今志賀田研究員の覚え書き
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アイテム番号: SCP-XXXX-JP

オブジェクトクラス: Safe Euclid Keter Neutralize Safe

特別収容プロトコル: 自身のメールボックスにSCP-XXXX-JP-Aを発見した職員はそれを富士見博士に転送してください。24時間以内に受信者及び、富士見博士、研究員の内、最低2名で解読が行われます。SCP-XXXX-JP-Aの解読結果の数値が100以下になった場合、解読完了時点で受信した職員は収容セルに入れられる、もしくは安定剤を投与された状態で拘束されます。

説明: SCP-XXXX-JPは複数のEメールアドレス、及びそこから送られてくる内容に暗号を含んだEメール(SCP-XXXX-JP-A)です。IPアドレスの特定、サーバー側による配信停止の試みは今までに一度も成功していません。

SCP-XXXX-JP-Aは財団職員の職員用、個人用のEメールアドレスに送信されます。なお、その際、通知設定にしていたとしても、着信音は鳴らず、バッジやバナーは表示されません。SCP-XXXX-JP-Aの暗号の内容は受信した職員が解けるように構成されたものが殆どであり、一般的なDクラス職員が受信すると、その内容はほとんどの場合、中等教育レベル以下の四則演算で構成されています。解読の結果は全て整数値となります。

SCP-XXXX-JP-Aは、発見当時から現在に至るまで毎日送信されています。確認されている最初のケースを除いて、解読結果は前回の結果から1を引いた数値となります。SCP-XXXX-JP-Aは解読の数値が0に近づくほど、受信した職員に24時間に及ぶペシミズム1、ニヒリズム2を含む強い精神影響を与えます。(インタビューログXXXX-1を参照)SCP-XXXX-JP-Aは同じく解読数値が0に近づくほどクラスの高い、あるいは重要度の高いプロジェクト担当の職員に送信されます。この2つの点からSCP-XXXX-JP、あるいはそのユーザーは何らかの意志を持って送信を行なっているものと思われます。

補遺XXXX-1: 以下はSCP-XXXX-JP-Aの実例です。特例が見られたもののみをリストアップしています。なお、SCP-XXXX-JP-A-5〜1のデータは消失しているため、事案記録としてまとめられています。

便宜上、割り当て番号はその解読結果の数値となります。

SCP-XXXX-JP-A-1000

From:[編集済み]

To:D-98765

件名なし

(9+8+3)*5+10^3-4*5^2=

付記: 一番最初にSCP-XXXX-JPから送られてきた実例です。

SCP-XXXX-JP-A-871

From:[編集済み]

To:和泉研究員

件名なし

出羽富士、秋田富士、庄内富士3の噴火

付記: 和泉博士は地質歴史部門学者です。

考察: このメールから初めて、研究職員へ向けたSCP-XXXX-JP-Aが受信されるようになりました。受信した本人に理解できる内容を送信していることから、SCP-XXXX-JPは財団職員の大まかなプロフィールを理解していると考えられます。-富士見博士

SCP-XXXX-JP-A-516

From:[編集済み]

To:エージェント海老名

件名なし

神+彫刻=

考察: このメールから初めて、内容にSCiPについての記述が含まれるようになりました。財団での呼称、及びアイテム番号を理解していることから、SCP-XXXX-JP、あるいはそのユーザーは財団内に存在すると考えられます。-富士見博士

付記: この時点で財団内への影響を鑑みて、オブジェクトクラスがSafeからEuclidへと変更されました。

SCP-XXXX-JP-A-100

From:[編集済み]

To:横浜博士

件名なし

[長文かつ学術的内容のため割愛]

付記: 解読の後、横浜博士はSCP-███-JPの実験に参加しました。そのオブジェクトクラスはSafeでかつ、自律行動しない実体だったにも関わらず、実験中の横浜博士の指示による収容違反が発生しました。財団は横浜博士及び、実験に参加した職員全てを拘束しました。全員の直近の診断に問題が無かったため、聴取が行われました。内容はインタビューログXXXX-1を参照してください。

SCP-XXXX-JP-A-6

From:[編集済み]

To:O5-██

件名なし

2*3=

バカにしているのか?-O5-██

付記: 暗号解読の時点でO5-██の活動、プロジェクトは他のO5協議会メンバーにより停止されました。この時点でO5協議会はSCP-XXXX-JPのオブジェクトクラスをKeterへ格上げしました。

事案記録XXXX-JP-A-5

受信者: ██博士

説明: 受信した20██/██/██には██博士が実験監督を務める潜在的keterクラスのSCP-████-JPの実験が予定されていた。

事案概要: ██博士は受信したSCP-XXXX-JP-A解読後に安定剤を投与するため、警備員と共に近くの医務室に向かっていたが警備員の制止を振り切り自身の権限を利用し、SCP-████-JPへのアクセスを試みた。なお、収容室前の警備員によりこの試みは制止された。

事案記録XXXX-JP-A-4

受信者: ██サイト管理官

事案概要: サイト-81██の[削除済み]対応のプロトコルが発令された。O5-██によって同プロトコルを含む、サイト-81██の機能が停止された。この事案により、当時SCP-███-JPの実験中であったDクラス職員が1名死亡、2名は重傷を負った。この事案によるSCiPの収容違反は確認されていない。

事案記録XXXX-JP-A-3

受信者: ██機動部隊長

説明: 当時、██機動部隊長は指揮を務めていた未収容のSCP-████-JPの回収任務中であった。

事案概要: ██機動部隊長の指示により、機動部隊-█-█は当時予定されていた地点とは真逆の方向である遊園地████へと向かった。機動部隊員への聴取から、██機動部隊長が“今日から4日間は休暇だ”という旨の発言をしていたことが明らかになった。未収容のSCP-████-JPは別働隊により確保された。

事案記録XXXX-JP-A-2

受信者: ██博士

事案概要: [削除済み]。現在もなお、██博士の捜索が続いています。財団のイタリア支部のサイト-████に保護されていたことが確認されました。

自分がなぜそこに居たのかさえ覚えていない。意識が戻ってからはヴェネツィアを観光させてもらったよ。これは休暇の内に入るのかね?-██博士

事案記録XXXX-JP-A-1

受信者: O5-██

事案概要: [削除済み]、及び[削除済み]の起動が第1段階まで行われた。なお、第2段階にはO5協議会メンバー2名以上の承認が必要であったため、この時点でO5-██は協議会により拘束された。

SCP-XXXX-JP-A-0

From:[編集済み]

To:富士見博士

件名なし

[削除済み]

付記: 当面の予想通り、各種Kクラスシナリオ及び予兆、それに類する現象は発生しませんでした。全て、何事もありません。何も起こりませんでした。SCP-XXXX-JPのオブジェクトクラスはNeutrallizedとなりました。