Fennecistの砂箱です
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BY ORDER OF THE OVERSEER COUNCIL
The following file is LEVEL 5/001-JP classified.
Unauthorized access is forbidden.
001-JP
アイテム番号: SCP-001-JP LEVEL 5/001-JP
オブジェクトクラス: Archon TOP SECRET

header.png

SCP-001-JP (1936年)


特別収容プロトコル: SCP-001-JPは未収容です。一般人がSCP-001-JPの発光を確認した場合、状況に応じて偽情報キャンペーンの実施や情報抹消、該当者への記憶処理等が行われます。

SCP-001-JP観測装置「ハーディ=オジエ天測器」はサイト-01、サイト-81-101、サイト-∇の3箇所に1台ずつ配置されます。

説明: SCP-001-JPは宇宙空間上に出現する、鳥類のものに類似する特徴を有した非実体的発光存在、あるいは宇宙科学的異常現象です。観測により、SCP-001-JPの大きさは不定であると推定されています1。SCP-001-JPは様々な波長の光を発しますが、可視光領域の波長を発することは稀です。

SCP-001-JPはおよそ10年の周期で基底宇宙2を含む近接する宇宙のどれかに出現します。SCP-001-JPが出現する際、該当宇宙からはあらゆる規模における何らかの概念が消滅します。この概念の消滅は不可逆的なものと考えられていましたが、財団の技術の発展により小規模であれば再生可能であることが判明しました。観測上における大規模な概念消滅例として、「色彩」概念の消滅「生」概念の消失などが挙げられます。概念の消失後、該当宇宙内にSCP-001-JPが出現します。現在SCP-001-JPが1度で消滅させることのできる概念は、1個の宇宙規模が限界と考えられています。

記録上の被害や未収容であることを考慮し、SCP-001-JPはApollyonに分類されています (補遺001-JP.4を参照) 。

補遺001-JP.1: 発見

8900EX

SCP-8900-EX (1936年) 。基底宇宙において発生したSCP-001-JPによる大規模被害。

基底宇宙におけるSCP-001-JPは事案8900-EXへの対処によるENUI-5散布後に発見されました。当時SCP-001-JPは木星近傍に出現し、財団の保有する通常の宇宙観測器がその姿を記録していました。発見時のSCP-001-JPの大きさは約6,000 km3であり、可視光線を発していました。財団は過去の文献の調査やSCP-001-JPの当時の目撃者へのインタビューを行いましたが、ENUI-5の散布による記憶障害などの要因が重なり、関連性の見られる情報は得られませんでした。

補遺001-JP.2: インタビュー

2004年に捕縛した要注意団体「Are We Cool Yet?」の構成員であるキリ・ケラーへのインタビューの際、SCP-001-JPに関連する情報を入手しました。キリは現在財団がSCP-1599-JPとして収容している異常生物の前保有者に関しても陳述しており、その人物がSCP-001-JPの知識を有していた可能性が浮上しました。以下はSCP-1599-JPに関して行われた当時のインタビュー記録からの抜粋です。

インタビュー記録001-JP.2.1


[記録開始]

キリ: わざわざ長崎まで遥々やってきたのにおたくらに捕まったって、つまりアイツはもう財団に捕まったってわけか?

Agt.文野: 残念ながら違います。おそらくあなたが言いたいのは──

キリ: (溜息) いいよわかるよ。死んでたんだろう?アイツめっちゃ病んでたもんな。もしかして、あのサンゴに身投げしてたのか?

Agt.文野: はい。

キリ: しょうもねぇ。まあ仕方ないか。なんだかんだアイツも頑張ってたのは知ってたが、今年は展覧会に企画案すら挙がってなかったから気になって逢いに来たんだけどな。

Agt.文野: それであそこに来たわけですね。あの人は何者なのですか?

キリ: 名も知られてないアナーティスト、だった。文字通り名前は知らなかったんだが、陽気なやつだったのを憶えている。アイツはとにかく鳥にこだわる人間だった。

Agt.文野: 確かに、押収品には鳥に関する作品が多かったですね。

キリ: ならわかるだろ?虹色の鳥の絵がやたら多くなかったか?2000年頃に会ったとき、アイツはとてつもないスランプに溺れていた。その頃からあの虹の鳥を描き始めたんだ。アイツは奇妙なことを言っていた。奪われた、と。

Agt.文野: あの異常生物と関係ある話ですか?

キリ: あるんだよ黙って聞いてくれ。奪われたとか言ってたが、まあスランプの言い訳だと思ったんだ。だが、アイツは本当にクールどころじゃない、普通の絵もなにも作れなくなってたんだ。それからアイツはよく言っていた。「常に新規的であれ。と誰もが俺に言うんだ。どれもこれも継ぎ接ぎだらけで本当に新しいものなんかどこにもねえだろ?高級な酒と酒を混ぜ合わせて『新しい酒作りました!』なんて言っても、そんなのは新しくもなんともない駄作なんだ。世の中には駄作が溢れすぎている。俺は俺のやりたいようにやる」みたいな。

Agt.文野: しかしスランプに苦しんで、自殺したということでしょうか。

キリ: だろうな。まあやりたいようにやってるアイツの作品は全然クールじゃなかったが、あのサンゴを使い始めてからもスランプは続いていたんだな。

Agt.文野: あれはその人が作った生物なのですか?

キリ: そうだ。「常に新規的であれ」を否定したアイツにお似合いの、まさに継ぎ接ぎな生き物だとは思うんだが、そういう点ではクールだったと俺は思う。思えば2年前くらいに、しきりに「鳥に奪われるからどうにかしないといけない」と周りに言っていた。鳥が何なのか訊いてもアイツもよくわかってなかったようなんだが、水槽に人を投げ込んでは卵を食って、例の鳥の絵ばかり描くようになっていた。そして導き出した答えが自殺だったのなら……あるいはアイツの言う鳥に念で殺されたのかなんなのか。

Agt.文野: 他にその人に関することは知りませんか?

キリ: 鳥にビビりながら鳥の絵を描く奴だった。これ以上言えることはないよ。サンゴもわからん。じゃあ帰っていいか?

[記録終了]

補遺001-JP.3: 回収記録

SCP-1599-JP前保有者がSCP-1599-JPに捕食させる人物を洗脳によって収集していたことが明らかになりました。その際、前保有者はSCP-001-JPに関する情報を洗脳とは無関係に被害者らに話していました。長崎県内での複数の失踪事件についての警察の捜査資料上にそれらの事柄が記録されており、潜入する財団エージェントが回収に成功しました。以下はその抜粋です。

  • 鳥は、神である。
  • 鳥は、破壊者である。
  • 鳥は、剥奪者である。
  • 鳥は、空腹である。
  • 鳥は、そうしたら面白いから私たちの何かを奪う。
  • 鳥は、とりあえず私たちを破壊する。
  • 鳥にとって詰まらなくあることが、唯一の防御である。
  • 鳥からは逃げられない。

補遺001-JP.4: 事案1404-JP

2020/02/01、SCP-1404-JPが消滅しました。消滅の兆候は直前までなく、事後調査ののち監督評議会より正式にSCP-1404-JPの無力化が宣言されました。その後、以前回収されいてた傍受ファイルのうち、SCP-001-JPと思われる異常存在の収容を目的とする作戦を記したものが解読されました。以下はそのファイルの転写です。現在もSCP-001-JPとの関係性の精査が継続している点に注意してください。

文書JP-001番


指定番号: JP-001番

収容レベル: Keter4

概説: JP-001番は宇宙空間上に出現する発光飛翔体である。地球上における鳥類と似た形状をとり、その大きさは様々である。あらゆる波長の光を発することができ、多くの場合人間の目では捉えられない波長にある。財団の存在する世界と接続する複数の異世界にも同様の飛翔体を確認しており、各宇宙に普遍的に存在している可能性が指摘されている。

JP-001番が出現するとき、宇宙内の何かしらの概念が消失する。現在までに以前の色彩の概念を我々は失っており、見える世界が変化した。異世界におけるJP-001番の消失させた概念から当世界においても甚大な被害を発生させかねないと予想されるため、当異常存在はQ7議会によりKeterレベルに指定され、JP-2222番よりJP-001番へと改められ、最重要収容対象の1つとなった。

[データ欠落]

収容計画: JP-001番がフォトンによって構成されていると予想されることから、Da'atレベル異常存在のJP-280番とJP-1280番の複合改良品である「HOLE」が使用される。[以下未解読]

補填1: 収容の結構日がQ7議会により縮められ、2020/02/01に行われることとなった。

また、SCP-1404-JPが消滅する直前にSCP-1404-JP-Fよりサイト-8197へと電子書簡が送信されていました。以下はその転写です。

財団へ

時間がないため短い文となることを許してほしい。

我々はポリシーに従い、我々以外の異常を決して許容しなかった。そして失敗した。我々は光り輝く鳥のような異常存在を収容した。しかしそれは間違いだった。収容が完了してすぐ、我々は次々に概念を失っていった。我々ほどの力をもってしても、止めることは全く能わなかった。じきに宇宙という概念が崩壊し、我々の世界は消え去るだろう。

貴方たちの世界にもそれがいることを確認している。そして他の世界にもまた同じ鳥が飛んでいる。ならば、各々の手を取り合い団結せよ。我々のような失敗をせず、何としてでも生き延びるんだ。

貴方たちがどこまで機密ファイルを解読したかわからないが、これは言っておかねばならない: 奴にはがある。それを消し去れば、吉凶わからずとも状況は変わるかもしれない。

今までの迷惑、本当に申し訳なかった。

さらばだ。

SCP-1404-JPの無力化および電子書簡の内容から、SCP-001-JPはArchonクラスに相当すると判断され、オブジェクトクラスが分類されました。しかし各宇宙における複数の財団ともあらゆる方法を用いて連絡を取りSCP-001-JPに関する情報を共有したところ、それぞれの財団がSCP-1404-JP-Fに匹敵する技術を有していないことからも、SCP-001-JPはApollyonクラスに相当する異常存在であると判断され、オブジェクトクラスの変更およびSCP-001-JPへの分類がされました。

補遺001-JP.5: 異財団提供情報 - D-001のインタビュー

氷の大聖堂の調査、卵発見、目の前で割れる、SCP-001-JP出現、味覚の概念を消失、奪われてもいいと思ったんだ……発言

補遺001-JP.6: 異財団提供情報 - エルマ遷教師のインタビュー

過度に恐れる必要は無い。SCP-001-JP奪ったところには、何かしらが必ず芽生える。かつての色を失った世界は、新たな色彩を獲得した。生を失った世界は純粋なる我々に死を与えた。俺たちは、奴を受け入れるべきなんだ。そうあるべきようにあることこそが、正解なんだ。かの鳥ははるか暗きを翔け、我々の行くべき道を照らしているのだ。

補遺001-JP.7: プロトコル・ハートアタック