Drakitsushima

アイテム番号: SCP-XXX-JP

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: SCP-XXX-JPは、複素幾何学的現実性コンピューティングシステム(以下、"ARBS"と呼称します)により収容されます。"ARBS"は、5基のサーバと、1台の専用タブレット端末で構成されます。故障対応のため5基の予備サーバと、2台の予備タブレットを用意してください。これらの構成機器は5種類のコンピュータセキュリティシステムと、3重のドアロックにより保護してください。

"ARBS"の中核となるコンピュータルームは、専用収容サイト-81KSに設置されています。サイト-81KSには、いかなる方式であれ、表示装置を有する電子機器を持ち込むことは、"ARBS"専用タブレット端末を除き禁止されています。"ARBS"専用タブレット端末は、通常は主機のみがサイト-81KSに配置され、予備機はそれぞれ研究サイト-81XT、および日本支部理事により管理されます。

専用サーバは、サイト-81M0、サイト-81M1、サイト-81M2、サイト-81M3、およびサイト-81M4に主系統を、サイト-81B0、サイト-81B1、サイト-81B2、サイト-81B3、サイト-81B4に予備系統を、それぞれ並列に接続し設置してください。SCP-XXX-JPへの"給餌"は、約8時間の間隔で、"ARBS"専用タブレット端末により行ってください。各専用サーバの運用は、セキュリティクリアランスレベル4以上の職員が、日本支部理事もしくはO5の承認および指示監督のもと行います。

説明: SCP-XXX-JPは、3つの楕円、1つの正方形、5つの長方形を組み合わせた、複素幾何学的要素をもち、次元的異常の見られる画像データです。20名のDクラス職員に対しSCP-XXX-JPの姿を正確に模倣した画像を閲覧させたところ、全員が10秒位内に「それはトンボである」との趣旨の回答をしました。

SCP-XXX-JPは、その表示形式に限らず電子機器の表示装置によって表示されている場合、周辺10m以内の別の機器のものを含む画面上を移動し、通常の蜻蛉目の昆虫であるかのように振る舞います。通常は、日本周辺に生息する、蜻蛉目の昆虫の繁殖に適していると思われる地域の風景写真とともに、同一のディレクトリ上に保存されています。

SCP-XXX-JPは、約8時間ごとに1度の"捕食行動"を行い、最後に"捕食行動"を行ってから72時間以内に"捕食行動"を行えない場合、95%の確率でSCP-XXX-JPは異常性を失い、SCP-XXX-JPの本体といえる画像ファイルは、現在財団が持ちうる技術での復元が不可能な形で削除されることが、これまでの研究により判明しました。SCP-XXX-JPの"餌"は、正常な蜻蛉目の餌になりうる、生きた昆虫を撮影もしくは表現した画像です。SCP-XXX-JPが表示されている画面を有する電子機器のメインストレージ上に"餌"が存在すると、"餌"はSCP-XXX-JPと同様に画面上を移動し、SCP-XXX-JPに"捕食"されます。SCP-XXX-JPに捕食された"餌"は、保存された場所、およびそのバックアプが存在する場所から完全に削除され、いかなる方法でも復元できません。