dawn
評価: 0+x

アイテム番号: SCP-XXXX-JP

オブジェクトクラス:Safe Neutralized

特別収容プロトコル:

SCP-XXXXは現在特別な収容手段を必要としておらず、通常の財団職員の宿泊施設にて生活しています。また、財団の事務職員として活動しており、その際は常に一人以上のミーム的異常のない職員による同行を必要としています。

説明: SCP-XXXX-JPは199█年に██県██市にて収容された、11歳程度と思われる、年齢相当な容姿、知識などを有する女児です(捕獲の際の記録は事案XXXX-a)。SCP-XXXX-JPは自身の顔を認識した者へミーム的汚染を付与するオブジェクトであり、SCP-XXXX-JPの顔を認識した人物は基本的に、SCP-XXXX-JPへ直接危害を加えたいという欲求を覚えます。その程度はSCP-XXXX-JPの精神的要因によって変化し、彼女が信頼、感謝といった好意を持つ相手へのミーム的汚染はより軽度な症状へと変化し、ある一定以上の好意を得ると、症状はほぼ完全に無効化されます。また、直接の目視以外の視認(遅延のないカメラでの監視等)ではミーム的汚染は発生しないと判断されています

以下はSCP-XXXX-JPに対するインタビュー記録の一部です。

インタビュー記録1:捕獲直後のインタビュー記録

対象: SCP-XXXX-JP

インタビュアー:D-XXXX-21

付記:SCP-XXXX-JPとは対話可能なように加工した高強度のガラスを挟んで会話する。

<録音開始, 199█/05/█0>

D-XXXX-21: やぁ。

SCP-XXXX-JP:[3秒間の沈黙]

D-XXXX-21: えーっと、何だっけ? …あぁ、まず、なんで親を殺したりしたんだ?

SCP-XXXX-JP:それは…。

[SCP-XXXX-JPが涙を流す]

D-XXXX-21: あー、ちょっと待ってくれよ。

SCP-XXXX-JP:[嗚咽]ごめんなさい…。

D-XXXX-21: あー、…泣いてるんじゃねえよ! 質問にさっさと答えろよなぁ!

[D-XXXX-21がガラス窓を激しく殴打し始めたため、エージェントにより強制退出]

<録音終了,199█/05/█0>

終了報告書: D-XXXX-21の変貌ぶりを考慮して、SCP-XXXX-JPとの対話の際、少なくとも彼女の姿を見えるようにするべきではないだろうね。 -夕橋博士

上記のインタビューを考慮し、インタビューの際SCP-XXXX-JPの姿を確認できないよう、ガラス窓を加工しました。またSCP-XXXX-JPの精神状態を考慮し、一般的なカウンセリングの資格を持つ博士を、担当博士として配置しました。

インタビュー記録2:担当博士による、上記の直後のインタビュー

対象: SCP-XXXX-JP

インタビュアー: 葛原博士

付記: 対象のSCP-XXXX-JPは非常に委縮している。

<録音開始,199█/05/█0>

葛原博士: やぁ。先ほどは申し訳なかった。彼は全く適切な医師ではなかったようだ。

SCP-XXXX-JP: [少しの沈黙]…はい。

葛原博士: 私は医師の葛原だ。どう呼んでもらっても構わないよ。今日から君をサポートすることになった。よろしくね。

SCP-XXXX-JP: [少しの沈黙]はい。よろしく、おねがいします。

葛原博士: それじゃあ、まず、君の名前から聞かせてもらえるかな?

SCP-XXXX-JP: ██ ██です。

葛原博士: それじゃあ、██ちゃんと呼ばせてもらうよ。

SCP-XXXX-JP: はい。

葛原博士: ██ちゃん、次は、出身を教えてくれるかな?

SCP-XXXX-JP: …██の、██市です。

葛原博士: 分かったよ。…そちらから僕に、知っておいてほしいことはあるかい?

SCP-XXXX-JP: [5秒間の沈黙]

葛原博士: 分かった。とりあえず、のんびりと話をしていこうか。

<録音終了,199█/05/█0>

終了報告書:この黒色の壁を挟んでいれば、我々がSCP-XXXX-JPによるミーム的汚染にさらされる可能性は低いだろう。私の仕事はSCP-XXXX-JPを確保し、安全な収容方法を確立することだが、私と彼女との会話がそれをもたらすかは未だ定かではない。-葛原博士

インタビュー記録8:担当博士によるインタビュー

対象: SCP-XXXX-JP

インタビュアー: 葛原博士

付記: 彼女の精神がある程度の安定を見せているため、事案XXXX-aに関する会話を初めて試みる。また前日に、初の外出許可が出されている。

<録音開始, 199█/06/█6>

葛原博士: おはよう。調子はどうだい?

SCP-XXXX-JP: 大丈夫です。いつも通りですよ、先生。

葛原博士: それは何よりだ。ここへ来て初めての外だったからね。

[以下、通常の会話が続く]

葛原博士: …ところで、どうだい? 自分の中で、ある程度の整理はついたかい?

SCP-XXXX-JP: [3秒間の沈黙]いつかは、話さなきゃだめですよね。

葛原博士: そうだね。でもそれは、今でなくてもいいんだ。

SCP-XXXX-JP: 大丈夫です。[少しの沈黙]お話しします。

葛原博士: …ありがとう。大丈夫?

SCP-XXXX-JP: [嗚咽]はい。…ごめんなさい。

<録音終了, 199█/06/█6>

終了報告書: やはりSCP-XXXX-JP自身が意図してミーム的汚染を引き起こしているわけではないようだ。この様子であれば彼女との定期的なカウンセリングを経て、収容手順を確定させられるであろう。-葛原博士

インタビュー記録97:担当博士によるインタビュー

対象: SCP-XXXX-JP

インタビュアー: 新山博士

付記: 事案XXXX-b後、SCP-XXXX-JPの体調は比較的優れないようだ。

<録音開始, 199█/11/█0>

新山博士:SCP-XXXX-JP。

SCP-XXXX-JP: [少しの沈黙]はい。

新山博士:体調はどうだ?

SCP-XXXX-JP: [少しの沈黙]大丈夫です。

新山博士:先日のことについてだが…

SCP-XXXX-JP: [新山博士の話を遮って]あの、葛原先生とは、もう話せないのでしょうか…?

新山博士:[思考]彼は異動になった。

SCP-XXXX-JP: [4秒の沈黙]わかりました。それなら…。

新山博士:それなら?

SCP-XXXX-JP:私の持つ能力について、具体的に教えてもらえませんか?

[以下、省略]

<録音終了, 199█/11/█0>

終了報告書: SCP-XXXX-JPも葛原博士に対する多大な好意を寄せているようだ。彼とSCP-XXXX-JPは再び引き合わせるべきではない。-新山博士

以下はSCP-XXXX-JPに対して行われた実験です。

実験記録XXXX-1 - 日付199█/05/█1

対象: SCP-XXXX-JP

実施方法: エージェント4名を配置した室内において、Dクラス2名にそれぞれ遅延のないSCP-XXXX-JPの収容施設の監視映像を10時間見せ続ける

結果: ミーム的汚染の発生は確認されない

分析: 安心しきるには早いだろうが、いつまでも監視をしないというわけにはいかない。現状では、Dクラスを映像の監視に充てることにする。-葛原博士1

実験記録XXXX-2 - 日付199█/06/█2

対象: SCP-XXXX-JP

実施方法: エージェント2名を配置した室内において、SCP-XXXX-JPとDクラス2名を接触させ、対象の汚染の度合いを調査する

結果: 実験は中止された

分析: この実験が我々、オブジェクト双方にとって有益とは思えない。
我々が行うべきことはSCP-XXXX-JPを安全に収容することであり、それ以外の目的は 二の次に過ぎないはずだ。-葛原博士

実験記録XXXX-3 - 日付199█/12/█8

対象: SCP-XXXX-JP

実施方法: 事前にある程度の会話を行い、SCP-XXXX-JPからかなりの信頼感を得たD-XXXX-27と、面識のないD-XXXX-28を同時にSCP-XXXX-JPと接触させ、汚染の程度の違いを調査する

結果: D-XXXX-27は「なぜかムカムカする」という程度だったが、D-XXXX-28は接触後十数秒でSCP-XXXX-JPに襲い掛かろうとしたため、配置されたエージェントにより強制退出。

分析: 事案XXXX-bから提唱されていた仮設は恐らく正しいようだ。SCP-XXXX-JPが好意を感じている相手は汚染されにくく、そうではない相手には通常通りの汚染効果がある。SCP-XXXX-JPの精神状態によって、ミーム的汚染の程度が変化してしまうというのは、ある程度の脅威感を感じざるを得ない。-新山博士

補遺1: この実験の直後に新山博士によりオブジェクトのEuclid格上げ申請が行われたが、O5-█によって否認された。

SCP-XXXX-JPのミーム的汚染の被害者は世界でも我々でもない。それ自身なのだ。-O5-█

実験記録XXXX-19 - 日付200█/05/█9

対象: SCP-XXXX-JP

実施方法: 実験記録XXXX-3と同様(信頼感を得たDクラスをD-XXXX-62、面識のないDクラスをD-XXXX-63を呼称)

結果: D-XXXX-62、D-XXXX-63ともに異常性は確認されず

分析: この結果は、以前からの傾向によりある程度推測されていたが…。-新山博士

以下はSCP-XXXX-JPに関する事案の記録です。

補遺2: インタビュー記録97で、一部の情報を除きSCP-XXXX-JPのもつミーム的汚染の効力がSCP-XXXX-JPに伝えられました。その後の実験記録XXXX-3の結果も、当オブジェクトの希望により一部のみ伝えられました。

補遺3: 実験XXXX-3の後、SCP-XXXX-JPがより多くの人との会話を望むようになりました。SCP-XXXX-JPのミーム的汚染を考慮し、非常に短時間のみ、温和な性格の研究員、博士、Dクラスなどとの会話時間が設けられました。

補遺4: 200█年5月█0日、実験記録XXXX-4の結果により、SCP-XXXX-JPのミーム的汚染が消滅したと判断され、Neutralized格下げ申請がO5-█により認可されました。彼女は葛原博士の異動先である、サイト-8███への移動を求め、サイト管理者により認可されました。

私はただ、彼女の求めるものを、収容手順に従い、適切に与えてきただけだ。-新山博士

彼女がサイト-8███に無謀にも攻め入った強盗に脅されたとしても、また何かしらのSCPの影響で愉快殺人鬼になってしまった職員に殺されかけたとしても、それはSCP-XXXX-JPの効果であるかどうか、我々には判断できない。ただ一つ言えるのは、彼女は今、サイト-8███の同僚と、ごく普通に生活しているということである。-O5-█