Dondurma

アイテム番号: SCP-XXXX-JP

オブジェクトクラス: Safe

特別収容プロトコル: SCP-XXXX-JPが現在の所在地から移動することを防止するため、SCP-XXXX-JP-Aのすべての窓とドアには固定金具を取り付け、開放状態を維持します。担当職員は毎日固定金具の状態を確認し、メンテナンスを行ってください。固定金具の交換が必要な場合は、必ず1つずつ行ってください。SCP-XXXX-JP-Aの内部に誰も進入していない状態で、これらの開放状態を解くことは禁止します。
(20██/██/██ プロトコル改訂)
SCP-XXXX-JP-Aが所在する敷地全体がサイト-81XXに指定されています。所在地の性質に鑑みて、不必要に注目を集めるおそれがあることから、サイト-81XXの敷地境界の物理的な封鎖は現状1以上には行いません。サイト-81XXは、法的には財団フロント企業の所有物件とされ、敷地への侵入の監視、およびSCP-XXXX-JPに関する管理と実験は、カバーストーリー「避暑地の管理人」に従って、財団グループ企業「Secure & Comfort Partners」の業務に偽装して実施されます。

説明: SCP-XXXX-JPは、建築物内の施錠可能な1室と、そこで起こる異常現象です。
便宜上、異常現象が発生する部屋をSCP-XXXX-JP-Aと指定します。20██/██/██現在のSCP-XXXX-JP-Aは、██県███市の別荘地に存在する、かつて██ ██氏(故人)が所有していた邸宅の一室で、封じ込め確立前はSCP-XXXX-JP-A-8と分類されていました。SCP-XXXX-JP-A-8は邸宅の南西側に位置しており、談話室として使用されていたと思われますが、一部の家具を除いて調度品や物品はすべて取り払われています。SCP-XXXX-JP-A-8には、東側と北側の壁に鍵で施錠可能なドアが2つ、内側からのみ手動で施錠可能な窓が南側と西側に2つ存在します。

施錠可能なすべての出入り口が閉ざされた場合、SCP-XXXX-JP-Aは活性化します。ただし、この場合の「閉ざされた」とは、開放されていない状態であることを意味し、この時点で施錠がなされているか否かは関係しません。
活性化したSCP-XXXX-JP-Aの出入り口は全て施錠され、固定されます。鍵は消失して発見できず、錠は室内、室外のいずれからも解錠が不可能となります。さらに、ドアと窓、およびSCP-XXXX-JP-A周囲の壁/天井/床は異常な強度となり、破壊の試みに抵抗します。通気口や煙突といった、通常の出入り口としての用途を考慮されていない外部との連絡口は、何らかの理由により通過不能となります。これらの異常現象により、SCP-XXXX-JP-Aは封鎖された密室となります。
不定な時間(これまでの事例と実験において、最短で2分22秒、最長で4日と8時間20分40秒でした。)が経過した後、SCP-XXXX-JP-Aの封鎖を解除することが可能となります。ドアの鍵は再び発見され、SCP-XXXX-JP-Aは解錠、物理的な破壊、および侵入を受け付けるようになります。これを以てSCP-XXXX-JP-Aの活性化が終了したと見なします。
SCP-XXXX-JP-Aが活性化した時点で内部に生きている人間がいた場合、その人間のうち最低1名が、活性化中のいずれかの時点で死亡します。SCP-XXXX-JPの異常性によって死亡した人物の死体は、SCP-XXXX-JP-Bと指定されます。SCP-XXXX-JP-Bの死因および死亡状況は、活性化中のSCP-XXXX-JP-A内部の環境から判断して不自然なものとなります。

  • SCP-XXXX-JP-A内部に1人しか入場していないにもかかわらず、状況は他殺を示している。
  • 凶器による殺害。該当する凶器になりうるものはSCP-XXXX-JP-A内部に持ち込まれていない。
  • 焼死、凍死などの災害的な現象による死亡。原因となる現象がSCP-XXXX-JP-A内部で起こった痕跡は見つからない。
  • 溺死、天井の高さを超える高所からの墜死など、室内では不自然な要因による死亡。
  • 死後数ヶ月、もしくはそれ以上の期間が経過しているように見える。

活性化中のSCP-XXXX-JP-A内部との通信は可能ですが、死亡状況とは一致しない記録となります。典型的な例では、既に死亡したはずの時間にも記録が続いています。活性化により死亡しなかった人物へのインタビューも、SCP-XXXX-JP-Bの死因および死亡状況とは矛盾した回答しか得られませんでした。

SCP-XXXX-JP-Aの活性化時に内部に生きた人間がいない場合、第2の異常性が発現します。SCP-XXXX-JP-Aは第1の異常性と同様に封鎖され、不定な時間が経過した後に封鎖が解除されますが、活性化が終了したSCP-XXXX-JP-Aの内部にはSCP-XXXX-JP-Cと指定される実体が出現しています。
SCP-XXXX-JP-Cは「SCP-XXXX-JP-Aが活性化した時点で、施錠可能な室内にいて他者から観察されていなかった人物」の死体です。SCP-XXXX-JP-Cが発生した場合、SCP-XXXX-JP-Cとなった人物がもともといた部屋が新たなSCP-XXXX-JP-Aとなり、それまでのSCP-XXXX-JP-Aは異常性を喪失します。

補遺: ██博士のメモ

SCP-XXXX-JP-Aは、一種のシリアルキラー的な性向があるようだ。やつが取りうる殺害手段は実質的に無限なのだろうが、中でも不可解で異常な死亡状況にすることを好んでいるように思われる。


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