ayugon箱
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アイテム番号: SCP-XXX-JP

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル:
SCP-XXX-JPは標準的な人型セルに収容します。特定の波長をカットした監視カメラによって監視します。部屋の中には、縦幅0.5m、横幅1m、奥行き1mの水槽を設置し、週に一回清掃時に水を交換してください。空調は常に管理し、適切な湿度を保つようにしてください。月に5回まで、SCP-XXX-JPに職員用カフェテリアのメニューを提供することが許可されます。ただし、肉類を与える場合は十分な加熱のうえ提供し、10時間後に重量が増大していないか調べます。大規模な切除によって失われた組織を治癒させる場合を除き、SCP-XXX-JPに生肉を与えることは許可されません。SCP-XXX-JPとアイコンタクトを取ることは推奨されません。特に、SCP-XXX-JPの空腹時には、特別なゴーグル無しで10秒以上目を合わせてはいけません。月に一度1人のDクラス職員が食事として与えられます。摂食を確認後、Dクラス職員は必ず回収します。SCP-XXX-JP-aを発見した場合、速やかに確保し、実験またはインタビューの後適切な処置を行ってください。SCP-XXX-JPは現在財団に対して協力的であると言えます。この関係を維持するため、SCP-XXX-JPの要求は厳密な審査の後承認されることがあります。(例:防水機能付き電子書籍、霧吹き、██博士の家族写真と写真立て)

説明:
SCP-XXX-JPは、自信を██博士だと主張する、ヒトの生首型の不定形生命体です。SCP-XXX-JPは日本語及び英語に堪能であり、██博士の記憶を有します。██博士の頭部の本来首部に繋がる部分から未分化な組織がはみ出しており、そこから通常10本前後の触手が伸びています。また、SCP-XXX-JPは複数個の目を持ちます。SCP-XXX-JPの20██/██/██時点における重量は8.7㎏です。SCP-XXX-JPは██博士が合衆国アーカンソー州にある[検閲済]という洞窟で行方不明になった5日後、その入口で発見されました。(インタビューログA-1を参照

SCP-XXX-JPの触手は伸縮自在であり、未分化な細胞から新たなものを作り出すことができ、逆に古いものを未分化細胞に脱分化させることもできます。太さも様々で、太い触手は主に姿勢の保持や移動に用いられます。細い触手は主に棒状の物を握る等繊細な作業に用いられます。それぞれの触手の末端は内部組織が露出しており、触れた面に吸着します。触手全体は体液を分泌し、湿っています。SCP-XXX-JPは体表面が乾燥すると非常な不快感を訴えます。

SCP-XXX-JPは、自身の体表のどこにでも眼球を形成することができ、またそれは好きな時に体内に吸収することができます。眼球は視覚器として用いられる他、捕食行動にも用いられます。SCP-XXX-JPは捕食の際、捕食対象である知的生命体に対して視覚を通して作用し、気絶させます。この時、SCP-XXX-JPの眼球から可視光線の他に未知の不可視光線が発されていることが分かっています。その後SCP-XXX-JPは気絶した対象に触手を伸ばし、頭部に先端部を吸着して何かを吸っているように見えますが、捕食対象は外的には一切損傷を受けず、SCP-XXX-JPが実際何を食べているのかは不明です1。対象はSCP-XXX-JPに捕食された後は一切意識を取り戻さず、眠り込んでしまったように見えます。SCP-XXX-JPの体積・重量が大きいほどより多くの、より”質の良い”食事が必要になります。

SCP-XXX-JPは、前述の捕食行動とは別に、口から有機物を取り込みます。取り込まれた有機物が変性していない動物の細胞であった場合、それはSCP-XXX-JPの体内で再分化、再構築され、新たな組織を作ることに使われます。この行動によりSCP-XXX-JPの体積・重量は増大しますが、その上限は確認されていません。SCP-XXX-JPは肉類へ嗜好性を示しますが、捕食行動とは違い有機物を取り込むことは生存に関して重要では無いようです。

SCP-XXX-JPは、十分な大きさがあれば自発的な分裂、または外発的な切除によって増殖します(増えた子個体をSCP-XXX-JP-aとします)。増殖したSCP-XXX-JP-aがヒトの頭蓋骨を形成することはありませんでした。SCP-XXX-JP-aは、典型的には親であるSCP-XXX-JPの分裂直前までの記憶を保持します。SCP-XXX-JP-a同士やSCP-XXX-JP-aとSCP-XXX-JPが融合し、一個体になることもあります。その場合、融合前のそれぞれの記憶や意識は統合されるようです。
他のSCP-XXX-JP-aとは異なる振舞いを見せる個体が発見されました。それは、もはや██博士としての人格を有していないように見えます。(詳しくはインタビューログBを参照

SCP-XXX-JPの知能指数はその体積・重量と正の相関があることが分かっています。その上限は判明しておらず、重量にして247㎏まで増大させたところその知能指数は[検閲済]
SCP-XXX-JPをサイト█の生体コンピュータとして用いることを検討。 知能の増大による収容違反の危険性があるため、今後のSCP-XXX-JPの体積・重量を増大させる実験を禁止します。

発見当時の検査の結果、SCP-XXX-JPの体組織は██博士のDNAの他、様々な起源を持つ未知のDNAが大量に検出されました。これが有機物の取り込みに由来するものなのかどうかは検証中です。尚、SCP-XXX-JPの頭蓋骨のDNAは全て██博士のものでした。SCP-XXX-JP-aの解剖の結果、その体は簡単な消化器系や発声器官等の他は殆ど神経系と感覚器官が占めていることが分かっています2。SCP-XXX-JPを非侵襲的にスキャンしてみても、通常のヒトの脳のような構造は見られませんでした。