Bamboonの竹林

アイテム番号: SCP-XXX-JP

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: SCP-XXX-JPは

説明: SCP-XXX-JPは50代男性のような外見的特徴を持つ人型実体です。SCP-XXX-JPは宮城県██市に存在する「勝寿司」という看板が掲げられた建築物の中に滞在しており、この建築物の外に出ることはありません。

SCP-XXX-JPの異常性はこの建築物の中に自身を除いて2人以上の人物が侵入してきた際に発現します。侵入してきた人物は自身がここを訪れた理由を「寿司を回すため」だと認識し、SCP-XXX-JPはそれぞれの人物に自身が握った寿司を手渡します。全員に寿司を渡し終えると、「寿司の回し方」についての解説を始めます。SCP-XXX-JPに直接寿司の回し方についての指導を受けたうえで以下の動作を取ると寿司が高速で右回転を開始します。回転を開始した寿司はSCP-XXX-JP-1として指定されます。SCP-XXX-JP-1は寿司ネタと何らかの単語を合わせたような名称が付けられます。

  • 1. 割り箸をできるだけ綺麗に割る1
  • 2. 割り箸で寿司を掴む2
  • 3. 湯呑で箸頭を全力で叩く
  • 4. 右に回転

全員が寿司を回転させることに成功すると、次にSCP-XXX-JPはSCP-XXX-JP-1を用いた競技である、「スシブレード」についての解説を開始します。スシブレードの大まかなルールは以下の通りです。

  • 「3,2,1,へいらっしゃい」の掛け声を出しながら寿司を回転させる。掛け声を出し、寿司を回転させた後には両腕を大きく広げる。
  • 直径50cmの土俵を模したような円形の台の上で寿司を回す。
  • お互いのSCP-XXX-JP-1を台の上でぶつけ合う。
  • 相手のSCP-XXX-JP-1が台の外に出るか、回転を停止、または寿司ネタとシャリが分離した際に自分のSCP-XXX-JP-1がまだ回転を継続していた場合、自分の勝利となる。
  • 台の外に出たなどしたSCP-XXX-JP-1は捨てずに残さず食べなければならない。

SCP-XXX-JPはルールの説明を終えると全員に2人組を作成し、スシブレードを開始するよう促します。指示が出されると2人組は即座にスシブレードを開始します。決着がつくと、SCP-XXX-JPは両者に労いの言葉をかけ、勝利した人物に対して好きな寿司を獲得させる権利を与えますが、敗北した人物に対してはこのような行為を取るとこはありません。敗北した人物はそれに対してとても悔しがるような態度を見せ、建築物から逃げるように飛び出します。その後勝利した人物は頻繁にSCP-XXX-JPの元を訪れるようになりますが、敗北した人物は日数が経つにつれてSCP-XXX-JPやスシブレードについての記憶を失うため、再び訪れることはありません。

SCP-XXX-JP-1の性能について3
名称 特徴など
アルティメットマグロ  これといった長所はないが、安定した回転が可能。初心者向き。     
エビリュウオウ 尻尾による攻撃が非常に強力だが、寿司ネタとシャリが分離しやすい。
イクラリオン イクラを周囲に拡散させることで相手のSCP-XXX-JP-1の回転を妨害することができるが、イクラが少なくなるほど回転速度が落ちる。
タコボーグO 相手のSCP-XXX-JP-1に吸い付くように回転し、超至近距離からの攻撃が可能。バランスを取るのが困難であるため、上級者向け。

映像記録XXX-JP

付記: この映像は客を装っているDクラス職員に所持させた隠しカメラによって記録されています。

<記録開始>

SCP-XXX-JP: へいらっしゃい。……おっと。[笑みを浮かべる]

D-1028: 何ですか?

SCP-XXX-JP: へっ。寿司、回しに来たんだろ?

D-1028: [はっとしたような顔をする]そうです。

D-1228: [D-1028と同様の反応をする]俺たちに寿司の回し方を教えてください!お願いします!

SCP-XXX-JP:

D-1028、D-1228: ありがとうございます!

[前述した寿司の回し方、ルールを解説する。]

SCP-XXX-JP: と、まあこんな感じかね。

D-1028: なるほど……。

D-1228: 俺にもできるかな……。

SCP-XXX-JP: 大丈夫だよ、きっとできるさ。よし、じゃあ早速勝負してもらうかな。

D-1028: もうですか?

D-1228: すごく不安です……。

SCP-XXX-JP: いいからいいから。今4 [[/footnote]]から土俵の準備するからちょっと待ってな。

[SCP-XXX-JPが割り箸、湯呑、円形の台を準備する。]

SCP-XXX-JP: これでよし、と。あとはそっちの好きなタイミングで始めてもらって構わないぜ。

D-1028: 頼むぞ、サルモン5……。

D-1228: 頑張ろうぜ、カンパッチェ6

SCP-XXX-JP: 準備はいいか?

D-1028、D-1228: はい!

SCP-XXX-JP:

D-1028:

D-1228:

SCP-XXX-JP:

D-1028:

D-1228:

SCP-XXX-JP:

D-1028:

D-1228:

怪獣(仮)

アイテム番号: SCP-XXX-JP

オブジェクトクラス: Safe Euclid

特別収容プロトコル: SCP-XXX-JPは10m×10m×10mの収容室に収容されます。収容室は常時監視カメラによって監視され、SCP-XXX-JPの収容室への入室は必要でない限り禁止されています。

SCP-XXX-JP-1は3m×3m×3mの収容室に1体ずつ収容されます。SCP-XXX-JP-1が暴走した場合は、Dクラス職員に収容室内に建築物のミニチュアを設置させ、沈静化してください。それでも沈静化しなかった場合、収容室に設置されている催眠ガスを噴出させてください。

説明: SCP-XXX-JPはステーブルで止められた測定不明な枚数のB5用紙です。表紙にはマジックペンで「オメガマン」と書かれています。SCP-XXX-JPは基本的には非活性状態にあり、この状態では表紙以降の用紙には何も書かれていませんが、活性状態となった際に発光し、表紙以降の用紙に文章が出現します。その後、活性状態のSCP-XXX-JPを中心とした直径10mの円の内部に存在している人間(以降SCP-XXX-JP-1と表記)の手元に転移し、SCP-XXX-JP-1はSCP-XXX-JPを開いて内容を読んでいるような姿勢になります。その後SCP-XXX-JP、SCP-XXX-JP-1はその場から消失しますが、24時間が経過すると再びその場に出現します。SCP-XXX-JP-1の証言から、ミニチュアの街のような場所に転移していること、そしてその場には複数の人型実体が存在していることが判明しています。

転移後、SCP-XXX-JP-1は他の人型実体から「監督」と呼ばれている人型実体の指示の元、怪獣7の着ぐるみを着用させられ、怪獣としての演技指導を受けます。そして監督がSCP-XXX-JP-1の演技に満足すると、「オメガマン」と呼ばれる人型実体との戦闘を行う演技が開始されます。この人型実体との戦闘はSCP-XXX-JP-1が倒されることによって終了します。この演技が終了すると、監督はSCP-XXX-JP-1に対して労いの言葉をかけます。その後SCP-XXX-JP、SCP-XXX-JP-1は消失前に存在していた位置に再び出現します。この際SCP-XXX-JPは再び非活性状態となり、表紙以降の用紙に書き込まれた内容は消失します。

この後、SCP-XXX-JP-1は食事、睡眠を必要としなくなり、怪獣に関する思考・行動を継続的に行うようになります。これは時間が経過するほど強いものとなり、最終的には身体にまで影響を及ぼすようになります。以下の図は解放からの時間の経過による影響をまとめたものです。
1~3ヶ月 常に怪獣に関することを考えるようになり、どう行動すればより怪獣らしいか等を模索します。
4~6ヶ月 知能が低下し、それに伴い徐々に人間としての言葉を忘れ始め、代わりに唸り声、咆哮等を上げるようになります。この頃から頻繁に暴れる等、攻撃的な行動を取るようになります。8
7~10ヶ月 眼球の変形・犬歯の異常な成長・皮膚の硬質化9等が発生します。
11~12ヶ月(ここで変化は終了) 複数の爬虫類の特徴を併せ持ったような姿となります。牙の有無や、尻尾の長さが他個体より短い場合、体の一部が機械化された個体の存在等、それぞれ微妙に異なる点を持ちます。
怪獣

 変化が完了したSCP-XXX-JP-1

インタビュー記録XXX-JP

付記: インタビューの対象であるD-XXX-3はSCP-XXX-JP内部から解放されてから約5ヶ月が経過しています。インタビューは安全のため別室でマイクを通して行われています。

<記録開始>

不条博士: インタビューを開始します。

D-XXX-3: [唸り声]

不条博士: ……話せますか?

D-XXX-3: あ……ああ。はなせ……る。

不条博士: 言葉を発するのは難しくなっていますか?

D-XXX-3: [頷く]ほえ……たりするほ、が、らく。

不条博士: なるほど。では、その目はどうですか?何か見え方が変わったりはしましたか?

D-XXX-3: まえと……いろ、が、ちがう。でも、も……なれて、きた。

不条博士: そうですか、では、SCP-XXX-JP、あの書類には何が書かれていたのか教えていただけないでしょうか。

D-XXX-3: ……台本、のこと?

不条博士: 台本、あれは台本なのですか。

D-XXX-3: ん。

不条博士: なるほど、では内容は?

D-XXX-3: いえない。

不条博士: 言えない?何故ですか?

D-XXX-3: ネタバレ、は、いけない。しちょ、しゃのみんな、たのしみにしてる。

不条博士: 視聴者……?そうですか、どうしても言えませんか?

D-XXX-3: う、いえない。ぜったい。

不条博士: ……分かりました。もし我々に言う気になったらその時はよろしくお願いします。では、体に不調等は[D-XXX-3の咆哮に遮られる]

D-XXX-3: [4秒間沈黙]あ、ごめ、我慢、できなく…….。

不条博士: いえ、構いませんよ。少し驚きましたが。では改めて、体に不調等はありますか?

D-XXX-3: ん。だいじょぶ。

不条博士: それは良かった。ではインタビューを終了します。D-XXX-3、お疲れ様でした。

D-XXX-3: [唸り声]

不条博士: D-XXX-3?どうしましたか?

D-XXX-3: おれ、おれは![暴れる]

不条博士: 落ち着いてください!

D-XXX-3: [唸り声]おれは怪獣、レプダイラスだ!オメガマンはどこだ!オメガマンを出せ!

不条博士: 落ち着いてください!

D-XXX-3: [咆哮]

[D-XXX-3の存在する部屋にあらかじめ設置していた催眠ガスを噴出させる。]

D-XXX-3: [うめき声を上げ、倒れる]

不条博士: [ため息]インタビューを終了します。

<記録終了>:

補足: このインタビュー以降、変化途中のSCP-XXX-JP-1へ「怪獣」、「レプダイラス」以外の呼称を用いることは禁止されています。

追記: 変化が完了した5体のSCP-XXX-JP-1全てが消失する事態が発生しました。SCP-XXX-JP-1の収容室に何者かが何らかの手段を用いて侵入し、SCP-XXX-JP-1を消失させたということがその場に居合わせた担当職員の報告から判明していますが、その際何故か監視カメラ等の全ての電子機器に不調が発生しており、何が発生したかは完全に把握してきれていません。SCP-XXX-JP-1の収容室には1枚の手紙と叫び声のような音を発するピンク色の布のような物体が落ちていました。以下の内容は手紙に記されていたものです。

この度は我々の台本をご使用していただき、誠にありがとうございました。
あなた方のような同業者がいるということはこちらとしても嬉しいことです。
流石に成長しきるまでのお世話までしていただくのは心苦しく感じますので、4世代のレプダイラス、改造レプダイラスは有難く頂戴させていただきます。全てのレプダイラスが成体になった暁にはぜひ皆さんにお披露目させていただく所存です。
調べさせていただきましたところ、そちらにも良質な怪獣が何体かいらっしゃる様子ですね。いつか怪獣の提供をお願いするかもしれませんが、その際はぜひよろしくお願い致します。こちらとしても撮影協力はいつでも受け付けておりますので。
お礼と言っては何ですが、私の母星、ディシ星の特産物のュワャニャを置いていきます。どうぞ皆さんでお召し上がりください。
プロダクション谷円ヤツブラ 造形担当 ドクィ

調査の結果、「プロダクション谷円」に該当する団体、ディシ星という惑星は存在が確認されておらず、更なる調査が予定されています。

侵入してきた対象を目撃した職員は、対象は「全身に眼球が存在し、浮遊するタコのような生物」であったと報告しています。


尊い命に感謝していただきます

rating: 0+x


[

ブー

 SCP-XXX-JP

アイテム番号: SCP-XXX-JP

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: SCP-XXX-JP

説明: SCP-XXX-JPはブタ(Sus scrofa domesticus)です。SCP-XXX-JPは不定期に日本国内のランダムな小学校の校庭に木製の飼育小屋と共に出現します。対象となった小学校の生徒や教師はSCP-XXX-JPを見るとSCP-XXX-JPのことを「6年2組で育てている豚」だと認識します。SCP-XXX-JPが出現すると、6年2組の生徒、担任の教師は「このブタは4月に担任が連れて来た」「このブタは最後にクラスのみんなで食べることが目的だと伝えられている」等の記憶を共有します。

SCP-XXX-JPは非常に人懐っこい性格をしており、自身を撫でるよう促すような体勢を取る等の行動を頻繁に行います。また、SCP-XXX-JPは一般的なブタよりも比較的に高い知能を持っていると考えられており、こちらの言葉をある程度理解しているような行動を取ります。


死んだら負けなので死なせません

アイテム番号: SCP-XXX-JP

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: SCP-XXX-JPは

説明: SCP-XXX-JPは宮城県に存在する███高等学校で発生している現象です。SCP-XXX-JPは███高等学校で「いじめ」を受けている人物(以降SCP-XXX-JP‐1と表記)が自殺をした10際に異常性を発現します。SCP-XXX-JP-1が自殺によって死亡すると、SCP-XXX-JP-1が自殺によって負った傷などが完全に治癒され11、生前と変わらぬ外見となります。大半のSCP-XXX-JP-1はこの現象に困惑しつつも即座に、または数日後に再び自殺を試みます。この現象の回数に制限はないと考えられており、これまでSCP-XXX-JP-1の自殺時に発生しなかった事象は確認されていません。

SCP-XXX-JP-1が1回目の自殺を終えると、SCP-XXX-JP-1をいじめていた人物、それが行われていたことを知っていた人物(以降SCP-XXX-JP-2と表記)の認識に異常が発生し、SCP-XXX-JP-2は自殺と死を結び付けて考えることができなくなります。SCP-XXX-JP-2はSCP-XXX-JP-1の自殺を目撃、または知覚しても動揺などの態度は見せず、笑う、罵倒する12などの反応を示します。この認識の異常はいかなる手段を用いても除去することができません。また、SCP-XXX-JP-1にはこのような認識の異常は発生しないため、さらに困惑を深めるなどの結果を招きます。

SCP-XXX-JPは初めて自殺を行ったSCP-XXX-JP-1が警察に通報したことによりその存在が確認されました。通報当初はいたずら電話ではないかとの疑いが持たれましたが、現場である校舎裏に飛散していた大量の血液、脳髄が通報したSCP-XXX-JP-1のDNAと一致したため、その異常性が認められ、調査が開始されました。SCP-XXX-JP-1が自殺を行った際、校舎には校長をはじめとする6名の教師が滞在していました。このうちの4名がSCP-XXX-JP-1の自殺を目撃していることが監視カメラの映像から確認されたため、記憶処理を施そうとしたところ、この4人全員がSCP-XXX-JP-1の自殺に対して興味を抱いておらず、それを馬鹿にするような態度を取っていたため、さらなる異常性が存在するのではないかと調査を進めたところ、SCP-XXX-JP-2の存在が判明しました。


死人に口だらけ

アイテム番号: SCP-XXX-JP

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: SCP-XXX-JPは

説明: SCP-XXX-JPは全身に口腔のような器官を持つ身長165㎝のモンゴロイド系の男性の死体です。SCP-XXX-JPは両手で顔の全体を覆ったような状態で硬直しており、顔から両手を引き離す試みはすべて失敗しています。前述したSCP-XXX-JPの持つ口腔のような器官(以降SCP-XXX-JP‐1と表記)は発声することが可能ですが、声帯のような器官は存在せず、どのような原理で発声を可能としているのかは不明です。

SCP-XXX-JPの異常性は自身を中心とした直径50m以内で生物が死亡した際に発現します。対象の生物が死亡してから約5分が経過すると、SCP-XXX-JPの体のランダムな位置に対象の生物のものと酷似したSCP-XXX-JP-1が出現します。SCP-XXX-JPの体には人間のものだけでなく、爬虫類や昆虫類のようなSCP-XXX-JP-1も存在しています。人間の口腔のようなSCP-XXX-JP-1は出現してから絶えず人名、数字、死因を発言し続けます。これは対象となった人物のものと一致しています。人間以外の生物の口腔のようなSCP-XXX-JP-1は絶えず対象となった生物のような鳴き声を上げ続けます。13


DVです

アイテム番号: SCP-XXX-JP-J

オブジェクトクラス: Keter

特別収容プロトコル: SCP-XXX-JP-Jはその性質上完全な収容は不可能です。そのためSCP-XXX-JP-J-1に対しての封じ込めが行われます。

SCP-XXX-JP-J-1にはオブジェクトに対する財団の対応を知られないよう情報を遮断してください。もし知られてしまった場合は、対応を改める等し、SCP-XXX-JP-J-1をなだめてください。

説明: SCP-XXX-JP-Jは「財団は完璧である」という思考です。SCP-XXX-JP-Jは財団の存在を認知している人物に表れ、財団職員のみならず、その影響は要注意団体等にも及びます。(以降影響を受けた人物をSCP-XXX-JP-J-1と表記)

SCP-XXX-JP-J-1は財団の対応等に不備や見落としを発見すると、それに対して不満を抱き、激しく批判します。その批判の内容は主に「自身の持つ解釈と違う」のようなものです。批判は批判されている対応を財団が改め、そしてそれに満足するまで続行され、これは大変な労力を要します。

インタビュー記録XXX-JP-J

付記: インタビュー対象であるディーブ博士はSCP-XXX-JP-J-1です。

<記録開始>

不条博士: それではインタビューを開始します。

ディーブ博士: はい。

不条博士: まずはあなたが不満を持っている、SCP-███-JPの特別収容プロトコルについてですが、どのような点が不満なのでしょうか?

ディーブ博士: まあ、全部ですかね。

不条博士: 全部ですか。

ディーブ博士: ええ、収容に要する人数も必要なコストも全てダメです。もっと改善できると思いますよ。

不条博士: ですが、あの特別収容プロトコルは上層部で時間をかけて考案されたものです。あれが最善かと思われますが…..。

ディーブ博士: 甘い!そんなんでいいんですか?本当に?がっかりですよ。

不条博士: がっかりとは?

ディーブ博士: 財団は世界最高峰の頭脳を持つ人達が集結した団体なのではないのですか?あんなお粗末なもの、財団に相応しくないですよ!

不条博士: ですが…..。

ディーブ博士: 言い訳をするな!だいたいあの特別収容プロトコルはSCP-███のものとそっくりではないですか!本家のものを参考にすればいいという訳ではありませんよ!その記事独自の、日本支部ならではの…..

不条博士: うるさい!

ディーブ博士: うるさいとはなんだ!こっちは親切心で…..

不条博士: 黙って聞いてればいい気になりやがって!財団は完璧?失敗しない?そんな訳あるか!基本的にはみんな人間だから失敗することもあるわ!それなのにお前らはちょっとしたミスを見つけては「財団が無能」だの「面白くない」だの!うるせえ!ほっとけ!こっちだって完璧に書けるんだったら書いてるわ!散々推敲して人からアドバイス貰って書いてるんだよ!おい、お前だよお前!
[天井を指さす]
不条博士: そこのお前に言ってんだよ!だいたいなんだよお前!何が「ヘッドカ[突如入室してきたサイト管理者に口を塞がれる]

サイト管理者: それは!それ以上はまずい!やめて!

ディーブ博士: …..なんかすみません。

不条博士: [口を塞がれたまま部屋から出ていく]

<記録終了>

このインタビュー後、不条博士にこれらの発言の意図等について質問すると、「こんなことを言った記憶はない」と回答しました。また、サイト管理者も同様に「気づいたらあそこにいた。記憶はない。」と回答しており、SCP-XXX-JP-Jには財団が把握していない異常性があると考えられています。
ここまで



書く気があるやつ
ぬらり

 SCP-XXX-JP-A、または似た個体を描いたと思われるもの

アイテム番号: SCP-XXX-JP

オブジェクトクラス: Euclid Safe

特別収容プロトコル: SCP-XXX-JPはそれぞれ個体ごとの大きさに見合った収容室に収容されます。SCP-XXX-JPが暴れだした場合、読経や御札等を用いて沈静化してください。

説明: SCP-XXX-JPは異常生物群の総称です。SCP-XXX-JPの全ての個体の外見は日本の伝承である「妖怪」に酷似しています。SCP-XXX-JPは自身が行った一般的に「悪」とされる行為を最も近い位置に存在していた人間が行ったものである周囲の人間の認識を改変します。この際認識が改変されないのはSCP-XXX-JP、対象となった人間のみです。この認識改変はSCP-XXX-JPの異常性を認知することで回避が可能です。SCP-XXX-JPはこれを利用し認識の改変を防いでいると考えられています。SCP-XXX-JPには戦闘能力の高い個体、戦闘の意思を示さない個体等、様々な個体が存在します。全てのSCP-XXX-JP個体は読経や御札等に怯むという共通点を持ちます。

SCP-XXX-JPは2018年12月31日の深夜に福岡県福岡市に出現しました。SCP-XXX-JPはSCP-XXX-JPを目撃した住民からの「おかしな仮装をした集団が歩き回っている」という通報からその存在を確認されました。この通報を受け財団は直ちに機動部隊い-1("陰陽師")を派遣し、SCP-XXX-JPの収容を図りましたが、SCP-XXX-JPの異常性により機動部隊はSCP-XXX-JPの発生の原因は周囲に存在する一般市民だと認識してしまい、SCP-XXX-JPの収容作戦は難航しました。しかし、捕えられた一般市民全てが自分のせいではないと否定を続けたため、これはSCP-XXX-JPの異常性によるものではないかと仮説が立てられました。その後SCP-XXX-JPは消失したため機動部隊は撤退し、隊員全員にSCP-XXX-JPの異常性の仮説、一般市民には危害を加えないよう伝えました。翌日の同時刻にSCP-XXX-JPが再び出現し、再度収容作戦が行われました。その結果、ほとんどの隊員はSCP-XXX-JPの影響を受けず、その後3名の死傷者を出すも全てのSCP-XXX-JPの収容に成功しました。その後、SCP-XXX-JPにはリーダー格である個体が存在していることが判明し、この個体はSCP-XXX-JP-Aと指定されました。

インタビュー記録XXX-JP-1

実施日時: 2019/01/02

<記録開始>

鳥山博士: それではインタビューを開始します。

SCP-XXX-JP-A: [黙って頷く]

鳥山博士: まず、あの時周りに起こっていたことはあなた方によるものだということでよろしいでしょうか?

SCP-XXX-JP-A: うむ。

鳥山博士: では、何故あのようなことを?

SCP-XXX-JP-A: 何故…..?何故だと?貴様ら人間がそれを言うか。

鳥山博士: 我々が何かしたのでしょうか?

SCP-XXX-JP-A: 貴様…..まあよい、所詮は愚かな人間のことだ。自分達が犯した罪の重さすら理解出来なくとも無理はないか。

鳥山博士: 教えてはいただけないでしょうか?

SCP-XXX-JP-A: [鼻を鳴らす]自分で考えるんだな。

鳥山博士: そうですか、では、あなた方のその力は先天的なものですか?それとも後天的なものでしょうか?

SCP-XXX-JP-A: 後に習得した術だ。

鳥山博士: どのように習得したのか、それを教えていただけませんか?

SCP-XXX-JP-A: 人間には到底耐えることのできぬ、過酷な修行の末に手に入れたものだ。教えても無駄だろうさ。

鳥山博士: そうですか…..では話す気になったらぜひよろしくお願いします。

SCP-XXX-JP-A: [無視する]

鳥山博士: あ、そうだ。お名前などはありますでしょうか?

SCP-XXX-JP-A: 名か。ぬらりひょんだ。

鳥山博士: ぬらりひょんですか。

SCP-XXX-JP-A: うむ。我こそ妖怪の総大将、ぬらりひょんである。

鳥山博士: 了解しました。ではインタビューを終了します。

<記録終了>

このインタビュー終了後、SCP-XXX-JP-Aが部屋の中で記録を行っていた2名の職員に襲い掛かりました。即座にその場にいた職員全員によって取り押さえられたため、2名の職員に怪我はありませんでした。SCP-XXX-JP-Aはこの行動の理由を「馬鹿にされた」からだと供述していますが、2名の職員はゲームの話をしていただけだと報告しており、それは鳥山博士も確認しています。SCP-XXX-JP-Aは理由をでっち上げて職員に襲い掛かったことから、より厳重な収容体制が取られました。

インタビュー記録XXX-JP-2

付記: このインタビューはSCP-XXX-JP-AがSCP-XXX-JPが発生した理由を供述する意向を示したため行われました。前回の事案を考慮し、SCP-XXX-JP-Aは椅子に拘束された状態でインタビューが行われました。

<記録開始>

鳥山博士: それではインタビューを開始します。

SCP-XXX-JP-A: ああ。

鳥山博士: 理由を話していただけるそうですが、何かありましたか?

SCP-XXX-JP-A: そういう訳では無い。話してやろう。だが、こちらにも要求がある。

鳥山博士: 何でしょうか?

SCP-XXX-JP-A: あの2人に、自分の発言について我に謝罪をさせろ。

鳥山博士: 謝罪?あの2人はゲームの話をしていただけでは?何故謝罪の必要が?

SCP-XXX-JP-A: いいから!謝罪をさせろと言っておるのだ![声を荒らげる]

鳥山博士: …..了解しました。

SCP-XXX-JP-A: なら良いのだ。[息を切らす]

鳥山博士: では理由を話していただけますでしょうか。

SCP-XXX-JP-A: ああ。この話は貴様らがこの世に生れ落ちる前にまで遡る。貴様も大昔妖怪が悪事を働いていたことは知っているな?

鳥山博士: 妖怪…..はい。

SCP-XXX-JP-A: あれは妖怪のごく一部のみが行っていたことだ。我々のような大人しい妖怪は人目を忍びひっそりと暮らしていた。だが…..だが人間共はそれすら許してはくれなかった。

鳥山博士: というと?

SCP-XXX-JP-A: 日常で起こる自分達にとって不利益なことを我々妖怪のせいにしだしたのだ。確かに悪事を働く仲間もいた!だが、大人しく暮らしていた我々まで悪事を働く妖怪とするとは何事か!

鳥山博士: つまり、あなた方は何もしていないのに人々の憎悪の対象になってしまったと?

SCP-XXX-JP-A: そうだ。だか、幸いにも退治されるのは大それた悪事を働く妖怪ばかり。我々は何とか難を逃れていた。

SCP-XXX-JP-A: そして我々は、これはしょうがない、人間共は弱い存在だから、と割り切るようになっていた。…..そうでもしなければやっていれなかった。自分達を納得させようとしていたのだ。

鳥山博士: …….はい。

SCP-XXX-JP-A: だがそんな日々も突然終わりを告げる。この日本が近代化を遂げることで我々妖怪の存在は非科学的であると断定され、妖怪は伝承となった。

鳥山博士: 今度は存在そのものを消されてしまったのですか。

SCP-XXX-JP-A: ああ。だが、それは良かった。元々妖怪というのは平穏を好む。存在が抹消されるということは、つまりもう干渉されないという事だ。

鳥山博士: なるほど…..。

SCP-XXX-JP-A: だが、またしても人間共は我々を陥れたのだ。

鳥山博士: え?再び我々はあなた方を迫害し始めたと?

SCP-XXX-JP-A: …..やはり分かっていないのか。

鳥山博士: はい、申し訳ありません。

SCP-XXX-JP-A: 忘れもしない…..2013年、7月11日のことだ。

鳥山博士: ……その日に何かありましたでしょうか?私の記憶では思い当たらないのですが…..。

SCP-XXX-JP-A: その日、妖怪うおつちなるものが現れた。

鳥山博士: 妖怪うおつち…..?

SCP-XXX-JP-A: あれはまるで流行病のように広まり、童達は皆あれに勤しんだ!再び全てを妖怪のせいにしだしたのだ。何が「妖怪のせいなのね」だ!巫山戯るな!

鳥山博士: あっ、妖怪ウォッチのことですか。

SCP-XXX-JP-A: 一度我々の存在を忘れたのではないかと期待させておいて、再び我々をどん底に突き落とす、これが人間のやることか!我々は人間共を深く憎んだ。昔とは比べ物にならぬ程にな。

鳥山博士: それで修行を始めたと?

SCP-XXX-JP-A: うむ。山奥の人間共が立ち入らぬ場所に結界を張り、人間共を憎む仲間を集めて修行を行った。それはそれは厳しく辛いものだった。だか、皆人間共に一泡吹かせてやると誰一人諦めることは無かった。今度は我々が人間のせいにしてやる番だ、とな。

鳥山博士: 修行はいつ頃終わったのでしょうか?

SCP-XXX-JP-A: 2018年の12月上旬頃だ。その頃には全員が術を習得した。そして、それは大晦日に決行されたのだ。

鳥山博士: 作戦は失敗に終わってしまいましたが、再び決行するつもりはあるのでしょうか?

SCP-XXX-JP-A: は?失敗?作戦は概ね成功したぞ?

鳥山博士: え?でもあなた方の全員が我々に捕まってしまいましたが。

SCP-XXX-JP-A: よいか?貴様らは31日に我々を逃したな?

鳥山博士: はい。

SCP-XXX-JP-A: あれは何故だと思う?我々はもう少し暴れることができたのではないか、とは思わんか?

鳥山博士: 確かに…..何故でしょうか?

SCP-XXX-JP-A: 確認だ。

鳥山博士: 確認?

SCP-XXX-JP-A: 妖怪うおつちとやらを作った「れべるふあいぶ」なる者達が存在するのがあの地であることは確認済みだ。残念なことに発見には至らなかったが。

鳥山博士: つまり?

SCP-XXX-JP-A: 我々はあの後、童達のいる家を覗いて回った。するとどうだ!誰も妖怪うおつちで遊んでおらぬ!我々の恐怖が、人々に妖怪うおつちをさせなくしたのだ!これを成功と言わずなんと言う!

鳥山博士: あの…..

SCP-XXX-JP-A: ん?何だ?

鳥山博士: その、妖怪ウォッチですが。

SCP-XXX-JP-A: ああ。

鳥山博士: もう、ブームは終わっていまして…..。

SCP-XXX-JP-A: …..えっ。

鳥山博士: もう遊んでいる人はかなり少ないかと…..。

SCP-XXX-JP-A: えっ。

鳥山博士: はい。

SCP-XXX-JP-A: [言葉を失う]

鳥山博士: あー…..それでは、インタビューを終了します…..。

SCP-XXX-JP-A: はい。

<記録終了>

その後、SCP-XXX-JPの全個体はやる気を失ったような状態となり、財団の収容にも抵抗しなくなりました。このことからSCP-XXX-JPの脅威度は低下したとして、オブジェクトクラスがSafeに変更されました。


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べ

 SCP-XXX-JP

アイテム番号: SCP-XXX-JP

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: SCP-XXX-JPは5m×5m×5mの収容室に収容されます。担当職員以外が収容室に入室することは許可されておらず、担当職員も必要が無い場合は入室してはいけません。現在SCP-XXX-JPを用いた実験は禁止されています。担当職員が収容室に入室する場合、十分なカウンセリング、身体検査を受け、問題がないことを確認してから入室してください。

説明: SCP-XXX-JPは度無しのレンズがはめ込まれた黒いフレームの眼鏡です。

SCP-XXX-JPは自身を中心とする直径約5mの円の内部に身体的、物理的な要因により不快感を覚えている人物(以降SCP-XXX-JP-1と表記)が侵入してくると、その人物の元に転移します。SCP-XXX-JP-1はSCP-XXX-JPが転移してくると、SCP-XXX-JPを着用したいという衝動に駆られます。

SCP-XXX-JP-1はSCP-XXX-JPを着用している間、自分ではない人物の視界を獲得することができます。この視界の持ち主の行動は共通して人間を殺害することであり、殺害方法、殺害現場は毎回変化します。20SCP-XXX-JP-1がSCP-XXX-JPを外すと、この視界は失われます。再び着用してもSCP-XXX-JP-1がこの視界を獲得することはできません。これまでにSCP-XXX-JP-1から報告された殺害現場の様子などを元にそのような殺人事件があったかどうかなどの調査が行われていますが、該当する事件の発生は確認されていません。

SCP-XXX-JPを着用した後のSCP-XXX-JP-1は総じてポジティブな思考を持つようになります。以前であればショックを受けるようなことが発生してもポジティブな状態を保ちます。他者に対しても非常に好意的な行動を取ります。さらに自身の様々な能力を向上させるために努力をする傾向も見られ、全てのSCP-XXX-JP-1には何かしらの能力の向上が見られます。

SCP-XXX-JPは██県██町で「友人が落ちていた眼鏡をかけた後に様子がおかしくなった」という警察への通報により警察署内に潜伏していたエージェントの興味を引き、その後現場に向かったエージェントにより確保されましたが、その後SCP-XXX-JPの効果範囲内に侵入してきた男性の元へ転移、男性はこれを着用しました。約4分後男性はSCP-XXX-JPを外したため、SCP-XXX-JPは即座に確保、収容されました。その後の調査により一方の男性は鬱病であり、もう一方の男性は直前に財布が盗まれていたことが判明しました。

これらの結果を受け、SCP-XXX-JPは身体的、物理的に不利な状態にある人物の元に転移するのではないかと仮定され、実験が行われました。

実験記録XXX-JP-1

日付: 20██/10/28

被験者: D-8456

実施方法: D-8456をSCP-XXX-JPに最も近い位置に配置し、指の骨を折る。

結果: SCP-XXX-JPは問題なくD-8456の元に転移した。

報告された殺害方法: 鈍器による撲殺。

実験記録XXX-JP-2

日付: 20██/10/31

被験者: D-3621

実施方法: D-3621をSCP-XXX-JPに最も近い位置に配置し、D-3621が大切にしているコップを破壊する。

結果: SCP-XXX-JPは問題なくD-3621の元に転移した。

報告された殺害方法: ロープを用いた絞殺。

実験記録XXX-JP-5

日付: 20██/11/03

被験者: D-5030

実施方法: D-5030をSCP-XXX-JPから最も近い位置に配置し、D-5030が不要だと報告した本を破る。

結果: SCP-XXX-JPは転移しなかった。

実験記録XXX-JP-7

日付: 20██/11/08

被験者: D-1028

実施方法: D-1028に目隠しをして、SCP-XXX-JPに最も近い位置に配置し、D-1028が大切にしている写真立てを破壊する。

結果: SCP-XXX-JPは転移しなかった。

これらの結果からSCP-XXX-JPが転移する条件にはSCP-XXX-JP-1が不快感を覚えていることが含まれると判明し、特別収容プロトコルが改定されました。

インタビュー記録XXX-JP

付記: D-845621は最初にSCP-XXX-JPの収容を担当した職員です。また、SCP-XXX-JP-1の中でも最も著しく忠誠度が上昇しており、様々な功績を上げています。

<記録開始>

██博士: それではインタビューを開始します。

D-8456: よろしくお願いします。

██博士: お久しぶりですね、D-8456。あなたのご活躍は耳にしていますよ。

D-8456: ありがとうございます。これからも皆さんのために頑張りたいと思います。

██博士: 随分と言葉遣いが丁寧になりましたね。見違えるようです。

D-8456: (笑い声)ありがとうございます。そろそろ本題に入られてはどうですか?

██博士: おっと、そうですね。では、あなたはSCP-XXX-JPで何を見たんですか?改めて報告をお願いします。

D-8456: はい。男性が、殴り殺される様子が見えました。

██博士: それを見て、あなたはどう思いましたか?

D-8456: (10秒間沈黙)

██博士: どうしましたか?

D-8456: ……はい。言ってもいいのか分かりませんが……

██博士: どうぞ。

D-8456: こいつは自分よりも下だな、と思いました。

██博士: ……というと?

D-8456: 私はあの時いつ自分が死ぬのか、といつも不安に思っていました。そんな時です。あの眼鏡の収容を担当したのは。殺されると思いました。指の骨を折られて、ああ、私はここで殺されるんだ、と思いました。そしたらあの眼鏡が私の元に。

██博士: なるほど……

D-8456: 眼鏡をかけて、あれを見て思いました。私は生きている。こいつは今殺されている。ああ、自分よりも下だ。自分は恵まれている、と思ったんです。

██博士: 殺される男性を見てかわいそうなどとは感じませんでしたか?

D-8456: ……全く感じませんでした。

██博士: なるほど……では、その女性は実際に殺されているのか、それは分かりますか?

D-8456: ……はい。実際に殺されていると思います。

██博士: なぜそう思うのですか?

D-8456: 分かりません……ですが、なんだかそんな感じがするんです。

██博士: ……そうですか。

D-8456: お願いします。今はそんなこと思っていません。あの時はどうかしていたんてす。見捨てないでください。

██博士: 大丈夫です。あなたは頑張っている。それはみんな知っています。落ち着いてください。

D-8456: そうですよね。良かった。

██博士: 大丈夫ですか?どうしましたか?

D-8456: そう、今はそんなこと思っていないんです。

██博士: と、いいますと?

D-8456: 私は仕事柄、いつ死んでもおかしくないと思うんです。

██博士: …..まあ、危険な仕事ですので。

D-8456: 私もあいつと同じなんじゃないか。ただ少しあいつより長く生きれるだけで、あいつよりも酷い死に方をするんじゃないかって!たまに思うんです!どうすればいい?どうすればいいんでしょうか!(息を切らす)

██博士: 落ち着いてください!そんなことはありません!事実あなたは今まで上手くやってきたではないですか。大丈夫です。落ち着いてください。

D-8456: そうですね。ありがとうございます。

██博士: 落ち着いたようで良かったです。

D-8456: 私、これからも頑張ります!よろしくお願いします!

██博士: はい、頑張ってください。では、インタビューを終了します。

<記録終了>

他のSCP-XXX-JP-1にも同様のインタビューを行った結果、D-8456と同様の回答をしました。SCP-XXX-JPはSCP-XXX-JP-1の価値観を一時的に変質させると考えられていますが、D-8456の事例の様に更なる精神の変質が発生する可能性から、SCP-XXX-1の精神状態には十分注意し、異常が生じた場合は竹林博士に報告してください。

追記: D-8456にSCP-XXX-JPを着用させてから1年後、D-8456が自室で自殺している状態で発見されました。D-8456にはしばしば不安定な様子に確認されていましたが業務への支障はなかったため問題はないとされていました。D-8456は遺書を残していました。以下の文章は残されていた遺書です。

あんなふうになりたくなかった
だからがんばった
いつもえがおでしごともがんばった
でももうつかれた
もううそはつけない

D-8456の自殺から3日後、D-3621が自室で自殺している状態で発見されました。これもまたD-3621がSCP-XXX-JPを着用してから1年後に発生しています。その後もSCP-XXX-JPの実験に用いられたDクラス職員が実験から1年後に相次いで自殺をしました。このうちのいくつかはD-8456の遺書の内容と同様の内容のものを残していました。

このことからSCP-XXX-JPにはSCP-XXX-JP-1を自身を着用させてから1年後に自殺させる作用があると考えられています。そのためSCP-XXX-JPを用いたこれ以上の実験は禁止されましたが、SCP-XXX-JP-1となったDクラス職員の勤務態度の改善、任務の成功率の大幅な向上を踏まえ、難易度の高い任務が発生した時のみ勤務態度の悪いDクラス職員数名を選抜しSCP-XXX-JP-1とする、デリジェンス・プロトコルが制定されました。

1年後に自殺するというのを分かっていてこのデリジェンス・プロトコルを行うということに抵抗のある職員もいると思う。だが、すぐに死にかねない無能を1年間有効に生かすことができる。これは財団にとって非常に有益な事だ。どうか理解して欲しい。- ハマーシュタイン博士

さかな

 SCP-XXX-JP-J-1に相手にされなかった██博士。

アイテム番号: SCP-XXX-JP-J

オブジェクトクラス: Moter

特別収容プロトコル: SCP-XXX-JP-Jの影響は全世界に拡大しつつあります。これ以上の被害の拡大を防ぐため、SCP-XXX-JP-J-1を発見した場合は即座にSCP-XXX-JP-J-1の思考を否定してください。また、SCP-XXX-JP-Jに関する情報の報道規制なども怠らないようにしてください。

説明: SCP-XXX-JP-Jは感染性を持った「顔がよければ良い」、「内面よりも顔が重要」などといった危険思考です。SCP-XXX-JP-Jは主に曝露者(以降SCP-XXX-JP-J-1と表記)の恋愛に対する思考に影響を及ぼします。全てのSCP-XXX-JP-J-1は性格に対しては目を瞑り、顔のみを判断基準として恋愛対象を選択します。しかし、全てのSCP-XXX-JP-Jは「見た目よりも内面が大切」などという趣旨の発言を頻繁に行います。実際にはそのようなことを思っていないにも関わらずこの発言をするという矛盾は我々には理解できません。

SCP-XXX-JP-Jに関する情報を聞いた殆どの人物はSCP-XXX-JP-J-1として活動を開始します。ごく稀にSCP-XXX-JP-J-1とならない人物も存在しますが、原因は判明していません。

SCP-XXX-JP-Jの影響により、顔が平均より劣っている人物と恋愛関係に発展する人物が減少しており、それにより急激な少子化が発生しています。このままSCP-XXX-JP-Jが促進すると、地球上から人間が消えてしまう可能性があるため、SCP-XXX-JP-Jには完全破壊命令が出されています。モテたい

我々は絶対に負けてはいけない。SCP-XXX-JP-J-1に相手にされなくても気にしてはいけない。人間は中身だ。泣くな。中身が大切なんだ。- O5-█

これ以降何も考えてない