ココロテン™
アイテム番号: SCP-xxx-JP
オブジェクトクラス: Euclid
特別収容プロトコル: 研究用のSCP-xxx-JPはサイト-81██で管理されています。SCP-xxx-JPの担当職員には薄型防護服の着用が義務づけられており、素肌を露出した状態でのSCP-xxx-JPとの接触は禁止されています。SCP-xxx-JPへの暴露を伴う実験にはサイト管理者の許可が必要です。SCP-xxx-JPを内包していた箱は、発見時の状態を維持したままサイト-81██に収容されています。
SCP-xxx-JPに暴露した対象は耐火加工を施した標準人型オブジェクト収容室に収容されています。対象の頭部を固定した状態で収容し、SCP-xxx-JPの発生を抑制してください。発生したSCP-xxx-JPは研究中のものを除き、焼却処分されます。処分の際は後頭部から数cmまでの焼却が推奨されています。残存したSCP-xxx-JPは深刻な収容違反を引き起こす危険性を秘めているため、焼却後は入念な検査を行ってください。現在収容されている暴露者は102名です。
<20██/██/██ 追記>
収容されている対象に対しては、医療部門により最大限の延命が行われます。寿命、病気、その他の外因によって対象の生命が脅かされる場合はサイト管理者によって終了命令が下されます。SCP-xxx-JPに暴露した対象が死亡する際に新たなSCP-xxx-JP-Aの発生が予測されるため、終了前に耐燃性の媒体への定着を行ってください。使用した媒体は耐燃性ロッカーに収容されます。現在まで終了命令が下された事例はありません。
D-105610から発生したSCP-xxx-JP-Aは、セラミックスに定着した上でサイト-81██に収容されています。担当職員は定期的に収容設備及び媒体のメンテナンスを行い、SCP-xxx-JPの発生が確認された場合は焼却処分を行ってください。
説明: SCP-xxx-JPは 表面に僅かな水気を帯びた寒天状の物質です。断面は1辺10cm程の正方形ですが、暴露した対象や発生した時間によって差異が見られます。SCP-xxx-JPは未知の原理で空間上に緩く固定されており、重力に従って落下することはありません。SCP-xxx-JPには物理的干渉が可能ですが高弾性かつ高靭性な性質から切断・破壊することは不可能です。SCP-xxx-JPに対し「押す」、「引く」などの物理的干渉を行って移動させた場合、SCP-xxx-JPには元の場所に戻ろうとする復元力が働きます。この性質により元の場所から3cm以上の移動は成功していません。
SCP-xxx-JPへの暴露は対象が触れることで発生します。肌とSCP-xxx-JPの直接的な接触が条件であり、毛髪や切断した肉体が接触した場合に暴露することはありません。暴露した対象は頭蓋骨後部からSCP-xxx-JPを発生させます。SCP-xxx-JPは対象の頭部を移動させると発生するため、先述の異常性により移動経路に沿うように空間に存在します。頭部を完全に固定した場合SCP-xxx-JPは発生しません。発生したSCP-xxx-JPは元のSCP-xxx-JPと同様の性質を持ちます。対象の体重や体脂肪率に変化はなくその由来は不明です。乾燥させたSCP-xxx-JPは可燃性のため、これまでに発生した不要なSCP-xxx-JPはヒートガンで乾燥の上、焼却処分されています。
SCP-xxx-JPと頭皮の間は分子レベルで密着しており結合部及び発生部の詳細は明らかになっていません。発生するSCP-xxx-JPの発生量、長さは現在確認されている時点で最大████m3、最長████mです。これ以上の発生量と長さに関する実験は不要と判断され凍結中です。SCP-xxx-JPの色は暴露した対象によって異なっています。また時間の経過によって変化することが判明しており、これは暴露した対象の心理状態に関連すると推測されています。例として「喜び」の感情に対しては赤色系統、「悲しみ」の感情に対しては青色系統のSCP-xxx-JPが発生します。詳細は付属レポートを参照して下さい。
SCP-xxx-JPは一般人の通報によってある企業が所有していた倉庫で発見、回収されました。この企業は既存GoIとの関連が疑われていますが、現在は活動を縮小しているため詳細は明らかになっていません。最初のSCP-xxx-JPは着火機構の装備された耐火性の箱の中で発見されました。これはSCP-xxx-JPを移送するための措置であると推測されています。
財団エージェントの到着時、通報した男性はSCP-xxx-JPに暴露していたため当倉庫を臨時サイト-81EXとして収容、保護されました。SCP-xxx-JPの可燃性が発見された後、男性はサイト-81██の標準人型オブジェクト収容室に収容されました。これに伴い男性にはカバーストーリーが適用されています。インシデントxxx-JP発生前の暴露者は通報した男性を除いて確認されていません。また男性が発見するまで箱は開封されていなかったことが証言されています。
以下は倉庫内で発見された、SCP-xxx-JPに関連すると考えられる文書です。
弊社が発注した製品について
残春の候、貴社におかれましてはますますご健勝のこととお慶び申し上げます。
さて、先日貴社から送られてきた製品ですが、こちらで加工した結果、提示した要件と異なる性質を持っていたため返品とさせていただきます。
またその性質が起因して当方に深刻な被害が発生したため、損害賠償の請求も視野に入れております。ご理解ください。
こちらとしては来年の夏までに改良し、再度送っていただけたらと考えております。
今回の返品の理由は以下の点です。
- 製品を食した場合に後頭部から製品が生じるはずが、製品と接触した場合に生じている
- 発生した製品が時間経過により消えない
- とんでもない破壊耐性
- そもそも宙に浮くなんて頼んでない
参考として製品に接触した被験体のサンプルを同封しております。炎の中に手を突っ込めば製品が生じるはずです。改良の足掛かりとして参考になれば幸いです。
ご検討のほど、よろしくお願い申し上げます。
日本天草創研御中
回収された文書からSCP-xxx-JPにはワンダーテインメント博士が関連していると判断されました。同時に日本天草創研についても調査が続けられています。また財団が発見したSCP-xxx-JP以外にもSCP-xxx-JP及びその暴露者が存在することが文中より示唆されました。こちらも調査が進行中です。文書中に示された「被験体のサンプル」は現在まで発見されていません。
補遺: 実験に使用されたD-105610の終了時、インシデントxxx-JPが発生しました。詳細はインシデント記録xxx-JPを参照してください。
インシデント記録xxx-JP
概要: D-105610終了時、SCP-xxx-JPの発生源(以下、SCP-xxx-JP-Aと指定)が後頭部に非連動な移動を開始しました。D-105610の終了を起点とする一連の収容違反はインシデントxxx-JPと呼称されます。なおインシデントxxx-JP発生に伴い、実験に使用されたD-105610を除く4名のDクラス職員の終了は保留されています。終了されたD-105610の遺体は異常性を喪失したため、通常の手順で処分されました。
以下の記録は監視カメラ、ドローンからの映像、職員の証言に基づいて構成されています。併記されている色はその時点で発生したSCP-xxx-JPの色です。
[09:30] D-105610を終了。終了措置は首尾よく行われた。(黒色)
[09:31] D-105610の死体後頭部からSCP-xxx-JP-Aが分離。その後数分間死体上に留まる。SCP-xxx-JP-Aの移動経路にはSCP-xxx-JPが発生していた。(黒色)
[09:36] SCP-xxx-JP-Aが移動を開始する。対象は壁をすり抜けて約25km/hでサイト内を無秩序に移動。即座に非常事態警告が発令された。SCP-xxx-JPの行動が予測不能なため、職員にはサイト外への非難命令が発動された。(青色)
[09:39] 低危険度収容ロッカー付近で一時停留する。(紫色もしくは紺色)
[09:45] サイト内の第7実験室で一時停留する。SCP-xxx-JPに関する実験は主に第7実験室で行われていたが関連は不明。(赤色)
[9:59] サイト管理室へ移動する。管理室には当時のサイト管理者を含む職員数名が待機、指示を続けていた。(赤色もしくはピンク色)
[10:06] SCP-xxx-JP-Aがサイト外上空へ移動。西へ向かって斜め上方向に移動を続ける。財団は小型ドローンによる追跡を開始。また付近を通過する航空機1機の針路変更を要請し、航空交通管理センターはこれを承諾。(赤色もしくはピンク色)
[11:01] 高度約20km付近を西へ移動しながら埼玉県の上空を通過した。これを受けて財団から追跡ドローンの別動隊として火炎放射器を装備した小型ドローンが派遣され、発生したSCP-xxx-JPに対して焼却プロセスが実行された。また急降下の可能性があることから、進行中のSCP-xxx-JP-A直下の地域では歩行者及び車両の誘導が行われた。(橙色)
[13:49] 長野県へ侵入以降、比較的低高度を保つ。(赤色)
[15:18] 長野県██小学校上空で一時停留、旋回する。(緑色)
[15:20] 降下を開始。(青緑色)
[15:22] 運動場の中央に降下、下校中の学生がSCP-xxx-JPに暴露した。その後SCP-xxx-JP-Aは校舎内を無造作に通過し、再び上空へと移動した。学校内部でのSCP-xxx-JP-Aの挙動は不明だが、内部に残っていたSCP-xxx-JPから6-1教室に短時間留まっていたと推測される。これに対して現地エージェントが対応にあたったが、██小学校は集団下校の時間帯であったためSCP-xxx-JPへの暴露が連鎖した。(青緑色から紺色へと徐々に変遷)
[15:54] 南西方向へ移動を開始。高度約1km。一般人による目撃の可能性があるため広域に記憶処理剤を散布し、マスメディアを通じてカバーストーリー「信濃ケミカルパークによる化学実験」が流布された。またインターネット上に公開された画像、動画、書き込みは削除された。(赤色)
[15:59] 長野県██村上空で停留。(黄色)
[16:13] ██村へ侵入。主に人に接触しない高度を移動していたが、SCP-xxx-JP-Aが高度を落としたことで室内を通過した家屋もあった。(赤色や黄色)
[16:37] ある住家に留まる。同時に財団の機動部隊が到着し、SCP-xxx-JP-Aの回収にあたった。(様々な色が混在)
[16:44] SCP-xxx-JP-Aに対する深山式霊体定着法を施行しサイトへ収容。サイト管理者によりインシデントxxx-JPの収束が宣言された。(様々な色が混在、定着後は黒色)
インシデントxxx-JPでSCP-xxx-JPに暴露したサイト-81██職員3名、一般人95名(██小学校の学生53名、教員11名、██村の住人25名を含む)は全てサイト-81██に収容されました。暴露者が発生した██小学校及び██村には記憶処理と適切なカバーストーリーの展開が行われました。またインシデント収束後、SCP-xxx-JP-Aが回収された住家はD-105610の生家であることが判明しました。
付記: SCP-xxx-JP-Aの発生時、サイト内の11台の霊体観測機器がレベルI人型霊的存在(非知性的)を検知していました。観測結果及び倉庫内で発見された文書の記述からSCP-xxx-JP-AはD-105610が終了された際に発生した霊体と推測され、SCP-xxx-JP-Aの特別収容プロトコルが制定されました。制定にあたりnPDN装置の採用も検討されましたが、半永久的な定着が可能な深山式霊体定着法が採択されています。健康な暴露者を終了して媒体に定着させて収容する試みは、倫理委員会の承認待ちです。
記事ここまで
付与予定タグ
scp-jp Euclid ワンダーテインメント博士 日本生類創研 食物 移動不可
- 終了したら厄介なことになった
- ワンタメ博士、こういうときは真面目そう
- ほぼオブジェクトな暴露者に対し財団がどう対応するか
担当職員権限の所持を確認…
虹彩および指紋認証に成功…
正常な脳波を取得…
報告書の閲覧が許可されました。
当報告書は情報災害の影響下にあります。
当報告書にはSCP-xxx-JPに関する記述が存在しないことに留意してください。
アイテム番号:
オブジェクトクラス:
特別収容プロトコル: メダカはサイト-81██に収容されており、現在までに[ ]匹が確認されています。
説明: SCP-xxx-JPはメダカではありません。メダカはSCP-xxx-JPの内部に存在します。
以下のログは記録当時の状態で保存されています。内容の理解が可能な職員は直ちに申し出てください。
映像記録xxx-JP-1
日付: 20██/██/██
目的:
部隊:
部隊員:
アルファ: [1階玄関前]。これより[SCP-xxx-JPへの侵入を開始する]。チェック。
ブラボー: チェック。
チャーリー: チェック。
デルタ: チェック。
司令部: こちら司令部、全員の映像に乱れが生じています。アルファに関しては音声も。
アルファ: 了解した。そちらからの音声は問題ない。探索を中止するか?
司令部: いえ、データ解析が有効かもしれません。続けましょう。敵対的な実体と遭遇した場合は迅速に撤退してください。
アルファ: 了解。[玄関からの侵入を開始する]。
チャーリー: [特に内部に異常は見られません]。生物はいないようです。
ブラボー: いや待ってください、何でしょう、これは……
司令部: どうかしましたか、ブラボー。
アルファ: 小魚だ。これは……
デルタ: おそらくメダカですね。[廊下に死んだ何匹もの]メダカがいます。
ブラボー: 回収しますか?
アルファ: いや、今は探索が優先だ。出口にも近い。
司令部: チャーリーとデルタにも音声の乱れが出ているようです。[引き続き内部の探索を続けてください]。
アルファ: そちらの音声にもノイズが混じりだした。
司令部: こちらでも確認しています。探索を続けてください。
アルファ: 了解。
アルファ: [教室にも]メダカが大量にいるな。確認できる限り全て死骸だ。
デルタ: [椅子の上にもいますね…]
ブラボー: [教卓にも]メダカが2匹。
(数分間、同様の報告と音声の乱れが続く)
アルファ: [1階に]メダカ以外に異常なものは見られなかった。[2階へ向かう]。
司令部: 先ほどから音声の乱れがひどいです。一時的に判断をアルファに一任します。報告は継続してください。
アルファ: 了解。[階段を上がるぞ]。
**
記事ここまで
下書きを置いています。
- 無表記・・・完成済みの様子見
- 未完成・・・書いている途中
- 未着手・・・案だけ出来てる
- 一旦没・・・記事としては没。書き直し予定。
- 投稿済
アイテム番号: SCP-xxx-JP
オブジェクトクラス: Euclid
特別収容プロトコル: SCP-xxx-JPは現在標準人型オブジェクト収容室に収容されています。
説明: SCP-xxx-JPはかつて財団の研究員として勤めていた██研究員です。██研究員はAnomalousアイテムの研究を主に行っていました。2017年2月23日、「塗った部分を透明にするニトログリセリン(C3H5(ONO2)3)」というAnomalousアイテムの実験中に意図しない規模の爆発が発生し、実験に参加したDクラス職員が死亡、██研究員がオブジェクトの異常性に暴露しました。
██研究員は1983年5月5日に神奈川県横浜市で「██ ██」として生まれました。家族構成は父と母、7歳離れた弟がいます。大学まで滞りなく進学し、特筆すべき目的もなく学生生活を過ごしていましたが、2004年の秋に上野駅付近の道路で異常性を持つオブジェクトと接触、当時警察に潜入していたエージェント██によって保護されました。その後オブジェクトと接触した際の対応が評価され、本人の希望もあり財団職員「██ ██」として雇用されました。
以下はSCP-xxx-JPに対して行われたインタビュー記録です。
インタビュー記録 - 2018/3/15
対象: SCP-xxx-JP
インタビュアー: ██研究員
<記録開始>
██研究員:
SCP-xxx-JP:
██研究員: それではインタビューを開始します。
SCP-xxx-JP: よろしくお願いします。
██研究員: まず現在の健康状態を教えてください。
SCP-xxx-JP: はい。肉体に限って言えば健康です。睡眠も食事も適切な量とれています。精神的な面ではかなり弱っています。私がここへ収容されて385日、もう383日間人と話していません。
██研究員: ありがとうございます。次にあなたが受けた異常性を説明してください。
SCP-xxx-JP: はい。私が暴露したのは「塗った部分を透明にするニトログリセリン(C3H5(ONO2)3)」というオブジェクトだったのですが、これには未知の異常性があり、未知の条件で対象に反ミームを付与するものだそうです。これにより私は反ミーム的性質を持つ人間になりました。
██研究員: それでは事件からの経緯を説明してください。
SCP-xxx-JP: はい。暴露後、異常性が明らかになるまで私は標準人型オブジェクト収容室に収容されることになっていました。その日のうちに私の暴露した異常性が反ミームであることが分かり、反ミーム部門の██研究員によって反ミームについての説明がありました。運が悪いことに私は反ミームに関しては専門外だったからです。財団の対応は非常に早く、数日後にはオブジェクトの影響が完全に除かれる予定でした。しかし私の異常性には反ミーム部門にも予想外の性質が2つあったのです。1つはこの異常性が徐々に強まっていく性質だった点です。これにより反ミーム部門の対処は後手に回りました。そして2つ目はその進行速度が恐るべき早さだった点です。██研究員による説明があったのが暴露の翌日です。3日目には財団側からのコンタクトは完全になくなっていました。
SCP-xxx-JP: 恐らくこの時点で収容室を出て助けを呼ぶべきだったのでしょう。最後に私を訪ねた██研究員は鍵をかけるのを忘れていたようでした。しかしそこから2日間私は収容室に籠っていました。さすがに空腹に襲われたので守衛に話しかけたのですが彼に私の声は届いていませんでした。ようやくこの時に事の重大さを把握しました。とりあえず空腹では頭が回らないと考え売店から食べ物を頂戴しました。それを咎める人はいませんでした。次に反ミーム部門のある部屋へ向かいました。職員証も許可証もないため室内に入ることは出来ませんでしたが扉の前で入退出する人を待つことはできました。数時間待って通る人全員に話しかけましたが誰1人反応する人はいませんでした。その中には██研究員もいました。他にもサイトにいるほとんどの人に話しかけました。最も仲の良かった██研究員、お世話になっていた██博士、私が指導していた██研究員補佐。誰も私の存在に気づきませんでした。
SCP-xxx-JP: そこから数週間かけて最低限必要なものを集めました。今報告書を書いているこのタブレットもそうです。食糧は2週間に1度売店から頂戴することにしました。できるだけ収容室から出ないようにしています。仮にも収容されている身です。財団の邪魔はできません。何度か死ぬことも考えました。ですがそれは財団の理念に反します。私はアイテム番号を割り振られた身です。保護されるべき対象です。私が暴露したときの実験に参加したDクラス職員のことを私が覚えていることから、死ねばこの異常性はなくなり、誰かが私を見つけてくれる可能性があります。しかし可能性でしかありません。失敗すればそれは単なるオブジェクトの破壊です。
SCP-xxx-JP: 財団が真っ先に私に反ミームだと説明してくださったのはありがたかった。それがなければ私はヒントのない暗闇を歩くことになっていたでしょう。幸いにも私はセキュリティクリアランスレベル3が与えられているので読むことのできる資料が存分にあります。反ミーム部門の新人職員並みには知識がついたのではないでしょうか。そう考えると異常性に暴露したのが私で良かった。██研究員補佐は賢くて将来性がある。しかし彼女は決断が早すぎる。私と違ってすぐに自死していたことだろう。██博士は偉大な方だ。あの人が暴露していたら財団の研究は数年遅れるのではないか。つくづく暴露したのが私で良かった。
<記録終了>
終了報告書: 残念ながらこの報告書も私が持つ異常性により誰の目にも止まらないのでしょう。ですが私は財団が反ミームを無効にする技術を開発したり、反ミームへの強力な耐性を持つ職員が現れたりする可能性に一縷の望みをかけるのです。そのような奇跡が起こらなくとも、せめてこの報告書が私の生きた証になれば、と。
今はただ生き続けます。それが財団の理念なのですから。
アイテム番号: SCP-xxx-JP
オブジェクトクラス: Safe
特別収容プロトコル: SCP-xxx-JPは窓のない静物収容室に収容され、24時間体制で監視が行われます。内部にはセンサーとビデオカメラを配置し、直接SCP-xxx-JPを視認することは禁止されています。内部に異常が確認された場合はDクラス職員を使用したメンテナンスを行い、使用したDクラス職員は即座に終了されます。
これまでSCP-xxx-JPに暴露した対象(以下、SCP-xxx-JP-1とする)はすべて終了されています。新たなSCP-xxx-JP-1個体が発見された場合は確保後、プロトコルに従って終了されます。
説明: SCP-xxx-JPは高さ160cmほどのおよそ人型の像です。陶を素材としており表面には多数の穴が空いています。
記事ここまで
アイテム番号: SCP-XXX-JP
オブジェクトクラス: Euclid
特別収容プロトコル: カント計数機を用いて次にSCP-XXX-JPが発生する日時と場所、影響規模を予測してください。SCP-XXX-JPの及ぼす影響がクラスD/XXX異常災害以上と予測される場合は各国政府と協力のもとプロトコル"コロッセオ"-αを実行してください。クラスE/XXX異常災害以下と予測される場合は予測される地域に適切な人数のフィールドエージェントを配置し、異常な現象が発生した場合は目撃者の記憶処理と適切なカバーストーリーの流布を行ってください。異常災害クラスは各サイトのSCP-XXX-JP担当職員のうちレベル4以上の職員によって決定されます。
プロトコル"コロッセオ"-α: 開催地域と開催日時がSCP-XXX-JPに重なる催事を調査してください。条件を満たす催事が複数存在する場合、レベル4職員3名以上の討議により1つに定められます。その後、定められた催事に一般人の関心を集めるよう、各国に手配してください。条件を満たす催事が存在しない場合はプロトコル"コロッセオ"-βを行ってください。
プロトコル"コロッセオ"-β: 一般人の関心を集めるのに適した催事を財団主導のもと企画してください。各サイトの担当職員は各国と連携をとりその催事の運営と進行の協力を要請してください。
説明: SCP-XXX-JPは無作為な地域で発生する局地的な現実性の低下です。半径約200kmの領域で場のヒューム値が0.90±0.05Hmまで低下します。発生する周期は不定期ですが、ヒューム値の変動により4年後までの発生予測が可能です。SCP-XXX-JPの中心となる場所に規則性はありません。ヒューム値の低下は約40日かけてゆるやかに正常な状態に収束することが確認されています。
SCP-XXX-JPの影響下では異常現象の発生が増加します。これは現実性が低下したことによるものです。異常現象の例としては「異常気象」「アノマリーの自然発生」「空間の裂け目の発生」などが挙げられます。また一般的に問題のないヒューム値をもつ人間や物体が現実改変を起こし得ます。SCP-XXX-JPによる異常は人類に多大な影響を及ぼすほどではありませんが、未だ確認されていない影響も考えられるため注意が必要です。
当初SCP-XXX-JPはその影響規模から収容不能なオブジェクトとされていましたが、財団の研究部門により「一般人の意識を集中させることで場のヒューム値を1Hmに保つ」という収容方法が提案されました。また具体的な手順として「催事を企画して一般人の関心を集める」という方法が大規模なカバーストーリーの必要がない点に重きを置いて考案され、財団の承認を得て現在の特別収容プロトコルが制定されました。
過去にプロトコル"コロッセオ"が適用されたSCP-XXX-JPの発生記録です。
オブジェクト番号 |
日時 |
発生地点 |
適用されたプロトコル |
適用された催事 |
SCP-XXX-JP-X |
19XX-XX-XX |
XX(XX) |
XX |
XX |
SCP-XXX-JP-X |
1896-04-08 |
アテネ(ギリシャ) |
プロトコル"コロッセオ"-β |
第1回夏季オリンピック競技大会 |
SCP-XXX-JP-X |
1924-01-27 |
シャモニー(フランス) |
プロトコル"コロッセオ"-β |
第1回冬季オリンピック競技大会 |
SCP-XXX-JP-X |
1981-07-24 |
サンタクララ(アメリカ) |
プロトコル"コロッセオ"-β |
第1回ワールドゲームズ |
過去に発生したSCP-XXX-JPに関する事件記録の抜粋です。
事件記録XXX-JP-X - 19XX-XX-XX
オブジェクト番号: SCP-XXX-JP-X
発生地点: XXXX
適用されたプロトコル: プロトコル"コロッセオ"-X
適用された催事: XXXXXXXXX
事件概要:
事件記録XXX-JP-X - 1908-06-30
オブジェクト番号: SCP-XXX-JP-X
発生地点: シベリア(ロシア帝国)
適用されたプロトコル: なし
適用された催事: なし
事件概要: SCP-XXX-JP-X発生地点で質量消滅とエネルギーの放出が発生し、半径約50kmの樹木が倒壊しました。財団による調査の結果、予測を大きく下回るヒューム値の低下が確認されました。これにより財団のフィールドエージェント2名が認定死亡となりました。一般人への被害は確認されていません。またこの事案に対してはカバーストーリー「原因不明の爆発」が適用されました。
追記: 現在も外部チームによる調査が行われていますが、カバーストーリーの流布に貢献しているものは隠匿されていません。
事件記録XXX-JP-X - 1963-11-22
オブジェクト番号: SCP-XXX-JP-X
発生地点: ダラス(アメリカ)
適用されたプロトコル: プロトコル"コロッセオ"-β
適用された催事: [削除済み]
事件概要: [削除済み]
事件記録XXX-JP - 1972-09-05
オブジェクト番号: SCP-XXX-JP-X
発生地点: ミュンヘン(ドイツ)
適用されたプロトコル: プロトコル"コロッセオ"-α
適用された催事: 第20回夏季オリンピック競技大会
事件概要: テロリストが競技選手を襲撃しました。すぐさま財団のフィールドエージェントが事態の収束に向かいましたが、テロリストのうち1人が通常より高いヒューム値を持っていたために小規模の現実改変が発生しました。これによりフィールドエージェント1人を含めた15人が死亡しました。
事件記録XXX-JP-X - 1994-05-01
オブジェクト番号: SCP-XXX-JP-X
発生地点: イーモラ(イタリア)
適用されたプロトコル: プロトコル"コロッセオ"-α
適用された催事:
事件概要:
次のSCP-XXX-JPの発生予測は以下の通りです。
発生予測XXX-JP-X
事例: SCP-XXX-JP-X
予測発生日時: 2020-07-25
予測発生地点: 東京(日本)
適用されるプロトコル: プロトコル"コロッセオ"-α
適用される催事: 第32回夏季オリンピック競技大会
プロトコルに基づいてサイト-81██に建設中の建造物。
記事ここまで
アイテム番号: SCP-XXX-JP
オブジェクトクラス: Euclid
特別収容プロトコル:
説明:
アイテム番号: SCP-XXX-JP
オブジェクトクラス: Euclid
特別収容プロトコル: SCP-XXX-JPは標準静物ロッカーに収容してください。実験の際はセキュリティクリアランス2以上の職員の許可が必要です。毎年12月31日にはSCP-XXX-JPを低脅威度実験室に移動し、経過を観察してください。出現したオブジェクトは適切な施設に移動してください。
SCP-XXX-JPは現在、出現するオブジェクトに異常性が確認されないことからSafeクラスへの格下げが検討されています。
説明: SCP-XXX-JPは直径30cm、高さ50cmの卵型実体です。内部の主成分はSiO2で一般的な安山岩に似た組成を持ちます。外殻の主成分はCaCO3で一般的な鶏卵の卵殻に似た組成を持ちます。SCP-XXX-JPは毎年1月1日0時0分に一般的な動物を未知の方法で内部から出現させます。出現したオブジェクトにはこれまで爬虫類、哺乳類、鳥類が確認されています。異常性は確認されていません。
発見当時SCP-XXX-JPの表面には複数の創痕が見られましたが、およそ10か月で完全な卵型になりました。このことからSCP-XXX-JPは自己修復機能を持つと考えられます。SCP-XXX-JPから出現したオブジェクトには自己修復機能はありませんでした。
出現記録XXX-JP-1 - 日付200█/12/31~200█/01/01
出現オブジェクト: 体長161cmのメスのアオダイショウ(Elaphe climacophora)
備考: 検査を行ったところ一般的なヤマカガシとの相違は確認されませんでした。一般爬虫類収容施設にて保管後、終了されました。
以下、収容後終了するプロセスの記述は省略されています。
出現記録XXX-JP-2 - 日付200█/12/31~200█/01/01
出現オブジェクト: 体長1.9mのオスのイエウマ(Equus caballus)。黒鹿毛。
備考: 哺乳類が出現した最初の例です。一般的なイエウマとの相違は確認されませんでした。
出現記録XXX-JP-5 - 日付200█/12/31~200█/01/01
出現オブジェクト: 体長55.8cmのオスのニワトリ(Gallus gallus domesticus)
備考: 鳥類が出現した最初の例です。一般的なニワトリとの相違は確認されませんでした。
出現記録XXX-JP-10 - 日付200█/12/31~20██/01/01
出現オブジェクト: 体長280cmのメスのトラ(Panthera tigris)
備考: 一般的なトラとの相違は確認されませんでした。確保の際、研究助手1名が軽傷を負いました。
出現記録XXX-JP-11 - 日付20██/12/31~20██/01/01
出現オブジェクト: 体長47cmのメスのニホンノウサギ(Lepus brachyurus)。褐色。
備考: 一般的なニホンノウサギとの相違は確認されませんでした。
SCP-XXX-JPは日本生類創研が関与したと考えられる事件の調査の過程で、調査の対象となった施設の重要生物研究室で発見されました。施設は██県██市の山中に存在し、日本生類創研の研究・開発に使用されていたと考えられています。以下は重要生物研究室の管理室とみられる部屋で発見された文書です。
管理番号: え-010
研究目的: 案件-1212に用いる製品の素体とする。
研究方法: 急を要する案件のため試作型生物卵製造機を用いて製造を行う。
研究結果: 成功。今後起こり得る現象が予測不明なため「え-010」は速やかに破壊・廃棄すること。破壊不能と判明。同時に財団がこの研究所の存在を察知した可能性があるため放棄。
日本生類創研
アイテム番号:
オブジェクトクラス:
特別収容プロトコル:
説明:
記事ここまで
- とにかく探査記録
- ロボット出したいので必然性を考える
- できるだけ長く、読み応えあるものを
- かつ個性的な異常
- GOCと鉢合わせて協力したりするのも熱い
アイテム番号: SCP-XXX-JP
オブジェクトクラス: Safe
特別収容プロトコル: SCP-XXX-JPは内部が空の状態で標準静物収容ロッカーで保管してください。実験はレベル2以上の職員によって行われます。実験はレベル4以上の職員の監視下で行われます。Dクラス職員以外が活性中のSCP-XXX-JPの影響下に入ることは許可されません。また実験室外でSCP-XXX-JPを活性化させることは禁止されています。破損を防ぐためSCP-XXX-JPの活性化に使用する液体は水のみが認められます。
説明: SCP-XXX-JPは一般的に電気ポットと呼称される電気機械器具です。高さ20cm、直径15cmで外部には「ON/OFF」と書かれた切り替え式のスイッチが1つ付いており、████社製の商品に酷似しています。SCP-XXX-JPは内部に液体を入れて電力を供給し、液体を沸騰させることで活性化します。沸騰した蒸気が存在する空間はSCP-XXX-JPの影響下となり確率の高い事象が必ず起こるようになります。活性化中のSCP-XXX-JPの影響下では概ね現実改変に近い現象が発生しますがその発生プロセスは不明です。
SCP-XXX-JPは福岡県██大学の大学生のSNSへの投稿の拡散がきっかけで財団の興味を惹きました。投稿された内容は「コンピューターRPGのコマンドが20回すべて失敗した」という旨のものでした。学生の選択が成功する確率は30%であり、これが全て失敗する確率は0.08%となります。当初は非異常性の事象だと考えられていましたが、この生徒と同じ研究室に所属する学生による同様の内容の投稿が複数回あったため調査が行われました。現地エージェントによる調査の結果、この現象がSCP-XXX-JPによるものだと判明しました。SCP-XXX-JPは同研究室の助教授が個人的に購入したもので、2週間前から使用されていました。この製品を製造・販売していた████社の同製品には異常は確認されていません。
以下は実験記録の抜粋です。
実験記録XXX-1
日付: 20██/10/█
実験場所: 標準低脅威度実験室(3m×3m×3m)
実験方法: SCP-XXX-JPに水を注ぎ活性化させた状態で電動サイコロ振り機を用いて一般的な6面サイコロを1個振る。
結果: 10000回試行を行ったところ下記の表の通りになった。
サイコロの目 |
回数 |
確率 |
1 |
1667 |
16.67% |
2 |
1666 |
16.66% |
3 |
1667 |
16.67% |
4 |
1667 |
16.67% |
5 |
1667 |
16.67% |
6 |
1666 |
16.66% |
計 |
10000 |
100% |
分析: 確率通りの結果になった。特筆すべき点は、サイコロを6回振るごとに事象が起きた回数がすべて等しくなったことだ。-柄西博士
実験記録XXX-2
日付: 20██/10/█
実験場所: 標準低脅威度実験室(3m×3m×3m)
実験方法: SCP-XXX-JPに水を注ぎ活性化させた状態で電動サイコロ振り機を用いて細工した6面サイコロを1個振る。サイコロは比重の異なる材質を使用しており1の面が出やすくなっている。
結果: 10000回試行を行ったところ下記の表の通りになった。
サイコロの目 |
回数 |
確率 |
1 |
10000 |
100% |
2 |
0 |
0% |
3 |
0 |
0% |
4 |
0 |
0% |
5 |
0 |
0% |
6 |
0 |
0% |
計 |
10000 |
100% |
分析: 異常な結果となった。実験中、サイコロの挙動に不自然な点は見られなかった。 -柄西博士
実験記録XXX-3
日付: 20██/10/█
実験場所: 大規模実験室(30m×25m×12m)
実験方法: 実験室の1角でSCP-XXX-JPを活性化し、残りの3角で実験記録XXX-1および実験記録XXX-2と同じ試行をする。
結果: 3角で実験記録XXX-1および実験記録XXX-2と同等の結果になった。
分析: SCP-XXX-JPの有効範囲は少なくとも39mはあるようだ。 -柄西博士
実験記録XXX-4
日付: 20██/10/██
実験場所: 屋外
実験方法: SCP-XXX-JPから1~10m離れた地点で実験記録XXX-1および実験記録XXX-2と同じ試行をする。
結果: すべての実験で通常通りの結果となった(詳細な表は添付用紙を参照)。
分析: 屋外ではSCP-XXX-JPの影響はないようだ。 -柄西博士
実験記録XXX-5
日付: 20██/10/██
対象: D-XXX-1
実験場所: 標準低脅威度実験室(3m×3m×3m)
実験方法: D-XXX-1を用いて実験記録XXX-1および実験記録XXX-2と同じ試行をする。
結果: それぞれ下記の表の通りになった。
実験記録XXX-1と同じ試行
サイコロの目 |
回数 |
確率 |
1 |
1667 |
16.67% |
2 |
1667 |
16.67% |
3 |
1667 |
16.67% |
4 |
1666 |
16.66% |
5 |
1666 |
16.66% |
6 |
1667 |
16.67% |
計 |
10000 |
100% |
実験記録XXX-2と同じ試行
サイコロの目 |
回数 |
確率 |
1 |
10000 |
100% |
2 |
0 |
0% |
3 |
0 |
0% |
4 |
0 |
0% |
5 |
0 |
0% |
6 |
0 |
0% |
計 |
10000 |
100% |
分析: 電動サイコロ振り機を用いた実験と同等の結果になった。機械に干渉する性質ではないと確認できた。また実験に参加したDクラスへの影響もないようだ。よってCクラス以上の職員による実験を許可する。 -柄西博士
実験記録XXX-10
日付: 20██/11/█
対象: 長戸研究員、Agt.坂和
実験場所: 標準低脅威度実験室(3m×3m×3m)
実験方法: 将棋
結果: 異常は見られなかった。
分析: 思考には影響しないようです。 -長戸研究員
実験記録XXX-13
日付: 20██/11/█
対象: 長戸研究員、Agt.坂和、佐藤研究員、鈴木研究補佐
実験場所: 標準低脅威度実験室(3m×3m×3m)
実験方法: トランプ1組を用いたポーカー(ファイブ・カード・ドロー)
結果: すべてノーペアとなった。
分析: カードを引く確率が操作されているのか役ができる確率が操作されているのか断定できませんが、後者の場合は対象の意識を読み取っている可能性があります。 -長戸研究員
実験記録XXX-15
日付: 20██/11/██
対象: 長戸研究員、佐藤研究員、鈴木研究補佐
実験場所: 標準低脅威度実験室(3m×3m×3m)
実験方法: トランプの山の順番を事前に記録し、実験記録XXX-13と同じ試行をする。
結果: 実験記録XXX-13と同じ結果となった。カードの順番は記録したものと明らかに異なっていた。
分析: なんらかの現実改変もしくは情報災害の可能性が考えられます。またSCP-XXX-JPが対象の意識を読み取っているという仮定は正しいと見て良いでしょう。 -長戸研究員
実験記録XXX-16
日付: 20██/11/██
対象: 長戸研究員、佐藤研究員、鈴木研究補佐
実験方法: トランプ1組を用いた神経衰弱。事前にカードの種類と場所を記録しておく。
補足: 記録は対情報災害措置を施した用紙、および電子端末に記録された。また室内にカント計数機を設置しヒューム値の変化を記録した。
結果: 1枚目は「ハートのA」であった。2枚目は「スペードのA」があった場所をめくったが、そのカードは「スペードのK」に変わっていた。また元々「スペードのK」があった場所は「スペードのA」に変化していた。カメラの映像記録にも異常はなく、カント計数機の値も変動していなかった。
分析: 現実改変および情報災害ではないようです。しかしSCP-XXX-JPが対象の思考を読み取っているのは確定的です。 -長戸研究員
追記: 実験後、事案XXX-JP-1が起こりました。詳細は事件記録-事案XXX-JP-1を参照してください。
事件記録-事案XXX-JP-1
発生日時: 20██/11/██
対象: トランプ(識別番号:0012)
説明: 実験XXX-16-JP終了後、変化した「スペードのK」のカードを佐藤研究員が分析のため実験室外に持ち出したところ、絵柄が「スペードのA」へと変化しました。このときSCP-XXX-JPは活性化したままでしたが、カードの変化に佐藤研究員が気づく前にSCP-XXX-JPは不活性化されました。これにより実験に用いられたトランプは「スペードのA」のカードが2枚存在し、「スペードのK」のカードが存在しない1組のトランプとなりました。
事件記録-事案XXX-JP-2
発生日時: 20██/03/██
対象: Agt.坂和
説明: Agt.坂和、長戸研究員の2名がSCP-XXX-JPを用いた実験のため、実験室でSCP-XXX-JPを活性化したところAgt.坂和が消滅しました。身に着けていた衣服も同時に消滅しましたが、別施設のAgt.坂和の私物は残ったままでした。また前日にAgt.坂和から長戸研究員へ贈られ、事件日に白衣に装着していたボールペンも同時に消滅しました。消滅後すぐにSCP-XXX-JPは不活性化され長戸研究員へのインタビューが実施されました。
以下は長戸研究員へのインタビュー記録です。
インタビュー記録-事案XXX-JP-2
対象: 長戸研究員
インタビュアー: ██博士
補足: 長戸研究員には事件による動揺を抑えるため事前に即効性の精神安定剤を処方しています。
<録音開始>
インタビュアー: それでは事案XXX-JP-2に関するインタビューを始めます。まずあなたは坂和さんのご友人でしたね。彼が消滅した理由に何か心当たりはありますか。
長戸研究員: (怪訝な顔をする)どうして坂和の名前が出るんですか。
インタビュアー: どうしても何も、今回の事件の当事者だからです。質問に答えてください。
長戸研究員: …分かりました。最近、といっても最期に会ったのは4か月前ですが、Agt.坂和は普段通りでした。特に任務の前だからと緊張する様子もなかったです。月並みですが、まさか死ぬとは思っていませんでした。
インタビュアー: 最後に会ったのが4か月前というのはどういう意味ですか。それにまだ亡くなったと決まったわけではありません。その原因を解明するためのインタビューです。
長戸研究員: 私は坂和が11月██日の任務で殉職したと聞いたのですが、違うのですか?
インタビュアー: そのような事実はありませんね。確かに重傷を負いましたが、先日復帰しました。現に、長戸研究員も先ほど彼と実験をしていましたよね。
長戸研究員: 一体何をおっしゃているのか分かりません。坂和は4か月前に死んでますし、今日の実験は私1人で行いました。
インタビュアー: ……ああ、そうでしたね。では、今日の実験の目的と結果を簡潔に話してください。
長戸研究員: …分かりました。目的はSCP-XXX-JPの異常性解明のためで、事案XXX-JP-1の再現実験をする予定でした。結果は…すみません、ちょっと、思い出せません。
インタビュアー: 結構です。では今回のインタビューはここで終了とします。
<録音終了>
終了報告書: 長戸研究員の記憶に混乱が見られるようです。事件のショックによるものかもしれませんが、オブジェクトによる影響の可能性も考えられます。検査をお願いします。
追記: 後日行われた検査により記憶の改変が確認されました。これはSCP-XXX-JPの異常性によるものと推測されています。長戸研究員に対しては改変された記憶を記録した上で記憶処理が行われました。
事件記録-事案XXX-JP-3
発生日時: 20██/12/██
対象: SCP-XXX-JP-1
説明: ██博士による実験中にSCP-XXX-JP-1が出現しました。SCP-XXX-JP-1は30代の平均的な日本人男性です。出現時は一般的な財団研究員の服装をしており、自らを「利賀 ██」と呼称していました。財団のデータベースに「利賀 ██」という人物は存在しないことに留意してください。SCP-XXX-JP-1は█年前から財団に勤めていたと主張しています。クリアランスレベル3相当の機密情報も保持していましたが、これらの情報をSCP-XXX-JP-1が得た経緯は不明です。また実験に使用されていたD-XXX-██はSCP-XXX-JP-1に関して「実験の前からいた」という旨の発言をしていますがそのような映像記録は残っていません。
現在SCP-XXX-JP-1は標準人型収容室に収容されています。財団の収容に対しては協力的であり、定期的にカウンセリング及び情報の聞き出しが行われています。SCP-XXX-JP-1は財団の研究員に等しい知識を持っており、財団が未発見のオブジェクトの収容方法も把握しているようです。根拠やデータが不足しているためSCP-XXX-JP-1の出自は依然として不明ですが、これらの情報から「SCP-XXX-JP-1は平行世界の財団に所属していた職員である」とする██博士の仮説が有力視されています。現在財団はこの仮説に基づいてAgt.坂和の行方を調査中です。
また██博士の仮説を基にして、SCP-XXX-JPが平行世界における財団の存在可能性の低さに起因する反ミーム的性質を持つとする考えが███博士によって提言されました。この提言に関しては現在反ミーム部門及びSCP-XXX-JP担当研究員によって議論が進められています。
SCP-XXX-JP-1から得た情報はSCP-████の特別収容プロトコルの改善等に貢献しました。そのため現在財団ではSCP-XXX-JP-1の職員としての雇用が検討されています。
記事ここまで
scp-jp safe 家電 電気 反ミーム エントロピー 外部エントロピー 確率
この記事を書いた目的: 元々は比較的平和な実験記録主体の記事が書きたかった。書くうちにもっと確率をおもしろく扱えるのではないかと思いこうなった。確率は感覚と現実が違って気持ち悪くておもしろい。
個人的な解釈(ヘッドカノン):
- 多世界解釈に基づいています。SCP-XXX-JPは平行世界における特異点であり、平行世界を収束させる性質を持ちます。このとき比較的近い平行世界の影響を受けて、実験記録のような結果が起こります。
- SCP-XXX-JPが平行世界を収束させるときエントロピーは常に最大値をとります。
- あくまでSCP-XXX-JPの影響は蒸気の充満する室内のみです。
- またどの程度平行世界を収束させるのかはSCP-XXX-JPの気分次第だと考えています。
- 財団世界は特別な世界⇒このオブジェクトの性質を理解できる世界は限られている⇒よって「性質を理解できない」という結果に収束します。これにより反ミーム的性質を持ちます。
- Agt.坂和消滅したのは奇跡的な生還をしていたため、その場にいる確率が低かった=存在する世界が限られていたからです。
- SCP-XXX-JP-1が出現したのも同様の理由で、利賀研究員は財団世界では偶然存在しなかっただけで、多くの平行世界では普通に活動していた一職員でした。SCP-████は利賀研究員が完全な収容方法を見つけたのでしょう。
- もしもSCP-XXX-JPを施設の廊下などの開けた閉鎖空間で活性化させた場合、多くの現実改変(に近い現象)が起こるでしょう。
- 加えて他の平行世界のほとんどがK-クラスシナリオを迎えた後に活性化させると実験室内にも余波が広がるでしょう。
- ここらの意図が記事のみで伝わっていれば幸いです。
没になった下書き記事たちです。供養。
アイテム番号: SCP-xxx-JP
オブジェクトクラス: Euclid
特別収容プロトコル: 研究用のSCP-xxx-JPはサイト-81██で管理されています。SCP-xxx-JPの担当職員は薄型防護服の着用が義務づけられており、素肌を露出した状態でのSCP-xxx-JPとの接触は禁止されています。SCP-xxx-JPへの暴露を伴う実験にはサイト管理者の許可が必要です。
SCP-xxx-JPに暴露した対象は耐火加工を施した標準人型オブジェクト収容室に収容されています。対象の頭部を固定した状態で収容し、SCP-xxx-JPの発生を抑制してください。発生したSCP-xxx-JPは研究中のものを除き、焼却プロセスに基づいて全て処分されます。現在収容されている暴露者は92名です。
<20██/██/██ 追記>
収容されている対象に対しては、医療部門により最大限の延命が行われます。寿命、病気、その他の外因によって対象の生命が脅かされる場合はサイト管理者によって終了命令が下されます。SCP-xxx-JPに暴露した対象が死亡する際に新たなSCP-xxx-JP-Aの発生が予測されるため、終了前に耐燃性の媒体を用いた深山式固定法による定着を行ってください。使用した媒体は耐燃性ロッカーに収容されます。現在まで終了命令が下された事例はありません。
D-xxx-JP-1から発生したSCP-xxx-JP-Aは深山式固定法による処置の後、長野県██村に建設された特別収容サイトに収容されています。媒体としてはセラミックスが使用されました。担当職員は定期的に収容設備および媒体のメンテナンスを行い、SCP-xxx-JPの発生が確認された場合は焼却プロセスに基づいて処分してください。
説明: SCP-xxx-JPは未確認の半透明ゲル状物質です。表面は僅かに水気を帯びています。断面は1辺10cm程の正方形ですが、暴露した対象や発生した時間によって差異が見られます。SCP-xxx-JPは未知の原理で空間上に緩く固定されており、重力に従って落下することはありません。SCP-xxx-JPには物理的干渉が可能ですが高弾性かつ高靭性な性質から切断・破壊することは不可能です。SCP-xxx-JPに対し「押す」、「引く」などの物理的干渉を行って移動させた場合、SCP-xxx-JPには元の場所に戻ろうとする復元力が働きます。この性質により元の場所から3cm以上の移動は成功していません。
対象はSCP-xxx-JPに直接触れることで暴露します。暴露した対象は頭蓋骨後部からSCP-xxx-JPを発生させます。SCP-xxx-JPは対象の頭部の移動経路に従って発生するため、対象の頭部を完全に固定した場合SCP-xxx-JPは発生しません。乾燥させたSCP-xxx-JPは可燃性のため、これまでに発生したSCP-xxx-JPは研究用のDクラス職員のものを除いて焼却プロセスに基づき処分されています。
焼却プロセスxxx-JP
焼却プロセスはレベル3職員立ち合いのもと下記の手順に従って実行されます。実行職員はクラスII火器類使用手続きを行ってください。
- ヒートガンを用いてSCP-xxx-JPの水分を飛ばし、乾燥させる。推奨される水分量は12%以下。
- 小型火炎放射器を用いて対象に危害を加えない範囲でSCP-xxx-JPを焼却する。推奨される焼却範囲は発生部から15cm程度まで。
- 空間上にSCP-xxx-JPが残留していないことを在空間成分比率測定器により確認。
残存したSCP-xxx-JPは深刻な収容違反を引き起こす可能性を秘めています。
SCP-xxx-JPと頭皮の間は分子レベルで密着しており結合部および発生部の詳細は明らかになっていません。発生するSCP-xxx-JPの発生量、長さは現在確認されている時点で最大████m3、最長████mです。これ以上の発生量および長さに関する実験は不要と判断され凍結中です。SCP-xxx-JPの色は暴露した対象によって異なっています。また時間の経過によって変化することが判明しており、これは暴露した対象の心理状態に関連すると推測されています。例として「喜び」の感情に対しては赤色系統、「悲しみ」の感情に対しては青色系統のSCP-xxx-JPが発生しています。
SCP-xxx-JPは一般人の通報によってある企業が所有していた倉庫で発見、回収されました。この企業は既存GoIとの関連が疑われていましたが、現在は活動を縮小しているため詳細は明らかになっていません。最初のSCP-xxx-JPは着火機構の装備された耐火性の箱の中で発見されました。これはSCP-xxx-JPを移送するための措置であると推測されており、現在は発見時の状態を維持したままサイト-81██に収容されています。
財団エージェントの到着時、通報した男性はSCP-xxx-JPに暴露していたため当倉庫を臨時サイト-81██として収容および保護されました。SCP-XXX-JPの可燃性が発見された後、男性はサイト-81██の標準人型オブジェクト収容室に収容されました。これに伴い男性にはカバーストーリーが適用されています。インシデントxxx-JP発生時点での暴露者は通報した男性を除いて確認されていません。また男性により発見するまで箱は開封されていなかったことが証言されています。
以下は倉庫内で発見された、SCP-xxx-JPに関連すると考えられる文書です。
残春の候、貴社におかれましてはますますご健勝のこととお慶び申し上げます。
さて、先日貴社から送られてきた製品ですが、こちらで加工した結果、提示した要件と異なる性質を持っていたため返品とさせていただきます。
またその性質が起因して当方に深刻な被害が発生したため、損害賠償の請求も視野に入れております。ご理解ください。
こちらとしては夏までに改良し、再度送っていただけたらと考えております。
今回の返品の理由は以下の点です。
- 製品を食した場合に後頭部から製品が生じるはずが、製品と接触した場合に生じている
- 発生した製品が事件経過により消えない
- とんでもない破壊耐性
- そもそも宙に浮くなんて頼んでない
参考として製品に接触した被験体の幽霊を同封しております。炎の中に手を突っ込めば製品が生じるはずです。改良の足掛かりとして参考になれば幸いです。
ご検討のほど、よろしくお願い申し上げます。
日本天草創研御中
補遺: 実験に使用されたD-xxx-JP-1の終了時、インシデントxxx-JPが発生しました。詳細はインシデント記録xxx-JPを参照してください。
インシデント記録xxx-JP
D-xxx-JP-1を終了した際、SCP-xxx-JPの発生源(以下SCP-xxx-JP-Aと呼称)が後頭部から分離、移動しました。D-xxx-JP-1の終了を起点とする一連の収容違反はインシデントxxx-JPと呼称されます。移動したSCP-xxx-JP-Aは数秒間D-xxx-JP-1の遺体上に留まった後に、壁をすり抜けながら廊下や他の部屋を通過して建物の外へと移動しました。サイト外へ移動後のSCP-xxx-JP-Aは東京都、埼玉県、山梨県を経由し長野県██村に停留していました。██村にはD-xxx-JP-1の生家があります。インシデントxxx-JPによりD-xxx-JP-1を除く暴露者の終了は保留となりました。
当初SCP-xxx-JP-Aの長距離移動による大規模な収容違反が懸念されましたが、大部分で成層圏を通過していたことにより想定されていたほどの被害は発生しませんでした。しかし長野県██小学校付近で地表1~2mまで降下したため、新たに██人がSCP-xxx-JPに暴露、加えて長野県██村でも暴露者が発生しています。暴露した対象にはサイト-81██の標準人型オブジェクト収容室に収容後、適切なカバーストーリーが流布されました。またSCP-xxx-JP-Aの移動および██小学校と██村で発生した暴露対象により、新たに大量のSCP-xxx-JPが発生しています。成層圏で発生したSCP-xxx-JPに対しては火炎放射器を装備したドローンを用いて可能な限り焼却処分が行われ、比較的低高度で発生したSCP-xxx-JPに対してはカバーストーリー「公共事業」を適用した上で焼却処分が行われました。なお成層圏ではSCP-xxx-JPの乾燥が容易であったことは特筆に値します。
さらにSCP-xxx-JP-Aが低高度を移動した際、一般人によってSCP-xxx-JPが観測されています。観測した一般人に対しては記憶処理が行われ、特にSCP-xxx-JP-Aが接近したビル(最も近づいたときで30m)に対してはビルで雇用されているすべての職員に記憶処理および電子機器内のデータの削除が行われました。いくつかの画像、動画データはSNS上にアップロードされましたが、カバーストーリー「埼玉ケミカルパークによる化学実験」がマスメディアを通じて流布されました。依然として小規模なインターネット上のコミュニティでは議論が続いていますが、話題は沈静傾向を示しています。
付記: SCP-xxx-JP-Aの発生時、サイト内の15台の霊体観測機器がレベルI人型霊的存在(非知性的)を検知していました。観測結果からSCP-xxx-JP-AはD-xxx-JP-1が終了された際に発生した霊体と推測され、SCP-xxx-JP-Aの特別収容プロトコルが制定されました。またサイト外へ移動後のSCP-xxx-JP-Aは常にピンク色でした。この事実より終了されたD-xxx-JP-1の霊体は強い「喜び」の感情を有していたと考えられています。
記事ここまで
付与予定タグ
scp-jp safe ワンダーテインメント博士 日本生類創研 食物 破壊不能
アイテム番号: SCP-xxx-JP
オブジェクトクラス: Euclid
特別収容プロトコル: 現在存在するSCP-xxx-JPはサイト-81██で管理されています。SCP-xxx-JPの担当職員は薄型防護服の着用が義務づけられており、素肌を露出した状態でのSCP-xxx-JPとの接触は禁止されています。SCP-xxx-JPへの暴露を伴う実験にはサイト管理者の許可が必要です。
SCP-xxx-JPに暴露した対象は耐火加工を施した標準人型オブジェクト収容室に収容されています。対象の頭部を固定した状態で収容し、SCP-xxx-JPの発生を抑制してください。発生したSCP-xxx-JPは研究中のD-xxx-JP-1のものを除いて、焼却プロセスに基づいて処分されます。現在収容されている対象は92名です。
<20██/██/██ 追記> 収容されている対象に対しては、医療部門により最大限の延命が行われます。寿命、病気、その他の外因によって対象の生命が脅かされる場合はサイト管理者によって終了命令が下されます。SCP-xxx-JPに暴露した対象が死亡する際に新たなSCP-xxx-JP-Aの発生が予測されるため、終了前に耐燃性の媒体を用いた深山式固定法による定着を行ってください。使用した媒体は耐燃性ロッカーに収容されます。現在まで終了命令が下された事例はありません。
D-xxx-JP-1から発生したSCP-xxx-JP-Aは深山式固定法による定着後、長野県██村に建設されたサイトに収容されています。媒体としてはセラミックスが使用されました。担当職員は定期的に収容設備および媒体のメンテナンスを行い、SCP-xxx-JPの発生が確認された場合は焼却プロセスに基づいて処分してください。
説明: SCP-xxx-JPは未確認の半透明ゲル状物質です。表面は僅かに水気を帯びています。断面は1辺10cm程の正方形で、断面積の広さには暴露した対象や発生した時間によって差異が見られます。SCP-xxx-JPは未知の原理で空間上に緩く固定されており、重力に従って落下することはありません。SCP-xxx-JPには物理的干渉が可能ですが高弾性かつ高靭性な性質から切断・破壊することは不可能です。SCP-xxx-JPに対し「押す」、「引く」などの物理的干渉を行って移動させた場合、SCP-xxx-JPには元の場所に戻ろうとする復元力が働きます。この性質により元の場所から3cm以上の移動は成功していません。
SCP-xxx-JPには対象がSCP-xxx-JPに直接触れることで暴露します。暴露した対象は頭蓋骨後部からSCP-xxx-JPを発生させます。SCP-xxx-JPは対象の頭部の移動経路に従って発生するため、対象の頭部を完全に固定した場合SCP-xxx-JPは発生しません。乾燥させたSCP-xxx-JPは可燃性のため、これまでに発生したSCP-xxx-JPは実験用のDクラス職員のものを除いて焼却プロセスに基づき処分されています。
焼却プロセスxxx-JP
焼却プロセスはレベル3職員立ち合いのもと実施されます。実行職員はクラスII火器類使用手続きを行ってください。
ヒートガンを用いてSCP-xxx-JPの水分を飛ばし、乾燥させてください。その後SCP-xxx-JPに含まれる水分が12%以下になったことを確認し、小型火炎放射器を用いて対象に危害を加えない範囲でSCP-xxx-JPを焼却してください。推奨される焼却範囲は発生部から15cm程度です。焼却後、空間上にSCP-xxx-JPが残留していないことを在空間成分比率測定器により確認してください。残存したSCP-xxx-JPは深刻な収容違反を引き起こす危険性を秘めています。
SCP-xxx-JPと頭皮の間は分子レベルで密着しており結合部及び発生部の詳細は明らかになっていません。発生するSCP-xxx-JPの発生量、長さは現在確認されている時点で████m3、████mです。これ以上の発生量および長さに関する実験は不要と判断され凍結されています。SCP-xxx-JPの色は暴露した対象によって異なり時間の経過によって変化します。これは暴露した対象の心理状態の変化に関連していると推測されています。関連についての詳細は下記の実験記録を参照してください。
以下はSCP-xxx-JPを用いた実験記録です。
実験記録xxx-JP-1 - 20██/██/██
対象: D-xxx-JP-1
実施方法: SCP-xxx-JPに関する以下の性質を調査する。
付記: 当初SCP-xxx-JP-Aは赤色でしたが、対象がSCP-xxx-JPを認識すると同時に発生するSCP-xxx-JPの色が青色になりました。このことからSCP-xxx-JP-Aの色は心理状態と関連すると考えられます。
実験記録xxx-JP-2 - 20██/██/██
対象: D-xxx-JP-2
実施方法: SCP-xxx-JPに関する以下の性質を調査する
- 物理的性質(機械的性質を除く)
- 発生量の限界
- 長さの限界
付記: 発生量および長さに関する実験は継続中です。凍結されました。
実験記録xxx-JP-3 - 20██/██/██
対象: D-xxx-JP-1、D-xxx-JP-3、D-xxx-JP-4
実施方法: 向精神薬(精神刺激薬、抑制剤、記憶処理薬)を投与し、SCP-xxx-JPの色と分泌される神経伝達物質の関係性を調査する。
結果: 以下の表を参照。
対象
|
色の変化 |
心理状態の変化 |
D-xxx-JP-1
|
青→赤 |
投与前: ドーパミンやセロトニンの過少分泌が確認された。対象は「嫌だ、やめてくれ」と答えた。
投与後: 精神刺激薬を投与した。ドーパミンやノルアドレナリンの過剰分泌が確認され、対象は攻撃的な性格になった。 |
D-xxx-JP-3
|
ピンク→暗い緑 |
投与前: ドーパミンやセロトニンの分泌が確認された。対象は「実験後解放されると聞き、とても嬉しい」と答えた。
投与後: 抑制剤を投与した。全体的な神経伝達物質の分泌が低下した。 |
D-xxx-JP-4
|
緑→黒(→赤) |
投与前: セロトニンの分泌が確認された。対象は落ち着いた様子であった。
投与後: クラスB記憶処理薬を投与した。投与後SCP-xxx-JP-Aを視認した際、ノルアドレナリンの分泌が確認された。 |
付記: D-xxx-JP-2以外のサンプルは維持コスト等の面から不要と判断され、D-xxx-JP-1、D-xxx-JP-3、D-xxx-JP-4の終了が決定しています。またこれ以降のSCP-xxx-JPへの暴露を伴う実験はサイト管理者の認可が必要です。
追記: D-xxx-JP-1終了時、インシデントxxx-JPが発生しました。詳細はインシデント記録xxx-JPを参照してください。
インシデントxxx-JPが発生したサイト-81██
インシデント記録xxx-JP
D-xxx-JP-1を終了した際、SCP-xxx-JPの発生源(以下SCP-xxx-JP-Aと呼称)が後頭部から分離、移動しました。移動したSCP-xxx-JP-Aは数秒間D-xxx-JP-1の遺体上に留まった後に、壁を透過して廊下や他の部屋を経由し建物の外へと移動しました。このインシデントによりD-xxx-JP-3、D-xxx-JP-4の終了は保留されています。
SCP-xxx-JP-Aはサイト外へ移動後、東京都、埼玉県、山梨県を経由し長野県██村に留まっていました。██村にはD-xxx-JP-1の生家があります。また、SCP-xxx-JP-Aの発生時、サイト内の15台の霊体観測機器がレベルI人型霊的存在(非知性的)を検知しました。上記の2点からSCP-xxx-JP-AはD-xxx-JP-1が終了された際に発生した霊体という推測が立てられ、SCP-xxx-JP-Aの特別収容プロトコルが制定されました。
長野県██小学校(SCP-xxx-JPは処分済み)
当初SCP-xxx-JP-Aの長距離移動による大規模な収容違反が懸念されましたが、大部分で成層圏を通過していたため想定されていたほどの被害は発生しませんでした。しかし長野県██小学校付近で地表1~2mまで降下したため、新たに██人がSCP-xxx-JPに暴露しました。加えて██村でも██人の暴露者が発生しています。暴露した対象はサイト-81██の標準人型オブジェクト収容室に収容後、目撃者には記憶処理が施され、カバーストーリー「小学校への無差別殺人犯の侵入」および「山火事による村民の死亡」が流布されました。またSCP-xxx-JP-Aの移動および██小学校と██村で発生した暴露対象により、体積にして約4000m3のSCP-xxx-JPが発生しました。成層圏で発生したSCP-xxx-JPに対しては火炎放射器を装備したドローン等を用いて可能な限り焼却処分が行われ、比較的低高度で発生したSCP-xxx-JPに対してはカバーストーリー「公共事業」を適用した上で焼却処分が行われました。なお成層圏ではSCP-xxx-JPの乾燥が容易であったことは特筆に値します。
さらにSCP-xxx-JP-Aが低高度を移動した際、少数の一般人にSCP-xxx-JPが観測されました。SCP-xxx-JP-Aが接近したビル(最も近づいたときで30m)に対してはビルで雇用されているすべての職員に記憶処理および電子機器内のデータの削除が行われました。いくつかの画像、動画データはSNS上にアップロードされましたが、カバーストーリー「██研究所の化学実験」がマスメディアを通じて流布されました。依然として小規模なインターネット上のコミュニティでは議論が続いていますが、話題は沈静傾向を示しています。
サイト外へ移動後のSCP-xxx-JP-Aは常にピンク色でした。この事実と終了されたD-xxx-JP-1の心理状態の関連については現在、調査が進められています。
発見経緯: SCP-xxx-JPは一般人の通報によって日本天草創研が所有していた倉庫で発見、回収されました。日本天草創研は既存GoIとの関連が疑われる企業でしたが、現在は活動を縮小しているため詳細は明らかになっていません。最初のSCP-xxx-JPは着火機構の装備された耐火性の箱の中で発見されました。これはSCP-xxx-JPを移送するための措置であると推測されており、現在この箱は発見時の状態を維持したままサイト-81██に収容されています。
財団エージェントの到着時、通報した男性はSCP-xxx-JPに暴露していたため当倉庫を臨時サイト-81██として収容および保護されました。SCP-XXX-JPの可燃性が発見された後、男性はサイト-81██の標準人型オブジェクト収容室に収容されました。これに伴い男性にはカバーストーリーが適用されています。通報した男性以外の暴露者は現在まで確認されていません。また男性により、発見するまで箱は開封されていなかったことが証言されています。
以下は倉庫内で発見された、SCP-xxx-JPに関連する文書です。
残春の候、貴社におかれましてはますますご健勝のこととお慶び申し上げます。
さて、先日送られてきた製品ですが、こちらで加工した結果、提示した要件と異なる性質を持っていたため返品とさせていただきます。
またその性質が起因してワンダーテインメント博士に重大な損害が発生したため、損害賠償の請求も視野に入れております。ご理解ください。
こちらとしては返金もしくは改良していただけたらと考えております。
今回の返品の理由は以下の点です。
- 製品を食した場合にココロテンが生じるはずが、製品と接触した場合にココロテンが生じている。
- こちらでは「ココロテンが5~10分で消える」という条件を提示していたが、消えない。
- とんでもない破壊耐性
- そもそも宙に浮くなんて頼んでない
参考として製品に接触したサンプルのお化けを同封しております。炎の中に手を突っ込めばココロテンが生じるはずです。改良の足掛かりになれば幸いです。
ご検討のほど、よろしくお願い申し上げます。
日本天草創研御中
記事ここまで
付与予定タグ
scp-jp safe ワンダーテインメント博士 日本生類創研 食物 破壊不能
アイテム番号: SCP-xxx-JP
オブジェクトクラス: Euclid
特別収容プロトコル: SCP-xxx-JPは実験用手袋を着用した状態で標準人型オブジェクト収容室に収容されています。SCP-xxx-JPと接触する職員は手袋等の着用が義務づけられており、SCP-xxx-JPに素手で接触することは禁止されています。
SCP-xxx-JPに暴露した対象は頭部を拘束した状態で収容され、頭部の位置は常時センサーによって監視されます。頭部の動きが検知された場合は対象に対する鎮静剤の使用が許可されています。暴露した対象は財団の医療部門によって可能な限り延命されます。発生したSCP-xxx-JP-Aは乾燥後、焼却処分してください。
説明: SCP-xxx-JPは20代の日本人男性です。標準的な同年代の男性と同様の外見をしており、その肉体に異常性は見られません。発見時のSCP-xxx-JPの知能は平均的な5歳児と同程度でした。現在は財団の教育プロトコルにより小学校高学年程度の知識を有していますが、SCP-xxx-JPへのインタビューからその出自に関する有力な情報は得られていません。教育プロトコルの継続の是非は担当職員によって討議中です。
SCP-xxx-JPは近くにいる人間に対し「握手して。握手して。」と発言し両手を前に差し出します。なおSCP-xxx-JPの要求を拒否することは可能であり、拒否した場合でも対象に危害を加えることはありません。SCP-xxx-JPの要求に応じ、素手でSCP-xxx-JPの手を握った対象は後述の異常性に暴露します。また手の平以外の場所に触れた場合、暴露することはありません。
SCP-xxx-JP-AはSCP-xxx-JPに暴露した対象の頭蓋骨後部から発生する未確認の半透明ゲル状物質です。断面は1辺10cm程の正方形で、表面には水気を帯びています。SCP-xxx-JP-Aは未知の方法で空間上に緩く固定されており、暴露した対象の頭部の移動経路に従って発生します。SCP-xxx-JP-Aには物理的干渉が可能ですが高弾性かつ高靭性な性質から切断・破壊することは不可能です。SCP-xxx-JP-Aに対し「押す」「引く」などの物理的干渉を行って移動させた場合、SCP-xxx-JP-Aには元の場所に戻ろうとする復元力が働きます。
SCP-xxx-JP-Aと頭皮の間は分子レベルで密着しており結合部及び発生部の詳細は明らかになっていません。発生するSCP-xxx-JP-Aの長さは現在確認されている時点で最長████mです。これ以上の長さに関する実験は不要と判断され凍結されています。SCP-xxx-JP-Aの色は暴露した対象によって異なり時間の経過によって変化します。これは暴露した対象の心理状態の変化に関連していると推測されています。関連についての詳細は下記の実験記録を参照してください。乾燥させたSCP-xxx-JP-Aは可燃性です。これまでに発生したSCP-xxx-JP-Aは実験のため保存されているDクラス職員のものを除いてすべて焼却処分されています。
SCP-xxx-JPは██県██市で「倉庫に知らない男がいる」という旨の通報を受け、現地の警察に潜入していた財団エージェントによって回収されました。なお通報した男性はSCP-xxx-JPに暴露していたため、SCP-xxx-JPが発見された倉庫を臨時サイト-81██として収容されました。SCP-XXX-JP-Aの可燃性が発見された後、男性は財団のサイト-81██の標準人型オブジェクト収容室に収容されました。これに伴い男性にはカバーストーリー「交通事故死」が適用されています。通報した男性以外の暴露者は現在まで確認されていません。
以下はDクラスを用いたSCP-xxx-JP-Aに関する実験記録です。
実験記録xxx-JP-1
対象: D-xxx-JP-1
実施方法: SCP-xxx-JP-Aの性質を調査する。
結果: ゲルもしくはゴム状物質に近い性質を示した。[詳細な性質は先述の通りなので省略]
付記: 当初SCP-xxx-JP-Aは赤色でしたが、対象がSCP-xxx-JP-Aを認識すると同時に発生するSCP-xxx-JP-Aの色が青色になりました。このことからSCP-xxx-JP-Aの色は心理状態と関連すると考えられます。また長さを測る実験は████mを越え継続中です。
実験記録xxx-JP-2
対象: D-xxx-JP-2、D-xxx-JP-3、D-xxx-JP-4
実施方法: 向精神薬(精神刺激薬、抑制剤、記憶処理薬)を投与し、SCP-xxx-JP-Aの色と分泌される神経伝達物質の関係性を調査する。
結果: 以下の表を参照。
対象
|
色の変化 |
心理状態の変化 |
D-xxx-JP-2
|
青→赤 |
投与前: ドーパミンやセロトニンの過少分泌が確認された。対象は「嫌だ、やめてくれ」と答えた。
投与後: 精神刺激薬を投与した。ドーパミンやノルアドレナリンの過剰分泌が確認され、対象は攻撃的な性格になった。 |
D-xxx-JP-3
|
ピンク→暗い緑 |
投与前: ドーパミンやセロトニンの分泌が確認された。対象は「実験後解放されると聞き、とても嬉しい」と答えた。
投与後: 抑制剤を投与した。全体的な神経伝達物質の分泌が低下した。 |
D-xxx-JP-4
|
緑→黒(→赤) |
投与前: セロトニンの分泌が確認された。対象は落ち着いた様子であった。
投与後: クラスB記憶処理薬を投与した。投与後SCP-xxx-JP-Aを視認した際、ノルアドレナリンの分泌が確認された。 |
実験後、D-xxx-JP-1以外のサンプルは維持コスト等の面から不要と判断され、D-xxx-JP-2、D-xxx-JP-3、D-xxx-JP-4の終了措置が実行される予定でした。しかしD-xxx-JP-2を終了した際、SCP-xxx-JP-Aの発生源が後頭部から離れた場所に移動しました。移動したSCP-xxx-JP-Aの発生源は数秒間D-xxx-JP-2の遺体上に留まった後に、壁を透過して廊下や他の部屋を経由し建物の外へと移動しました。これに伴いD-xxx-JP-3、D-xxx-JP-4の終了は保留されています。発生したSCP-xxx-JP-Aに対しては可能な限り焼却処分が行われました。現在、D-xxx-JP-2のSCP-xxx-JP-A発生源は、D-xxx-JP-2の雇用前の自宅に留まっています。
D-xxx-JP-2のSCP-xxx-JP-A発生源がサイト内を移動した際、サイト内の15台の霊体観測機器がクラスA霊体を検知しました。またSCP-xxx-JP-Aの色は明るいピンク色をしていました。
記事ここまで
上の2つから思いついたオブジェクトです。
異常性としては厄介で理不尽かつ強すぎないものが書きたいと思いました。
思ったような異常性になって個人的には満足しています。
また自分の思想として唯物論的な傾向があるので、それに反した記事が書きたかったというのもあります。
最後のDクラスの楽しそう(ヘッドカノン)な感じが表現できていれば幸いです。
アイテム番号: SCP-xxx-JP
オブジェクトクラス: Euclid
特別収容プロトコル: SCP-xxx-JPは標準人型オブジェクト収容室に収容されています。SCP-xxx-JPには一般的な成人男性と同等の量の食事を与え、教育部門による教育プロトコルを施してください。職員とSCP-xxx-JPの接触及びSCP-xxx-JPに対象を暴露させる実験は禁止されています。すでに暴露している対象は頭部を固定した状態で収容され、発生したSCP-xxx-JP-1は定期的に処分してください。
説明: SCP-xxx-JPは19歳の日本人男性です。その肉体に異常性はありませんが発見時の知能は平均的な5歳児と同程度でした。現在は財団の教育によって小学校高学年程度の知識を有しています。SCP-xxx-JPは近くにいる人間に対し「握手して。握手して。」と発言し両手を前に差し出します。素手でSCP-xxx-JPの手を握った対象は後述の異常性に暴露します。手の平以外の場所に触れた場合、暴露することはありません。
SCP-xxx-JPに暴露した対象は頭蓋骨後部からSCP-xxx-JP-1を発生させます。SCP-xxx-JP-1は未確認の分子によって構成される半透明のゲルです。断面は1辺10cm程の正方形で表面には水気を帯びています。SCP-xxx-JP-1は未知の方法で空間上に緩く固定されており暴露した対象の頭の移動経路に従って発生します。SCP-xxx-JP-1には物理的干渉が可能ですが高弾性かつ高靭性な性質から切断・破壊することは不可能です。SCP-xxx-JP-1に対し「押す」「引く」などの物理的干渉を行って移動させた場合、SCP-xxx-JP-1には元の場所に戻ろうとする復元力が働きます。頭皮とSCP-xxx-JP-1の間は分子レベルで密着しており結合部及び発生部の詳細は明らかになっていません。発生するSCP-xxx-JP-1の長さは現在確認されている時点で最長████mです。これ以上の長さに関する実験は不要と判断され中止されています。SCP-xxx-JP-1の色は暴露した対象によって異なり時間の経過によって変化します。これは暴露した対象の心理状態の変化に関連していると推測されています。関連についての詳細は下記の表を参照してください。SCP-xxx-JP-1は可燃性です。これまでに発生したSCP-xxx-JP-1は実験のため保存されているDクラス職員のものを除いてすべて焼却処分されています。
心理状態とSCP-xxx-JP-1の色との関連
発言の信憑性を高めるため対象には各種センサーを取り付け、放出される神経伝達物質を測定した。
対象
|
色 |
暴露直後の対象の心理状態 |
D-xxx-JP-1
|
ピンク |
「実験後解放されると聞き、とても嬉しい」と答えた。 |
D-xxx-JP-2
|
青、黒 |
「嫌だ、やめてくれ」と答えた。この時のSCP-xxx-JP-1の色は青だった。抵抗したため鎮静剤を投与すると色が青から黒へと変化した。 |
D-xxx-JP-3
|
緑、橙 |
対象はとても落ち着いた様子であった。興奮剤を投与したところSCP-xxx-JP-1の色が緑から赤に近い橙へと変化した。 |
SCP-xxx-JPは██県██市で「倉庫に知らない男がいる」という旨の通報を受け、現地の警察に潜入していたエージェントによって回収されました。なお通報した男性はSCP-xxx-JPに暴露していたため先述の可燃性が発見されるまでSCP-xxx-JPが発見された倉庫を臨時サイト-81██として収容しました。SCP-XXX-JP-1の可燃性が発見された後、男性は財団のサイト-81██の標準人型オブジェクト収容室に収容され、カバーストーリー「交通事故死」が適用されました。通報した男性以外の暴露者は現在まで確認されていません。SCP-xxx-JPが倉庫に出現した経緯は不明であり教育が終了し次第、職員によるインタビューが検討されています。
補遺: 実験終了後にSCP-xxx-JPに暴露したD-xxx-JP-1を終了したところSCP-xxx-JP-1が後頭部から離れた場所に発生しました。発生したSCP-xxx-JP-1の発生源はその後数秒間終了室に留まった後に壁を透過して廊下や他の部屋を移動し、建物の外へと移動しました。発生したSCP-xxx-JP-1に対しては可能な限り焼却処分が行われました。現在このDクラス職員のSCP-xxx-JP-1の発生源は成層圏に存在しドローン及び地上からのカメラで監視されています。なお終了時のSCP-xxx-JP-1の色は暗い青でしたが建物の外に出た時点から赤もしくはピンクを保っています。
死んだら消えると思ったんだがな。 -██博士
記事ここまで
アイテム番号: SCP-XXX-JP
オブジェクトクラス: Euclid
特別収容プロトコル: 次にSCP-XXX-JPが発生する場所と規模が判明し次第、各国政府と協力のもとプロトコル"コロッセオ"を開始してください。該当地域には適切な人数のフィールドエージェントを配置し、異常なヒューム値の変動が確認された場合は記憶処理やカバーストーリーの流布を行ってください。
プロトコル"コロッセオ": 開催地域と開催日時がSCP-XXX-JPに重なる催事を調査してください。条件を満たす催事が複数存在する場合、レベル4職員3名以上の討議により1つに定められます。その後、定められた催事に一般人の関心を集めるよう、各国に手配してください。条件を満たす催事が存在しない場合は臨時で任意の催事を企画してください。例外として、海上や人の住んでいない地域にSCP-XXX-JPが発生した場合は「海難事故」や「未確認生命体の発見」などのカバーストーリーを流布することで一般人の関心を集めてください。
説明: SCP-XXX-JPは無作為な地域で発生する局地的な現実性の低下です。半径約200kmの領域で場のヒューム値が0.90±0.05Hmまで低下します。発生する周期は不定期ですが、ヒューム値の変動により4年後までの発生予測が可能です。SCP-XXX-JPの中心となる場所に規則性はありません。ヒューム値の低下は約400日かけてゆるやかに正常な状態に収束することが確認されています。
当初SCP-XXX-JPはその影響規模から収容不能なオブジェクトとされていましたが、財団日本支部研究部門により「一般人の意識を集中させることで場のヒューム値を1Hmに保つ」という収容方法が提案されました。また具体的な手順として「催事を企画して一般人の関心を集める」という方法が大規模なカバーストーリーの必要がない点に重きを置いて考案され、O5評議会の承認を得て現在の特別収容プロトコルが制定されました。
次のSCP-XXX-JPの発生予測は以下の通りです。
事例 |
予測発生日時 |
予測中心都市 |
予測発生国 |
92 |
2020-07-25 |
東京 |
日本 |
プロトコルに基づいてサイト-81██に建設中の建造物。
記事ここまで
- オリンピックの成立そのものが財団によるカバーストーリー(オチ)
→少し違う形になったが自分の中では納得
- 2020年の東京オリンピックに関する話題が出るたびにこの記事を連想してほしい
→自分の中では納得
→おそらく折り畳みまでばれないはず。
→あらゆる競技大会に対応。
→読者の想像力に委ねる。
→何度も何度もカバーストーリーを展開するのはいつか不都合が生じるでしょう。
→「方法が確立されている」という点が大事なのでEuclidで
多くの人が注目する場所という意味で。まあまあ気に入っている。剣闘士は財団とSCP-XXX-JP。
- 国としても催事には関心を集めたいので財団の介入には積極的
- 過去の歴史上の事件を絡めたかったですがシンプルなほうがオチに繋げやすいと思い削りました
プロトコルに基づいてサイト-81██に建設中の建造物。
アイテム番号: SCP-XXX-JP
オブジェクトクラス: Euclid
特別収容プロトコル: 世界中に設置されたカント計数機の値の変動により、SCP-XXX-JPが8年11年以内に発生する地域と規模の特定が可能です。次にSCP-XXX-JPが発生する地域と規模が特定され次第、各国政府と協力のもとプロトコル「世界的な競技大会」を開始してください。また、財団フロント企業を通じて、当大会に一般人の関心を集めるよう手配してください。
対象となった地域には予めフィールドエージェントを配置し、異常な現象が起きた際には目撃者の記憶処理と適切なカバーストーリーの流布を行ってください。また担当職員は該当地域のヒューム値を常に記録してください。ヒューム値に異常な変化が確認された場合はレベル3クリアランス以上の職員に報告し、指示に従ってください。
次にSCP-XXX-JPが発生する地域が特定され次第、その地域周辺におけるヒューム値が1Hmを超える人物をリストアップしSCP-XXX-JPが起こる期間中、範囲の外への移動を強制してください。また、期間中はヒューム値が1Hmを越える人物の当該範囲への立ち入りを防いでください。
SCP-XXX-JPはその影響範囲の広さから、スクラントン現実錨による対処が困難です。
説明: SCP-XXX-JPは無作為な地域で発生する局地的な現実性の低下です。半径約200kmの領域で場のヒューム値が0.90±0.05Hmまで低下します。これは4年ごとの周期間隔で発生することが過去の事象から分かっています。SCP-XXX-JPの中心となる場所に規則性はありませんが、人口密度の高い地域で発生する傾向があります。ヒューム値の低下は約███日かけてゆるやかに正常な状態に収束することが確認されています。
SCP-XXX-JPにより現実性が低下すると、その地域で異常現象が発生しやすくなります。およそ問題のない程度の1Hm以上のヒューム値を持つ生物であっても中程度の現実改変を起こす可能性があるため警戒が必要です。また当該範囲では異常な気象変化や、事件・事故の増加が確認されています。これらはSCP-XXX-JPが発生したことによる現実性の低下が原因だと推測されています。
SCP-XXX-JPは異常な現実性の低下が各地で周期的に確認されたことから財団の収容対象になりました。過去のカント計数機のデータの復元により19世紀中期より4年おきに発生していることが判明しています。SCP-XXX-JPの根本的な収容方法は現在に至るまで見つかっていません。
以下は過去のSCP-XXX-JPの発生記録の抜粋です。
事例 |
発生日時 |
中心となった都市 |
国 |
要旨 |
1 |
1840-06-██ |
[不明] |
イギリス |
記録に残る中でSCP-XXX-JPが観測された最初の例です。中心となった都市は判明していません。 |
15 |
1896-04-██ |
アテネ |
ギリシャ |
プロトコル「世界的な競技大会」が適用された初めての例です。SCP-XXX-JP-15による損害は確認されませんでした。 |
20 |
1916-07-██ |
ベルリン |
ドイツ帝国 |
第一次世界大戦の影響で各国との連携が取れなかったため、特別収容プロトコルが適用されませんでした。そのため改訂前の特別収容プロトコルが適用されましたが、いくつかの異常が確認されました。SCP-XXX-JP-20が原因とされる死者は少なくとも███名です。 |
34 |
1972-08-██ |
ミュンヘン |
ドイツ |
予測を大きく超える現実性の低下によりいくつかの異常現象が確認されました。これによる死者は██名です。これを受けてプロトコルがより厳重なものに改訂されました。 |
事件記録XXX-27
第二次世界大戦中、複数の兵士が異形の実体を目撃したと証言しました。見た目についての類似点は少なく、複数の実体が出現していたものと推測されます。また、複数の兵士が「宙に浮く感覚」や「水中を泳いでいる感覚」を訴えました。これは現実性が低下したことによるものと考えられ、第二次世界大戦の激化を助長した可能性についても指摘されています。
事件記録XXX-31
第17回大会開催中、中心から1██km離れた地点で路地を歩いていた民間人4名が突如消失しました。被害者は、場の現実性が低下したことにより生じた空間の裂け目に飲まれたと推測されています。うち1名の[削除済み]が発見された以外に遺体は見つかっておらず、不慮の事故として処理されました。
事件記録XXX-36
第22回大会開催中、中心地周辺で重力が99.77%まで小さくなりました。これに伴い領域外との微小な時間のずれも確認されましたが、被害は確認されていません。この現象に対する民間人への記憶処理は不必要と判断されました。
研究チームによる今後のSCP-XXX-JPの発生予測は以下の通りです。
事例 |
発生日時 |
中心と予測される都市 |
国 |
備考 |
46 |
2020-07-25 |
東京 |
日本 |
同都市で起きた事例XXX-32を参考にしてください。 |
47 |
2024-07-27 |
パリ |
フランス |
|
48 |
2028-07-22 |
ロサンゼルス |
アメリカ合衆国 |
従来よりも早く兆候が見られました。 |
補遺: その影響規模から不完全な収容を余儀なくされていましたが、財団による研究の結果、多数の人の意識を1箇所に集めることでその場の現実性を限りなく1Hmに近づけることが可能だと判明しました。これにより特別収容プロトコルが改訂され、以後これに伴う異常はSCP-XXX-JPが影響していない地域と同程度にまで減少しています。この特別収容プロトコルの成立後、カバーストーリー「近代オリンピックの歴史」が流布されました。
記事ここまで
ヘッドカノン: 現実性は人々の意識が元となっている。近代オリンピックの成立には財団が関与している。
この記事を書いた目的: この記事を読んだ関東圏在住の人たちがことあるごとに思い出してくれればいいな、と。異常性は「人が多ければそこのヒューム値は高くなるのでは?」という思いつきから。
ただの異常としては弱いけど収容方法案としてはおもしろいと思う。もう少し現実性について調べて現実性低下の怖さを書きたい。オリンピックに詳しくなった。途中まで夏季と冬季が同年に行われていたことを知らずに書いていたので、辻褄合わせが大変だった。冬季は財団が関与してない。さらに2028年大会が前倒しで決まったことも知ってまた書き直した。
アイテム番号: SCP-XXX-JP
オブジェクトクラス: Safe
特別収容プロトコル: SCP-XXX-JPは内部に何も入っていないことを確認した上で標準静物収容ロッカーで保管してください。実験においては後述する条件を満たさない職員のみが接触を許可されます。SCP-XXX-JPと接触する職員は適正検査XXX-JPを通過してください。SCP-XXX-JPの活性化に水以外の液体を用いることは禁止されています。活性化中に意図しない現象が起きた場合は即座にSCP-XXX-JP担当職員に連絡してください。
説明: SCP-XXX-JPは一般的に電気ポットと呼称される電気機械器具です。高さ20cm、直径15cmの円筒状で、外部には「ON/OFF」と書かれた切り替え式のスイッチが1つ付いており、████社製の商品に酷似しています。SCP-XXX-JPは内部に液体を入れて電力を供給し、液体を沸騰させることで活性化します。沸騰した蒸気が存在する空間では確率の高い事象が必ず起こるようになります。詳細は実験記録を参照してください。
SCP-XXX-JPは福岡県██大学の大学生のSNSへの投稿がきっかけで財団の興味を惹きました。内容は「コンピューターRPGのコマンドが20回すべて失敗した」という旨のものでした。財団による調査の結果、この現象がSCP-XXX-JPによるものだと判明しました。この電気ポットは同研究室の助教授が個人的に購入したもので、2か月前から使用されていました。この製品を製造・販売していた████社の同製品には異常は確認されませんでした。
以下は実験記録の抜粋です。
実験記録XXX-1
日付: 20██/10/█
実験場所: 標準低脅威度実験室(3m×3m×3m)
実験方法: SCP-XXX-JPに水を注ぎ活性化させた状態で電動サイコロ振り機を用いて一般的な6面サイコロを1個振る。
結果: 100回試行を行ったところ下記の表の通りになった。
サイコロの目 |
回数 |
確率 |
1 |
17 |
17% |
2 |
16 |
16% |
3 |
17 |
17% |
4 |
17 |
17% |
5 |
17 |
17% |
6 |
16 |
16% |
計 |
100 |
100% |
分析: 確率通りの結果になった。特筆すべき点は、サイコロを6回振るごとに事象が起きた回数がすべて等しくなったことだ。-柄西博士
実験記録XXX-2
日付: 20██/10/█
実験場所: 標準低脅威度実験室(3m×3m×3m)
実験方法: SCP-XXX-JPに水を注ぎ活性化させた状態で電動サイコロ振り機を用いて細工した6面サイコロを1個振る。サイコロは比重の異なる材質を使用しており1の面が出やすくなっている。
結果: 100回試行を行ったところ下記の表の通りになった。
サイコロの目 |
回数 |
確率 |
1 |
100 |
100% |
2 |
0 |
0% |
3 |
0 |
0% |
4 |
0 |
0% |
5 |
0 |
0% |
6 |
0 |
0% |
計 |
100 |
100% |
分析: 異常な結果となった。実験中、サイコロの挙動に不自然な点は見られなかった。 -柄西博士
実験記録XXX-3
日付: 20██/10/█
実験場所: 大規模実験室(30m×25m×12m)
実験方法: 実験室の1角でSCP-XXX-JPを活性化し、残りの3角で実験記録XXX-1および実験記録XXX-2と同じ試行をする。
結果: 3角で実験記録XXX-1および実験記録XXX-2と同等の結果になった。
分析: SCP-XXX-JPの有効範囲は少なくとも39mはあるようだ。 -柄西博士
実験記録XXX-4
日付: 20██/10/██
実験場所: 屋外
実験方法: SCP-XXX-JPから1~10m離れた地点で実験記録XXX-1および実験記録XXX-2と同じ試行をする。
結果: すべての実験で偏りを含む結果となった(詳細な表は添付用紙を参照)。
分析: 屋外ではSCP-XXX-JPの影響はないようだ。 -柄西博士
実験記録XXX-5
日付: 20██/10/██
対象: D-XXX-1
実験場所: 標準低脅威度実験室(3m×3m×3m)
実験方法: D-XXX-1を用いて実験記録XXX-1および実験記録XXX-2と同じ試行をする。
結果: それぞれ100回試行を行ったところ下記の表の通りになった。
実験記録XXX-1と同じ試行
サイコロの目 |
回数 |
確率 |
1 |
17 |
17% |
2 |
17 |
17% |
3 |
17 |
17% |
4 |
16 |
16% |
5 |
16 |
16% |
6 |
17 |
17% |
計 |
100 |
100% |
実験記録XXX-2と同じ試行
サイコロの目 |
回数 |
確率 |
1 |
100 |
100% |
2 |
0 |
0% |
3 |
0 |
0% |
4 |
0 |
0% |
5 |
0 |
0% |
6 |
0 |
0% |
計 |
100 |
100% |
分析: 電動サイコロ振り機を用いた実験と同等の結果になった。機械に干渉する性質ではないと確認できた。また実験に参加したDクラスへの影響もないようだ。よってCクラス以上の職員による実験を許可する。 -柄西博士
実験記録XXX-10
日付: 20██/11/█
対象: 長戸研究員、Agt.坂和
実験場所: 標準低脅威度実験室(3m×3m×3m)
実験方法: 将棋
結果: 異常は見られなかった。
分析: 思考には影響しないようです。 -長戸研究員
実験記録XXX-13
日付: 20██/11/█
対象: 長戸研究員、Agt.坂和、佐藤研究員、鈴木研究補佐
実験場所: 標準低脅威度実験室(3m×3m×3m)
実験方法: トランプ1組を用いたポーカー(ファイブ・カード・ドロー)
結果: すべてノーペアとなった。
分析: カードを引く確率が操作されているのでしょうか。 -長戸研究員
実験記録XXX-14
日付: 20██/11/██
対象: 長戸研究員、佐藤研究員、鈴木研究補佐
実験場所: 標準低脅威度実験室(3m×3m×3m)
実験方法: トランプの山の順番を事前に記録し、上からめくっていく。
結果: 4回めくるごとにスートが1種類ずつ、13回めくるごとに数字が1種類ずつ出る結果となった(詳細な表は添付用紙を参照)。事前に記録した順序とは明らかに異なっていた。
分析: なんらかの現実改変もしくは情報災害の可能性が考えられます。 -長戸研究員
実験記録XXX-16 - 日付20██/11/██
対象: 長戸研究員、佐藤研究員、鈴木研究補佐
実験方法: トランプ1組を用いた神経衰弱。事前にカードの種類と場所を記録しておく。
補足: 記録は対情報災害措置を施した用紙、および電子端末に記録された。
結果: 1枚目は「ハートのA」であった。2枚目は「スペードのA」があった場所をめくったが、そのカードは「スペードのK」に変わっていた。また元々「スペードのK」があった場所は「スペードのA」に変化していた。カメラの映像記録にも異常はなく、カント計数機の値も変動していなかった。
分析: 現実改変および情報災害ではないようです。-長戸研究員
追記: 変化した「スペードのK」のカードを佐藤研究員が分析のため実験室外に持ち出したところ、絵柄が「スペードのA」へと変化していた。このときSCP-XXX-JPは活性化したままであった。この変化に佐藤研究員が気づく前にSCP-XXX-JPは不活性化された。これにより実験に用いられたトランプは「スペードのA」のカードが2枚存在し、「スペードのK」のカードが存在しない1組のトランプとなった。
補遺1: 上記の実験の結果を受け、現在SafeクラスオブジェクトからAnomalousアイテムへの降格が検討されています。
補遺2: Agt.坂和らによるSCP-XXX-JPの実験中、事案XXX-JPが起こりました。
事件記録-事案XXX-JP
発生日時: 20██/03/██
対象: Agt.坂和
説明: Agt.坂和、長戸研究員の2名がSCP-XXX-JPを用いた実験のため、実験室でSCP-XXX-JPを活性化したところAgt.坂和が消滅しました。身に着けていた衣服も同時に消滅しましたが、別施設のAgt.坂和の私物は残ったままでした。また、前日にAgt.坂和から長戸研究員へ贈られ、事件日に白衣に装着していたボールペンも同時に消滅しました。この現象においてカント計数機の値の変動は確認されませんでした。
長戸研究員により原因究明のための追加実験が提案され、柄西博士により追加実験が行われました。
追加実験記録XXX-1 - 日付20██/04/██
対象: D-XXX-█
実験場所: 標準低脅威度実験室(3m×3m×3m)
実施方法: D-XXX-█を用いて実験記録XXX-1と同じ試行をする。
結果: 実験記録XXX-1と同様の結果になった。
分析: SCP-XXX-JPの異常性に変化があったわけではないようだ。 -柄西博士
追加実験記録XXX-██ - 日付20██/06/██
対象: D-XXX-██
実験場所: 標準低脅威度実験室(3m×3m×3m)
実施方法: D-XXX-██を用いて実験記録XXX-1と同じ試行をする。
結果: SCP-XXX-JPを活性化させた時点で対象は消滅した。
分析: 彼とAgt.坂和の共通点を調べれば原因が明らかになるだろう。-柄西博士
追記: 実験後、消滅した2人の経歴を調査したところ、ともに治療の困難な外傷から復帰していたことが分かりました。依然としてSCP-XXX-JPによる影響の詳細が明らかになっていないことから、以後Cクラス以上の職員を対象とした実験は中止されています。またリソースの浪費を防ぐためにこの条件を満たすDクラス職員の使用も推奨されません。
記事ここまで
scp-jp safe 家電 電気 反ミーム エントロピー 確率
この記事を書いた目的: 元々は比較的平和な実験記録主体の記事が書きたかった。書くうちにもっと確率をおもしろく扱えるのではないかと思いこうなった。確率は感覚と現実が違って気持ち悪くておもしろい。
個人的な解釈: 多世界解釈に基づいています。SCP-XXX-JPは平行世界における特異点であり、平行世界を収束させる性質を持ちます。このとき比較的近い平行世界の影響を受けて、実験記録のような結果が起こります。
財団世界は特別な世界⇒このオブジェクトの性質を理解できる世界は限られている⇒よって「性質を理解できない」という結果に収束します。これにより反ミーム的性質を持ちます。
Agt.坂和とD-XXX-██が消滅したのは奇跡的な生還をしていたため、その場にいる確率が低かった=存在する世界が限られていたからです。
麻雀多めなのは自分の3面待ちが友人の単騎待ちに負けた時に思いついたから。
没実験
実験記録XXX-18 - 日付20██/11/██
対象: ██研究助手他3名。
実験方法: 麻雀(日本式)。一荘戦。
結果: 一発、ダブル立直、嶺上開花、天鳳など明らかに運に左右される役は発生しなかった。また計6回立直をかけて和了したが、一度も裏ドラが乗ることはなかった。さらに17回の和了はすべて両面もしくは多面待ちであった。
分析: 山は手積みだが意図して積んでもこのような結果にはならないでしょう。追加の実験を行います。 -██研究助手
実験記録XXX-23 - 日付20██/12/██
対象: ██研究助手他5名。
実験方法: 麻雀(日本式)。東風戦。事前に山を2名で確認、記録しておく。
結果: A・██が単騎待ちで立直をかけた際、上がり牌であったはずの次の自摸牌が「白」から「發」へと変わっていた。山を調べたところ、元々「發」があった場所に「白」が移動していた。カメラの記録映像を確認したが、移動した様子は確認できなかった。
分析: 何らかの現実改変の影響が考えられます。 -██研究助手
記事書いてるときに探し回らないように置いてます。
忘れっぽいので
SCP記事テンプレート
**アイテム番号:**
**オブジェクトクラス:**
**特別収容プロトコル:**
**説明:**
------
記事ここまで
[[collapsible]]
[[/collapsible]]
++実験記録
**__実験記録XXX - 日付YYYY/MM/DD__**
> **対象:**
>
> **実施方法:**
>
> **結果:**
>
> **分析:**
開く
[[collapsible show="+ 開く" hide="- 閉じる"]]
開いた
[[/collapsible]]
テーブル(表)
||~ 列1 ||~ 列2 ||~ 列3 ||
||内容 ||内容 ||内容 ||
||内容 ||内容 ||内容 ||
対象: [人間、団体、SCPオブジェクトなど]
インタビュアー: [インタビュアーの名前。必要に応じて█で隠しても良い]
付記: [インタビューに関して注意しておく点があれば]
<録音開始, [必要に応じてここに日時(YYYY/MM/DD)を表記]>
インタビュアー: [会話]
誰かさん: [会話]
[以下、インタビュー終了まで会話を記録する]
<録音終了, [必要に応じてここに日時(YYYY/MM/DD)を表記]>
終了報告書: [インタビュー後、特に記述しておくことがあれば]
テキスト装飾
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██████ or (U+2588, FULL BLOCK) -> 黒塗り(コピー&ペーストして使ってください)
[[include component:image-block-base name=.jpg|caption=|width=500px|align=center]]
名前: 栞えにし
目的: SCP財団について深く知りたい。voteで記事の応援をしたい。書く力をつけたい。
好きな記事の種類: 時間に干渉するものや、記事に時間をつかったギミックがあるもの。仕掛けに気づいたときに感じる満足感がすきです。逆にディスカッション見るまで気づけなかったりすると悔しいです。また、財団側の対処が独創的な記事もすきです。英雄譚のプロトコル・ヴィラン-268なんかはそういう方法もあるのかと感心しました。
やりたいこと: 日本生類創研に関するオブジェクトが作りたいです。本人たちはとても真面目に開発をしているが、たいてい迷惑なものになるという憎めない感じが良いと思っています。精神にくるようなえぐい物語も好きなのでそんな記事も書きたいですね。
Twitter: Enishi_SCP
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