生死を共有する兄妹
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アイテム番号: SCP-XXX-JP

オブジェクトクラス: Safu→Keter

特別収容プロトコル: SCP- -JPは明るく保たれた子供部屋で保護します。如何なる理由があろうとも暴力を振るってはいけないし、乱暴な言葉遣いを使用してはいけません。
日に一度新たな玩具を供給(特に猫や[削除済み]博士の人形を好む)してください。
SCP- -JPを収容するコンテナは少なくとも厚さ50cm以上の青銅で覆われた2M×2M×2M以上の真空かつ光の存在しない空間で保存します。
また、SCP- -JPを保持するコンテナ内部とその周囲にはどのような事情があろうとも撮影、または録音機器を設置してはなりませんしどのような権限があろうとも姿を視認しようとも足音や息遣いに耳を澄ましてはいけません。

収容サイト内は常に全ての電源を落とせるような状態に保っておきます。
そして遮光カーテンは常に締め切り、ノイズキャンセリングヘッドホンか耳栓を着用します。
たとえ光合成がしたくなっても太陽の光が差し込むような状態にはしてはいけません。

また職員には全てミーム汚染への対策を施し、なおも精神異常が見られた場合は発見次第クラスD記憶処理を行いなお症状が治らない場合は終了処分を施します。

SCP- -JP-1及び2に変貌したことがあるものはSCP- -JPの収容サイトから追放されます。その後はSCP- -JPの半径50Km圏内に侵入することが禁じられます。

説明: SCP- -JPはそれぞれ、[削除済み]博士の研究室にて突然出現しました。監視カメラでは、SCP- -JP達が[削除済み]博士のサイト共用研究室にて大きな光を放ち、その場に出現した姿と呆然のして固まる博士と助手、研究者達の姿があります。
SCP- -JPは子供好き、嫌いにかかわらず『可愛い』と評される外見をした2人の異なる性別の10〜12歳の子供であり、見る人間によって様々な姿へ変わります。また、男児の方をSCP- -JP-A、女児の方をSCP- -JP-Bとします。
SCP- -JPはそれぞれ、[削除済み]博士のことを親だと思っており、インタビューをする場合は[削除済み]博士以外だとふざけた答えか遊びへの誘いが帰ってきます。
恐らく見える姿はその個人が1番可愛いと思う子供の姿であり、カメラを通した場合だと誰が見ても共通の姿であり無邪気に笑う2人の子供の姿が映ります。しかし SCP- -JPはどちらか片方が離れた場合だと特異性を発揮せず、嗅覚や触覚、痛覚を含める全ての感覚を共有しているようで2人で1つのオブジェクトだと仮定して、恐らく間違いはありません。
SCP- -JPやその周囲の人間に危害を加える熊などの獣が現れた場合それを『悪い子』と評し人形へと変異させます。しかし多少の暴力を振るう程度なら『いたずらっ子』と評し頭を拳で殴られたような痛みに襲われます
SCP- -JPの実験中、『いたずらっ子』と評され拳を落とされたような痛みを感じた、と申し出たDクラスが逆上しSCP- -JP-Aを殺害しました。

止める間もなくSCP- -JP-Aの喉にペンを突き刺したDクラスは直ちに体から大量の黒い靄を放ち爆散したのちその靄の中からは涙を流した現在の姿のSCP- -JPが現れました。
その時にSCP- -JPは暗くて、冷たくて、何も見えなくて、痛くて、暗くて、冷たくて、何も見えなくて…と同じ言葉を呟き続け数分の暴走と大規模なパンデミックを起こした後、休止状態に入りました。
時点の担当である[削除済み]博士はパンデミック時に死亡が確認されています。

SCP- -JPの姿は汚く汚れた布を被った幼い女児、または小学生ほどの男児のような声をした四足歩行生物であるとされます。その身体には人の顔のようなものがまるで肉腫のように出来ており、それらの口と思しき部分からは黒い未知の黒い気体が絶えず漏れ出しているようです。
そして今にも腐り落ちそうな肉体には隙間には骨が覗いており、その隙間からはヒトの目のようなものが蠢いて絶えず膨張、収縮を続けているように思えます。

…上記の情報は計1~10人を用いたDクラス職員による実験がなされた時、描かれた絵とその様子を記した文章のみが判断材料でした。
しかしこの標本により作られた痕跡はそれらの情報とは一致せず唯一一致したのは言葉を介すことと人を捕食することのみです。

またSCP- -JPは予兆を見せず500M圏内のランダムな人間1人に未知の手段を持って職員の精神汚染を図ります。そのSCPオブジェクトに目をつけられた人物がミーム汚染への対策を怠っていた場合、それはSCP- -JP-1へと変貌します。
SCP- -JP-1の体は不明な手段で発行しておりSCP- -JP-1はSCP- -JPに普遍的な信仰を見せ、またそれを解放しようと試みます。またSCP- -JP-1の状態が30分以上続いた場合SCP- -JP-2へ変貌します。

SCP- -JPは未知の言語を発し録音機器や間接的にかかわらずそれを聴いたものや、映像機器にてSCP- -JPを視認したものはミーム汚染への対策にかかわらず20分以内にSCP- -JPの配下(以下SCP- -JP-2)へ変貌を遂げます。SCP- -JP-2はSCP- -JPと何らかの方法で五感を共有しておりより早い収容違反への手助けをします。
またいち早く何らかに光を得ようとし、もし暗闇が10時間以上続いた場合自動的に元の状態へ戻ります。
SCP- -JP-2は記憶処理次第で元の状態へ戻すことができますがSCP- -JP-2であった時間が長ければ長いほどそれは困難になります。
またSCP- -JP-2の状態が40分以上続いた場合SCP- -JP-3へと変貌します。
過去にSCP- -JP-1及び2に変貌したことがある人物がSCP- -JP-2への変貌手順を踏むと段階を飛ばしSCP- -JP-4へ変貌します。

SCP- -JPを映像機器を介さず直接視界に捉えると数秒以内にSCP- -JP-3へと変化し、SCP- -JP-3はSCP- -JPの言葉を限りなく大きな声を持って伝達し、大規模なミーム的汚染を発生させます。SCP- -JP-3は身体が黒い靄で覆われていて、その靄に暴露したSCP- -JP-1又は2に汚染されたことがないものはSCP- -JP-3へ変貌します。SCP- -JP-1又は2に変貌したことがある者は段階を飛ばしSCP- -JP-4へ変貌します。
SCP- -JP-3はSCP- -JP-3ではない人間を発見するとそれらに飛びかかり捕食します。しかし暗闇が5時間以上続いた場合SCP- -JP-3は栄養失調で死亡します。
SCP- -JP-3である状態が1時間以上続いた場合、それはSCP- -JP-4へ変貌します。

SCP- -JP-3又は4に直接傷をつけられたものはSCP- -JP-4へと変貌し肉体は膨張し、四足歩行をするようになります。
この状態に変化した場合SCP- -JPと全く同じ効果を発揮します。
しかしSCP- -JP本体が1km以内に存在しない状態が50時間以上続いた場合、または暗闇が1時間以上続いた場合は自動的にSCP- -JP-3へと変化します。

これらのSCP- -JPにより生成される標本は身体能力が通常の人間の2〜3倍ほど高くなっていますが、しかし暗闇に晒された場合はむしろ通常の人間よりあらゆる点で劣ることが判明しています。
暗闇ほどではありませんが冷気もSCP- -JPの弱体化に貢献するようでSCP- -JPの変異後、気温が低い地域にあるサイトへ移転されました。

SCP- -JPを休止状態まで追い込んだ場合、変貌がSCP- -JP-4以上進んでいない場合は記憶が消去され、人格をランダムに上書きされた上で元の人間へと戻ります。
またSCP- -JP-4まで変貌が進んでいた場合はDクラス職員が描いたような不気味な姿をした人形へと変化します。
また、SCP- -JPによるパンデミックは春になると停止し、自らが生成した全ての標本を未知の方法でランダムな外見の人形にした上で休止します。

SCP- -JPはいくつかの人間的な特徴があり、1つは彼は実年齢にかかわらず外見が10歳未満の女児、又は男児を襲ったり変貌させる素振りを全くと言っていいほど見せない事と休止状態に入った場合はDクラス職員が描くような醜い姿ではなく、以前のSCP- -JPに限りなく似た子供の姿で発見されました。

補遺:

実験記録:SCP- -JPの感覚共有についての検証 - 日付1███/04/██
実験対象:SCP- -JP-A及びSCP- -JP-B

検証方法:
距離を離し、段階的に感覚共有が行われるかの検証。

結果:
別サイト同士でも感覚共有は行われ、証言によると夢までもが共有されるようだ。

予想:
**考えうる限り感覚共有に制限はないと思われる。

SCP- -JPによる最後の既知の言語の発声。

[録音開始]

機動部隊█████隊員: 勝手に録音機が…!?

機動部隊██████隊長: 警戒しろ!一刻も早くこのクソッタレを収容するんだ!

[削除済み]はか…せ…
かえって…[削除済み]ない……█████…?
さむ…███████████████……たすけ[削除済み]…

[悲鳴と銃声とノイズ]

[録音停止]