F74g

アイテム番号: SCP-XXX-JP

オブジェクトクラス: Euclid Neutralized

特別収容プロトコル: ここに特別収容プロトコル。

説明: SCP-XXX-JPは主に[編集済]で話されている言語です。紀元前7千年紀後半には既に言語として完成され、世界各地で普及していたとされています。その証拠として、2004年から20██年にかけてスーダン南部やポーランド東部、南北アメリカ大陸の山脈地帯周辺などといった場所でSCP-XXX-JPが記述された石板が発見されています。これまでに見つかった石板は合計42個で、その93%が制作年±200年の範囲の中に収まっています。また、それらのSCP-XXX-JP同士では語彙や文法の大きな差異が認められず、ある程度画一されたものであったと推測されます。

SCP-XXX-JPの異常性はSCP-XXX-JPを母国語として話す人物から発せられる言葉に現れます。(以下、母国語話者をSCP-XXX-JP-1と指定。)SCP-XXX-JP-1がSCP-XXX-JPを含む言葉を発するとき、文脈に無関係な単語や文節が単語と単語の間に挟まれた形でランダムに現れます。この単語や文法をSCP-XXX-JP-2と指定します。SCP-XXX-JP-1はSCP-XXX-JP-2を「『言の葉様』のお言葉だ」と主張する傾向があり、自身の発するSCP-XXX-JP-2は認識できませんが、他者の発するSCP-XXX-JP-2は認識できるようです。(『言の葉様』については調査記録XXX-JPを参照。)この現象はSCP-XXX-JPを母国語としない人物では発生しません。

以下はSCP-XXX-JP-2として記録された単語の例です。

kissuuiuth (美しい)
usruyoh (狩猟・狩り)
isimhisa (寂しい)
iihast-ain (~したくない)
ayutoi (太陽・日の光)

SCP-XXX-JPは狩りや漁労に関する語彙が豊富であるのに対して、形容詞と動詞の種類が他言語と比べて極端に少ないことが挙げられます。日本語と比較して形容詞は27%、動詞は15%しか存在しないことが調査で判明しており、古代の生活に合わせた言語であった影響だと推測されています。一方で、その少ない語彙の影響から文法の数は非常に多く、2005年から開始された解析作業の結果、近年になりようやく80%まで解析が完了しました。

調査記録XXX-JP: 以下はSCP-XXX-JP-1の言葉に含まれる『言の葉様』に関して、█████氏1にインタビューを行った際の記録です。

インタビューログXXX-JP
対象: █████氏

インタビュアー: 倉田博士

付記: インタビュー中も█████氏の発言にはSCP-XXX-JP-2が見られたため、明瞭なログを残す目的の上でSCP-XXX-JP-2は削除している。

<録音開始>

倉田博士: それでは宜しくお願いします。

█████氏: 何が聞きたいのかね。

倉田博士: あなた方が『言の葉様』と呼んでいるものについて詳しくお聞きしたいのですが。

█████氏: あれは「もの」などではない。あれは私たちの話す「言葉」そのものだ。

倉田博士: あなた方や今私が話しているこの言葉が『言の葉様』なのでしょうか。

█████氏: 正確に言えば、「私たちの話す言葉」だ。『言の葉様』は私たちの話す[編集済]語に宿っている。ほら、きっと今も私たちの話す言葉の間に『言の葉様』の言葉が聞こえるだろう。

倉田博士: ええ、確かに聞こえます。でも、あなた方はどうして『言の葉様』が「宿っている」と言えるのでしょう。

█████氏: 『言の葉様』は生きているからだ。私たちの[編集済]語は『言の葉様』の口であり、頭であり、意識なんだ。『言の葉様』は自身に権威があった時代から私たちに寄り添ってきたのだ。

倉田博士: しかし、新しい言語の台頭と共に、その力は衰えてきた、と。

█████氏: その通りだ。新しい生活様式が生まれ、それに対応していった言葉たちが生き残り、[編集済]語を話す者は徐々に少なくなっていった。あんまりこういうことを言うべきではないのかもしれないが、衰えるものには故があるのだな。

[以下、インタビュー終了まで記録する]

<録音終了>

20██年の時点でSCP-XXX-JP-1の数は53人であり、国際連合教育科学文化機関(ユネスコ)によって消滅危機言語2に指定されました。SCP-XXX-JP-1の数は増加と減少を繰り返していますが、年々減少傾向にあります。

補遺: 20██年7月19日、SCP-XXX-JPの異常性が突如として消失しました。原因は依然として不明のままですが、同日█████氏が肺炎で亡くなり、SCP-XXX-JP-1の数が10人を下回ったことは注目に値します。今後もSCP-XXX-JP-1の観察が継続されますが、更に減少傾向を強めることが予想されます。

  • 「合わせ鏡のn乗」
    実像とは異なる動きをしている、対象者の姿が写った鏡の位置によって様々な効果を発揮する。対象者の手前から数えてn番目。
  • 「簡単な感嘆」
    読むor聞くor書くことで対象者に「ふーん」「ほほう」「へぇ~」などといった発言を「思わず」させるミームないし情報災害。