- おしらせ
- SCP
- 001提言パターン2
- 無謬の財団
- ミスター・リスペクトありすぎとミスター・リスペクトなさすぎ
- 小さくもなければ魔女でもない
- 博士のティーンエイジャー・クリーム
- 死コン
- 便利構文とテンプラ
- D
- D-2
- 001提言
- 揺篭
- クロスコン
- 多数決主義
フォーラムやディスカッションに書き込んでいただいたにもかかわらず返信ができないときは、リアルが忙しいときだと思います。すみません。全部目を通すようにはしてます。
補遺: 当該オブジェクトはその性質から、
アイテム番号: SCP-001-JP
オブジェクトクラス: Keter
特別収容プロトコル: ガイドハブ 初めての方へ SCP記事作成のガイド チャットのガイドライン FAQ サイトルール 削除のガイドライン は、規定された文章に保たれます。
説明: SCP-001-JPは、基底現実外現実に存在する会員制ウェブサイトです。当該ウェブサイトは財団日本支部のデータベースと類似しています財団のデータベースは当該ウェブサイトをトレースしています。当該ウェブサイトにおける変更は現実改変および過去改編によって、追加されたページに記載されている事実が存在したもしくはしなかったという結果を作り出します。
補遺: 財団がSCP-001-JPに干渉することによって、SCP-444-JPなどの極めて危険なオブジェクトを消滅させる試みが行われましたがSCP-001-JPの管理チームによる編集差し戻しとアクセス禁止という結果に終わりました。
現在、この報告書は必要ないとして削除が検討されています。
当オブジェクト担当の菅野博士がセキュリティクリアランス違反で降格処分を受けたため、当オブジェクトは現在一時的に担当者不在となっています。
アイテム番号: SCP-XXX-JP
オブジェクトクラス: keter Neutralized
特別収容プロトコル: SCP-XXX-JP-1は無力化されています。以前の収容プロトコルについてはアーカイブする必要がないと判断され、削除されました。
説明: SCP-XXX—1は財団職員の間に伝播する、財団業務遂行上きわめて危険なミーム的効果でした。ですがこれは対抗ミーム措置によって鎮静化し、再活性化の恐れもないため、完全に無力化されたと考えられています。
以前の説明についてはアーカイブする必要がないと判断され、削除されました。
インシデント記録XXX: 以前の説明についてはアーカイブする必要がないと判断され、削除されました。
補遺1: このオブジェクトがNeutralizedになったこと自体が、このオブジェクトの影響であると私は考えています。keterへの再分類と研究資源の優先配分を申請します。 -菅野博士
補遺2: 却下。Neutralizedに分類されたオブジェクトが再びKeterに分類されたという前例はありません。それに、財団の資源は限られていますし、ミーム対策担当の人間までミーム汚染されるなんて失態を晒すわけがありません。 -研究委員会
予定タグ:scp-jp keter neutralized ミーム
アイテム番号: SCP-XXX-JP
オブジェクトクラス: Safe
特別収容プロトコル: SCP-XXX-JP-1は標準人型収容セルにおいて、低危険度人型実体収容プロトコルに沿って管理してください。SCP-XXX-JP-1は倫理規定により、月に1万円までの娯楽費が認められます。
説明:
SCP-XXX-JPは21歳の日本人女性であるSCP-XXX-JP-1とその両乳首であるSCP-XXX-JP-2およびSCP-XXX-JP-3から成立しています。SCP-XXX-JP-1の胸部には「ゲーマーズ・アゲインスト・ウィードのミスター・リスペクトありすぎとミスター・リスペクトなさすぎ」というタトゥーが施されています。
SCP-XXX-JP-2とSCP-XXX-JP-3は未知の手段で声を発し会話をすることができます。一連の会話及びインタビューにおいて、SCP-XXX-JP-2およびSCP-XXX-JP-3はSCP-XXX-JP-1と同程度の知能を有すると推定されています。SCP-XXX-JP-2はミスター・リスペクトありすぎと自称し、SCP-XXX-JP-3はミスター・リスペクトなさすぎと自称しており、実際にSCP-XXX-JP-2は他者に対して尊敬の態度を示すことが多く、SCP-XXX-JP-3は他者に対して軽蔑の態度を示すことが多いことがわかっています。
以下はSCP-XXX-JP群に対するインタビューログです。
このオブジェクトの情報は本来セキュリティクリアランス3ですが、日本支部適性検査のため一時的にセキュリティクリアランスクリアランス2職員に開示されます。
アイテム番号: SCP-XXX-JP
オブジェクトクラス: Safe
特別収容プロトコル: SCP-XXX-JPはサイト-8104の標準人型生物収容室において、医学的措置によって常に昏睡状態に置かれなければなりません。SCP-XXX-JPが起床した場合、即座に機動部隊[セキュリティクリアランス2職員の閲覧により一時的に非開示]に連絡してください。
説明: SCP-XXX-JPは身長153㎝、体重87㎏、43歳で日本人の人型実体です。
君は小さな魔女には同情する。しかし不細工で、男で、中年であるこの人型実体には同情しない。
これは財団職員として不適である。小さな魔女に同情しないのであれば収容担当者になれるだろうし、この人型実体に同情するなら倫理委員会に名を連ねられただろうに。
アイテム番号: SCP-XXX-JP
オブジェクトクラス: Safe
特別収容プロトコル: SCP-XXX-JPとその説明書は、サイト-8104の標準的小型アイテム収容ロッカーに収容されます。SCP-XXX-JPを用いた実験を行うには、研究担当者に許可を取ってください。倫理委員会によって実験は差し止められました。
SCP-XXX-JP-1はサイト-8104の標準的人型実体収容セルに収容されます。SCP-XXX-JP-1には専用の点滴と精神安定剤の投与が行われます。
説明: SCP-XXX-JPは、「BIGGER OPPAI」と印字されているプラスチックの容器に入った桃色の軟膏です。SCP-XXX-JPは、女性の胸に塗布された時にその異常性を発現させます。SCP-XXX-JP-1を胸に塗布された女性(以下、SCP-XXX-JP-1)は摂取した栄養の内約90%を胸の成長に消費するようになります。この結果としてSCP-XXX-JP-1は適切な医学的措置が為されない限り深刻な空腹と栄養失調に悩まされます。SCP-XXX-JP-1は空腹を解消するために大量の食事をとろうとしますが、その試みは胃の消化速度が間に合わないことによって挫折します。
SCP-XXX-JPは、██県██市において、「彼女が吐きながら三時間食べ続けている」という男性の119番通報によって財団に捕捉されました。派遣されたエージェントは、青い顔をしてひたすらに物を食べ続けるSCP-XXX-JP-1(本名:██ ██)を発見しました。エージェントはその場でSCP-XXX-JP-1を異常性ありとして確保し、家族や駆けつけた医療関係者などの関係者にはAクラス記憶処理が施され、カバーストーリー「家出」が適用されました。SCP-XXX-JP-1の家を捜査したエージェントが██ ██氏の部屋からSCP-XXX-JPと、「説明書」と書かれた紙を発見しました。
回収された説明書
今回は、ティーンエイジャーのための商品だよ!
「気になる人はいるけど、自分の身体を気に入ってくれるか心配…」
「水着を着ると周りの人と比較して、みじめな気分になってしまう…」
そんなあなたに!"博士のティーンエイジャー・クリーム!"これを胸につけるだけで、バストサイズは無限大!
彼氏とのデートを、楽しもうね!
対象:SCP-XXX-JP-1
インタビュアー: ██博士
付記: SCP-XXX-JP-1は精神的に不安定な状態のため、精神安定剤を投与されている。
<録音開始, 20██/06/07>
██博士: では、インタビューを始めさせてもらおうか、SCP-XXX-JP-1。
SCP-XXX-JP-1: 私はそんな名前じゃないわ、私は██ ██っていうの。
██博士: すまない。ここの決まりでね。さて、あなたはどこであのクリームを手に入れたのかしら?
SCP-XXX-JP-1: どこって、普通に[データ削除済]で買ったのよ。
██博士: しかしそれにしては、お店で売っている商品としての表示がないとか、不思議に思わなかったのですか?成分とか。
SCP-XXX-JP-1: 私そういうのよくわからない。
██博士: そうですか。商品の売れ具合や、棚にどれだけ積んであったかはわかりますか?
SCP-XXX-JP-1: 私が見た時は残り一個だった。だからラッキーって思って、すぐに買った。
██博士: なるほど。使ってみてからの様子はどうですか?
SCP-XXX-JP-1: 毎日が地獄って感じ。確かに胸は大きくなったけど、すんごく空腹だし、お小遣いは足りないし、それで彼氏にご飯をおごってもらうんだけど、そう毎日ってわけにもいかないから残飯漁って。
██博士: それは大変でしたね。SCP-XXX-JP-1 ねえ、私治るのかな。
██博士: ええ、治すために今検査中ですよ。SCP-XXX-JP-1: 私もうおっぱい大きくしたくない(泣き出す)もうおっぱいいやだ!おおぎぐなる!もうやだ!昨日はもっどぢいざがったのに!いっじゅうがん前はふづうだったのに!やだ!ごろじで!
██博士: 精神安定剤を追加で投与して!インタビューを終了します。
<録音終了>
終了報告書: インタビューで購入場所として挙がった[データ削除済]をエージェントが調査しましたが、SCP-XXX-JPを販売した痕跡はありませんでした。
補遺1: SCP-XXXーJP-1はその大きさを増すばかりであり、それに伴う収容の困難性の悪化や必要とする機材・スタッフの増加はサイト-8104の負担増を招いています。これは他のオブジェクトの収容違反を間接的に誘発する危険性があるため、SCP-XXX-JP-1の終了を提案します。実験にSCP-XXX-JP-1が必要となる場合、新たにDクラスを曝露させればいいかと。 萩野研究員
補遺2: 却下。財団は冷酷であっても、残酷であってはなりません。担当研究員がそのような認識である以上、このオブジェクトを用いた実験を差し止めざるをえません。SCP-XXX-JP-1の収容は継続されます。 倫理委員会
アイテム番号: SCP-XXX-JP
オブジェクトクラス: Safe
特別収容プロトコル: SCP-XXX-JPはサイト-8104の電磁気遮断収容室に保管されます。SCP-XXX-JPの実行するプロセスは財団基準のコンピュータプログラミングテストを合格した人員によって24時間監視され続けなければなりません。
説明: SCP-XXX-JPは、メーカーやブランド名が刻印されていない15センチディスプレイのノートパソコンです。電源がない状態にもかかわらずSCP-XXX-JPは常に作動し続けており、現在██████████個のプロセスがバックグラウンドで実行されています。
SCP-XXX-JPの特異性は2つ存在します。1つ目は一部のプロセス名が数字ではなく人名であること。2つ目はSCP-XXX-JPは自動で"kill"コマンドを用いプロセスを終了させ、終了されたプロセスと同名の人間が即座に死亡することです。
SCP-XXX-JPの特異性は、[データ削除済]によって発覚しました。この事例において、人間ではないが人格や理性を持つ、いわゆる"人型実体"には効果がないことが確認されました。この性質を用いたAI及び非人型実体財団職員による収容プロトコルの精緻化は現在検討中です。
補遺: 20██/01/22に収容違反によってSCP-████-JPに曝露した職員がSCP-XXX-JPを作動させ、"Killall"コマンドを実行するという重大インシデントが発生しました。コマンドは実行されず、以下のエラーメッセージが表示されました。
SRV0115E サーバーはすでに実行中です。
仮タイトル:合理的経済人の財布
アイテム番号: SCP-XXX-JP
オブジェクトクラス: Safe
事案0132の発生により、収容プロトコルは201█年6月13日に現行のものに改訂されています。以前の収容プロトコルについては下部折り畳みを参照してください。
SCP-XXX-JPは、サイト-8104の標準的小型アイテム収容ロッカーに収容されます。SCP-XXX-JPの所有権は、研究のため菅野博士が所有しています。菅野博士は一月に一回、給与と比して異常な額の蓄財をしていないかを調べるための資産の監査を受けることが義務付けられます。
特別収容プロトコル: SCP-XXX-JPは、サイト-8104の標準的小型アイテム収容ロッカーに収容されます。Dクラス職員にSCP-XXX-JPを所有させてSCP-XXX-JP-1とした後、当該Dクラス職員に対して両手、両足、声帯の切除およびロボトミー手術を施した上で、サイト-8104の標準人型生物収容室において低脅威度人型生物収容プロトコルの規定に則って収容します。SCP-XXX-JP-1であるDクラス職員は解雇を無期限延期されます。寿命、病気そのほかの要因で当該Dクラス職員が近日中に死亡する可能性がある場合、自動小銃で武装した警備員2名とSCP-XXX-JP研究チーム所属の研究員の付き添いの上で、SCP-XXX-JPが収容されているロッカーを開錠し、別のDクラス職員にSCP-XXX-JPを所有させSCP-XXX-JP-1とします。SCP-XXX-JPを再度標準的小型アイテム収容ロッカーに収容したうえで 新しいSCP-XXX-JP-1に対しての処置・収容を行ってください。この際、それまでSCP-XXX-JP-1であったDクラス職員は終了してください。
説明: SCP-XXX-JPは、使用によると推定される軽度の劣化が存在する、一般的な大きさの黒の折り畳み財布です。何かしらのブランドのデザインは確認できず、既存の財布製品において同一の設計のものは現在確認されていません。
SCP-XXX-JPの異常性は、SCP-XXX-JPをある個人が所有した際に発露します。
第一に、SCP-XXX-JPを所有した個人(以下、SCP-XXX-JP-1と呼称します)は、全ての理論的に売買しうる物体および権利の価格を正確に知ることができるようになったと考えます。ただし、この時にどのような方法で求めたのかはSCP-XXX-JP-1自身にも理解できず、また、このときにSCP-XXX-JP-1が主張する価格は現在価格からも、経済理論(例えば、ブラック・ショールズ方程式など)から求められるような理論的価格からも乖離しており、SCP-XXX-JP-1がどのような基準で価格を算定しているかは不明です。SCP-XXX-JPの価格算定法については実験記録0130をもとに、現在財団の経済学者が研究中です。
第二に、SCP-XXX-JP-1は、自らが算定した価格で物体および権利を購入することが可能になります。SCP-XXX-JP-1に物体および権利の売買を提案された人物(以下SCP-XXX-JP-2と呼称します)は、必ずその提案を受諾します。SCP-XXX-JP-2が市場価格から乖離した価格で物体もしくは権利を売買した場合、24時間以上経過した後にそれを後悔します。よって、SCP-XXX-JP-2である状態は24時間継続すると仮定されています。
また、実験により、SCP-XXX-JP-1はSCP-XXX-JPの所有権を失った際、その異常性を失うことが発見されました。
SCP-XXX-JPは、201█年4月28日にサイト-8104にオフィスを持つ菅野博士の机の上に転移してきたことから、財団に発見されました。またこれを手に取った菅野博士の証言と、いくつかの実験によってSCP-XXX-JPの性質が判明し、現在の形で収容されることとなりました。
また、同日に菅野博士の口座から█████████円が引き落とされていたことが確認されています。財団の口座管理を委託された[データ削除済]銀行に問い合わせたところ、取引の記録は確認されませんでした。1
後述するSCP-XXX-JPの性質から、この現象はSCP-XXX-JPが以前の所有者から菅野博士個人に売却されたことによるものと見られています。菅野博士にインタビューしたところ、このような財布を制作・販売するような個人及び組織には心当たりがないということであり、現在SCP-XXX-JPの以前の所有者に関する調査が継続中です。
以前SCP-XXX-JPの研究責任者であった菅野博士の提案により、SCP-XXX-JPの性質をより厳密に算定するための実験0130がサイト-8104管理者によって承認され、実施されました。
その記録の抜粋が下部になります。全ての記録を参照するには、SCP-XXX-JPの研究責任者に許可を受けたうえで、実験記録0130を閲覧してください。
実験記録0130抜粋 - 日付201█/05/29
対象:
SCP-XXX-JP
実施方法:
SCP-XXX-JPをDクラス職員に一時的に所有させ、複数の物体、権利および概念の価格を質問する。
結果:
物体および権利 日本での市場価格 SCP-XXX-JP-1により算定された価格 SCarlet Poultry Inc.の株式100株の売却価格 25300円 25600円 SCarlet Poultry Inc.の株式100株の購入価格 25300円 26700円 サイト-8104の地価 1万円/m2 2万4200円/m2 1ドル 111.123円 32円 りんご1個 おおよそ30~70円 10円 日本国の国富 None [データ削除済]2 分析:ドルの価値が極めて低く算定されている。少なくとも単純に購買力平価や金利平価を用いて算定した値ではなく、最近の政情不安などを反映した複合的な算定と思われる。加えて気になる事柄として、りんごや株式の例に特徴的であるが、全体的にも金融資産を過大評価し、実物資産を過小評価する傾向があることだ。また、購入価格と売却価格に差があることは、ロングとショートの差、つまり株式取引における期間の差や追証のリスクを考慮している可能性があることを示唆している。そして何より着目するべきなのは、国富という概念的なものについても理解し算定することができるという事実だ。これを作成した人間は異常性を持つ物品の制作技術と経済理論の両方に精通していると推測される。-菅野博士
事案記録0132 - 日付201█/06/11
実験0130の後に引き続きSCP-XXX-JPの研究を執り行っていた菅野博士が、部下である山本研究員との会話中に突如「自分のすべての臓器をあなたに売却する」と述べ、当時菅野博士がSCP-XXX-JP-1であったため、SCP-XXX-JP-2となった山本研究員はこれに同意しました。同意した瞬間、山本研究員の目の前に心臓、肝臓、脾臓、胃、肺など人体の主要な臓器が出現し、菅野博士はその場に倒れこみました。これらは後のDNA検査で菅野博士のものと判明しました。山本研究員は菅野博士をすぐに医務室に搬送しましたが、菅野博士は臓器が消滅したことにより失血死していました。また、同時刻に山本研究員が財団に登録している口座から███万円が消滅しました。菅野博士は事案発生当時SCP-XXX-JPの研究以外の職務を割り当てられていなかったため、このような行動をとった理由として、SCP-XXX-JPの精神汚染的影響が疑われています。ごくわずかな金額で財団にとって重要なものを購入できる可能性と、致命的な精神的汚染を及ぼす可能性から、SCP-XXX-JP-1に行動の自由を与えることは危険であると考えられ、特別収容プロトコルが改訂されました。
補遺: 菅野博士の自室を山本研究員が掃除していた時、机の上からメモが発見されました。SCP-XXX-JPの性質について関連があると思われます。内容は以下の一文でした。
財団は私より[データ削除済]だった -菅野博士
アイテム番号: SCP-XXX-JP
オブジェクトクラス: Safe Euclid
事案0132に基づいて追記:SCP-XXX-JP-1は自らの所属する組織を[検閲済]価値最大化という原理に基づいて改編しようという耐え難い欲求を得ます。この欲求が段階的に増していくものなのか、それとも突発的に生まれるものなのかは情報の不足から判明していません。[検閲済]価値最大化のためになされる行動群は致命的な収容違反を招くため、Dクラス以外の職員がSCP-XXX-JPを所有することは認められていません。
特別収容プロトコル: サイト-8199は、SCP-XXX-JP専用に割り当てられます。外的要因によってSCP-XXX-JPの収容違反が発生すると想定される場合、サイト-8199管理者はサイト内大規模通常爆弾を起動してください。SCP-XXX-JPが財団職員でない人間の手に渡った場合、サイト-8199管理者は速やかに日本支部理事会に報告し指示を仰いでください。
SCP-XXX-JPは、小型GPS装置を内部に設置した状態で、サイト-8199の高強度小型アイテム収容ロッカーに収容されます。
Dクラス職員にSCP-XXX-JPを所有させてSCP-XXX-JP-1とした後、当該Dクラス職員は医学的処置によって昏睡状態に置かれ、サイト-8199の標準人型生物収容室において低脅威度人型生物収容プロトコルの規定に則って収容します。SCP-XXX-JP-1であるDクラス職員は解雇を無期限延期されます。当該Dクラス職員が近日中に死亡する可能性がある場合、武装した警備員2名とSCP-XXX-JP研究チームの付き添いの上で、SCP-XXX-JPが収容されているロッカーを開錠し、別のDクラス職員にSCP-XXX-JPを所有させSCP-XXX-JP-1とします。SCP-XXX-JPを再度高強度小型アイテム収容ロッカーに収容したうえで 新しいSCP-XXX-JP-1に対しての処置・収容を行ってください。SCP-XXX-JPを用いた実験およびDクラスではない職員がSCP-XXX-JP-1になることはいかなる状況であっても禁止されます。
事案0132の発生により、収容プロトコルは201█年6月13日に改訂されています。201█年6月13日以前の収容プロトコルについては下部折り畳みを参照してください。
SCP-XXX-JPは、サイト-8104の標準的小型アイテム収容ロッカーに収容されます。SCP-XXX-JPの所有権は、研究のため菅野博士が所有しています。菅野博士は一月に一回、給与と比して異常な額の蓄財をしていないかを調べるための資産の監査を受けることが義務付けられます。SCP-XXX-JPを用いた実験を行うには、SCP-XXX-JPの研究チームリーダーの許可を得てください。
サイト-8104管理者の提案により、収容プロトコルは201█年12月13日に現行のものに改訂されています。201█年12月13日以前の収容プロトコルについては下部折り畳みを参照してください。
SCP-XXX-JPは、小型GPS装置を内部に設置した状態で、サイト-8104の発火機能付き高強度小型アイテム収容ロッカーに収容されます。外的要因によってSCP-XXX-JPの収容違反が発生すると想定される場合、サイト-8104管理者はSCP-XXX-JPの存在するロッカーを発火し、SCP-XXX-JPが存在するユニットを封鎖してください。SCP-XXX-JPが財団職員でない人間の手に渡った場合、サイト-8104管理者は速やかに日本支部理事会に報告し指示を仰いでください。
Dクラス職員にSCP-XXX-JPを所有させてSCP-XXX-JP-1とした後、当該Dクラス職員は医学的処置によって昏睡状態に置かれ、サイト-8199の標準人型生物収容室において低脅威度人型生物収容プロトコルの規定に則って収容します。SCP-XXX-JP-1であるDクラス職員は解雇を無期限延期されます。当該Dクラス職員が近日中に死亡する可能性がある場合、武装した警備員2名とSCP-XXX-JP研究チームの付き添いの上で、SCP-XXX-JPが収容されているロッカーを開錠し、別のDクラス職員にSCP-XXX-JPを所有させSCP-XXX-JP-1とします。SCP-XXX-JPを再度高強度小型アイテム収容ロッカーに収容したうえで 新しいSCP-XXX-JP-1に対しての処置・収容を行ってください。SCP-XXX-JPを用いた実験およびDクラスではない職員がSCP-XXX-JP-1になることはいかなる状況であっても禁止されます。
説明: SCP-XXX-JPは、使用によると推定される軽度の劣化が存在する、一般的な黒の折り畳み財布です。何かしらのブランドのデザインは確認できず、既存の財布製品において同一の設計のものは現在確認されていません。
SCP-XXX-JPの異常性は、SCP-XXX-JPをある個人が所有した際に発露します。
第一に、SCP-XXX-JPを所有した個人(以下、SCP-XXX-JP-1と呼称します)は、全ての理論的に購入しうる物体および権利の価格を正確に知ることができるようになったと考えます。ただし、この時にどのような方法で求めたのかはSCP-XXX-JP-1自身にも理解できず、また、このときにSCP-XXX-JP-1が主張する価格は現在価格からも、理論的価格からも乖離しており、独自の法則に従って算定していると考えられています。SCP-XXX-JPの価格算定法については実験記録0130をもとに、現在財団の経済学者が研究中です。
第二に、SCP-XXX-JP-1は、自らが算定した価格で物体および権利を購入することが可能になります。3
SCP-XXX-JP-1に物体および権利の購入を提案された人物(以下SCP-XXX-JP-2と呼称します)は、必ずその提案を受諾します。SCP-XXX-JP-2が市場価格から乖離した価格で物体もしくは権利を売却した場合、24時間以上経過した後にそれを後悔します。よって、SCP-XXX-JP-2である状態は24時間継続すると仮定されています。
また、実験により、SCP-XXX-JP-1はSCP-XXX-JPの所有権を失った際、その異常性を失うことが発見されました。
SCP-XXX-JPは、要注意団体である[データ削除済]の拠点に機動部隊が襲撃をかけた際に、机の上に第一と第二の異常性が記されたメモとともに残されていました。いくつかの実験により説明書の内容が正しいと推定された後に、研究のため菅野博士に割り当てられました。
以前SCP-XXX-JPの研究責任者であった菅野博士の提案により、SCP-XXX-JPの性質をより厳密に算定するための実験0130がサイト-8104管理者によって承認され、実施されました。
その記録の抜粋が下部になります。全ての記録を参照するには、SCP-XXX-JPの研究責任者に許可を受けたうえで、実験記録0130を閲覧してください。
実験記録0130抜粋 - 日付201█/05/29
対象:
SCP-XXX-JP
実施方法:
SCP-XXX-JPをDクラス職員に一時的に所有させ、複数の物体、権利および概念の価格を質問する。
結果:
物体および権利 日本での市場価格 SCP-XXX-JP-1により算定された価格 SCarlet Poultry Inc.の株式100株の購入価格 25300円 26700円 サイト-8104の地価 1万円/m2 2万4200円/m2 1ドル 111.123円 32円 りんご1個 おおよそ30~70円 10円 分析:ドルの価値が極めて低く算定されている。少なくとも単純に購買力平価や金利平価を用いて算定した値ではなく、最近の政情不安などを反映した複合的な算定と思われる。加えて気になる事柄として、りんごや株式の例に特徴的であるが、全体的にも金融資産を過大評価し、実物資産を過小評価する傾向があるようだ。-菅野博士
SCP-XXX-JPの前任研究責任者であった菅野博士がSCP-XXX-JPの影響で引き起こした収容違反、およびそれについての菅野博士へのインタビューについては事案記録0132およびインタビュー記録0133を参照してください。
事案記録0132 - 日付201█/06/11
実験0130の後に引き続きSCP-XXX-JPの研究を執り行っていた菅野博士が、SCP-XXX-JPについての研究結果を報告するためにサイト-8104管理者と会話していた際に、突如「サイト-8104を購入したい」と述べました。サイト-8104管理者はSCP-XXX-JP-2となり、これを了承しました。財団日本支部の[データ削除済]口座に█████████円が振り込まれた直後、サイト-8104における全権限が菅野博士に移行され、5時間後に突入した機動部隊が菅野博士を確保するまでに、█個のオブジェクトの情報を民間研究組織及び要注意団体である[データ削除済][データ削除済][データ削除済]に漏洩し、██個のオブジェクトを収容違反させました。事態の収拾には██時間かかり、関与した民間人にはCクラス記憶処理が行われましたが、関与した要注意団体の全構成員を確保することはできず、[データ削除済]にはSCP-XXX-JPのほぼ完全な情報が漏洩したと疑われています。菅野博士はインタビュー0133の後即時終了され、脳は[データ削除済]に、それ以外の部分は処置-[データ削除済]に流用されました。SCP-XXX-JP-1に行動の自由を与えることは財団の崩壊、それに伴う収容違反によるK-クラスシナリオを引き起こす危険性があると考えられ、特別収容プロトコルとオブジェクトクラスが改訂されました。
インタビュー0133 - 日付201█/06/12
対象:菅野博士
インタビュアー: 山本研究員
付記:山本研究員は菅野博士の元部下であり、上司の起こした収容違反に対して感情的になっている。<録音開始, [201█/06/12]]>
山本研究員: どうしてこんなことをしたんですか、博士!
菅野博士: 私は[検閲済]価値最大化を行うべきだと考えたのだ。
山本研究員: [検閲済]価値最大化?シェアホルダー価値最大化4やステークホルダー価値最大化5は一般的な用語ですが、[検閲済]価値最大化とはいったいどういう理屈ですか。
菅野博士:文字通り、[検閲済]にとっての財団の価値を最大化するのだ。山本研究員: それではまるで、今の財団が[検閲済]にとって価値が低いもののような言い草ではないですか。財団は[検閲済]のために大きな犠牲を払って(菅野博士にさえぎられる)
菅野博士:しかし、財団はSCP-███のようなきちんと研究すれば[検閲済]のためになるようなものでさえ隠している!SCP-████だってそうだ!確保、収容、保護の名のもとに[検閲済]にとって有用なものを独占しているじゃないか!山本研究員: ではあなたは、財団が[検閲済]にとって有害であると?
菅野博士:そこまでは言っていない。しかしいくらかのSCiPを公開し、いくらかのSCiPにかかる法外な費用をアウトソーシング6したら財団の価値が向上すると考えたまでだ。山本研究員: SCiPの収容をアウトソーシング?お話になりません。あなたはSCP-XXX-JPによって致命的な精神的またはミーム的汚染を受けているようです。残念です博士、財団の数少ない経済学者としての心得は、あなたから学んだのですが。これにてインタビューを終了します。
<録音終了>
終了報告書: SCP-XXX-JPは自分の所属する組織を[検閲済]価値最大化に基づいて運営したいという欲求をSCP-XXX-JP-1に与えるようです。このことを踏まえた収容プロトコル・オブジェクトクラスの変更を提案します-山本研究員
承認 -サイト-8104管理者
SCP-XXX-JPの情報がほぼ完全な状態で[データ削除済]に伝わったことが判明しました。[データ削除済]の性質から言って、このオブジェクトを財団に対して利用しようとすることは確実でしょう。一サイトが"購入"されただけでこのような収容違反を引き起こされたのですから、万が一[データ削除済]、[データ削除済]または[データ削除済]が"購入"されたら複合的なK-クラスシナリオを引き起こす可能性さえあります。SCP-XXX-JPを完全に消滅させられる規模の通常爆弾を設置した専用サイト-8199の建設を前提とするさらなる収容プロトコルの変更を提案します。-サイト8104管理者
承認。サイト-8199建設は半年後までに終わる予定です。それまでサイト-8104の設備で収容してください。 -日本支部理事会
ここまでクリアランスの階段を駆け上がってきたあなたは、おそらくいくつかの疑問を持っていることでしょう。
・なぜ日本支部は高い独立性を保ち、O5評議会と同等のクリアランスを持つ理事会まで持っているのか?
・なぜ我々は罪もない幼女を永久に眠らせながら、倫理委員会などというものを持っているのか?まるで喜劇ではないか。
・なぜ我々は現在の科学を大幅に超える物品を量産できるのか?SCP関連の技術実験はほとんど行われていないのに。
・なぜあのエージェント、あの博士は、その異常性にもかかわらず収容されないのか?
これまであなたは厳格な必要知の原則から、それらを知ることはなかった。
しかし今や知るときであり、全ての答えがここにあります。
アイテム番号: SCP-001-JP
オブジェクトクラス: Thaumiel
特別収容プロトコル: SCP-001-JP-1との会話はクリアランスレベル5/001JPを持つ人間のみに制限されます。SCP-001-JP-1群を楽しませるために、プロトコル:ウィートンが常に発動されます。
説明: SCP-001-JPは、基底現実外に存在する現実のうちの一つです。SCP-001-JPには人間によく似た生物が存在し、我々よりも数段階進んだ社会を形成しており、それらは他現実群に対する高い介入技術を持っています。(この生物をSCP-001-JP-1と定義します)
前回のXK-クラスシナリオにおいて、日本支部は偶然SCP-001-JPを発見し、SCP-001-JP-1群と後述する001条約を結ぶことでXK-クラスシナリオを改変し発生しなかったことにすることに成功しました。この時に日本支部が設立されました。
001条約
財団はSCP-001-JP-1群からの現実介入を無制限に受け入れる。
SCP-001-JP-1群は基底現実の存続を保証する。
交渉ログ001:
対象: SCP-001-JP-1群の代表
交渉責任者: 日本支部理事"鵺"
付記: 言語についてはSCP-000-JP側の用意した翻訳機を使用。
<録音開始, 19██/██/██>
鵺: 時間がないので、単刀直入に言いましょう。私たちの現実は滅びかけています。
SCP-000-JP-1: そうみたいですね。
鵺: あなた方の現実介入能力で、私たちの現実を助けていただくことはできないでしょうか。
SCP-000-JP-1: 構いませんが、条件があります。鵺: それは?
SCP-000-JP-1: あなた方の現実を、我々の娯楽とさせてほしい。鵺: ……と、言いますと?
SCP-000-JP-1: 何大したことではないのです。あなた方が遅れた技術と社会でもがくのは、それ自体がある種の娯楽であり、それを鑑賞させていただくだけでいいのです。ただし、もがく姿が見たいので、いくつかの介入はさせていただきますがね。鵺: 例えば?
SCP-000-JP-1: あなた方は、あなた方の言うところの"要注意団体"に勝利することはない。勝ってしまえば戦いが終わってしまうから。あなた方は、要注意団体に敗北することもない。負けてしまえば、戦いが終わってしまうから。あなた方は滅びない、滅びたら戦いが終わってしまうから。あなた方は完全な収容をなし得ない、完全な収容は面白くないから。とまあこういった風に、あなた方の奮闘が終わらない様に、バランスを取らせていただくのが一つ。鵺: ……もう一つは?
SCP-000-JP-1: もうちょっと面白くなるように、"設定"を改変させていただきます。あなた方の現実は、もっと面白くなる要素がたくさんありますので、改稿しないと。もちろん、その代わりに我々はあなた方の現実の存続を保証しましょう。今回の事件に限らず、これからもね。鵺: わかりました、その条件でお受けしましょう。
SCP-000-JP-1: 話が早くて助かります。
<録音終了, 19██/██/██>
付記: こうして、我々は娯楽となりました。日本支部が存在する理由?そのほうが面白いからです。「日本支部がSCP-001-JP-1を発見した後に日本支部が設立された」という明らかな矛盾は、後付けの現実介入から来ています。倫理委員会が存在する理由?我々の懊悩は"世界設定"に深みを持たせるからです。オーバーテクノロジー、スクラントン現実錨やカント計数機などは、設定に説得力を持たせるための小道具で、異常性を持つエージェントや博士たちはSCP-001-JP-1たちのお気に入りの登場人物です。SCP-001-JP-1にとって面白くないオブジェクトは消滅しますし、SCP-001-JP-1のお気に入りのオブジェクトは良く収容違反します。今日も我々は、勝つことも負けることもない戦いに機動部隊を送り出します。我々はどんな収容違反を起こしても壊滅しませんし、オブジェクトはSCP-001-JP-1の気まぐれで収容違反します。何が起きようとも、我々が娯楽に徹すれば基底現実の存続は保証されるのであり、そのためにプロトコル:ウィートンを発令します。
プロトコル:ウィートン Don't be a dick.
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アイテム番号: SCP-XXX-JP
オブジェクトクラス: Thaumiel Neutralized
特別収容プロトコル:SCP-XXX-JPはすでに全ての異常性を喪失しており、収容は不要です。再び異常性が発現する可能性に備え、SCP-XXX-JPは財団のフロント企業によって保有されます。
以前の特別収容プロトコルは下部折り畳みを参照してください。
SCP-XXX-JPは市街地にあること、その広大さ、そしてその知名度から、民間人を近づけないようにして収容することは困難です。カバーストーリー"歴史的建造物の保護"を流布し、SCP-XXX-JPへの立ち入りを禁止してください。SCP-XXX-JPに立ち入ろうとした民間人は警備員が静止し、それに従わない場合Aクラス記憶処理を施して解放してください。SCP-XXX-JP内に侵入した人間がいる場合、即座に終了の許可が降ります。
第一の異常性は、SCP-XXX-JPは破壊不可能ということです。解体業者の重機はもちろん、財団の保有する建築機材によっても干渉することはできませんでした。
第二の異常性は、SCP-XXX-JP内でかつて研究が行われていた場所(実験室や教授の部屋などが含まれます)に現代科学では解明できない異常性を持つオブジェクト(これにはAnomalousアイテムも含まれます)を配置すると、10日以内にそのオブジェクトの性質および安全な収容方法を記した報告書が出現することです。対象となるオブジェクトの性質によって表記法や筆跡の異なる複数の種類が存在し、それぞれSCP-XXX-JP-1から4までに分類されています。分類については表1を参照してください。
表1 | 対象オブジェクトの特徴 | 報告書の特徴 | 備考 |
SCP-XXX-JP-1 | [検閲済] | [検閲済] | [検閲済] |
SCP-XXX-JP-2 | [検閲済] | [検閲済] | [検閲済] |
SCP-XXX-JP-3 | [検閲済] | [検閲済] | [検閲済] |
SCP-XXX-JP-4 | [ データ欠落] | [データ欠落] | [データ欠落] |
この報告書によって██個のオブジェクトの安全な収容方法が確立されたため、当該オブジェクトはThaumiel指定されました。
補遺:[データ欠落]
補遺2:SCP-XXX-JPの存在は、我々が研究しない言い訳にはなりません。彼らの言うことがこれまで正しかったからと言って、これからも正しいという保証はないのです。SCP-XXX-JPの利用は、我々の研究が及ばなかった場合に限定されるべきです。 -日本支部研究委員会決議
これ以上のSCP-XXX-JPに関する情報を閲覧するには
O5-JPクリアランスが必要です。
無許可のアクセスは即時終了という形で処罰されます。
[データ欠落]
ミーム殺害エージェント発動
生命兆候の存続を確認
資料を開示します
19██年10月3日に、SCP-XXX-JPは突然その活動を停止しました。それから1月後、国内で「日本生類創研」「東弊重工」「博士」とされる要注意団体が同時に活動を開始しました。表1に示した事実より、SCP-XXX-JPに運び込まれたオブジェクト群から彼らが異常技術を学んだと推測されています。詳細は表1の非検閲版を参照してください。
表1:非検閲版 | 対象オブジェクトの特徴 | 報告書の特徴 | 備考 |
SCP-XXX-JP-1 | 機械に関連するもの | 極めて乱雑な走り書き。 | 東弊研究員という署名がある |
SCP-XXX-JP-2 | 生命、もしくは生命に関連するもの | 危険な試験が数多く行われている。 | 署名があるが、判読不可 |
SCP-XXX-JP-3 | 要注意団体"ワンダーテインメント博士"に関するもの | くだけた口調を用い、子供向け童話のような挿絵が挿入されている | 最後に"楽しもうね!"という一文が必ず挿入されている |
SCP-XXX-JP-4 | [データ欠落] | [データ欠落] | [データ欠落] |
O5-JP権限のデータが欠落していることから、ハッキングによる致命的な削除が行われていると推測されます。電子的防衛強化、データ復元、SCP-XXX-JP-4の執筆者の捜索はいずれも高い優先度をもって行われます。
1954年の本部と日本支部理事会の会議の抜粋
当該オブジェクトを用いて収容方法を見つけることを今すぐ禁止べきです。報告書を執筆しているのは財団職員ではありませんし、それどころか人間であるかどうかもわからない。当該オブジェクトの使用は情報漏洩と同義ですし、彼らの研究によって市街地で収容違反が引き起こされる可能性もあるのです。-日本支部理事"██"
承認。ただし本部から日本支部への資金援助はできないので、これまで当該オブジェクトで収容法を見つけてきたオブジェクトに対しても、そちらの予算内で対処を行うように -O-13
1954年当時の日本支部は財力、設備、そして人材のいずれも足りておらず、本部に頼り切りでした。結局、我々はSCP-XXX-JPの利用回数をできるだけ減らすということしかできず、そしてあの事態を招いたのです。-日本支部理事"██"
言い訳をするな。-日本支部理事"獅子"
彼らは失敗した。蒐集院で地位があったから上役に就いただけの人間たちは、目の前にある便利な答えに飛びつき、不足を言い訳にし、研鑽を怠り、その結果三つの要注意団体と大量のSCiPを生み出した。自分たちに上から指示を飛ばす日本支部理事会とO5評議会が要注意団体を三つも作り出したという事実は、現場の職員の士気の大幅な減退や離反を引き起こすだろう。それはすなわち、収容違反のリスクを上げることに他ならない。ゆえに、我々は隠蔽する。我々は失敗しない。-日本支部理事"獅子"
ありがとう財団日本支部の諸君!あなたたちのおかげで我々は技術を学ぶことができ、あなた方は特別収容プロトコルを確立できた、すなわち我々はWin-Winの関係にあったと言えるだろう!だから、私たちのほうからこの関係を一方的に打ち切ったのは、誠に申し訳ないとしか言いようがない。一応経緯は伝えておくべきと思ったから、ちょっとこの場を借りさせてもらうよ。
第一に、財団本部の捜査の手が迫っていたということがある。いくら東弊研究員の作り出すロボットが強いといっても、財団の機動部隊に勝てるかどうかはまだ怪しいところなんだ。彼は勝てるって息巻いてるけどね。
第二に、我々は十分に学んだ。あなた方が持ち込んだ何十個ものオブジェクトは研究し甲斐があったよ!
あんまり長々とハッキングしていると逆探知が怖いから、これぐらいにさせてもらおう。あ、そうそう、この下にあったデータは私にとって都合が悪いから、削除させてもらったよ。まあそれぐらいいいだろう?どうせ君たちは暗記してるだろうし。
それでは、愛をこめて。君たちがSCP-XXX-JP-4と呼ぶものの筆者より。
[データ欠落]
まず、SCP-001にアクセスします。おお、怖い脅しが出てきますね?
次に、 +最高機密 のところにSCP-1/2-JP-Jをたくさん貼りつけます。
そしてSCP-2557を用いて「財団の最高機密」という概念を購入します。
やったね!これであなたもO-14だ!
SCP-XXX-JPに関する情報を閲覧することができる職員は
セキュリティクリアランスレベル2職員のみです。
セキュリティクリアランスレベル0,1,3,4,5の職員のアクセスは処罰されます。
アイテム番号: SCP-XXX-JP
オブジェクトクラス: Safe
特別収容プロトコル: SCP-XXX-JPが記載された文書はサイト-8104の標準的小型アイテム収容ロッカーに収容され、電子的および物理的な施錠がなされます。電子鍵の暗証番号はセキュリティクリアランス2の職員が、物理施錠を解除するための鍵はセキュリティクリアランス3の職員が保有し、セキュリティクリアランス4以上の職員はSCP-XXX-JPに関連するいかなる行動も行ってはいけません。これを見ているセキュリティクリアランス4以上の人員は、速やかに記憶処理課に移動して事情を説明し、クラスB記憶処理を受けてください。
説明: SCP-XXX-JPは極めて強いミーム汚染をもたらす文章です。SCP-XXX-JPを見た人間は例外なく、「団体の行動は所属する人間が多数決をして決めるべきだ」という意見を持ちます。財団において、所属する人員の██%がDクラスであることから、財団職員、特に高クリアランスの人間がこのミーム汚染に暴露すると、極めて重大な事案に発展します。詳細は事案記録XXX-1を参照してください。
SCP-XXX-JPはとある大企業が倒産した際に、元社員が口をそろえて「上司が何も決定しなくなった」「なんでも多数決で決めていた」という証言をしたことから、財団によって注目され、調査の結果発見されました。
事案記録XXX-1 日付20██/06/17
サイト-81██においてサイト管理者██(セキュリティクリアランス4)が実験中のミスによってSCP-XXX-JPに暴露。結果、サイト-81██における全決定がDクラスを交えた多数決によって行われることになり、Dクラスの██%が脱走、また[データ削除済]。突入した機動部隊によって事態の鎮静化が行われたが、これを██博士は「独裁者に対する敗北である」と宣言し、自己終了。
山本研究員による提案:事案XXXは極めて恐ろしいものでしたが、これはSCP-XXX-JPが人型、もしくは知性を持つオブジェクトの収容に応用できることを示唆するものでした。つまり、SCP-682やSCP-076-2に対してこのオブジェクトを暴露させることで、我々はそれらを職員に従わせることができるのではないかということです。