三河文庫

アイテム番号: SCP-XXX-JP

オブジェクトクラス: Keter Safe

特別収容プロトコル: 未定

説明: SCP-XXX-JPは、日本の██地方全域に分布していた言語です。SCP-XXX-JPは孤立言語ですが1、話者集団(SCP-XXX-JP-12)の由来は不明です。
SCP-XXX-JPの特異性はその変化の速度にあります。SCP-XXX-JPは、一般に考えられるよりも遥かに激しく言語学的に変化しています3。その激しい変化にも関わらず、SCP-XXX-JPは個別の話者やSCP-XXX-JP-1により独自の変化をすることはなく、共時的には常に一定です4。この特性からSCP-XXX-JPに関する言語学的な記述は常に不完全です。SCP-XXX-JPの言語学的研究に関する詳細は、セキュリティクリアランスレベル2/XXX-JP以上の職員の請求に応じて開示されます。

メモ

・SCP-XXX-JP-1は通常日本語・SCP-XXX-JPのマルチリンガル(生活上の要請、ただし彼らの使う日本語は下記の理由によりバグっていることがよくある)、SCP-XXX-JPに関する以外に異常性はないと推測されている
・SCP-XXX-JP-1はSCP-XXX-JPの異常性に対して違和感を抱いていないが、言語学的な知識の習得によって「なんか変な言語なんだなこれ」くらいは後天的に理解できる。
・変化によって意思疎通が不可能あるいは困難になることはない。この点に関して言語野に異常な発達などは見られない(つまり、例えば数ヶ月前の自分の発話の録音〈録音したときと録音を聴くときでSCP-XXX-JPはほぼ別言語みたいになってる〉なども難無く理解できる。他人の言葉でもそう)。つまり自己に及ぼす異常性ミームかなんかよくわからん方法で言語学的な差を矯正している
・SCP-XXX-JPが他の言語に影響(外来語や統語的な影響〈英語が散々被ってきたようなヤツとか、言語連合になったりとか〉など)しても、被影響言語全体とかその言語独自の部分にまでエラーが起こることはないが、影響された局所的な部分(語彙、統語、音韻、何かしらの部分)に関しては変化のスピードが維持されて、当然ながらこのエラーが蓄積される・なおかつ広範囲に行き渡ると影響先の言語が完全にバグることになる(この辺は後で詰めよう)→日本語の文化がヤバいのと既存の影響の潜在性・閉じ込め損ねたやつの存在が完全には否定できないので潜在的Keter→その後財団の努力により日本語の純化〈仮名遣や文章語の更新と結び付けたい・別に100%和語ではなくてSCP-XXX-JP由来の部分を取り除く運動〉とSCP-XXX-JP-1の隔離を通じてSafe化
・逆に影響を与えることは可能だが、例えば日本語の「クルマ」がSCP-XXX-JPに輸出されたとき、数時間か数日かするとSCP-XXX-JP独自の変化の規則に応じて跡形も無くなって組み込まれる。→実はSCP-XXX-JPの元々は日本語の変種なのでは?蒐集院の記録によると何百年も前からこの言語が存在してる=通常言語換算で何百万年ほどの隔たりさえ発生していてもおかしくなく、それが感知できていないという説もある。少なくともこれに基づいて変化則を導くことは可能だが、変化則まで一定期間で変化しているので、結局予測とかには役に立たない
SCP-XXX-JPに持ち込まれた影響はSCP-XXX-JP間のコミュニケーション以外の手段ではすぐさま伝播しないが、遅からず言語話者集団に浸透することになる
・「言語話者集団」は複数存在する。個々の集落とかそんなイメージ。にもかかわらずやはり言語学的な差異はほぼない

・文字にして書く分には変化はしない、そういうタイプの異常性ではないので
・幸いにして平安時代以来日本語の文章語があんま変化せずに安定してたり(極端な変化を経てこなかった)SCP-XXX-JP-1の原住地付近で貿易や人的交流が盛んではなかったので、発見以降の封じ込めは容易→蒐集院が封じ込めしてたけど、やっぱりどっかに潜伏してる可能性は否定できなかった
・財団は蒐集院併合後に収容体制を発展させてSCP-XXX-JPを原住地付近に全て閉じ込める。外向きにはカバーストーリー”ダム建設”→1940年代末から1950年代のどこかで地理的な封じ込めを完了。SCP-XXX-JP-1に対してもカバーストーリーがほしいかなぁ

・そもそもパンチラインが足りない。ゾッとするものとかびっくりするものとか、(このコンセプトではそっち方面は難しいかもしれないけど、)ただの不思議言語で終わる可能性が非常に高い