下書き
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アイテム番号: SCP-XXX-JP

オブジェクトクラス: Keter

特別収容プロトコル: 実験に使用する必要最低限数のSCP-XXX-JPが小動物飼育用ケージに収容されます。実験目的以外では各ケージにSCP-XXX-JPはそれぞれ1体のみ収容してください。

財団の管理下にないSCP-XXX-JPが発見された場合、専門チームが派遣され、駆除作戦が実行されます。また、全国の警察機関の事件事故データベースからSCP-XXX-JP-1の関連が疑われる事例を常に捜索してください。事例が発見された場合は駆除作戦の実行とともに、適切な記憶処理及びカバーストーリーの流布が行われます。

説明: SCP-XXX-JPは小型の人型実体です。背中に双翅目昆虫のものに似た翅を持ち、飛行することができます。自然界においては群れを形成して生息します。雑食性であり、主に果実や昆虫を食します。卵生で、決まった繁殖期を持たず年間を通して生殖行動を行います。

SCP-XXX-JPの原産地はヨーロッパだと考えられています。日本においては主に関東以南の表高1000m以下の地域に生息しています。大日本帝国異常事例調査局の資料から、現在日本に生息しているSCP-XXX-JPの大部分は1910年にヨーロッパから持ち込まれたものの子孫であると考えられています。この資料については補遺を参照してください。

SCP-XXX-JPは自身の周囲の空間または実体のヒューム値を上昇させる能力を持ちます。周囲に他のSCP-XXX-JPがいない状態での1個体のSCP-XXX-JPによるヒューム値の変動の最大値は平均して+4.5×10−1Hmほどで、影響範囲はSCP-XXX-JPを中心に半径約1mの同心円です。これらの値はSCP-XXX-JP-1の個体群密度が上昇することによって上昇、拡大します。5匹/m2の個体群密度で、1個体あたり最大で+3.7Hm、影響範囲半径は10mという数値が測定されています。この能力は通常、周囲のヒューム値が基底値よりも低い場合に作用します。

SCP-XXX-JP個体群が極度に集中した状態でSCP-XXX-JPが繁殖を行うと、次の世代のSCP-XXX-JPは人間に対して明らかに敵対的になります。これは相変異であると考えられています。この状態のSCP-XXX-JPをSCP-XXX-JP-1と指定します。SCP-XXX-JP-1は自身のヒューム値変動能力を利用して現実改変能力を獲得し、人間を対象になんらかの損害を引き起こす現実改変を行います。標的として選ばれる人間にはある程度の傾向があり、身長が高いこと、赤いものを身につけていることなどによって標的に選ばれやすくなることが判明しています。これは単に対象が目立つことによるものなのか、あるいはSCP-XXX-JP-1が大きいもの、赤いものを特別に嫌う性質があるためなのかは検証中です。

改変の内容としてはこれまでに、標的を巻き込む交通事故を引き起こした例が███件、標的が犯人扱いされる冤罪事件を引き起こした例が██件、[データ削除済]が█件記録されています。より具体的な事例としては、店を出ようとする対象の鞄に商品を転移させる改変を行い万引き犯と誤認させる事例、自動車のブレーキやアクセル、ハンドルなどの配置が変化する改変を行い交通事故を起こさせる事例の2種類について類似した内容のものが複数発生しています。SCP-XXX-JP-1は一度成功した改変を学習し、類似した改変を繰り返す傾向にあるようです。

日本にはSCP-XXX-JPを捕食する天敵やSCP-XXX-JPを宿主とする病原体などが存在していないため、SCP-XXX-JP-1が発生しやすい環境にあります。また、人口密度の高い地域における廃棄食料がSCP-XXX-JPの成長と繁殖を促進していることが報告されています。現在のSCP-XXX-JPの生息状況から見積もると、都市圏を中心にSCP-XXX-JP-1の発生は今後も年間20〜10件ほどのペースで起こると考えられ、より効率的な駆除作戦が計画中です。

補遺: 現代語訳された大日本帝国異常事例調査局によるSCP-XXX-JPについての記録です。

明治四十三年 七月 十日
蒸気船で運ばれてきた西洋の妖怪についての報告。西洋人たちはあれらを”fairy”と呼ぶ。
調査の結果あれらには魑魅魍魎を封じ込める力があることが判明した。
この力を活用する方法を探るべくさらなる研究が必要である。
                          大日本帝国異常事例調査局 コガヤマ

明治四十三年 七月 十四日
西洋においては悪鬼を封じ込めた事例があるようだ。
我が国においても異常事例に対処するための利用が考えられる。

また、これ以降”fairy”の訳語として”妖精”という語を当てることとした。
                          大日本帝国異常事例調査局 コガヤマ

明治四十三年 八月 十日
東京で発生した妖怪騒動の件について、すでに陰陽寮は動き出しているようです。
我々も遅れを取るわけには行きません。帝国の威信をかけ、必ずこの事件を解決する必要があります。
そのために妖精を用いた作戦を実行する許可を頂きたく思います。
                          大日本帝国異常事例調査局 コガヤマ

明治四十三年 八月 十二日
ヨウセイ計画が実行に移され、30匹からなる群れが該当地域に放たれた。
結果はすぐに出るものではないが、陰陽寮がやっているような護符やら呪文やらに頼る旧時代的方法よりも、西洋列強の知識を取り込んだ我々の作戦が成功するであろうと私は信じている。
                          大日本帝国異常事例調査局 コガヤマ