する前に記憶処理を施すことで除去可能であることが判明しています。また、勃起不全の男性がSCP-xxx-JPの影響に曝露した際は、一時的な勃起機能の回復が見られます。ただし、記憶処理を施されることで該当曝露者は再び勃起不全に陥ります。
発見: 現在発見されている全SCP-xxx-JP実例は、2016/12/24の深夜から翌日早朝にかけて茨城県██市で発生した、7件の男性の性交死22事件(現在は財団内で"インシデントxxx-JP"とされている)の調査の一環で回収されました。当時全ての事件現場において、死亡した人物が男性であることとその死因が急性心不全であったことが確認されており、また全ての現場でSCP-xxx-JPが封入された"お守り"型の装飾品が警察機関により回収されていました。このことが財団の注意を惹き、死亡した男性とのパートナーであった女性らへのインタビューと、SCP-xxx-JPの収容が行われました。女性らへはインタビュー終了後に記憶処理を施し、財団エージェントによる監視の下で解放しています。現在のところ、女性らに異常は見られていません。 補遺xxx-JP.3を参照してください。
また、女性らへのインタビューからPoI-xxx-A(永倉真希)の関与が浮上し、該当PoIの確保が行われました。女性らの証言から、2016/12/24の17時ごろにPoI-xxx-Aが██市の繁華街においてSCP-xxx-JPが封入されたお守りを配布していたことが判明しています。加えてPoI-xxx-Aの証言から、作成されたSCP-xxx-JPは現在発見されている7個のみであるということが判明していますが、証言の信頼性が低いことから現在も捜索が行われています。
補遺xxx-JP.1: 以下はインシデントxxx-JP被害者女性の1人である篠田愛氏へのインタビュー記録の音声転写です。
インタビュー記録xxx-JP.5
日付: 2018/12/26
対象: 篠田愛氏
インタビュアー: 北海棠博士
<記録開始>
北海棠博士: こんにちは、篠田さん。私は北海棠と言うものです。先日の件、お悔やみ申し上げます。
篠田氏: いえ、その……。ありがとうございます。
北海棠博士: では、インタビューを始めていきます。まず先に、12月24日の夕方5時以降に起こったことを詳細にお聞かせ願えますか。
篠田氏: わかりました。あの日の夕方ごろ、近くのコンビニに彼とケーキを買いに行ったんです。クリスマスイブだし、売り切れる前に早く行こうって。それでケーキとワインを買いました。
無関係な事柄の説明が続くため省略。
篠田氏: ……それで家に帰る途中で、女の人に声を掛けられたんです。その人は私にお守りを渡してきました。確か"とっておきのおまじない"を込めたって言ってたような……。それであの人、お守りの中には最強の精力剤が入ってるって言ったんです。ちょっと怖いなぁって思ったんですよ。でもなんだか、無理矢理返すのも申し訳なかったので、家に帰ってからこっそり捨てちゃえってことで持ち帰りました。
北海棠博士: そのお守りの中身は見ましたか。
篠田氏: いえ。確かあの女の人、中身を見ていいのは男だけだって言ってたので。なんで律儀に守ってたんでしょう、私……。
北海棠博士: それで、帰宅後から彼の死までに起こったことは何かありましたか。
篠田氏: そうですね。帰ってからクリスマスのご馳走ってことで色んなものを食べました。その後彼と二人でテレビを見てたんですけど、突然彼が私のことを押し倒して……。その、ちょっと言いにくいです。
北海棠博士: ああいえ、無理に全て言わなくても結構ですよ。
篠田氏: ありがとうございます。まあ……そういうことがありました。押し倒してくる前に、彼はお守りの中身を見てたんですよ。そこから本当に人が変わったように「頼む、やらせてくれ」なんて息切らして言い始めて、その……始まったんです。それで、彼が果てると同時に胸を押さえて苦しそうにして倒れ込んできて、そのまま……。まさか他の場所でも同じことが起きてるだなんて思ってませんでした。
北海棠博士: わかりました。当時の状況を把握することが出来ましたので、我々としては満足です。では、これでインタビューを──
篠田氏: あの、すみません。
北海棠博士: どうなされました。
篠田氏: あのお守りの中身って、何か紙切れのようなものだったのは見たんですよ。折りたたまれて入ってましたよね。それで、その紙には何が書かれていたんですか。どうしても気になってしまって。
北海棠博士: ……知らない方が良いかと。
<記録終了>
補遺xxx-JP.2: 以下はPoI-xxx-A(永倉真希)へのインタビュー記録です。
インタビュー記録xxx-JP.A
日付: 2016/12/27
対象: PoI-xxx-A
インタビュアー: 北海棠博士
<記録開始>
北海棠博士: さて永倉さん。なぜあのようなものを作ったのか教えて頂けますか。
PoI-xxx-A: そりゃ……嫉妬ですよ。
北海棠博士: 嫉妬。
PoI-xxx-A: ええそうです。私は生まれてこの方彼氏など持ったことないんです。友達はみんな彼氏と一緒にいるからーとか言って、誰一人都合の合う人はいなかったから、寂しさやら悔しさやらで感情がゴタゴタしてたんですよ。だからこそ余計に、クリスマスにカップル共がイチャイチャイチャイチャしてるのが本当に気に食わなく感じました。それで、まあ、ほとんど悪ふざけです。冷やかしみたいなものでした、アレを作った動機は。リスカ23ばっかりするのも飽きましたし……。
北海棠博士: わかりました。あのお守りを作成する際に、何か特別に行ったことなどはありますか。
PoI-xxx-A: 特別……それっぽく自分の血を混ぜたインクを使って、中身を書いたくらいです。あとはフェルトを百均で買ってきてちょいと……。
北海棠博士: 何か他に、儀式的なことなどは行いませんでしたか。
PoI-xxx-A: 儀式的、と言われても本当にそれくらいのことしかしてないですよ。強いて言うんだったら、相当強い妬み嫉みの思いを込めたくらいです。
北海棠博士: なるほど。
PoI-xxx-A: それに、私はちゃんと言いましたよ。カップルたちに。
北海棠博士: 何をですか。
PoI-xxx-A: “とっておきのおまじない”だって。
北海棠博士: ……つまりどういうことですか。
PoI-xxx-A: ほら、おまじないって“お呪い”って書くんですよ。いやぁ本当に、カップルたちが“とっておきのおまじない”だって聞いてなんだかんだで幸せな顔して歩いていくのは、あの時は酷く滑稽に思えましたよ。それが呪いだなんて知らずに。(弱い笑い声)
北海棠博士: では、被害者男性らを殺害することが目的であのお守りを作成した、と言うことですね。
PoI-xxx-A: いや、まさか……(沈黙) まさか、本当に人が死ぬなんて思ってませんでしたよ。だってあんな……あんなふざけたこと書いただけの紙切れで、人が……。でも、本当にそれが呪いが原因なら、何としてでもしっかりと罪は償いたいと思っています。償わせてもらえるとは思ってませんけど、私なりに何かしらをしないといけないとは感じています。
北海棠博士: 意図して男性を殺害していたわけではないのですね。
PoI-xxx-A: そうです!私がお守りを作っているときに思ってたことは、別に“男を殺す”ってことではありませんでした。私はアレを作りながら、単に“恋人たちの幸せの破滅”を願ってました。幸せの絶頂から叩き落とされますようにって……。無責任なのは重々分かっていますが、正直言ってあのお守りのせいで何が起こるかなんて、私には想像つきません。本当に彼女たちには、なんと謝ったら……。ごめんなさい、ごめんなさい。
PoI-xxx-Aが泣き始め継続が困難となったため、インタビューはここで終了した。
<記録終了>
補遺xxx-JP.3: SCP-xxx-JP曝露者と性交をしたことで妊娠していた4名の一般女性と、検証のために妊娠したDクラス職員2名の全員が流産したことが発覚しました。SCP-xxx-JPとの因果関係が疑われていますが詳細不明です。
付録: 以下はSCP-xxx-JP実例を撮影した画像です。閲覧にはセキュリティクリアランスレベル2/xxx-JPが必要です。

SCP-xxx-JP
アイテム番号: SCP-xxx-JP | Level 4/xxx-JP |
オブジェクトクラス: Euclid | Classified |
特別収容プロトコル: SCP-xxx-JPは現在監督評議会命令により出動待機状態とすることで収容を行っています。SCP-xxx-JPの活動によるものと思われるデータベース上の異常は全て報告される必要があります。SCP-xxx-JPが当報告書へアクセスすることを防ぐため、当報告書の閲覧はクリアランスレベル4/xxx-JPを保有する職員のみに制限されます。
新たなSCP-xxx-JPが確認された場合、他のSCP-xxx-JPと同様に監督評議会命令による待機を命じて収容を行います。
説明: SCP-xxx-JPはデータ上の活動痕跡はあるものの、実際には存在しない機動部隊の総称です。SCP-xxx-JPの活動痕跡は全て結果としてのみ出現するため、オブジェクトに実体があるかどうかは現在のところ判明していません。SCP-xxx-JPは現状では4つ発見されていますが、そのデータ上の駐屯サイトは全て存在していないものです。以下はそれらをまとめた表です。
識別番号 | データ上での駐屯サイト | 機動部隊名 | データ上での活動記録 |
---|---|---|---|
SCP-xxx-JP-1 | サイト-81JXQ | む゜-1(“ビール爆弾”) | SCP-████-JP、SCP-████-JP、SCP-████-JPの収容に貢献。 |
SCP-xxx-JP-2 | サイト-991 | Thy-3(“夜空コーヒー”) | SCP-███、SCP-████の収容に貢献。 |
SCP-xxx-JP-3 | サイト-CN-50231 | Yyt-CN-5(“茄子色の茄子”) | SCP-CN-███の収容作戦で壊滅。以降活動痕跡は発見されていない。 |
SCP-xxx-JP-4 | サイト-メセココケアイ | Xjt-7(“消しゴムピザ”) | SCP-███-FRの収容に貢献。 |
SCP-xxx-JPを放置した場合その活動報告がデータベース上に出現し、多くの場合新たな異常存在の収容という結果を伴います。新たな異常存在が収容されるまでの過程を認知することは現在のところ不可能であるとされており、該当存在のうち自我を持つ異常存在へのインタビューでは必ず"気づいたら収容されていた"という旨の答えが得られます。
補遺xxx-JP: 発見
05がカッコよく登場する予定。
3/941-JP LEVEL 3/941-JPCLASSIFIED |
![]() |
アイテム番号: SCP-941-JPオブジェクトクラス: Pending |

鏡沢小学校
特別収容プロトコル: 鹿野辺村とその周囲1kmの範囲はエリア-941に指定され封鎖されています。封鎖区域には警備員5名が常駐し、侵入を試みる一般人を発見次第拘束し、記憶処理を施したのち解放します。
エリア内に再出現した人物は全員確保し、財団施設にて保護観察を目的に収容します。現在のところ、それらの人物を解放する目途は立っていません。
説明: SCP-941-JPは長野県鹿野辺村(以下"エリア-941")で発生する人間の消失現象です。調査によると、SCP-941-JPは2005/4/11に初めて発生したものであり、それ以前に同様あるいは類似する現象は発生していなかったことが判明しています。また、2005/4/11にエリア-941に滞在していた人物は全員当現象に曝露し消失したものと思われます。ただし、それらのうち数名24が不定期にエリア-941の周囲1km以内に再出現しています。この原因は判明していません。
深夜0時の時点でエリア-941内に滞在している人物はSCP-941-JPの影響を受けます。Dクラス職員を用いた調査から、消失した人物はSCP-941-JP-Aに指定される異空間に転移していることが判明しています。
SCP-941-JP-Aはエリア-941北部に位置する鏡沢小学校25の内装に酷似していると思われる異空間です。鏡沢小学校自体に異常性は見られておらず、SCP-941-JP-Aと鏡沢小学校との関連性は不明です。また、小学校内部の調査において、一階西側突き当りの壁が実際の間取りと一致しておらず、その壁を破壊したところ地下へと続く溶接されたハッチの蓋26が発見されました。ハッチをおよそ10m降りきった場所にある部屋の周囲にはキューブ状の独房が7つ存在していますが、いずれにも何かが入っていた痕跡は見つかっていません。それぞれの独房には"救済 - (1~7までの数字)"と刻まれた金属製プラカードが取り付けられています。
エリア-941に再出現した人物は「悪夢を見ていた気がする」と述べており、その内容の大まかな一致点は"鏡沢小学校で何かに追いかけられる"というものです。ただし、全ての人物はそれ以上の内容を記憶していません。
補遺941-JP.1: SCP-941-JP-Aの発見経緯
2005/4/14にエリア-941にDクラス職員(D-6663)を侵入させ調査を行っていた途中、村人である槙野██氏と津田████氏が再出現が確認され、両名とも保護されました。その後継続して調査を行っていたところ、深夜0時になった時点でD-6663のGPS反応及びD-6663の消失が確認されました。翌日の2005/4/15、蔵田██氏がエリア内に再出現し、保護されました。
2005/4/16、7名の村人とともにエリア-941にD-6663が再出現しました。このとき出現した人物は全員"何かに追いかけられる悪夢を見ていた気がする"と述べています。消失時、D-6663はカメラを携帯していましたが、再出現時には原因不明の故障を起こしておりデータは全て破損していました。これらのデータの復元には未だ成功していません。
以下はD-6663が持ち帰ったメモです。筆跡と内容からD-6663が書いたものであると推定されていますが、D-6663は記憶にないと答えています。このメモの内容からSCP-941-JP-Aの存在が判明しました。
記録941-JP-い
カメラがつかなくなったからメモを取ることにした。動画が消えてなけりゃいいんだが。
気付いたら学校のようなところにいて、知らないやつにたたき起こされた。そいつが言うには、ここは鏡沢小学校というらしい。どういうことかは分からないが、この村の全員が気付いたらこの場所にいたとのことだった。脱出しようにも扉も窓も開けることが出来ないどころか壊すこともできなくて閉じ込められているらしい。ここには異常な何かがいて、人を見つけ次第襲ってくると言っていた。逃げないといけないようだ。
記録941-JP-ろ
実際に見つけてしまった。リコーダーを吹いているかっぱのような奴だった。あれはどう考えても俺のことを見つけて向かってきていた。きもちわるい。最初に俺のことを起こしてくれた人は鹿野というらしい。鹿野さんに聞いたのだが、ここにいる異常な奴らは数人の村人が対抗して殺したらしい。念のため、異常な奴らの特徴を書いておく。
1.音楽室にいる、顔の割れた女。鹿野さんが後ろから椅子で殴ったら割れてしまったらしい。
2.図工室で転がってたサッカーボールくらいの目玉。蔵田というおっさんが踏みつけて潰してしまったらしい。
3.職員室にいた爪の長い血まみれの男。男数人で倒そうとしたらしく、実際殺せたがそのとき槙野と津田って人が男に殺されたそうだ。死体が残っていた。
4.歌いながら追っかけてくる人体模型。これも椅子で殴ったら壊れて動かなくなったらしい。ただ、このっ小学校に人体模型は置いてないらしくて、どこから現れたのかわからないんだとか。
5.リコーダーを吹く河童。人を見つけ次第追っかけてくるらしい。ただ、夜の内しかいなくて普段は見つけられない。
6.包丁を持った千手観音。明らかにヤバイのはこいつなんだとか。今のところみんな怖くて近づけてないと。
7.子供くらいの大きさの日本人形。近づくほど頭痛がしてくるから今のところ攻撃しないで保留してると聞いた。丁度七体いるわけだから七不思議に関係してるんじゃないかと聞いてみたが、少なくとも鹿野さんはそんな話一度も聞いたことが無いと言っていた。
記録941-JP-は
今日は多分4月15日。ここにいると全く腹が減らないんだ。とりあえず何かしないといけないと思うから校舎を回ってみた。
俺が確認した感じだと、一階に河童がいて、二階に包丁千手観音と日本人形がいた。千手観音以外は扉を開けられないらしいから、いろんな教室に村人たちが隠れていた。ひとまず気をつけるのは千手観音っぽいな。あった人たちに七不思議のことを聞いてみたが、やっぱり誰も知らないと言っていた。
ただ、今起きていることについて、ある爺さんが有力そうなことを教えてくれた。昔この小学校にあった七不思議のひとつに「小学校が寂しくなると、満足するまで人を閉じ込める」というものがあったそうだ。何か関係があるのではないか?
さっき一回の職員室でおっさんが自殺した。見に行ったが確かに、首を吊って死んでた。とりあえず、子供や女たちに見せるわけにはいかないだろうと男たちでおろした。やっぱり死にたい気持ちはわからないでもないが、諦めないでどうにか脱出方法を見つけたほうがよいだろう。
おっさんの名前は蔵田だと聞いた。目玉のお化けを踏み潰した人だったようだ。メモしておく。
さっき気づいたんだが、冷静に見るとかっぱたちの足がめちゃくちゃに遅い。多分歩いてても逃げられるくらいだ。今のところ例の2人しか殺されてないらしいが、なんとなくそのことに納得がいった。そりゃそうだ、遅すぎて追いつかれないんだから。とはいえ油断はできない。
記録941-JP-に
家庭科室にいた雨宮って男から聞いたことだ。どうやら明日、村人の男たちで河童どもを殺しに行く計画を立てているという。何でも、相手が殺せるとわかっているのだから、先に退治してから脱出方法を探した方がいいかららしい。確かに俺もそう思った。
とりあえず明日、計画に参加する。
もしかしたら何か秘密があるんじゃないだろかと思って、河童がずっと吹いてるメロディを音楽に詳しいって女にメモしてもらった。その女いわく、音楽室にいた化け物も同じメロディをずっと繰り返してたらしい。正直ずっとアレを聴かされるのはキツイ。気が狂いそうだ。
記録941-JP-ほ
16日になった。既に職員室に男たちが集まっている。日が昇ったらすぐ、かっぱから順に殺しに行くらしい。不安だがやるしかない。
とりあえず、河童と日本人形は簡単に殺すことができた。河童に関しては、俺が椅子で殴って殺してやった。感覚としてはまるでつぼが割れたような、死ぬというより壊れるって感じだった。あと残っているのは千手観音だけ。何となくだが行ける気がしてきたぞ。
以上のメモの内容と再出現した人物を照らし合わせた結果から、SCP-941-JP-Aには何らかの異常な実体がおり、それらの実体に殺害されることで、もしくは単に死亡することでSCP-941-JP-Aから脱出することが可能であると推定されました。このため、SCP-941-JP-AにDクラス職員を送り込み、内部にいる人々を何らかの方法で殺害させることで救出する提案が出されましたが、確実性が無いことから保留となっています。
補遺941-JP.2: 異常性の消失
2005/4/17以降、SCP-941-JPの発生が見られなくなりました。このことについて現在のところ、SCP-941-JP-A内にいる異常実体が全て無力化されたことにより、SCP-941-JPも無力化されたという仮説が立てられています。以上の理由からSCP-941-JPのオブジェクトクラス分類は現在審議中です。
SCP-941-JP-A内に取り残されている人々の救出方法は未だ確立されていません。
補遺941-JP.3: インタビュー記録
以下は下島██氏へのインタビュー記録です。このインタビューは、氏がSCP-941-JP-Aからの再転移後より睡眠時に見始めた夢に異常を訴えたため行われました。
ログ941-JP.1
インタビュアー: 山田研究員
対象: 下島██氏(以下"下島氏"と表記)
注記: 下島氏は2005/4/16に再出現した人物の1人である。
[記録開始]
山田研究員: では下島さん。その夢について聞かせてください。
下島氏: はい。この夢は毎晩見ています。私は恐らく、鏡沢小学校の中にいて、大量の包丁を握っています。手がいっぱいあるようなのですが、鏡がないので自分がどんな姿をしているのかわかりません。そしてとても体が重いのです。まるでずっと運動と言うか、体を動かしてないのにいきなり運動し始めたかのように。もっとわかりやすく言うなら……(溜め息) すみません、うまく例えられません。とにかく体が動かないのです。
山田研究員: 続けてください。
下島氏: 目もよく見えないのですが、どうやら他にも誰かが学校の中に居るのです。人ですね。子供だったり大人だったり、いっぱいいます。その人たちを見ると……私はおかしくなってしまったのかもしれません。(沈黙)
山田研究員: どうかなされましたか。
下島氏: いえ、すみません。その人たちを見ると、頭の中にあのメロディが流れてくるのです。
[下島氏が歌う。その旋律はD-6663が持ち帰った楽譜のものに一致していた]
下島氏: (溜め息) そして、その人たちを心の底から殺したくってたまらなくなります。殺したいのです、なんとしてでも。ですが結局夢の最後に、私自身がその人たちに殺されて目が覚めます。私は全力で包丁を振り回してその人たちを殺すのですが、それでも……人の数が多すぎるのだと思います。
山田研究員: わかりました。その人々について、何か心当たりはありませんか。
下島氏: そうですね。私にとどめを刺すのは、あれは、私です。私は最後、私に殴り殺されます。
山田研究員: ……それはつまり、どういうことですか。
下島氏: すみません。私にはわかりません。どうして自身に殺されないといけないのかなんて。
山田研究員: わかりました。これでインタビューを終了──
下島氏: 待って下さい。あの、そうです。あと、(溜め息) 目が覚める時に最近よくこう思うようになったのです。
[下島氏が俯き沈黙する]
山田研究員: 下島さん?
下島氏: ……助けてあげられなかったって、思うんです。
山田研究員: 助けてあげられなかった、ですか。
下島氏: 私は一体、何に後悔しているのでしょう。どうして毎朝、涙が出るのでしょう。夢で殺されることが怖いからなのか、それとも悲しいからなのか、私には……わかりません。
[記録終了]
以上のインタビュー後の調査で、再出現した人物のうち数名が自身に殺される夢を見ていることが判明しました。例として蔵田██氏は"自身に踏み殺される"夢を、D-6663は"リコーダーを吹いていたところ自身に殴り殺される"夢を見ています。また、この夢は記憶処理を施された場合においても見ることが確認されており、SCP-941-JPとこの夢の関連性は調査中です。
アイテム番号: SCP-xxx-JP
オブジェクトクラス: Safe
特別収容プロトコル: 現在SCP-xxx-JPの入り口をコンクリートで塞ぎ、内部への侵入を不可能にしています。SCP-xxx-JPへの侵入の試みは許可されません。
説明: SCP-xxx-JPは██県███山に存在していた███村跡地にある洞窟から侵入可能な空間です。洞窟の奥に存在する階段をおよそ地下15mまで降りた地点に位置する岩製の扉を開くことで、SCP-xxx-JPにアクセスすることが可能です。扉には日本語で”怪奇部門”と刻まれた金属製の小さなプラカードがボルト留めされています。SCP-xxx-JPの内部構造は岩壁の一本道であり、およそ800mの距離があることが判明しています。途中に照明器具と思われる機械が複数取り付けられていますが、その全ては稼働していません。また、内部の温度は常に-16℃に保たれています。
侵入者がある程度内部を進むと「何らかの懐古の念」と「更に奥へと進みたい欲求」を抱くようになり、およそ500m進んだ時点で自身の意思でSCP-xxx-JPから脱出しようとせず前進を続けるようになります。この精神影響の根本的な原因は不明です。
███村ではSCP-xxx-JPの存在する洞窟は「二度と帰れない場所」として恐れられ、近づく村人はいなかったことが確認されています。ただし、この風習の起源は不明であり、関連資料などの情報は一切発見されていません。また、SCP-xxx-JPの内部探査記録から[削除済]との関連性が指摘されましたが、明確な情報は得られていません。
補遺xxx-1: 探査記録
初回内部探査記録
[以下の探査記録はSCP-xxx-JPの発見時に行われたものである。SCP-xxx-JP内部への侵入はD-4320が担当し、カメラを持った状態で外部と連絡をしながら探査を行った]
[記録開始]
D-4320 (侵入直後): 真っ暗で何も見えないな。
██博士: 手元のライトで照らしながら内部を進み、何かを発見したら必ずカメラに映してください。
D-4320: わかった。
[暫くの間無言でD-4320が歩く]
D-4320 (侵入から約100m前進): しかしかなり寒いな。何か冷房でも点けてるのか、ここは。
██博士: 何かありましたか。
D-4320: そうだな、ちょっとだけなんだが地面や壁が凍ってるように見える。時々滑るな。それ以外は特に言うことはない。
██博士: わかりました。そのまま前進を続けてください。
[D-4320が前進する]
D-4320 (侵入から約250m前進): さっきから床がツルツルでよ、気をつ── (D-4320が滑るように転び、呻く) ああ、いってえなクッソ。何かにつまずいた。なんだよこれ、[編集済]28か?
██博士: D-4320、大丈夫ですか。
D-4320: 俺は問題ないが、なんだ、ライトが消えかかってる。壊れちまったのか?
██博士: 了解です。気をつけて前進してください。
D-4320: (溜め息) わかった。
[D-4320が前進する。途中、いくつかの玩具と思われる物体が壁や床に氷漬けになっているのが散見される]
D-4320 (侵入から約500m前進): 博士、何といえばいいんだか、こう、懐かしくなってきた。
██博士: 懐かしく?
D-4320: ああ、何というか心が軽く締め付けられるというか、上手く例えられないんだが、とにかく懐かしい。いいよな、あの頃は本当に良かったよなぁ。毎日がとっても楽しくてよ──
██博士: "あの頃"というのは?
D-4320: ああそれは、あー……なんだ、俺は何の話をしているんだ。博士、何かがおかしい。俺は、何に対して懐かしくなってるんだ?
██博士: 精神影響の兆候が見られるようです。D-4320、一度戻ってくることを許可します。ライトも他のものに交換しましょう。
[沈黙が続く]
██博士: D-4320?
D-4320: いや博士、その必要はないんだよ。
██博士: それは、なぜですか。
D-4320: だって僕はもっと見たいんだ。もっと、もっと楽しいものを!
[D-4320が突然走り出す]
██博士: D-4320、いったん戻りなさい!
[D-4320は指令を無視して走り続ける。その間何度も繰り返し滑り転ぶが、D-4320は継続して走りながら「懐かしい」「楽しい」などといった旨の発言を大声で繰り返している。D-4320が進むほどに小さな物体がひしめきあうような"ガラガラ"という音が聴こえてくる]
D-4320: (侵入から約800m前進): (笑い声) 楽しい!すごい!(不明瞭な発言)
[突き当りの広間のような場所に出る。ここには透明なキューブ状の部屋がいくつか見られ、そのうち1つを除く全てに玩具と思われる物体が詰まっている。恐らくここがSCP-xxx-JPの最深部と考えられる。地面には大量の玩具と思われる物体が落ちている]
D-4320: ただいま!
[D-4320が一番奥にある壁の壊れた部屋へと侵入する。非常に大きい"ガラガラ"という音が発生しているが、カメラは何も映していない]
D-4320: (甲高い笑い声)
[ここで映像が停止し、GPS反応は途絶えた]
[記録終了]
下書きココマデ
現在の構想:
怪奇部門の施設。閉じ込められているのは異常なおもちゃの塊。あくまでも173-JPではなく、おもちゃの塊であることが重要。本当に仄めかしてるだけであって決して173-JPが閉じ込められてるわけじゃない。おもちゃの塊が動かないようにそれぞれの部屋は極低温に保たれ、オブジェクトは氷漬けにされている(と言うことにする予定)。一個部屋が壊れてるがために漏れ出した部屋の中身の影響でDクラスは精神影響を受けてしまっている。
内部に入った人間は幼児退行の兆候が表れる(精神影響)。その原因は不明。多分173-JP同様音が原因なんだろうけど、それは明かされないまま他の怪奇部門施設同様塞がれてしまう。Dクラスがどうなっちゃったのかは書きたくないけど、もしかしたら書くかもしれない。
SCP-xxx-JPは██県███山に存在していた███村跡地→173-JPのディスカにある「SCP-173-JPの起源が山奥のとても辺鄙なひなびた村だったため、村人の縁者や巨大化したSCP-173-JPの目撃者が非常に少なく、記憶処理や情報の隠蔽が近隣一帯程度への実施で済んだのは大変な幸運でした。」より。既に跡地ということで、その村は現在存在していない。(時間軸のずれ)
[削除済]との関連性が指摘されましたが、明確な情報は得られていません。→173-JPにもある表記。この[削除済]の内容が173-JPではこのオブジェクト、このオブジェクトでは173-JPで、怪奇部門絡みなら理由を書かずに消されてても不思議ではないかなと。
もしプラカードがあるとすれば、その名称は「おもちゃ箱」。子供にとっての夢であるおもちゃが氷漬けになっているからタイトルは"凍幻郷"。
タイトル:悪性新生命体
掲載時につけられていたタグ:euclid scp-jp 人間型 自律 自我
アイテム番号: SCP-050-JP
オブジェクトクラス: Euclid
特別収容プロトコル:
SCP-050-JPは生物サイト-8103の、完全気密無菌収容室に収容してください。収容室の出入り口は消毒エリアを挟んだ二重構造にし、入室の際はレベル4耐バイオハザードスーツを着用してください。収容室への入退室の際は、いかなる場合でも必ず消毒エリア内で5分間対生物消毒液を噴霧するようにしてください。SCP-050-JPは専用のベッドに寝かせ、毎日レベル5以上の監督職員が算出した量のブドウ糖-アミノ酸混合液を点滴してください。監督職員の指示に応じて適宜ビタミン溶液や、抗がん剤の投与、組織サンプルの採取を行ってください。SCP-050-JPの精神安定のため、担当職員は点滴の取り換えや各種処置を行う間、「そのうちよくなる」などあまり期待させすぎないような励ましの言葉をかけてください。SCP-050-JPが娯楽を要求した場合は、防水プレイヤーでSCP-050-JPの収容以前に発表された音楽などを聞かせてください。
SCP-050-JPとの対面中に耐バイオハザードスーツが破損し、SCP-050-JPに直接接触、あるいは膿汁を吸引してしまった場合は、必ず監督職員に報告し、適切な治療を受けてください。
本特別収容プロトコルは、レベル4以下の職員には漏えいしないでください。本収容プロトコルをレベル4以下の職員が目にした場合は、クラスB記憶処置を適用した上で配置換えを行ってください。
SCP-050-JPは生物サイト-8103の、完全気密無菌収容室に収容してください。SCP-050-JPへの給餌やサンプル採取は、レベル4以下の担当職員に命じて行い、この特別収容プロトコルが適用される職員はSCP-050-JPと対面しないでください。給餌用の点滴液の量は、SCP-050-JPの総重量からBWSカロリー計算式29を用いて算出してください。採取されたSCP-050-JPの組織サンプルは、レベル5以上の職員のみが研究目的で使用することができます。SCP-050-JPの組織サンプルの扱いは、レベル5生物災厄封じ込めプロトコルに準拠してください。レベル4以下の担当職員がSCP-050-JPと直接接触した恐れ、もしくは職員からの申告があった場合は、退室の際の消毒後に担当職員を解雇してください。
説明:
SCP-050-JPは██████という日本人男性です。██████氏はもともと5種類の悪性新生物を患っていましたが、独立していた腫瘍が一つに融合し肥大化しています。現在、SCP-050-JPの全重量は225kgですが、その80%が腫瘍の重量です。SCP-050-JPの腫瘍の大部分は胴体に集中しており、彼の消化器は機能が停止しています。また、SCP-050-JPの免疫系が機能停止しているため、SCP-050-JPは無菌環境にて収容し、面会をするには必ず数分間の消毒を受ける必要があります。消化器の機能停止により、SCP-050-JPには点滴にて栄養が与えられますが、その大部分が腫瘍に吸収されており、腫瘍に侵されていない彼の四肢や顔は非常にやつれています。現在、SCP-050-JPが何故生存していられるか、何故彼の腫瘍の生命力が強靭なのであるかについて、レベル5以上のSCP-050-JP専属職員により研究がすすめられています。
なお、SCP-050-JPの腫瘍に蓄積された膿汁には、腫瘍内部で生成された老廃物が蓄積しており、直接接触により何らかの症状を生じさせる恐れがあります。そのためSCP-050-JPとの対面中に耐バイオハザードスーツが破損するなどした場合は、レベル5の監督職員にその旨を報告し、適切な処置を受ける必要があります。
SCP-050-JPは██████という日本人男性(SCP-050-JP-2と指定)が患っていた5種類の悪性新生物が融合して生じた群体生命体です。現在、SCP-050-JP-2の胴部にて細胞ごとに神経系や消化器、肺胞などの役割分担を行いながらコロニーを構築し、宿主の4倍に及ぶ重量を有するまでに成長しています。SCP-050-JPの特異性は、SCP-050-JP自体に何らかの意識、あるいはSCP-050-JP-2の意識が宿っている点と、SCP-050-JPの構成細胞(SCP-050-JP-1と指定)レベルでの強靭な生命力にあります。
まだ単なる腫瘍だと思われていたSCP-050-JPをSCP-050-JP-2と共に収容してから2ヶ月後、SCP-050-JP-2の脳波が完全に停止したことが、確認されました。心拍、呼吸は正常なため、財団職員が様子を見るために駆け付けた所、SCP-050-JP-2は脳波が停止しているにもかかわらず、普段通りの受け答えをして見せました。その後、SCP-050-JP-2の腹部に生じた巨大な腫瘍を検診したところ、その内部にある種の神経系や循環器系が認められ、腫瘍自体が一つの生命体であることが判明しました。
単体のSCP-050-JP-1は、有機物で構築された別の物体に対し非常に攻撃的に振る舞い、積極的に吸収を図ります。複数のSCP-050-JPが存在すれば、互いに結合して組織を形成し、全体で機能する一つの生命体のように振る舞ってより多くの有機物を吸収しようと行動します。SCP-050-JP-1との直接接触による人体への侵食の可能性を考慮し、SCP-050-JPと接する場合は耐バイオハザードスーツの装着が規定されています。SCP-050-JPと対面している職員の耐バイオハザードスーツが破損した場合は、必ず消毒エリア内で解雇し、スーツの残骸と共に摂氏1200度以上の熱で焼却処分してください。SCP-050-JP-1は一般的な癌細胞と同じく、熱や放射線、化学薬品などに弱いという報告が出ています。しかし、組織化されたSCP-050-JP-1は全体を一度に死滅させない限り、耐性を獲得したSCP-050-JP-1によって組織全体が再生されます。現時点で、SCP-050-JPは7種類の抗がん剤に対して耐性を獲得しています。
SCP-050-JPは職員との対話において、宿主であるSCP-050-JP-2のように振る舞っています。SCP-050-JP-2の脳波は停止したままのため、SCP-050-JPが有する神経系がSCP-050-JP-2の人格を受け継いでいる、あるいはSCP-050-JP-2の人格に擬態していると考えられます。神経系の発達具合と受け答えの反応から、SCP-050-JPは人間と同程度の洞察能力を持っていると推測されます。SCP-050-JP-1は非常に獰猛で、筋繊維状に組織化すればかなりの運動能力を獲得するため、SCP-050-JPが『擬態が既に見破られている』事に気が付けば重大な収容違反が発生する可能性があります。よってこの事実を知らないレベル4以下の職員のみがSCP-050-JPと直接対応し、あくまでSCP-050-JP-2がSCP-050-JPであるかのように扱うよう、専用の特別収容プロトコルが規定されています。

“夏の残滓”と題された、イラストレーターの真洲敏夫氏によるSCP-1830-JPのイラスト。SNS上に載せられていたものは削除済み。
アイテム番号: SCP-1830-JP
オブジェクトクラス: Euclid
特別収容プロトコル: SCP-1830-JPは現在未収容です。SCP-1830-JPに関する、または新たに出現したSCP-1830-JPに類似する存在についてのインターネット上の情報は、財団Webクローラによりアーカイブ化されたのち即時削除されます。
説明: SCP-1830-JPは2018/9/22の夜から2018/9/23の朝にかけて日本国内の複数の一般人の夢に出現したとされる異常存在です。目撃者の報告の統計から、SCP-1830-JPは頭部が"風鈴"と形容される形状の10代前半の女性の姿で、淡い桃色の着物を着用し水色の短冊と思われる物体を手にしていたものと考えられています。
SCP-1830-JPが出現した夢を見た人物に目立った一貫性は見られていません ─ 最年少では5歳の男児、最高齢では92歳の女性がSCP-1830-JPを夢で見ており、当時国内に滞在していた他国籍の人物複数名がSCP-1830-JPに遭遇していたと報告されています。SCP-1830-JPとの接触の記憶には個人差があり、明確にSCP-1830-JPの姿もしくは会話の内容を覚えている人物から、接触したこと以上の記憶を思い出せない人物などがいます。通常の夢と同様、起床後にその夢に関する記憶を保持していない人物が多いと考えられるため、実際には確認されている人数以上の一般人がSCP-1830-JPに接触したものと推測されています。
当報告書執筆時点で、財団日本支部職員内からSCP-1830-JPに遭遇した人物は確認されていません。
追記 - 2019/2/9: SCP-1830-JPに遭遇した人物に共通点が見られることが判明しました。詳細は補遺1830-JP.4を参照してください。
補遺1830-JP.1: 発見
2018/9/23以降、いくつかのSNSにおいて類似する内容の夢を見たという書き込みが多数あったことから、財団は何らかの異常存在が出現したと仮定し、調査を開始しました。書き込みの内容が具体的である人物を対象に絞って行われたインタビューにより、異常存在が実際に日本国内の複数名の人物の夢に出現したと断定され、該当存在はSCP-1830-JPに指定され、具体的な調査と情報規制が開始されました。
その後継続して行われた調査において、少なくとも日本国内の人物の内300名以上が2018/9/22から2018/9/23にかけてSCP-1830-JPに接触していたことが判明しました。遭遇した人物に対し何らかの影響が発生していないか数名の一般人を対象に検査が行われましたが、肉体的/精神的に異常は見られませんでした。このため、SCP-1830-JPは一般人の夢に出現することが出来ること以上の特異点がないものと現在のところ考えられています。
今回の発見事例以降もSCP-1830-JPに関する情報捜索は継続していますが、SCP-1830-JPと思われる存在もしくは類似した存在に新たに夢で遭遇したという報告はなされていません。
補遺1830-JP.2: インタビュー記録
以下はエージェント・桜野と熊本県に在住する粂井藍子氏(当時38歳)との間で行われたインタビューの転写です。粂井氏はSCP-1830-JPとの接触に関する記憶を比較的明瞭に保持していたため、当インタビューは行われました。
インタビューログ1830-JP.9
[記録開始]
Agt.桜野: それでは粂井さん。あなたが見たという夢に関して、できる限りで構いませんので詳細に教えて下さい。
粂井氏: はい。何を話したのかまでははっきりとは覚えてないですが、あの子の見た目ならよく憶えています。頭は青いガラス細工みたいで、薄ピンクの着物を着てました。あと、手には青い短冊のようなものを持ってましたね。なんとなく若い女の子って印象です。娘と同じ、中学生くらいの。
Agt.桜野: 話したということは、それは喋ったのですね。
粂井氏: ええ、確か……(沈黙) やっぱりはっきりと覚えてないのですが、すみません。何というか、透き通った可愛らしい声でした。思い出そうすると不思議と涙が出てくるような、そんな声です。とても綺麗だったと思います。何を話したんだったかな。(沈黙) 別れ、の話だったような気が……。
Agt.桜野: 別れ、ですか。
粂井氏: そうだったと思います。起きてすぐは、なぜかとても悲しい気持ちでした。もう会えないんだって、なんでなのか考えてました。まあ、少ししたらどんな夢だったのかよく思い出せなくなって、どうでもよくなってしまったんですけどね。(笑い声) それでも不思議なんですが、何の話をしてたのか無理矢理思い出そうとすると、ちょっとばかり……胸が締め付けられるような感覚になります。あの子は一体何者だったんでしょう。
Agt.桜野: わかりました。その他の点で何か思い出せることはないですか?
粂井氏: うーん、そうですね。夢の中なので、それっぽい感じに背景がふわふわした場所でした。明るくて、どこか温かみを感じるところです。まあ、明らかに初めての経験なのに、なぜかその夢というか、あの子に会うのが初めてではないような気がしてました。それどころか、何と言いますか……(沈黙) 懐かしさ、と言うのが正しいのかわかりませんけど、まあ、そんなのを夢を見てる間はずっと感じてました。あの子自体も、奇妙だとか怖いだとか、そういう感覚はありませんでしたし、今でも感じません。おかしな話ですよね。
Agt.桜野: それで、その存在にもう一度夢で会ったりはしましたか?
粂井氏: 会ってないですね。それどころか私、普段あんまり夢は見ないんですよ。だから、あの夢とあの子がやたらと印象に残ってる気がします。
Agt.桜野: わかりました。
粂井氏: 会えるならもう一度会いたいですね。全然、嫌な感じはしなかったので。
Agt.桜野: ありがとうございます。では、インタビューは終了です。お疲れさまでした。
[記録終了]
補遺1830-JP.3: 回収文書
以下は埼玉県に在住する下関環奈氏が2018/9/23に個人ブログに掲載した文章の転写です。内容からSCP-1830-JPとの関連性が疑われたため、当文章は2018/9/25に回収および削除されました。
気付けばそろそろ10月。今年の夏は過ぎるのがとっても早かったって感じてるのは私だけかな?(・・?)
いっぱい遊んでいっぱい満喫したからかな!なんてったって平成最後の夏だったからね!
(重要性が低いため割愛)
それでね、そんな生活ばっかりしたせいなのか、今日の朝不思議な夢を見たの。
頭が風鈴?になってる女の子が夢に出てきたの。たしか浴衣を着てたような気がするんだけど、あんまり覚えてないや。
それでね、その子が私の手を握って「心の底から楽しんでくれて、とっても嬉しかったよ。もう私は終わりだから会えないけど、どうか忘れないでいて欲しいな」って言ってきたの。よく憶えてる。透き通るような綺麗な声で、なんだか泣きそうになっちゃって。
何でなのかわからないけど、すごく懐かしい雰囲気の夢だったなぁ。あの子が誰なのか全然知らないのに、おかしいよね。それで、言いたいことはたくさんあったけれど、結局何も言えないまま目が覚めちゃった。
色々考えたんだけどね、もしかしたらあの子って「夏そのもの」だったんじゃないかなって思うんだ。「もう私は終わり」ってどういうことなんだろうって考えたら、そうなのかもしれないって。
なんだかしんみりした気持ちになっちゃった。(´・_・`)
でもあんなこと言われたら、これからも夏を全力で楽しまなきゃって思っちゃうよね!(>∀<)
よーし!あの子のためにも、来年もいっぱい夏を楽しむぞーっ!!
当文書と他の遭遇者へのインタビュー内容の類似点を照らし合わせた結果、SCP-1830-JPは接触者に対し"何らかのことについての対象への感謝の念"と"自身を忘れないで欲しいという思い"を伝えていたものと結論付けられました。以上のことから、現在SCP-1830-JPに遭遇する以前の接触者たちの行動について重点的に調査が進められています。
補遺1830-JP.4: 特筆すべき事象
調査によって、SCP-1830-JPに遭遇した人物に以下の大まかな傾向あるいは共通点が見られることが判明しました。
- 2018年の夏季を全力で楽しんだと感じている。
- 2018年の夏季に人生の大きな転機となったポジティブな出来事がある。
- "良い思い出"として残るような出来事が2018年の夏季に発生している。
- 2018年のに夏季行事に積極的に参加している。
これらのことがSCP-1830-JPとの遭遇に関与しているものと現在は考えられています。更なる調査は継続中です。
記事ここまで
予定タグ: scp-jp unclassed 共著 非実体 睡眠 人間型 自我 知性 未収容 概念
当記事はFennecist と
Seyleane の共著となります。
批評してくださった方々のクレジット:
subaru-mutsura 様 (ラザフォードの悪夢)
yzkrt 様 (刈遠博士の人事ファイル)
apple3 様 (ただの果樹園)
Nanimono Demonai 様 (鬼食料理長の人事ファイル)
ukarayakara 様 (それは誰?なに?どこ?ひねにがこすむ頭が痛い、愚唇の振り座く御手にくけみセブ‰)
imoken 様 (街焼州技師の人事ファイル)
Monidrake 様 (秋津洲博士の人事ファイル)
心から感謝します。
画像出典:
1830JPclassified.pngはFennecist の自作です。
RemnantOfSummer.jpgはMelon soda 様が描いてくださったものです。CC BY-SA 3.0
1830→20"18"年、平成"30"年ということで
SCP-1830-JPは何か→「2018年の夏」が具現化したもの。平成最後の夏ということで今年の夏を例年の夏以上に楽しむ人が多かったことから、感謝を述べに来た。平成最後の夏ではなくあくまでも「2018年の夏」という概念が具現化した存在であることが重要。平成最後というのは、単に人々が夏を全力で楽しむ一因になっただけ。
他の年や他の季節に関してはどうなの?→現状では財団にはわかり得ないこと。"2018年の夏"に関してはSNSの存在によって発見が出来た。もしかしたら、過去(たとえば1000年代最後の年である1999年そのものだったり)や未来(オリンピックのある2020年の夏だったり)にもSCP-1830-JPのような存在が人々の夢に現れた/現れるかもしれないけど、前者は未観測であったりネットがあまり普及していなかったことから不明、後者は未来のことなので現状では不明。そのため記事内では触れられていない。そもそも出現すらしていないかもしれない。していたとしても、一夜の夢のことをずっと憶えている人はあまりいないだろうと。
読んで字のごとく

監督評議会命令
以下のファイルは現在未収容の異常現象を描写しており、レベル2/4911に分類されています。未承認でのアクセスは禁止されています。


The World Trade Center Towers on September 11th, 2001. 2001年9月11日の世界貿易センタータワー
Special Containment Procedures: SCP-4911 is currently uncontained. Foundation information control assets are to continue to monitor the internet for additional images or recollections of SCP-4911, and discredit accounts of anomalous activity as necessary.
特別収容プロトコル: SCP-4911は現在未収容です。財団情報統制目録は更なるSCP-4911の画像もしくは記憶を目的にインターネットの監視を継続し、必要に応じて異常行動の報告の信用を無くしてください。

SCP-4911-A (circled in red). SCP-4911-1 (赤線で囲まれている)
Description: SCP-4911 is the collective designation for two anomalous, possibly incorporeal entities, SCP-4911-A and -B, who are believed to have appeared shortly after the beginning of the September 11th, 2001 terrorist attacks in New York City, New York, USA. No physical evidence of these entities' existence has been found; however, many accounts of the events of the rescue effort include either SCP-4911-A or -B. While several photographs have been recovered of an individual who may be SCP-4911-A, only one exists of SCP-4911-B.
説明: SCP-4911は2体の無形と思われる異常実体の総称であり、それぞれSCP-4911-A、-Bに指定されており、アメリカ合衆国ニューヨークのニューヨーク市で2001/9/11に発生したテロリストの攻撃の後に短時間出現したものと推定されています。これらの実体の存在についての物理的証拠は発見されていませんが、それにもかかわらず救助運動イベントについての多くの報告はSCP-4991-AまたはSCP-4911-Bのどちらかを含みます。SCP-4911-Aと思われる個人の写真がいくつか復元されている一方で、SCP-4911-Bのものは1つのみ存在しています。
SCP-4911-A has been described as a woman with shorter blonde hair in her early thirties, wearing rescue equipment and carrying a flashlight. SCP-4911-A is not believed to have been tangible - many reports indicate that the entity did not seem affected by falling debris or the cloud of smoke and ash emanating from the collapsing towers. SCP-4911-A was reported as primarily directing people out of the World Trade Center buildings, as well as guiding rescue workers towards those who were trapped or otherwise incapacitated. Due to the abundance of stories involving this entity, it is likely that the entity appeared in many places at once during these events.
SCP-4911-Aは30代前半のブロンドのショートヘア―の女性で、救助装備を装着し懐中電灯を携帯しているものと描写されています。SCP-4911-Aは有形ではないと推定されています - 多くの報告は実体が瓦礫の落下もしくは崩壊するタワーから発生した煙と灰の雲の影響を受けていないように見えたことを示しています。SCP-4911-Aは最初に人々を世界貿易センタービルの外へ誘導し、同様に身動きの取れないもしくは他の理由で行動できない人々のもとへ救助隊を誘導していたと報告されています。この実体に関連する話の豊富さのため、当事件の際にはこの実体が多くの場所に同時に出現していたと思われます。
SCP-4911-B is the subject of a single account told by a company of firefighters who witnessed the entity's anomalous capabilities during the rescue effort. For more information on SCP-4911-B, see Addendum 4911.3.
SCP-4911-Bは消防団から伝えられた1つの根拠に基づく実体であり、救助活動の際にこの実体の異常な能力が目撃されていました。SCP-4911-Bの更なる情報は補遺4911.3を参照してください。
Addendum 4911.1: Interview
補遺 4911.1: インタビュー記録
The following interview was conducted by Agent Desmond Parrish with Captain Sam Quincy, a New York firefighter who escaped from the North Tower shortly before its collapse. This interview was conducted after Mr. Quincy made a reference to SCP-4911-A during a therapy session in 2005.
以下のインタビュー記録はエージェント・デスモンド・パリッシュとノースタワーが崩壊する直前に避難したニューヨーク市の消防士であるサム・クインシー指揮官により行われたものです。このインタビューは2005年のセラピーセッションの間に、クインシー氏がSCP-4911-Aに言及した後で行われました。
SCP Foundation Department of Information Control SCP財団 情報統制部門
Interview Transcript インタビュー転写
[BEGIN LOG]
[ログ開始]
Agent Parrish: Dr. Juno tells me you told her about something unusual during your last session.
エージェント・パリッシュ: ユノー博士が、あなたが最終セッションの間にある普通ではないことについて彼女へ伝えたことを私に教えてくれました。
S. Quincy: Yeah, I mean - I don't know if it was strange, just… seemed like it was worth talking about.
S・クインシー: ええ、私は - それが異常なことだったかはわかりませんが、ただ……それが話す価値のあることのように思えたのです。
Agent Parrish: Can you tell me about what you saw?
エージェント・パリッシュ: あなたが目撃したことについて私に教えて下さいますか?
S. Quincy: Uh- sure. I just- (pauses) I had gotten separated from the rest of the company, you know, and I ended up on like… the 81st floor, I think. I came up to see if there was anyone up there, but the smoke had gotten so thick you couldn't even see. I couldn't even breathe; I had a mask and it was useless. The heat was really intense. I got… (pauses) I got overwhelmed, and I couldn't see, so I found this office off to the side and got down under a desk and just- just waited.
S・クインシー: あー、はい。私はこう - (小休止) あなたの知ってる通り、私はカンパニーの残骸から離れまして、最終的に確か……81階に着いたのだったかと思います。(訳忘れてました)
Agent Parrish: What happened then?
エージェント・パリッシュ: それから何が起きたのですか?
S. Quincy: There was this… I don't know, this sound all over the place, and now I know it was the building starting to buckle up above me, but I couldn't hear anything but that sound. I couldn't even hear my own voice. Then next thing I know I take a breath of fresh air, and then another one. When I look up, I see this blonde girl- this woman, crouched in front of me outside the desk. She's wearing goggles and she's got her hair pulled up, but she had gear on and gloves, the whole thing. She says, "you're not safe here, come on", and she reached her hand out to me. I don't know how I could hear her - you know, the sound was still deafening, but I heard this woman talking to me.
S・クインシー: この……わからないのですが、この音が至る所から聴こえてまして、そして私は建物が私の頭上に崩れ落ち始めていると気づきましたが、あの音以外の何も私には聴こえませんでした。私は自身の声すら聴くことはできませんでした。それから次に私は新鮮な空気を吸って、もう一度そうしました。私が見上げると、このブロンドヘアーの女 - この女性が見えて、私の前にデスクの外で屈みました。彼女はゴーグルを掛けて彼女の髪を束ねていましたが、装備とグローブなどの全てを身に着けていました。彼女は"ここにいたら危ないわ、ついてきて"と言い、私に向かって彼女の腕を伸ばしてきました。どうやって彼女の声を聴くことができたのかは私にはわかりませんが - わかりますね、その音は既に大きく響いていたのですが、私はこの女性が話しかけてくるのを聴いたのです。
The subject takes a deep breath and a drink of water.
対象は深いため息をつき、水を一口飲む。
S. Quincy: Sorry. Anyway, I didn't want to leave, didn't want to walk back out into the smoke, but she seemed eager and… I don't know. I trusted her. I was scared to fuckin' death man, but I trusted that this girl knew that I didn't need to be there. I came out from under the desk and got my first real good look at her, and there was something… I don't know. It was like she wasn't all there, you know? I don't know, maybe it was the smoke or the heat, or something. Either way, she was covered in ash and dust and she looked exhausted. But I followed her out, and she pointed towards the stairs to go down and said "there are people down there who need help," and then she took off running towards the stairs up to the next floor.
S・クインシー: すみません。ともかく、私は離れたくはなく、煙の中へと歩き戻りたくはありませんでしたが、彼女は果敢に見えて……わかりません。私は彼女を信じました。私はクソッタレな死人になりそうな思いでしたが、この女が私があの場所にいる必要はないとわかっていると信じていました。私はデスクの下から出て、初めて彼女の顔をしっかりと見て、そこにあったのは……わかりません。まるで彼女はそこにいないようでした、わかりますか?私にはわかりません、恐らく煙か熱などだったのでしょう。いずれにしても、彼女は灰と埃に覆われてくたくたになっているように見えました。ですが私は彼女についていって、彼女は下の階へ続く階段の方向を指し示して"下に助けの必要な人たちがいるわ"と言い、それから彼女は上の階へと続く階段へと駆けていきました。
Agent Parrish: You said she looked strange - what do you mean by that?
エージェント・パリッシュ: あなたは彼女が奇妙に見えたと仰いましたが - それはどのような意味ですか?
S. Quincy: It was like… like I could see through her, almost. Her edges were sort of funny, too. Almost like she was highlighted, just there on the edges. (Pauses) It was like she was a… I don't know. I don't know how I'd describe her, but that's what I saw.
S・クインシー: それはまるで……まるで彼女がほとんど透けて見えたのです。彼女の輪郭も同じようにおかしな具合でした。彼女はまるで強調されているようで、輪郭もほとんどそこにただあるだけのようでした。(小休止) 彼女はまるで……わかりません。どのように彼女を説明していいのか私にはわかりませんが、これが私が見たことです。
Agent Parrish: I see. What then?
エージェント・パリッシュ: わかりました。それから?
S. Quincy: I- I went back down. There was a man who had been pinned under a filing cabinet three floors down, and I helped him out. There was another guy who came down from further up where the fire was the worst, and when I asked about the woman he said he saw her too, leading people out of the smoke with that flashlight. We all got out. Then uh… (pauses) then the tower came down, a little while after that. (Pauses) Yeah. The tower came down.
S・クインシー: 私は - 私は下の階へと戻りました。三階下にはファイリングキャビネットの下に押さえつけられた男性がいて、彼が抜け出るのを助けました。他には更に上の火がもっとも酷かった階から降りてきた男がいて、その女性について彼に聞くと彼も彼女を見たと言いまして、懐中電灯を持って煙の中から人々を連れ出していたそうです。私たち全員は外に出ました。それから、あー……(小休止) それから程なくして、タワーが倒れました。(小休止) ええ。タワーが倒れてきたのです。
Agent Parrish: Did you ever see the woman again?
エージェント・パリッシュ: あなたはその後彼女を見ましたか?
S. Quincy: No. I don't… she probably… no, I didn't.
S・クインシー: いいえ、見てません……彼女は恐らく……いえ、何でもありません。
Agent Parrish: Thank you, I think that's all we need.
エージェント・パリッシュ: ありがとうございます。我々の知りたいことは全て聞けたかと思います。
[END LOG]
[ログ終了]
Addendum 4911.2: Accounts of SCP-4911-A
補遺4911.2: SCP-4911-Aについての報告
The following are accounts of individuals who claimed to experience SCP-4911-A directly or knew of others who had.
以下はSCP-4911-Aに直接接触したと主張した人物もしくは他の人物から目撃談を聴いた個々人の報告です。
SCP Foundation Department of Information Control SCP財団 情報統制部門
Supernatural Activity Accounts 超自然的行動の報告
Subject: Adult male, age 38
対象: 38歳の成人男性
Location: North Tower
場所: ノースタワー
Summary: Was trapped in a burning room after the fire spread to his office. Claimed a female firefighter appeared beside him and instructed him to wait while she went to get help, and then walked through the wall. Shortly thereafter, a team of firefighters entered the floor and rescued the man.
要約: 火が彼のオフィスに回る以前から燃えている部屋に閉じ込められていた。女性の消防士彼の傍に現れ、彼女が助けを求めに行っている間待っているように彼に指示し、壁をすり抜け歩いて行ったと述べた。それから程なくして、消防隊がその階にやってきて男性を救出した。
Subject: Adult female, age 27
対象: 27歳の成人女性
Location: South Tower
場所: サウスタワー
Summary: According to the subject, was guided through dense smoke by a woman with a flashlight who disappeared once she was safe on the next floor.
要約: 対象によると、懐中電灯を持った女性に濃い霧の中を案内され、彼女を次の階の安全な場所に置くと消失したという。
Subject: Adult male, age 52
対象: 52歳の男性
Location: Near John St.
場所: ジョンストリートの近く
Summary: Subject was disoriented and struggling to find their way through the debris. Was called over to a building by a “blonde girl in fireman's overalls” who sat with him in the dark building as the South Tower collapsed. Afterwards, pointed him away from the tower and ran back towards the World Trade Center Plaza.
要約: 対象は道に迷っており、瓦礫を通って逃げ道を見つけることに奮闘していた。崩壊したサウスタワーである暗い建物の中で彼の傍に座っていた"消防士の服装を身に纏った金髪の女性"に建物へと呼び寄せられた。その後、タワーからの逃げ道を彼に指し示し、世界貿易センターピアザの方向へ走り戻っていった。
Subject: Several adults
対象: 複数の成人
Location: Various
場所: 多数
Summary: SCP-4911-A was described appearing at several locations near ground zero, especially at those where rescue workers and first responders were handing out water and administering first aid. The entity is said to have helped coordinate rescue efforts and help flustered responders prioritize their efforts.
要約: SCP-4991-Aはグラウンド・ゼロ付近のいくつかの場所、特にレスキュー隊と最初の応答者たちが水を配り最初の援助を指揮していた場所に出現したと説明された。実体は同等の救助運動を行い、動揺した応答者たちが彼らの運動を優先するのを援助したと言われている。
The following is an excerpt of an audio transcript recorded on the evening of September 11th, 2001, between Agent Porter (formerly of the UIU, assigned to the Brooklyn Precinct) and Captain Nolan Male of the NYFD.
以下は2001年9月11日の午後、エージェント・ポーター(元UIUであり、ブルックリン区域を担当していた)とニューヨーク消防局の男性であるノーラン指揮官との間で行われた録画転写の抜粋です。
SCP Foundation Department of Information Control SCP財団 情報統制部門
Interview Transcript インタビュー転写
[BEGIN LOG]
[ログ開始]
Indistinct conversation.
不明瞭な会話。
Male: Over here. (Pauses) My ears are ringing. Are yours ringing?
男性: こっちです。(小休止) 耳鳴りがしてます。あなたはどうですか?
Agent Porter: Yeah, I just… (snaps fingers) yeah.
エージェント・ポーター: ええ、私も丁度……(指を鳴らす) そうですね。
Male: Alright. This is good, I don’t think anyone is going to come in here.
男性: よろしい。いいですね、誰もここに来ようとはしないと思ってるものでして。
Agent Porter: Yeah.
エージェント・ポーター: ですね。
Male: Earlier today, maybe… I don’t know, after the second collapse, I was trying to get some people out of the #7 building (the 7 World Trade Center Building) with a few other guys, and there was this one room I went to clear where the- the wall was blown out. Some big piece of something had come down and knocked the whole wall out. You could- you could, if you were standing in it, you could basically see everything that was happening. And we were trying to hurry, you know, because we kept hearing that the building was going to come down too. But I stick my head in this room, and there’s this woman in there.
男性: 今日の早くに、確か……わかりません、二回目の崩壊の後に私は数名を他の数人の奴らと7番ビル(第七世界貿易センタービル)から連れ出そうとして、その - 壁が吹き飛ばされたところを離れようとしたこの一室があったのです。いくつかの巨大な何かの破片が落ちてきて、壁全体を叩き落としました。あなたなら - あなたがもしそこに立っていたら、起こったことの全てを基本的に見ることが出来たでしょう。そして私たちは急ごうとして、おわかりですね、同じように建物が倒れようとする音を私たちはずっと聴いていたからですよ。ですが私はこの部屋を見ない振りしようとして、そしてそこにこの女性がいました。
Agent Porter: What did she look like?
エージェント・ポーター: 彼女はどんな風に見えましたか?
Male: (Pauses) Blonde. Had her hair in a ponytail, and was wearing this thing around her head, sort of like a… like a pointed tiara, or some shit? Little spikes on it. She had a helmet on the ground next to her, and she was wearing fire gear, so I assumed she was a fireman. She was sitting on the floor of this room, over there by this blown out wall, with her legs pulled up to her face.
男性: (小休止) ブロンドヘアーでした。彼女の髪はポニーテールで、頭にアレをかぶっていました、なんと言いますか……一種の尖ったティアラのようなものを、もしくは下らない何かでしょうか?スパイクがちょっとありました。彼女はヘルメットをすぐ横の地面に置いていて、消防装備を着ていたので、私は彼女が消防士だと思ったのです。彼女はこの部屋の床に座っていて、あそこでは吹き飛んだ壁のすぐ傍にいて、脚を彼女の顔に向けて伸ばしていました。
Agent Porter: Did you recognize her?
エージェント・ポーター: あなたは彼女に気付いていましたか?
Male: No.
男性: いえ。
Agent Porter: So what happened?
エージェント・パリッシュ: それで、何が起きたのでしょうか?
Male: I asked her what company she was with, and if she’d gotten separated. She didn’t really respond, just sort of shrugged. She had her head down- down in her arms, you know. Like she had them crossed. She looked tired, and- I mean, this is going to sound fucking crazy, but I swear I could see through her. Like she was made of smoke or something. Then I, uh, I asked her if she was ok, and she nodded. I didn’t really know what to say, and… I don’t know why, but I just sat down there with her. (Laughs) I mean, that building was going to come down in a few hours, and bold textI didn’t know that, but I knew it was going to happen eventually, and I still sat down. (Pauses) I don’t know why I did that.
男性: 私は彼女の属する消防隊と彼女がはぐれたのかどうか尋ねました。彼女は全然反応しないで、ただ肩を竦めるようなことをしました。彼女は顔を - 顔を腕の中に伏せました、わかりますね。まるで彼女がそれらを交差させたようでした。彼女は疲れているように見えて、それと - つまり、これは酷くいかれているように聞こえるかもしれませんが、彼女は透けているように見えたと誓います。まるで彼女が煙か何かで出来ているようでした。それから私は、その、彼女に大丈夫かどうか聞いて、彼女は頷きました。なんて言えばいいのかちっともわかりませんでしたし、それに……何故なのかわかりませんけれど、彼女とともに私はただ座ったのです。(笑い声) つまり、あの建物は数時間以内に倒れようとしていて、そして私はそのことを知りませんでしたが、やがてそのことが起きようとしているとわかって、それでも私は座ったのです。(小休止) なぜあんなことをしたのか、私にはわかりません。
Agent Porter: Did this woman say anything?
エージェント・ポーター: この女性は他に何か言ってませんでしたか?
Male: Not for a while. We just sat there, and she spent a lot of time looking out towards the towers- and… well, eventually I just asked her if she was going to be ok again, and she looked at me. There was something… really strange about it.
男性: あまり時間は掛かりませんでした。私たちはただそこに座って、彼女はタワーを眺めることに多くの時間を使って - そして……いえ、そうして私は彼女にもう一度大丈夫なのかを聞いて、彼女は私の方を見ました。そこには何か……本当に奇妙なものがありました。
Agent Porter: Strange?
エージェント・ポーター: 奇妙な、ですか?
Male: Not like- not like she was weird or anything, but when I saw her face it was like… I don't know. I'd never experienced anything like it before in my life. It wasn't human, I don't think, but it wasn't unnatural.
男性: 何というか - 彼女は気味が悪いとかそういうのではなく、ですが私が彼女の顔を見たとき、それはまるで……わかりません。今までの人生で一度もそのような経験をしたことはありませんでした。あれは人ではなくて、考えられません、ですがあれは不自然ではありませんでした。
Agent Porter: I don't think I get what you're saying.
エージェント・ポーター: あなたの仰っていることを理解できたとは思えないです。
Male: It was like I was looking at several people all at once, you know? Like it wasn’t just one person. But she looked so tired, and she just told me she was tired, and sad. I didn’t really want to bother, you know, like it’s none of my business and everybody’s had to deal with some shit today, but, you know. There was something sort of heavy about the way she said it. She just kept saying “there are so many”. I think she was talking about the people trapped in the rubble.
男性: あれはまるで数人の顔を一度に全部みたような感じでした、お分かりですか?決して一人の人間のようではありませんでした。ですが、彼女はとても疲弊しているように見えて、それから彼女は疲れていて、そして悲しいということをただ私に伝えてきました。私は決して邪魔にはなりたくなく、わかりますね、私には関係ないことでもあり誰しもが今日では対処しなくてはならないクソみたいなもののようですが、お分かりでしょう。彼女が話していた方法についての耐えがたい性質のものがありました。彼女はただ“多すぎるわ”とばかり言ってました。私は彼女が瓦礫に囚われた人たちのことを言っているのだと思いました。
Agent Porter: Did she say anything else?
エージェント・ポーター: 彼女は他に何か言っていましたか?
Male: No. But I did, I guess. I didn’t really- I don’t know, I didn’t know what to say, but I told her that it had been a bad day, and that it was ok that she was tired, because I was tired too. I said that, you know, I can sleep once this is all over, and I’ll feel ok. But some of those people in there need my help to get out, or they won’t have the chance. Does that make any sense? (Pauses) I don’t know. She didn’t say anything, just nodded at me and stood up. When she looked back at me, she was different somehow; I said she looked sort of… transparent? She was more solid. I felt better all of a sudden, too. Like I’d just taken a long nap.
男性: いいえ。ですが、私は、思うに、私は決して - よくわかりません。何といえばいいのか私にはわかりませんが、私は彼女に最悪の日だと伝えて、彼女が疲れているのは大丈夫だといいました、なぜなら私も同じく疲れていたからです。私は、おわかりですね、これが全て終われば私は寝ることが出来て、大丈夫だと思うだろうと言いました。しかし数人の外に出るために私の助けを必要としている人々、もしくはそうではない人々はチャンスがあります。少しはわかりますでしょうか?(小休止) 私にはわかりません。彼女は何も言わずに、ただ私に頷いて立ち上がりました。彼女が私の方へ振り向いたとき、どういう訳か彼女は違って見えました、つまり、私は彼女が……透けている?ように見えたと言いましたが、彼女は更に濃くなっていたのです。私もまた、不意に楽になったように感じたのです。まるで、長い昼寝をしたかのように。
Agent Porter: What happened to her?
エージェント・ポーター: 彼女に何が起きたのでしょうか?
Male: She told me to leave and go upstairs, and that the guys up there needed my help. After we finished clearing out those floors, I came back past that room and looked inside to see if she was still in there, but she was gone.
男性: 彼女は私に離れて上の階へ行くように言って、そこに私の助けが必要な人たちがいると伝えました。私たちがそれらの階を片付け終わった後、私は先ほどの部屋に戻って彼女がまだそこに居るかどうか確かめようと中を除きましたが、彼女はいませんでした。
Agent Porter: Have you seen her since?
Male: I haven’t, no. But you know, that makes me wonder. Did you hear about the girl Harris' company saw on top of the #4 building? He was calling it in on the radio earlier. I wonder if those two have anything to do with each other. Maybe not. Definitely something… something about her. Something important. Like she was an angel. (Laughs) Today has been really bad, and it’s not going to get better, I don’t think. But something about seeing that girl, I don’t know. Made me think we might get through this. Made it a little better.
エージェント・ポーター: それから彼女を見かけましたか?
男性: いえ、見ていません。ですがおわかりでしょう、そのことが私を困惑させたのです。あなたはハリスの消防団が第4ビルの頂上で見た女性について聞きましたか?彼はそのことについて早朝のラジオで言ってました。私はこの二つのことに何か関係があるのではないかと疑いました。恐らくそんなことは無いのでしょう。明らかに何か……彼女についてのことです。何か重要なことです。まるで彼女は天使でした。(笑い声) 今日は本当に最悪の日で、何もうまくいっていない、私はそう思いませんね。ですが、あの女性を見たことについては話は別です、わかりませんけどね。私たちはこのことを切り抜けないといけないのだろうと私に考えさせてくれました。ほんの少しでも良くなるようにと。
Agent Porter: Yeah.
エージェント・ポーター: ですね。
Male: Hey, Harris' guys were going up into the South Tower earlier before it came down. You know if they got out?
男性: それで、ハリスの野郎たちはサウスタワーが倒れる前に早いうちにその中へと上って行ったんです。彼らが出てきたのかどうか、知りませんか?
[END LOG]
[ログ終了]
Addendum 4911.3: Account of SCP-4911-B
補遺4911.3: SCP-4911-Bについての報告
On the morning of September 11th, 2001, shortly after United Airlines Flight 175 struck the South Tower of the World Trade Center Complex, a group of firefighters waiting to enter the tower to help with the evacuation witnessed what is believed to have been an anomalous entity standing on the northwest corner of the 4 World Trade Center building. The single direct account of this sighting was from Captain John Harris, who communicated to a nearby company about the entity by radio. Below is the full transcript of this communication.
2001年9月11日の午前、ユナイテッド航空175便が世界貿易センター総合ビルに追突して程なくして、避難の手伝いのためタワーへの侵入を待機していた消防士の一団が、第4世界貿易センタービルの北西の端に立っていた異常実体と推定されるものを目撃していました。唯一の直接の目撃情報は、ラジオ上でこの実体に関して近くの消防団へ知らせていたジョン・ハリス指揮官によるものです。以下はその通知の完全な転写です。
[BEGIN LOG]
[ログ開始]
Cptn. Harris: 4-4 for Command-
ハリス指揮官: 4-4司令部へ-
Command: Go for Command.
司令部: こちら司令部、どうぞ。
Cptn. Harris: There’s a- uh, something strange down here. With our binocs, we can see that there's a- there’s a woman standing up- up on the corner of one of the World Trade Center buildings.
ハリス指揮官: あそこに- その、何か奇妙なのがこの下にいる。双眼鏡で見たところでは、我々はあそこに- あそこに1人の女性が立っている- 1棟の世界貿易センタービルのコーナーに立っているのが見える。
Command: Confirm, you’re saying there’s a woman standing on the tower?
司令部: 確認する、タワーの上に女性が1人立っていると言っているのか?
Cptn. Harris: (Static) -on the tower, she’s on one of the, the uh, which building is this? Hey, which building is this? (Pauses) We think this is the #3 building, I don’t know. We tried calling her down but I don't think she can hear us.
ハリス指揮官: (沈黙) -タワーの上に、彼女は立っているのだがそのうち、その、あー、あれはどのビルだ?おい、あれはどのビルなんだ?(沈黙) 我々はあれは第3ビルだと思うが、わからない。彼女に降りるように呼び掛けたのだが、どうやら彼女には我々の声が聴こえないらしい。
Command: What is this woman doing?
司令部: その女性は何をしている?
Cptn. Harris: She’s, uh, she’s just standing there, and she’s got her arms outstretched towards the uh, the towers, like she’s praying or- or something.
ハリス指揮官: 彼女はそうだな、あー、彼女はあそこに立ってるだけで、腕を差し出している、その、えー、タワーの方向に、何というか彼女は祈っているようで、もしくは- 祈っているか何かだ。
Command: We're going to- we're going to get someone out there. Can you describe this woman?
司令部: 我々はそこに- 我々はそこに誰かを送ろと思う。その女性について説明できるか?
Cptn. Harris: Yeah she's- she's got uh- long dark hair. She's wearing this like, real loose looking clothes, like a robe or something. (Pauses) And she's got uh, she’s got a bandage wrapped around her eyes, I think. Some sort of cloth. (Static)
ハリス指揮官: ああ、彼女は- 彼女はまず、えー、長い黒の髪の毛をしている。彼女は本当に緩めに見える服のような、例えばローブか何かのようなのを着ている。(休止) それと彼女はそうだな、あー、包帯で目を包んでいる、と思う。布のようなものでだ。(休止)
Command: Come again?
司令部: もう一度頼めるか?
Cptn. Harris: She’s, look, this woman is glowing, we think. I thought it was just the light, but we can see her- (static) -smoke, but she’s still- we can still see her. (Pauses) Oh, Jesus, there’s a guy- a guy falling- he (static)
ハリス指揮官: 彼女は、見たところ、あの女性は光を放っている、我々はそう思う。思うにあれは光だったが、我々は彼女が- (沈黙) 煙に見えて、しかし彼女は未だに- 我々は未だ彼女を見ることが出来ている。(休止) ああ、神よ、男が- 1人の男が飛び降りて- 彼は(沈黙)

SCP-4911-B (circled in red). SCP-4911-B (赤線で囲まれている)。
Command: Come again Captain?
司令部: 指揮官、続けられるか?
Cptn. Harris: This woman, she’s facing the towers, and I don’t know what she doing here, but there areitalic text people jumping from the- from the fires, and they’re falling, and before they hit the (pauses for several seconds) before they hit the ground they’re kind of- of shining, for a moment. And when they do that, this woman like- (aside) yeah, I fucking know, look- look! (to radio) she starts glowing, and flashing, when- (static) -they hit the ground. I don't know… it feels- (static) -alright, we're alright, she's- (static) -mercy, it feels that way, and that's- that's pretty good, I- (static)
ハリス指揮官: あの女性は、彼女はタワーの方を向いていて、私には彼女がそこで何をしているのかわからないのだが、人々が飛び降りて- 炎から飛び降りて行って、彼らは落ちていって、それで彼らがぶつかる前に(数秒の沈黙) 彼らが地面にぶつかる前に彼らは何というか- 光って、しばらくの間だ。それから彼らがそうなるとき、あの女性はまるで- (脇を向いて) そうだ、やっぱりそうだ、見ろ- 見てくれ!(ラジオに向かって) 彼女が光り始めて、それから閃光を放つ、彼らが- (沈黙) -地面にぶつかるときだ。わからない……感じるんだ- (沈黙) -大丈夫だって、我々は大丈夫だと、彼女は- (沈黙) -慈悲だ、そう感じる、そしてそのことは- そのことはとても良いことだ、私は- (沈黙)
Command: We can’t hear you, Captain, you’re breaking up.
司令部: 声が聴こえない、指揮官、離れているようだぞ。
Cptn. Harris: (static) -a team up there to get her down, we need to go into- (static) another person- (static) -sure she’s ok. We're heading in.
ハリス指揮官: (沈黙) -チームは彼女を降ろしに上って行って、我々は入っていく必要がある- (沈黙) 他の人物が- (沈黙) -もちろん彼女は大丈夫だ。我々はタワーへ向かう。
[END LOG]
A single photograph, recovered from film in a camera bag in a trash can located in the 4 World Trade Center building, shows what is believed to be Captain Harris’ company and the entity described by the captain above. A rescue team later investigated the claim, and found no person or entity atop the 4 World Trade Center building.
第4世界貿易センタービルに位置するゴミ箱内のカメラバッグのフィルムから復元された一枚の写真は、ハリス指揮官の消防団と指揮官の上部に描写される実体と推定されるものを示しています。救助隊は後にその主張を調査し、いかなる人物あるいは実体も第4世界貿易センタービルの頂上にいないことを見出しました。
Every member of Harris’ group was killed when the South Tower collapsed. It is believed that no direct witnesses to this event remain.
ハリスのグループの全てのメンバーはサウスタワーの崩壊の際に死亡しました。このイベントの直接の目撃者は残存していないと推定されています。
タグ: scp unclassed 人間型 生命 非実体 可視光 知性 自我 未収容
アイテム番号: SCP-1294
オブジェクトクラス: Euclid
特別収容プロトコル: SCP-1294は換気フィルターシステムを備え付けた寸法5 m×5 m×3 mの収容室に収容されます。適切な医療設備が常時維持され、1kgの生肉が午前8時に供給されます。
職員とSCP-1294との接触は最小限に保たれます。SCP-1294の餌やり、グルーミング、排泄物処理は自動化され、全職員はSCP-1294の収容チャンバーへの入室前に防毒マスクを着用する必要があります。
機動部隊クシー-8(通称“槍狩り”)は密猟者としての偽装の下で更なるSCP-1294実例の捜索のため、サハラ砂漠に配属されます。機動部隊クシー-8はSCP-1294実例を焼却による終了のためにサイト-██へ輸送してください。
説明: SCP-1294は外見上はオスのフェネックギツネ(Vulpes zerda)であり、最低でも体長は27cm、重さは約1.1kgです。狩りと生殖の方法を除き、SCP-1294の振る舞いは典型的なフェネックギツネのそれと相違はありません。
SCP-1294は全体的に菌性の物質で構成されており、それはオブジェクトの肌、骨格、毛皮を再生させます。SCP-1294の体内構造の大部分は様々な粘着性の厚い黴で成り立っています。SCP-1294は継続的に大量のシロシビンとムッシモールを含む毒素を吐き出しています。
約2分間以上曝露された場合、対象は