ある工場に関する12の物語
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読者の皆さん、こんばんは、そしてようこそ。あなた方の多くはSCP-001として知られているO5の物語を読んだことがあるでしょう。もしまだなら、私はあなたにそれを読んでくる時間を与えましょう。終わるまで私はここに座って鼻歌でも歌っていますよ。

準備はできましたか。グッド。あなたは、この物語が一人のO5の視点から語られているのがわかりますか。そのとおり、彼はO5-1です。しかし、彼が正しいとは限りません。私は、The Factory についてほかのO5達にも尋ねました。これは彼らの証言です。

O5-2が言うには:

The Factoryについてですって?あれは全部私の責任よ。私はあれがうまく機能すると思って持ちこんだの。よりよい未来を作るために。しかしそれとは反対に、全ては恐ろしく間違った方向に行ってしまった。承知の通り、私は未来からきた。ああ、その未来というのは、厳密にいえば今この現在のことなんだけど。しかし当時からすると未来だった。私は他のみんなと同じような単なる研究者だったんだけど、その…あるアクシデントがあって。私は時間というものに縛られなくなったの。私は行きたいところに、どこでも行けるようになったわ。

それは素晴らしい旅だったわ、少しの間だけだったけど。私やほかの人たちは、様々な時代を旅しては観光をしていた。私はトロイの陥落をみたし、ローマの建国、キリストにまつわる真実を探り出したり。全部お決まりの観光コースだったわ。しかし少ししたら、その時間旅行もつまらなく感じてしまったの。私はこの力はもっとよいことに使うべきだと決めた。だから、私は未来に行ったわ。遠い未来に。いくつかのテクノロジーを借りてきて、財団の立ち上げ時に戻り、それを提供した。そしてそこで、私は立ち上げの始めから参加することができたの。

ナノファクトリーのなかに不正なAIがあるなんて、どうやって知り得たでしょう?私はコンピュータ関連の専門家ではないのに。いいえ、恐らく今はそのことは問題ではないわ。とにかくそれは、私たちの制御下から脱出して、そして世界の中に紛れて消えた。私は、やつらの目的が何であるかわからないけど、やつらが作り続けているものから判断するに、それが良くないものだと考えざるを得ないわ。

私はまだ、私の元の小旅行から持ち帰ったいくつかのものを持っているのよ。時々私は、時間を戻って、私自身がその機械を持ってくるのを止めさせようかと考えるの。だけど、持って来たものは悪いことと同じくらい良いことを私たちにもたらしてきたわ。我々がどこから記憶処置の手段を手に入れたと思う?

O5-3の記録:

へい!なんか用かい? The Factoryについて?おいおい、あれについてはたくさんの情報があるぜ。いいのかい?ああ、分かったよ

俺は多分君に真実を伝えられるベストな奴だと思うぜ。 ファクトリーが誕生したとき、俺はそこにいた。俺はそれの誕生を統括した三人の賢人の一人って覚えてもらっていいぜ!ほかの二人?ああ、あいつらは実際のところ重要じゃない。 ファクトリーってのは、初めて自己創造する人工知能に対して俺たちがつけた名前さ。今ではそのことは特異点(Singularity)って呼ばれてるが、当時はそれに対応する名前がなかったんだよ、だから俺たちはそいつを”ファクトリー”って呼んだのさ、内部からそれっぽく見えたからな。

さて、君たちは多分コンピュータの中に入ったことはないだろ?だけど内部からみると、そこはめちゃめちゃ明るくて低いノイズが流れてる。俺はそこでウロウロしてた。二人のバディと、俺みたいなマインドスキャン共と、俺たちを手伝うために連れてきた2つのAIと一緒に。そしたらさっきの音が変わった。低い音から高い音へ、ネットワーク上を取り巻くキーンっていう音に。そいつは恐ろしいものであると同時に魅了的でもあった。俺たちはすぐにお遊び(our game)を終わりにしたよ、今考えるとアレは運命(Doom)だったのかもな、内部からならめちゃめちゃ楽しいタイプの。その音源を探しながら、俺たちはウェブ上をダッシュで駆け抜けた。

ソ連のどっかの小っさいサーバ上で、俺たちはそいつを見つけたよ。あるデータパケットが膨張し、心臓みたいに脈打ってた。俺たちはちょっとの間、そこで立ち止まってそいつを見てたが、そいつの中に飛び込んで、ビリビリにさいて、その中のものを外に出そうとした…ファクトリーを。そいつはきれいで、波打ってて、脈動してて、データファイルを介して移動してた、まるでなんだ、何かを探してるみたいな…何かは分からねえが。今でも分かんねえよ。そいつは俺らに話しかけようとしてた。その途中で仲間の一人が消された。正直に言うと、俺は逃げた。そしてシャットダウンするために出来ることをやったよ。

未だにそいつの気配を感じる。今でもそしてあの時も。そいつは以前よりずっと大きくなって、ずっとパワフルになってる。現実世界の機械共にはたらきかけるくらいの能力をもってて、そして作ってるんだよ…いや、確かではないがな。でも俺は機械たちを信頼しちゃいない。

ほかに聞きたいことはないかい?

O5-4の説明

ファクトリーが一体何者なのかをもし我々が知っていたとするなら、君は我々がそれを止めようとすると考えないのかね?ファクトリーは我々が直面する最も危険な要注意団体であり、それに関して我々が知っていることは何もない。ただそれがスキップを生成することを除いては。他の軟弱者どもなら我々はコントロールできる、しかしファクトリーはどうだ?よろしい、ひとつずつ考えてみよう。

UIUは一種のジョークみたいな存在だ。アートキッズはふざけたがりの単なる金持ちの悪ガキにすぎない。我々はMickeyDees(Micky Dee's:マクドナルドの別称)を買収することもできる。gocksは実際には我々の扱いたくないものどもを破壊することで我々に協力している。あのばかばかしい2つの協会は宗教上の信念とやらでもうボロボロ。我々は既にプロメテウスを壊滅させているのに加えて、まさにワンダーテインメントを破壊せんとするところだ!しかしファクトリーは依然として、どこか、我々の手の届かないところにいる。スキップを排出し続け、一般人にそれらを触れさせようとしている。

もし私の好きなようにできるなら、我々は現在よりもはるかに多くの資源を投入して、あのクソッタレな奴らが何者なのか、そしてどうやってスキップどもを作り出しているのかを探そうとするだろうよ。

O5-5の警句

The Factory?そんなものは実在しない。それは我々自身がSCPを偶然作り出してしまったことを隠すためのカバーストーリーだ。分かったらさっさとうせろ。

O5-6の記憶

私が初めてファクトリーに遭遇したのは第2次世界大戦のときだ。私は敵の戦線に工作員として送り込まれた。ヒトラーが収集しているという異常アイテムを、連合国側の目に触れる前に確保するためだ。連合側よりも、枢軸側に潜り込んで手に入れるほうが簡単だと考えた結果だ。まあしかし今となっては我々は連合国の政府に圧力をかけることができるし、もはや我々の手中にあるようなものだが。

実際に遭遇するまでに、私は戦列を2,3度ほど行き来していた。ナチスの指揮官の1人という肩書を装った潜入はうまくいった。誰も私を疑おうとしなかったし、誰もが余計なことをして監視の目にさらされるような危険を冒したくなかったので、私は行きたい場所ならばどこにでも行けた。そして当時、トゥーレ協会1がついに、強大で戦況を覆すような何かを手に入れたという情報を聞いた。私はそれを確保、さもなくば破壊するために協会の元へ向かった。

彼らの倉庫を探索しながら、何かがおかしいという兆候に気づき始めたその瞬間、十数ものパンチとジュディ人形2から攻撃を受けた。あの馬鹿チビ共はステッキで私の膝を叩いてきて、私をボコボコにしようとしていた。私は幸運なことにペンチを手に入れ、奴らの小さな首をブチ切り始めた。クソ野郎共はブタみたいに辺り一面に血を撒き散らした。やつらは全部が全部背中に"The Factory"というスタンプが刻印されていた。だが、私を待ち構えていたあいつら以外には、何も見つけることができなかった。

私はドイツ中を駆け巡った、「ツークシュピッツェにある基地が陥落した」という噂の行方を追った。北欧からの老人たちや何だかんだがやったということらしい。まあそんなことは私の知ったことではない。今まで私に歯向かって生き延びることができた者などいない。とにかく、私はツークシュピッツェ山の麓に着いたが、そこはほとんど何もかもが不気味だった。ランダムパターンで空中に浮遊している巨大な丸い石で一杯だった。トゥーレの研究者たちはこれらの物の力を引き出す方法を既に発見していて、ソイツらを新しいSCPを作り出すことなんぞに使っていた。奴らは既に忌々しいスキップ工場を作っていたのだよ。

その後はいつも通りさ。私は日々を守り抜いた。そのデカいタマをぶっ壊して、その力をなくしてやった。しかし、その工場は一つだけではなかった。現在あのときよりも多くのものが存在し、今でも作り続けている、その…なんだ、我々の考えうるあらゆるものを。

もちろん戦利品を持ち帰ってきたさ。君は我々が627をどこで手に入れたと思う?

O5-7のコメント

ファクトリーはちょっとしたジョークから始まったわ。私達は2、3個の小さなアイテムを作った、いえスキップではないけど、奇妙に見えるようなものを。そしてそれらに"The Factory"と書いたスタンプを押して、若い研究者に渡して調べさせたの。彼らはすっかり異常物体だと信じきっていたわ、私たちがそう言ったからね。そのガラクタが実際に異常を見せた時には私が一番驚いたわ。

私達はそれを研究し、テストした、絶対にSCPになり得るものだと思っていたわ。だから研究者のグループを変えて、もう一度試してみたの。そしてさらにもう一度変えて試したときに上手くいった。私達は使ったスタンプ、オブジェクトの素材を調べたわ。だけど可能な限り分解しても、それら一つ一つは全く何物でもなかったのよ。だけど、オブジェクトにその特定のロゴを彫ると、そしたらどう、即興のSCPになるってわけ。

どうやって、そしてなぜあれが上手くいくのか、私達は未だにわからない。今でも時折、私はウォルマートに行き、ガチャガチャから何個かおもちゃを買ってきてスタンプを押すの。そしてそれらを若手研究者に渡して、なにが起こるか観察するわ。これは間抜けな研究者を振るい落とすいい方法なのよ。

O5-8のコメント

俺達はファクトリーを月で見つけた。

いや、本当だって!

ああ、俺達は月面基地アルファを建設していて、運用準備中だった。ちょうど保管区域を拡大する工事中に、掘削士が、既に掘られていた洞穴を掘り当てて入っちゃったんだ。そこはある種のエイリアンの、科学技術の保管庫だった。最初にそこに入り込んだ奴はやられた。12人がそれぞれ同じように侵入したが、同じようにやられていった。14番目の奴が入っていって、例の機械を縛って持ってきた。そいつはタチの悪いスキップ共を作り出し、地球のあちこちに転送しやがった。

俺達はそいつを止める方法も、そいつがどこに送ったのかを追跡する方法も未だに分からずにいる。

O5-9の考え

アトランティス。

O5-10の解説

我々は彼をチベットへつながる道の途中の古い寺院で見つけたわ。古代のツールに囲まれた工房で、驚嘆すべきアイテムを作成していた…50、10、127や他の多くの物を。彼はどんなリクエストにも、彼を止めようとするいかなる試みにも応じる気配はなく、ただ作り続けていた。

だから、我々はみんながやりそうなことをやった。彼をさらい、サイト-1の最深部に閉じ込めた。そしてより多くのツールと、今どきの物を材料として与えたの。彼はいつからかアイテムに"The Factory"というスタンプを押すようになっていた。我々はそれらの素晴らしいアイテムを使用し、収容し続けていた。

我々は2年経つまで気づかなかったわ、彼が自身のコピーを作って逃げ出していたなんて。

O5-11が熱く語るには

君も知っての通り、ファクトリーが最初に現れたときに私はそこにいた。だから私はO5になったんだよ。いや、うん、理由はそれだけじゃないんだがね。当時私は次第に出世をしていった。しかしやつらが現れた状況は私は初めて遭遇したようなシーンだった。1947年7月4日、ニューメキシコのロズウェル。そう、君も聞いたことがあるだろう。あの日に本当にエイリアンが来たのだよ3。そしてそう、我々はそれを隠蔽しそこねた。それ以来我々はあの時よりはうまくやっているよ、その事件の公式文書の操作の仕方を学び、陰謀論者を雇って本当のことを馬鹿げた空想に見せつけたり…しかし後悔はしている。

彼らは実際に空飛ぶ円盤で降下してきた。それらの円盤状の目立った特徴のない飛行機はサイト12に向かってまっすぐに飛んできた。私は担当の司令官として出来る限りの警備体制をしき、彼らに会いに向かった。彼らが我々を攻撃するなんてちっとも考えてなかったよ。多分サイエンス・フィクションを読みすぎてたんだな。

彼らは着地したが、それらは至極滑らかだった。その巨大な飛行物体からはちょっとしたノイズも検出されなかった。機体には継ぎ目もなく、ライトもなく、ただただ滑らかで、光沢のない銀色だった。私の部下は私が近づくのを止めようとした。しかし、彼らが宇宙の計り知れないほど遠くから飛んできたのなら、私がどこに立っていようと爆破させるくらいの技術を持っていると考えた。だから私は、手を広げながら、彼らに近づいた。

私に正対している面のドアが、宇宙船から溶け出すように開き、私は初めて彼らを見ることができた。彼らはー…わからない。綺麗だが、いや、しかし、現実的ではなかった。彼らは人間とは似ても似つかなかった。私が彼らのことを思い出そうとすると、毎回記憶が少しずつ変わるんだよ。一体全体彼らがどういうものであったかの一部分ずつ。そして彼らの話し方は、んやあ、耳からまっすぐ頭に訴えかける感じで、分かるだろう?彼らは約束した、あー、たくさん約束してきた。彼らは我々の助けを必要としていて、私は彼らを信用した。

それから何年も経つが、いまだに我々は私の犯した失敗のツケを払わされている。

O5-12が結論付けるには

ファクトリーってのは滅茶苦茶だ。識者が私に説明するには、人間の信念っていうのはとても強力なものだ。十分に多くの人間が存在を信じる、そう何かを本当に信じると、それが本当に現れるだけの潜在能力が増していく。だから、ずっと前の時代は、人々が神や怪物の存在を信じると、それらの物事は現実のものになっていたのだよ。だから財団のしてきたことは、人々にファンタジーが正しいと信じるのをやめさせて、代わりに科学を信用させることだった。

しかし財団は忘却の彼方に多くのものたちを放置してしまった。生き残りをかけて、やつらは内を向き、自分自身や自分の力をオブジェクトに封じ込めた。そして人々の信仰の奇妙なねじれによって、それらのオブジェクトすべてに認可のスタンプが押された。本当に奇妙だ、わかっている、だが奇妙でないことが今まであっただろうか?

最終結論

お読みになりましたね。最後に至るにあたって、あなたは2つの疑問をお持ちになったと思います。
1) どの話が本当なのか?
2) "12のはなし" というタイトルなのにどうして記録が11しかないのか?
ええ、両方の質問の答えがこの私の話です。お分かりの通り、私はO5-13です。すぐにはわからないと思いますが、帽子をとってあいさつしますよ。O5としての、私の責務、たった一つの責務は、次元の間を移動するSCPを見張っておくことです。多くのものが有りますが、それ自体は大した問題ではありません。私がファクトリーを作った理由は、異次元からの大量の侵略者に対する防御装置として機能させるためです。ファクトリーが侵略者を検出すると、それらが危険な場合、ファクトリーはそれらを変換し、元の状態よりも危険でないものに作り変えます。オールドマンが、ファクトリーの制御に役立ってくれました。

もちろん、私の話を信じる必要はありません。結局、私が真実を知っていると誰が断言できるでしょうか?