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SCP-2905内の休眠状態のSCP-2905-2(奥)と普通のバラ植物(正面)の実例

アイテム番号: SCP-2905

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: SCP-2905は1998年に発見されて以来、財団により隔離されています。SCP-2905内にいる間、植物/SCP-2905-2サンプルを採取する職員は防護服の着用が義務付けられています。SCP-2905-2の持つ毒素はその効力が激しく変化するために、SCP-2905-2に刺された如何なる職員もその刺し傷の重篤度を評価するために迅速に医療施設へと搬送される必要があります。POIアイザック及びPOIナオに関するさらなる情報のために、サイト-45との共同研究が進行中です。

説明: SCP-2905は日本の九州地方の南東約40km地点の小島に位置する、様々な種類のバラとSCP-2905-2で構成された円形の庭園です。小島自体は最長の地点で約500mです。庭園は草木の輪と砂利道が交差した14つの同心円で構成されており、中心にはSCP-2905-1が安置されています。

SCP-2905-1は堅固に編み込まれた枝とSCP-2905-2のwebbingから成る、跪いた姿勢の女性のような像です。SCP-2905-1はSCP-2905の中心にある全高1.2mの平板な石の上に置かれており、石には"ナオ"という名前が刻まれています。検査によりSCP-2905-1には、SCP-2905-2の網で構成されていると思われる人型実体が内包されていることが判明しています。時折、実体内部より球状の膨隆が記録されています。

SCP-2905-2は、SCP-2905内の一般的なバラ植物と混合した有機体のことを示します。表面上はバラ植物に似ていますが、実態は、それぞれが大型のクモに似た、腹部の上側に花を咲かせた多数の有機体の群体です。SCP-2905-2は蜘蛛の巣のような物質、前述のwebbing、を排出する能力があり、実際には樹液で覆われた植物繊維に類似しています。SCP-2905-2の脚部は棘で覆われており、様々な種類の蜘蛛の毒に似た毒素を分泌します。それぞれの群体は100〜400匹のSCP-2905-2実例で構成されています。SCP-2905-2はSCP-2905-1に対し、土を落とすため脚部でのブラッシング、バラの花弁での研磨、草花での再装飾、等を行う事で管理人のように振る舞います。

それぞれの月の終わりにSCP-2905-1の複数の箇所が開き、1〜2ダースのSCP-2905-2を内部にとりこみm。SCP-2905-2は大量の植物繊維網をSCP-2905-1内部で分泌すると共に、時折古い巣の層を除去、置換します。終えた後、SCP-2905-2はSCP-2905-1内部で、1匹のSCP-2905-2になるまで共食いを続けます。このSCP-2905-2は、SCP-2905-1内部の実体の多数の裂け目に集積している複数の嚢のような巣に、SCP-2905-1の外層から吸収された他の残りのSCP-2905-2を集めます。残りのSCP-2905-2は自然に液状化有機物質へと溶解し、人型実体の口部分から吸収されます。

さらなる検査により実体内部には、SCP-2905-2によって集積された数百の巣嚢に加えて、蜘蛛の巣状の管でできた消化器系と思われるものと、強化植物素材でできた骨格系を含んでいることが明らかになっています。嚢の集団は実体の胸部の中心に集中しており、この集団はカガミグモ1(Thwaitesia argentiopunctata)の大きな実体(足から足まで約7cm)のように見えます。

2004年4月17日時点で、より多数のSCP-2905-2がSCP-2905-1内部に侵入しており、物質の追加後にSCP-2905-1内部の動作が活発になっています。SCP-2905-1は現在、さらなる活動の予兆のため継続的な監視下に置かれています。

補遺 2905-1: 1999年11月16日、職員がSCP-2905の最も外側に位置する草木の輪の、それぞれ別々のバラ植物に隠されていた、織り込まれたバラの枝から成る2つの小型の像 ― 1つは猿に似ており、1つは孔雀に似ている ― を発見しました。それらを回収する試みは、当初はSCP-2905-2によって妨げられました。

検査により2つの像それぞれが1冊の本を保管していたことが明らかになり、像が切り開けられ回収されました。

2冊の本には"ナオ"(SCP-2905-1のナオと同一と推測される)と呼ばれる存在についての記述が含まれています。それぞれの本には目下SCP-2746に指定されている場所で記録された、日々の出来事が書き留めてあり、サイト-45の他の記録と一致する"スィワード"、"サリ"、"アイザック"、"フレデリック"の名前がナオの記録に登場します。以下は復元された記事の写本です。写本はおそらくの時系列順の記述に整列されています。

猿の像内部で見つかった本の写本。A-12に書かれた原本から翻訳


ワクワクするわ!今日で私は治療者アイザックの弟子になるの!████で最も尊敬された医者の1人から学べるなんて栄誉なことよ!私にとって生活が一変するようなことになるわ!装飾者としての私の技術が冴えなかったわけじゃないし、庭を育てて織物を作って私達の家をもっと綺麗にできるのは本当に、とても嬉しかったわ。でも彼らがけがを繕うっていう重要な役割を果たせるって言うから、その為に治療者の弟子になることを決めたの。今日の夕方に最初の授業でアイザックに会うわ!ちゃんとやれるわナオ、あなたならやれるって分かってるわ!

(次の6ページは様々な薬草/薬と彼女らの紹介から成ります。)

This is going to be a lot of work.アイザックの治療知識はすばらしいわ。彼は私に簡単なところから始めさせようとしたのだけれど、私はほとんど彼のペースについていけなかったわ。製作者のおかげで自分の足でノートをたくさん取ることができるの。この本はすぐに埋まることになるわね。

ああ、そうだわ、アイザックは私に彼が言ったこと全てをノートにとるよう言っていたから、後で参考にするの。私には分かるわ、彼はたくさんのことを言っていたから何か必ず忘れるってね。

アイザックは私達は次の数週にわたって、私自身ができるユニークな事をいくつか紹介したいと言っていたわ。彼の考えを見るのが待ちきれないわ。

(次の10ページには様々な図画、図式、様々の骨や四肢とそれらの適切な治療法が含まれます。)

私の生糸が強かったのは知ってたわ。数え切れないほどのタペストリーに使っているの。でもアイザックはこれの新しい代用法を教え続けているわ。十分な包帯とちゃんとした位置に、怪我のためのギプスと吊り包帯と添え木を作れるの。私がどうやっているかをアイザックが見届けている中で、昼夜マネキン人形に骨接ぎの練習をしているわ。毎回違う種類の骨、違う種類の骨折、違う種類の体格でね。でもアイザックの教え方で学んでいるからだんだん骨が折れてきたわ。

私達は授業が始まる前に、いつか縫合に取り掛かると思うわ。ひと月の稽古の後、アイザックは私の手並みは優れている言ったもの。

今日は私が学んできたことを施す初めてのチャンスだったわ。ガーレスが新しい塔に取り組んでいた最中に落下して腕を怪我したの。アイザックと私はすぐにに彼の元へ駆けつけて、アイザックが診断して私に骨を接ぐように言ったわ。全部上手く行ったから、ガーレスはたちまち完璧に回復すると思うわ。


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