灰色のたんぱく室
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オブジェクトクラス:keter

特別収容プロトコル:SCP-XXX‐JPは、日本海溝7km地点の海底に沈められた無人サイト「ンンンンンン」によって合計三十層の重金属の箱と、周囲数百メートルに及ぶ防護膜とともに隔離されており、内部では常に向上的かつ抽象的な小児用絵本や絵描きうたなどの朗読を最低五十種類、異なるスピーカーでもって浴びせかけてください。これはサイト内側に備え付けられた唯一の機構であり、本質的にサイト「ンンンンンン」は単純に分厚い重金属製の箱であるべきです。外側の防護膜には未知の流体が検出される場合におけるニュートリノ測定のための広大な空洞を確保しておきます。なお、サイトの劣化や故障の補てんに使われる建材や資材の全てに記される縮尺及び判別規格やメーカーロゴなどは、全て抹消してください。もしサイト外部で不特定の元素の変質が断続的に続いた場合、水爆の使用を許可します。

説明:SCP-XXX-JPは、日本語表記における訓令式ローマ字入力にて表現されうる、あらゆる固定観念の下二桁文字と同じ、上二桁文字をもつ別観念へと変質しうる、極めて異質な物体です。周囲二キロに渡る音を、障害物のあるなしに関わらず未知の順応で訓令式ローマ字として判別し、その上二桁と同じ意味をもつ物質や概念、波動へと質量の多寡や実在の有無に関わらず変化することができます。
SCP-XXX-JPは知覚可能範囲に存在するあらゆる物質や音から数えきれない情報を身に着けているらしく、漂流物や漁船の類を考えれば変化のキャパシティは依然として不明です。
なお、ン〈nn〉で終わる言葉については、その前のローマ字を最大二つまで取り込み、ンを含めた二文字の中から変異をします。
変化できないものは、場合によって意味合いや尺度が異なる概念(ex:愛、永遠、無限など)、主語を特定しない基礎的な自動詞および他動詞(ex:とる、する、やる)、共通認識の紡ぎようがない不完全な文字の羅列などです。動詞を伴う変化については、その行動をとるに相応しい名詞をもつ個体を変化可能な個体からランダムで選び取り実体化させます。
変化に伴う時間は未収容下での観測に於いては最長で三秒ほどで、この際SCP-XXX-JPはティラノサウルス(Tiranosauru〈su〉)からスルメ(〈Su〉rume)へと変異しました。
発見当初、衛星からの観測でもって「海上に取り留めのない物質が次々と神出鬼没している」との異常が伝えられ、それから財団の監視が始まりました。