Rest of EFU's Life

努めぬ者に恵みあれ


アイテム番号: SCP-XXX-JP

オブジェクトクラス: Safe

特別収容プロトコル: SCP-XXX-JPの入口である扉を封鎖することで民間人のSCP-XXX-JPへの侵入を防ぎます。民間人のSCP-XXX-JPへの侵入が行われた際、退出後に財団フロント企業の施設において当該人物へ自立支援カリキュラムが実施されます。

説明: SCP-XXX-JPはプレハブ工法で建造された小屋です。SCP-XXX-JPに人間が侵入した際、扉は強制的に閉ざされ部屋から退出すること、及び外部から部屋に侵入することが不可能となります。侵入から1週間後、扉が自発的に開き退出することが可能となります。

SCP-XXX-JPの内部は畳敷きの4畳の個室で、水道、バケツ、時計、布団、文化的に由来の不明な小型の祭壇のようなものが設置されています。祭壇には以下の文章が刻まれており、祭壇に向かいこれを唱えることで1個のおにぎりが出現します。

善人なおもて往生を遂ぐ

況んや我らも往生を遂ぐ

本願他力の意趣なりや

富者に自力の本願ありて

貧者に他力の本願あり

SCP-XXX-JPに宿泊した人物は退出後、労働に対する意欲を減退させます。この影響はSCP-XXX-JPへの宿泊を繰り返す度に強くなることが判明しています。ただし、適切な指導を行うことによりこの影響を抑えることが可能です。

補遺1: SCP-XXX-JPは██県██市で発見されました。SCP-XXX-JPはGoI-3892(葦の輪1)の構成員により利用されていました。財団によるGoI-3892の調査の際に、SCP-XXX-JPは回収されました。(詳細は補遺2を参照)同地域のGoI-3892は財団の発見時、ほぼ全員が衰弱、または餓死しており、生存していた人物については参考人物として財団施設に連行されました。

補遺2: 以下は、SCP-XXX-JP、及びGoI-3892に関する新聞記事の抜粋です。

██駅で男性の変死体


JR██駅近くの公園にて男性2の遺体が発見された。██県警によると、男性の死因は極度の栄養失調による衰弱死であり、死亡直前には脱水状態に陥っていた。██駅周辺は非正規雇用の日雇労働者が多く、自治体やNPOが中心となり支援活動を積極的に行っていた。しかしながらこの半年間で日雇求人への応募者数が軒並み低下しているなど、労働者の活動性の低下が見られている。この事態を受けて市の労働保健課は、ホームレス・日雇労働者の実態を把握するため、県をはじめとする各関係団体で構成する連絡協議会を早期に立ち上げる方針を発表している。

補遺3: GoI-3892がSCP-XXX-JPに設置した、利用時の取決めに関する伝言板の転写です。

・絶対守ること!

一度に入るのは一人まで ←ここ狭過ぎるわ

扉が開くまでに次に入るやつを決める

溜めたうんこ流せ外に流せ絶対に流せ ←前残してたやつ誰だ

よそ者には教えるな

・次に使うひとのために

見ての通り空調は無いぞ

神さんからの恵みには文句を言うなよ

ひま

求人でも探しいよ 一週間ずっとねてたわ

酒を持ち込むと良い!!

前のやつ片付けろ

わすれてたのでかたづけして

だれも片付けんのかい?

流しにクソを流すな

下書き終わり


アイテム番号: SCP-XXX-JP

オブジェクトクラス: Safe

特別収容プロトコル: 全ての財団職員は原田宏美氏へのあらゆる手段による接触を禁止されます。

説明: SCP-XXX-JPは2002年7月5日に財団データベースに不明な人物により不明な手段で追加された報告書エントリであり、現在表示されている報告書そのものです。

SCP-XXX-JPには出現した時点で特別収容プロトコル(以下、SCP-XXX-JP-A)のみが記載されていました。このSCP-XXX-JP-Aの項の削除、編集は不可能であり、同様にSCP-XXX-JP自体の削除も不可能です。SCP-XXX-JP、及びその他の媒体においてSCP-XXX-JPの収容方針に関する内容を記録することは不可能です。

SCP-XXX-JP-Aに従わなかった場合、SCP-XXX-JP収容に関わる財団職員はSCP-XXX-JP-Aが強制的に想起されます。このことと前述した異常性により、SCP-XXX-JPの収容はSCP-XXX-JP-Aに従うものとされています。

SCP-XXX-JP-Aの内容は不定期に変化します。しかし、その内容は原田宏美氏(氏に関する情報は別紙XXX-423を参照)、もしくは氏が被害を受けていたストーカー事件に関するもののみでした。

補遺: 以下は、過去のSCP-XXX-JP-Aの抜粋です。また本来の文章で検閲されていない箇所も資料的価値が無い、もしくは検閲されるべきであると判断された場合は検閲が施されます。

2002年7月5日からの抜粋

特別収容プロトコル: 財団は[削除済み]在住の原田宏美氏が被害を受けているつきまとい行為を防止するために、原田氏、及びつきまといを行なっていると見られる[削除済み]在住の████氏、またその周辺の監視、調査を行います。この際、必要であれば周辺の警察機関との連携も認められます。

2003年2月13日からの抜粋

特別収容プロトコル: 財団は原田宏美氏が被害を受けているつきまとい行為を防止するために、つきまとい行為を行っている████氏が原田氏に接近することを防ぎます。これに並行して、████氏の原田氏に対する行為が違法であるとされる根拠の調査を行い、発見された場合には原田氏、及びその家族に提示します。

原田氏の精神的なストレスケアのために月に1度、財団職員が原田氏の自宅を訪問します。

2003年7月24日からの抜粋

特別収容プロトコル: 財団は原田宏美氏が被害を受けているつきまとい行為を防止するため、████氏が原田氏に接近することを防ぎます。この際、██氏に対して、自身の行動が監視、制御されていることを気付かれないように行ってください。██氏が暴力行為、性的行為、破壊行為を行おうとした場合はその行為を行った証拠を記録し、警察に連携を要請します。

原田氏が████氏と[削除済み]の関係であるという情報は否定されます。必要であれば、主張を行っている人物に対しての低レベルの記憶処理が認められます。原田氏の精神的なストレスケアのために月に1度、財団職員が原田氏の自宅を訪問します。

2005年5月6日からの抜粋

特別収容プロトコル: 財団は原田氏が████氏と[削除済み]の関係であるという情報を可能な限り抑制します。その際、記憶処理を用いることは推奨されませんが、原田氏とは知人の関係になく、情報を拡散しようとする人物に悪意があることが明らかな場合、低レベルの記憶処理剤の使用が許可されます。

原田氏の精神的なストレスケアのために2ヵ月に1度、財団職員が原田氏に対して電子メールを用いて対話を行います。

補遺: 現在のSCP-XXX-JP-Aを実行するのに必要なコストを鑑み、SCP-XXX-JP収容チームは大幅に減員されました。