Chikuwa 2

アイテム番号: SCP-XXX-JP

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル:
SCP-XXX-JPはサイト81- ██にある専用の水槽内でのみ飼育してください。
水槽内のSCP-XXX-JPの品質を守るため、実験時以外は決められた餌以外は与えないでください。
SCP-XXX-JP-Aと屋台は常に財団の監視下に置いてください。
SCP-XXX-JP-Aは定期的に屋台を離れ釣りに出かけます、SCP-XXX-JP-Aが釣りに出かける際は必ず手伝いの名目で財団職員がSCP-XXX-JP-Aに同行してください。また財団職員が釣り上げたSCP-XXX-JPは必ず持ち帰ってください。
SCP-XXX-JPを販売している屋台が他にも存在している可能性があるため財団職員は引き続き調査を行ってください。

説明: SCP-XXX-JPは海を泳ぐたい焼きに似た小型の水生生物です。
SCP-XXX-JPの見た目は一般的に販売されているたい焼きと差異はありませんが
SCP-XXX-JPは生きた魚のように海中を泳ぎ小魚や甲殻類、貝類などを捕食します。
この際に捕食した食料の質、量に応じて餡の量、風味などが変化します。
SCP-XXX-JPを水の外に出した場合SCP-XXX-JPは異常性を失い通常のたい焼きのようになります。(この状態のSCP-XXX-JPをSCP-XXX-JP-1と呼称)この際SCP-XXX-JP-1は常にできたての温かさです。なぜ水からあげたSCP-XXX-JPが温かくなるのかは不明です。
SCP-XXX-JP-1を海水に戻した際SCP-XXX-JP-1は再び泳ぎ始めます。

野生下のSCP-XXX-JPは通常の真鯛が好むようなものしか食べませんが人間の飼育下に置かれたSCP-XXX-JPは口に入るものならなんでも食べるようになります。飼育下のSCP-XXX-JPは与える餌によって中身が変化する事が確認されています。(実験記録SCP-XXX-JPを参照してください)飼育下のSCP-XXX-JPは野生下のSCP-XXX-JPより味が劣ります。
実験の結果飼育下のSCP-XXX-JPでも飼育状況によっては野生下のものと同等かそれ以上の味を出せることが判明しました、また同じ餌を与え続けることにより中身を固定する事が可能になりました。

飼育下のSCP-XXX-JPは1年で5cm〜10cmほど成長することが確認されています、財団には現在最大で60cmの個体が存在していますこの個体は8年前から飼育されており「チャリコ」の愛称で親しまれています。寿命は約10年ほどと推測されています。

人間がSCP-XXX-JPを摂食しても身体に起こる悪影響は現在の所確認されていません。
また、一口でも摂食されたSCP-XXX-JPは海水につけても異常性を示さなくなります。

SCP-XXX-JPは、20██年/█月/█日、当時休暇中だったエージェント・多々良により発見されました。
発見経緯については本人は黙秘しましたがその後の調べでエージェント・多々良はSCP-XXX-JP-1をSCP-XXX-JP-Aが営業する屋台で購入後海沿いのベンチにて摂食しようとした所トビ(Milvus migrans)にSCP-XXX-JP-1を強奪されそうになり海に落とした際SCP-XXX-JP-1が泳ぎ出したため異常であると判断し財団に報告しました。
調査の結果周辺の海域にて野生下のSCP-XXX-JPが生息しているのが発見されました。

SCP-XXX-JP-Aは█県 █市に存在する移動販売のたい焼き屋の屋台を営業している60代の日本人男性のような外見的特徴を持った人型の実体です。
屋台には「天然新鮮 採れたて 美味しいたい焼き屋 大海!」と書かれています。

SCP-XXX-JP-AにSCP-XXX-JPの異常性について尋ねたところたい焼きとはそういうものだと答えました。

SCP-XXX-JP-Aの証言から野生下のSCP-XXX-JPは本来小倉餡しか存在しておらず小倉餡以外のSCP-XXX-JPは何者かが飼育及び放流を行った可能性があります。詳しくはインタビューを参照してください。

補遺: SCP-XXX-JP発見後、即SCP-XXX-JP-A及び屋台の調査が行われました、SCP-XXX-JP-Aを確保するためにエージェントを派遣しましたが屋台及びSCP-XXX-JP-Aは消失しており発見できませんでした。エージェントが客として屋台を訪れた所屋台及びSCP-XXX-JP-Aが出現したためSCP-XXX-JP-Aは財団に監視されることになりました。

以下の実験は与える餌によって起こるSCP-XXX-JPの品質の変化を調べたものです。

実験記録:SCP-XXX-JP

実験記録SCP-XXX-JP - 日付20██/█/█

与えた餌: 一般的な海水魚用の人工飼料

担当職員: 月ヶ瀬博士

結果: 小倉餡のままだったがつぶ餡の個体が一部こし餡に変化した。皮が薄くなり餡の量が増えた。

分析: 味は野生個体の方が美味しいように思える。質より量を重視する場合は人工飼料を大量に与えるといい。

実験記録SCP-XXX-JP - 日付20██/█/█

与えた餌: 一般的な海水魚用の人工飼料に鶏卵を混ぜたもの

担当職員: 月ヶ瀬博士

結果: カスタードクリーム味になった。

分析: 牛乳や砂糖を混ぜた場合もカスタードクリーム味になった。

実験記録SCP-XXX-JP - 日付20██/█/█

与えた餌: クリームチーズ

担当職員: 月ヶ瀬博士

結果: クリームチーズ味になった。

分析: 与えたものが味に影響するのは確かなようだ。

実験記録SCP-XXX-JP - 日付20██/█/█

与えた餌: チーズ、トマトソース

担当職員: 月ヶ瀬博士

結果: ピザ味になった。

分析: なかなか美味しかった。次はバジルとサラミも入れようと思う。

実験記録SCP-XXX-JP - 日付20██/█/█

与えた餌: チョコレート

担当職員: 月ヶ瀬博士

結果: チョコレートクリームになった。

分析: ホワイトチョコを与えた場合ホワイトチョコクリームになった、抹茶やマーブルチョコも試そうと思う。

実験記録SCP-XXX-JP - 日付20██/█/█

与えた餌: 豚肉、キャベツ

担当職員: 月ヶ瀬博士

結果: お好み焼き風になった。

分析: これもなかなか美味しかった。揚げ玉やイカ、紅しょうがなどを追加で与えてもいいかもしれない。

実験記録SCP-XXX-JP - 日付20██/█/█

与えた餌:

担当職員: 月ヶ瀬博士

結果: 栗餡になった。

分析: 芋やカボチャもなかなか良かった。

実験記録SCP-XXX-JP - 日付20██/█/█

与えた餌: カレー粉

担当職員: 月ヶ瀬博士

結果: カレー味になった。

分析: 具材も一緒に食べさせるとチキンカレーやビーフカレーにもなるようだ。

実験記録SCP-XXX-JP - 日付20██/█/█

与えた餌: タピオカ

担当職員: 月ヶ瀬博士

結果: 皮が白くもちもちした食感になった。

分析: 与えたタピオカの量によって食感が変化したように思える。タピオカと一緒に他の餌も与えて味の変化も見ようと思う。

実験記録SCP-XXX-JP - 日付20██/█/█

与えた餌: いちご、生クリーム

担当職員: 月ヶ瀬博士

結果: イチゴクリーム味になった。

分析: 複数のフルーツと生クリームを与えることによりパフェ味なども作れそうだ。

月ヶ瀬博士はSCP-XXX-JPの実験後体重が██キロ増えた、これはSCP-XXX-JPの異常性だと主張しています。月ヶ瀬博士の体重の変化がSCP-XXX-JPによるものなのかは現在調査中です。

以下はSCP-XXX-JP-1へのインタビュー記録です。